JP5112365B2 - 柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、原料に由来する臭気が十分に改善され、香料が配合されたときの香り立ちの優れた液体柔軟剤組成物に関する。
柔軟剤組成物は衣料の仕上げに用いることから、使用時に匂いを気にする場面が多く、使用時及び使用後にも特に心地良い香りが要求され、香料を配合して賦香されているものが多い。従って、柔軟剤組成物の生地臭には特に注意が払われ、より異臭が小さく、使用する香料の匂いを妨げることなく、むしろ向上できることが望まれてきた。
しかしながら、柔軟剤組成物に使用される原料の中には、香料により賦香する前の生地臭に大きく影響を与えるものがあり、特に界面活性剤に含まれる未反応物及び副生成物や、その製造時に用いられる溶媒に由来する臭気は、柔軟剤組成物の生地の匂いを大きく低下させる原因となっていた。そのため、その臭気のマスキング、マッチング等の目的で、使用する香料の量をより多くしたり、使用する香料による香り立ちを改善したりすることが要求されていた。しかし、これらは本来使用する香料のもつパフォーマンスの低下、つまり、使用時及び使用後の香りの心地良さを損ねる原因となっていた。
界面活性剤に含まれる未反応物及び副生成物やその製造時に用いられる溶媒に由来する臭気を改善する技術として、例えば、特許文献1には特定の環状炭化水素基を有する化合物、特許文献2には特定の芳香環を有する化合物を含有する生地臭改善剤が開示されている。しかしながら、いずれの技術も特殊な構造を有する化合物に関するものであり、入手が容易ではなく、添加率も高いという問題点があった。
特開2000−144189号公報 特開2000−016929号公報
本発明の課題は、原料に由来する臭気が十分に改善され、香料が配合されたときの香り立ちの優れた液体柔軟剤組成物を提供することにある。
本発明者は種々の液体柔軟剤組成物の生地臭の改善方法について鋭意検討した結果、液体柔軟剤組成物に低級アルキルエーテル類を特定量配合すれば組成物の生地臭が改善され、これに香料を加えた場合には、使用する香料の匂いが妨げられず、得られた液体柔軟剤組成物の使用時に心地よい香りを実現できることを見出した。
本発明は、下記(a)成分及び(b)成分を含有し、組成物中の(a)成分の含有量が1〜1500ppmである液体柔軟剤組成物を提供する。
(a)成分:下記一般式(1)で表されるエーテル化合物
1-O-R2 (1)
〔式中、R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基、R2はメチル基、エチル基である。〕
(b)成分:分子内にエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜22の炭化水素基を有するアミン化合物、その塩又はその4級化物から選ばれる少なくとも1種の化合物
本発明の液体柔軟剤組成物は、原料に由来する臭気が十分に改善され、香料を配合したときには香り立ちが優れている。
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、下記一般式(1)で表されるエーテル化合物である。
1-O-R2 (1)
〔式中、R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基、R2はメチル基、エチル基である〕。
(a)成分の具体例としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテルが挙げられ、メチルエチルエーテル、メチルイソプロピルエーテルが好ましく、メチルエチルエーテルがより好ましい。
(a)成分の含有量は、柔軟基剤の臭気改善の観点から、組成物中、1〜1500ppmであり、3〜1000ppmが好ましく、5〜500ppmがより好ましい。
<(b)成分>
本発明の(b)成分は、分子内にエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜22の炭化水素基を有するアミン化合物、その塩又はその4級化物から選ばれる少なくとも1種の化合物である。
本発明の(b)成分は、下記一般式(2)で表される第3級アミン、その酸塩又はその4級化物から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0005112365
〔式中、
3基は、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい総炭素数12〜22の炭化水素基であり、
