JP5107620B2 - 車両のアンチロックブレーキ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の車輪にそれぞれ装着された車輪ブレーキが発揮するブレーキ力を個別に調整可能なアクチュエータと;前記各車輪の車輪速度を個別に検出する車輪速度検出手段と;車体速度を検出する車体速度検出手段と;車両の減速度を検出する減速度検出手段と;該減速度検出手段で検出された減速度に基づいて走行路面の摩擦係数の高低を判別する摩擦係数判別手段と;前記車輪速度検出手段で検出された車輪速度ならびに前記車体速度検出手段で検出された車体速度に基づいて前記各車輪毎にロック傾向を判定するロック傾向判定手段と;該ロック傾向判定手段による判定結果に応じてブレーキ力を増減するための制御モードを前記各車輪ブレーキ毎に定めるとともに該制御モードが増加モードであるときには前記摩擦係数判定手段の判定結果に応じて高摩擦係数であると判定したときの急増加モードならびに低摩擦係数であると判定したときの緩増加モードを切換える制御モード設定手段と;該制御モード設定手段で設定された制御モードに従って前記アクチュエータの作動を制御するアクチュエータ制御手段と;を備える車両のアンチロックブレーキ制御装置に関する。
アンチロックブレーキ制御時に、車輪ブレーキのブレーキ力を増加する制御モードにおいて、急増加モードおよび緩増加モードを切換え可能とした車両のアンチロックブレーキ制御装置が、たとえば特許文献1等で既に知られている。
特開2004−196235号公報
ところで、このようなアンチロックブレーキ制御装置では、走行路面の摩擦係数が低いときには緩増加モード、摩擦係数が高いときには急増加モードを選択するのであるが、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したときには、速やかに急増加モードに変化しないと制動距離が長くなってしまう。このような摩擦係数の急激な変化を検出するにあたっては、車両の減速度がマイナス側に急激に変化したことをもって低摩擦係数から高摩擦係数に変化したと判断することも可能であるが、車両の減速度だけによる判断では、誤判断を防止するために、判断基準となる車両の減速度の変化量を比較的大きく設定せざるを得ず、そうすると低摩擦係数から高摩擦係数への変化の検出が遅れがちになり、応答性に課題が生じる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したことを簡単な演算内容でかつ速やかに判断して、優れた応答性が得られるようにした車両のアンチロックブレーキ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、左右各一対の前輪及び後輪からなる4つの車輪に個別に装着された4つの車輪ブレーキが各々発揮するブレーキ力を個別に調整可能なアクチュエータと;前記4つの車輪の車輪速度を個別に検出する4つの車輪速度検出手段と;車体速度を検出する車体速度検出手段と;車両の減速度を検出する減速度検出手段と;該減速度検出手段で検出された減速度に基づいて走行路面の摩擦係数の高低を判別する摩擦係数判別手段と;前記4つの車輪速度検出手段で検出された前記4つの車輪の車輪速度ならびに前記車体速度検出手段で検出された車体速度に基づいて前記4つの車輪毎にロック傾向を判定するロック傾向判定手段と;該ロック傾向判定手段による判定結果に応じてブレーキ力を増減するための制御モードを前記4つの車輪ブレーキ毎に定めるとともに該制御モードが増加モードであるときには前記摩擦係数判定手段の判定結果に応じて高摩擦係数であると判定したときの急増加モードならびに低摩擦係数であると判定したときの緩増加モードを切換える制御モード設定手段と;該制御モード設定手段で設定された制御モードに従って前記アクチュエータの作動を制御するアクチュエータ制御手段と;を備える車両のアンチロックブレーキ制御装置において、前記4つの車輪速度検出手段で検出された前記4つの車輪の車輪速度に基づいて前記4つの車輪毎の車輪対応車体速度を推定する4つの車輪対応車体速度推定手段と;前記摩擦係数判別手段が低摩擦係数であると判別するのに基づいて全車輪で前記緩増加モードを選択している状態で、少なくとも1つの車輪の緩増加モードの経過時間が所定時間以上であり、且つ前記減速度検出手段で検出される車両の減速度が判定用の閾値を減速側に超え、且つまた前記4つの車輪対応車体速度推定手段でそれぞれ推定された前記4つの車輪毎の車輪対応車体速度の最大値および最小値の差が、操舵角の増加に従って大きな値に補正される基準値未満であるときに摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