JP5105782B2 - 有機エレクトロルミネッセンス素子および表示装置 - Google Patents
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Description
最近、2−ジピリジルアミンないしその誘導体を配位子として含み、二つのピリジル基の窒素でイリジウムに配位したオルトメタル化イリジウム錯体が開示されている(特許文献1)。
る環において、配位原子を有する置換基の結合位置に対してオルト位のC−H結合が、分子内反応で金属−炭素結合を含むキレート環を生成する反応をいう。
また、同特許文献1には、当該イリジウム錯体は、その部分構造に有する繰り返し単位を含むポリマー化合物であってもよいとの記載があるが、具体的なポリマー化合物の製造方法および該化合物を用いた有機EL素子に関する具体的記載はない。
〔1〕 陽極と陰極とに挟まれた1層または2層以上の有機高分子層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機高分子層の少なくとも1層に
(A)下記一般式(1)で表されるイリジウム錯体から導かれる構造単位を含む重合体、及び
(B)下記一般式(2)で表される繰り返し単位を直接に、または−O−基を介して、2〜20単位、直鎖状、環状、または網目状に繋ぐと共に、式(2)の繰り返し単位を直接に、または−O−基を介して直鎖状に繋いだときは、その両末端に、置換基を有してもよいアリール基を結合した構造を有していてもよい有機ケイ素化合物
を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
一般式(1)
アリール基、置換アリール基、または、含窒素複素環基を表す。但し、R1〜R8およびX1のうち少なくとも一つは重合性官能基を有する置換基を表す。
表す。形成される環はさらに別の環と縮合環を形成しても良い。これらの環は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数1〜22個の直鎖、環状もしくは分岐アルキル基又はそれらの水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換されたハロゲン置換アルキル基、炭素数6〜21個のアリール基、炭素数2〜20のヘテロアリール基もしくは炭素数7〜21のアラルキル基又はそれらの水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換されたハロゲン置換アリール基、ハロゲン置換ヘテロアリール基もしくはハロゲン置換アラルキル基、および炭素数1〜10のジアルキルアミノ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい。
一般式(2)
〔2〕 下記式(1−1)で表される配位子が、それぞれ置換基を有しても良い、2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、2−(2−ベンゾチオフェニル)ピリジン誘導体、2-チエニルピリジン誘導体、7,
8−ベンゾキノリン誘導体、1−フェニルピラゾール誘導体、ジベンゾ[f,h]キノリン誘
導体、ジベンゾ[f,h]キノキサリン誘導体、ベンゾ[c]アクリジン誘導体、ジベンゾ[a,c]
フェナジン誘導体、および2,3−ジフェニルキノキサリン誘導体からなる群から選ばれることを特徴とする〔1〕に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
複素環の置換基の少なくとも1つが、フッ素原子またはトリフルオロメチル基であることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
〔4〕 前記イリジウム錯体が、一般式(3)で表されることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
一般式(3)
、アリール基、置換アリール基、または含窒素複素環基を表す。但し、R15〜R22およびX2のうち少なくとも一つは重合性官能基を有する置換基を表す。
〜10のアルコキシ基、炭素数1〜22個の直鎖、環状もしくは分岐アルキル基又はそれらの水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換されたハロゲン置換アルキル基、炭素数6〜21個のアリール基、炭素数2〜20のヘテロアリール基もしくは炭素数7〜21のアラルキル基又はそれらの水素原子の一部もしくは全部がハロゲン原子で置換されたハロゲン置換アリール基、ハロゲン置換ヘテロアリール基もしくはハロゲン置換アラルキル基、および炭素数1〜10のジアルキルアミノ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい。)
〔5〕 前記重合体が、さらに、ホール輸送性の重合性化合物および電子輸送性の重合性化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性化合物から導かれる構造単位を含むことを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
〔6〕 前記有機ケイ素化合物が、下記一般式(4)〜(7)のいずれかで表されることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
一般式(4)
一般式(5)
一般式(6)
一般式(7)
〔7〕 前記有機ケイ素化合物におけるRa、Rb、Rc及びRdが、それぞれ独立に置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、o−テルフェニル基、アントリル基及びフェナントリル基からなる群から選ばれるアリール基の一種であることを特徴とする〔6〕に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
〔8〕 〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
〔9〕 〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする面発光光源。
