JP5112099B2 - 誘導型変位検出装置 - Google Patents

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本発明は、磁場によって誘導される電流信号を用いて、2つの部材間の移動量又は位置を検知する誘導電流を用いた誘導型変位検出装置に関する。
誘導型変位検出装置は、直線変位や角度変位などの精密な測定に適しており、例えば、ノギス、マイクロメータ、インジケータ、リニヤスケール等に応用される。従来、誘導型変位検出装置は、磁束結合部材となるプレート又は磁束結合巻線を所定ピッチで配列したスケールと、このスケールに対して相対移動可能に対抗配置されると共にプレート又は磁束結合巻線と磁束結合が可能な送信巻線及び受信巻線が配置されたセンサヘッドと、により構成される(例えば、特許文献1)。
従来の誘導型変位検出装置は、ループ状に測長方向に延びる複数の受信巻線を備える。そして、受信巻線は、測長方向に位相をずらして配置される。或いは、受信巻線は、直交方向に所定の間隔をもって配置される。
特開平8−313295号公報(図4)
近年、誘導型変位検出装置においては、小型化が望まれている。しかしながら、上記のように受信巻線を直交方向に所定の間隔をもって配置した場合、誘導型変位検出装置の占有面積は増大するものとなる。
そこで、本発明は、直交方向の占有面積の増大を抑制した誘導型変位検出装置を提供することを目的とする。
本発明に係る誘導型変位検出装置は、測定軸に沿って複数の磁束結合部材が配設されたスケールと、当該スケールと対向すると共に前記スケールに対して測定軸方向に相対移動可能であり、前記複数の磁束結合部材に磁束を供給する送信巻線、及び前記複数の磁束結合部材と磁束結合可能な受信巻線が形成されたセンサヘッドとを備える誘導型変位検出装置であって、前記受信巻線は、前記測定軸と直交する直交方向に開口部をもつ囲繞形状を有し、且つ所定の間隔を設けて前記測定軸方向に配列された2n個(nは1以上の整数)の第1配線部と、i番目(iは1以上の整数)の第1配線部の一端とi+2a番目(aは1以上の整数)の第1配線部の他端とを結び、且つその中心位置を頂点として前記第1配線部の配列側の逆側に折れ曲がった、くの字状の第2配線部と、2k番目(n−a+1≦k≦n)の第1配線部の一端と2k−1番目の第1配線部の一端とを結ぶa個の第3配線部とを備え、前記第2配線部及び前記第3配線部は、各々の前記第1配線部から前記第1配線層の配列側の逆側に、当該第2配線部及び当該第3配線部により取り囲まれた2na個の囲繞部を構成することを特徴とする。
このような構成によれば、直交方向に並ぶ第1配線部及び囲繞部が設けられるので、第1配線部と囲繞部との間に所定の間隔を設ける必要はない。つまり、誘導型変位検出装置は、その直交方向の占有面積の増大を抑制することができる。
前記送信巻線は、前記測定軸方向に配列された複数の第1配線部を取り囲む形状を有する第1送信巻線と、前記測定軸方向に並ぶ前記囲繞部を取り囲む形状を有する第2送信巻線とを備える構成としてもよい。
前記磁束結合部材は、前記第1配線部に対向し、且つ前記測定軸方向に前記第1配線部が設けられた2倍のピッチで形成された第1磁束結合部材と、前記囲繞部に対向し、且つ前記測定軸方向に前記囲繞部が設けられた2倍のピッチで形成された第2磁束結合部材とを備える構成としてもよい。
上記構成によれば、送信巻線から生ずる磁界に起因する測定誤差を低減することができる。
また、上記aを、a=1とした構成としてもよい。
前記受信巻線は、第1の層に形成された第1配線と第2の層に形成された第2配線とにより形成され、前記第1配線は、前記第1配線部の一端を含み、且つ前記第1配線部の一部を構成する第4配線部と、前記第4配線部に連なり、且つ前記第2配線部の一部を構成する第5配線部と、前記第4配線部に連なり、且つ前記第3配線部の一部を構成する第6配線部と、前記第2配線は、前記第1配線部の他端を含み、且つ前記第1配線部の残りの一部を構成する第7配線部と、前記第7配線部に連なり、且つ前記第2配線部の残りの一部を構成する第8配線部と、前記第7配線部に連なり、且つ前記第3配線部の残りの一部を構成する第9配線部とを備える構成としてもよい。このような構成にすれば、第1配線及び第2配線は、比較的簡単な構成となるので、歩留まりを向上させ、製造コストを抑えることが可能となる。
