JP2006150509A - 切削工具 - Google Patents

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二朗 大沢
Tamotsu Nagai
保 永井
Katsutoshi Watanabe
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Abstract

【課題】 本体部と切削ヘッドとが着脱可能に構成された場合に、切削ヘッドを本体部へ強固に固定することができる切削工具を提供すること。
【解決手段】 本願発明の切削工具1によれば、切削ヘッド2の合わせ面21から突設する凸部23には、その外周面が軸芯に対して傾斜するテーパ部23aを備えると共に、本体部3の合わせ面31に凹設される凹部33には、その内周面がテーパ部23aに対応して傾斜するテーパ穴33aを備えている。また、凸部23には、軸芯Oに対して傾斜する傾斜部22aを有するスリット22が延設されると共に、凹部33の内周面には、スリット22と係合するためのキー32が突設されている。傾斜部22aの傾斜方向は、切削加工時の切削抵抗により切削ヘッド2を本体部3側に引き込ませる方向に設定されているので、テーパ部23aとテーパ穴33aとを強固に当接させ、切削ヘッド2を本体部3へ強固に固定することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、切削工具に関し、特に、本体部と切削ヘッドとが着脱可能に構成された場合に、切削ヘッドを本体部へ強固に固定することができる切削工具に関するものである。
近年、マニシングセンター等の回転機械に保持されて、被加工物の加工を行う切削工具は、より能率的な加工や高寿命化を図ることを目的として、超硬合金から構成されるものが多く普及してきている。
しかしながら、超硬合金は材料コストが高い上に加工が困難であるため、ソリッドタイプ(シャンク一体型)の切削工具では、材料コスト及び加工コストが嵩み、切削工具全体としての製品コストの上昇を招くという問題点があった。
そこで、特表2004−507373号公報には、工具軸(本体部)に対して工具ヘッド(切削ヘッド)を着脱可能に構成する技術が開示されている。具体的には、工具ヘッドに突設される固定短軸(凸部)と、その固定短軸を受け入れるために工具軸に凹設されるクランプブラケットとが嵌合した状態で、固定短軸及びクランプブラケットに貫設された貫通孔にクランプ固定ネジが挿通可能に構成される。
これにより、工具軸に対して工具ヘッドを固定することができると共に、工具ヘッドが消耗した場合には、その工具ヘッドのみを交換することが可能となるので、切削工具全体の交換を不要として、製造コストの削減を図ることができる。
特表2004−507373号公報(段落[0018]、図1など)
しかしながら、上述したように、従来の切削工具では、クランプ固定ねじが固定短軸及びクランプブラケットに貫設された貫通孔に挿通されることで、工具ヘッドが工具軸に対して固定されていた。そのため、貫通孔に対する負荷が大きくなるので、切削加工時の切削抵抗により、貫通孔が損傷して、その貫通孔の開口面積が大きくなり、工具ヘッドがぐらつき易くなるという問題点があった。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、本体部と切削ヘッドとが着脱可能に構成された場合に、切削ヘッドを本体部へ強固に固定することができる切削工具を提供することを目的としている。
この目的を達成するために、請求項1記載の切削工具は、軸芯回りに回転される本体部と、その本体部の先端に着脱可能に取り付けられ被加工物の切削加工を行う切削ヘッドとを備えたものであり、前記本体部と切削ヘッドとの合わせ面の一方の面に突設される凸部と、その凸部を受け入れるために前記合わせ面の他方の面に凹設される凹部と、その凹部を形成する前記本体部もしくは切削ヘッド又は前記凸部の一方に延設されるスリットと、そのスリットと係合するために前記凹部の内周面又は前記凸部の外周面の他方の面に突設されるキーとを備え、前記凸部は、その外周面が前記軸芯に対して傾斜したテーパ部を備えると共に、前記凹部は、その内周面が前記テーパ部に対応して傾斜するテーパ穴を備え、前記スリットは、前記軸芯に対して傾斜を有する傾斜部を備え、その傾斜部の傾斜方向は切削加工時の切削抵抗により前記切削ヘッドを前記本体部側に引き込ませる方向に設定されている。
請求項2記載の切削工具は、請求項1記載の切削工具において、前記スリットは、前記軸芯と略平行に形成される平行部を備え、その平行部の一端側は前記凸部の頂部又は前記凹部の開口部に配置され、かつ、他端側は前記傾斜部の端部と連接されている。
