JP5108057B2 - 車両用表示装置 - Google Patents

車両用表示装置

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Description

本発明は、車両用表示装置に関し、特に、車両前方を撮像してこれに対応した画像情報を表示する車両用表示装置に関する。
車両前方のよりよい視界を確保するために、車両前方を撮像してこれに対応した画像情報を取得する画像情報取得手段と、所定の表示領域に取得した画像情報を表示する表示部と、を備えた車両用表示装置が、下記特許文献1等において公知である。図12(A)、図12(B)及び図12(C)は、この種の従来の車両用表示装置の問題点を説明するための図である。
従来の車両用表示装置の画像情報取得手段は、図12(A)のCに示すような領域にわたる画像情報を取得し、その表示部は、図12(A)のDに示すような表示領域を有するものとする。そして、取得された画像情報Cは、表示領域Dに対して、常に固定的な位置関係が維持されて表示される。例えば、図12(A)に示すように、取得された画像情報Cの中央域が、常に、表示領域Dに割り当てられて表示される。
このような車両用表示装置を搭載した車両が平坦な道路RDを走行中において、図12(B)に示すように、地平線Hが表示領域Dの中央部にくるように表示設定されている場合、この車両が上り坂の道路RDの手前にさしかかると、図12(A)に示すように、地平線Hが表示領域Dの上方に片寄り、下り坂の道路RDの手前にさしかかると、図12(C)に示すように、地平線Hが表示領域Dの下方に片寄って、画像情報Cが表示領域Dに表示される。
特開2003−237411号公報
しかしながら、図12(A)〜図12(C)に示すように、道路のアップダウンによって、表示領域D内における地平線Hの位置が上下に移動する。そうすると、アップダウンにともなって、表示領域D内において地平線Hや前方の道路RD等の目標物が上下に移動して視認性が低下する。
また、車両前方の所定領域、例えば、地平線Hや前方の道路RD等の目標物を含む領域は常に表示する必要があるので、上記アップダウンにともなうこれらの上下変動をみこして、表示領域Dを広めに確保しておく必要がある。そうすると、この表示領域Dの拡大にともない表示部も大型化することになる。
また、このような表示領域Dの拡大にともない、車両が上り坂の道路RDの手前にさしかかると、図12(A)に示すように、表示領域Dの下方に無駄なスペースSが発生し、車両が下り坂の道路RDの手前にさしかかると、図12(C)に示すように、表示領域Dの上方に無駄なスペースSが発生する。そうすると、このような表示領域Dの上下端近傍のスペースSによって、表示領域D内で本来明確にすべき地平線Hや前方の道路RD等の目標物の視認性が更に低下する。
よって本発明は、上述した現状に鑑み、アップダウン走行時等においても、良好な視認性を確保できる車両用表示装置を提供することを課題としている。また、本発明は、良好な視認性を確保しつつ小型化された車両用表示装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するためになされた請求項記載の車両用表示装置は、車両前方を撮像して所定の取込範囲内における画像情報を取得する画像情報取得手段と、所定の表示領域に前記画像情報を表示する表示部と、前記車両の位置を取得する位置取得手段と、前記車両の進行方向を取得する進行方向取得手段と、前記車両の進行方向に沿った、当該車両と所定の基準平面とのなす角度である傾斜角度を取得する傾斜角度取得手段と、各位置に対応する高さを含む地図データを取得する地図データ取得手段と、を備えた車両用表示装置であって、前記地図データから得られる、前記傾斜角度に応じた前記取込範囲内における前記高さに基づいて、現在の前記位置から現在の前記取込範囲内において最も高く見える位置である最高視認位置を求める最高視認位置計算手段と、前記最高視認位置と前記基準平面とのなす角度である最高視認位置角度を求める最高視認位置角度計算手段と、前記最高視認位置角度と前記傾斜角度との差分に基いて、前記画像情報における前記最高視認位置に対応する縦座標と、前記表示領域に固定的に割り当てられた表示基準の縦座標とが一致するようにして、前記画像情報を前記表示領域に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、現在の車両の位置から現在の取込範囲内において最も高く見える位置である最高視認位置が求められ、この最高視認位置と所定の基準平面とのなす角度である最高視認位置角度が求められ、この最高視認位置角度と車両の傾斜角度との差分に基いて、画像情報における最高視認位置に対応する縦座標と、表示領域に割り当てられた表示基準の縦座標とが一致するようにして、画像情報が表示領域に表示される。したがって、最高視認位置が表示領域の常に決まった位置に配置されるので、アップダウン走行時等においても、最高視認位置が上下に変動することがなくなる。
