図1乃至図2は本発明の第1実施形態を示すもので、図1は照明装置の電気回路図、図2は照明装置の動作を示すタイムチャートである。
この照明装置は、発光体である複数のLEDを直列に接続して成る複数の発光体ユニット10と、各発光体ユニット10ごとに設けられ、各発光体ユニット10とそれぞれ直列に接続されて所定の抵抗値を有する電流制限抵抗器20と、各発光体ユニット10に発光用の電圧を印加するための発光用電源装置30と、5Vの電圧を印加可能な出力用電源装置40と、各発光体ユニット10ごとに設けられた比較器50と、任意の基準電位Vbを作成可能な基準電位作成回路60と、表示器70と、信号出力回路80とを備えている。
各電流制限抵抗器20はそれぞれ各発光体ユニット10の高電位側の接続端部に直列に接続され、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20とが直列に接続されて成る複数の接続体CONは互いに並列に接続されている。また、発光用電源装置30は定電圧や定電流を連続して出力する直流電源装置であり、接地しているマイナス側端子30aと、+12Vの電位を出力可能なプラス側端子30bと、スイッチ31とを有する。即ち、各発光体ユニット10の高電位側の接続端部はそれぞれ電流制限抵抗器20及びスイッチ31を介して発光用電源装置30のプラス側端子30bに接続され、各発光体ユニット10の低電位側の接続端部はそれぞれ発光用電源装置30のマイナス側端子30aに接続されている。このため、スイッチ31を通電状態にすると、各接続体CONにそれぞれ12Vの電圧が印加され、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点には各LEDの抵抗値と電流制限抵抗器20の抵抗値に応じた電位が生ずる。ここでは、各LEDの温度が常温の状態で発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に+10.5Vの電位が生ずるものとする。また、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる電位を比較電位Vcとする。
出力用電源装置40は定電圧直流電源装置であり、接地しているマイナス側端子40aと、+5Vの電位を出力可能なプラス側端子40bとを有する。
比較器50はオープンコレクタ出力のオペアンプから成り、比較電位Vcを入力するための比較電位入力部51と、後述する基準電位Vbを入力するための基準電位入力部52と、接地させるための接地部53と、出力部54とを有する。また、図示しない端子から作動電圧が供給されるようになっている。比較電位入力部51は発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に接続され、その接続配線の途中には所定の抵抗値を有する抵抗器55が設けられている。また抵抗器55と比較電位入力部51との接続点に所定の静電容量を有するコンデンサ56が接続され、コンデンサ56は出力用電源装置40のマイナス側端子40aに接続されている。即ち、抵抗器55とコンデンサ56によって所定の時定数を有する積分回路が形成され、比較電位Vcは積分回路を介して比較電位入力部51に入力されるようになっている。各比較器50の出力部54は所定の抵抗値を有する抵抗器57を介して出力用電源装置40のプラス側端子40bに接続されている。また、この比較器50は、比較電位Vcが基準電位Vbより低い場合は、出力部54がオープンコレクタ出力を行い、比較電位Vcが基準電位Vbより高い場合は、出力部54と接地部53とが通電状態となり、出力部54が0Vの電位を出力するようになっている。
基準電位作成回路60は可変抵抗器を有する回路であり、基準電位作成用電源装置61のマイナス側端子61a及びプラス側端子61bに接続されている。マイナス側端子61bは接地しており、プラス側端子61bは+12Vの電位を出力する。即ち、基準電位作成回路60は+12Vの電位と0Vの電位との間の任意の基準電位Vbを作成可能である。また、基準電位作成回路60で作成された基準電位Vbは比較器50の基準電位入力部52に入力されるようになっている。ここでは、基準電位作成回路60が+11Vの基準電位Vbを出力するように設定されている。
表示器70は、LEDから成る表示ランプ71と、所定の抵抗値を有する電流制限抵抗器72と、トランジスタから成るスイッチ素子73とを有する。スイッチ素子73の第1端子73aは各比較器50の出力部54と出力用電源装置40のプラス側端子40bとを接続する接続配線における各比較器50の出力部54と抵抗器57との接続点に接続されている。ここでは、各比較器50の出力部54と抵抗器57との接続点に生ずる電位をスイッチ電位Vswとする。また、スイッチ素子73の第2端子73bは表示ランプ71及び電流制限抵抗器72を介して出力用電源装置40のプラス側端子40bに接続され、スイッチ素子73の第3端子73cは接地している。このスイッチ素子73は、第1端子73aに入力される電位が+4Vよりも高ければ、第2端子73bと第3端子73cとを非通電状態とし、第1端子73aに入力される電位が+4Vよりも低ければ、第2端子73bと第3端子73cとを通電状態とする。
信号出力回路80は、所定の抵抗値を有する抵抗器81と、マイクロコンピュータ等の所定の機器に信号を送信するための信号送信用配線82と、トランジスタから成るスイッチ素子83とを有する。スイッチ素子83の第1端子83aは各比較器50の出力部54と出力用電源装置40のプラス側端子40bとを接続する接続配線における各比較器50の出力部54と抵抗器57との接続点に接続されている。また、スイッチ素子83の第2端子83bは抵抗器81を介して出力用電源装置40のプラス側端子40bに接続され、スイッチ素子83cの第3端子83cは接地している。信号送信用配線82は第2端子83bと抵抗器81との接続点の電位信号Vsgを前記所定の機器に送信するようになっている。このスイッチ素子83は、第1端子83aに入力される電位が+4Vよりも高ければ、第2端子83bと第3端子83cとを非通電状態とし、第1端子83aに入力される電位が+4Vよりも低ければ、第2端子83bと第3端子83cとを通電状態とする。