断する摩擦係数急変化判断手段と;を含み、前記制御モード設定手段は、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと前記摩擦係数急変化判断手段が判断するのに応じて全車輪の制御モードを緩増加モードから急増加モードに切換えることを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、前後左右の4つの車輪のうち少なくとも1つの車輪の緩増加モードの経過時間が所定時間以上であることによって増圧不足の状態であると判断し、4つの車輪の車輪速度に基づいて4つの車輪毎に推定された車輪対応車体速度の最大値および最小値の差が基準値未満であることで複数の車輪の車輪速度がほぼ同期して変化していると判断し、そのような状態で車両の減速度が判定用の閾値を減速側に超えることをもって走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断するので、判定用の閾値を厳密に定めることを可能とし、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したことを簡単な演算内容でかつ速やかに判断することができ、それによって優れた応答性を確保して制動距離の短縮を図ることができる。また、車両旋回時には旋回半径の差に基づいて旋回内輪および旋回外輪間で車輪速度の差が生じるので、4つの車輪毎に推定された車輪対応車体速度の最大値および最小値の差の前記基準値が、操舵角が大きくなるに従って大きくなるように補正される。
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
図1〜図6は本発明の一実施例を示すものであり、図1は前輪駆動車両の駆動系およびブレーキ系を示す図、図2はブレーキ液圧制御装置の構成を示す液圧系統図、図3は常開型電磁弁の縦断面図、図4は弁軸のストローク変化に対する吸引力変化を示す図、図5はコントローラの構成を示すブロック図、図6は車輪対応車体速度および車輪速度の関係を示す図である。
先ず図1において、駆動輪である左前輪WAおよび右前輪WCにはパワーユニットPから動力が伝達されるものであり、該パワーユニットPは、エンジンEと、該エンジンEの出力を変速して左前輪WAおよび右前輪WCに伝達するための変速機Tとで構成される。また左前輪WAおよび右前輪WCには駆動輪用車輪ブレーキである左前輪用車輪ブレーキBAおよび右前輪用車輪ブレーキBCが装着され、従動輪である右後輪WBおよび左後輪WDには、右後輪用車輪ブレーキBBおよび左後輪用車輪ブレーキBDが装着される。
前記各車輪ブレーキBA〜BDは、液圧の作用によって作動するディスクブレーキであり、各車輪ブレーキBA〜BDにはアクチュエータ1からの液圧が作用する。このアクチュエータ1は、ブレーキペダル2のブレーキ操作によって液圧を出力するタンデム型のマスタシリンダMの出力液圧を調圧して前記各車輪ブレーキBA〜BDに作用せしめることを可能である。
前記アクチュエータ1の作動はコントローラCによって制御されるものであり、このコントローラCには、駆動輪である左前輪WAおよび右前輪WCの駆動輪速度を検出する駆動輪用車輪速度検出手段6A,6Cの検出値、従動輪である右後輪WBおよび左後輪WDの従動輪速度を検出する従動輪用車輪速度検出手段6B,6Dの検出値、各車輪ブレーキBA〜BDのブレーキ液圧を検出するブレーキ圧検出手段7A〜7Dの検出値が入力される。
図2において、アクチュエータ1は、左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBに対応した第1液圧路10Aと、右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDに対応した第2液圧路10Bと、マスタシリンダMが備えるリザーバRとは別の第1および第2リザーバ11A,11Bと、共通な単一の電動モータ13で駆動されるとともに第1および第2リザーバ11A,11Bのブレーキ液をくみ上げて第1および第2液圧路10A,10Bに吐出可能な第1および第2ポンプ14A,14Bと、マスタシリンダMの第1出力ポート3Aおよび第1液圧路10A間に介設される常開型電磁弁15Aと、マスタシリンダMの第2出力ポート3Bおよび第2液圧路10B間に介設される常開型電磁弁15Bと、第1ポンプ14Aの吸入側およびマスタシリンダMの第1出力ポート3A間に介設される常閉型電磁弁16Aと、第2ポンプ14Bの吸入側およびマスタシリンダMの第2出力ポート3B間に介設される常閉型電磁弁16Bと、第1液圧路10Aおよび左前輪用車輪ブレーキBA間に設けられる左前輪ブレーキ調圧手段17Aと、第1液圧路10Aおよび右後輪用車輪ブレーキBB間に設けられる右後輪ブレーキ調圧手段17Bと、第2液圧路10Bおよび右前輪用車輪ブレーキBC間に設けられる右前輪ブレーキ調圧手段17Cと、第2液圧路10Bおよび左後輪用車輪ブレーキBD間に設けられる左後輪ブレーキ調圧手段17Dとを備える。