請求項記載の発明によれば、現在の車両の位置から現在の取込範囲内において最も高く見える位置である最高視認位置が求められ、この最高視認位置と所定の基準平面とのなす角度である最高視認位置角度が求められ、この最高視認位置角度と車両の傾斜角度との差分に基いて、画像情報における最高視認位置に対応する縦座標と、表示領域に割り当てられた表示基準の縦座標とが一致するようにして、画像情報が表示領域に表示される。したがって、最高視認位置が表示領域の常に決まった位置に配置されるので、アップダウン走行時等においても、最高視認位置が上下に変動することがなくなり、良好な視認性を確保できる。
本発明の実施形態及び参考実施形態に係る車両用表示装置の基本構成を示すブロック図である。 参考実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 参考実施形態で使用される反射スペクトルを例示するグラフである。 参考実施形態に係る現在地平線を説明するための図である。 図5(A)、図5(B)及び図5(C)は、参考実施形態に係る作用を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。 地図データ上における最高視認位置を説明するための図である。 最高視認位置の求め方を説明するための図である。 最高視認位置角度及び差分角度の求め方を説明するための図である。 最高視認位置移動量を説明するための図である。 図11(A)、図11(B)及び図11(C)は、本発明の実施形態に係る作用を説明するための図である。 図12(A)、図12(B)及び図12(C)は、この種の従来の車両用表示装置の問題点を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態及び参考となる参考実施形態に係る車両用表示装置の基本構成を示すブロック図である。図1に示すように、この車両用表示装置は、演算部1、記憶部2、表示部3、前方撮像用カメラ4、近赤外線カメラ5、GPS受信部7及び傾斜センサ8を含んで構成される。この車両用表示装置は、夜間等においてよりよい視界を確保するために、表示部3から出射される車両前方に対応する画像情報を、いったんウインドウガラス6に反射させて所定のアイポイントEに補助的に与える、いわゆるナイトビジョン用ヘッドアップディスプレイ装置である。
演算部1は、CPU(中央処理装置)、ROM(読み出し専用メモリー)、及びRAM(随時書き込み読み出しメモリー)を含むマイクロコンピュータから構成され、この車両用表示装置の各種演算及び各種制御を司る。演算部1は、コンライトスイッチ等の操作に基づいて発せられる各種制御信号に応答して、前方撮像用カメラ4や近赤外線カメラ5等を駆動制御する。また、後述の処理手順にしたがって画像情報を表示部3に表示させる。
記憶部2は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)から構成され、基準反射スペクトル及び基準地平線(第1実施形態に対応)や、各位置に対応する高度を含む地図データ(第2実施形態に対応)を予め記憶する。
基準反射スペクトルは、図3に示すように、一般的に道路を構成するアスファルトに対応する反射スペクトルのパターンである。なお、図3に示すように、雪、石灰岩、植生、土壌、砂岩に対応する反射スペクトルのパターンと、アスファルトに対応する反射スペクトルのパターンとは、明確な差異があるので、この差異を利用して道路が抽出可能となる。基準地平線は、図5(A)〜図5(C)のH0に示すように、表示領域Dの縦軸中央部にくるように予め固定的に割り当てられる、画像情報の表示の際の基準となる線である。なお、基準地平線はそれぞれ、車両が平坦地を走行中には、後述の現在地平線と縦座標が一致するように配置されている。
表示部3は、例えば、液晶表示装置から構成され、車両前方に対応する画像情報を表示領域Dに表示する。表示像としては、例えば、後述の図5や図11の表示領域Dに示すイメージが反転されたものとなる。
前方撮像用カメラ4は、図示しない投光器で照射された車両前方のスポットを撮像して、このスポットに対応する情報を演算部1に与える。例えば、夜間等によりよい視界を確保するために、投光器は赤外光を照射し、この赤外光の反射像をカメラ4で撮像するようにする。