また、各発光体ユニット10、各電流制限抵抗器20及び各比較器50は照明装置本体1内に設けられ、発光用電源装置30、出力用電源装置40、基準電圧作成回路60、表示器70及び信号出力回路80は電源装置本体2内に設けられている。
このように構成された照明装置において、スイッチ31が通電状態になると、各発光体ユニット10のLEDがそれぞれ点灯する。この状態では、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点の比較電位Vcはそれぞれ+10.5Vとなるので、全ての比較器50の出力部54がオープンコレクタ出力を行い、各比較器50の出力部54の電位と出力用電源装置40のプラス側端子40bの電位が等しくなる。即ち、各比較器50の出力部54と出力用電源装置40のプラス側端子40bとの電位差Vspが0Vとなる。また、各比較器50の出力部54と抵抗器57との接続点のスイッチ電位Vswも+5Vになるので、表示器70のスイッチ素子73の第2端子73bと第3端子73cとが非通電状態になるとともに、信号出力回路80のスイッチ素子83の第2端子83bと第3端子83cとが非通電状態になる。このため、表示器70の表示ランプ71は作動せず、信号出力回路80の信号送信用配線82は+5Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信する。
ここで、各発光体ユニット10のうち1つの発光体ユニット10において各LEDのうち1つのLEDが非点灯になり、その発光体ユニット10が断線すると、その発光体ユニット10に対応する比較電位Vcが+12Vになる。このため、その比較電位Vcが入力される比較回路50において出力部54と接地部53とが通電状態となり、その比較器50の出力部54から0Vの電位が出力される。即ち、その比較器50の出力部54と出力用電源装置40のプラス側端子40bとの電位差Vspが+5Vとなる。これにより、スイッチ電位Vswが0Vとなり、表示器70のスイッチ素子73の第2端子73bと第3端子73cとが通電状態になるとともに、信号出力回路80のスイッチ素子83の第2端子83bと第3端子83cとが通電状態になる。このため、表示器70の表示ランプ71が点灯するとともに、信号出力回路80の信号送信用配線82は0Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信する。この0Vの電位信号Vsgは特許請求の範囲に記載した所定の信号に相当する。
このように、本実施形態によれば、各発光体ユニット10はそれぞれ複数のLEDを有するとともに、各電流制限抵抗器20は各発光体ユニット10の高電位側の接続端部にそれぞれ直列に接続され、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20とが直列に接続されて成る複数の接続体CONにそれぞれ発光用電源装置30によって12Vの電圧が印加されることから、発光体ユニット10の各LEDが正常に点灯している間は、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる比較電位Vcは各LED及び電流制限抵抗器20の抵抗値に応じた+10.5Vとなり、発光体ユニット10の各LEDのうち1つのLEDが非点灯となり、発光体ユニット10が断線した場合は、比較電位Vcは発光用電源装置30のプラス側端子30bの電位と等しい+12Vとなる。また、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる比較電位Vcのうち少なくとも1つの比較電位Vcが基準電位Vbを跨いで変化すると、表示器70の表示ランプ71が点灯するとともに、信号出力回路80の信号送信用配線82が0Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信するようになっているので、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニットのLEDが非点灯となり、その発光体ユニット10が断線すると、その発光体ユニット10に対応した比較電位Vcが基準電位Vbの+11Vを跨いで+12Vとなり、表示ランプ71の点灯及び0Vの電位信号Vsgの送信が行われる。このため、発光体ユニット10が多数設けられている場合でも、各発光体ユニット10の複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを早期且つ確実に検知することができる。
また、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる比較電位Vcと基準電位Vbとを比較し、その比較結果に応じて表示ランプ71の点灯及び0Vの電位信号Vsgの送信が行われることから、各LEDの点灯状態をそれぞれ検知する光検知素子などの特別な機器を用いる必要がなく、装置の故障防止及び製造コストの低減を図る上で極めて有利である。
