JP5113014B2 - 切削工具用ホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、切削工具用ホルダに関する。
ハードディスクに組み込まれる部品をはじめとする精密部品の内径加工等に、両端に切刃を有するボーリングバイトを一方の切刃が外部に突出するようにしてホルダに保持させた切削工具が使用されている。このような切削工具においては、ホルダに形成された挿入孔にボーリングバイトを挿入して固定した状態におけるホルダからのボーリングバイトの突き出し量を精度良く設定可能であることが望まれる。
切削工具用ホルダにおいて、ホルダ内部に位置決めボルトを設け、ボーリングバイトと位置決めボルトとを接触させてボーリングバイトの位置決めを行うことにより、ホルダからのボーリングバイトの突き出し量を設定する技術が開示されている(例えば特許文献1)。
特開2001−71204号公報
上記従来の技術では、挿入孔の中心軸に沿ったボーリングバイトの位置決め精度、ひいてはホルダからのボーリングバイトの突き出し量の設定精度に向上の余地があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、切削工具用ホルダにおいて、ホルダからのボーリングバイトの突き出し量の設定精度を向上させることを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]両端に切刃を有するボーリングバイトを挿入するための挿入孔を有する本体部と、
前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトの一端と接触することにより、前記挿入孔の中心軸である挿入孔中心軸に沿った前記ボーリングバイトの位置決めを行う位置決め部材と、を備える切削工具用ホルダにおいて、
前記位置決め部材の前記ボーリングバイトの一端と接触するべき表面は、球面形状に形成されており、
前記球面の中心点は前記挿入孔中心軸上に位置しないことを特徴とする、切削工具用ホルダ。
この切削工具用ホルダでは、両端に切刃を有するボーリングバイトが本体部の挿入孔に挿入され、ボーリングバイトの一端と位置決め部材とが接触することにより、挿入孔中心軸に沿ったボーリングバイトの位置決めを行うことができる。このとき、位置決め部材のボーリングバイトの一端と接触するべき表面は、球面形状に形成されているため、ボーリングバイトと位置決め部材との接触は点接触となる。従って、この切削工具用ホルダでは、ホルダからのボーリングバイトの突き出し量の設定精度を向上させることができる。また、上記球面の中心点は挿入孔中心軸上に位置しないため、切刃が位置決め部材に干渉することがなく、切刃の損傷を抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の切削工具用ホルダであって、
前記位置決め部材は、前記表面が前記挿入孔中心軸と平行に移動可能なように構成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
この切削工具用ホルダでは、位置決め部材のボーリングバイトの一端と接触するべき表面が挿入孔中心軸と平行に移動可能であるため、ホルダからのボーリングバイトの突き出し量を所望の値に精度良く設定することができる。
[適用例3]適用例2に記載の切削工具用ホルダであって、
前記本体部は、前記挿入孔中心軸と平行で、かつ前記挿入孔中心軸とは一致しない軸を中心とした中空略円柱形状であって表面にねじ加工が施されたねじ孔を有し、
前記位置決め部材は、前記ねじ孔にねじ込み可能な、ねじの先端に球状のボールを有するスクリューであることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
この切削工具用ホルダでは、位置決め部材を、位置決め部材のボーリングバイトの一端と接触するべき表面が挿入孔中心軸と平行に移動可能な構成にすることができる。
[適用例4]適用例1ないし適用例3のいずれかに記載の切削工具用ホルダであって、
前記本体部は、前記挿入孔中心軸と略直行するクランプボルト孔と、前記クランプボルト孔にねじ込まれた状態で前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトと接触して前記ボーリングバイトを前記ホルダに固定するクランプボルトと、を有し、
前記クランプボルトの前記ボーリングバイトに接触する側の表面の中央部に凹部が形成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
