JP5107742B2 - 補助動力付き車両 - Google Patents

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    • B62M6/00Rider propulsion of wheeled vehicles with additional source of power, e.g. combustion engine or electric motor
    • B62M6/40Rider propelled cycles with auxiliary electric motor
    • B62M6/45Control or actuating devices therefor

Description

本発明は、人力検出器の無負荷状態での検出値に相当する0点設定値を電源投入後に設定する0点設定装置を備えた補助動力付き車両に関するものである。
従来の補助動力付き車両としては、たとえば特許文献1に記載されている電動モータ付き自転車がある。この電動モータ付き自転車は、乗員がペダルを踏み込む力からなる人力駆動力の大きさに応じてモータの補助駆動力が発生するように構成されている。この電動モータ付き自転車においては、人力駆動力の大きさは、ポテンショメータからなる人力検出器を使用して検出されている。
従来の電動モータ付き自転車を含めて、人力駆動力の大きさに基づいて補助駆動力の大きさを設定する補助動力付き車両においては、人力駆動力の大きさを人力検出器によって正しく検出しなければならない。
人力駆動力の大きさを高い精度で検出するためには、人力検出器の0点(無負荷状態における出力値)を正しく設定することが重要である。従来では、この0点の設定を人力検出器の電源投入時に行うことが多い。
特許文献1に開示されているような電動モータ付き自転車においては、バッテリの1回の充電当たりの航続距離を伸ばすために、補助駆動力が必要なときのみに電源を投入して走行することがある。このような場合は、人力駆動力で走行しているときに人力検出器の0点の設定が行われることになる。
特許文献1に記載されている電動モータ付き自転車は、走行中に人力駆動力が人力検出器に加えられている状態で電源が投入された場合であっても人力検出器の0点を設定できるように構成されている。この電動モータ付き自転車においては、人力検出器の0点とみなす仮の数値(以下、この数値を0点設定値という)を電源投入直後に相対的に高い値、すなわち通常の運転範囲における検出値の上限近くの値に設定する。一般に、自転車における人力駆動力は、ペダルを踏み込むことによって脈動のように周期的に発生する。
特許文献1に示す自転車においては、このように周期的に発生する人力駆動力が最小になったときに所定の減少手順によって上記0点設定値を減少させている。
この減少手順は、人力検出器によって検出された人力駆動力の大きさ(最小値)と、そのときの0点設定値とを加算して2で除した値を新たな0点設定値とするように定められている。
このように0点設定値が減少した後は、0点設定値と人力検出器の検出値(実測値)との差からなる真の人力駆動力の大きさに対応した大きさの補助駆動力が発生する。
特許第3382597号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている電動モータ付き自転車では、走行中に電源を投入した直後は0点設定値が相対的に大きいために補助駆動力が発生しないか、発生したとしてもきわめて小さい。そして、ペダルを踏み込み終わると(人力駆動力が最小になると)、0点設定値が1/2程度に減少する。
このため、次にペダルを踏み込むときには、前回踏み込んでいた踏力の約1/2程度の踏力で補助駆動力が発生することになる。したがって、特許文献1に記載されている電動モータ付き自転車では、電源投入後に0点設定値を補正することによって補助駆動力の大きさが大きく変化することになり、乗員によっては、この補助駆動力の大きさの違いにより違和感を感じる可能性がある。。
