JP2006057746A - 軸ばね装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数を増加させることなく、ゴムの亀裂やクリープを低減して耐久性を向上させ得る軸ばね装置を提供する。
【解決手段】主軸10とその周囲に配置された外筒11との間に、中間筒12,13と複数のゴム状弾性体14とが同心状態でかつ半径方向に交互に積層され、主軸10に半径方向に突出するストッパフランジ17を最も内側の中間筒12の下方まで延設し、ストッパフランジ17とその中間筒12とは、低荷重域でクリアランスを有し、高荷重域で接触させ、非線形ばね特性を得る。
【選択図】 図2
【解決手段】主軸10とその周囲に配置された外筒11との間に、中間筒12,13と複数のゴム状弾性体14とが同心状態でかつ半径方向に交互に積層され、主軸10に半径方向に突出するストッパフランジ17を最も内側の中間筒12の下方まで延設し、ストッパフランジ17とその中間筒12とは、低荷重域でクリアランスを有し、高荷重域で接触させ、非線形ばね特性を得る。
【選択図】 図2
Description
本発明は、軸ばね装置に関するものである。
鉄道車両には、その蛇行動や上下動時の衝撃を吸収緩和するように、台車枠と車軸との間に軸ばね装置が介装されている。この軸ばね装置は、図4に示すように、主軸100とその周囲に配置された外筒101との間に、複数の中間筒102と複数のゴム状弾性体103とが同心状態でかつ半径方向に交互に積層されて軸ばね本体104が構成されている。
ところで、この種の軸ばね装置の最近の傾向は、空車時等のような車体重量が小さいときの曲線走行時に脱線等が起こらないようにするために、軸ばね装置を構成するゴム状弾性体103として柔らかいゴムを使用し、全体のばね定数を低く設定するケースが増えている。
しかし、全体のばね定数を低く設定すると、例えば、定員以上の大きな車体重量が負荷された場合、ゴム状弾性体103が大きく撓んで亀裂を発生したり、クリープしたりして、その耐久性に悪影響が生じる。また、クリープが大きいと、軸ばねの中間筒が台車枠にメタルタッチして車両走行時に思わぬ衝撃が発生する可能性がある。
一方、ゴム状弾性体103の亀裂やクリープを低減するために、ばね定数を高く設定すると、空車時等のような車体重量が小さいときの曲線走行時の追従性が悪化する。
本出願人は、上記問題を解決するために、図4に示すように、主軸100の上部に補助ばね105を設け、低荷重域(空車時)では補助ばね105が作用せず、定員または定員付近の車体重量になった高荷重域で、補助ばね105を軸ばね本体104と協働してばね作用を発揮するようにした非線形ばね特性を有する軸ばね装置を提案した(特許文献1参照)。
特開2003−40107公報(明細書段落0007〜0010参照)
しかしながら、特許文献1では、軸ばね本体とは別に補助ばねを必要とするため、部品点数の増加を伴うことになり、また、補助ばねを主軸の上部に固定するためには、脱落しない適切な固定手段を用いなければならず、その固定作業も困難を要することが予想される。
本発明は、上記に鑑み、部品点数の増加をもたらすことなく、ゴムの亀裂やクリープを低減して耐久性を向上することができる軸ばね装置の提供を目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る軸ばね装置は、主軸とその周囲に配置された外筒との間に、中間筒と複数のゴム状弾性体とが同心状態でかつ半径方向に交互に積層され、前記主軸に半径方向に突出するストッパフランジが最も内側の中間筒(以下、第1の中間筒という)の下方まで延設され、該ストッパフランジと第1の中間筒とは、低荷重域でクリアランスを有し、高荷重域で接触するようにしたことを特徴としている。
上記構成においては、第1の中間筒と主軸から半径方向に突出するストッパフランジとの間に干渉部分を設けることにより、所定の非線形ばね特性が得られる。この場合、特許文献1のように補助ばねを特別に設ける必要がなく、部品点数を増やすことなく、かつゴムの亀裂やクリープを低減して耐久性に優れた軸ばね装置を提供することができる。
このストッパフランジは、図4に示すように、従来から車軸側の軸箱に嵌合するために主軸に突出形成されているフランジを利用し、このフランジの外径を第1の中間筒と干渉する程度まで延出させてストッパフランジとしてもよい。
また、ストッパフランジは、第1の中間筒と高荷重域で接触するため、フランジ厚みは大きくして、その強度をアップさせるのが好ましい。また、ストッパフランジの第1の中間筒と対向する面をストッパゴムで覆い、メタルタッチを避けるようにすることができる。
