JP5109111B2 - 光電変換素子 - Google Patents
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Description
従って、本発明の目的は、液漏れを防止し、耐久性に優れた光電変換素子を提供することにある。
すなわち、本発明の光電変換素子は、色素を吸着した酸化物半導体多孔質膜を担持して光電効果により放出された電子を外部に取出すための作用極と、前記作用極に対向配置された対極と、前作用電極と前記対極との間に設けられる固体電解質とを備え、色素増感太陽電池を構成する光電変換素子であって、前記固体電解質は、高分子の主鎖又は側鎖に、アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウムの群から選ばれる1種以上をカチオン構造として含み、前記カチオン構造の対アニオンとしてハロゲン化物イオンおよび/またはポリハロゲン化物を有するイオン性ポリマーを含有し、前記対極はポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン及びそれらの誘導体の群から選ばれる1種以上からなる電極活物質を透明電極上に塗布して形成され、前記作用極上に前記固体電解質を充填した後、前記対極を前記固体電解質上に載置し、接着剤を用いずに前記作用極と前記対極とを接着して製造されていることを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態の光電変換素子(色素増感太陽電池)の構成を示す。この図において、色素増感太陽電池1は、作用極6と、作用極6に対向配置される対極8と、作用極6と対極8との間に設けられる固体電解質7とを備える。作用極6は、透明基板4と、透明基板4上に形成された透明電極3と、透明電極3上に担持された酸化チタンなどの酸化物半導体多孔質膜5とを有する。酸化物半導体多孔質膜5は、酸化物半導体微粒子からなり、多孔質膜5に光増感色素が吸着されている。
固体電解質は、以下のイオン性ポリマーを含む。
本発明においては、光電変換素子からの電解質の漏れや長期使用による電解質の蒸発を防止するため、固体電解質としてイオン性ポリマーを含有したものを用いる。
イオン性ポリマーは、高分子の主鎖又は側鎖に、アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウムの群から選ばれる1種以上をカチオン構造として含み、前記カチオン構造の対アニオンとしてハロゲン化物イオンおよび/またはポリハロゲン化物を有する。
従来のゲル型の電解質組成物は、液状の電解質をゲル化させて擬固体化しており、高分子は液状の電解質を硬化させる硬化剤の役割を有していた。これに対し、本発明のイオン性ポリマーは、それ自体が導電性を有しており、酸化還元対を含有する電解質組成物における電荷移動の主たる役割を担っており、かつ、固体状であるという特徴がある。
上記高分子は、1種類の高分子化合物でもよく、また複数種の高分子化合物を適宜混合した混合物であってもよい。前記高分子の分子量は、通常、数百から数百万であり、好ましくは、数千から数十万であり、さらに好ましくは、数万である。
イオン性ポリマーのカチオン構造のうち、アンモニウム構造は下記式(1)で表される。式(1)において、カチオン中心Eは窒素(N)を表し、Ra,Rb,Rc,Rdは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルキルアミノ基,アルケニル基などを形成する任意の隣接原子である。Ra,Rb,Rc,Rdのうちの2個またはそれ以上が、カチオン中心Eを含めて複素環を形成するような原子団であってもよい。
デン基などを形成する任意の隣接原子である。また、Rf,Rgは、水素原子、ア
ルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基,アルケニル基などを形成する任意
の隣接原子である。Re,Rf,Rgのうちの2個またはそれ以上が、カチオン中
心Eを含めて複素環を形成するような原子団であってもよい。
前記高分子としては、例えば、主鎖が、ポリ(メチレン)鎖;ポリ(エチレンオキシド)鎖;フルオロカーボン鎖;ポリエン、ポリアリーレン、ポリインなどの共役不飽和結合を有する高分子鎖などであり、側鎖として、上記カチオン構造であるアンモニウム構造、ホスホニウム構造、又はスルホニウム構造の少なくとも1種を有する高分子化合物を用いることができる。
側鎖にカチオン構造を含むイオン性ポリマーとしては、例えば、下記式(5),(6)に示す化合物が挙げられる。なお、式(5)〜(10)中、高分子の主鎖の単位構造を波線で表し、括弧と添え字nはその繰り返し構造を表す。
O)mCH2CH2基(mは1以上の整数)、CH3O(CH2CH2O)mCH2CH2基(mは1以上の整数)などのポリエーテル基;これらの置換基のハロゲン置換誘導体(例えばフルオロメチル基);などが挙げられる。