また、各発光体ユニット10ごとに比較器50が設けられ、比較電位Vcが基準電位Vbよりも低いと、比較器50の出力部54はオープンコレクタ出力を行い、比較電位Vcが基準電位Vbよりも高いと、比較器50の出力部54は0Vの出力を行う。このため、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニット10が断線し、その発光体ユニット10に対応した比較器50の出力部54が0Vの出力を行うと、その出力部54と出力用電源装置40のプラス側端子40bとの間に+5Vの電位差Vspが生じ、その電位差Vspによって表示ランプ71の点灯及び0Vの電位信号Vsgの送信が行われる。即ち、複雑な制御を用いることなく各発光体ユニット10の複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを検知することができ、検知の信頼性を向上する上で極めて有利である。
また、本実施形態の照明装置は例えば検査工程において検査対象物を照明するために用いられるが、このような場合は発光体ユニット10が数百から数千個設けられるとともに、各発光体ユニット10にLEDが数個〜十数個ずつ設けられ、各LEDが互いに近接するように配置される。このため、各LEDが発熱し易く、各LEDを継続して点灯させると、発熱によって各LEDの順方向電圧が低下する。ここで、各発光体ユニット10ごとに電流制限抵抗器20及び比較器50が設けられ、各比較器50に各発光体ユニット10に対応した比較電位Vcが入力されるようになっているので、各LEDの順方向電圧の低下を考慮した基準電位Vbの設定が可能となり、各LEDの発熱があっても複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを早期且つ確実に検知することができる。
また、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点の比較電位Vcが抵抗器55及びコンデンサ56から成る積分回路を介して比較器50の比較電位入力部51に入力されるように構成したので、発光用電源装置30のプラス側端子30bの電位が瞬間的に上昇することがあっても、比較電位Vcの瞬間的な上昇が積分回路によって抑制され、比較器50の出力部54が無用に0Vの電位を出力することがない。
また、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点の電位を比較電位Vcとして利用するようにしたので、発光体ユニット10に通常設けられる電流制限抵抗器20の他に比較電位Vcを検知するための抵抗器を別途設ける必要がなく、製造コストの低減を図る上で極めて有利である。
尚、本実施形態では、発光用電源装置30として定電圧や定電流を連続して出力する直流電源装置を用いたものを示したが、発光用電源装置30としてPWM制御方式の電源装置を用いることも可能である。この場合、発光用電源装置30は任意の周期で所定の大きさの電流を断続的に出力する。このため、所定の大きさの電流が流れる間は、発光体ユニット10の各LEDに電流が流れ、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる比較電位Vc1が10.5Vとなり、所定の大きさの電流が流れない間は、発光体ユニット10の各LEDに電流が流れず、比較電位Vc1が12Vとなる。即ち、比較電位Vc1が発光用電源装置30の周期に応じて+10.5Vと+12Vに変化する(図3参照)。ここで、比較電位Vc1は抵抗器55及びコンデンサ56から成る積分回路を介して比較器50の比較電位入力部51に入力されるので、比較器50の比較電位入力部51に入力される際の比較電位Vc2はその変化が抑制され、直流電源装置を用いた場合と同等の安定した動作が得られる。仮にLEDが断線した場合は、前記発光体ユニット10に対応する比較器50の出力部54が安定して0Vの電位を出力するとともに、その比較器50の出力部54と出力用電源装置40のプラス側端子40bとの電位差Vspが安定して5Vとなる(図3参照)。即ち、表示器70の表示ランプ71の作動及び信号出力回路80の電位信号Vsgを安定させることができ、LEDの非点灯を正確に検知する上で極めて有利である。
尚、本実施形態では、比較電位Vcが基準電位Vbの+11Vよりも低い場合は、比較器50の出力部54がオープンコレクタ出力を行い、比較電位Vcが基準電位Vbの+11Vよりも高い場合は、比較器50の出力部54が0Vの出力を行い、発光体ユニット10のLEDの断線による非点灯を検知するようにしたものを示したが、比較器50の代わりに比較器90を設け、発光体ユニット10のLEDの短絡による非点灯を検知することも可能である(図4参照)。
この場合、比較器90もオープンコレクタ出力のオペアンプから成り、比較電位Vcを入力するための比較電位入力部91と、基準電位Vbを入力するための基準電位入力部92と、接地させるための接地部93と、出力部94とを有する。比較電位入力部91は発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に接続され、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる比較電位Vcは抵抗器55とコンデンサ56とから成る積分回路を介して比較電位入力部91に入力される。また、各比較器90の出力部94は抵抗器57を介して出力用電源装置40のプラス側端子40bに接続される。また、基準電位作成回路60によって作成される基準電位Vbを+9Vに設定する。この比較器90は、比較電位Vcが基準電位Vbの+9Vより高い場合は、出力部94がオープンコレクタ出力を行い、比較電位Vcが基準電位Vbの+9Vより低い場合は、出力部94と接地部93とが通電状態となり、出力部94が0Vの電位を出力する。即ち、比較電位Vcが基準電位Vbを跨いで変化すると、出力部94が0Vの電位を出力する。出力部94が0Vの電位を出力すると、表示器70の表示ランプ71が点灯するとともに、信号出力回路80の信号送信用配線82の電位が+5Vから0Vに変化する。