4基及びR5基は、それぞれ独立に、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい総炭素数12〜22の炭化水素基、炭素数1〜3のアルキル基及び炭素数1〜3のヒドロ
キシアルキル基から選ばれる基である〕。
一般式(2)において、R3基としては、下記(i)〜(iii)に示す基が挙げられ、R4基及びR5基としては、それぞれ独立に下記(i)〜(v)に示す基が挙げられる。
(i)エステル基又はアミド基で分断されている総炭素数12〜22、好ましくは14〜22の飽和炭化水素基。
(ii)エステル基又はアミド基で分断されている総炭素数12〜22、好ましくは14〜22の二重結合を1個以上有する不飽和炭化水素基。
(iii)上記基(i)及び基(ii)が混在するもの。
(iv)炭素数1〜3のヒドロキシアルキル基。
(v)炭素数1〜3のアルキル基。
(b)成分は、脂肪酸又は脂肪酸低級アルキルエステルと、アルカノールアミン又はアミノアルキルアミン等のアミンとを、エステル化反応、アミド化反応、又はエステル交換反応させて得ることができる。
上記の好ましい炭化水素組成を有する脂肪酸又は脂肪酸低級アルキルエステルを得るために、通常油脂便覧等で知られているような脂肪酸(ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、パーム油脂肪酸、硬化パーム油脂肪酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸とそのメチルエステル、エチルエステル、油脂等)を用いるだけでは達成できない場合は、不飽和結合への水素添加反応、不飽和結合の異性化反応、又は蒸留操作、ボトムカット、トップカットによるアルキル鎖長の調整、あるいは複数の脂肪酸の混合により得ることができる。
上記アミノアルキルアミンは分子内に1級アミノ基、2級アミノ基、及び3級アミノ基から選ばれる、少なくとも2種以上のアミノ基を有するアミンが好ましい。またアルカノールアミンは分子内にヒドロキシ基を必須とし、1級〜3級アミノ基を有するアミンが好ましい。
より具体的な例として、ジアルキルモノアルカノールアミン(好ましくはジメチルモノエタノールアミンもしくはジメチルモノプロパノールアミン)、モノアルキルジアルカノールアミン(好ましくはメチルジエタノールアミンもしくはメチルジプロパノールアミン)、又はトリアルカノールアミン(好ましくはトリエタノールアミンもしくはトリプロパノールアミン)、又はジ(アミノアルキル)アルキルアミン(例えば、N−メチル−N,N−ジ(3−アミノプロピル)アミン)、ジアルキルアミノアルキルアミン((例えば、N,N−ジメチル−N−(3−アミノプロピル)アミン)、アルキルアミノプロピルモノアルキルアルカノールアミン(好ましくは、N−メチルーN−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−アミノプロピル)アミン)が挙げられるが、これらに限定されない。特に好ましくはN−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−アミノプロピル)アミン、N,N−ジメチル−N−(3−アミノプロピル)アミン、N,N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミンが挙げられる。
エステル化反応、アミド化反応又はエステル交換反応において、脂肪酸又は脂肪酸低級アルキルエステルと、前記アミンのヒドロキシル基、及び1級〜2級アミノ基の合計モル数とのモル比は、0.5:1〜2:1が好ましく、0.6:1〜2:1がより好ましく、0.7:1〜0.98:1が特に好ましく、最も好ましくは、0.8:1〜0.98:1である。
一般式(2)で表される第3級アミンの酸塩としては、無機酸及び有機酸で中和された酸塩が挙げられる。好ましい無機酸は、塩酸、硫酸、リン酸であり、好ましい有機酸は炭素数1〜10の1価又は多価のカルボン酸、又は炭素数1〜20の1価又は多価のスルホン酸、又は炭素数6〜36のアルキル硫酸エステル、又はポリオキシアルキレンアルキル(アルキル基の炭素数6〜36)硫酸エステルである。より好ましくはメチル硫酸、エチル硫酸、p−トルエンスルホン酸、(o−、m−、p−)キシレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、グリコール酸、クエン酸、安息香酸、サリチル酸、炭素数12〜36のアルキル硫酸エステル、又はポリオキシアルキレンアルキル(アルキル基の炭素数12〜36)硫酸エステルである。