チル)、ペンチル(n−ペンチル)、ヘキシル、オクチル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシルなどの直鎖アルキル基;イソプロピル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチルなどの分枝のあるアルキル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシなどの直鎖もしくは分枝のあるアルコキシ基;ビニル、プロペニル、アリル、ブテニル、オレイルなどのアルケニル基、エチニル、プロピニル、ブチニルなどのアルキニル基;メトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、3−エトキシプロピルなどのアルコキシアルキル基;C2H5O(CH2CH2O)mCH2CH2基(mは1以上の整数)、CH3
O(CH2CH2O)mCH2CH2基(mは1以上の整数)などのポリエーテル基;これらの置換基のハロゲン置換誘導体(例えばフルオロメチル基)が例示される。これらの基は、R1,R2,R3,R4についてそれぞれ互いに独立に選択することができる。
ハロゲン化物イオンに対するハロゲン分子の比は、特に制限はないが、好ましくはモル比で0%〜100%である。ハロゲン分子の添加は、特に必須ではないが、ポリハロゲン化物イオンが介在すると、ハロゲン化物イオンとポリハロゲン化物イオンとが酸化還元対を形成し、光電変換特性など特性を向上できることから、ハロゲン分子を添加することが好ましい。
上記式(5),(6)に示すイオン性ポリマーは、公知の合成手法により製造することができる。例えば、下記式(7),(8)などに示す第三級アミン前駆体に、ヨウ化アルキル(RI)などのハロゲン化アルキルを反応させ、窒素原子を四級化することによってイオン性ポリマーを得ることができる。ハロゲン化アルキルのアルキル基としては、上記式(5),(6)に示す置換基Rと同じものが用いられる。イオン性ポリマー中の窒素原子の総数(第三級アミン構造と第四級アンモニウム構造の個数の和)に対する第四級アンモニウム構造の比(四級化率)は、1%以上とすることが好ましく、100%でありうる。
以下、イオン性ポリマーとして好ましい具体例を列挙する。
(a)第三級アンモニウム構造を有するイオン性ポリマー:ポリ(エチレンイミン)塩酸塩、ポリ(塩化−4−ビニルピリジニウム)、ポリ(塩化−2−ビニルピリジニウム)など。
(b)脂肪族第四級アンモニウム構造を有するイオン性ポリマー:ポリ(塩化ビニルトリメチルアンモニウム)等のポリ(塩化ビニルトリアルキルアンモニウム)、ポリ(塩化アリルトリメチルアンモニウム)等のポリ(塩化アリルトリアルキルアンモニウム)、ポリ(塩化オキシエチル−1−メチレントリメチルアンモニウム)等のポリ(塩化オキシエチル−1−メチレントリアルキルアンモニウム)など。
(c)芳香族炭化水素基で置換された第四級アンモニウム構造を有するイオン性ポリマー:ポリ(塩化ベンジルトリメチルアンモニウム)等のポリ(塩化ベンジルトリアルキルアンモニウム)など。
(e)アンモニウム構造を有するアクリル系イオン性ポリマー:ポリ(塩化−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム)等のポリ(塩化−2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリアルキルアンモニウム)、ポリ(塩化−3−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム)等のポリ(塩化−3−アクリルアミドプロピルトリアルキルアンモニウム)など。
(g)ホスホニウム構造を有するイオン性ポリマー:ポリ(塩化グリシジルトリブチルホスホニウム)等のポリ(塩化グリシジルトリアルキルホスホニウム)など。
イオン性ポリマーの主鎖にカチオン構造を含んでもよく、この場合のカチオン構造がアンモニウム構造であるものとして、ピリジニウム、ビペリジニウム、ピペラジニウム、脂肪族アンモニウムなどが挙げられる。主鎖中にはこのようなカチオン構造の他、メチレン、エチレン、ビニレン、フェニレン、エーテル結合などが構成単位として含まれてよい。主鎖にカチオン構造を含むイオン性ポリマーの具体例としては、ポリ(塩化−N,N−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)などが挙げられる。
イオン性ポリマーには、必要に応じて、イオン性液体;4−tert−ブチルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニル−2−ピロリドンなどの有機窒素化合物;リチウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、ヨウ化物塩、チオシアン酸塩、水などの各種添加物を、イオン性ポリマーの性状や特性を損ねない範囲内で添加することができる。上記イオン性液体としては、四級化イミダゾリウム、四級化ピリジニウム、四級化アンモニウムなどのカチオンと、ヨウ化物イオン、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドアニオン、ヘキサフルオロリン酸イオン(PF6 -)、テトラフルオロホウ酸イオン(BF4 -)などのアニオンからなり、室温で液状である塩類が例示される。