このため、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニット10において各LEDのうち1つのLEDが短絡によって非点灯になると、その発光体ユニット10に対応する比較電位Vcが例えば+7Vになり、発光体ユニット10のLEDの短絡による非点灯を検知することができる(図5参照)。
さらに、各発光体ユニット10ごとに比較器50及び比較器90を設けることも可能である(図6参照)。
この場合、基準電位作成回路60を2つ設け、一方の基準電位作成回路60によって作成される基準電位Vbを+11Vに設定するとともに、その基準電位Vbを各比較器50の基準電位入力部52に入力し、他方の基準電位作成回路60によって作成される基準電位Vbを+9Vに設定するとともに、その基準電位Vbを各比較器90の基準電位入力部92に入力する。
これにより、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニット10において各LEDのうち一部のLEDが断線によって非点灯になると、その発光体ユニット10に対応する比較器50の出力部54が0Vを出力し、表示器70の表示ランプ71が点灯するとともに、信号出力回路80の信号送信用配線82の電位が+5Vから0Vに変化する。また、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニット10において各LEDのうち一部のLEDが短絡によって非点灯になると、その発光体ユニット10に対応する比較器90の出力部94が0Vを出力し、表示器70の表示ランプ71が点灯するとともに、信号出力回路80の信号送信用配線82の電位が+5Vから0Vに変化する。即ち、発光体ユニット10のLEDの断線による非点灯を検知することができるとともに、発光体ユニット10のLEDの短絡による非点灯を検知することができる。
尚、本実施形態では、比較器50,90としてオープンコレクタ出力のオペアンプを用いたものを示したが、基準電位Vbに対する比較電位Vcの高低によってオープンコレクタ出力または所定電位の出力を行う周知の回路または機器を用いることも可能である。
また、本実施形態では、各発光体ユニット10の高電位側の接続端部に電流制限抵抗器20を設けたものを示したが、各発光体ユニット10の低電位側の接続端部に電流制限抵抗器20を設けることも可能である。
尚、本実施形態では、出力用電源装置40と各比較器50の出力部54との間に+5Vの電位差Vspが生ずると、表示器70のスイッチ素子73及び信号送信回路80のスイッチ素子83が作動し、表示ランプ71が点灯するとともに0Vの電位信号Vsgが送信されるようにしたものを示したが、表示器70の表示ランプ71を前記電位差Vspによって直接点灯させることも可能であり、電位信号として前記電位差Vspを所定の機器に送信することも可能である。
図7及び図8は本発明の第2実施形態を示すもので、図7は照明装置の電気回路図、図8は照明装置の動作を示すタイムチャートである。尚、第1実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
この照明装置は、複数のLEDを直列に接続して成る複数の発光体ユニット10と、各発光体ユニット10ごとに設けられ、各発光体ユニット10とそれぞれ直列に接続された電流制限抵抗器20と、各発光体ユニット10ごとに設けられ、それぞれアノード側が発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に接続されたダイオード100と、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20とが直列に接続されて成る接続体CONにそれぞれ発光用の電圧を印加するための発光用電源装置30と、+7Vの電位を出力可能な出力用電源装置110と、任意の基準電位Vbを作成可能であり、ここでは+9.5Vの基準電位Vbを作成する基準電位作成回路60と、比較器120と、信号出力回路130とを備えている。各発光体ユニット10、各電流制限抵抗器20、発光用電源装置30及び基準電位作成回路60は第1実施形態に示したものと同等である。即ち、各接続体CONにそれぞれ12Vの電圧が印加され、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点には各LEDの抵抗値と電流制限抵抗器20の抵抗値に応じた電位が生ずる。ここでは、各LEDの温度が常温の状態で発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に+10.5Vの電位が生ずるものとする。また、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる電位を比較電位Vcとする。一方、各ダイオード100のカソード側は互いに接続されている。このため、各ダイオード100のカソード側の電位は各ダイオード100のアノード側の電位のうち最も高い電位と等しい電位となる。即ち、各ダイオード100のカソード側の電位は各発光体ユニット10に対応した比較電位Vcのうち最も高い比較電位Vcとなる。
出力用電源装置110は定電圧や定電流を連続的に出力する直流電源装置であり、接地しているマイナス側端子110aと、+7Vの電位を出力可能なプラス側端子110bとを有する。
比較器120はオープンコレクタ出力のオペアンプから成り、比較電位Vcを入力するための比較電位入力部121と、基準電位Vbを入力するための基準電位入力部122と、接地させるための接地部123と、出力部124とを有する。また、図示しない端子から作動電圧が供給されるようになっている。