一般式(2)で表される第3級アミンの4級化物としては、一般式(2)で表される第3級アミンを、アルキルハライド、ジアルキル硫酸、アルキレンオキシド等のアルキル化剤で4級化した化合物が挙げられる。アルキルハライドとしてはメチルクロリドが好ましく、ジアルキル硫酸としては、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸が好ましく、アルキレンオキシドとしてはエチレンオキシドが好ましい。また、アルキル化剤を用いた4級化反応は、溶媒存在下(例えば、エタノール)でも行うことができるが、合成物の臭い、保存安定性を維持する観点及び/又は不純物の生成を抑える観点から、無溶媒下で行うこともできる。
本発明の(b)成分としては、エステル結合又はアミド結合を有していてもよい炭素数12〜22の炭化水素基を1〜3個と、残りが炭素数1〜3のアルキル基及び/又はヒドロキシアルキル基である3級アミン又はその酸塩或いはその4級化物が好ましい。このような(b)成分の具体例としては、下記(b1)〜(b3)の化合物を挙げることができる。
(b1):炭素数12〜22、好ましくは炭素数14〜20、より好ましくは炭素数16〜18のアルキル基又はアルケニル基を2個と、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である4級アンモニウム塩(塩としては、クロル塩、炭素数1〜12の脂肪酸塩、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステル塩)。
(b2):アルカノイル基又はアルケノイル基の炭素数11〜21、好ましくは13〜19、より好ましくは15〜17であるアルカノイル(アルケノイル)オキシエチル基、もしくはアルカノイル(アルケノイル)アミノプロピル基を1又は2個と、残りが炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である3級アミン又はその酸塩(酸塩としては、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、炭素数1〜12の脂肪酸塩)。
(b3):トリエタノールアミンと、炭素数12〜22、好ましくは14〜20、特に好ましくは16〜18の脂肪酸、又は脂肪酸低級アルキルエステル、脂肪酸クロリドから選ばれる脂肪酸誘導体、好ましくは脂肪酸とのエステル化反応生成物をアルキル化剤、好ましくはメチルクロリド、ジメチル硫酸又はジエチル硫酸により4級化した4級アンモニウム塩(塩としては、クロル塩、炭素数1〜12の脂肪酸塩、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステル塩)。
(b)成分の含有量は、柔軟性発現の観点から、組成物中、1〜30質量%が好ましく、4〜28質量%がより好ましく、5〜25質量%がさらに好ましい。
<香料>
香料としては、脂肪族炭化水素、テルペン炭化水素、芳香族炭化水素等の炭化水素類、脂肪族アルコール、テルペンアルコール、芳香族アルコール等のアルコール類、脂肪族エーテル、芳香族エーテル等のエーテル類、脂肪族オキサイド、テルペン類のオキサイド等のオキサイド類、脂肪族アルデヒド、テルペン系アルデヒド、脂肪族環状アルデヒド、チオアルデヒド、芳香族アルデヒド等のアルデヒド類、脂肪族ケトン、テルペンケトン、脂肪族環状ケトン、非ベンゼン系芳香族ケトン、芳香族ケトン等のケトン類、アセタール類、ケタール類、フェノール類、フェノールエーテル類、脂肪酸、テルペン系カルボン酸、脂肪族環状カルボン酸、芳香族カルボン酸等の酸類、酸アマイド類、脂肪族ラクトン、大環状ラクトン、テルペン系ラクトン、脂肪族環状ラクトン、芳香族ラクトン等のラクトン類、脂肪族エステル、フラン系カルボン酸エステル、脂肪族環状カルボン酸エステル、シクロヘキシルカルボン酸エステル、テルペン系カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル等のエステル類、ニトロムスク類、ニトリル、アミン、ピリジン類、キノリン類、ピロール、インドール等の含窒素化合物等々の合成香料及び動物、植物からの天然香料、天然香料及び/又は合成香料を含む調合香料の1種又は、2種以上を混合し、使用できる。
より具体的には1996年化学工業日報社刊印藤元一著「合成香料 化学と商品知識」、1969年MONTCLAIR,N.J.刊ステファン・アークタンダー(STEFFEN ARCTANDER)著「パヒューム アンド フレーバー ケミカルズ(Perfume and Flavor Chemicals)」、「香りの百科」日本香料協会編、「香料と調香の基礎知識」中島基貴編著に記載の香料が使用できる。
香料は、1種類を含有していてもよいし、複数の香料からなる香料組成物として含有していてもよく、組成物中の含有量は、組成物に付与しようとする香りの強さに応じて適宜調整する。
