JP5107371B2 - 軸箱支持構造 - Google Patents

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本発明は、鉄道車両の軸箱支持構造に関するものである。
従来、鉄道車両の台車に設けられる軸箱支持構造の一つとして、並列ばね方式の軸箱支持構造がある。例えば特許文献1に記載の軸箱支持装置は、鉄道車両の車軸を支持する軸箱体と、軸箱体を前後方向から挟んで並設され、軸箱体に対して台車枠を上下に弾性支持する一対のコイルばねとを備えている。
特開2002−362362号公報
上記従来の軸箱支持構造において、台車枠を主として上下方向に弾性支持するコイルばねは、一般的に、水平方向の支持剛性が低くなっている。そこで、コイルばねに案内用構造物を設けることで、コイルばねの水平方向の支持剛性の担保を図っていた。しかしながら、このような構造物を設けると、コイルばねの構造が複雑化し、組立時や調整時におけるメンテナンス性の低下が問題となっていた。
一方、コイルばねに変えて一対のゴムばねが採用されている並列ばね方式の軸箱支持構造では、常に軸箱体に対して台車枠を上下方向に弾性支持することになる。そのため、ゴムの劣化(へたり)に起因してばね定数が変化するため、定期的な確認や調整作業が必要となり、メンテナンス性が悪いといった問題があった。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、簡易な構成とすることができ、且つメンテナンス性に優れた軸箱支持構造を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係る鉄道車両の軸箱支持構造は、鉄道車両の台車に設けられた軸箱支持構造であって、鉄道車両の車軸を支持する軸箱体と、軸箱体の軸ばね座と台車枠の側梁との間に、車軸を挟んで並設される一対の軸ばねと、を備え、一対の軸ばねは、一方が軸箱体に対して台車枠を主として上下方向に弾性支持するコイルばねであり、他方が軸箱体に対して台車枠を主として上下方向及び水平方向に弾性支持するゴムばねであることを特徴とする。
この鉄道車両の軸箱支持構造では、軸ばねの一方がコイルばね、軸ばねの他方がゴムばねによって構成されている。コイルばねは、台車枠を主として上下方向に弾性支持する。一方、ゴムばねは、台車枠を主として上下方向及び水平方向に弾性支持する。そのため、ゴムばねにより、コイルばねに水平方向の支持剛性を高めるための案内用構造物が不要となり、構造が簡易化される。これにより、コイルばねの組立時や調整時におけるメンテナンス性の優れたものとすることができる。また、コイルばねにより、ゴムばねの上下方向の弾性支持による劣化の影響を低減できる。従って、ゴムばねの劣化に起因するばね定数の変化が抑制されるので、定期的な確認や調整作業を軽減でき、メンテナンス性の向上を図ることができる。以上のように、軸箱支持構造を簡易な構成とすることができ、且つメンテナンス性に優れたものとすることができる。
また、ゴムばねは、その撓み中心の高さが鉄道車両の車軸の所定の基準高さと略同等になるように、上下方向の取り付け位置が設定されていることが好ましい。このような構成とすることにより、コイルばね及びゴムばねの上下撓み量の違いに起因して、ゴムばねの撓み中心周りに回転変位する車軸とゴムばねの撓み中心との間の距離の前後変位量を減少させることができ、軸距(車軸間の距離)の変動を抑制できる。
また、ゴムばねは、積層ゴムとすることができる。この場合、積層ゴムを構成する例えば鋼板及びゴムの積層を変更、又はゴムの一部を空洞にすることにより、前後方向、左右方向及び上下方向それぞれのばね定数を好適に設定することができる。
本発明に係る鉄道車両の軸箱支持構造によれば、簡易な構成とすることができ、且つメンテナンス性に優れたものとすることができる。