左前輪ブレーキ調圧手段17Aは、第1液圧路10Aおよび左前輪用車輪ブレーキBA間に設けられる常開型電磁弁18Aと、第1リザーバ11Aおよび左前輪用車輪ブレーキBA間に設けられる常閉型電磁弁19Aと、左前輪用車輪ブレーキBA側から第1液圧路10A側へのブレーキ液の流通を許容して常開型電磁弁18Aに並列に接続されるチェック弁20Aとで構成される。
このような左前輪ブレーキ調圧手段17Aによれば、ブレーキペダル3を踏み込んだブレーキ操作時において、常閉型電磁弁19Aの閉弁時に常開型電磁弁18Aを開弁しておくことにより第1出力ポート3Aの液圧を左前輪用車輪ブレーキBAに作用せしめて左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ力を増加することができ、また常開型電磁弁18Aおよび常閉型電磁弁19Aをともに閉じると左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ液圧を保持して左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ力を保持することができ、さらに常開型電磁弁18Aを閉じた状態で常閉型電磁弁19Aを開弁することにより左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ液圧を減圧して左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ力を減少することができる。
右後輪ブレーキ調圧手段17Bは、第1液圧路10Aおよび右後輪用車輪ブレーキBB間に設けられる常開型電磁弁18Bと、第1リザーバ11Aおよび右後輪用車輪ブレーキBB間に設けられる常閉型電磁弁19Bと、右後輪用車輪ブレーキBB側から第1液圧路10A側へのブレーキ液の流通を許容して常開型電磁弁18Bに並列に接続されるチェック弁20Bとで構成されるものであり、常開型電磁弁18Bおよび常閉型電磁弁19Bの開閉を制御することにより、上記左前輪ブレーキ調圧手段17Aと同様に、右後輪用車輪ブレーキBBのブレーキ力の増加、保持および減少を切換えて制御することができる。
右前輪ブレーキ調圧手段17Cは、第2液圧路10Bおよび右前輪用車輪ブレーキBC間に設けられる常開型電磁弁18Cと、第2リザーバ11Bおよび右前輪用車輪ブレーキBC間に設けられる常閉型電磁弁19Cと、右前輪用車輪ブレーキBC側から第2液圧路10B側へのブレーキ液の流通を許容して常開型電磁弁18Cに並列に接続されるチェック弁20Cとで構成されるものであり、常開型電磁弁18Cおよび常閉型電磁弁19Cの開閉を制御することにより、上記左前輪ブレーキ調圧手段17Aおよび右後輪ブレーキ調圧手段17Bと同様に、右前輪用車輪ブレーキBCのブレーキ力の増加、保持および減少を切換えて制御することができる。
左後輪ブレーキ調圧手段17Dは、第2液圧路10Bおよび左後輪用車輪ブレーキBD間に設けられる常開型電磁弁18Dと、第2リザーバ11Bおよび左後輪用車輪ブレーキBD間に設けられる常閉型電磁弁19Dと、左後輪用車輪ブレーキBD側から第2液圧路10B側へのブレーキ液の流通を許容して常開型電磁弁18Dに並列に接続されるチェック弁20Dとで構成されるものであり、常開型電磁弁18Dおよび常閉型電磁弁19Dの開閉を制御することにより、上記左前輪ブレーキ調圧手段17A、右後輪ブレーキ調圧手段17Bおよび右前輪ブレーキ調圧手段17Cと同様に、左後輪用車輪ブレーキBDのブレーキ力の増加、保持および減少を切換えて制御することができる。
またマスタシリンダMの第1出力ポート3Aおよび第1液圧路10A間を常開型電磁弁15Aの閉弁によって遮断するとともに常閉型電磁弁16Aを開弁してマスタシリンダMの第1出力ポート3Aを第1ポンプ14Aの吸入側に連通せしめた状態で第1ポンプ14Aを作動せしめ、左前輪ブレーキ調圧手段17Aおよび右後輪ブレーキ調圧手段17Bにおける常開型電磁弁18A,18Bおよび常閉型電磁弁19A,19Bの開閉制御を行なうことにより、非ブレーキ操作時に左前輪用車輪ブレーキBAおよび右後輪用車輪ブレーキBBのブレーキ力の増加、保持および減少を制御することも可能である。
