JP5111915B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
この場合、定着装置のウォームアップタイムは速いが、カラー定着装置として用いる場合、接触式分離手段を用いることによる光沢ムラ及び画質に難点がある。一方、カラー画像形成装置に主に用いられている画像面側の定着ローラ構成が金属管の周囲に弾性層を有する場合、画質面は良好であるが、弾性層の熱容量のためウォームアップ時間が掛かるという難点がある。
他方、画像面側に無端状のベルトを用い、ベルトを加熱する部分と用紙を押圧する部分を独立させることで上記不具合を解決したベルト定着方式においてはコスト高という課題がある。
また、従来の定着装置には、定着ローラの表面を、定着ローラと加圧ローラの圧接部の上流側で外部から加熱する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示の技術によれば、定着ローラ表面は、記録材及びトナーにより熱を奪われ、自己冷却作用により温度が低下する。これにより、熔融トナーの温度が必要以上に高くならないため凝集力が増し、定着ローラへの熔融トナーの付着力が低下するという効果を奏する。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、画像品質が良く、且つ低コストで、より効率よくウォームアップタイムの速い定着装置を備えた画像形成装置を提供することにある。
定着可能状態に準備するウォームアップ時において前記非画像面側の加熱手段を優先的に用いてフル点灯させ、前記加圧ローラの表面温度が所定の温度に到達後は点灯/消灯の繰り返しとし、前記画像面側の加熱手段は、前記ウォームアップ中は消灯とし前記加圧ローラが点灯/消灯の繰り返しとなるのに合わせて消灯/点灯の繰り返しとなるよう間欠点灯させる交互点灯とし、
前記定着ローラの加熱源と前記加圧ローラの加熱源は通紙幅方向について異なる発光分布で設定され、前記定着ローラの加熱源はその発光分布について端部発光を高い設定とし、前記加圧ローラの加熱源はフラットな発光分布とし、通紙中に前記定着ローラの温度分布が中央に比べて端部が高くなった場合、前記加圧ローラの加熱源を補助的に使用することで温度分布の均一化を図ることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記画像面側の加熱手段を複数設け、そのうちの1つはウォームアップ時専用の加熱手段である請求項1記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、定着可能状態に準備するウォームアップ時における前記加圧ローラの回転速度を通常の定着時の速度に比べて速く設定している請求項1記載の画像形成装置を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、通常定着時の幅方向温度分布補正に非画像面側の加熱手段を用いる請求項1記載の画像形成装置を特徴とする。
前記定着ローラの加熱源と前記加圧ローラの加熱源は通紙幅方向について異なる発光分布で設定され、前記定着ローラの加熱源はその発光分布について端部発光を高い設定とし、前記加圧ローラの加熱源はフラットな発光分布とし、通紙中に前記定着ローラの温度分布が中央に比べて端部が高くなってしまった場合、前記加圧ローラの加熱源を補助的に使用することで温度分布の均一化を図り、高画質、低コストでかつウォームアップタイムの速い定着装置により、待ち時間の短い画像形成装置提供することができる。
このプリンタAは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段を横に並べて配置したタンデム画像形成部を構成している。タンデム画像形成部においては、個々のトナー像形成部である画像形成手段20Y、20C、20M、20Kが、図中、左から順に配置されている。
ここで、各符号の添字Y、C、M、Kは、それぞれイエロー、マゼンダ、シアン、黒用の部材であることを示す。また、タンデム画像形成部においては、個々の画像形成手段20Y、20C、20M、20Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体21Y、21C、21M、21Kのまわりに、帯電装置、現像装置10Y、10C、10M、10K、感光体クリーニング装置等を備えている。