近赤外線カメラ5は、図示しない他の投光器で照射された車両前方のスポットからの反射光を取得して、車両前方の反射スペクトルを算出するための情報を演算部1に与える。なお、近赤外線カメラ5は、参考実施形態には必須であるが、本発明の実施形態には不要である。
GPS受信部7は、GPS(Global Positioning Systems;全地球測位システム)を構成する複数のGPS衛星からのGPS信号を受信し、これに基づいて現在の位置を取得するものである。傾斜センサ8は、車両の進行方向に沿った基準平面(水平地面)とのなす傾斜角度を計測する装置であり、例えばジャイロや加速度センサである。なお、GPS受信部7及び傾斜センサ8は、本発明の実施形態には必須であるが、参考実施形態には不要である。
なお、本明細書中、縦座標とは、図5及び図11における上下方向における位置(いわゆるY座標)を示し、横座標とは図5及び図11における左右方向における位置(いわゆるX座標)を意味するものである。
このような構成において、前方撮像用カメラ4や近赤外線カメラ5等にて取得された車両前方に関する情報が演算部1に与えられる。演算部1は、この情報を記憶部2の内容を参照しつつ、後述の表示領域Dに示すイメージが反転された画像情報を算出し、これを表示部3から出射させる。出射された画像情報は、ウインドウガラス6で反射されて正転され、所定のアイポイントEに与えられる。これにより、夜間等によりよい視界を確保するための補助となる情報がドライバに与えられる。
参考実施形態に係る処理手順について、図3〜図5を参照しつつ、図2を用いて説明する。図2は、参考実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。図3は、参考実施形態で使用される反射スペクトルを例示するグラフである。図4は、参考実施形態に係る現在地平線を説明するための図である。図5(A)、図5(B)及び図5(C)は、参考実施形態に係る作用を説明するための図である。
図2のステップS201において、演算部1は、車両前方に対応した画像情報を取得する。画像情報は、上記前方撮像用カメラ4により得られた車両前方のスポットに対応する情報に基づいて取得することができる。次に、ステップS202において、演算部1は、車両前方の反射スペクトルを取得する。反射スペクトルは、上述したように、近赤外線カメラ5から与えられる車両前方のスポットに対応する情報に基づいて取得することができる。
次に、ステップS203において、演算部1は、反射スペクトルから道路を抽出する。道路の抽出は、ステップS201で取得した反射スペクトルを、記憶部2に予め記憶される上記基準反射スペクトルを比較することにより、図4で示すようなアスファルトで構成された道路RDを抽出することができる。次に、ステップS204において、演算部1は、抽出した道路RDから現在地平線H1を抽出する。現在地平線H1は、図4に示すように、道路RDの上側末端に相当する部分である。
次に、ステップS205において、演算部1は、現在地平線H1と基準地平線H0とを比較する。現在地平線H1及び基準地平線H0は、上述した通りである。なお、現在地平線H1及び基準地平線H0はそれぞれ、請求項の目印及び表示基準に対応する。次に、ステップS206において、演算部1は、現在地平線H1と基準地平線H0との比較に基づいて、現在地平線H1の移動量を算出する。現在地平線H1の移動量とは、現在地平線H1と基準地平線H0との差分に相当する。
次に、ステップS207において、演算部1は、上記移動量に基づいて、表示領域Dを移動する。例えば、この車両用表示装置を搭載した車両が平坦な道路RDを走行中において、図5(B)に示すように、基準地平線H0が表示領域Dの中央部にくるように表示設定されている場合、この車両が上り坂の道路RDの手前にさしかかると、図5(A)の矢印で示す方向に表示領域Dを移動させ、現在地平線H1の縦座標と基準地平線H0の縦座標とを一致させる。また、この車両が下り坂の道路RDの手前にさしかかると、図5(C)の矢印で示す方向に表示領域Dを移動させ、現在地平線H1の縦座標と基準地平線H0の縦座標とを一致させる。なお、ここでは、画像情報Cを固定して表示領域Dを移動させるものとしているが、逆に、表示領域Dを固定して画像情報Cを移動させてもよいし、両者を移動させてもよい。要は、現在地平線H1の縦座標と基準地平線H0の縦座標とが一致するように、表示領域Dと画像情報Cとの位置関係を制御すればよい。