本発明の一実施形態に係る軸箱支持構造の側面図である。 車軸中心と円錐積層ゴムの撓み中心との間の距離の前後変位量を比較する図である。 車軸中心と円錐積層ゴムの撓み中心との間の距離の前後変位量を比較する図である。 上下ばね定数と交点との関係を説明するための図である。 交点及び車軸中心の間の距離と軸距の変動との関係を説明するための図である。 変形例に係る軸箱支持構造の側面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る軸箱支持構造の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る軸箱支持構造の側面図である。図1に示すように、軸箱支持構造1は、鉄道車両の台車に設けられる並列ばね式の軸箱支持構造であり、鉄道車両の車軸(図示しない)を支持する軸箱体2と、車軸を挟んで配設される一対の軸ばね4とを備えている。なお、図1では、台車における軸箱支持構造1の一方のみを図示しているが、図示しない他方の構成も同様である。
軸箱体2は、車軸を回転自在に支持する軸受(図示しない)が配設された軸受部6を有している。軸箱体2には、上下方向の振動を減衰するダンパ8を介して、台車枠10の側梁10aに連結されている。また、軸箱体2の下部には、車軸(軸受部6)を挟んで鉄道車両の前後方向両側に張り出し、一対の軸ばね4を支持する座12が設けられている。座12は、軸ばね4の一方を支持する第1張出部12aと、軸ばね4の他方を支持する第2張出部12bとから構成されている。
一対の軸ばね4は、コイルばね14と、円錐積層ゴム(ゴムばね)16とから構成されている。コイルばね14は、軸箱体2よりも側梁10aの先端側に配設されている。コイルばね14は、第1張出部12aと、側梁10aとの間に軸ばね座20及び防振ゴム22を介して配設されている。コイルばね14は、軸箱体2に対して台車枠10を主として上下方向に弾性支持する。
円錐積層ゴム16は、例えば鋼板間にゴムが注入されてなる多層のゴムばねである。円錐積層ゴム16は、軸箱体2(軸受部6)を挟んでコイルばね14と並列に配設されている。具体的に、円錐積層ゴム16は、第2張出部12bの先端に形成された溝に下部が嵌入された状態でボルト固定されると共に、側梁10aに上部が連結されている。円錐積層ゴム16は、軸箱体2に対して台車枠10を前後方向、左右方向及び上下方向に弾性支持する。なお、円錐積層ゴム16は、鋼板及びゴムの積層を変更することにより、水平方向のばね定数を上下ばね定数とは別に設定することができ、上下方向及び水平方向に対する支持剛性を調整できる。
上述した円錐積層ゴム16は、その撓み中心高さがおおよそ鉄道車両の車軸の所定の基準高さとなるように、上下方向の取り付け位置が設定されている。鉄道車両の車軸の所定の基準高さとは、鉄道車両への乗客の乗降等により、車軸を挟んで並設される一対の軸ばねが伸び撓みする際の軸ばねの伸び時と撓み時の間において設定した車軸中心の高さをいい、好ましくは定員乗車時もしくは空車時の高さである。なお、定員とは、鉄道車両の車内面積や座席等によって設定された立席定員と座席定員との総和である。
ここで、軸箱体2と台車枠10とは相対的に変動するが、台車枠10を固定した際、コイルばね14及び円錐積層ゴム16に対して上下方向から荷重が加えられた場合に、コイルばね14及び円錐積層ゴム16のばね定数及び取り付け位置の違いに起因して軸箱体2が車軸周りに回転して上下方向に変位する。このとき、コイルばね14及び円錐積層ゴム16が撓む前のそれぞれの撓み中心を通る直線と、軸箱体2が回転したときにコイルばね14及び円錐積層ゴム16が上下方向に撓んだ後のそれぞれの撓み中心を通る直線とが交差する見かけ上の交点(以下、単に交点と称する)が存在する。本実施形態では、コイルばね14の上下ばね定数及びコイルばね14の中心軸と車軸中心との距離、及び円錐積層ゴム16の上下ばね定数及び円錐積層ゴム16の中心軸と車軸中心との距離は、車軸中心と交点との間の距離が大きくなるように設定されている。