本発明によれば、直交方向の占有面積の増大を抑制した誘導型変位検出装置を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る誘導型変位検出装置について説明する。
(誘導型変位検出装置の構成)
先ず、図1〜図3を参照して、実施形態に係る誘導型変位検出装置1の構成について説明する。図1は、実施形態に係る誘導型変位検出装置1の概略斜視図である。誘導型変位検出装置1は、主に、図1に示すようにスケール3、及びこのスケール3に対向するように配置されたセンサヘッド5から構成される。図1において、スケール3は、長手方向の一部のみが記載されている。スケール3の長手方向が測定軸Xとなる。センサヘッド5は、スケール3に対して所定ギャップを介して対向し、測定軸Xに沿って移動可能に配置される。なお、センサヘッド5が固定され、スケール3が移動する構成でもよい。すなわち、センサヘッド5とスケール3とは、測定軸X方向に相対移動可能にされていればよい。
スケール3は、ガラスエポキシ樹脂からなる絶縁基板7、及び複数(2n個(nは1以上の整数))の磁束結合巻線9(磁束結合部材の一例)を備える(図1及び図2参照)。ここで、図2は、スケール3の概略上面図である。絶縁基板7は、ガラスやシリコン等の材料から構成してもよい。また、以下、説明において、絶縁基板7の短手方向(直交方向Y)の中心に位置する中心線Cから絶縁基板7上の一方の領域を第1スケール領域SAr1とし、中心線Cから絶縁基板7上の他方の領域を第2スケール領域SAr2とする。
磁束結合巻線9は、絶縁基板7のセンサヘッド5に対向する面側に設けられている。磁束結合巻線9は、測定軸X方向にλ/2の幅を有する矩形の線状導体から構成されている。磁束結合巻線9は、第1及び第2スケール領域SAr1,SAr2において、その一辺が中心線C上に位置し、且つλのピッチを設けて測定軸X方向に沿って設けられている。また、第1スケール領域SAr1に設けられた磁束結合巻線(第1磁束結合巻線)9aと、第2スケール領域SAr2に設けられた磁束結合巻線(第2磁束結合巻線)9bとは、測定軸X方向にλ/2ずれて設けられている。
磁束結合巻線9を構成する線状導体は、アルミニウム、銅、金などの電気抵抗が低い材料から構成される。この磁束結合巻線9を覆うように、絶縁基板7上に図示しない保護膜としてのパッシベーション膜が形成されている。また、磁束結合巻線9に替えて、磁束結合を阻害する金属プレートを磁束結合部材として測定軸Xに沿って周期的に配置してもよい。このような場合であっても、磁束結合巻線9を配置した場合と同様に、センサヘッド5の位置に依存する周期的信号が受信巻線15から得られるので変位検出が可能である。
センサヘッド5は、ガラスエポキシ樹脂からなる絶縁基板11、送信巻線13(送信部材の一例)、及び受信巻線15を有する(図1及び図3参照)。ここで、図3は、センサヘッド5の概略上面図である。なお、絶縁基板11は、ガラスやシリコン等の材料から構成してもよい。また、以下、説明において、絶縁基板11の短手方向(直交方向Y)の中心に位置する中心線Dから絶縁基板11上の一方の領域を第1センサヘッド領域HAr1とし、中心線Dから絶縁基板11上の他方の領域を第2センサヘッド領域HAr2とする。
送信巻線13は、絶縁基板11のスケール3と対向する面側に設けられている。送信巻線13は、矩形状の配線を直交方向に並列して配置した形状に構成されている。送信巻線13は、磁束結合巻線9に対して磁束結合可能である。送信巻線13は、第1〜第4送信配線13a〜13dを有する。
第1送信配線13aは、一端に第1端子131aを有する。第1送信配線13aは、中心線Dに沿って測定軸X方向に延びる直線状に形成されている。第2送信配線13bは、第1送信配線13aの他端に一端を接続している。第2送信配線13bは、第1センサヘッド領域HAr1に設けられ、中心線D側に開口を向けるコの字状に形成されている。第3送信配線13cは、第1送信配線13aの他端及び第2送信配線13bの両端に、その端部を接続している。第3送信配線13cは、第2センサヘッド領域HAr2に設けられ、中心線D側に開口を向けるコの字状に形成されている。第4送信配線13dは、第2及び第3送信配線13b,13cの他端に一端を接続している。第4送信配線13dは、その他端に第2端子131dを有する。
つまり、第1送信配線13a、第2送信配線13b、及び第4送信配線13dは、第1センサヘッド領域HAr1に囲繞形状の第1送信巻線13Aを構成する。また、第1送信配線13a、第3送信配線13c、及び第4送信配線13dは、第2センサヘッド領域HAr2に囲繞形状の第2送信巻線13Bを構成する。