本発明はこのような違和感を解消するためになされたもので、走行中における電源投入後に乗員が違和感を感じることがなく、人力検出器の0点を正しく設定することができる補助動力付き車両を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係る補助動力付き車両は、乗員の力からなる人力駆動力の大きを検出するための人力検出器と、この人力検出器の無負荷状態での検出値に相当する0点設定値を電源投入後に設定する0点設定装置と、前記0点設定値と前記人力検出器の実測値との差からなる真の人力駆動力の大きさに対応した大きさの補助駆動力を発生させる補助駆動力発生装置とを備えた補助動力付き車両において、前記0点設定装置に、電源投入時から所定時間内に前記実測値が変動した場合、この実測値の最大値と予め定めた0点設定値の最大値とのうち何れか一方を0点設定値に設定する初期設定部と、前記実測値の電源投入後の最小値を検出する最小値検出部と、前記0点設定値を前記最小値と等しくなるまで所定の減少手順によって繰り返し減少させる0点設定値補正部とを備えさせ、前記減少手順を、予め定めた待機期間毎に繰り返し0点設定値を減算により減少させ、0点設定値が段階的に減少するように定めたものである。
本発明は、前記発明において、前記待機期間の終了時期は、車両の走行距離と、車両の走行時間と、人力駆動力の入力により回転する回転体の回転数と、人力駆動力の入力トルク振幅数とのうち少なくともいずれか一つを用いて検出するものである。
本発明は、前記発明において、前記0点設定値補正部は、0点設定値を減算により減少させた結果、0点設定値が前記最小値より小さくなる場合に、0点設定値を最小値と同じ値とするものである。
本発明は、前記発明において、前記初期設定部は、前記実測値の最大値と予め定めた0点設定値の最大値とを比較し、これら両最大値が異なる場合は小さい方の最大値を0点設定値に設定するものである。
本発明においては、電源投入後に大きく設定された0点設定値を所定値ずつ段階的に減少させることができる。前記所定値は、補助駆動力の増加によって乗員に違和感を与えることがない小さな値に設定することができる。
したがって、本発明によれば、走行中における電源投入後に乗員に違和感を与えることなく、人力検出器の0点を正しく設定することが可能な補助動力付き車両を提供することができる。
待機期間の終了時期を車両の走行距離、走行時間、人力駆動力により回転する回転体の回転数、人力駆動力の入力トルク振幅数とのうちいずれか一つを用いて検出する発明によれば、待機期間の終了時期を検出する方法を選択するうえで自由度が高くなるから、0点設定値を走行状態に対応した適正な時期に補正することができるようになる。
また、上記の各種の検出方法のうち、複数の検出方法を組み合わせて待機期間の終了時期を検出することにより、検出精度を高くすることができる。
0点設定値の減算後の値が人力検出器の実測値の最小値より小さくなる場合に0点設定値を最小値とする発明によれば、0点設定値が前記最小値より小さくなることがないから、人力駆動力を正しく検出することが可能な補助動力付き車両を提供できる。
人力検出器の実測値と予め定めた0点設定値とを比較して0点設定値を設定する初期設定部を備えた発明によれば、走行中に電源を投入した場合、0点設定値の初期値が不必要に高くなることがないから、補助駆動力の発生開始時の大きさを適正な大きさにすることができる。
本発明が対象とする補助動力付き車両は、補助駆動力発生装置としてエンジンまたはモータを装備した車両であって、乗員の力と補助駆動力とによって走行する二輪車、三輪車および四輪車等の車輪を回転させて走行する全ての車両である。これらの車両中には、電動車椅子も含まれる。
この実施例においては、本発明を電動アシスト自転車に適用する場合の例について説明する。以下、電動アシスト自転車の一実施例を図1〜図4によって詳細に説明する。
図1はこの実施例による電動アシスト自転車の制御系の構成を示すブロック図、図2は0点設定装置の動作を説明するためのフローチャート、図3および図4は0点設定装置の動作を説明するためのグラフで、同図(A)は人力駆動力、最小値および0点設定値の変化を示し、同図(B)はアシスト比の変化を示す。
この実施例による電動アシスト自転車は、乗員がペダル(図示せず)を踏み込む力からなる人力駆動力と、この人力駆動力の大きさに対して所定のアシスト比となるようにモータ1(図1参照)により発生させた補助駆動力とが後輪(図示せず)に伝達されることによって走行するものである。モータ1は、DCモータによって構成され、前記補助駆動力の大きさは、図1に示すモータコントローラ2によって制御される。
モータコントローラ2は、CPU3とモータ駆動回路4とを備えている。
CPU3は、トルクセンサ入力処理部11と、トルク電流計算部12と、DUTY計算部13、トルク0点計算部14と、車速計算処理部15とを備えている。
トルクセンサ入力処理部11は、トルクセンサ16に接続されており、トルクセンサ16から送られた検出信号(トルクセンサ16の実測値)に基づいて人力駆動力の大きさを検出する。この実施例によるトルクセンサ16は、ペダル(図示せず)と一体的に回転する回転体(図示せず)に加えられるトルクの大きさを検出し、検出したトルクの大きさを電圧値としてモータコントローラ2に送出するものが用いられている。前記回転体としては、たとえばペダルクランク軸がある。このトルクセンサ16によって、本発明でいう人力検出器が構成されている。