比較電位入力部121は所定の抵抗値を有する第1抵抗器121aを介して各ダイオード100のカソード側に接続されている。また、比較電位入力部121と第1抵抗器121aとの接続点には所定の抵抗値を有する第2抵抗器121bの一端が接続され、第2抵抗器121bの他端は出力用電源装置110のプラス側端子110bに接続されている。さらに、比較電位入力部121と第1抵抗器121aとの接続点には所定の静電容量を有するコンデンサ121cの一端が接続され、コンデンサ121cの他端は出力用電源装置110のプラス側端子110bに接続されている。即ち、第1抵抗器121a、第2抵抗器121b及びコンデンサ121cによって所定の時定数を有する積分回路が形成され、各ダイオード100のカソード側の電位が積分回路を介して比較電位入力部121に入力されるようになっている。また、各ダイオード100のカソード側は各発光体ユニット10に対応した比較電位Vcのうち最も高い比較電位Vcになることから、その最も高い比較電位Vcが積分回路を介して比較電位入力部121に入力される。
また、比較器120は、比較電位入力部121に入力される比較電位Vcが基準電位入力部122に入力される基準電位Vbよりも低い場合は、出力部124がオープンコレクタ出力を行い、比較電位Vcが基準電位Vbよりも高い場合は、出力部124と接地部123とが通電状態となり、出力部124が0Vの電位を出力するようになっている。
信号出力回路130は、所定の抵抗値を有する抵抗器131と、マイクロコンピュータ等の所定の機器に信号を送信するための信号送信用配線132とを有する。抵抗器131の一端は比較器120の出力部124に接続され、抵抗器131の他端は発光用電源装置30のプラス側端子30bに接続されている。また、信号送信用配線132は比較器120の出力部124と抵抗器131との接続点の電位信号Vsgを所定の機器に送信するようになっている。即ち、比較器120の出力部124がオープンコレクタ出力の場合は、+12Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信し、比較器120の出力部124が0Vの電位を出力する場合は、0Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信する。
また、各発光体ユニット10、各電流制限抵抗器20、各ダイオード100、発光用電源装置30、出力用電源装置110、基準電位作成回路60、比較器120及び信号出力回路130は照明装置本体1内に設けられている。
このように構成された照明装置において、スイッチ31が通電状態になると、各発光体ユニット10のLEDがそれぞれ点灯する。この状態では、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点の比較電位Vcはそれぞれ+10.5Vとなり、各ダイオード100のカソード側の電位も+10.5Vとなる。また、比較器120の比較電位入力部121の分圧電位Vdvは例えば+9Vとなり、比較器120の出力部124がオープンコレクタ出力を行う。ここで、比較電位入力部121の分圧電位Vdvは各ダイオード100のカソード側の+10.5Vの電位が各抵抗器121a,121bで分圧された電位である。即ち、本実施形態では各比較電位Vcのうち最も高い比較電位Vcが分圧されるとともに比較器120において基準電位Vbと比較される。また、比較器120の出力部124の電位と発光用電源装置30のプラス側端子30bの電位が等しくなり、出力部124とプラス側端子30bとの電位差Vspが0Vとなる。即ち、信号出力回路130の信号送信用配線132は+12Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信する。
ここで、各発光体ユニット10のうち1つの発光体ユニット10において各LEDのうち1つのLEDが非点灯になり、その発光体ユニット10が断線すると、その発光体ユニット10に対応する比較電位Vcが+12Vになる(図8参照)。このため、各ダイオードのカソード側の電位が各比較電位Vcのうち最も高い比較電位Vcの+12Vになる。また、各ダイオード100のカソード側の+12Vの電位は各抵抗器121a,121bで分圧されて例えば+10Vとなり、比較器120の比較電位入力部121に+10Vの分圧電位Vdvが入力される(図8参照)。比較電位入力部121に+10Vの分圧電位Vdvが入力されると、比較器120の出力部124が0Vの電位を出力する。これにより、比較器120の出力部124と発光用電源装置30のプラス側端子30bとの電位差Vspが12Vになるので、信号出力回路130の信号送信配線132は0Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信する(図8参照)。この0Vの電位信号Vsgは特許請求の範囲に記載した所定の信号に相当する。