請求項3記載の切削工具は、請求項1又は2に記載の切削工具において、前記傾斜部が前記軸芯に対して傾斜する傾斜角は、略35度以上かつ略55度以下の範囲内に設定されている。
請求項4記載の切削工具は、請求項1から3のいずれかに記載の切削工具において、前記テーパ部及びテーパ穴のテーパ角は、略1/20以上かつ略1/5以下の範囲内に設定されている。
請求項5記載の切削工具は、請求項1から4のいずれかに記載の切削工具において、前記凹部又は前記凸部の一方に凹設されるスリットの本数は、凹部の場合には2本で、凸部の場合には1本で構成され、前記キーは、前記スリットに対応する位置に1つ配置されている。
請求項6記載の切削工具は、請求項1から5のいずれかに記載の切削工具において、前記凸部は、前記切削ヘッドから突設され、かつ、前記凹部は前記本体部に凹設されている。
請求項1記載の切削工具によれば、本体部と切削ヘッドとの合わせ面の一方の面に突設される凸部には、その外周面が軸芯に対して傾斜するテーパ部を備えると共に、合わせ面の他方の面に凹設される凹部には、その内周面がテーパ部に対応して傾斜するテーパ穴を備えている。また、凹部を形成する壁部又は凸部には、軸芯に対して傾斜する傾斜部を有するスリットが延設されると共に、凸部の外周面又は凹部の内周面の他方の面には、スリットと係合するためのキーが突設されている。傾斜部の傾斜方向は、切削加工時の切削抵抗により切削ヘッドを本体部側に引き込ませる方向に設定されているので、テーパ部とテーパ穴とを強固に当接させ、切削ヘッドを本体部へ強固に固定することができるという効果がある。
また、切削ヘッドは、本体部に着脱可能に構成されているので、切削ヘッドが消耗した場合には、切削ヘッドのみを交換することができる。これにより、切削工具全体の交換を不要として、製造コストの削減を図ることができるという効果がある。
また、切削ヘッドと本体部とを異なる材料から構成することができる、即ち、切削ヘッドのみを超硬合金から構成することができるので、切削工具全体を超硬合金から構成するソリッドタイプの切削工具と比較して、材料コスト及び加工コストの削減を図ることができるという効果がある。
更に、スリットは、ワイヤ放電加工機により容易に加工することができるので、切削ヘッド及び本体部が超硬合金から構成されている場合でも、容易にスリットを加工して、加工コストの削減を図ることができるという効果がある。
請求項2記載の切削工具によれば、請求項1記載の切削工具の奏する効果に加え、一端側が凸部の頂部又は凹部の開口部に配置され、かつ、他端側は傾斜部の端部と連接された、軸芯に対して略平行な平行部を備えている。これにより、スリットが傾斜部のみで構成される場合と比較して、スリットの全長を短縮することができるので、スリットの加工面積を減少させて、加工コストを削減することができるという効果がある。
また、凹部を形成する壁部又は凸部に延設されるスリットの開口面積を減少させることができるので、その分、凹部を形成する壁部又は凸部が薄肉になることを防止して、それら凹部を形成する壁部又は凸部の剛性を確保することができるという効果がある。
請求項3記載の切削工具によれば、請求項1又は2に記載の切削工具の奏する効果に加え、傾斜部が軸芯に対して傾斜する傾斜角は、略35度以上かつ略55度以下の範囲内に設定されている。傾斜角が35度より小さい場合、即ち、傾斜部が軸芯と略平行に近づく場合には、傾斜部がキーから受ける軸方向分力が減少するので、切削ヘッドを本体部側に引き込ませる力が減少し、切削ヘッドを本体部へ強固に固定することができない。
一方、傾斜角が55度より大きい場合、即ち、傾斜部が軸芯と略直角に近づく場合には、切削ヘッドを本体部に取り付けるために、傾斜部の全長を長くしなければならないので、スリットの開口面積が増大して、スリットの加工コストが増大すると共に、スリットが延設される凹部の壁部又は凸部の剛性が低下する。
以上のことから、傾斜角を略35度以上かつ略55度以下の範囲内で設定することにより、切削ヘッドを本体部へ強固に固定しつつ、加工コストの増大防止と凹部の壁部又は凸部の剛性の維持とを図ることができるという効果がある。
請求項4記載の切削工具によれば、請求項1から3のいずれかに記載の切削工具の奏する効果に加え、テーパ部及びテーパ穴のテーパ角は、略1/20以上かつ略1/5以下の範囲内に設定されている。テーパ角が1/20より小さい場合には、テーパ部とテーパ穴との当接面同士に作用する力の軸方向分力が小さくなるので、テーパ部がテーパ穴から抜けにくくさせることができるが、凸部の基部から頂部及び凹部の底面から開口までの距離が必要となるため、テーパ面の面積が増大して、製造コストが増大する。
一方、テーパ角が55度より大きい場合には、テーパ面の面積が減少して製造コストを削減することができるが、同様の理由からテーパ部がテーパ穴から抜けやすくなる。