そして、ステップS208において、演算部1は、上記表示領域D内にある画像情報Cを表示部3に表示させる。なお、表示部3に表示される表示イメージは、実際には、図5の表示領域D内に示される表示イメージが反転されたものとなる。
なお、上記処理手順及び図5においては、反射スペクトルに基づいて抽出された基準地平線H0及び現在地平線H1を画像情報C上に合成して、画像情報C上の基準地平線H0に現在地平線H1が一致するように記載しているが、基準地平線H0及び現在地平線H1は必ずしも画像情報C上に合成する必要はない。要は、合成するしないにかかわらず、画像情報C上の現在地平線H1と基準地平線H0との位置関係に基づいて、上記制御を行えばよい。
このように参考実施形態によると、現在地平線H1と基準地平線H0とが一致するようにして、画像情報Cが表示領域Dに表示されるので、アップダウン走行時等においても、例えば、地平線等の目標物が上下に変動することがなくなり、良好な視認性を確保できる。また、基準地平線H0が表示領域Dの縦軸中央部にくるように配置しているので、表示領域Dの上下端近傍に無駄な領域を確保しておく必要がなくなる。このため、表示部3を小型化することができる。更に、無駄な領域に不要な情報が表示されることもなくなるので、更に良好な視認性を確保できる。
続いて、本発明の実施形態に係る処理手順について、図7〜図11を参照しつつ、図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施形態に係る処理手順を示すフローチャートである。図7は、地図データ上における最高視認位置を説明するための図である。図8は、最高視認位置の求め方を説明するための図である。図9は、最高視認位置角度及び差分角度の求め方を説明するための図である。図10は、最高視認位置移動量を説明するための図である。
図6のステップS301において、演算部1は、車両前方に対応した画像情報を取得する。画像情報は、上記前方撮像用カメラ4により得られた車両前方のスポットに対応する情報に基づいて取得することができる。次に、ステップS302及びステップS303においてそれぞれ、演算部1は、図7に示すように、車両CRの位置及び進行方向を取得する。車両の位置は、GPS受信部7で受信されるGPS信号から得られる緯度経度に基づいて取得可能であり、車両の進行方向も単位時間当たりの緯度経度の変化から取得可能である。
次に、ステップS304において、演算部1は、図7に示すように、車両の傾斜角度θを取得する。傾斜角度θは、車両の進行方向に沿った基準平面(水平地面)とのなす角度であり、ジャイロや加速度センサ等の傾斜センサ8により得られた結果から取得可能である。傾斜角度θは、基準平面とカメラ4のカメラ水平線FOとのなす角度に一致する。
次に、ステップS305において、演算部1は、記憶部2から地図データを取得する。地図データは、上述したように、各位置に対応する高度を含んでいる。したがって、地図データが取得されると、図7上側に示すように該当エリアの平面図及び図7下側に示すように該当エリアの断面図を得ることができる。なお、図7において、CRは車両、RDは道路、GTはカメラ取込範囲を示す。カメラ取込範囲GTは前方撮像用カメラ4の性能に依存し、カメラ4は車両に固定されているのでカメラ取込範囲GTは傾斜角度θにともなって上下変動する。
次に、ステップS306において、演算部1は、図7に示すような、最高視認位置F1を計算する。最高視認位置F1とは、現在の車両CRの位置(正確には、前方撮像用カメラ4の位置)から上記カメラ取込範囲GTにおいて、前方撮像用カメラ4から最も高く見える位置である。
図8を用いて、最高視認位置F1の求め方の一例を示す。すなわち、図8において、車両CRの高度(正確には、前方撮像用カメラ4の高度)と、上記カメラ取込範囲GT内における複数のサンプリング地点との間のそれぞれの高度差d1、d2、d3を求める。なお、ここでは、カメラ取込範囲GT内におけるサンプリング地点は3つとしているが、実際には、もっと多くなる。そして、最も大きな高度差d2に対応する位置が、最高視認位置F1として求められる。
次に、ステップS307において、演算部1は、図9に示すような、最高視認位置角度θmaxを求める。このために、図8において、車両CRと各サンプリング地点の位置との間の距離L1、L2、L3を求め、各距離L1、L2及びL3と各高度差d1、d2、d3に基づいて、それらがなす角度θ1、θ2、θ3を求める。このうちで最大のθ2が最高視認位置角度θmaxとなる。なお、最高視認位置角度θmaxは、車両CR(正確には、前方撮像用カメラ4)と上記最高視認位置F1とを結んだ線と、基準平面(水平地面)とがなす角度でもある。