また、タンデム画像形成部の下部には潜像形成手段としての光書き込みユニット9を設けている。この光書き込みユニット9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を備え、画像データに基づいて各感光体21Y、21C、21M、21Kの表面にレーザ光を走査しながら照射するように構成されている。
さらに、タンデム画像形成部の直ぐ上には、中間転写体として無端ベルト状の中間転写ベルト1を設けている。この中間転写ベルト1は、支持ローラ1a、1bに掛け回され、この支持ローラのうち駆動ローラ1aの回転軸には図示してない駆動モータが駆動源として連結されている。
この駆動モータを駆動させると、中間転写ベルト1が図中反時計回りに回転移動するとともに、従動可能な支持ローラ1bが回転する。中間転写ベルト1の内側には、感光体21Y、21C、21M、21K上に形成されたトナー像を中間転写ベルト1上に転写するための1次転写装置11Y、11C、11M、11Kを設けている。
また、上記1次転写装置11Y、11C、11M、11Kより中間転写ベルト1の駆動方向下流に2次転写装置としての2次転写ローラ4を設けている。この2次転写ローラ4と中間転写ベルト1を挟んで反対の側には、支持ローラ1bが配置されており、押し部材(対向ローラ)としての機能を果たしている。
図において上述した光書き込みユニット9の下方には、給紙カセット8、給紙コロ7、レジストローラ6等を備えている。さらに、給紙カセット8から送給されかつ2次転写ローラ4によりトナー像を転写された記録媒体Sの進行方向で2次転写ローラ4の下流には、記録媒体S上の画像を定着する定着装置5、排紙ローラ3を備えている。
その後、現像装置10Y、10C、10M、10Kにより静電潜像にトナーが付着され、静電潜像を可視像化する。これによって、各感光体21Y、21C、21M、21K上に、それぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの単色画像を形成する。
また、図示してない駆動モータにより駆動ローラ1aを回転駆動して他の従動ローラ1b、2次転写ローラ4を従動回転させ、中間転写ベルト1を回転搬送する。上述の可視像を1次転写装置11Y、11C、11M、11Kで中間転写ベルト1上に順次転写する。
これによって中間転写ベルト1上に合成カラー画像を形成する。画像転写後の感光体21Y、21C、21M、21Kの表面は感光体クリーニング装置で残留トナーを除去して清掃し、再度の画像形成に備える。
ここで、中間転写ベルト1と2次転写ローラ4とは記録媒体Sを挟んで、いわゆる2次転写ニップを形成し、2次転写ローラ4にて中間転写ベルト1上のトナー像を記録媒体S上に2次転写する。
画像転写後の記録媒体Sは定着装置5へと送り込まれる。この定着装置5は定着ローラ22とこの定着ローラ22に対向しかつ定着ローラ22に圧接される加圧ローラ23により形成されている。定着ローラ22は内部に加熱源24を有し、温度制御手段25によって表面を所定の温度に維持する構成になっている。
定着ローラ22とこの定着ローラ22に圧接される加圧ローラ23により形成されるニップ部に記録媒体Sを挟持搬送することによってこの記録媒体S上のトナー像を加熱加圧し、記録媒体S上に定着させる。本発明においては、加圧ローラ23も加熱源26を内部に有し、温度制御手段27によって表面を所定の温度に制御されている。
また、ニップ部から排出された記録媒体Sは分離部材(図示せず)により分離された後、排紙ローラ3から機外に排出される。一方、画像転写後の中間転写ベルト1は、中間転写体クリーニング装置12によって、画像転写後に中間転写ベルト1上に残留する残留トナーを除去し、タンデム画像形成部による再度の画像形成に備える。
この金属管の管厚は、0.3〜1mm程度である。定着ローラ22の構成には、また、中間層(弾性層)22cとして、厚み2〜3mm程度のシリコンゴム等の弾性体を有している。さらに、表層22bとして、膜厚15〜50μm程度の、離型性のよいフッ素樹脂をコーティング又は被覆している。
非画像面側の加圧ローラ23の構成には、基材23aとして、定着ローラ22と同様に、剛性を保つために、一般的に、金属管、主に熱伝導性の良いAl、あるいはFe等を用いている。この金属管の管厚は、通常、0.3〜1mm程度である。
