JP5106293B2 - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Description

この発明は、油圧緩衝器に関し、特に、緩衝器本体に介装の懸架バネの上端が緩衝器本体の圧縮作動などに起因して回転することを許容する樹脂製のベアリングを有する油圧緩衝器の改良に関する。
緩衝器本体に介装の懸架バネの上端が緩衝器本体の圧縮作動などに起因して回転することを許容する樹脂製のベアリングを有する油圧緩衝器としては、これまでに明確な先行技術となるべき特許文献による提案はない。
しかし、たとえば、特許文献1に開示の油圧緩衝器にあっては、詳細な構造が省略されたベアリングを有しており、したがって、このベアリングが特許文献2に開示の樹脂製のベアリングであれば、このベアリングが金属製とされる場合に比較して、軽量化とコストダウンが実現可能になる。
しかしながら、特許文献1に開示の提案にあって、ベアリングは、環状に形成されて、懸架バネの上端を係止するほぼ皿状に形成のバネ受における中央部に載置されているが、このバネ受は、中央部に緩衝器本体を構成してバンプクッションを上端部に有するロッド体の上端部を挿通させる筒状部からなる孔を有している。
そして、上記のベアリングは、この筒状部に介装されるようにして配設されるが、その孔は、下方のバンプクッションが軸芯部に有する縦孔の径とほぼ同じ径を有するように形成されているから、バンプクッションは、緩衝器本体の最圧縮作動で圧縮するときに、上端部を上記の孔内に侵入させる。
そしてまた、バンプクッションにあっては、最圧縮している緩衝器本体が伸長を開始すると、バンプクッションの上端部を上記の孔から抜き出るように後退し、この後退と上記の侵入とを繰り返す場合には、バンプクッションの上端部が破損したり破断したりしてクッション機能を低下させる。
そこで、非特許文献としての図面(図3)に示す提案、すなわち、本願出願人が先にした提案にあっては、環状に形成される樹脂製のベアリング1にあって、中央部の下端に筒状突起部1aを形成して、この筒状突起部1aにロッド体2の上端部を貫通させながらこの筒状突起部1aを鋼板からなり懸架バネSの上端を係止させるバネ受3の中央部に開穿の開口3aに差し込む。
それゆえ、この図面に示す提案によれば、バネ受3の中央部に開穿の開口3aに上記の筒状突起部1aを臨在させるから、この開口3aにバンプクッション4の上端部が侵入することを阻止でき、したがって、上記したバンプクッション4における上端部の破損などに起因するクッション機能の低下をあらかじめ回避し得る。
特開2008‐89151公報(明細書中の段落0015,同0017および図2参照) 特開2002‐257146公報(要約,明細書中の段落0020,同0029および図1,図2,図5参照)
しかしながら、上記した非特許文献としての図面に開示の提案にあっては、バンプクッション4の上端を対向させるバネ受3の中央部に開穿の開口3aが、特許文献1に開示の提案におけるバネ受の孔に比較して小さいから、この開口3aにバンプクッション4の上端部が入り込み難くなり、バンプクッション4におけるクッション機能の低下を招来しないと言い得るが、新たな不具合の発生が危惧される。
すなわち、上記の図面に開示の提案にあっては、ベアリング1の下端に形成の筒状突起部1aがバネ受3の中央部に開穿の開口3aに差し込まれて臨在するから、緩衝器本体の最圧縮時に上記の開口3aにバンプクッション4の上端部が入り込む余地はないが、バンプクッション4の上端が上記の筒状突起部1aに衝突するように圧接する。
それゆえ、バンプクッション4の上端が樹脂製のベアリング1に衝突する状況が発現されるから、この樹脂製のベアリング1が金属製とされる場合に比較して機械的に故障し易くなり、実際に故障する場合には、ベアリング機能が低下しあるいはベアリング機能を発揮し得なくなり、懸架バネの圧縮時に発生される回転力がロッド体2の上端に連結される車体側たるマウントMに伝播される。
そして、この回転力が伝播されるマウントMにあっては、設定されない捻り力を受けることになり、所定の耐久性がいたずらに低下される不具合を招く。