受信巻線15は、絶縁基板11のスケール3と対向する面側及び反対側(又は中間層)に設けられている。受信巻線15は、送信巻線13の内側に位置する。受信巻線15は、磁束結合巻線9と磁束結合可能である。
受信巻線15は、中心線Dを中心に、直交方向Yに連なる2つの囲繞形状にて構成された巻線、及び測定軸X方向と平行に並ぶ複数の囲繞形状にて構成された巻線を有する。受信巻線15は、第1配線部151〜第3配線部153、及び端部配線部154を有する。
第1配線部151は、直交方向Yに開口部151cをもつ囲繞形状に形成されている。開口部151cは、中心線Dの近傍に設けられている。第1配線部151は、所定間隔を設けて測定軸Xと平行にピッチP=λ/2で、複数(2n個(nは1以上の整数))設けられている。以下、測定軸X方向のt番目(tは1以上の整数)に並ぶ第1配線部151を符号”151(t)”として示す。第1配線部151は、矩形状、より詳しくは、略正方形状に形成されている。
第1配線部151は、第1配線第1屈曲部151a、及び第1配線第2屈曲部151bを有する。第1配線第1屈曲部151aは、第1配線部151の一端から第1配線部151の中心位置までを構成する。第1配線第1屈曲部151aは、その直交方向Yの中心位置にて所定角度(略90°)をもって屈曲された”くの字”状に形成されている。第1配線第2屈曲部151bは、第1配線部151の他端から第1配線部151の中心位置までを構成する。第1配線第2屈曲部151bは、その直交方向Yの中心位置にて所定角度(略90°)をもって屈曲された”くの字”状に形成されている。つまり、第1配線第1屈曲部151aと、第2配線第1屈曲部151bとは、直交方向Yに対して鏡面対称の関係にある。第1配線第1屈曲部151aと第2配線第2屈曲部151bとは、第1配線部151の中心位置に設けられたコンタクト部16aにて接続されている。なお、コンタクト部16aは、スルーホール、ビアホールなどである。
第2配線部152は、その中心位置を頂点として第1配線151の配列側の逆側に折れ曲がった”くの字”状に形成されている。第2配線部152は、i番目(iは1以上の整数)の第1配線部151(i)の一端と、i+2番目の第1配線部151(i+2)の他端とを結ぶように形成されている。
第2配線部152は、第2配線第1傾斜部152a、及び第2配線第2傾斜部152bを有する。第2配線第1傾斜部152aは、測定軸X方向に対して傾斜(略45°)を有し、第2配線部152の中心位置から第1配線部151の一端と連なる第2配線部152の端部までを構成する。第2配線第2傾斜部152bは、測定軸X方向に対して傾斜(略45°)を有し、第2配線部152の中心位置から第1配線部151の他端と連なる第2配線部152の端部までを構成する。第2配線第1傾斜部152aと第2配線第2傾斜部152bとは、第2配線部152の中心位置に設けられたコンタクト部16bにて接続されている。なお、コンタクト部16bは、スルーホール、ビアホールなどである。
第3配線部153は、2n番目の第1配線部151(2n)の一端と2n−1番目の第1配線部(2n−1)の一端とを結ぶように形成されている。図3に示す実施形態においては、第3配線部153は、受信巻線15の測定軸X方向の最端部に設けられた第1配線部151の一端とその最端部の直前の第1配線部151の一端とを結ぶように形成されている。
第3配線部153は、第3配線第1傾斜部153a、第3配線第2傾斜部153b、及び第3配線第3傾斜部153cを有する。第3配線第1傾斜部153aは、2n−1番目の第1配線部151(2n−1)の一端から延びると共に、第2配線第1傾斜部152aと同様の傾斜及び長さにて構成されている。第3配線第2傾斜部153bは、第3配線第1傾斜部153aの端部から延びると共に、第3配線第1傾斜部153aと所定の角度(略90°)をもつように形成されている。第3配線第2傾斜部153bは、第2配線第2傾斜部152bの半分の長さとなるように形成されている。第3配線第3傾斜部153cは、第3配線第2傾斜部153bの一端と、2n番目の第1配線部151(2n)の一端とを結ぶように形成されている。第3配線第1傾斜部153a及び第3配線第2傾斜部153bは、コンタクト部16cにて接続されている。また、第3配線第2傾斜部153b及び第3配線第3傾斜部153cは、コンタクト部16dにて接続されている。コンタクト部16c,16dは、スルーホール、ビアホールなどである。