トルク電流計算部12は、トルクセンサ入力処理部11によって検出された人力駆動力の大きさに対応する補助駆動力の大きさを演算によって求める機能と、この補助駆動力が得られるようなモータ電流の値を電流指令値として後述するDUTY計算部13に送る機能とを有している。
補助駆動力の大きさを求めるためには、後述する0点設定値と、前記トルクセンサ入力処理部11によって検出された人力駆動力(トルクセンサ16の実測値)との差からなる真の人力駆動力を求め、この真の人力駆動力に所定のアシスト比を乗算することによって行う。0点設定値は、トルクセンサ16の無負荷状態での検出値に相当する値で、後述するトルク0点計算部14によって設定される。
前記アシスト比は、真の人力駆動力の大きさに対応した比率に設定されている。すなわち、アシスト比は、真の人力駆動力が相対的に小さいときは相対的に小さくなり、真の人力駆動力が相対的に大きいときには相対的に大きくなる。
DUTY計算部13とモータ駆動回路4とは、前記トルク電流計算部12によって求められた補助駆動力がモータ1から発生するように、モータ1を流れる電流を制御する構成が採られている。これらのDUTY計算部13、モータ駆動回路4およびモータ1によって、本発明でいう補助駆動力発生装置21が構成されている。
モータ駆動回路4は、メインスイッチ22を介してバッテリ23に接続されている。モータコントローラ2は、メインスイッチ22をON操作することによってバッテリ23から給電され、制御動作を開始する。メインスイッチ22がON操作されたときが本発明でいう電源投入時になる。メインスイッチ22は、乗員が走行中でも操作できるように、操向ハンドル(図示せず)の近傍に設けられている。
トルク0点計算部14は、0点設定値を設定するためのもので、後述する初期設定部24、最小値検出部25および0点設定値補正部26とを備えている。このトルク0点計算部14によって本発明でいう0点設定装置27が構成されている。
前記初期設定部24は、電源投入後の所定時間内にトルクセンサ16の実測値が変動しているか否かを判定し、この判定結果に応じて後述するように0点設定値の初期値を設定する。ここでいう所定時間とは、モータコントローラ2の初期化が終了したり、電流センサ(図示せず)やモータコントローラ用温度センサ(図示せず)などの各種センサの信号が安定するために必要な時間である。この所定時間としては、たとえば約50msecである。以下においては、電源投入時から前記所定時間が経過するまでの間の期間を単に変動幅判定区という。
前記初期設定部24は、電源投入後に前記変動幅判定区においてトルクセンサ16の実測値が変動しない場合(静止状態で電源を投入したような場合)は、変動幅判定区が終了したときのトルクセンサ16の実測値を0点設定値とする。
一方、初期設定部24は、電源投入後に前記変動幅判定区においてトルクセンサ16の実測値が変動した場合(走行中に電源を投入したような場合)は、トルクセンサ16の実測値の最大値(変動する実測値の最大値)と、予め定めた0点設定値(0点設定値の最大値)とを比較する。この予め定めた0点設定値とは、通常の走行時にトルクセンサ16によって検出される人力駆動力の最大値と略等しい値に設定されている。この予め定めた最大値は、モータコントローラ2内に設けられたメモリ(ROM)28に予め記憶されている。
初期設定部24は、上述したように実測値の最大値と予め定めた最大値とを比較した後、これら両最大値が等しいときは、予め定めた最大値を0点設定値に設定し、これら両最大値が異なる場合は、小さい方の最大値を0点設定値に設定する。
最小値検出部25は、電源投入後にトルクセンサ16の実測値の最小値(人力駆動力の最小値)を検出するように構成されている。詳述すると、最小値検出部25は、過去のトルクセンサ16の実測値の大きさと、現在のトルクセンサ16の実測値の大きさとを比較し、現在の実測値の方が小さいときに、この実測値を新たに最小値とする。この最小値は、CPU3に設けられているメモリ(RAM)29にその都度記憶させられる。
0点設定値補正部26は、前記初期設定部24によって最大に設定された0点設定値を前記最小値と等しくなるまで所定の減少手順によって繰り返し減少させるように構成されている。減少後の0点設定値は、CPU3に設けられているメモリ(RAM)にその都度記憶させられる。
前記減少手順は、電源投入後に予め定めた待機期間毎に繰り返し0設定値から所定の数値を減算し(減算により減少させ)、0点設定値が最小値に達するまで段階的に減少するように定められている。