この切削工具用ホルダでは、クランプボルトによるボーリングバイトの固定の際に、ボーリングバイトの表面がクランプボルトの表面の大部分と良好に接触するため、ボーリングバイトの芯高の繰り返し精度を向上させることができる。
[適用例5]適用例4に記載の切削工具用ホルダであって、
前記クランプボルトの前記ボーリングバイトに接触する側の表面は、切削加工と研磨加工との少なくとも一方により形成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
この切削工具用ホルダでは、クランプボルトのボーリングバイトに接触する側の表面の平坦性を向上させることができ、クランプボルトとボーリングバイトとの接触が安定して、ボーリングバイトの芯高の繰り返し精度を向上させることができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の切削工具用ホルダであって、
前記本体部は、前記挿入孔中心軸および前記クランプボルト孔と略直行する第2のクランプボルト孔と、前記第2のクランプボルト孔にねじ込まれた状態で前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトと接触して前記ボーリングバイトを前記ホルダに固定する第2のクランプボルトと、を有することを特徴とする、切削工具用ホルダ。
この切削工具用ホルダでは、ボーリングバイトを保持させた状態で切削工具として使用する際に、第2のクランプボルト孔に平行な切削力に対して高精度な位置決めを行うことができる。
[適用例7]両端に切刃を有するボーリングバイトを挿入するための挿入孔を有する本体部と、
前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトの一端と接触することにより、前記挿入孔の中心軸である挿入孔中心軸に沿った前記ボーリングバイトの位置決めを行う位置決め部材と、を備える切削工具用ホルダにおいて、
前記位置決め部材の前記ボーリングバイトの一端と接触する表面は、前記ボーリングバイトと点接触するような形状に形成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
この切削工具用ホルダでは、両端に切刃を有するボーリングバイトが本体部の挿入孔に挿入され、ボーリングバイトの一端と位置決め部材とが接触することにより、挿入孔中心軸に沿ったボーリングバイトの位置決めを行うことができる。このとき、位置決め部材のボーリングバイトの一端と接触するべき表面は、ボーリングバイトと点接触するような形状に形成されている。そのため、この切削工具用ホルダでは、ホルダからのボーリングバイトの突き出し量の設定精度を向上させることができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、切削工具用ホルダ、切削工具用ホルダとボーリングバイトとを備える切削工具等の形態で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
A.実施例:
図1は、本発明の実施例におけるホルダ100の構成を概略的に示す説明図である。本実施例のホルダ100は、ボーリングバイト200を保持した状態で、ハードディスクに組み込まれる部品をはじめとする精密部品の内径加工等に使用される切削工具として機能する。なお、図1では、図面(紙面)に垂直な方向をX軸方向と呼び、図面(紙面)内における上下方向をY軸方向と呼び、図面(紙面)内における左右方向をZ軸方向と呼ぶものとする。
図1に示すように、ホルダ100は、Z軸方向の中心軸を中心とした略円柱形状の本体部102を有している。本体部102には、本体部102の中心軸と平行に本体部102の一方の端面から内部に伸びる中空略円柱形状の挿入孔140が形成されている。挿入孔140は、両端に切刃を含む刃部210を有する略柱状形状のボーリングバイト200を挿入するための孔である。挿入孔140の中心軸を挿入孔中心軸C1と呼ぶ。挿入孔中心軸C1は、本体部102の中心軸と略一致している。なお、本体部102の中心軸に沿った両端の内、挿入孔140の開口部が形成された側(ボーリングバイト200の挿入口側)を「先端」と呼び、反対側を「後端」と呼ぶものとする。