端部配線部154は、1番目の第1配線部151(1)の他端と、2番目の第1配線部151(2)の他端に連なって形成されている。端部配線部154は、端部第1傾斜部154a、端部第2傾斜部154b、及び端部第3傾斜部154cを有する。端部第1傾斜部154aは、1番目の第1配線部151(1)の他端に連なるように形成されている。端部第1傾斜部154aは、第2配線第2傾斜部152bと同様の傾斜を有し、且つ第2配線第2傾斜部152bの半分の長さをもって形成されている。端部第2傾斜部154bは、端部第1傾斜部154aの端部から延びるように形成されている。端部第2傾斜部154bは、第2配線第1傾斜部152aと同様の傾斜を有し、且つ第2配線第1傾斜部152aの略半分の長さをもって形成されている。端部第3傾斜部154cは、2番目の第1配線部151(2)の他端に連なり、第2配線第2傾斜部152bと略同様の傾斜及び長さにて構成されている。端部第1傾斜部154aの端部と、端部第2傾斜部154bの一端とは、コンタクト部16eにて接続されている。また、端部第2傾斜部154bの他端、及び端部第3傾斜部154cの端部には、コンタクト部16f,16gが設けられている。コンタクト部16f,16gは、図示しないIC回路に接続されている。コンタクト部16e,16f,16gは、スルーホール、ビアホールなどである。
以上の構成から、受信巻線15において、第2配線部152、第3配線部153、及び端部配線部154は、それら第2配線部152、第3配線部153、及び端部配線部154にて囲まれた2n個の囲繞部155を構成する。各囲繞部155は、各第1配線部151から第1配線部151の配列側の逆側に構成される。囲繞部155は、測定軸X方向にλ/2のピッチで構成される。囲繞部155は、矩形状に構成され、より詳しくは、略正方形状に構成されている。
上記磁束結合巻線9の構成を換言すると、第1磁束結合巻線9aは、第1配線部151に対向し、且つ測定軸X方向に第1配線部151が設けられた2倍のピッチ(λ)で形成されている。第2磁束結合巻線9bは、囲繞部155に対向し、且つ測定軸X方向に囲繞部155が設けられた2倍のピッチ(λ)で形成されている。第1磁束結合巻線9aは、直交方向Yの1番目に設けられた囲繞部155に対向する第2磁束結合巻線9bから、囲繞部155が設けられたピッチ(λ/2)でずれて形成されている。
また、上記送信巻線13の構成を換言すると、第1送信巻線13Aは、測定軸X方向に配列された複数の第1配線部151を取り囲むように形成されている。また、第2送信巻線13Bは、測定軸X方向に並ぶ囲繞部155を取り囲むように形成されている。
次に、図4を参照して、受信巻線15の積層構造について説明する。受信巻線15は、第1の層に形成された第1配線15aと、第2の層に形成された第2配線15bとを積層して構成されている。
第1配線15aは、図4に示すように、第1配線第1屈曲部151a、第2配線第2傾斜部152b、第3配線第2傾斜部153b、端部第1傾斜部154a、及び端部第3傾斜部154cにて構成されている。
第2配線15bは、図4に示すように、第1配線第2屈曲部151b、第2配線第1傾斜部152a、第3配線第1傾斜部153a、第3配線第3傾斜部153c、及び端部第2傾斜部154bにて構成されている。
上記構成を有する第1配線15a及び第2配線15bを積層させ、コンタクト部16a〜16eにて接続することにより、図3に示す受信巻線15が形成される。
(受信巻線15を流れる電流経路)
次に、同様に図5〜図7を参照して、受信巻線15を流れる電流経路について説明する。図5〜図7は、受信巻線15を流れる電流経路を示す図である。図5〜図7は、1番目〜4番目の第1配線部151(1)〜151(4)にて構成された受信巻線15の一例を示している。詳しくは、図5〜図7においては、第1配線部151(1)〜151(4)、第2配線部152(1),152(2)、第3配線部153、及び端部配線部154が示されている。なお、図5〜図7においては、コンタクト部16fからコンタクト部16dを介してコンタクト部16gへと流れる電流経路を説明する。また、図5〜図7において、電流経路は、太線にて図示されている。
