JP5107001B2 - フィルタユニットパネルの製造方法、およびフィルタユニット - Google Patents

フィルタユニットパネルの製造方法、およびフィルタユニット Download PDF

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Description

本発明は、クリーンルーム、空調設備、ガスタービン、蒸気タービン等の吸気口において使用されるフィルタユニットパネルおよびこのパネルを構成するフィルタユニットに関する。
クリーンルーム、空調設備、ガスタービン、蒸気タービン等の吸気口にはエアフィルタが設けられている。これらの用途におけるエアフィルタとしては、フィルタ濾材とそれを支持する枠体とを有する複数のフィルタユニットを、その外周面が互いに接するように連結させたフィルタユニットパネルが適している。特許文献1には、フィルタユニットを連結したフィルタユニットパネルの一例が開示されている(図2)。
特許文献1に開示されているフィルタユニットパネルは、樹脂部材を枠体とするフィルタユニットを一体化したものであってパネルの軽量化に適している。
特開2005−177641号公報
樹脂部材を枠体とするフィルタユニットを用いる場合、フィルタユニットの連結は、溶着によって枠体を互いに接合することにより行うことができる。溶着による接合は、互いに当接する外周面でなく、連続する枠体の面を跨ぐように配置された接合樹脂により行うこととなる。しかし、このような溶着では、通常、隣接するフィルタユニットの接合強度が不足し、フィルタユニットパネルの耐圧を十分に大きくできない。
本発明は、樹脂部材を枠体として有する複数のフィルタユニットを溶着により接合する方法の改良を図り、耐圧に優れたフィルタユニットパネルを提供することを目的とする。本発明の別の目的は、上記改良された方法への使用に適したフィルタユニットを提供することにある。
本発明の第1の側面からは、連結された複数のフィルタユニットを備えたフィルタユニットパネルの製造方法であって、以下の第1ステップと第2ステップとを含む製造方法が提供される。
第1ステップでは、フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、前記枠体が、前記フィルタ濾材よりも当該濾材を通過する気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有する樹脂部材であり、前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有する、複数のフィルタユニット、が準備される。
第2ステップでは、前記複数のフィルタユニットを、隣接するフィルタユニットの前記外周面が互いに接するとともに前記凸部が少なくともその底部において互いに接しつつもその先端が離間するように配置した状態で、前記凸部が溶着される。
本発明の第2の側面からは、連結された複数のフィルタユニットを備えたフィルタユニットパネルの別の製造方法であって、以下の第1ステップと第2ステップとを含む製造方法が提供される。
第1ステップでは、フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、前記枠体が、前記フィルタ濾材よりも当該濾材を通過する気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有する樹脂部材であり、前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有し、前記壁面が凹凸を有する、複数のフィルタユニット、が準備される。
第2ステップでは、前記複数のフィルタユニットを、隣接するフィルタユニットの前記外周面が互いに接するとともに前記凸部の前記壁面が互いに接するように配置した状態で、前記凸部が溶着される。
本発明の第1の側面によれば、凸部の先端が離間した状態で溶着が行われるため、先端が離間して形成された空間へと溶解した樹脂が流れ込む。このため、先端が密着した凸部を用いて溶着した場合よりもフィルタユニットの接合強度が大きくなる。また、本発明の第2の側面によれば、凹凸を有する壁面が接した状態で凸部の溶着が行われるため、凹凸がない凸部を用いて溶着した場合よりもフィルタユニットの接合強度が大きくなる。こうして、本発明によれば、フィルタユニットの接合強度が改善され、その結果、フィルタユニットパネルの耐圧が向上する。