待機期間の終了時期を検出するに当たっては、後述する第1〜第4の検出方法のうち少なくともいずれか一つを用いることができる。
第1の検出方法は、電源投入後または減算処理後の走行距離が予め定めた距離に達したときを待機期間の終了時期とする方法である。走行距離は、車速計算処理部15によって算出された車速に時間を乗じることによって求めることができる。前記車速計算処理部15としては、モータ1に設けられているエンコーダ31によって検出されたモータ1の回転速度を用いて車速を演算によって求める構成を採ることができる。エンコーダ31は、モータ1の回転制御を行うために既に設けられているものを共用することができる。
車速を求めるためには、エンコーダ31を用いる代わりに、図1中に二点鎖線で示すように、車速センサ32やペダル回転センサ33を使用することができる。車速センサ32は、後輪または前輪が回転するときの回転速度または回転数を検出するものであり、ペダル回転センサ33は、ペダルクランク軸の回転速度または回転数を検出するものである。なお、走行距離は、後輪または前輪が所定の角度だけ回転したことを検出するセンサを使うことによって、直接検出することもできる。
第2の検出方法は、電源投入後または減算処理後の経過時間が予め定めた時間に達したときを待機期間の終了時期とする方法である。前記経過時間は、モータコントローラ2に設けられているタイマ33を用いることにより計ることができる。
第3の検出方法は、人力駆動力の入力により回転する回転体の回転数が予め定めた回転数に達したときを待機期間の終了時期とする方法である。この回転体としては、たとえばペダルクランク軸がある。ペダルクランク軸の回転数は、前記ペダル回転センサ33によって検出することができる。
第4の検出方法は、人力駆動力の入力トルク振幅数が予め定めた値に達したときを待機期間の終了時期とする方法である。入力トルク振幅数とは、乗員がペダルを踏み込むことにより脈動するように発生する人力駆動力が最大値から最小値になったとき、または、この人力駆動力が最小値から最大値になったときを1回と数える回数のことである。
この実施例においては、人力駆動力が0のときに0点設定値の減算が行われるように、前記入力トルク振幅数と走行時間とを用いて待機期間の終了時期を検出している。
上述した第1〜第4の検出方法のうち、一種類の検出方法のみによって待機期間の終了時期を正確に検出することができる場合は、他の検出方法を組み合わせる必要はない。しかし、上記の検出方法のうち、一種類の検出方法のみでは検出精度が低くなるおそれがある場合は、走行時間も判定の条件に加える、すなわち第2の検出方法を組み合わせて待機期間の終了時期を検出することが望ましい。
0点設定値補正部26が0点設定値から減算する所定の数値(以下、単に減算値という)は、0点設定値の減少により補助駆動力が増大したときに乗員に違和感を与えることがない小さい値に設定されている。この実施例による減算値は、トルクセンサ16の出力電圧の1/50となる値に設定されている。
0点設定値補正部26は、0点設定値から前記減算値を減算した結果、0点設定値が前記最小値より小さくなる場合に、0点設定値を最小値と同じ値とする構成が採られている。すなわち、0点設定値は、減算が繰り返されることによって、最終的にトルクセンサの実測値(人力駆動力)の最小値になる。
次に、上述したモータコントローラ2の動作を図2に示すフローチャートによって説明する。
メインスイッチ22がON操作されて電源が投入されると、先ず、ステップS1において、0点設定値補正部26によって待機期間の終了時期を検出するためのパラメータが更新される。このパラメータとしては、走行距離、ペダル回転数、入力トルク振幅数、走行時間などである。電源投入直後で最初の場合は、これらのパラメータは0にクリアされる。
また、電源が投入されることにより、トルクセンサ16とトルクセンサ入力処理部11とによって人力駆動力の大きさが検出されるとともに、初期設定部24が0点設定値の初期値を設定する。ここで、初期設定部24の動作を図3および図4によって説明する。図3および図4においては、電源投入時を符号T0によって示す。なお、図3および図4は、電源投入時にトルクセンサ16の実測値が変動している場合の例を示している。初期設定部24は、電源投入後の変動幅判定区においてトルクセンサ16の実測値が変動しているか否かを判定し、変動してない場合はそのときのトルクセンサ16の実測値を0点設定値とする。