さらにマスタシリンダMの第2出力ポート3Bおよび第2液圧路10B間を常開型電磁弁15Bの閉弁によって遮断するとともに常閉型電磁弁16Bを開弁してマスタシリンダMの第2出力ポート3Bを第2ポンプ14Bの吸入側に連通せしめた状態で第2ポンプ14Bを作動せしめ、右前輪ブレーキ調圧手段17Cおよび左後輪ブレーキ調圧手段17Dにおける常開型電磁弁18C,18Dおよび常閉型電磁弁19C,19Dの開閉制御を行なうことにより、非ブレーキ操作時に右前輪用車輪ブレーキBCおよび左後輪用車輪ブレーキBDのブレーキ力の増加、保持、減少を制御することも可能である。
ところで、各車輪ブレーキBA〜BDに液圧を作用せしめたブレーキ時に各車輪WA〜WDのうちロック状態に陥りそうになった車輪の車輪ブレーキのブレーキ力は、上述の増加、減少および保持モードを切り換えるようにしたアンチロックブレーキ制御が実行されるものであり、このアンチロックブレーキ制御時に、各車輪ブレーキ調圧手段17A〜17Dの常閉型電磁弁16A〜16Dがオン・オフ制御されるのに対し、各常開型電磁弁15A〜15Dは、オン・オフ制御されるとともにオン・オフ間の中間でデューティ制御されるものであり、そのような中間値の付与電流に応じて各車輪ブレーキBA〜BD側の液圧をリニアに変化させるべく構成される常開型電磁弁15A〜15Dのうち、常開型電磁弁15Aの構成について図3を参照しながら以下に説明する。
図3において、常開型電磁弁15Aは、電磁力を発揮するソレノイド部24と、該ソレノイド部24で駆動される弁部25とで構成されるものであり、固定の支持ブロック26の一面26aに開口するようにして該支持ブロッック26に設けられる装着孔27に弁部25が収容され、ソレノイド部24は支持ブロック26の一面26aから突出する。
弁部25は、磁性金属により段付きの円筒状に形成される弁ハウジング28を備えるものであり、この弁ハウジング28は、支持ブロック26の装着孔27に嵌合される。装着孔27の開口端寄り内面には弁ハウジング28に係合して該弁ハウジング28の装着孔27からの離脱を阻止する止め輪29が嵌着される。また弁ハウジング28の外面の軸方向に間隔をあけた2個所には環状のシール部材30,31が装着されており、それらのシール部材30,31間で支持ブロック26および弁ハウジング28間には環状室32が形成される。
弁ハウジング28には円筒状の弁座部材33が圧入、固着される。また弁ハウジング28には、非磁性材料製の弁軸34が摺動可能に嵌合されており、弁軸34の一端および弁座部材33間に出力室35が形成され、出力室35に臨んで弁座部材33に形成される弁座33aに着座可能な球状の弁体36が弁軸34の一端に固着される。しかも弁軸34の一端および弁座部材33間には、弁軸34すなわち弁体36を弁座部材33から離反する方向に付勢する戻しばね37が設けられる。
弁ハウジング28には、第1液圧路10Aに連なって支持ブロック36に設けられた液圧路38および弁座部材33間に介在するようにしてフィルタ39が装着される。また環状室32に臨む部分で弁ハウジング28の外周にはフィルタ40が装着されており、該フィルタ40を介して出力室35を環状室32に通じさせるための通路41が弁ハウジング28に設けられる。前記環状室32は左前輪用車輪ブレーキBAに通じるものであり、支持ブロック36には環状室32を左前輪用車輪ブレーキBAに通じさせる液圧路42が設けられる。さらに弁座部材33およびフィルタ39間で弁ハウジング28には、液圧路38の圧力が環状室32よりも低下したときに開弁して環状室32のブレーキ液を液圧路38側に還流させるチェック弁20Aが配設される。
ソレノイド部34は、固定コア45と、前記弁部35における弁軸34の他端に同軸に連接されて固定コア45に対向するアーマチュア46と、固定コア45に対するアーマチュア46の近接・離反移動を案内するガイド筒47と、ガイド筒47を囲繞するボビン48と、該ボビン48に巻装されるコイル49と、コイル49を囲繞する磁路枠50と、磁路枠50およびボビン48間に介装されるコイル状のばね51とを備える。
固定コア45は円筒状に形成されており、前記弁ハウジング28の一端中央部に同軸にかつ一体に連設される。ガイド筒47は、非磁性材料たとえばステンレス鋼により一端を半球状の閉塞端とした薄肉の有底円筒状に形成されるものであり、該ガイド筒47の他端に前記固定コア45の先端部が嵌合され、たとえば溶接によりガイド筒47の他端が固定コア45に固着される。しかも弁ハウジング28の装着孔37への装着状態でガイド筒47は支持ブロック36の一面36aから突出されている。
ボビン48は、ガイド筒47を挿通させる中心孔48aを有して合成樹脂により形成されるものであり、該ボビン48にコイル49が巻装される。