本発明の第1の側面による製造方法には、以下のフィルタユニットのセットが適している。このフィルタユニットのセットは、フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、前記枠体が、前記フィルタ濾材よりも当該濾材を通過する気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有し、前記上面および/または前記下面に凸部を有し、前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有する、複数のフィルタユニット、からなるフィルタユニットのセットである。そして、前記複数のフィルタユニットが、フィルタユニットAと、前記凸部の高さが前記フィルタユニットAよりも低いフィルタユニットBと、を含み、前記凸部を溶着することにより、前記フィルタユニットAと前記フィルタユニットBとを一体化することができる。
このフィルタユニットのセットによれば、フィルタユニットAの凸部がフィルタユニットの凸部よりも高いために、互いに接した状態でユニットAの凸部の先端はユニットBの凸部の先端を超えた高い位置にある。このため、これら凸部を溶着リブとして溶着すると、ユニットAの凸部の先端近傍の樹脂が溶解してユニットBの凸部上に流れ出して固化することになる。
本発明の第1の側面による製造方法には、以下のフィルタユニットも適している。このフィルタユニットは、フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、前記枠体が、前記フィルタ濾材よりも当該濾材を通過する気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有する樹脂部材であり、前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有し、前記壁面が前記凸部の底部におけるよりも前記凸部の先端部において前記内周面側へと後退している。
このフィルタユニットによれば、凸部の先端が内周面側に後退しているために、凸部が底部において互いに接した状態で凸部の先端の間には空隙が形成される。このため、凸部を溶着リブとして溶着すると、凸部の先端近傍の樹脂が溶解して凸部の間の空隙に流れ込んで固化することになる。
本発明の第2の側面による製造方法には、以下のフィルタユニットが適している。このフィルタユニットは、フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、前記枠体が、前記フィルタ濾材よりも当該濾材を通過する気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有する樹脂部材であり、前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有し、前記壁面が凹凸を有する、フィルタユニットが適している。
このフィルタユニットによれば、互いに接触する凸部の壁面に凹凸が形成されている。このため、これら凸部を溶着リブとして溶着すると、凹凸により凸部の接合面積が増加する。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を例示する。
図1は、フィルタユニットパネルを構成するフィルタユニットの斜視図である。フィルタユニット100はフィルタ濾材1と枠体2とを備え、フィルタ濾材1の周縁部は枠体2により支持されている。フィルタ濾材1は、濾過面積の増加のためにプリーツ加工(ひだ折り加工)されている。フィルタ濾材1は、平面視(フィルタ濾材を通過する気流に沿って見た状態を指す)で矩形であり、枠体2は、平面視でその内周および外周がそれぞれ矩形を描く額縁形状を有する。
枠体2の外周面24には嵌合部4,5’が形成されている。嵌合部4,5’は、枠体の周方向に伸長し、枠体の高さ方向に交互に配列した凸部(峰部)および凹部(谷部)から構成されている。嵌合部4,5’は、複数のフィルタユニット100を一体化するときに隣接するユニットの嵌合部と嵌め合わされることになる。
図2(嵌合部5’が伸長する方向に沿ったフィルタユニット100の断面図)および図3(嵌合部4が伸長する方向に沿ったフィルタユニット100の断面図)を図1とともに参照しながら、フィルタユニットについてさらに説明する。嵌合部4が形成された枠体2の外周面とフィルタ濾材1を挟んで反対側の外周面には、嵌合部4’が形成されている。嵌合部4’は、嵌合部4とは凸部と凹部とが逆になった形状を有し、嵌合部4と嵌め合わせ可能に形成されている。同様に、嵌合部5’が形成された枠体2の外周面とフィルタ濾材1を挟んで反対側の外周面には嵌合部5’が形成されている。嵌合部5も、嵌合部5’とは凹凸が反転した形状を有し、嵌合部5’と嵌め合わせ可能である。このように、枠体2は、平面視でフィルタ濾材1を挟んで対向する部分の外周面に、互いに嵌め合わせ可能な嵌合部4,4’;5,5’を有する。
枠体2の上面21および下面22には凸部10が形成されている。凸部10は、枠体2の外周面24を延伸した壁面を有する。また、凸部10は、上面21および下面22のそれぞれにおいて枠体2を周回するように形成されている。凸部10は、複数のフィルタユニット100を一体化するときに溶着リブとして機能する。