れば、製造工程が簡略化され、大面積化が実現できるとともに、耐久性に優れた有機EL素子および表示装置を提供することができる。
1.高分子発光材料
本発明に係る高分子発光材料は、特定のイリジウム錯体から導かれる構造単位を含む重合体からなる。このような材料では、イリジウム錯体の三重項励起状態からの発光が得られる。上記高分子発光材料は、さらに、ホール輸送性の重合性化合物および電子輸送性の重合性化合物からなる群から選択される少なくとも1種の重合性化合物から導かれる構造単位を含む重合体からなることが好ましい。
<イリジウム錯体から導かれる構造単位を含む重合体>
本発明に用いられる重合体は、上記式(1)または(3)で表されるイリジウム錯体を含む単量体を重合して得られる。上記重合体において、上記イリジウム錯体の単量体は、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いてもよい。本明細書において、上記重合体には、上記錯体の単独重合体、および2種以上の該錯体の共重合体も含む。
R1〜R8、R15〜R22、X1およびX2はそれぞれ独立に、水素原子または置換基を表す。但し、R1〜R8およびX1、あるいはR15〜R22およびX2のそれぞれの群のうち少なくとも一つは重合性官能基を有する置換基を表す。
これらのうちで、下記式(A1)、(A5)、(A8)、(A12)で表される置換基は、イリジウム錯体に官能基が容易に導入できるため、さらに好ましい。
置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、メルカプト基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基、フェノキシ基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、アルケニル基、アルキニル基、アミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ヘテロアリールオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロアリールチオ基、スルホニル基、スルフィニル基、ウレイド基、リン酸アミド基、及びシリル基であり、これらの置換基は更に置換されてもよい。
形成される環は置換基を有していても良く、またさらに別の環と縮合環を形成しても良い。
もしくは六員の炭素環または複素環の置換基の少なくとも1つが、ハロゲン原子、シアノ基またはハロゲン置換アルキル基であることが好ましい。中でも、フッ素原子、塩素原子、シアノ基またはトリフルオロメチル基であることがより好ましく、フッ素原子またはトリフルオロメチル基であることがさらに好ましく、フッ素原子であることが最も好ましい。
ば、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、セレナゾール環、フラン環、チオフェン環、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環およびピリダジン環が挙げられる。これらのうち、チアゾール環、ピロール環、ベンゼン環およびピリジン環が好ましい。
ール環、チアゾール環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、セレナゾール環、オキサゾール環、ピロール環、ピラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環およびピリダジン環が挙げられる。これらのうち、イミダゾール環、チアゾール環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、オキサゾール環、ピロール環、ピラゾール環、ピリジン環および
ピリミジン環が好ましく、ピラゾール環およびピリジン環がさらに好ましい。
、であり、さらに好ましくは、─C(R)(R') ─であって、RおよびR'が水素原子、脂
肪族基、または芳香族基の場合である。
表す。Y1が炭素原子のときは、Q1は2重結合を表す。
Z1、Z2、Y1、Q1、L1、炭素原子および窒素原子から構成される上記式(1)また
は(2)に記載の配位子として、例えば、国際公開WO 02/15645、国際公開WO 01/041512、国際公開WO 02/002714、国際公開WO 02/044189、国際公開WO 02/045466、国際公開WO 02/064700、国際公開WO 02/068435、国際公開WO 02/081488、特開2002−105055、特開2002−117978、特開2002−226495、特開2002−235076、特開2002−338588、特開2003−342284、特開2003−059667、特開2003−109758、特開2003−133074、特開2004−59433、特開2004−067658、特開2004−107441、特開2004−131463、特開2004−131464、特開2005−002053、特開2005−002101、特開2005−023070などに記載の配位子が挙げられる。
,R2,R3、R4は、水素原子、置換基(例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アリ−ル
基、アリレン基など)を表す。この中でも下記式(1−1)で表される配位子として特に望ましいのは、2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、2−(2−ベンゾチオフェニル)ピリジン誘導体、2-チエニル
ピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、1−フェニルピラゾール誘導体、ジベンゾ[f,h]キノリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノキサリン誘導体、ベンゾ[c]アクリジン誘
導体、ジベンゾ[a,c]フェナジン誘導体、および、2,3−ジフェニルキノキサリン誘導
体である。
っとも好ましくは以下のイリジウム錯体である。