具体的には、本実施形態では、例えばコイルばね14の上下ばね定数が375N/mm、コイルばね14の中心軸と車軸中心との距離が275mmに設定され、円錐積層ゴム16の上下ばね定数が750N/mm、円錐積層ゴム16の中心軸と車軸中心との距離が275mmに設定されている。これにより、交点は、軸箱体2から側梁10aの基端側に車軸中心から775mmの位置に位置することになる。コイルばね14の上下ばね定数及びコイルばね14の中心軸と車軸中心との距離、及び円錐積層ゴム16の上下ばね定数及び円錐積層ゴム16の中心軸と車軸中心との距離と、交点との関係については後述する。
以上のような構成を有する軸箱支持構造1では、軸ばね4の一方がコイルばね14、軸ばね4の他方が円錐積層ゴム16によって構成されている。コイルばね14は、軸箱体2に対して台車枠10を主として上下方向に弾性支持する。一方、円錐積層ゴム16は、軸箱体2に対して台車枠10を主として上下方向及び水平方向に弾性支持する。そのため、円錐積層ゴム16により、コイルばね14の水平方向の支持剛性を高めるための複雑な構造を有する案内部等が不要となり、構造が簡易化される。これにより、コイルばね14の組立時や調整時におけるメンテナンス性の優れたものとすることができる。
また、コイルばね14により、円錐積層ゴム16の上下方向の弾性支持による劣化の影響を低減できる。従って、円錐積層ゴム16の劣化に起因するばね定数の変化が抑制されるので、定期的な確認や調整作業を軽減でき、メンテナンス性の向上を図ることができる。以上のように、本実施形態に係る軸箱支持構造1では、簡易な構成とすることができ、且つメンテナンス性に優れたものとすることができる。
また、円錐積層ゴム16は、その撓み中心の高さが前述の鉄道車両の車軸の所定の基準高さと略同等になるように、上下方向の取り付け位置が設定されているため、コイルばね14及び円錐積層ゴム16の上下撓み量の違いに起因して、円錐積層ゴム16の撓み中心周りに回転変位する車軸と円錐積層ゴム16の撓み中心との距離の前後変位量を減少させることができ、軸距(車軸間の距離)の変動を抑制できる。
[円錐積層ゴムの撓み中心及び車軸の相対高さと軸距の変動との関係]
次に、円錐積層ゴム16の撓み中心及び車軸の相対高さと軸距の変動との関係について、図2を参照しながら説明する。図2(a)〜図2(c)は、車軸の所定の基準高さ時において円錐積層ゴム16の撓み中心高さを鉄道車両の車軸中心の高さと略同等に設定した場合を示す図であり、図3(a)〜図3(c)は、車軸の所定の基準高さ時において円錐積層ゴム16の撓み中心高さを鉄道車両の車軸中心の高さよりも高く設定した場合を示す図である。図2及び図3では、(a)が車軸の所定の基準高さ時よりも、コイルばね14及び円錐積層ゴム16が撓んだ時、(b)が車軸の所定の基準高さ時、(c)が車軸の所定の基準高さ時よりも、コイルばね14及び円錐積層ゴム16が伸びた時をそれぞれ示しており、車軸の所定の基準高さ時の車軸中心の上下・前後位置をそれぞれC1,C2とし、車軸の所定の基準高さC2と円錐積層ゴム16の撓み中心Pとの上下方向の距離をRとしている。なお、図2及び図3では、いずれもコイルばね14及び円錐積層ゴム16の上面、すなわち台車枠10を固定した状態の相対変位を示している。
ここで、車軸は、(a)状態から(c)状態の間における軸箱体2の上下方向への変位に伴い、車軸中心と円錐積層ゴム16の撓み中心間の距離LもしくはL’を保ちながら、円錐積層ゴム16の撓み中心を中心とする円軌道を描くように変位する。その際、C1,C2は、(a)状態では上方向にδ撓むことでC1’,C2’の上下・前後位置に変位し、(c)状態では下方向にδ撓むことでC1”,C2”の上下・前後位置に変位する。また、同様に、円錐積層ゴム16の撓み中心Pは、(a)状態では上方向にδ(≠δ)撓むことでP’に変位し、(c)状態では下方向にδ(≠δ)撓むことでP”に変位する。このとき、図2に示すように、円錐積層ゴム16の撓み中心Pの高さを車軸の所定の基準高さC1と略同等に設定した場合には、(b)状態から(c)状態の間における車軸中心と円錐積層ゴム16の撓み中心との間の距離の前後変位量はΔx1となる。また同様に、(a)状態から(b)状態の間においては、前後変位量はΔx1’となる。