<その他成分>
本発明の組成物は、さらに通常の繊維製品用の液体柔軟剤組成物に含まれるその他の成分を含有することができる。具体的には水、溶剤、無機又は有機の水溶性塩類、ノニオン界面活性剤、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド、シリコーン化合物、高分子化合物、染料、紫外線吸収剤、抗菌剤、消臭剤、スキンケア成分、pH調整剤、粘度調整剤、金属封鎖剤、酸化防止剤等を含有することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<(b)成分の合成>
(合成例1)カチオン界面活性剤Aの合成
脂肪酸メチル〔パステルM-182(ライオン(株)製)〕(250g)、安定化ニッケル〔Ni-5256P(エンゲルハルド社製)〕(188mg)を1Lオートクレーブに仕込み、窒素置換した。次に、水素圧0.2〜0.6MPa、180℃で3.5時間反応後、冷却、触媒濾過することにより選択水添脂肪酸メチル(C18/C18F1/その他=47/52/1、cis/trans=37/63、ケン化価190mgKOH/g)を得た。
次に、この脂肪酸メチル(267g)とトリエタノールアミン(90g)と48%NaOH(0.75g)を攪拌機と冷却器を備えた500mLフラスコに仕込み窒素置換した後に、窒素流通下、170℃、20mmHgで7時間、脱メタノール反応することにより、エステルアミン(全アミン価 89mgKOH/g、ケン化価165mgKOH/g)を得た。
得られたエステルアミン(100g)を滴下ロート及び冷却器を備えた300mLフラスコに入れ、窒素置換した。次に、90℃でジメチル硫酸(19.6g)を加えて4級化した後にエタノールで混合物を希釈し、有効分90%のカチオン界面活性剤Aのエタノール溶液を得た。
(合成例2)カチオン界面活性剤Bの合成
脂肪酸〔Radiacid 0215(オレオン社製)〕(409g)とトリエタノールアミン(117g)を攪拌機と冷却器を備えた1Lフラスコに仕込み窒素置換した後に、窒素流通下、170℃、常圧で5時間、100mmHgで更に2時間、脱水反応することにより、エステルアミン(全アミン価 86mgKOH/g、ケン化価164mgKOH/g)を得た。
得られたエステルアミン(266g)を滴下ロート及び冷却器を備えた500mLフラスコに入れ、窒素置換した。次に、50℃でジメチル硫酸(48.8g)を加えて4級化した後にエタノールで混合物を希釈し、有効分85%のカチオン界面活性剤Bのエタノール溶液を得た。
(合成例3)カチオン界面活性剤Cの合成
脂肪酸〔ルナックS-50V(花王(株)製)〕(274g)とメチルジエタノールアミン(64.3g)を攪拌機と冷却器を備えた500mLフラスコに仕込み窒素置換した後に、窒素流通下、180℃、100mmHgで8時間、脱水反応することにより、エステルアミン(全アミン価 93mgKOH/g、ケン化価174mgKOH/g)を得た。
得られたエステルアミン(300g)とイソプロピルアルコール(130g)を1Lオートクレーブに入れ、窒素置換した。次に、塩化メチル(34g)を圧入して110℃で4級化した後に、70℃に冷却して窒素を吹き込んで過剰の塩化メチルを少量のイソプロピルアルコールと共に留去し、有効分80%のカチオン界面活性剤Bのイソプロピルアルコール溶液を得た。
(合成例4)カチオン界面活性剤D(中和酸を除く)の合成
N-メチルエタノールアミンのシアノエチル化物(アクリロニトリル付加物)より、公知の方法[J.Org.Chem.,26,3409,(1960)]で合成したN-ヒドロキシエチル-N-メチル-1,3-プロパンジアミン(133.5g)と、脂肪酸〔ルナックS-50V(花王(株)製)〕(499.2g)を攪拌機と冷却機を備えた1Lフラスコに仕込み、180℃まで昇温した。その温度で約10時間、脱水反応することにより、カチオン界面活性剤Dの前駆体(未中和物)であるエステルアミドアミン(全アミン価 94mgKOH/g)を得た。柔軟剤組成物を調製する際には塩酸中和することによりカチオン界面活性剤として用いた。
なお、以上の合成例における分析は、以下の方法で行った。
(1)全アミン価(全塩基価)
JIS K 2501に準拠して測定した。
(2)ケン化価
JIS K 0070に準拠して測定した。
(3)アルキル組成分析
下記の条件でガスクロマトグラフィーにより測定した。
機種:日立ガスクログラフG-3000(FID検出器)
カラム:GLサイエンスTC-70(内径0.25mm×長さ30cm)
測定条件:カラム温度150℃→230℃、昇温速度:10℃/min.