イオン性ポリマーが可塑剤(液状成分)を含む場合、可塑剤の割合は、好ましくは、イオン性ポリマーに対して50質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
対極8はポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン及びそれらの誘導体の群から選ばれる1種以上を電極活物質として含む。対極8は、例えば、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの透明プラスチックなどの基板上に透明電極を形成した上に、上記電極活物質を塗布することにより形成することができる。
ポリチオフェンの誘導体としては、ポリアルキルチオフェン、PEDOT(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)やPEDOT−TsO(p−トルエンスルフォン酸をドープしたPEDOT)、PEDOT−PSS(ポリスチレンスルフォン酸をドープしたPEDOT)が挙げられる。
作用極は、光電効果により放出された電子を外部に取出すための電極である。光電変換素子が色素増感太陽電池である場合、作用極は色素を吸着した酸化物半導体多孔質膜を担持してなる。
作用極6は、透明基板4と、透明電極3と、酸化物半導体多孔質膜5とをこの順に積層して形成されている。
透明電極3としては、光透過率の観点から、スズ添加酸化インジウム(ITO)、酸化スズ(SnO2)、フッ素添加酸化スズ(FTO)などの透明な酸化物半導体を単独又は複数種を複合化して用いることが好ましい。しかしながら、特にこれらに限定されるものではなく、光透過率および導電性の観点で、適当な材料を用いればよい。
また、酸化物半導体多孔質膜5やイオン性ポリマー(電解質)7からの集電効率を向上させるため、光透過率を著しく損ねない範囲の面積率で、透明電極3の一部に金属配線層(金、銀、白金、アルミニウム、ニッケル、チタンなど)を設けてもよい。作用極6になるべく均一に光が透過するよう、金属配線層の配設パターンを格子状、縞状、櫛状などのパターンにするとよい。
酸化物半導体多孔質膜5を形成する方法としては、例えば、市販の酸化物半導体微粒子を所望の分散媒に分散させた分散液、あるいは、ゾル−ゲル法により調整できるコロイド溶液を、必要に応じて所望の添加剤を添加した後、スクリーンプリント法、インクジェットプリント法、ロールコート法、ドクターブレード法、スピンコート法、スプレー塗布法など公知の塗布法により透明電極3上に塗布することができる。又、コロイド溶液中に透明基板4及び透明電極3を浸漬し、電気泳動により酸化物半導体微粒子を透明電極3上に付着させる泳動電着法を用いることができる。又、コロイド溶液や分散液に発泡剤を混合して透明電極3に塗布した後、焼結して多孔質化する方法を用いることができる。さらに、コロイド溶液や分散液にポリマーマイクロビーズを混合して透明電極3に塗布した後、このポリマーマイクロビーズを加熱処理や化学処理により除去して空隙を形成させ多孔質化する方法を適用することができる。
色素を酸化物半導体多孔質膜5に吸着させる方法としては、透明電極3上の酸化物半導体多孔質膜5を色素の溶液に含浸させる方法が挙げられる。
光電変換素子は、作用極6上に固体電解質7を充填した後、対極8を固体電解質上に載置し、全体を密封することにより製造することができる。
作用極6上に固体電解質7を充填する方法としては、例えばイオン性ポリマーを適当な有機溶媒と混合し、さらに必要に応じてハロゲン分子や各種添加剤を添加して撹拌し、各成分を均一に溶解させることによって電解質組成物溶液を調製する。次に、この電解質組成物溶液を作用極6上に少量ずつ滴下し、乾燥させて有機溶媒を蒸発させる作業を繰り返す方法が挙げられる。これにより、電解質組成物溶液が酸化物半導体多孔質膜5の空隙中に良好に浸透した状態で充填される。
上記有機溶媒としては、アセトニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、メタノール、γ−ブチロラクトン、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。イオン性ポリマーは、これらの有機溶媒の少なくともいずれかに対して、十分な溶解度をもつことが望ましい。
なお、本発明において用いる上記イオン性ポリマーと、対極上の上記電極活物質とは共に接着性に優れ、光電変換素子を製造する際に接着剤を用いずに又は接着剤の使用量を少なくして、作用極6(色素極)と対極の接着を可能とすることができる。