以上のことから、テーパ角を略1/20以上かつ略1/5以下の範囲内に設定することにより、テーパ部の抜け防止と製造コストの低減との両立を図ることができるという効果がある。
請求項5記載の切削工具によれば、請求項1から4のいずれかに記載の切削工具の奏する効果に加え、スリットの本数は、凹部の場合には2本で、凸部の場合には1本で構成され、そのスリットに対応する位置にキーが1つ配置されている。その結果、スリットの本数が増加することにより、凹部を形成する壁部及び凸部が薄肉になることを防止して、凹部を形成する壁部及び凸部の剛性を維持することができるという効果がある。
請求項6記載の切削工具によれば、請求項1から5のいずれかに記載の切削工具の奏する効果に加え、凸部は切削ヘッドから突設され、かつ、凹部は本体部に凹設されている。切削ヘッドは、切削加工時に、被加工物と当接して切削加工を行うため、剛性を必要とする。そこで、本体部に凹部を凹設することにより、切削ヘッドに凹部が凹設されて薄肉となることを防止して、切削ヘッドの剛性を維持することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施の形態における切削工具1の分解図であり、(a)、(b)はそれぞれ切削ヘッド2、本体部3の正面図である。なお、図1(b)では、本体部3の軸方向長さの図示が省略されている。
まず、図1を参照して切削工具1の全体構成について説明する。切削工具1は、切削ヘッド2と、その切削ヘッド2が取り付けられる本体部3とを備えて構成され、本体部3を保持するホルダー(図示せず)を介して伝達される加工機械の回転力によって、切削ヘッド2が被加工物の切削加工を行う。
本発明の切削工具1によれば、切削ヘッド2と本体部3とが着脱自在に構成されているので、切削ヘッド2と本体部3とを異なる材料から構成する、即ち、切削ヘッド2のみを超硬合金から構成することができるので、材料コスト及び加工コストの削減を図ることができる。
また、切削ヘッド2のみが消耗した場合には、切削ヘッド2のみを交換することができるので、切削工具1全体の交換を不要として、製造コストの削減と資源の有効活用とを図ることができる。
切削ヘッド2は、上述したように、被加工物の切削加工を行うための刃部24と、その刃部24の後端(図1(a)右側)に位置する合わせ面21から突設される凸部23と、その凸部23に延設されるスリット22とを主に備えて構成されている。なお、切削ヘッド2は上述したように、超硬合金から構成されている。
刃部24は、その外周面に切れ刃や油溝(図示せず)等が刻設される。なお、本実施例では切削ヘッド2がドリルである場合を説明するが、必ずしもこれに限られるものではなく、エンドミルとして切削ヘッド2を構成しても良い。
凸部23は、本体部3との接合部となる部位であり、合わせ面21から突設されて、後述する凹部33と嵌合可能に構成されている。なお、凸部23は、その外周面が、本体部3側(図1(a)右側)へ縮径するテーパ部23aと、軸芯Oと略平行の平面部23bとを備えて構成されているが、凸部23の外周面全体を本体部3側へ縮径するテーパ面で構成しても良い。
また、テーパ部23aのテーパ角は略1/20以上かつ略1/5以下の範囲内に設定されている。テーパ角が1/20より小さい場合には、テーパ部23aと後述するテーパ穴33aとの当接面同士に作用する力の軸芯O方向の分力が小さくなるので、テーパ部23aがテーパ穴33aから抜けにくくさせることができるが、凸部23の基部から頂部までの距離が必要となるため、テーパ面の面積が増大して、製造コストが増大する。
一方、テーパ角が1/5より大きい場合には、テーパ面の面積が減少して製造コストを削減することができるが、同様の理由からテーパ部23aがテーパ穴33aから抜けやすくなる。
以上のことから、テーパ角23aを略1/20以上かつ略1/5以下の範囲内に設定することにより、テーパ部23aの抜け防止と製造コストの低減との両立を図ることができる。
スリット22は、凸部23に延設されて、後述するキー32と係合可能に構成されている。また、スリット22は、軸芯Oに対して傾斜を有する傾斜部22aと、その傾斜部22aの一端から軸芯Oに対して略平行に延設される平行部22bとを備えて構成されている。
スリット22の一端側(図1紙面手前側)を構成する傾斜部22aは、切削工具1の回転方向(矢印X方向から見て時計回り)に沿って傾斜を有しており、切削加工時には、切削ヘッド2が本体部3側(図1(a)右側)へ切削抵抗の軸芯O方向の分力を受けるため、傾斜部22aとキー32とが係合しつつ、切削ヘッド2を本体部3側に引き込ませる。これにより、テーパ部23aと後述するテーパ穴33aとを強固に当接させ、切削ヘッド2を本体部3へ強固に固定することができる。