このような軸ばね装置は、一般車両用として使用する他、鉄道車両用の軸ばね装置として好適に用いられる。この場合、主軸の軸線を上下垂直姿勢にした状態で、外筒を台車枠に、また主軸の下端部を車軸側に夫々取り付けて使用する。
以上のように、本発明によれば、第1の中間筒と主軸から半径方向に突出するストッパフランジとの間に干渉部分を設けることにより、部品点数を増やすことなく、かつゴムの亀裂やクリープを低減して耐久性に優れた非線形ばね特性を有する軸ばね装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る鉄道車両用軸ばね装置の使用状態を示す側面図、図2はその軸ばね装置の縦断面図、図3は軸ばね装置の車体重量と撓み量の関係を示すばね特性図である。本実施形態の軸ばね装置1は、図1に示すように、車軸2を支える車軸箱3の両端と台車枠4との間に2個介在されている。
この軸ばね装置1は、図2に示すように、主軸10とその周囲に配置された外筒11との間に、複数の中間筒12,13と複数のゴム状弾性体14とが同心状態でかつ半径方向に交互に積層されて軸ばね本体15が構成されている。
主軸10は、金属製のものであって、円錐筒状に形成され、その下端開口部に車軸2の車箱3に固定するためのネジ19が刻設されている。この主軸10の周囲に配置される複数の中間筒12,13および外筒11は、主軸と同様に金属製のものであって、円錐筒状に形成されており、これらの筒は外側に向かうほど上方位置となるよう主軸10の軸方向にずれた状態で配置される。そして、外筒11の外周部には、台車枠4の嵌込む嵌合部16が形成されている。また、ゴム状弾性体14は、主軸10、中間筒12、13、および外筒11の間に介在され、これらに加硫成形されて一体化されている。
そして、第1の中間筒12の下方位置には、主軸10から半径方向に突出するストッパフランジ17が第1の中間筒12の下方位置まで延設されている。このストッパフランジ17の主軸形成位置は、第1の中間筒12との間で、低荷重域(通常、車両の空車〜定員状態に相当する荷重域)でクリアランスLを有し、高荷重域(通常、車両の定員を超える満車状態に相当する荷重域)で第1の中間筒12との間で接触する位置に設定されている。
また、ストッパフランジ17には、高荷重域で第1の中間筒12と接触するため、そのフランジ厚みが大きく設定され、強度アップが図られている。なお、ストッパフランジ17は、図1に示すように、車軸箱3に取り付けるための取付座としても機能している。
また、ストッパフランジ17の第1の中間筒12と対向する面にストッパゴム18が積層され、ストッパフランジ17と第1の中間筒12とのメタルタッチを避けるようにしている。このストッパゴム18は、主軸10と第1の中間筒12の間に介在されるゴム状弾性体14と一体的に加硫成形されている。
上記構成の軸ばね装置1は、図1に示すように、鉄道車両における車軸2の中心の前後両側位置で、主軸10の軸線を上下垂直姿勢にした状態で台車枠4と車軸箱3との間に介装して用いられる。
このような使用形態で、空車ないし定員未満までの低荷重域では、ストッパフランジ17のストッパゴム18と第1の中間筒12との下端との間にはクリアランスが形成され、ゴム状弾性体14による軸ばね本体15のばね作用のみが働く。そのため、図3に示す特性図のように、軸ばね装置1全体のばね定数は低く、曲線走行時にも脱線等を起こさず追従性に優れた特性を発揮する。
そして、定員以上の満車状態のように高荷重域では、第1の中間筒12の下端とストッパゴム18とが当接し、第1の中間筒12と主軸10との間のゴム状弾性体14のばね作用がほとんど働かなくなり、第1の中間筒12、第2の中間筒13および外筒11との間に介在されたゴム状弾性体14によるばね作用のみが働くことになる。そのため、図3に示す特性図のように、軸ばね装置1全体のばね定数が高くなる非線形の特性を発揮する。
このように、ゴム弾性体14のゴムへの負担が大きくなる高荷重域では高いばね特性で、ゴムの動き(歪み)を抑制することになるので、耐久性・クリープ特性を向上させることができる。