この発明は、このような現状を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、クッション機能の低下を危惧させないバンプクッションを備えると共に、バンプクッションの衝突による機械的故障を招来しない樹脂製のベアリングを備え、その汎用性の向上を期待するのに最適となる油圧緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明による油圧緩衝器の構成を懸架バネの配在下にシリンダ体対してロッド体を出没可能に挿通させる緩衝器本体と、この緩衝器本体における上記ロッド体の上端部を囲むように設けられるバンプクッションと、このバンプクッションの上端に対向すると共に上記懸架バネの上端を係止するバネ受と、このバネ受と上記ロッド体の上端に連結されるマウントとの間に設けられる環状に形成の樹脂製のベアリングとを有し、このベアリングが上記バンプクッションの上端に対向する筒状突起部を有し、この筒状突起部が上記バネ受に形成されて上記ロッド体を貫通させる開口に臨在される油圧緩衝器において、上記バネ受と上記バンプクッションの上端との間に環状に形成のシート部材を設け、このシート部材が上記ロッド体を挿通させる中央開口を有すると共に圧縮する上記バンプクッションにおける上端部の上記中央開口への侵入を阻止し、上記ベアリングにおける上記筒状突起部の下端とこれが対向する上記シート部材との間に環状隙間が形成され、上記バネ受と上記ベアリングとの間に座金が配在され、この座金が中央部に上記ベアリングにおける上記筒状突起部を貫通させ、上記ベアリングが上記ロッド体の外周に隣接する筒部とこの筒部の上端に一体に連設されるフランジ部とを有する上部ケースと、この上部ケースの外側に配設されてこの上部ケースにおける上記筒部の外側に位置決められる筒部とこの筒部の上端に一体に連設されて上記上部ケースにおける上記フランジ部の下方に位置決められるフランジ部とを有する下部ケースと、上記上部ケースにおける上記フランジ部と上記下部ケースにおける上記フランジ部との間に配設されて両者間における水平方向の相対回転を許容する環状に形成のスラスト滑り軸受片と、上記上部ケースにおける上記筒部と上記下部ケースにおける上記筒部との間に配設されて両者間における水平方向の相対回転を許容する筒状に形成のラジアル滑り軸受片とを有し、上記上部ケースにおける上記フランジ部と上記下部ケースにおける上記フランジ部と上記スラスト滑り軸受片とで外周側部を形成すると共に、上記上部ケースにおける上記筒部と上記下部ケースにおける上記筒部と上記ラジアル滑り軸受片とで内周側部を形成し、この内周側部の下端部を上記筒状突起部にするとする。
それゆえ、この発明にあっては、バンプクッションの上端とこのバンプクッションの上方に配設される樹脂製のベアリングの筒状突起部と間にシート部材が配在されるから、圧縮するバンプクッションの上端部が樹脂製のベアリングの筒状突起部側に侵入し得なくなり、したがって、圧縮するバンプクッションの上端部が樹脂製のベアリングの筒状突起部に衝突されなくなる。
その結果、バンプクッションの圧縮が繰り返されても、このバンプクッションの上端部が樹脂製のベアリングの筒状突起部側に侵入し、また、そこから退出することを繰り返さなくなり、したがって、バネ受の内周端にバンプクッションの上端が接触しなくなり、バンプクッションの上端部における破損や破断によるクッション機能の低下が危惧されない。
そして、樹脂製のベアリングにおける筒状突起部にあっては、この筒状突起部を有する内周側部が軸方向力を負担せず、すなわち、外周側部が本体部とされて軸方向力を受けるから、圧縮するバンプクッションからの軸方向力が直接作用せず、軸方向力を受けることによるベアリングにおける機械的故障の招来が危惧されない。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による油圧緩衝器は、図1に示すように、懸架バネSの配在下にシリンダ体側に対してロッド体2を出没可能に挿通させる緩衝器本体を有してなる。