また、傾斜部22aが軸芯Oに対して傾斜する傾斜角は、略35度以上かつ略55度以下の範囲内に設定されている。傾斜角が35度より小さい場合、即ち、傾斜部22aが軸芯Oと略平行に近づく場合には、傾斜部22aがキー32から受ける軸方向分力が減少するので、切削ヘッド2を本体部3側に引き込ませる力が減少し、切削ヘッド2を本体部3へ強固に固定することができない。
一方、傾斜角が55度より大きい場合、即ち、傾斜部22aが軸芯Oと略直角に近づき、かつ、キー32の突設位置が一定の場合には、切削ヘッド2を本体部3に取り付けるために、キー32と凹部33の開口との距離が一定の際には、傾斜角が小さい場合と比較して傾斜部22aの全長を長くしなければならないので、スリット22の開口面積が増大して、スリット22の加工コストが増大すると共に、スリット22が延設される凸部23の剛性が低下する。
以上のことから、傾斜部22aが軸芯Oに対して傾斜する傾斜角を略35度以上かつ略55度以下の範囲内で設定することにより、切削ヘッド2を本体部3へ強固に固定しつつ、加工コストの増大防止と凸部23の剛性の維持とを図ることができる。
また、傾斜部22aの一端には、軸芯Oに対して略平行に延設される平行部22bを備えている。これにより、スリット22が傾斜部22aのみで構成される場合と比較して、スリット22の全長を短縮することができるので、スリット22の加工面積を減少させて、加工コストを削減することができる。
また、凸部23に延設されるスリット22の開口面積を減少させることができるので、その分、凸部23が薄肉になることを防止して、凸部23の剛性を確保することができる。
更に、スリット22は、ワイヤ放電加工機により容易に加工することができるので、切削ヘッド2が超硬合金から構成されている場合でも、容易にスリット22を延設して、加工コストの削減を図ることができるという効果がある。
本体部3は、上述したように、凸部23と嵌合可能に構成される凹部33と、その凹部33の外周に立設する壁部34と、その壁部34に穿設された穴に挿通されてスリット22と係合可能に構成されるキー32とを主に備えて構成されている。なお、本体部3は、高速度工具鋼から構成されている。
凹部33は、切削ヘッド2との接合部となる部位であり、テーパ部23aと対応して傾斜を有するテーパ穴33aと、軸芯Oと略平行の平面部33bとを備えて構成されている。
また、凹部33の底面から開口までの距離寸法は、凸部22の基部から頂部までの距離寸法よりも大きく設定されている。これにより、切削ヘッド2が本体部3に取り付けられた場合には、切削ヘッド2の合わせ面21と本体部3の合わせ面31との間に隙間を形成する。これにより、切削抵抗により切削ヘッド2が本体部3に引き込まれた場合に、その引き込みのためのスペースを確保することができる。
なお、凹部33の底面から開口までの距離寸法は、凸部22の基部から頂部までの距離寸法を略同等に構成してもよい。この場合には、切削ヘッド2の合わせ面21と本体部3の合わせ面31とが当接する。これにより、テーパ部22aとテーパ穴33aのテーパ面同士と、合わせ面21,31同士との2面で切削ヘッド2と本体部3に取り付けることができるので、切削ヘッド2を本体部3に強固に固定することができる。
キー32は、凹部33の内周面から突設されており、スリット22と係合可能に構成される。
次いで、図2を参照して、切削ヘッド2について説明する。図2は、図1の矢印X方向から見た切削ヘッド2の後端面図である。
図2に示すように、平行部22bの開口寸法は、キー32(図1参照)の幅寸法と略同等又はそれ以上で設定されており、スリット22とキー32とが係合可能に構成されている。
なお、平行部22bの一端側(図2左側)には目印等を付すことが望ましい。これにより、キー32が傾斜部22aの傾斜方向が切削抵抗により切削ヘッド2を本体部3側へ引き込ませる方向に設定されている側であることが明確となり、切削ヘッド2を誤った向きで本体部3へ取り付けることを防止することができる。
また、平行部22bの一方の内壁が他方の内壁に対して傾斜を有し、かつ、一端の開口寸法をキー32の幅よりも小さく設定しても良い。これにより、キー32がスリット22の一端に係合することを防止することができるので、上述した場合と同様に、切削ヘッド2を誤った向きで本体部3へ取り付けることを防止することができる。
また、スリット22の本数は1本で構成されているので、スリット22の本数が2本以上で構成される場合と比較して、凸部23が薄肉になることを防止して、凸部23の剛性を維持することができる。
次いで、図3を参照して、本体部3について説明する。図3(a)は、図1の矢印Y方向から見た本体部3の先端面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における本体部3の断面図である。