フィルタ濾材1は枠体2の内周面23に固定されている。フィルタ濾材1は、接着剤を用いて枠体2に接合してもよいし、枠体を射出成形するとともに枠体に固定しても構わない。射出成形は、枠体の形成とともにフィルタ濾材を枠体に固定してフィルタユニットの製造工程を簡略化する。
以下、フィルタユニット100を組み合わせてパネルとする方法を説明する。まず、複数のフィルタユニットを準備し、所望のパネル形状および大きさを参照しつつ、隣接するフィルタユニット100a,100bの嵌合部4,4’;5,5’を嵌め合わせていく。複数のフィルタユニット100a,100bは、枠体高さ方向については互いに拘束され固定される(図4参照)。
図4に示すように、フィルタユニット100a,100bの凸部10a,10bの高さは互いに異なっている。言い換えれば、凸部10a、10bは、ユニット100a,100bの上面および下面を同じ高さに揃えた状態で、互いに接しつつもその先端が凸部の高さ方向に離間している。
次いで、隣接する枠体の凸部10a,10bを溶着リブとして溶着を行う。溶解した凸部10a,10bは、上面11および下面12を跨ぐように変形し、この状態で固化して接合樹脂6となる(図5(a)参照)。このとき、相対的に高い凸部10aは溶解して相対的に低い凸部10bの上に覆いかぶさるように変形する。溶着では、樹脂が完全に溶解した状態に至るわけではないため、樹脂が実質的に接合されている部分の面積の大きさが接合強度に影響する。
接合樹脂6において樹脂の接合への寄与が大きい部分60(図5(b))は、接合樹脂凸部10a,10bの高さが等しい場合の接合樹脂8における同部分80(図6(b))よりも広がることになる。このため、フィルタユニット100a,100bの接合強度が増加する。このように、凸部の高さが異なるフィルタユニットを含むフィルタユニットのセットは、フィルタユニットパネルの強度の向上に適している。なお、図6(b)に示した接合樹脂8は、図6(a)に示したフィルタユニットの凸部15a,15b(高さが等しい凸部)を溶着した後に生じるものである。なお、接合樹脂6は、フィルタユニットパネルを平坦な面に置いたときに、フィルタ濾材1が直接その面に接しないようにするスペーサとしても機能する。これを考慮すると、接合樹脂6の高さは1mm以上が好ましい。
溶着により、フィルタユニット100は、枠体周方向についても固定される。溶着の種類は、特に制限されず、超音波溶着、熱溶着、レーザー溶着であってよい。
図7に示すフィルタユニットもフィルタユニットパネルの接合強度の向上に適している。フィルタユニット100a,100bの凸部11a,11bは、その底部においては外周面を延伸した壁面を有し、この壁面において互いに接している。しかし、凸部11a,11bの互いに対向する壁面は、その先端近傍で面取りされており、この部分で先端に向かうにつれてフィルタ濾材側(枠体の内周面側)に徐々に後退している。このため、図7に示したように、凸部11a,11bは、底部において互いに接しているものの先端においては離間している。
図7に示すフィルタユニットを凸部11a,11bを溶着リブとして溶着すると、凸部先端部の樹脂が凸部11a,11bの先端の間に形成された溝に流れ込む。ここに流れ込んだ樹脂がフィルタユニットの接合強度の向上に貢献する。
図8(a)に示すフィルタユニットもフィルタユニットパネルの接合強度の向上に適している。凸部の近傍のフィルタユニット100a,100bでは、凸部13a,13bが、ともに隣接する凸部に接触する壁面(枠体の外周面側の壁面)に凹凸を有し、この凹凸が嵌合するように接触している。このため、凸部13a,13bの接合面の面積は、平坦な壁面を接合面とする場合よりも大きくなっている。図8(b)は、凸部13a,13b近傍の拡大図である。
溶着の結果、図9に示すように、フィルタユニット100が外周面で接するように接合されてフィルタユニットパネル200が形成される。
フィルタユニットパネル200の側面には外枠を配置してもよい。図10に外枠20を取り付けたフィルタユニットパネル300の一例を示す。外枠20は、フィルタユニットを保護し、パネル全体の強度を増し、フィルタユニットパネルの設置を容易にする。外枠20は、例えば、押出成形による棒状体を組み合わせたものとするとよい。外枠20の断面の一例を図11に示す。この外枠20は、押出成形により得られた樹脂部材であり、フィルタユニットの枠体と同様、溶着リブとしての凸部45を備えている。凸部45は、外枠の内周面を延伸した壁面を有し、この壁面がユニットの凸部10aと接するように配置された状態で溶着リブとなり、凸部10aとともに接合樹脂7となって外枠20をフィルタユニットに接合する。外枠20同士も、凸部45に由来する樹脂により形成された接合樹脂7’により互いに接合される。なお、外枠20には、軽量化等のために、中空部41および後退部42が設けられている。