トルクセンサ16の実測値が変動している場合であって、変動幅判定区内における実測値の最大値が予め定めた0点設定値より小さい場合は、図3に示すように、変動幅判定区が終了した時点T1におけるトルクセンサ16の実測値を新たに0点設定値とする。
一方、トルクセンサ16の実測値が変動している場合であって、変動幅判定区内における実測値の最大値が予め定めた0点設定値以上である場合は、図4に示すように、予め定めた0点設定値をそのまま使用して次のステップに移る。
この電源投入時には、図3(B)に示すように、アシスト比が最小になる。
また、電源投入時には、前記最小値検出部25がトルクセンサ16の最初の実測値を人力駆動力の最小値としてメモリ29に記憶させる。
その後、ステップS2において、最小値検出部25は、トルクセンサ16の実測値の最小値が現在のトルクセンサ16の実測値より大きいか否かを判定する。この判定結果がNO、すなわち最小値が現在の実測値以下である場合は、後述するステップS4に進み、判定結果がYESの場合は、ステップS3において現在の実測値を新たな最小値とする。
すなわち、前記最小値は、図3(A)および図4(A)中に破線で示すように、電源源投入後に踏力の減少に伴ってトルクセンサ16の実測値が減少するとき(図3,4において符号Aで示すとき)に実測値の減少に伴って減少することになる。
ステップS4においては、0点設定値補正部26によって、前記最小値と現在の0点設定値とが同一ではないか否かが判定される。この判定結果がNO、すなわちこれら両者が同一である場合は、ステップ1に戻って上述した制御動作を繰り返す。この判定結果がYESの場合は、ステップS5において、0点設定値補正部26によって待機期間が終了したか否かが判定される。
ステップS5においては、走行距離がD(たとえば20m)より長いか否か、またはペダル回転数がN(たとえば1回転)より多いか否か、または入力トルク振幅数がM(たとえば1個)より多いか否か、または走行時間がT(たとえば1秒)より長いか否かを判定する。この実施例においては、入力トルク振幅数(図3参照)と走行時間とを用いて待機期間の終了時期を検出している。この走行時間とは、前記ステップS1で更新または初期化された後に経過した時間である。この実施例においては、トルクセンサ16の出力が最大(図3,4中に符号T2で示す)になった後、トルクセンサ16の出力が最小になったとき(図3,4中に符号T3で示す)に、入力トルク振幅数が1増加する。
ステップS5において、上述した条件が満たされない場合は、ステップS1に戻って上述した制御動作を繰り返す。ステップS5において上述した条件が満たされたとき{本実施例では入力トルク振幅数が1増加した後であって、走行時間が1秒より長いとき(図3,4に示す例では時点T3に達して入力トルク振幅数が1つ増加したとき)}は、ステップS6において、0点設定値補正部26は、0点設定値から減算値Vdを減算した後の値が前記最小値以上であるか否かを判定する。減算値Vdは、トルクセンサ16の出力電圧の1/50となる数値である。
0点設定値から減算値Vdを減算した値が最小値以上である場合は、ステップS7に進み、現在の0点設定値から減算値Vdを減算した値を新たに0点設定値に設定する。すなわち、0点設定値が減算値Vdだけ減少する。0点設定値が減少することにより、図3(B)および図4(B)中に符号T4で示すように、アシスト比が増大する。
このように0点設定値を減少させた後、ステップS8において、0点設定値補正部26によって走行距離、ペダル回転数、入力トルク振幅数および走行時間が0にクリアされる。その後は、ステップS1に戻って上述した制御動作が繰り返される。
ステップS6でNOと判定されたとき、すなわち0点設定値から減算値Vdを引いた値が最小値より小さくなってしまうときは、ステップS9において、0点設定値を前記最小値とする。
この実施例においては、前記減算値Vdとしてトルクセンサ16が通常検出し得る最大値より充分に小さい値に設定されているから、0点設定値が最小値に達するためには、複数回にわたって前記減算値Vdを減算しなければならない。
すなわち、図3,4に示すように、T3(T4)時に最初の減算を行った後、入力トルク振幅数が1増える毎に(待機期間が終了する毎に)減算が行われる。図3,4に示す例においては、T5時とT6時とにそれぞれ0点設定値から減算値Vdが減算される。この減算が行われるときにはアシスト比も増大する。
減算を行った結果、0点設定値が最小値より小さくなる場合は、図3,4中に符号T7で示すように、最小値が0点設定値として設定される。この結果、電源投入時には最大であった0点設定値が減算値Vdずつ段階的に減少し、アシスト比がこれに追従するように段階的に増大することになる。