磁路枠50は、ボビン48およびコイル49を囲繞する磁路筒52を備え、この磁路筒52の一端には、ガイド筒47の閉塞端部を中央部から突出させるようにしてボビン48に当接するリング板状の磁路板53がかしめ係合される。
一方、磁路筒52の他端には、固定コア45の周囲で弁ハウジング28の一端に当接するリング板状の当接板部52aが一体に連設されており、この当接板部52aの内周に、固定コア45の基部が嵌合される。また一端を当接板部52aに当接せしめたコイル状のばね51の他端は、ボビン48に当接される。
ガイド筒47内には、固定コア45に対して近接・離反することが可能なアーマチュア46が収納されており、固定コア45を移動自在に貫通する前記弁軸34の一端がアーマチュア46に同軸に当接される。ところで、弁軸34は、戻しばね37のばね力により弁体36を弁座部材33から離反する方向に付勢されており、弁軸34の他端はアーマチュア46に常時当接されており、アーマチュア46の軸方向移動に応じて弁軸34すなわち弁体36も軸方向に移動することになる。
すなわちアーマチュア46に固定コア45側への磁気吸引力が作用していない状態で、該アーマチュア46は戻しばね37のばね力によりガイド筒47の一端閉塞部で受けられるまで後退した位置に在り、この際、弁体36は弁座部材33から離反しており、常開型電磁弁15Aは開弁状態にある。また弁体36が弁座部材33に着座するまで固定コア45側にアーマチュア46を磁気吸引させると、常開型電磁弁15Aが閉弁状態となる。
ところで、弁軸34の一端には、出力室35の液圧による液圧力と、戻しばね37のばね力との合力が作用するのに対し、弁軸34の他端には、アーマチュア46を固定コア45側に吸引する磁気吸引力が作用するものであり、弁軸34は、液圧力およびばね力の合力と、磁気吸引力とが均衡するようにストローク作動することになる。そこでコイル49への通電量を、たとえばデューティ制御によってオン・オフ間の中間値となるように制御することにより、アーマチュア46を固定コア45側に吸引する磁気吸引力を変化させることができる。
一方、固定コア45およびアーマチュア46の対向面45a,46aは、出力室35から離反するにつれて大径となるテーパ面に形成される。
このように固定コア45およびアーマチュア46の対向面45a,46aがテーパ面に形成されると、アーマチュア46の軸方向ストローク量に比べて固定コア45およびアーマチュア46の対向距離(テーパ面に直角な方向の距離)の変化を小さくすることができ、対向面45a,46a間に発生する吸引力の変化が軸方向ストロークの変化に対して小さくなる。しかも実際に軸方向に作用する吸引力は対向面45a,46a間に発生する吸引力のsin成分であり、テーパ面の角度が鋭角になるほど対向面45a,46a間の吸引力の変化に対して軸方向の吸引力の変化が小さくなる。
これにより、図4の実線で示すように、固定コア45およびアーマチュア46間の吸引力が、弁部35における全閉および全開間の実用範囲ではほぼフラットになるようにすることができる。これに対し、固定コア45およびアーマチュア46の対向面を軸方向に直角な平坦面としたときには、弁軸34の軸方向ストロークに応じて固定コア45およびアーマチュア46の対向距離が比例的に変化するので、図4の鎖線で示すように、固定コア45およびアーマチュア46間の吸引力は実用範囲でも大きく変化してしまう。
このようにして常開型電磁弁15Aは、オン・オフ制御されるとともに左前輪用車輪ブレーキBA側の液圧をリニアに変化させるべくオン・オフ間の中間値の電流を付与すべくデューティ制御されるものであり、他の常開型電磁弁15B〜15Dも上記常開型電磁弁15Aと同様に構成される。一方、常閉型電磁弁16A〜16Dはオン・オフ制御されるだけである。而してアンチロックブレーキ制御の増加モードにおいて、常開型電磁弁15A〜15Dをオン状態とすることによって、各車輪ブレーキBA〜BDのブレーキ力を急増加することが可能であり、また常開型電磁弁15A〜15Dをデューティ制御することによって各車輪ブレーキBA〜BDのブレーキ力を緩増加することが可能である。