緩衝器本体は、たとえば、複筒型に形成され、したがって、シリンダ体側は、図示しない内筒たるシリンダ体と、このシリンダ体の外側に配設される外筒5とを有し、ロッド体2は、外筒5の内側にあるシリンダ体に対して出没可能に連繋する。
そして、図示しないが、この緩衝器本体にあっては、シリンダ体内にピストン体が摺動可能に収装され、このピストン体によってシリンダ体内に伸側室と圧側室とが画成され、この伸側室と圧側室は、ピストン体に配在の減衰手段を介して相互に連通可能とされ、作動油が減衰手段を通過するときに所定の減衰力を発生する。
そして、同じく図示しないが、この緩衝器本体にあっては、上記の外筒5とシリンダ体との間がエアバネ力を発揮するリザーバ室とされ、このリザーバ室がシリンダ体内の圧側室とシリンダ体の下端内部に配在のベースバルブ部を介して相互に連通可能とされ、ベースバルブ部が有する減衰手段をシリンダ体内の圧側室からの作動油がリザーバ室に向けて通過するときに所定の減衰力を発生する。
ちなみに、図示しないが、緩衝器本体が単筒型に形成される場合には、シリンダ体がシリンダ体側とされ、このシリンダ体に対してロッド体2が出没可能に連繋し、また、シリンダ体内にピストン体と直列するフリーピストンを有し、このフリーピストンの背後側に画成される気室の膨縮でエアバネ力を発揮する。
なお、この単筒型に形成の緩衝器本体にあっても、シリンダ体内に摺動可能に収装のピストン体がシリンダ体内を摺動するときにこのピストン体が有する減衰手段で所定の減衰力を発生する。
一方、この発明による油圧緩衝器にあって、上記の緩衝器本体は、上記のロッド体2の上端部を囲むように配設されるバンプクッション4と、このバンプクッション4の上端に積層されるようにして対向すると共に中央部に上記のロッド体2を挿通させる開口3aを有しながら外周側部で懸架バネSの上端を係止するバネ受3と、このバネ受3と上記のロッド体2の上端に連結されるマウントM側との間に配設されて軸芯部に上記のロッド体2を貫通させる環状に形成の樹脂製のベアリング1とを有してなる。
バンプクッション4は、上端側の外径を大径にしながら下方に向けて外周を収斂させて下端側の外径を小径にする倒立截頭円錐筒状に形成されて、圧縮時に、すなわち、シリンダ体側たる外筒5の上昇で圧縮されるとき、下端側から上端側に向けて漸次潰れるようになる圧縮変形を可能にする。
そして、このバンプクッション4は、軸芯部に有する縦孔4aにロッド体2の上端部を挿通させて、上記の圧縮変形をするときに、ロッド体2に沿って下端が上昇し、下端側と共に上端側が圧縮されて外筒5側からの衝撃を吸収する。
なお、このバンプクッション4を構成する材料としては、凡そ弾性に富むものが選択されて良いが、従来からこの種のバンプクッションを構成する材料として選択されているものが利用されるのが良い。
バネ受3は、鋼板からプレス成形され、懸架バネSの上端を係止可能にする広さを有する概ね円形に形成され、中央部にロッド体2を挿通させる開口3aを有する。
ちなみに、バネ受3における外周側部は、懸架バネSの上端を安定状態に係止させて、特に、懸架バネSの上端が外周側部に対して離着座するときの騒音発生を防止する防振材S1などを懸架バネSの上端との間に挟持する。
ところで、このバネ受3は、外観上、上記したバンプクッション4の上端に着座しているが、実際には、バンプクッション4の上端に載置され、ロッド体2の螺条部2aにナットNを螺合してマウントMをロッド体2の上端に固定的に連結するとき、最終的に固定状態にバンプクッション4の上端に着座する。
ちなみに、この発明にあっては、バネ受3をバンプクッション4の上端に着座させるとき、このバネ受3とバンプクッション4の上端との間には、シート部材6を配在させるが、このシート部材6については、後述する。
樹脂製のベアリング1は、従前の金属製のベアリングと同様に所定のベアリング機能を発揮するもので、その作動するところに取り上げる程の特異性を有しないが、外装および内部構造を含めて全部が樹脂材からなる。