このように、本実施形態によれば、各発光体ユニット10はそれぞれ複数のLEDを有するとともに、各電流制限抵抗器20は各発光体ユニット10の高電位側の接続端部にそれぞれ直列に接続され、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20とが直列に接続されて成る複数の接続体CONにそれぞれ発光用電源装置30によって12Vの電圧が印加されることから、発光体ユニット10の各LEDが正常に点灯している間は、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる比較電位Vcは各LED及び電流制限抵抗器20の抵抗値に応じた+10.5Vとなり、発光体ユニット10の各LEDのうち1つのLEDが非点灯となり、発光体ユニット10が断線した場合は、比較電位Vcは発光用電源装置30のプラス側端子30bの電位と等しい+12Vとなる。また、各発光体ユニット10と各抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる比較電位Vcのうち少なくとも1つの比較電位Vcを分圧したものが基準電位Vbを跨いで変化すると、信号出力回路130の信号送信用配線132が0Vの電位信号Vsgを所定の機器に送信するようになっているので、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニットにおいて各LEDのうちの一つが非点灯となり、その発光体ユニット10が断線すると、その発光体ユニット10に対応した比較電位Vcを分圧したものが基準電位Vbの+9.5Vを跨いで+10Vとなり、0Vの電位信号Vsgの送信が行われる。このため、発光体ユニット10が多数設けられている場合でも、各発光体ユニット10の複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを早期且つ確実に検知することができる。
また、各発光体ユニット10と各抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる比較電位Vcを分圧して基準電位Vbと比較し、その比較結果に応じて0Vの電位信号Vsgの送信が行われることから、各LEDの点灯状態をそれぞれ検知する光検知素子などの特別な機器を用いる必要がなく、装置の故障防止及び製造コストの低減を図る上で極めて有利である。
また、比較電位Vcのうち最も高い比較電位Vcが分圧されて比較器120の比較電位入力部121に入力されるようになっており、その比較電位Vcを分圧したものが基準電位Vbよりも低いと、比較器120の出力部124はオープンコレクタ出力を行い、比較電位Vcを分圧したものが基準電位Vbよりも高いと、比較器120の出力部124が0Vの出力を行う。このため、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニット10が断線し、その発光体ユニット10に対応した比較電位Vcが分圧されて比較器120に入力されると、比較器120の出力部124と発光用電源装置30のプラス側端子30bとの間に+12Vの電位差Vspが生ずる。このため、+12Vの電位差Vspによって比較器120の出力部124と抵抗器131との接続点の電位信号Vsgが変化し、0Vの電位信号Vsgの送信が行われる。即ち、複雑な制御を用いることなく各発光体ユニット10の複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを検知することができ、検知の信頼性を向上する上で極めて有利である。
また、第2実施形態では、各発光体ユニット10の各LEDが互いに近接するように配置されると、発熱によって各LEDの順方向電圧が低下する傾向があるが、各発光体ユニット10にそれぞれ対応した比較電位Vcのうち最も高い比較電位Vcを分圧して比較器120に入力するようになっているので、各LEDの順方向電圧の低下を考慮した基準電位Vbの設定が可能となり、各LEDの発熱があっても複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを早期且つ確実に検知することができる。
尚、第2実施形態では、比較電位Vcを分圧して比較器120の比較電位入力部121に入力するようにしたものを示したが、比較電位Vcを比較電位入力部121に入力することも可能である。
また、第2実施形態では、比較電位Vcを分圧したものが基準電位Vbの+9.5Vよりも低い場合は、比較器120の出力部124がオープンコレクタ出力を行い、比較電位Vcを分圧したものが基準電位Vbの+9.5Vよりも高い場合は、比較器120の出力部124が0Vの出力を行い、発光体ユニット10のLEDの断線による非点灯を検知するようにしたものを示したが、各ダイオード100をアノード側とカソード側が反対になるように接続し、発光体ユニット10のLEDの短絡による非点灯を検知することも可能である(図9参照)。
この場合、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に各ダイオード100のカソード側がそれぞれ接続され、各ダイオード100のアノード側は互いに接続されるとともに、第1抵抗器121aを介して比較器120の比較電位入力部121に接続されている。また、各ダイオード100のアノード側と発光用電源装置30のプラス側端子30bとが所定の抵抗値を有する第3抵抗器121dを介して接続されている。このため、各ダイオード100のアノード側の電位は各ダイオード100のカソード側の電位のうち最も低い電位と等しい電位となる。即ち、各ダイオード100のアノード側の電位は各発光体ユニット10に対応した比較電位Vcのうち最も低い比較電位Vcとなる。
比較器120は、比較電位入力部121に入力される電位が基準電位入力部122に入力される基準電位Vbよりも高いと、出力部124がオープンコレクタ出力を行い、比較電位入力部121に入力される電位が基準電位Vbよりも低いと、出力部124が0Vの電位を出力する。また、基準電位作成回路60によって作成される基準電位Vbは+8Vに設定されている。