図5において、コントローラCは、車輪速度検出手段6A,6C,6B,6Dで個別に検出される左前輪WA、右前輪WC、右後輪WBおよび左後輪WDの車輪速度に基づいて各車輪WA〜WD毎の車輪対応車体速度を推定する車輪対応車体速度推定手段55A,55C,55B,55Dと、車体速度を検出する車体速度検出手段56と、車両の減速度を検出する減速度検出手段57と、該減速度検出手段57で検出された減速度に基づいて走行路面の摩擦係数の高低を判別する摩擦係数判別手段58と、車輪速度検出手段6Aで検出された車輪速度ならびに前記車体速度検出手段56で検出された車体速度に基づいて左前輪WAのロック傾向を判定する左前輪用ロック傾向判定手段59Aと、車輪速度検出手段6Cで検出された車輪速度ならびに前記車体速度検出手段56で検出された車体速度に基づいて右前輪WCのロック傾向を判定する右前輪用ロック傾向判定手段59Cと、車輪速度検出手段6Bで検出された車輪速度ならびに前記車体速度検出手段56で検出された車体速度に基づいて右後輪WBのロック傾向を判定する右後輪用ロック傾向判定手段59Bと、車輪速度検出手段6Dで検出された車輪速度ならびに前記車体速度検出手段56で検出された車体速度に基づいて左後輪WDのロック傾向を判定する左後輪用ロック傾向判定手段59Dと、前記車輪対応車体速度推定手段55A〜55Dでそれぞれ推定された車輪対応車体速度の最大値および最小値の差を演算する最大偏差演算手段60と、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断することを可能とした摩擦係数急変化判断手段61と、基本的には前記左前輪用ロック傾向判定手段59Aによる判定結果および前記摩擦係数判別手段58の判別結果に応じて左前輪用車輪ブレーキBAのブレーキ力を増減するための制御モードを定める左前輪用制御モード設定手段62Aと、基本的には前記右前輪用ロック傾向判定手段59Cによる判定結果ならびに前記摩擦係数判別手段58の判別結果に応じて右前輪用車輪ブレーキBCのブレーキ力を増減するための制御モードを定める右前輪用制御モード設定手段62Cと、基本的には前記右後輪用ロック傾向判定手段59Bによる判定結果ならびに前記摩擦係数判別手段58の判別結果に応じて右後輪用車輪ブレーキBBのブレーキ力を増減するための制御モードを定める右後輪用制御モード設定手段62Bと、基本的には前記左後輪用ロック傾向判定手段59Dによる判定結果ならびに前記摩擦係数判別手段58の判別結果に応じて左後輪用車輪ブレーキBDのブレーキ力を増減するための制御モードを定める左後輪用制御モード設定手段62Dと、前記左前輪用制御モード設定手段62Aで設定された制御モードに従って前記アクチュエータ1における左前輪ブレーキ調圧手段17Aの作動を制御する左前輪用アクチュエータ制御手段63Aと、前記右前輪用制御モード設定手段62Cで設定された制御モードに従って前記アクチュエータ1における右前輪ブレーキ調圧手段17Cの作動を制御する右前輪用アクチュエータ制御手段63Cと、前記右後輪用制御モード設定手段62Cで設定された制御モードに従って前記アクチュエータ1における右後輪ブレーキ調圧手段17Bの作動を制御する右後輪用アクチュエータ制御手段63Bと、前記左後輪用制御モード設定手段62Dで設定された制御モードに従って前記アクチュエータ1における左後輪ブレーキ調圧手段17Dの作動を制御する左後輪用アクチュエータ制御手段63Dとを備える。
車輪対応車体速度推定手段55Aは、車輪速度検出手段6Aで検出された左前輪WAの車輪速度に基づいて、減速過程では設定減速度以上の減速度とならないように車輪減速度を用いて車体速度を推定し、増速過程では設定増速度以上の増速度とならないようにして車輪増速度を用いて車体速度を推定するものであり、車輪速度に対して図6で示すように変化する車輪対応車体速度が、車輪対応車体速度推定手段55Aで推定される。
車輪対応車体速度推定手段55C,55B,55Dも、上述の車輪対応車体速度推定手段55Aと同様にして、車輪速度検出手段6C,6B,6Dで検出される右前輪WC,右後輪WBおよび左後輪WDの車輪速度に基づいて、右前輪WC,右後輪WBおよび左後輪WD毎の車輪対応車体速度を推定する。
車体速度検出手段56は、前記車輪対応車体速度推定手段55A〜55Dで推定された車輪対応車体速度の最高値を車体速度として選択するものであり、減速度検出手段57は、車体速度検出手段56で得られた車体速度を微分することによって車両の減速度を得るように構成される。さらに摩擦係数判別手段58は、減速度検出手段57で得られた車両の減速度に基づいて走行路面の摩擦係数の高低を判別する。
なお車両の旋回状態を考慮して、車体速度検出手段56で得られる車体速度を、従動輪である右後輪WBおよび左後輪WDの車輪速度に基づいて旋回補正するようにしてもよい。
左前輪用ロック傾向判定手段59A、右前輪用ロック傾向判定手段59C、右後輪用ロック傾向判定手段59Bおよび左後輪用ロック傾向判定手段59Dは、各車輪速度検出手段6A〜6Dで検出された車輪速度ならびに車体速度検出手段56で検出された車体速度に基づいて左前輪WA、右前輪WC、右後輪WBおよび左後輪WDのロック傾向をそれぞれ判定する。