本体部3の先端面に凹設される凹部33の内周面には、図3(a)に示すように、1本のキー32が軸芯Oに向けて突設されている。上述したように、キー32は、スリット22(図1参照)に係合される部位である。
なお、キー32は、略円形状に形成されているが、例えば、略楕円形状や多角形状でも良い。即ち、キー32がスリット22と係合した際に、キー32の側面とスリット22の側面とが当接し、その当接面同士が移動可能な形状であれば良い。
図3(b)に示すように、キー32は平面部33bに突設されているが、スリット22がテーパ部23aまで延設されている場合には、キー32はテーパ穴33aに突設されて構成しても良い。即ち、切削ヘッド2(図1参照)が本体部3に取り付けられた場合に、キー32が傾斜部22a(図1参照)と係合することができる位置に配置されれば良い。
次に、図4を参照して、第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、切削ヘッド2の凸部23に延設されたスリット22が、本体部3の凹部33に突設されたキー32と係合される場合を説明したが、第2実施の形態では、切削ヘッド102の凸部23に突設されたキー122が、本体部103の凹部33を形成する壁部134に延設されたスリット132と係合する。なお、上記した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図4は、第2実施の形態における切削工具101の分解図であり、(a)、(b)はそれぞれ、切削ヘッド102及び本体部103の正面図である。なお、図4(b)では、本体部103の軸方向長さの図示が省略されている。
図4(a)に示すように、キー122は、凸部23の外周面から突設されており、後述するスリット132と係合可能に構成される。
図4(b)に示すように、スリット132は、凹部33を形成する壁部134に延設されており、キー122と係合可能に構成される。また、スリット132は、軸芯Oに対して傾斜を有する傾斜部132aと、その傾斜部132aの一端から軸芯Oに対して略平行に延設される平行部132bとを備えて構成されている。
傾斜部132aは、切削工具101の回転方向(矢印X方向から見て時計回り)後方に沿って傾斜を有しており、切削加工時には、切削ヘッド102が本体部103側(図4(b)右側)へ切削抵抗の軸芯O方向の分力を受けるため、傾斜部132aとキー122とが係合しつつ、切削ヘッド102を本体部103側に引き込ませる。これにより、テーパ部23aとテーパ穴33aとを強固に当接させ、切削ヘッド102を本体部103へ強固に固定することができる。
次に、図5を参照して、第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、傾斜部22aの本数は1本で構成される場合を説明したが、第3実施の形態では、傾斜部222a,222bの本数は2本で構成されている。なお、上記した第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
図5は、第3実施の形態における切削工具201の分解図であり、(a)、(b)はそれぞれ、切削ヘッド202及び本体部203の正面図である。なお、図5(b)では、本体部203の軸方向長さの図示が省略されている。
スリット222は、断面略Y字状に凹部23に凹設されて、後述するキー232と係合可能に構成されている。また、スリット222は、軸芯Oに対して傾斜を有する第1及び第2傾斜部222a,222bと、その第1及び第2傾斜部222a,222bの一端から軸芯Oに対して略平行に延設される平行部222cとを備えて構成されている。
第1傾斜部222aは、切削工具201の回転方向(矢印X方向から見て時計回り)に沿って傾斜を有しており、切削加工時には、切削ヘッド202が本体部3側(図5(a)右側)へ切削抵抗の軸芯O方向の分力を受けるため、第1傾斜部222aと凹部33の一端側(図5紙面手前側)から突設するキー232とが係合しつつ、切削ヘッド202を本体部203側へ引き込ませる。
同様に、第2傾斜部222bは、切削工具201の回転方向後方に沿って傾斜を有しており、その第2傾斜部222bと凹部33の他端側(図5紙面奥側)から突設するキー232とが係合しつつ、切削ヘッド202を本体部203側へ引き込ませる。
このように、傾斜部222a,222bと2つのキー232とが係合するので、切削ヘッド202を本体部203側へ引き込む力を強固とし、切削ヘッド202を本体部203へ強固に固定することができる。