このため、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニット10において各LEDのうち一部のLEDが短絡によって非点灯になると、その発光体ユニット10に対応する比較電位Vcが例えば+7Vになり(図10参照)、各ダイオード100のアノード側の電位がその比較電位Vcの+7Vになる。また、各ダイオード100のアノード側の比較電位Vcは各抵抗器121a,121bによって分圧されて例えば+6Vとなり、その分圧電位Vdvの+6Vが比較器120の比較電位入力部121に入力される(図10参照)。このため、比較器120の出力部124と発光用電源装置30のプラス側端子30bとの電位差Vspが12Vになることにより、比較器120の出力部124が0Vの電位を出力し、信号送信用配線82によって0Vの電位信号Vsgが送信される(図10参照)。即ち、発光体ユニット10のLEDの短絡による非点灯を検知することができる。
図11及び図12は本発明の第3実施形態を示すもので、図11は照明装置の電気回路図、図12は制御部の動作を示すフローチャートである。尚、第1実施形態と同等の構成部分には同一の符号を付して示す。
この照明装置は、複数のLEDを直列に接続して成る複数の発光体ユニット10と、各発光体ユニット10ごとに設けられ、各発光体ユニット10とそれぞれ直列に接続された電流制限抵抗器20と、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20とを直列に接続して成る接続体CONにそれぞれ発光用電圧を印加するための発光用電源装置30と、比較電位入力部201とデジタル出力部202とを有し、比較電位入力部201に入力された比較電位Vcをデジタル比較電位VcdにAD変換してデジタル出力部202から出力する周知のAD変換器200と、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる比較電位Vcを1つずつAD変換器200の比較電位入力部201に入力するマルチプレクサ210と、AD変換器200のデジタル出力部202から出力されるデジタル比較電位Vcdをデジタル基準電位Vbdと比較する制御部220と、制御部220によって制御される表示器230とを備えている。各発光体ユニット10、各電流制限抵抗器20及び発光用電源装置30は第1実施形態に示したものと同等である。即ち、各接続体CONにそれぞれ12Vの電圧が印加され、各LEDが正常に点灯している場合は、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点には各LEDの抵抗値と電流制限抵抗器20の抵抗値に応じた比較電位Vcが生ずる。ここでは、各LEDの温度が常温の状態で発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に+10.5Vの電位が生ずるものとする。
マルチプレクサ210は、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点にそれぞれ接続される複数の入力部211と、AD変換器200の比較電位入力部201に接続される出力部212とを有する。各入力部211は所定の抵抗値を有する抵抗器211a及び所定の静電容量を有するコンデンサ211bから成る積分回路を介して前記各接続点に接続されている。また、マルチプレクサ210は図示しない双方向デジタル通信線によって制御部220と接続され、各出力部212を所定時間(例えば1秒)おきに1つずつ入力部211と通電させるように制御されている。即ち、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる各比較電位Vcが所定時間おきに1つずつAD変換器200に入力され、その比較電位VcがAD変換器によってデジタル比較電位Vcdに変換されるとともに、デジタル比較電位Vcdが制御部80においてデジタル基準電位Vbdと比較される。
制御部220は周知のマイクロコンピュータから成り、AD変換器200とデジタル通信線で接続されるとともに、マルチプレクサ210及び表示器230と双方向デジタル通信線で接続されている。また、制御部220は任意のデジタル基準電位Vbdを設定可能であり、ここではデジタル基準電位Vbdは+11Vに設定されている。
表示器230は警報ランプ等による警告表示を行う周知の機器である。
このように構成された照明装置において、スイッチ31が通電状態になると、各発光体ユニット10のLEDがそれぞれ点灯する。この状態では、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点の比較電位Vcはそれぞれ+10.5Vとなり、AD変換器200から出力されるデジタル比較電位Vcdも+10.5Vとなる。
ここで、各発光体ユニット10のうち1つの発光体ユニット10において各LEDのうち1つのLEDが非点灯になり、その発光体ユニット10が断線すると、その発光体ユニット10に対応する比較電位Vcが+12Vになる。この場合の制御部220の動作を図12のフローチャートを参照しながら説明する。
先ず、マルチプレクサ210によって各比較電位Vcが1つずつAD変換器200に入力され、その比較電位Vcがデジタル比較電位Vcdに変換されて制御部220に入力されると、入力されたデジタル比較電位Vcdとデジタル基準電位Vbdとを比較する(S1)。ここで、デジタル比較電位Vcdがデジタル基準電位Vbdよりも大きい場合は(S2)、表示器230を作動させる(S3)。