インジェクター及びディテクター温度:240℃
カラム圧力:98kPa
<液体柔軟剤組成物の調製>
表1に示す配合組成となるように各成分を混合することにより、液体柔軟剤組成物を調製した。具体的には、以下の通りである。
〔実施例1〜4と比較例1〜4〕
300mLビーカーに、柔軟剤組成物のでき上がり質量が200gとなるのに必要な量の90%相当量のイオン交換水とポリオキシエチレンラウリルエーテル(ラウリルアルコールのエチレンオキサイド21mol付加物)を入れ、60℃に加温した。
その温度で、撹拌羽根で撹拌(300rpm)しながら、加熱溶解させた合成例1〜3で製造されたカチオン界面活性剤と所定量の塩化カルシウム若しくは塩化マグネシウムを加え、5分間撹拌後、ホモミキサーで2分間攪拌(4000rpm)した。
最後に攪拌羽根で攪拌(500rpm)しながら残りの成分を加え、10%塩酸でpHを2.5に調整すると共に、出来上がり質量となるようにイオン交換水を加え、5分間攪拌した後に、氷浴で攪拌しながらに30℃以下に冷却することにより、表1の組成となる液体柔軟剤組成物を得た。
〔実施例5〕
300mLビーカーに、柔軟剤組成物のでき上がり質量が200gとなるのに必要な量の90%相当量のイオン交換水とポリオキシエチレンラウリルエーテル(ラウリルアルコールのエチレンオキサイド21mol付加物)を入れ、60℃に加温した。
その温度で、撹拌羽根で撹拌(300rpm)しながら、加熱溶解させた合成例4で製造されたカチオン界面活性剤D(未中和物)を加え、3分間撹拌後、ホモミキサーでさらに2分間攪拌(4000rpm)した。
次に、10%塩酸でpHを2.5に調整すると共に、出来上がり質量となるようにイオン交換水を加えて、2分間攪拌(4000rpm)した後に、最後に攪拌羽根で攪拌(500rpm)しながらエチルメチルエーテルを加え、氷浴で30℃以下に冷却することにより、表1の組成となる液体柔軟剤組成物を得た。
(1)エーテル量
配合終了時に下記の条件でガスクロマトグラフィーにより測定した。
機種:Agilent HP-6890(FID検出器)
カラム:Agilent DB-1(30mm×0.32mm×3μm)
測定条件:カラム温度35℃(5分)→120℃、昇温速度:5℃/min.
インジェクター温度:150℃,ディテクター温度:250℃,カラム圧力:85kPa
〔液体柔軟剤組成物の香り評価〕
室温25℃、湿度65HRの環境に保たれた室内において、専門パネラー10人(男女各5人)で、以下の手順に従って、香りの評価を行った。結果を表1に示す。
(1)生地臭の評価
100mLガラス瓶広口規格瓶PS No.11に表1の組成物を75g充填し、その瓶口に立ち上る生地臭を下記の基準に従って評価した。
「とても良好」を3点、「良好」を2点、「どちらともいえない」を1点、「悪い」を0点として、10人の専門パネラーの合計点を評価点とした。10点以上が、人が感じる品質的に合格レベルのものである。
(2)賦香後の香り立ち評価
表1の組成物に対して、0.3%の賦香率で表2の香料組成物を加え(表1の組成物100質量部に対して、下記の香料組成物を0.3質量部配合する)、400r/mで攪拌、混合した。次に、その賦香組成物を100mLガラス瓶広口規格瓶PS No.11に75g充填し、その瓶口に立ち上る香料の香り立ちを下記の基準に従って評価した。
Figure 0005112365



表2 〔香料組成物〕
ゲラニオール 45.0
シトロネロール 33.8
ネロール 10.0
エチルバニリン 0.2
パールライド 5.5
テンタローム 5.5
合計 100(質量%)

Claims (3)

  1. 下記(a)成分及び(b)成分を含有し、組成物中の(a)成分の含有量が1〜1500ppmである液体柔軟剤組成物。
    (a)成分:下記一般式(1)で表されるエーテル化合物
    1-O-R2 (1)
    〔式中、R1はメチル基、エチル基、イソプロピル基、R2はメチル基、エチル基である。〕
    (b)成分:分子内にエステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数12〜22の炭化水素基を有するアミン化合物、その塩又はその4級化物から選ばれる少なくとも1種の化合物
  2. (b)成分が、下記一般式(2)で表される第3級アミン、その酸塩又はその4級化物から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載の液体柔軟剤組成物。
    Figure 0005112365
    〔式中、
    3基は、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい総炭素数12〜22の炭化水素基であり、
    4基及びR5基は、それぞれ独立に、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい総炭素数12〜22の炭化水素基、炭素数1〜3のアルキル基及び炭素数1〜3のヒドロ
    キシアルキル基から選ばれる基である。〕
  3. さらに香料を含有する請求項1又は2記載の液体柔軟剤組成物。
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