先ず、図5を参照して、コンタクト部16fからコンタクト部16dまでの電流の流れ(行きの電流経路)を説明する。図5に示すように、コンタクト部16fからの電流は、端部第2傾斜部154b、及び端部第1傾斜部154aを介して第1配線部151(1)へと流れる。続いて、その電流は、第2配線部152(1)、第1配線部151(3)、第3配線第1傾斜部153a、及び第3配線第2傾斜部153bを介してコンタクト部16dまで到達する。
次に、図6を参照して、コンタクト部16dからコンタクト部16gまでの電流の流れ(帰りの電流経路)の説明をする。図6に示すように、コンタクト部16dからの電流は、第3配線第3傾斜部153cを介して、第1配線部151(4)へと流れる。続いて、その電流は、第2配線部152(2)、第1配線部151(2)、及び端部第3傾斜部154cを介してコンタクト部16gまで到達する。
上記図5及び図6にて説明した電流経路を重ねたものが、図7となる。つまり、コンタクト部16fからコンタクト部16dを介して、コンタクト部16gに達する電流経路により、図7に示す電流経路が形成される。
図7に示すように、測定軸X方向に並ぶ第1配線部151及び囲繞部155は、測定軸X方向に、順次、右回りの電流経路(+)、左回りの電流経路(−)を形成する。また、直交方向Yに並ぶ第1配線部151及び囲繞部155は、同一方向に回る電流経路(右回りの電流経路(+)、或いは左回りの電流経路(−))を構成する。
(誘導型変位検出装置1の動作)
次に、図8を参照して、誘導型変位検出装置1の動作を説明する。図8は、送信巻線13の電流経路、磁束結合巻線9の電流経路、受信巻線15の電流経路、及び出力信号Sを示す図である。
図8に示すように、送信用励振信号(単層交流)が送信巻線13に送られる。これにより、ある時刻に着目すると、第1送信巻線13Aには時計回りに第1励振電流i1が流れる。一方、第2送信巻線13Bには反時計回りに第2励振電流i2が流れる。
続いて、第1及び第2励振電流i1、i2により送信巻線13から交番磁束が生成され、磁束結合巻線9と磁束結合する。このため、第1磁束結合巻線9aには反時計回りに第1誘導電流i3が流れ、第2磁束結合巻線9bには時計回りに第2誘導電流i4が流れる。
次に、第1及び第2磁束結合巻線9a,9bから発生される交番磁束が受信巻線15に磁束結合する。この磁束結合により、受信巻線15には、誘導電流i5が流れる。誘導電流i5は、上記図5〜図7に示したように、測定軸X方向に、順次、右回りの電流経路(+)、左回りの電流経路(−)を流れる。また、誘導電流i5は、直交方向Yに並ぶ第1配線部151、囲繞部155において、同一方向に回る電流経路(右回りの電流経路(+)、或いは左回りの電流経路(−))を流れる。
そして、スケール3に対してセンサヘッド5が相対移動すると、磁束結合巻線9と受信巻線15の磁束結合状態が、λの移動周期で変化する。この磁束結合状態の変化により、受信巻線15の交番電流も変化する。
この受信巻線15に流れる交番電流の変化に基づき、スケール3に対するセンサヘッド5の相対移動により受信巻線15からλ周期の正弦波状の出力信号Sが図示しないIC回路に送られる。IC回路は出力信号Sをサンプリングし、ディジタル値に変換して、スケール3に対するセンサヘッド5の位置を演算する。
(誘導型変位検出装置1の効果)
次に、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1の効果について説明する。誘導型変位検出装置1は、直交方向Yに並ぶ第1配線部151及び囲繞部155を有する。これら第1配線部151及び囲繞部155は、囲繞形状に形成されている。換言すると、直交方向Yに所定の間隔を設けることなく、直交方向Yに第1配線部151及び囲繞部155が設けられている。つまり、受信巻線15の直交方向Yに占める占有面積の増大を抑制することができる。
ここで、送信巻線に流れる信号には、何らかのオフセット信号(誤差信号)が入り込む場合がある。そして、このオフセット信号は、送信巻線から発生する磁界に影響を及ぼす。つまり、上記オフセット信号は、誘導型変位検出装置の測定精度を劣化させるものとなる。
これに対して、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1は、第1送信巻線13Aと、第2送信巻線13Bに対して、互いに逆回りの励振電流i1,i2を流し、磁束を生じさせる。そして、それら磁束に基づき磁束結合巻線9から発生された交番磁束によって、第1配線部151及び囲繞部155に誘導電流i5が流れる。つまり、誘導電流i5は、互いに逆回りの励振電流i1,i2による磁束に基づくものであるので、オフセット信号による影響を打ち消すことができる。したがって、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1は、位置誤差の少ない高い測定精度を有する。