枠体2および外枠20を構成する樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂(芳香族ポリアミド系樹脂を含む)、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂(ABS樹脂等)、ポリカーボネート系樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、2種以上を混合して用いてもよいし、枠体と外枠とで異なる種類の樹脂を用いても構わない。樹脂には、ガラス繊維、炭素繊維等の充填剤、顔料、抗菌剤等を添加してもよい。
フィルタ濾材1としては、メルトブロー不織布、エレクトレットフィルタ等を用いればよい。好ましいフィルタ濾材1としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜と通気性繊維層との積層体を挙げられる。通気性繊維層は、例えば高分子繊維材料から構成するとよい。フィルタ濾材1の材料としてはガラス繊維も知られているが、ガラス繊維を用いると焼却処分が難しくなる。
溶着リブとする凸部の高さは、特に制限されないが、1mm〜4mmが好ましく、凸部の幅は1mm〜2mmが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
(参照例)
PTFE多孔質膜と通気性繊維層との積層体(日東電工社製「NTF9317−H01」)を、山高さが27mmで山の数が95個となるようにプリーツ加工した。なお、上記積層体からなる濾材の圧力損失は、気流速度5.3cm/秒の条件で170Paである。他方、ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製「ユーピロン」)の切削加工により、プリーツ加工したフィルタ濾材を収容できる枠体を作製した。図1に示した枠体2と同様、この枠体には、外周面を周方向に伸長する嵌合部と、上面および下面を周回する凸部(溶着リブ)とを形成した。枠体の外形は195mm×295mm、枠体の厚さ(高さ)は30mmとした。凸部の高さは2mm、凸部の幅は1.5mmとした。フィルタ濾材を枠体の内部に接着剤(セメダイン社製「PPX」)で固定し、図1に示したような形状のフィルタユニットを得た。
上記で得たフィルタユニットを、縦2個、横3個となるように嵌合部を嵌め合わせて連結させた。フィルタユニットは、隣接する枠体の外周面および凸部の壁面全体が密着するように配置した。参照例における溶着前のフィルタユニットの断面は図6と同様である。次いで、凸部を加熱して溶解させる熱溶着を上面および下面について順次行い、フィルタユニットを一体化した(図9参照)。
さらに、フィルタユニット全体を囲むように外枠を配置した。外枠は、枠体と同じポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製「ユーピロン」)を押出加工して得た4本の棒材からなり、各棒材の内周面には溶着リブとなる凸部を形成した。外枠とフィルタユニットとの接合部分では、外枠の凸部とフィルタユニットの凸部と互いに接触していた(図11参照)。引き続き、これらの凸部を溶着リブとする熱溶着により外枠とフィルタユニットとを一体化した。熱溶着は、フィルタユニット100が隣接する部分、フィルタユニット100と外枠20とが接する部分、および外枠20を構成する棒材が互いに接する部分のすべてにおいて両面について行った。こうして、外枠付きのフィルタユニットパネル(エアフィルタ)を得た。図12に、この参照例におけるフィルタユニット100および外枠20の配置を示す。
(実施例1)
凸部先端の外周面側の隅角部を面取りしたことを除いては参照例と同様にして、エアフィルタを得た。面取りの幅は、凸部高さ方向、凸部幅方向はともに0.5mmとした。実施例1における溶着前のフィルタユニットの断面は図7と同様である。
(実施例2)
凸部先端の外周面側の隅角部を面取りしたことを除いては参照例と同様にして、エアフィルタを得た。面取りの幅は、凸部高さ方向は1mm、凸部幅方向は0.5mmとした。実施例2における溶着前のフィルタユニットの断面は図7と同様である。
(実施例3)
凸部の高さが2mm、幅が1.5mmのフィルタユニットAと、凸部の高さが1.5mm、幅が1.5mmのフィルタユニットBとをそれぞれ3個ずつ準備し、フィルタユニットAとBとが隣接するように交互に配置したことを除いては参照例と同様にして、エアフィルタを得た。実施例3における溶着前のフィルタユニットの断面は図4と同様である。
(実施例4)
凸部の外周面側の壁面に凹凸を形成したことを除いては参照例と同様にして、エアフィルタを得た。実施例4における溶着前のフィルタユニットの断面は図8と同様である。