このように、本実施形態によれば、各発光体ユニット10はそれぞれ複数のLEDを有するとともに、各電流制限抵抗器20は各発光体ユニット10の高電位側の接続端部にそれぞれ直列に接続され、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20とが直列に接続されて成る複数の接続体CONにそれぞれ発光用電源装置30によって12Vの電圧が印加されることから、発光体ユニット10の各LEDが正常に点灯している間は、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる比較電位Vcは各LED及び電流制限抵抗器20の抵抗値に応じた+10.5Vとなり、発光体ユニット10の各LEDのうち1つのLEDが非点灯となり、発光体ユニット10が断線した場合は、比較電位Vcは発光用電源装置30のプラス側端子30bの電位と等しい+12Vとなる。また、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる比較電位VcをAD変換したデジタル比較電位Vcdのうち少なくとも1つのデジタル比較電位Vcdがデジタル基準電位Vbdを跨いで変化すると、表示器230が作動するようになっているので、各発光体ユニット10のうち一部の発光体ユニット10のLEDが非点灯となり、その発光体ユニット10が断線すると、その発光体ユニット10に対応したデジタル比較電位Vcdがデジタル基準電位Vbdの+11Vを跨いで+12Vとなり、表示器230が作動する。このため、発光体ユニット10が多数設けられている場合でも、各発光体ユニット10の複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを早期且つ確実に検知することができる。
また、各発光体ユニット10と各電流制限抵抗器20との接続点にそれぞれ生ずる比較電位VcをAD変換してデジタル基準電位Vbdと比較し、その比較結果に応じて表示器230が作動することから、各LEDの点灯状態をそれぞれ検知する光検知素子などの特別な機器を用いる必要がなく、装置の故障防止及び製造コストの低減を図る上で極めて有利である。
また、比較電位入力部201に入力される比較電位VcをAD変換してデジタル出力部202から出力するAD変換器200と、各発光体ユニット10に対応した各比較電位Vcを1つずつAD変換器200の比較電位入力部201に入力するマルチプレクサ210と、AD変換器200のデジタル出力部202から出力されるデジタル比較電位Vcdをデジタル基準電位Vbdと比較する制御部220とを備え、デジタル比較電位Vcdがデジタル基準電位Vbdを跨いで変化すると、制御部220が表示器230を作動させるようにしたので、複雑な制御を用いることなく各発光体ユニット10の複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを検知することができ、検知の信頼性を向上する上で極めて有利である。
また、第3実施形態では、各発光体ユニット10の各LEDが互いに近接するように配置されると、発熱によって各LEDの順方向電圧が低下する傾向があるが、各発光体ユニット10にそれぞれ対応した各比較電位Vcを1つずつAD変換してデジタル基準電位Vbdと比較するようにしているので、各LEDの順方向電圧の低下を考慮したデジタル基準電位Vbdの設定が可能となり、各LEDの発熱があっても複数のLEDのうち一部のLEDが非点灯になったことを早期且つ確実に検知することができる。
尚、第1、第2及び第3実施形態では、発光体ユニット10と電流制限抵抗器20とを直列に接続して成る接続体CONにそれぞれ発光用電源装置30の電圧を印加し、各発光体ユニット10と電流制限抵抗器20との接続点に生ずる比較電位Vcを基準電位との比較に用いるものを示した。これに対し、例えば第1実施形態において、LEDを複数ずつ有するとともにLED同士が直列に接続された接続点を少なくとも1箇所有する発光体ユニット10を各接続体CONの代わりに設けるとともに、各LEDユニット10にそれぞれ発光用電源装置30の電圧を印加し、LED同士が直列に接続された前記接続点に生ずる比較電位Vcを基準電位Vbとの比較に用いることも可能である(図13参照)。図13に示す回路の場合、比較電位Vcが発生する接続点よりも低電位側のLEDの断線及び接続点よりも高電位側のLEDの短絡を検知することができる。即ち、各発光体ユニット10において接続点よりも低電位側のLEDが断線によって非点灯になるか接続点よりも高電位側のLEDが短絡によって非点灯になると、接続点に生ずる比較電位Vcが基準電位Vbを跨いで変化するので、第1、第2及び第3実施形態と同等の作用効果を得ることができる。尚、図13において比較器50を比較器90に代えるとともに、基準電位Vbの設定を変えることにより、接続点よりも低電位側のLEDの短絡及び接続点よりも高電位側のLEDの断線を検知することができる。
1…照明装置本体、2…電源装置本体、10…発光体ユニット、20…電流制限抵抗器、30…発光用電源装置、40…出力用電源装置、50…比較器、51…比較電位入力部、52…基準電位入力部、53…接地部、54…出力部、55…抵抗器、56…コンデンサ、57…抵抗器、60…基準電位作成回路、61…基準電位作成用電源装置、70…表示器、71…表示ランプ、72…電流制限抵抗器、73…スイッチ素子、80…信号出力回路、81…抵抗器、82…信号送信用配線、83…スイッチ素子、90…比較器、91…比較電位入力部、92…基準電位入力部、93…接地部、94…出力部、100…ダイオード、110…出力用電源装置、120…比較器、121…比較電位入力部、122…基準電位入力部、123…接地部、124…出力部、130…信号出力回路、131…抵抗器、132…信号送信用配線、200…AD変換器、201…比較電位入力部、202…デジタル出力部、210…マルチプレクサ、211…入力部、212…出力部、220…制御部、230…表示機、Vc…比較電位、Vb…基準電位、Vsp…電位差、Vsw…スイッチ電位、Vsg…電位信号、Vcd…デジタル比較電位、Vbd…デジタル基準電位、CON…接続体。