次に、ステップS308において、演算部1は、図9に示すような、差分角度θdを求める。差分角度θdは、最高視認位置角度θmaxと傾斜角度θとの差となる角度である。次に、ステップS309において、演算部1は、図10に示すように、差分角度θdに基づいて、最高視認位置F1の、カメラ水平線F0からの移動量ΔS、すなわち縦座標の差分を求める。
次に、ステップS310において、演算部1は、上記移動量ΔSに基づいて、表示領域Dを移動する。例えば、この車両用表示装置を搭載した車両が平坦な道路RDを走行中において、図11(B)に示すように、カメラ水平線F0が表示領域Dの中央部にくるように表示設定されている場合、この車両が上り坂の道路RDの手前にさしかかると、図11(A)の矢印で示す方向に表示領域Dを移動させ、最高視認位置F1の縦座標とカメラ水平線F0の縦座標とを一致させる。また、この車両が下り坂の道路RDの手前にさしかかると、図11(C)の矢印で示す方向に表示領域Dを移動させ、最高視認位置F1の縦座標とカメラ水平線F0の縦座標とを一致させる。なお、ここでは、画像情報Cを固定して表示領域Dを移動させるものとしているが、逆に、表示領域Dを固定して画像情報Cを移動させてもよいし、両者を移動させてもよい。要は、高視認位置F1の縦座標とカメラ水平線F0の縦座標とが一致するように、表示領域Dと画像情報Cとの位置関係を制御すればよい。
そして、ステップS311において、演算部1は、上記表示領域D内にある画像情報Cを表示部3に表示させる。なお、表示部3に表示される表示イメージは、実際には、図11の表示領域D内に示される表示イメージが反転されたものとなる。
このように本発明の実施形態によると、現在の車両の位置から現在の取込範囲内において最も高く見える位置である最高視認位置F1が求められ、この最高視認位置F1と所定の基準平面とのなす角度である最高視認位置角度が求められ、この最高視認位置角度と車両の傾斜角度との差分に基いて、画像情報における最高視認位置に対応する縦座標と、表示領域に割り当てられた表示基準としてのカメラ水平線F0の縦座標とが一致するようにして、画像情報Cが表示領域Dに表示される。したがって、最高視認位置F1が表示領域Dの常に決まった位置に配置されるので、アップダウン走行時等においても、最高視認位置F1が上下に変動することがなくなり、良好な視認性を確保できる。また、表示基準としてのカメラ水平線F0が表示領域Dの縦軸中央部にくるように配置しているので、表示領域Dの上下端近傍に無駄な領域を確保しておく必要がなくなる。このため、表示部3を小型化することができる。更に、無駄な領域に不要な情報が表示されることもなくなるので、更に良好な視認性を確保できる。
なお、上記実施形態においては、ナイトビジョン用ヘッドアップディスプレイ装置への適用を例示したが、本発明は、これに限定されることなく、車両前方を撮像してこれに対応した画像情報を表示する車両用表示装置であれば他のタイプの車両用表示装置にも適用可能である。
1 演算部
2 記憶部
3 表示部
4 前方撮像用カメラ
5 近赤外線カメラ
7 GPS受信部
8 傾斜センサ

Claims (1)

  1. 車両前方を撮像して所定の取込範囲内における画像情報を取得する画像情報取得手段と、
    所定の表示領域に前記画像情報を表示する表示部と、
    前記車両の位置を取得する位置取得手段と、
    前記車両の進行方向を取得する進行方向取得手段と、
    前記車両の進行方向に沿った、当該車両と所定の基準平面とのなす角度である傾斜角度を取得する傾斜角度取得手段と、
    各位置に対応する高さを含む地図データを取得する地図データ取得手段と、
    を備えた車両用表示装置であって、
    前記地図データから得られる、前記傾斜角度に応じた前記取込範囲内における前記高さに基づいて、現在の前記位置から現在の前記取込範囲内において最も高く見える位置で ある最高視認位置を求める最高視認位置計算手段と、
    前記最高視認位置と前記基準平面とのなす角度である最高視認位置角度を求める最高視認位置角度計算手段と、
    前記最高視認位置角度と前記傾斜角度との差分に基いて、前記画像情報における前記最高視認位置に対応する縦座標と、前記表示領域に固定的に割り当てられた表示基準の縦座標とが一致するようにして、前記画像情報を前記表示領域に表示させる表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用表示装置。
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