本体部102には、挿入孔中心軸C1と平行に(すなわちZ軸方向に)後端から内部に伸びる中空略円柱形状の後端側孔150が形成されている。さらに、本体部102の挿入孔140と後端側孔150との間には、挿入孔中心軸C1と平行に伸びる中空略円柱形状の孔であって、その表面に雌ねじ加工が施された雌ねじ孔160が形成されている。雌ねじ孔160は、後端側孔150および挿入孔140と連通している。雌ねじ孔160の径
は、後端側孔150の径よりも小さい。また、雌ねじ孔160の中心軸と後端側孔150の中心軸とは略一致している。また、雌ねじ孔160および後端側孔150の中心軸(後述のC2)は、後述するように、挿入孔中心軸C1とは一致していない。
ホルダ100は、ボールスクリュー130を有する。ボールスクリュー130は、略円柱形状で周表面に雄ねじが形成された本体134(ねじ)の一方の先端部に球状のボール132を有する構成である。すなわち、ボールスクリュー130のボール132によって構成される表面(以下、「ボール面」とも呼ぶ)は、球面形状となっている。ここで、球面形状とは、球体の少なくとも一部の表面形状を意味する。ボールスクリュー130の本体134とボール132との位置関係は、略円柱形状の本体134の中心軸がボール132の球面の中心点を通るような関係となっている。なお、以下の説明では、ボールスクリュー130の本体134の中心軸を、単にボールスクリュー130の中心軸と呼ぶ。
ボールスクリュー130は、ボール132側の端部を先頭にした状態で本体部102の後端側孔150内に挿入され、さらに、雌ねじ孔160内にねじ込まれて本体部102に結合される。ボールスクリュー130が本体部102に結合された状態において、ボールスクリュー130の中心軸は、雌ねじ孔160および後端側孔150の中心軸と一致する。この一致した中心軸を、便宜上、ボールスクリュー中心軸C2と呼ぶ。ボールスクリュー中心軸C2は、挿入孔中心軸C1と平行ではあるが、挿入孔中心軸C1と一致してはいない。なお、ボールスクリュー130は、本発明における位置決め部材に相当する。
ボールスクリュー中心軸C2に沿ったボールスクリュー130の位置は、ボールスクリュー130を回転させることによって調整可能である。すなわち、ボールスクリュー130を締め込めばボールスクリュー130は先端側に移動し、ボールスクリュー130を緩めればボールスクリュー130は後端側に移動する。
本体部102の挿入孔140に挿入されたボーリングバイト200は、一端の刃部210がボールスクリュー130のボール132より構成される表面(ボール面)に接触するまで押し入れられる。ボーリングバイト200とボールスクリュー130とが接触することにより、挿入孔中心軸C1に沿ったボーリングバイト200の位置決めが行われる。
本体部102の先端付近には、Y方向に伸びる(すなわち挿入孔中心軸C1と略直行する)と共に挿入孔140に連通するクランプボルト孔112が形成されている。ボーリングバイト200が挿入孔140に挿入され、ボールスクリュー130を用いたボーリングバイト200の位置決めが完了した状態で、クランプボルト孔112にクランプボルト110をねじ込んで挿入孔140内のボーリングバイト200を押圧することにより、ボーリングバイト200がホルダ100に固定される。
本実施例のクランプボルト110は、ボーリングバイト200に接する側の表面(以下、「先端側表面」とも呼ぶ)が、切削加工または研磨加工の少なくとも一方により形成されている。また、クランプボルト110の先端側表面の中央部に凹部が形成されている。すなわち、クランプボルト110は、従来のボルトが先端側表面の中央部に有するわずかな凸部(いわゆるへそ残り)を有していない。なお、クランプボルト110の先端側表面の凹部は、切削加工や研磨加工により形成されている必要はない。本実施例では、クランプボルト110の先端側表面の中央部に凹部が形成されているため、先端側表面にいわゆるへそ残り等の突出した部分が形成されることを抑制することができる。そのため、本実施例のホルダ100では、クランプボルト110によるボーリングバイト200の固定の際に、ボーリングバイト200の表面がクランプボルト110の先端側表面の凹部以外の部分と良好に接触し、ボーリングバイト200の中心軸周りの角度の精度良く設定することができ、ひいてはボーリングバイト200の芯高の繰り返し精度を向上させることができる。また、本実施例では、クランプボルト110の先端側表面が、切削加工または研磨加工の少なくとも一方により形成されているため、先端側表面の平坦度が向上し、クランプボルト110とボーリングバイト200との接触が安定して、ボーリングバイト200の芯高の繰り返し精度を向上させることができる。