定着ローラ22に弾性層22cを備えると、加圧ローラ23の硬度と組み合わせることで記録媒体Sの分離性の向上が見込めるというメリットがある。加圧ローラ23の硬度を高くすることで記録媒体Sのニップ通過後の向きが加圧ローラ23方向に向き、定着ローラ22への巻き付きが防止できる。
また、画質向上も見込めるというメリットがある。上記分離性の向上に伴い、非接触分離方式の採用が可能となり、その結果、従来の接触式で発生していた分離爪による画像光沢ムラが解消できる。
さらに、非接触分離により耐久性の向上いうメリットも見込めることができる。また、画像面側に弾性体を用いることで画像の表面性が向上し、質感が良くなるというメリットも見込めることができる。
このような効果をローラ方式で安価に得られる。一方、弾性体の熱容量増加に伴ってウォームアップタイムの増加という不都合も挙げられる。本発明では上記不都合を改善し、上記メリットとの両立を目指している。
本発明では上記ローラ構成により加圧ローラ23の弾性体を無くすことで熱容量を小さくし、昇温速度を速くし、その加圧ローラ23により定着ローラ22を加熱することでウォームアップタイムの短縮を図るようにしている。
この時、定着ローラ22にも加熱源24を有し、加圧ローラ23の加熱源26と共用することによってさらなる効率アップを狙っている。加圧ローラ23から定着ローラ22への熱の受け渡しは、ウォームアップ中では空回転することでニップ部から伝達している。
このように、定着装置を定着可能状態に準備するウォームアップ時において非画像面側の加熱源26を優先的に用いると、高画質、低コストでウォームアップタイムの速い定着装置を提供することができる。
22表面温度1で示すグラフは常温から加熱源24のみを発熱させた時の加圧ローラ23の表面温度の推移である。一方、22表面温度2は加圧ローラ23のみを加熱した時の定着ローラ22の表面温度の推移を示している。弾性層がなく、高速で昇温する加圧ローラ23から直接表面に熱を受けることで定着ローラ22の昇温速度は、弾性層を介して内部から加熱されるよりも速くなっている。
ところで加圧ローラ23の表面温度が狙い値に達し、加熱源26がオン/オフを繰り返す温度制御に入ると、定着ローラ22の表面温度上昇は鈍くなる。これを解消するために、加熱源26がオン/オフ制御に入った時に加熱源24を間欠点灯させる。
定着装置を定着可能状態に準備するウォームアップ時において非画像面側の加熱源26を優先的に用いるとともに、画像面側の加熱源24を補助的に間欠点灯させているので高画質、低コストでウォームアップタイムの速い定着装置を提供することができる。
装置の最大電力を小さくする観点から両方の加熱源24、26を同時点灯することはできないが、交互に点灯することで最大電力を超えずに制御することは可能である。
定着装置を定着可能状態に準備するウォームアップ時において非画像面側の加熱源26を優先的に用いるとともに、非画像面側の加圧ローラ23の表面温度が所定の温度に到達後に、画像面側の加熱源24を補助的に間欠点灯させているので、高画質、低コストでウォームアップタイムの速い定着装置を提供することができる。
これは装置の最大電力に対し加熱源26を点灯させても余裕が有る場合に差分に相当する点灯時間だけ加熱源24を点灯させることができ、定着ローラ22の昇温をその分早めることが可能となる。
定着可能状態に準備するウォームアップ時においては、非画像面側の加熱手段(加熱源26)を優先的に用いるとともに、加圧ローラ23の表面温度が所定の温度に到達後に画像面側の加熱手段(加熱源24)を補助的に間欠点灯させる。これにより、高画質、低コストでウォームアップタイムの速い定着装置を提供することができる。
同様に、加熱源26をフル点灯させても余裕が有る場合に、定着ローラ22側の加熱源を2構成とすることが考えられる。そのうちの1つの構成は装置最大電力と加熱源26との差分に相当する値とし、ウォームアップ中に点灯させる。このような構成とすることで、上記のような間欠点灯による複雑な制御を回避し、定着ローラ22の昇温をその分早めることが可能となる(装置最大電力には定着以外の電力も含む)。
図示はしてないが、画像面側の加熱源24を複数の構成とし、そのうちの1つをウォームアップ時専用加熱源とすることによって、高画質、低コストでウォームアップタイムの速い定着装置を提供することができる。