また、主軸10から外筒11にかけて筒間に介在されるゴム状弾性体14の厚みが等しく設定されているが、構造上最も内側のゴム層が面圧(応力)的にも負担が大きくなる。しかし、本実施形態のように、第1の中間筒12とストッパフランジ17とを干渉させることにより、最も内側のゴム状弾性体14の負担を減らすことができ、製品全体の耐久性を向上させることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で多くの修正・変更を加えることができるのは勿論である。例えば、上記実施形態では、2個の中間筒を用いた例を示したが、これに限らず、3個以上の中間筒あるいは1個の中間筒を用いたものであってもよい。また、上記実施形態では鉄道車両用の軸ばね装置について説明したが、それ以外の用途に適用してもよいことは勿論である。
1 軸ばね装置
2 車軸
3 車軸箱
4 台車枠
10 主軸
11 外筒
12,13 中間筒
14 ゴム状弾性体
15 軸ばね本体
16 嵌合部
17 ストッパフランジ
18 ストッパゴム
2 車軸
3 車軸箱
4 台車枠
10 主軸
11 外筒
12,13 中間筒
14 ゴム状弾性体
15 軸ばね本体
16 嵌合部
17 ストッパフランジ
18 ストッパゴム
Claims (3)
- 主軸とその周囲に配置された外筒との間に、中間筒とゴム状弾性体とが同心状態でかつ半径方向に交互に積層され、前記主軸に半径方向に突出するストッパフランジが最も内側の中間筒の下方まで延設され、該ストッパフランジと前記最も内側の中間筒とは、低荷重域でクリアランスを有し、高荷重域で接触するようにしたことを特徴とする軸ばね装置。
- 前記ストッパフランジの中間筒と対向する面がストッパゴムで覆われたことを特徴とする請求項1に記載の軸ばね装置。
- 前記主軸の軸線を上下垂直姿勢にした状態で、前記外筒が台車枠に、また前記主軸の下端部が車軸側に夫々取付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道車両用の軸ばね装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004240691A JP2006057746A (ja) | 2004-08-20 | 2004-08-20 | 軸ばね装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004240691A JP2006057746A (ja) | 2004-08-20 | 2004-08-20 | 軸ばね装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006057746A true JP2006057746A (ja) | 2006-03-02 |
Family
ID=36105384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004240691A Withdrawn JP2006057746A (ja) | 2004-08-20 | 2004-08-20 | 軸ばね装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006057746A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009079622A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Toyo Tire & Rubber Co Ltd | 鉄道車両用軸ばね |
JP2010202179A (ja) * | 2009-02-05 | 2010-09-16 | Tokyu Car Corp | 軸箱支持構造 |
CN102094925A (zh) * | 2009-12-15 | 2011-06-15 | 东洋橡胶工业株式会社 | 铁道车辆用轴弹簧 |
CN102401084A (zh) * | 2010-09-15 | 2012-04-04 | 溧阳市振大铁路设备有限公司 | 城市轨道列车转向架的轴箱弹簧 |
CN105626736A (zh) * | 2016-03-07 | 2016-06-01 | 青岛思锐科技有限公司 | 非线性锥形辅助弹簧及空气弹簧 |
WO2022163018A1 (ja) * | 2021-02-01 | 2022-08-04 | ニッタ化工品株式会社 | 軸ばね |
-
2004
- 2004-08-20 JP JP2004240691A patent/JP2006057746A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20070629 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080605 |