実施例1〜4および参照例から得た各エアフィルタについて、図13に用いた装置を用いて耐圧試験を行った。この装置では、耐圧容器30内にエアフィルタ31を設置した状態でファンブロア33から空気が容器30内に送り込まれる。エアフィルタ31の上流側と下流側との差圧を差圧計32で測定しながらエアフィルタ31が破壊するまでファンブロアによる送風を続行し、エアフィルタ31が破壊したときの差圧を耐圧とした。なお、この測定では、差圧を100Paごとに段階的に引き上げて耐圧を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005107001
フィルタユニットの凸部形状を改善した溶着により、各実施例のエアフィルタの耐圧は参照例を大幅に上回り、実施例2,3では差圧2000Paでも破壊しなかった。
本発明のフィルタユニットパネルは、クリーンルーム、空調設備、ガスタービン、蒸気タービン等の吸気口に使用されるエアフィルタに好適である。
フィルタユニットの一形態を示す斜視図である。 図1のフィルタユニットの断面図である。 図1のフィルタユニットの断面図である(図2の断面図とは断面観察方向が直交する)。 高さが異なる凸部を有する2つのフィルタユニットの外周面の嵌合部を嵌合させた状態の一例を示す断面図である。 図4に示した2つのフィルタユニットを溶着した状態を示す断面図(a)と、接合樹脂による接合部分近傍の拡大図(b)である。 高さが同じで壁面が平坦な凸部を有する2つのフィルタユニットの外周面の嵌合部を嵌合させた状態を示す断面図(a)と、その凸部を溶着して生じる接合樹脂近傍の拡大図(b)である。 先端が内周面側に後退した凸部を有する2つのフィルタユニットの外周面の嵌合部を嵌合させた状態の一例を示す断面図である。 壁面に凹凸が形成された凸部を有する2つのフィルタユニットの外周面の嵌合部を嵌合させた状態の一例を示す断面図(a)と、その凸部近傍の拡大図(b)である。 4つのフィルタユニットが連結した状態(パネル)を示す斜視図である。 外枠を備えたフィルタユニットパネルの一例を示す斜視図である。 外枠とフィルタユニットとの当接させた状態の一例を示す断面図である。 外枠を備えたフィルタユニットパネルの一例を示す平面図である。 実施例において耐圧測定に用いた装置の構成を示す図である。
符号の説明
1 フィルタ濾材
2 枠体
4,4’,5,5’ 嵌合部
6,7,7’,8 接合樹脂
10,10a,10b,11a,11b,13a,13b,15a,15b 凸部
20 外枠
21 上面
22 下面
23 内周面
24 外周面
100 フィルタユニット
200 フィルタユニットパネル
300 外枠付きフィルタユニットパネル

Claims (5)

  1. 連結された複数のフィルタユニットを備えたフィルタユニットパネルの製造方法であって、
    フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、
    前記枠体が、前記フィルタ濾材を通過する気流に沿って見たときに額縁形状を有するとともに、前記フィルタ濾材よりも前記気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有する樹脂部材であり、
    前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、
    前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有する、
    複数のフィルタユニット、
    を準備する、第1ステップと、
    前記複数のフィルタユニットを、隣接するフィルタユニットの前記外周面が互いに接するとともに前記凸部が少なくともその底部において互いに接しつつもその先端が離間するように配置した状態で、前記凸部を溶解して変形させ、前記隣接するフィルタユニットの前記上面を跨ぐ接合樹脂および/または前記下面を跨ぐ接合樹脂を形成することにより、溶着する、第2ステップと、
    を含むフィルタユニットパネルの製造方法。
  2. 隣接するフィルタユニットの外周面が互いに接するように連結された複数のフィルタユニットを備えたフィルタユニットパネルの製造に用いるフィルタユニットのセットであって、
    フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、
    前記枠体が、前記フィルタ濾材を通過する気流に沿って見たときに額縁形状を有するとともに、前記フィルタ濾材よりも前記気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、前記外周面とを有する樹脂部材であり、
    前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、