0点設定値から減算する減算値Vdは、補助駆動力の増加によって乗員に違和感を与えることがないような小さな値に設定することができる。
したがって、この実施例によれば、電源投入後に乗員に違和感を与えることがなく、0点設定値を徐々に減少させて最終的に前記最小値とし、トルクセンサ16の0点を正しく設定することができる。
この実施例による電動アシスト自転車においては、待機期間の終了時期を車両の走行距離、走行時間、ペダルとともに回転するたとえばペダルクランク軸の回転数、人力駆動力の入力トルク振幅数とのうちいずれか一つによって検出する構成が採られている。このため、この電動アシスト自転車は、待機期間の終了時期を検出する方法を選択するうえで自由度が高いから、0点設定値を走行状態に対応した適正な時期に補正することができるようになる。
特に、この実施例においては、前記入力トルク振幅数と走行時間とを組み合わせて待機期間の終了時期を検出しているから、検出精度が高く、0点設定値の減算を必ず人力駆動力が0のときに行うことができる。0点設定値の減算を人力駆動力が0のときに行うことにより、乗員がペダルを踏み下ろしている途中で補助駆動力が増大して違和感を与えるようなことを防ぐことができる。
この実施例による電動アシスト自転車においては、0点設定値から減算値Vdを減算した値がトルクセンサ16の実測値の最小値より小さくなる場合に0点設定値を前記最小値と同じ値にしている。このため、この実施例によれば、前記最小値より0点設定値が小さくなることがないから、人力駆動力をより一層正確に検出することができるようになる。
さらに、この実施例による電動アシスト自転車においては、電源投入後の変動幅判定区が終了したときにトルクセンサ16の実測値と予め定めた0点設定値とを比較してこれら両者が異なる場合は小さい方の値を0点設定値としている。このため、この実施例によれば、走行中に電源を投入した場合、0点設定値の初期値が不必要に高くなることがなく、補助駆動力の発生開始時の大きさを適正な大きさにすることができる。
電動アシスト自転車の制御系の構成を示すブロック図である。 0点設定装置の動作を説明するためのフローチャートである。 0点設定装置の動作を説明するためのグラフである。 0点設定装置の動作を説明するためのグラフである。
符号の説明
1…モータ、2…モータコントローラ、3…CPU、4…モータ駆動回路、11…トルクセンサ入力処理部、12…トルク電流計算部、14…トルク0点計算部、15…車速計算処理部、16…トルクセンサ、22…メインスイッチ、23…バッテリ、24…初期設定部、25…最小値検出部、26…0点設定値補正部、32…車速センサ、33…ペダル回転センサ。

Claims (4)

  1. 乗員の力からなる人力駆動力の大きを検出するための人力検出器と、
    この人力検出器の無負荷状態での検出値に相当する0点設定値を電源投入後に設定する0点設定装置と、
    前記0点設定値と前記人力検出器の実測値との差からなる真の人力駆動力の大きさに対応した大きさの補助駆動力を発生させる補助駆動力発生装置とを備えた補助動力付き車両において、
    前記0点設定装置は、電源投入時から所定時間内に前記実測値が変動した場合、この実測値の最大値と予め定めた0点設定値の最大値とのうち何れか一方を0点設定値に設定する初期設定部と、
    前記実測値の電源投入後の最小値を検出する最小値検出部と、
    前記0点設定値を前記最小値と等しくなるまで所定の減少手順によって繰り返し減少させる0点設定値補正部とを備え、
    前記減少手順は、予め定めた待機期間が終了する毎に0点設定値を減算により減少させ、0点設定値が段階的に減少するように定められていることを特徴とする補助動力付き車両。
  2. 請求項1記載の補助動力付き車両において、前記待機期間の終了時期は、車両の走行距離と、車両の走行時間と、人力駆動力の入力により回転する回転体の回転数と、人力駆動力の入力トルク振幅数とのうち少なくともいずれか一つを用いて検出することを特徴とする補助駆動力付き車両。
  3. 請求項1記載の補助駆動力付き車両において、前記0点設定値補正部は、0点設定値を減算により減少させた結果、0点設定値が前記最小値より小さくなる場合は、0点設定値を最小値と同じ値とすることを特徴とする補助駆動力付き車両。
  4. 請求項1記載の補助駆動力付き車両において、前記初期設定部は、前記実測値の最大値と予め定めた0点設定値の最大値とを比較し、これら両最大値が異なる場合は小さい方の最大値を0点設定値に設定することを特徴とする補助駆動力付き車両。
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