左前輪用制御モード設定手段62A、右前輪用制御モード設定手段62C、右後輪用制御モード設定手段62Bおよび左後輪用制御モード設定手段62Dは、左前輪用ロック傾向判定手段59A、右前輪用ロック傾向判定手段59C、右後輪用ロック傾向判定手段59Bおよび左後輪用ロック傾向判定手段59Dによる判定結果に応じて、左前輪用車輪ブレーキBA、右前輪用車輪ブレーキBC、右後輪用車輪ブレーキBBおよび左後輪用車輪ブレーキBDのブレーキ力の増加モード、保持モードおよび減少モードを切換えるようにして制御モードを設定するのであるが、特に、増加モードにあっては、摩擦係数判定手段58の判定結果に応じて高摩擦係数であると判定したときの急増加モードならびに低摩擦係数であると判定したときの緩増加モードを切換える。
また摩擦係数急変化判断手段61は、摩擦係数判別手段58が低摩擦係数であると判別するのに基づいて全車輪すなわち左前輪WA、右前輪WC、右後輪WBおよび左後輪WDにそれぞれ対応した左前輪用制御モード設定手段62A、右前輪用制御モード設定手段62C、右後輪用制御モード設定手段62Bおよび左後輪用制御モード設定手段62Dが緩増加モードを選択している状態で、少なくとも1つの車輪の緩増加モードの経過時間が所定時間たとえば400m秒以上であり、減速度検出手段57で検出される車両の減速度が判定用の閾値たとえば(−0.3G)を減速側に超え、しかも前記最大偏差演算手段60の演算値すなわち前記各車輪対応車体速度推定手段55A〜55Dでそれぞれ推定された車輪対応車体速度の最大値および最小値の差が基準値たとえば5km/h未満であるときに摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断する。而して、車両旋回時には旋回半径の差に基づいて旋回内輪および旋回外輪間で車輪速度の差が生じるので、摩擦係数急変化判断手段61において、車輪対応車体速度の最大値および最小値の差の基準値が、本実施例では旋回量に応じて旋回半径が小さく(操舵角が大きく)なるに従って大きくなるように補正される。
さらに左前輪用制御モード設定手段62A、右前輪用制御モード設定手段62C、右後輪用制御モード設定手段62Bおよび左後輪用制御モード設定手段62Dは、摩擦係数判別手段58が低摩擦係数であると判別するのに基づいて緩増加モードを選択している状態で、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと摩擦係数急変化判断手段61が判断するのに応じて制御モードを緩増加モードから急増加モードに切換える。
次にこの実施例の作用について説明すると、左前輪用車輪ブレーキBA、右前輪用車輪ブレーキBC、右後輪用車輪ブレーキBBおよび左後輪用車輪ブレーキBDによるブレーキ力のアンチロックブレーキ制御時の制御モードを定める左前輪用制御モード設定手段59A、右前輪用制御モード設定手段59C、右後輪用制御モード設定手段59Bおよび左後輪用制御モード設定手段59Dは、制御モードが増加モードであるときには摩擦係数判定手段58の判定結果に応じて高摩擦係数であると判定したときの急増加モードならびに低摩擦係数であると判定したときの緩増加モードを切換えるのであるが、全ての制御モード設定手段59A〜59Dで緩増加モードを選択している状態で、摩擦係数急変化判断手段61は、少なくとも1つの車輪の緩増加モードの経過時間が所定時間以上であり、減速度検出手段57で検出される車両の減速度が判定用の閾値を減速側に超え、しかも各車輪対応車体速度推定手段55A〜55Dでそれぞれ推定された車輪対応車体速度の最大値および最小値の差が基準値未満であるときに摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断する。
すなわち摩擦係数急変化判断手段61は、少なくとも1つの車輪の緩増加モードの経過時間が所定時間以上であることによって増圧不足の状態であると判断し、車輪対応車体速度の最大値および最小値の差が基準値未満であることで複数の車輪の車輪速度がほぼ同期して変化していると判断し、そのような状態で車両の減速度が判定用の閾値を減速側に超えることをもって走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断するものであり、判定用の閾値を厳密に定めることを可能とし、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したことを簡単な演算内容でかつ速やかに判断することができる。