また、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1において、磁束結合巻線9(第1磁束結合巻線9a、第2磁束結合巻線9b)は、第1配線部151、及び囲繞部155に対応して、その直交方向Yの長さを従来と比較して短く形成されている。つまり、磁束結合巻線9の全長は、従来と比較して短く形成されている。したがって、磁束結合巻線9の信号強度は、従来よりも増大する。これにより、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1は、位置ノイズの少なくし、高い測定精度を有する。
また、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1において、受信巻線15は、第1配線15a、及び第2配線15bを積層して構成している。したがって、一層の配線にて受信巻線15を構成する比較例と比較して、第1配線15a、及び第2配線15bに設けられる配線部は、簡単な形状となる。したがって、上記実施形態によれば、上記比較例よりも配線部の形成工程が容易となり、製造プロセスの歩留まりを向上させることが可能となり、また、製造コストを抑えることが可能となる。
また、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1は、電磁誘導式であるので、水、油に強い。
また、上記実施形態に係る誘導型変位検出装置1において、第1配線部151及び囲繞部155は、矩形状(略正方形状)に形成されている。したがって、製造時において、第1配線部151及び囲繞部155を形成する角度(略90°、45°)を容易に規定することができる。また、第1配線部151及び囲繞部155が矩形状であるので、誘導型変位検出装置1の欠陥の有無を目視等で容易に確認することができる。
(その他実施形態の構成)
以上、発明の実施形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、追加、置換等が可能である。
例えば、上記実施形態において、第1配線部151は、矩形状に構成するものであったが、円形状など、囲繞形状であればよい。また、第2配線部152、第3配線部153、及び端部配線部154は、矩形状の囲繞部155を構成するものであったが、それら第2配線部152、第3配線部153、及び端部配線部154にて取り囲まれた囲繞部を構成する形状であればよい。例えば、第2配線部152、第3配線部153、及び端部配線部154は、直線にて構成される形状ではなく、Sin波形などの曲線にて構成される形状であってもよい。
また、例えば、上記実施形態において、第2配線部152は、i番目(iは1以上の整数)の第1配線部151(i)の一端から、i+2番目の第1配線部151(i+2)の他端を結ぶように形成されているが、この構成に限られるものではない。
第2配線部152は、i番目の第1配線部151(i)の一端から、i+2a番目(aは1以上の整数)の第1配線部151(i+2a)の他端を結ぶように形成されたものであればよい。
また、上記の場合、第3配線部153は、2k番目(n−a+1≦k≦n)の第1配線部151(2k)の一端と2k−1番目の第1配線部151(2k−1)の一端とを結ぶようにa個形成されたものであればよい。
上記の場合、囲繞部155は、第1配線部151の配列側の逆側に直交方向Yにa個並んで構成される。つまり、囲繞部155は、2na個構成される。
また、上記の場合、磁束結合巻線9は、直交方向Y毎に、測定軸X方向に並ぶ囲繞部155に対向する複数の第2磁束結合巻線9bを有する構成が好ましい。直交方向Yのa番目に設けられた囲繞部155に対向する第2磁束結合巻線9bは、直交方向Yのa+1番目に設けられた囲繞部155に対向する第2磁束結合部材9bから、囲繞部155が設けられたピッチ(λ/2)でずれて形成される構成が望ましい。