    前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有する、
    複数のフィルタユニット、からなるフィルタユニットのセットであって、
    前記複数のフィルタユニットが、
    フィルタユニットAと、前記凸部の高さが前記フィルタユニットAよりも低いフィルタユニットBと、を含み、
    記フィルタユニットAと前記フィルタユニットBとを前記外周面が互いに接するとともに前記凸部が少なくともその底部において互いに接しつつもその先端が離間するように配置した状態で、前記凸部を溶解して変形させ、前記フィルタユニットAおよび前記フィルタユニットBの前記上面を跨ぐ接合樹脂および/または前記下面を跨ぐ接合樹脂を形成することにより溶着し、フィルタユニットパネルとして一体化できる、
    フィルタユニットのセット。
  3. 隣接するフィルタユニットの外周面が互いに接するように連結された複数のフィルタユニットを備えたフィルタユニットパネルの製造に用いるフィルタユニットであって、
    フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、
    前記枠体が、前記フィルタ濾材を通過する気流に沿って見たときに額縁形状を有するとともに、前記フィルタ濾材よりも前記気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、前記外周面とを有する樹脂部材であり、
    前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、
    前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有し、
    前記壁面が前記凸部の底部におけるよりも前記凸部の先端部において前記内周面側へと後退し、
    複数の前記フィルタユニットを、隣接するフィルタユニットの前記外周面が互いに接するとともに前記凸部が少なくともその底部において互いに接しつつもその先端が離間するように配置した状態で、前記凸部を溶解して変形させ、前記隣接するフィルタユニットの前記上面を跨ぐ接合樹脂および/または前記下面を跨ぐ接合樹脂を形成することにより溶着し、フィルタユニットパネルとして一体化できる、
    フィルタユニット。
  4. 連結された複数のフィルタユニットを備えたフィルタユニットパネルの製造方法であって、
    前記枠体が、前記フィルタ濾材を通過する気流に沿って見たときに額縁形状を有するとともに、前記フィルタ濾材よりも前記気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有する樹脂部材であり、
    前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、
    前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有し、
    前記壁面が凹凸を有する、
    複数のフィルタユニット、
    を準備する、第1ステップと、
    前記複数のフィルタユニットを、隣接するフィルタユニットの前記外周面が互いに接するとともに前記凸部の前記壁面が互いに接するように配置した状態で、前記凸部を溶解して変形させ、前記隣接するフィルタユニットの前記上面を跨ぐ接合樹脂および/または前記下面を跨ぐ接合樹脂を形成することにより、溶着する、第2ステップと、
    を含むフィルタユニットパネルの製造方法。
  5. 隣接するフィルタユニットの外周面が互いに接するように連結された複数のフィルタユニットを備えたフィルタユニットパネルの製造に用いるフィルタユニットであって、
    フィルタ濾材と、前記フィルタ濾材を支持する枠体とを備え、
    前記枠体が、前記フィルタ濾材を通過する気流に沿って見たときに額縁形状を有するとともに、前記フィルタ濾材よりも前記気流の上流側に位置して前記上流側を向く上面と、前記フィルタ濾材よりも前記気流の下流側に位置して前記下流側を向く下面と、前記フィルタ濾材を支持する内周面と、外周面とを有する樹脂部材であり、
    前記上面および/または前記下面に樹脂からなる凸部を有し、
    前記凸部が少なくともその底部において前記外周面を延伸した壁面を有し、
    前記壁面が凹凸を有
    複数の前記フィルタユニットを、隣接するフィルタユニットの前記外周面が互いに接するとともに前記凸部の前記壁面が互いに接するように配置した状態で、前記凸部を溶解して変形させ、前記隣接するフィルタユニットの前記上面を跨ぐ接合樹脂および/または前記下面を跨ぐ接合樹脂を形成することにより溶着し、フィルタユニットパネルとして一体化できる、
    フィルタユニット。
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