一方、図3に示すように、車軸の所定の基準高さ時における円錐積層ゴム16の撓み中心Pの高さを車軸の所定の基準高さC2よりも上方に距離Rだけ高く設定した場合には、(a)状態から(c)状態の間における車軸中心と円錐積層ゴム16の撓み中心との間の距離の前後変位量はΔx2となり、車軸の所定の基準高さ時における円錐積層ゴム16の撓み中心Pの高さを車軸中心の高さと略同等に設定した場合に比べて、車軸中心と円錐積層ゴム16の撓み中心との間の距離の前後変位量が増大(Δx1<Δx2かつΔx1’<Δx2)する。従って、車軸の所定の基準高さ時における円錐積層ゴム16の撓み中心Pの高さを鉄道車両の車軸中心の高さと略同等となるように円錐積層ゴム16の取り付け位置を設定することにより、軸距の変動を抑制することができる。
[軸ばねの上下ばね定数と交点及び車軸中心の間の距離との関係]
続いて、軸ばねの上下ばね定数と交点及び車軸中心の間の距離との関係について、図4を参照しながら説明する。図4は、上下ばね定数と交点及び車軸中心の間の距離との関係を説明するための図である。図4において、コイルばね14の上下ばね定数をK1、円錐積層ゴム16の上下ばね定数をK2とする。また、図4において、コイルばね14の中心軸と車軸中心との距離をL1、円錐積層ゴム16の中心軸と車軸中心との距離をL2とする。
上述の構成において、コイルばね14にF1、円錐積層ゴム16にF2の荷重が上下方向から加わると、軸箱体2が車軸周りに回転して上下方向に変位する。このときの車軸周りのモーメントは以下の式となる。
F1×L1=F2×L2 …(1)
ここで、軸箱体2の撓み量をδ0、コイルばね14の撓み量をδ1、及び円錐積層ゴム16の撓み量をδ2とすると、フックの法則からF1=K1×δ1、F2=K2×δ2となるので、上記(1)式は以下の式に書き換えられる。
K1×δ1×L1=K2×δ2×L2 …(2)
また、ばね定数K1とばね定数K2との合成ばね定数をK(=K1+K2)とすると、
F1+F2=K×δ0 …(3)
となり、撓み量の釣り合いから、
δ0=(δ1×L1+δ2×L2)/(L1+L2) …(4)
となる。
また、図4において、コイルばね14の変位前の上下方向撓み中心をA、コイルばね14の変位後の上下方向撓み中心をBとする。また、円錐積層ゴム16の変位前の上下方向撓み中心をC、円錐積層ゴム16の変位後の上下方向撓み中心をDとする。そして、交点Oと各点とを結んだ三角形をそれぞれ三角形(OAB)及び三角形(OCD)とすると、各辺の比より以下の式が求められる。
δ1:δ2=(L1+L2+L3):L3 …(5)
以上のようにして求められた式に、例えばK1=375N/mm、K2=750N/mm、L1=275mm、L2=275mmを代入すると、L3=550mmとなる。従って、車軸中心と交点Oとの距離Lは775mm(=L2+L3)となる。
[交点及び車軸中心の間の距離と軸距の変動との関係]
次に、交点及び車軸中心の間の距離と軸距(車軸間の距離)の変動との関係について、図5を参照しながら説明する。図5は、交点及び車軸中心の間の距離と軸距の変動との関係を説明するための図である。ここで、車軸中心の上下方向の変位量をΔTとすると、車軸中心と交点Oとの距離が長い場合の車軸中心と交点Oとの間の距離の前後変位量Δx3に対し、車軸中心と交点Oとの距離が短い場合の車軸中心と交点Oとの間の距離の前後変位量Δx4は、Δx3よりも大きくなる。従って、車軸に対して交点Oが遠方にあるほど、車軸の上下変位による車軸中心と交点Oとの間の距離の前後変位量が減少するため、軸距の変動を抑制できる。
従来の軸梁式の軸箱支持構造は、軸箱体から側梁に沿って延在すると共に、緩衝ゴムを介して台車枠に固定される支持腕を備えている。軸梁式の軸箱支持構造では、軸箱体の回転中心が支持腕と側梁との固定部分に位置している。そのため、支持腕の長さは、上述の車軸中心と交点Oとの距離と略一致する。この支持腕の長さは、構成上の制限があり、例えば500mmに設定されている。
これに対し、上述のようにコイルばね14及び円錐積層ゴム16の上下ばね定数K1,K2及びL1,L2を設定することにより、車軸中心と交点Oとの間の距離Lを例えば775mm(>500mm)に設定できる。このように、交点Oを車軸中心から遠方に設定することにより、本実施形態では、従来の構造の軸梁式に比べて軸距の変動を抑制できる。