また、積層させることにより受信巻線15を構成する第1配線15a、及び第2配線15bは、上述した構成に限られるものではない。例えば、第1配線15aは、以下に示す第4配線部〜第6配線部にて構成され、第2配線15bは、以下に示す第7配線部〜第9配線部にて構成されたものであってもよい。第4配線部は、第1配線部151の一端を含み、且つ第1配線部151の一部を構成する。第5配線部は、第4配線部に連なり、且つ第2配線部152の一部を構成する。第6配線部は、第4配線部に連なり、且つ第3配線部の一部を構成する。第7配線部は、第1配線部151の他端を含み、且つ前記第1配線部151の残りの一部を構成する。第8配線部は、第7配線部に連なり、且つ第2配線部152の残りの一部を構成する。第9配線部は、第7配線部に連なり、且つ第3配線部153の残りの一部を構成する。
実施形態に係る誘導型変位検出装置1の概略構成を示す斜視図である。 スケール3の上面図である。 センサヘッド5の上面図である。 受信巻線15を構成する第1配線15a、及び第2配線15bを示す上面図である。 受信巻線15を流れる電流経路を示す図である。 受信巻線15を流れる電流経路を示す図である。 受信巻線15を流れる電流経路を示す図である。 実施形態に係る誘導型変位検出装置の動作を説明する図である。
符号の説明
1…誘導型変位検出装置、3…スケール、5…センサヘッド、7…絶縁基板、9…磁束結合巻線、11…絶縁基板、13…送信巻線、15…受信巻線。

Claims (5)

  1. 測定軸に沿って複数の磁束結合部材が配設されたスケールと、
    当該スケールと対向すると共に前記スケールに対して測定軸方向に相対移動可能であり、前記複数の磁束結合部材に磁束を供給する送信巻線、及び前記複数の磁束結合部材と磁束結合可能な受信巻線が形成されたセンサヘッドとを備える誘導型変位検出装置であって、
    前記受信巻線は、
    前記測定軸と直交する直交方向に開口部をもつ囲繞形状を有し、且つ所定の間隔を設けて前記測定軸方向に配列された2n個(nは1以上の整数)の第1配線部と、
    i番目(iは1以上の整数)の第1配線部の一端とi+2a番目(aは1以上の整数)の第1配線部の他端とを結び、且つその中心位置を頂点として前記第1配線部の配列側の逆側に折れ曲がった、くの字状の第2配線部と、
    2k番目(n−a+1≦k≦n)の第1配線部の一端と2k−1番目の第1配線部の一端とを結ぶa個の第3配線部と
    を備え、
    前記第2配線部及び前記第3配線部は、各々の前記第1配線部から前記第1配線層の配列側の逆側に、当該第2配線部及び当該第3配線部により取り囲まれた2na個の囲繞部を構成する
    ことを特徴とする誘導型変位検出装置。
  2. 前記送信巻線は、
    前記測定軸方向に配列された複数の第1配線部を取り囲む形状を有する第1送信巻線と、
    前記測定軸方向に並ぶ前記囲繞部を取り囲む形状を有する第2送信巻線と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の誘導型変位検出装置。
  3. 前記磁束結合部材は、
    前記第1配線部に対向し、且つ前記測定軸方向に前記第1配線部が設けられた2倍のピッチで形成された第1磁束結合部材と、
    前記囲繞部に対向し、且つ前記測定軸方向に前記囲繞部が設けられた2倍のピッチで形成された第2磁束結合部材と
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の誘導型変位検出装置。
  4. a=1である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の誘導型変位検出装置。
  5. 前記受信巻線は、
    第1の層に形成された第1配線と第2の層に形成された第2配線とにより形成され、
    前記第1配線は、
    前記第1配線部の一端を含み、且つ前記第1配線部の一部を構成する第4配線部と、
    前記第4配線部に連なり、且つ前記第2配線部の一部を構成する第5配線部と、
    前記第4配線部に連なり、且つ前記第3配線部の一部を構成する第6配線部と、
    前記第2配線は、
    前記第1配線部の他端を含み、且つ前記第1配線部の残りの一部を構成する第7配線部と、
    前記第7配線部に連なり、且つ前記第2配線部の残りの一部を構成する第8配線部と、
    前記第7配線部に連なり、且つ前記第3配線部の残りの一部を構成する第9配線部と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の誘導型変位検出装置。
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