なお、本実施例では、本体部102の先端付近に、さらに、X方向に伸びる(すなわち挿入孔中心軸C1およびクランプボルト孔112の中心軸と略直行する)と共に挿入孔140に連通するサイドクランプボルト孔122が形成されており、サイドクランプボルト孔122にサイドクランプボルト120をねじ込んで挿入孔140内のボーリングバイト200を押圧することによっても、ボーリングバイト200のホルダ100への固定が行われる。従って、本実施例のホルダ100では、ボーリングバイト200を保持させた状態で切削工具として使用する際に、X軸方向の切削力に対して高精度な位置決めが可能となる。なお、サイドクランプボルト孔122は本発明における第2のクランプボルト孔に相当し、サイドクランプボルト120は本発明における第2のクランプボルトに相当する。
上述したように、ボールスクリュー130と雌ねじ孔160と後端側孔150との中心軸(ボールスクリュー中心軸C2)は、挿入孔140の中心軸(挿入孔中心軸C1)と一致していない(図1参照)。図2は、ホルダ100を後端側から見た側面図である。図2には、ホルダ100の本体部102を後端側から見たときの、後端側孔150、雌ねじ孔160、ボールスクリュー130の位置を示している。また、図2には、ボールスクリュー130の陰になって実際には見えない挿入孔140およびボーリングバイト200の位置も示している。図2に示すように、ボールスクリュー130と雌ねじ孔160と後端側孔150との中心軸(ボールスクリュー中心軸C2)は、挿入孔140の中心軸(挿入孔中心軸C1)と一致せず、上方(図1のY方向)に偏っている。
図3は、ボーリングバイト200の位置決めの際のボーリングバイト200とボールスクリュー130との接触状態を示す説明図である。図3(a)には、ボーリングバイト200とボールスクリュー130との接触部分を図1のX軸方向から見た側面を拡大して示しており、図3(b)には、ボーリングバイト200とボールスクリュー130との接触部分を図1のZ軸方向から見た側面を拡大して示している。
上述したように、挿入孔中心軸C1に沿ったボーリングバイト200の位置決めの際には、ボーリングバイト200とボールスクリュー130のボール132により構成される表面(ボール面)とが接触する。ボール面は球面形状である。従って、ボーリングバイト200とボールスクリュー130(のボール面)との接触は、接触点TPで接触する点接触となる。ここで、点接触とは、厳密に1点で接触する状態の他、1点で接触する状態と同視し得る接触状態(実質的な点接触状態)を含むものとする。そのため、本実施例のホルダ100では、挿入孔中心軸C1に沿ったボーリングバイト200の位置決めの精度を向上させることが可能である。従って、例えば、ボーリングバイト200を交換する際には、交換前後におけるボーリングバイト200の突き出し量Lo(外部に突出した側のボーリングバイト200の先端からホルダ100の先端側端面までの距離、図1参照)の変化量を低減することができる。なお、本実施例では、ホルダ100の長さ(図1のX方向に沿った寸法)は約120mmであり、ホルダ100の本体部102の外径は約19mmであり、ボーリングバイト200の突き出し量Loは約20mmである。
また、本実施例では、ボールスクリュー中心軸C2が挿入孔中心軸C1とは一致していない。なお、本実施例では、挿入孔中心軸C1とボールスクリュー中心軸C2との偏心量dは約0.7mmである。偏心量dは、約0.2mm〜2.0mmの範囲にあることが好ましい。ボールスクリュー130のボール132が構成する表面をその一部とする球面の中心点Oは、ボールスクリュー中心軸C2上に位置するため、挿入孔中心軸C1上には位置しないこととなる。そのため、ボーリングバイト200とボールスクリュー130との接触点TPの位置は、刃部210の切刃212からずれた位置となる。従って、本実施例のホルダ100では、ボールスクリュー130を用いたボーリングバイト200の位置決めの際に、切刃212がボールスクリュー130に干渉することがなく、切刃212の損傷を抑制することができる。
また、本実施例のホルダ100では、ボールスクリュー130の位置を調整することにより、ボーリングバイト200の突き出し量Loの調整を行うことができる。図4は、ボーリングバイト200の突き出し量Loの調整方法を示す説明図である。図4(a)および図4(b)には、ホルダ100の先端側の一部の断面を示している。ボールスクリュー130のボールスクリュー中心軸C2(図1参照)に沿った位置は、ボーリングバイト200の一方の刃部210がホルダ100の外部に突き出すような位置に設定される。ボーリングバイト200の突き出し量Loは、雌ねじ孔160においてボールスクリュー130を締め込んだり緩めたりしてボールスクリュー130のボールスクリュー中心軸C2に沿った位置を変化させることにより、所望の値に設定することができる。