以下の反応式
次に、以下の反応式に従って、4−ビニルピリジンのモノマーをポリマー化した(反応式(a))。得られたポリマー(ポリ(4−ビニルピリジン);PVP)にDMF中、室温で上記PEGME−Iを加え(反応式(b))、PVPを4級化してイオン性ポリマー(PVPPEGME−I)を収率90%以上で得た(反応式(c))。PVPPEGME−Iは高分子の側鎖にアンモニウム構造を持ち、[I−]/[I2]=4/1(モル比)で、ガラス転移温度−13℃の室温でゴム状のポリマーであった。
FTO膜が形成されたシート抵抗値10Ω/□のガラス基板(100mm×100mm)を用意し、そのFTO膜(導電層)側の表面に、平均粒径20nmの酸化チタンのスラリー状分散水溶液を塗布し、乾燥後、450℃にて1時間加熱処理することにより、厚さ6μmの酸化物半導体多孔質膜を形成した。さらに、酸化物半導体多孔質膜が担持されたガラス基板を、ルテニウムビピリジン錯体(N3色素)のエタノール溶液中に1晩浸漬し、酸化物半導体多孔質膜に色素を吸収させ、作用極を作製した。
上記と同一のFTOガラス電極基板を用意し、そのFTO膜(導電層)側の表面に、PEDOT−PSSを電極活物質として形成させて対極を作製した。PEDOT−PSSの形成は、以下のモノマー溶液をスピンコートにより塗布後、110℃で5分間加熱してモノマーを重合させて行った。その後、全体をメタノールで洗浄して乾燥した。PEDOT−PSSの膜厚は0.1〜3μmであった。
モノマー溶液:トリス−p−トルエンスルホン酸鉄(III)及びイミダゾールのn−ブタノール溶液に3,4−エチレンジオキシトルエンを加えた。
上記イオン性ポリマーをアセトニトリルに溶かし、これにヨウ素溶液を加えて均一になるまで撹拌し、電解質溶液を調製した。ヨウ素溶液の溶媒としては、イオン性ポリマーの溶解に用いた有機溶媒と同じものを用いた。
この電解質溶液を、作用極の酸化物半導体多孔質膜上に少量ずつ滴下して乾燥させる作業を繰り返した。この作業により、電解質組成物を酸化物半導体多孔質膜に浸透させ、充填した。電解質溶液の滴下が完了した後、半乾燥状態のうちに該電解質層に対して前記対極を強く押し付けながら重ね合わせ、対極と電解質層とを接合した。さらに電解質溶液の溶媒を十分に乾燥して除去した。以上の手順により、電極面積0.45cm−2の未封止の色素増感太陽電池を作製した。
1.試験セルの光電変換特性
試験セルの光電変換特性を測定した。測定は、照射光をAM1.5(10〜100mW/cm−2)とし、電流(光電流密度)−電圧曲線から光電変換効率の初期値(初期変換効率)を求めた。なお、実施例の試験セルの電解質は固体状と判定された。
2.耐久試験(長期使用試験)
試験セルを未封止、室温で1000時間保存後に光電変換効率を測定した。
照射光強度が100mW/cm−2の場合、高いセル抵抗のために試験セルの光電変換効率の初期値は1%程度であった。一方、照射光強度が10mW/cm−2の場合、試験セルの光電変換効率の初期値は3.6%に向上した。照射光強度が10mW/cm−2の場合の試験セルの電流−電圧曲線を図3に示す。
又、1000時間経過後の光電変換効率は、初期値とほぼ同等であり、高い値を維持し、電解質の漏れや溶媒の揮発の問題もなかった。
これらの結果から、実施例の試験セルは、十分に高い光電変換特性を有し、しかも、長時間の連続使用に耐えるものであることが分かった。
5 酸化物半導体多孔質膜
6 作用極
7 固体電解質
8 対極
Claims (3)
- 色素を吸着した酸化物半導体多孔質膜を担持して光電効果により放出された電子を外部に取出すための作用極と、前記作用極に対向配置された対極と、前作用電極と前記対極との間に設けられる固体電解質とを備え、色素増感太陽電池を構成する光電変換素子であって、
前記固体電解質は、高分子の主鎖又は側鎖に、アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウムの群から選ばれる1種以上をカチオン構造として含み、前記カチオン構造の対アニオンとしてハロゲン化物イオンおよび/またはポリハロゲン化物を有するイオン性ポリマーを含有し、
前記対極はポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン及びそれらの誘導体の群から選ばれる1種以上からなる電極活物質を透明電極上に塗布して形成され、
前記作用極上に前記固体電解質を充填した後、前記対極を前記固体電解質上に載置し、接着剤を用いずに前記作用極と前記対極とを接着して製造されていることを特徴とする光電変換素子。 - 前記イオン性ポリマーの対アニオンは、前記ハロゲン化物イオン及び前記ポリハロゲン化物をいずれも含み、これらが酸化還元対を形成していることを特徴とする請求項1に記載の光電変換素子。
- 前記酸化還元対が、I−/I3 −であることを特徴とする請求項2に記載の光電変換素子。
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