そして、この樹脂製のベアリング1は、前記した図3に示す先行例としての油圧緩衝器に利用されている樹脂製のベアリング1と同様に形成され、特に、環状に形成された言わば本体部たる外周側部に連続する筒状に形成の内周側部における下端部を筒状突起部1aにしている。
少し説明すると、ベアリング1は、図2に示すように、上部ケース11と、この上部ケース11の言わば外側に配設される下部ケース12と、上部ケース11と下部ケース12との間に配設されるスラスト滑り軸受片13およびラジアル滑り軸受片14とを有してなる。
上部ケース11は、樹脂材で形成され、ロッド体2の外周に隣接する筒部11aと、この筒部11aの上端に一体に連設されるフランジ部11bとを有し、下部ケース12は、同じく樹脂材で形成され、上部ケース11における筒部11aの外側に位置決められる筒部12aと、この筒部12aの上端に一体に連設されて上部ケース11におけるフランジ部11bの下方に位置決められるフランジ部12bとを有している。
スラスト滑り軸受片13は、樹脂材で環状に形成されながら上部ケース11におけるフランジ部11bと下部ケース12におけるフランジ部12bとの間に配設されて両者間における水平方向の相対回転を許容する。
ラジアル滑り軸受片14は、樹脂材で筒状に形成されながら上部ケース11における筒部11aと下部ケース12における筒部12aとの間に配設されて両者間における水平方向の相対回転を許容する。
そして、このベアリング1にあっては、上部ケース11におけるフランジ部11bと下部ケース12におけるフランジ部12bとスラスト滑り軸受片13とで環状に形成された本体部たる外周側部を形成し、この外周側部が図中で上下方向となる軸方向力を受ける部位としている。
それに対して、このベアリング1にあっては、上部ケース11における筒部11aと下部ケース12における筒部12aとラジアル滑り軸受片14とで内周側部を形成し、この内周側部を外周側部に比較して上記の軸方向力を受けないあるいは受ける可能性が低い部位としている。
そして、この内周側部の下端部がこの発明を構成する樹脂製のベアリング1における筒状突起部1aとされ、この筒状突起部1aの下端が後述するシート部材6の内周側部に対向している。
それゆえ、以上のように形成されたベアリング1にあっては、先ず、樹脂製とされるから、これが金属製とされる場合に比較して、軽量化とコスト低廉化の上で有利になる。
次に、このベアリング1にあっては、樹脂製であっても、本体部たる外周側部にスラスト滑り軸受片13を有してなるから、バネ受3を介しての懸架バネSからの回転力を車体側たるマウントMに伝播させない。
そして、このベアリング1にあっては、本体部たる外周側部が軸方向力を負担して、内周側部が軸方向力を負担しない部位となるから、仮に、この内周側部に機械的故障が発生されるとしても、外周側部における機械的故障が発現されない限りにおいて、ベアリング1として機能を損なう危惧がない。
上記の筒状突起部1aを有する樹脂製のベアリング1は、軸芯部にロッド体2を貫通させた状態で筒状突起部1aを上記したバネ受3の中央部に開穿の開口3aに差し込むようにしてバネ受3の上に載置される。
このとき、ベアリング1は、軸芯部にロッド体2を貫通させながらバネ受3の開口3aに筒状突起部1aを差し込むから、バネ受3がロッド体2に対して安定され、したがって、このバネ受け3に上端を係止させる懸架バネSの上端がロッド体2に対して揺れなくなり、爾後のロッド体2の上端へのマウントMの連結作業に際して、位置合せに手間を要せず、連結作業を容易にする。
このことは、前記した図面に示す先行例の場合でも同様であるが、前記した特許文献1に開示の提案にあっては、ベアリングをバネ受の上に載置しただけでは、バネ受の揺れを阻止できない、すなわち、懸架バネの上端の揺れを阻止できないから、爾後のロッド体の上端へのマウントの連結作業に際しては、位置合せに手間を要し、連結作業に手間を要す不具合がある。
一方、図示する実施形態にあって、ベアリング1の所定位置たるバネ受3の上への配設にあっては、このベアリング1における言わば本体部たる外周側部と下方のバネ受3との間には環状の座金7が配設され、バネ受3とベアリング1における前記した下側体との間の一体性を保障している。