なお、第3実施の形態では、2本のキー232が凹部33の内周面からそれぞれ突設される場合を説明したが、1本の円柱部材を凹部33に穿設された2つの穴に挿通することで、キー232を形成しても良い。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記各実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施の形態では、切削ヘッド2,102,202の後端面に突設される凸部23が、本体部3,103,203の先端面に凹設される凹部33と嵌合可能に構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、切削ヘッド2,102,202の後端面に凹設される凹部が、本体部3,103,203の先端面に突設される凸部と嵌合可能に構成されていても良い。
但し、切削ヘッド2,102,202は、切削加工を行う部位であるため、剛性を必要とする。そのため、切削ヘッド2,102,202に凹部を凹設する場合よりも、凸部を突設して、切削ヘッド2,102,202の剛性を確保する場合の方が好ましい。
また、切削ヘッド2,102,202を超硬合金から構成すると共に、本体部3,103,203を高速度工具鋼から構成する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、切削ヘッド2,102,202を高速度工具鋼から構成すると共に、本体部3,103,203を合金工具鋼から構成しても良い。
本発明の第1実施の形態における切削工具の分解図であり、(a)、(b)はそれぞれ、切削ヘッド及び本体部の正面図である。 図1の矢印X方向から見た切削ヘッドの後端面図である。 (a)は、図1の矢印Y方向から見た本体部の先端面図であり、(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線における本体部の断面図である。 (a)及び(b)は、第2実施の形態における切削ヘッド及び本体部の正面図である。 (a)及び(b)は、第3実施の形態における切削ヘッド及び本体部の正面図である。
符号の説明
1,101,201 切削工具
2,102,202 切削ヘッド
3,103,203 本体部
21,31 合わせ面
22,132,222 スリット
22a,132a 傾斜部
22b,132b,222c 平行部
23 凸部
23a テーパ部
32,122,232 キー
33 凹部
33a テーパ穴
222a 第1傾斜部(傾斜部)
222b 第2傾斜部(傾斜部)

Claims (6)

  1. 軸芯回りに回転される本体部と、その本体部の先端に着脱可能に取り付けられ被加工物の切削加工を行う切削ヘッドとを備えた切削工具において、
    前記本体部と切削ヘッドとの合わせ面の一方の面に突設される凸部と、その凸部を受け入れるために前記合わせ面の他方の面に凹設される凹部と、その凹部を形成する前記本体部もしくは切削ヘッド又は前記凸部の一方に延設されるスリットと、そのスリットと係合するために前記凹部の内周面又は前記凸部の外周面の他方の面に突設されるキーとを備え、
    前記凸部は、その外周面が前記軸芯に対して傾斜したテーパ部を備えると共に、前記凹部は、その内周面が前記テーパ部に対応して傾斜するテーパ穴を備え、
    前記スリットは、前記軸芯に対して傾斜を有する傾斜部を備え、その傾斜部の傾斜方向は切削加工時の切削抵抗により前記切削ヘッドを前記本体部側に引き込ませる方向に設定されていることを特徴とする切削工具。
  2. 前記スリットは、前記軸芯と略平行に形成される平行部を備え、その平行部の一端側は前記凸部の頂部又は前記凹部の開口部に配置され、かつ、他端側は前記傾斜部の端部と連接されていることを特徴とする請求項1記載の切削工具。
  3. 前記傾斜部が前記軸芯に対して傾斜する傾斜角は、略35度以上かつ略55度以下の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の切削工具。
  4. 前記テーパ部及びテーパ穴のテーパ角は、略1/20以上かつ略1/5以下の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の切削工具。
  5. 前記凹部又は前記凸部の一方に凹設されるスリットの本数は、凹部の場合には2本で、凸部の場合には1本で構成され、
    前記キーは、前記スリットに対応する位置に1つ配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の切削工具。
  6. 前記凸部は、前記切削ヘッドから突設され、かつ、前記凹部は前記本体部に凹設されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の切削工具。
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