図示のごとく、熱移動速度は、速い空回転速度において伝達効率が良い結果が得られている。この結果からウォームアップ時の空回転を通常の定着時よりも速く設定することでウォームアップタイム短縮に有効であることが解かる。
このように、定着装置を定着可能状態に準備するウォームアップ時における定着装置の回転速度を通常の定着時の速度よりも速く設定することによってウォームアップタイムの速い定着装置を提供することができる。
定着時において記録媒体の通過中は加圧ローラ23から定着ローラ22を加熱できないので定着ローラ22の加熱源24を使用して温度制御するのが有効である。一度暖まった定着ローラ22においては弾性層が介在して応答が遅くなるが、逆に弾性層の蓄熱があるので制御可能である。
通常定着時には画像面側の定着ローラ22の加熱源24を優先的に用いているので、高画質、低コストでウォームアップタイムの速い定着装置を提供することができる。
定着ローラ22の加熱源24と加圧ローラ23の加熱源26は通紙幅方向において異なる発光(発熱)分布で設定される。例えば、図7に示すように、例えば、ハロゲンランプである加熱源24はその発光分布において端部発光を高い設定としている。
一方、図8に示すように、加圧ローラ23の加熱源26はフラットな発光分布となっている。通紙中に定着ローラ22の温度分布が中央に比べて端部が高くなってしまった場合、加熱源26を補助的に使用することで温度分布の均一化が図れる。
通常定着時の幅方向温度分布補正に非画像面側の加圧ローラ23の加熱源26を用いているので、ウォームアップタイムが速く、定着時に待ち時間の無い定着装置を提供することができる。
また、本発明による定着装置を搭載すれば、高画質、低コストでかつウォームアップタイムの速い、複写機、プリンタ等の画像形成装置を提供することができる。
Claims (4)
- 感光体上にトナー像を形成する画像形成手段と、前記トナー像を給紙装置から搬送されてきた記録媒体に転写する転写手段と、前記記録媒体上に前記トナー像を定着する定着装置を含む画像形成装置において、
前記定着装置は、記録媒体上の未定着画像をニップ部での加熱及び加圧によって前記記録媒体に定着させる定着装置であって、前記記録媒体の画像面側に接する定着ローラが金属管の基材の表面に離型層を有するとともに中間層として弾性層を有し、前記記録媒体の非画像面側に接する加圧ローラが金属管の基材表面に直接、離型層を有しており、前記定着ローラ及び加圧ローラの前記各金属管の内部には該定着ローラ及び加圧ローラを加熱するための加熱手段を含んでいて、
定着可能状態に準備するウォームアップ時において前記非画像面側の加熱手段を優先的に用いてフル点灯させ、前記加圧ローラの表面温度が所定の温度に到達後は点灯/消灯の繰り返しとし、前記画像面側の加熱手段は、前記ウォームアップ時において消灯だが前記加圧ローラが点灯/消灯の繰り返しとなるのに合わせて消灯/点灯の繰り返しとなるよう間欠点灯させる交互点灯とし、
前記定着ローラの加熱源と前記加圧ローラの加熱源は通紙幅方向について異なる発光分布で設定され、前記定着ローラの加熱源はその発光分布について端部発光を高い設定とし、前記加圧ローラの加熱源はフラットな発光分布とし、通紙中に前記定着ローラの温度分布が中央に比べて端部が高くなった場合、前記加圧ローラの加熱源を補助的に使用することで温度分布の均一化を図ることを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像面側の加熱手段を複数設け、そのうちの1つはウォームアップ時専用の加熱手段であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 定着可能状態に準備するウォームアップ時における前記加圧ローラの回転速度を通常の定着時の速度に比べて速く設定していることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 通常定着時の幅方向温度分布補正に非画像面側の加熱手段を用いることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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