ちなみに、この座金7の内周側部の内側には、ベアリング1の筒状突起部1aが臨在するのはもちろんで、この筒状突起部1aは、この座金7とバネ受3を貫通した状態で下端を後述するシート部材6の上端に対向させる、すなわち、図示するところでは、筒状突起部1aの下端とシート部材6の内周側部との間に環状隙間Aを有して、筒状突起部1aの下端をシート部材6の上端から離している。
これによって、同じく後述するが、バンプクッション4からの軸方向力がシート部材6に作用しても、その軸方向力がベアリング1における外周側部に作用して内周側部に伝わらなくなり、それゆえ、ベアリング1の内周側部が上記の軸方向力を受けて機械的故障を発生することがあらかじめ阻止される。
ところで、シート部材6は、鋼板からのプレス成形で環状に形成され、基本的には、バンプクッション4の上端に着座して、バンプクッション4が圧縮されるとき、このバンプクッション4の上端部が上記した筒状突起部1a側に侵入するのを阻止する。
それゆえ、この発明にあっては、バンプクッション4の上端に着座するシート部材6がこのバンプクッション4の上端部の上方への侵出を阻止するから、このバンプクッション4が圧縮されて上端部を上昇させるようになるとき、その際の軸方向力をシート部材6の上方にある筒状突起部1aの下端に伝播しなくなる。
なお、筒状突起部1aとシート部材6との間の環状隙間Aが解消されて、筒状突起部1aの下端がシート部材6の上端面に軽接触する状態にあっても、樹脂製のベアリング1が具有する弾性で吸収できる状況にある場合には、上記の軸方向力が車体側に伝播されない。
一方、このシート部材6は、上記したようにバンプクッション4の上端への定着が肝要とされるから、図示するところでは、外周側部がバンプクッション4の外周側部を包み込むとし、これによって、鉛直方向の移動が規制されるのはもちろんのこと、バンプクッション4の上端に対する水平方向の移動が規制されて定着性が保障される。
このように、シート部材6にあって、水平方向に移動が規制されることで、このシート部材6のロッド体2に対する干渉を抑制できる、すなわち、中央部に開穿されてロッド体2を挿通させる中央開口6aの内径をロッド体2の外径に近づけることが可能になり、したがって、中央開口6aの内径が小さくなるので、バンプクッション4の上端部の上方への侵出をより効果的に阻止することが可能になる。
そして、図示するところでは、このシート部材6とバンプクッション4の上端との間には、ダストブーツDのフランジ状の基部D1が挟持されるとし、この基部D1も小なりとは言え衝撃吸収の一役を担っている。
ちなみに、ダストブーツDを装備するのにあって、図示するとことでは、基部D1がシート部材6とバンプクッション4の上端との間に挟持されるとするが、これに代えて、図中に仮想線図で示すように、前記した防振材S1から延設されるとしても良い。
ロッド体2の上端に連結されるマウントMについては、凡そ周知の構造が採用されて良いが、図示するところでは、緩衝器側金具M1と、車体側金具M2と、両者M1,M2を一体に連結する弾性体M3とを有してなる。
そして、ロッド体2の上端は、螺条部2aに対するナットNの螺合で上記の緩衝器側金具M1に一体的に連結される。
それゆえ、上記のマウントMに緩衝器本体におけるロッド体2が連結される油圧緩衝器にあっては、緩衝器本体におけるシリンダ体側が車両における車軸側に連結されることで、車両の走行中に車軸側から入力される路面振動を緩衝器本体および懸架バネSが吸収すると共に、車両が路面突起を越えることで緩衝器本体が最圧縮状態になるとき、バンプクッション4が圧縮して衝撃を緩和し、車両における乗り心地を良好に保つ。
このとき、懸架バネSの上端が水平方向に回転しても、この懸架バネSの上端を係止するバネ受3と上方の車体マウントMとの間にベアリング1が配設されているから、このベアリング1が懸架バネSからの回転力の車体マウントM側への伝播を遮断し、車体マウントMに想定外の捻り力を作用せず、この車体マウントMにおける設定の耐久性をいたずらに低下させない。