以上説明したように、本実施例のホルダ100では、両端に切刃212を有するボーリングバイト200が本体部102の挿入孔140に挿入され、ボーリングバイト200の一端とボールスクリュー130とが接触することにより、挿入孔中心軸C1に沿ったボーリングバイト200の位置決めを行うことができる。このとき、ボールスクリュー130のボーリングバイト200の一端と接触するべき表面(ボール面)は、球面形状に形成されているため、ボーリングバイト200とボールスクリュー130との接触は、接触点TPで接触する点接触となる。従って、本実施例のホルダ100では、挿入孔中心軸C1に沿ったボーリングバイト200の位置決めの精度、ひいてはホルダ100からのボーリングバイト200の突き出し量Loの設定精度を向上させることができる。本実施例のホルダ100は、ホルダ100からのボーリングバイト200の突き出し量Loの設定精度を向上させることができるため、ホルダ100を工具として利用した切削加工の際に、高精度な切削加工の実現が可能となる。
また、本実施例のホルダ100では、ボールスクリュー130のボール132が構成する表面をその一部とする球面の中心点O(図3)が挿入孔中心軸C1上に位置しないため、ボーリングバイト200とボールスクリュー130との接触点TPの位置は刃部210の切刃212からずれた位置となる。従って、ボールスクリュー130を用いたボーリングバイト200の位置決めの際に、切刃212がボールスクリュー130に干渉することがなく、切刃212の損傷を抑制することができる。
また、本実施例のホルダ100では、ボールスクリュー中心軸C2に沿ったボールスクリュー130の位置が調整可能であるため、ボールスクリュー130のボール132により構成される表面(ボール面)が挿入孔中心軸C1と平行に移動可能であることとなる。そのため、本実施例のホルダ100では、ボールスクリュー130の位置を調整することにより、ボーリングバイト200の突き出し量Loを所望の値に設定することができる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B1.変形例1:
上記実施例では、挿入孔中心軸C1に沿ったボーリングバイト200の位置決めを行う位置決め部材としてボールスクリュー130を採用しているが、位置決め部材は、ボーリングバイト200の一端と接触するべき表面が球面形状に形成されていて当該球面の中心点が挿入孔中心軸C1上に位置しない構成であれば、他の構成を採用することも可能である。
また、位置決め部材のボーリングバイト200の一端と接触するべき表面は、必ずしも球面形状に形成されている必要はなく、ボーリングバイト200と点接触(実質的な点接触を含む)するような形状であれば、例えばドーム型やお椀型、円錐面形状等の他の形状に形成されていてもよい。
また、上記実施例では、位置決め部材としてのボールスクリュー130のボールスクリュー中心軸C2に沿った移動がねじの締め込み・緩めにより実現されているが、位置決め部材の中心軸に沿った移動は他の構成により実現されるものとしてもよい。
また、上記実施例では、位置決め部材としてのボールスクリュー130がボールスクリュー中心軸C2と平行に移動することにより、ボーリングバイト200の一端と接触するべき表面(ボール面)が挿入孔中心軸C1と平行に移動する構成であるが、位置決め部材は、必ずしもボーリングバイト200の一端と接触するべき表面が挿入孔中心軸C1と平行に移動可能な構成である必要はない。ただし、位置決め部材を、ボーリングバイト200の一端と接触するべき表面が挿入孔中心軸C1と平行に移動可能な構成とすれば、ボーリングバイト200の突き出し量Loを所望の値に精度良く設定することができるため、好ましい。
B2.変形例2:
上記実施例では、クランプボルト110のボーリングバイト200に接する側の表面(先端側表面)の中央部に凹部が形成されているが、クランプボルト110に凹部が形成されていなくてもよい。また、サイドクランプボルト120のボーリングバイト200に接する側の表面の中央部に凹部が形成されているとしてもよい。
B3.変形例3:
上記実施例では、本体部102にサイドクランプボルト孔122が形成されており、クランプボルト110に加えて、サイドクランプボルト120によってもボーリングバイト200のホルダ100への固定が行われているが、サイドクランプボルト孔122を設けず、サイドクランプボルト120によるボーリングバイト200の固定を行わないとしてもよい。
本発明の実施例におけるホルダ100の構成を概略的に示す説明図である。 ホルダ100を後端側から見た側面図である。 ボーリングバイト200の位置決めの際のボーリングバイト200とボールスクリュー130との接触状態を示す説明図である。 ボーリングバイト200の突き出し量Loの調整方法を示す説明図である。
符号の説明
100…ホルダ
102…本体部
110…クランプボルト
112…クランプボルト孔
120…サイドクランプボルト
122…サイドクランプボルト孔
130…ボールスクリュー
132…ボール
134…本体
140…挿入孔
150…後端側孔
160…雌ねじ孔
200…ボーリングバイト
210…刃部
212…切刃

Claims (7)

  1. 両端に切刃を有するボーリングバイトを挿入するための挿入孔を有する本体部と、
    前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトの一端と接触することにより、前記挿入孔の中心軸である挿入孔中心軸に沿った前記ボーリングバイトの位置決めを行う位置決め部材と、を備える切削工具用ホルダにおいて、
    前記位置決め部材の前記ボーリングバイトの一端と接触するべき表面は、球面形状に形成されており、
    前記球面の中心点は前記挿入孔中心軸上に位置しないことを特徴とする、切削工具用ホルダ。
  2. 請求項1に記載の切削工具用ホルダであって、
    前記位置決め部材は、前記表面が前記挿入孔中心軸と平行に移動可能なように構成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
  3. 請求項2に記載の切削工具用ホルダであって、
    前記本体部は、前記挿入孔中心軸と平行で、かつ前記挿入孔中心軸とは一致しない軸を中心とした中空略円柱形状であって表面にねじ加工が施されたねじ孔を有し、
    前記位置決め部材は、前記ねじ孔にねじ込み可能な、ねじの先端に球状のボールを有するスクリューであることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の切削工具用ホルダであって、
    前記本体部は、前記挿入孔中心軸と略直行するクランプボルト孔と、前記クランプボルト孔にねじ込まれた状態で前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトと接触して前記ボーリングバイトを前記ホルダに固定するクランプボルトと、を有し、
    前記クランプボルトの前記ボーリングバイトに接触する側の表面の中央部に凹部が形成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
  5. 請求項4に記載の切削工具用ホルダであって、
    前記クランプボルトの前記ボーリングバイトに接触する側の表面は、切削加工と研磨加工との少なくとも一方により形成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の切削工具用ホルダであって、
    前記本体部は、前記挿入孔中心軸および前記クランプボルト孔と略直行する第2のクランプボルト孔と、前記第2のクランプボルト孔にねじ込まれた状態で前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトと接触して前記ボーリングバイトを前記ホルダに固定する第2のクランプボルトと、を有することを特徴とする、切削工具用ホルダ。
  7. 両端に切刃を有するボーリングバイトを挿入するための挿入孔を有する本体部と、
    前記挿入孔に挿入された前記ボーリングバイトの一端と接触することにより、前記挿入孔の中心軸である挿入孔中心軸に沿った前記ボーリングバイトの位置決めを行う位置決め部材と、を備える切削工具用ホルダにおいて、
    前記位置決め部材の前記ボーリングバイトの一端と接触する表面は、前記ボーリングバイトと点接触するような形状に形成されていることを特徴とする、切削工具用ホルダ。
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