而して摩擦係数急変化判断手段61が、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断するのに応じて、左前輪用制御モード設定手段62A、右前輪用制御モード設定手段62C、右後輪用制御モード設定手段62Bおよび左後輪用制御モード設定手段62Dは、制御モードを緩増加モードから急増加モードに切換えるので、速やかに急増加モードに切換えることで制動距離が長くなることを回避することができ、優れた応答性を確保して制動距離の短縮を図ることができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
前輪駆動車両の駆動系およびブレーキ系を示す図である。 ブレーキ液圧制御装置の構成を示す液圧系統図である。 常開型電磁弁の縦断面図である。 弁軸のストローク変化に対する吸引力変化を示す図である。 コントローラの構成を示すブロック図である。 車輪対応車体速度および車輪速度の関係を示す図である。
1・・・アクチュエータ
6A,6B,6C,6D・・・車輪速度検出手段
55A,55B,55C,55D・・・車輪対応車体速度推定手段
56・・・車体速度検出手段
57・・・減速度検出手段
58・・・摩擦係数判別手段
59A,59B,59C,59D・・・ロック傾向判定手段
61・・・摩擦係数急変化判断手段
62A,62B,62C,62D・・・制御モード設定手段
63A,63B,63C,63D・・・アクチュエータ制御手段
BA,BB,BC,BD・・・車輪ブレーキ
WA・・・車輪である左前輪
WB・・・車輪である右後輪
WC・・・車輪である右前輪
WD・・・車輪である左後輪

Claims (1)

  1. 左右各一対の前輪及び後輪からなる4つの車輪(WA〜WD)に個別に装着された4つの車輪ブレーキ(BA〜BD)が各々発揮するブレーキ力を個別に調整可能なアクチュエータ(1)と;前記4つの車輪(WA〜WD)の車輪速度を個別に検出する4つの車輪速度検出手段(6A〜6D)と;車体速度を検出する車体速度検出手段(56)と;車両の減速度を検出する減速度検出手段(57)と;該減速度検出手段(57)で検出された減速度に基づいて走行路面の摩擦係数の高低を判別する摩擦係数判別手段(58)と;前記4つの車輪速度検出手段(6A〜6D)で検出された前記4つの車輪(WA〜WD)の車輪速度ならびに前記車体速度検出手段(56)で検出された車体速度に基づいて前記4つの車輪(WA〜WD)毎にロック傾向を判定するロック傾向判定手段(59A〜59D)と;該ロック傾向判定手段(59A〜59D)による判定結果に応じてブレーキ力を増減するための制御モードを前記4つの車輪ブレーキ(BA〜BD)毎に定めるとともに該制御モードが増加モードであるときには前記摩擦係数判定手段(58)の判定結果に応じて高摩擦係数であると判定したときの急増加モードならびに低摩擦係数であると判定したときの緩増加モードを切換える制御モード設定手段(62A〜62D)と;該制御モード設定手段(62A〜62D)で設定された制御モードに従って前記アクチュエータ(1)の作動を制御するアクチュエータ制御手段(63A〜63D)と;を備える車両のアンチロックブレーキ制御装置において、
    前記4つの車輪速度検出手段(6A〜6D)で検出された前記4つの車輪(WA〜WD)の車輪速度に基づいて前記4つの車輪(WA〜WD)毎の車輪対応車体速度を推定する4つの車輪対応車体速度推定手段(55A〜55D)と;
    前記摩擦係数判別手段(58)が低摩擦係数であると判別するのに基づいて全車輪(WA〜WD)で前記緩増加モードを選択している状態で、少なくとも1つの車輪の緩増加モードの経過時間が所定時間以上であり、且つ前記減速度検出手段(57)で検出される車両の減速度が判定用の閾値を減速側に超え、且つまた前記4つの車輪対応車体速度推定手段(55A〜55D)でそれぞれ推定された前記4つの車輪(WA〜WD)毎の車輪対応車体速度の最大値および最小値の差が、操舵角の増加に従って大きな値に補正される基準値未満であるときに摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと判断する摩擦係数急変化判断手段(61)と;を含み、
    前記制御モード設定手段(62A〜62D)は、前記摩擦係数判別手段(58)が低摩擦係数であると判別するのに基づいて全車輪(WA〜WD)で前記緩増加モードを選択している状態で、走行路面の摩擦係数が低摩擦係数から高摩擦係数に急激に変化したと前記摩擦係数急変化判断手段(61)が判断するのに応じて全車輪(WA〜WD)の制御モードを緩増加モードから急増加モードに切換えることを特徴とする車両のアンチロックブレーキ制御装置。
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