そして、このとき、バンプクッション4の上端がこのバンプクッション4の上方に配設される樹脂製のベアリング1に衝突しないから、バンプクッション4の圧縮が繰り返されても、このバンプクッション4の上端部が樹脂製のベアリング1の筒状突起部1a側に侵入し、また、そこから退出することを繰り返さなくなり、さらに、バネ受3の内周端にバンプクッション4の上端が接触しないから、バンプクッション4の上端部における破損や破断によるクッション機能の低下が招来されず、樹脂製のベアリング1にあっても、内周側部が圧縮する懸架バネSやバンプクッション4からの軸方向力を受けないから、機械的故障が招来されない。
この発明の一実施形態による油圧緩衝器の上端部を一部破断して示す部分正面図である。 ベアリングの一実施形態を示す部分拡大縦断面図である。 先行例としての油圧緩衝器を図1と同様に示す図である。
符号の説明
1 ベアリング
1a 筒状突起部
2 ロッド体
3 バネ受
3a 開口
4 バンプクッション
5 シリンダ体側たる外筒
6 シート部材
6a 中央開口
7 座金
A 環状隙間
D ダストブーツ
D1 基部
M マウント
S 懸架バネ

Claims (3)

  1. 懸架バネの配在下にシリンダ体対してロッド体を出没可能に挿通させる緩衝器本体と、この緩衝器本体における上記ロッド体の上端部を囲むように設けられるバンプクッションと、このバンプクッションの上端に対向すると共に上記懸架バネの上端を係止するバネ受と、このバネ受と上記ロッド体の上端に連結されるマウントとの間に設けられる環状に形成の樹脂製のベアリングとを有し、このベアリングが上記バンプクッションの上端に対向する筒状突起部を有し、この筒状突起部が上記バネ受に形成されて上記ロッド体を貫通させる開口に臨在される油圧緩衝器において、
    上記バネ受と上記バンプクッションの上端との間に環状に形成のシート部材を設け、このシート部材が上記ロッド体を挿通させる中央開口を有すると共に圧縮する上記バンプクッションにおける上端部の上記中央開口への侵入を阻止し、
    上記ベアリングにおける上記筒状突起部の下端とこれが対向する上記シート部材との間に環状隙間が形成され、
    上記バネ受と上記ベアリングとの間に座金が設けられ、この座金が中央部に上記ベアリングにおける上記筒状突起部を貫通させ、
    上記ベアリングが上記ロッド体の外周に隣接する筒部とこの筒部の上端に一体に連設されるフランジ部とを有する上部ケースと、この上部ケースの外側に配設されてこの上部ケースにおける上記筒部の外側に位置決められる筒部とこの筒部の上端に一体に連設されて上記上部ケースにおける上記フランジ部の下方に位置決められるフランジ部とを有する下部ケースと、上記上部ケースにおける上記フランジ部と上記下部ケースにおける上記フランジ部との間に配設されて両者間における水平方向の相対回転を許容する環状に形成のスラスト滑り軸受片と、上記上部ケースにおける上記筒部と上記下部ケースにおける上記筒部との間に配設されて両者間における水平方向の相対回転を許容する筒状に形成のラジアル滑り軸受片とを有し、上記上部ケースにおける上記フランジ部と上記下部ケースにおける上記フランジ部と上記スラスト滑り軸受片とで外周側部を形成すると共に、上記上部ケースにおける上記筒部と上記下部ケースにおける上記筒部と上記ラジアル滑り軸受片とで内周側部を形成し、この内周側部の下端部を上記筒状突起部にすることを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 上記シート部材が上記バンプクッションにおける上端部を包み込む請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 上記シート部材と上記バンプクッションの上端との間にダストブーツの基部が挟持される請求項1に記載の油圧緩衝器。
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