また、本実施形態では、円錐積層ゴム16が軸箱体2に対して台車枠10を水平方向に弾性支持しているため、軸受と円錐積層ゴム16の中心軸との距離(実質モーメント腕長)L2が実質的に上記従来の支持腕の長さに相当する。この実質モーメント腕長は、従来の支持腕の長さより短い。従って、従来の軸箱支持構造に比べて軸受回りのモーメントを小さくすることができ、軸受のこじり量(軸受及び車軸の接触圧の変動)を低減することができる。これにより、軸受の寿命を増やすことができ、軸箱支持構造1のメンテナンス性の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、軸梁式の軸箱支持構造において、軸受けの上部に設けられるコイルばねを覆うばね帽が不要となるため、ばね帽を取り付けるための溶接工程が不要となり、製作を容易に行うことができると共に、溶接欠陥を減少させることができる。また、ばね帽が取り付けられた場合に比べて、軸箱支持構造の高さ方向の寸法を小さくすることができる。
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、コイルばね14を軸箱体2よりも側梁10aの先端側に配設し、円錐積層ゴム16を軸箱体2よりも側梁10aの基端側に配設しているが、配設方法はこれに限定されない。例えば図6に示す軸箱支持構造1Aのように、コイルばね14を軸箱体2よりも側梁10aの基端側に配設し、円錐積層ゴム16を軸箱体2よりも側梁10aの先端側に配設してもよい。
また、上記実施形態では、コイルばね14及び円錐積層ゴム16の上下ばね定数K1,K2をK1=375N/mm、K2=750N/mmとしたが、コイルばね14及び円錐積層ゴム16の上下ばね定数K1,K2を略同値(K1≒K2、或いはK1=K2)に設定してもよい。この場合、車軸が略垂直に変位するので、交点Oが無限遠に存在することになり、軸距の変動を一層抑制することが可能となる。
また、上記実施形態では、ゴムばねとして円錐積層ゴム16を例示したが、軸箱体2に対して台車枠10を上下方向及び水平(前後・左右)方向に弾性支持するゴムであればよく、例えば水平方向の前後・左右のばね定数が等しいリング状のロールゴム等であってもよい。ロールゴムであっても、円錐積層ゴム16と同様に、軸箱体2に対して台車枠10を上下方向及び水平方向に弾性支持することができる。
また、上記実施形態では、軸箱体2がダンパ8を介して台車枠10に連結されているが、ダンパ8は必ずしも設けられなくてもよい。ダンパ8が設けられない場合であっても、円錐積層ゴム16の内部減衰により、従来の一対のコイルばねによって構成される軸箱支持構造に比べて、鉄道車両の良好な乗り心地を実現することができる。
1,1A…軸箱支持構造、2…軸箱体、4…軸ばね、10…台車枠、10a…側梁、12(12a,12b)…座、14…コイルばね、16…円錐積層ゴム(ゴムばね)。

Claims (3)

  1. 鉄道車両の台車に設けられた軸箱支持構造であって、
    前記鉄道車両の車軸を支持する軸箱体と、
    前記軸箱体の軸ばね座と台車枠の側梁との間に、前記車軸を挟んで並設される一対の軸ばねと、を備え、
    前記軸ばねの一方は、前記軸箱体に対して前記台車枠を主として上下方向に弾性支持するコイルばねであり、前記軸ばねの他方は、前記軸箱体に対して前記台車枠を主として上下方向及び水平方向に弾性支持するゴムばねであることを特徴とする軸箱支持構造。
  2. 前記ゴムばねは、その撓み中心の高さが前記鉄道車両の前記車軸の所定の基準高さと略同等になるように、上下方向の取り付け位置が設定されていることを特徴とする請求項1記載の軸箱支持構造。
  3. 前記ゴムばねは、積層ゴムであることを特徴とする請求項1又は2記載の軸箱支持構造。
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