上記重合体の重合方法は、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、および付加重合のいずれであってもよいが、ラジカル重合が好ましい。
<キャリア輸送性の重合性化合物から導かれる構造単位を有する重合体>
本発明に用いられる重合体は、1種または2種以上の上記イリジウム錯体の単量体と共に、ホール輸送性の重合性化合物および電子輸送性の重合性化合物からなる群より選択される少なくとも1種の重合性化合物を含む単量体を共重合して得られる重合体であることが好ましい。なお、本明細書において、ホール輸送性の重合性化合物および電子輸送性の重合性化合物を併せて、キャリア輸送性の重合性化合物ともいう。
上記重合性官能基は、ラジカル重合性、カチオン重合性、アニオン重合性、付加重合性、および縮合重合性の官能基のいずれであってもよい。これらのうちで、ラジカル重合性の官能基は、重合体の製造が容易であるため好ましい。
上記重合性化合物は、具体的には、上記官能基を、上記式(A1)〜(A12)で表される置換基として有することがより好ましい。
上記式(E1)〜(E15)で表される重合性化合物は、公知の方法によって製造することができる。
2.有機ケイ素化合物
本発明の有機EL素子では、発光効率、発光輝度を高め且つ素子の長寿命化を図るために、特定構造を有する有機ケイ素化合物を有機高分子層に含んでいることが必要である。
一般式(2)
当該有機ケイ素化合物により、有機EL素子の発光効率、発光輝度が向上する理由について詳細は不明だが、アリール基が、いずれもケイ素原子を介して結合していることから、複数のアリール基に亘る大きなπ電子共役系が形成されず、層中でそれぞれのアリール基が、独立した芳香族化合物と同等の挙動をする。例えば、アリール基がフェニル基である有機ケイ素化合物によって形成した層は、その融点以上では固体膜化することが不可能な、ベンゼンの膜と同等の機能を有し、これが発光効率、発光輝度が向上に寄与していることが考えられる。
一般式(4)
一般式(5)で表される直鎖シロキサン化合物、
一般式(5)
一般式(6)で表される環状シロキサン化合物
一般式(6)
および一般式(7)で表される繰り返し単位からなり、その単位数が1〜10である網目状シロキサン化合物
一般式(7)
などが挙げられる。
これらの有機ケイ素化合物は、すでに公知の方法で合成することができる。
一般式(4)で表される直鎖シラン化合物の具体例としては、一般式(4−1)で表される化合物が挙げられる。
一般式(4−1)
一般式(5−1)
DPSiO4)が挙げられる。
一般式(6−1)
一般式(7−1)
本発明に係る一般式(1)で表されるイリジウム錯体から導かれる構造単位を含む重合体及び一般式(2)で表される有機ケイ素化合物を含む混合物は、有機EL素子の高効率且つ高輝度の青色発光材料として好適である。上記有機EL素子は、陽極と陰極とに挟まれた1層または2層以上の有機高分子層を含み、該有機高分子層の少なくとも1層に、上記高分子発光材料が含まれる。本発明に係る高分子発光材料は、簡便な塗布法で発光層を成膜でき、素子の大面積化が図れる。
(A)一般式(1)で表されるイリジウム錯体から導かれる構造単位を含む重合体
及び
(B)一般式(2)で表される有機ケイ素化合物
の割合は、それぞれの構造によりその最適な範囲は異なるが、一般に(A)の量が(A)と(B)の総量に対して10〜90重量%の範囲である。より好ましくは30〜80重量%の範囲である。さらに好ましくは40〜70%の範囲である。
る有機EL素子を作製できる。また、製造工程がさらに簡略化できる。
(PEDOT)とポリスチレンスルホン酸(PSS)との混合物などの公知の材料が用いられる。
4.用途
本発明に係る有機EL素子は、公知の方法で、マトリックス方式またはセグメント方式による画素として画像表示装置に好適に用いられる。また、上記有機EL素子は、画素を形成せずに、面発光光源としても好適に用いられる。
照明光源、記録光源、露光光源、読み取り光源、標識、看板、インテリア、光通信などに好適に用いられる。
[実施例]
[合成例1]イリジウム錯体(K−1)の合成
(1−1)化合物(D)の合成
ブトキシド3.3g(29mmol)および1−ブロモ−2,6−ジメチル−4−tert−ブチルジメチルシリルオキシベンゼン(特開2005−200638に記載された方法に従って合成した)9.1g(29mmol)の混合物にトルエン50mlを加え、6時間加熱還流した。得られた反応液をセライトでろ過し、減圧で溶媒を留去して化合物(A)を得た。化合物(A)の残渣をテトラヒドロフラン30mlに溶解し、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム7.6g(29mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液に水を加えた後クロロホルムで抽出し、減圧で溶媒を留去して化合物(B)を得た。次にピリジン20mlおよび無水トリフルオロメタンスルホン酸8.2g(29mmol)を加えて室温で5時間撹拌し、得られた溶液に水を加えた後クロロホルムで抽出した。減圧で溶媒を留去し、ジ−n−ブトキシ(ビニル)ボラン5.3g(29mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム0.50g(0.43mmol)、炭酸カリウム11g(80mmol)の50ml水溶液および1,2−ジメトキシエタン50mlを加えて5時間加熱還流した。有機層を分取して減圧で溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することによって、化合物(D)3.5g(12mmol)を得た。
元素分析: 計算値(C20H19N3) C,79.70;H,6.35%;N,13.9
4. 測定値 C,80.02;H,6.19%;N,13.66.
質量分析(EI): 301(M+).
(1−2)イリジウム錯体(K−1)の合成
元素分析: 計算値(C42H31F10IrN5P) C,49.51;H,3.07%;N
,6.87. 測定値 C,49.85;H,2.96%;N,6.51.
質量分析(ESI+): 874(M+).
[合成例2]イリジウム錯体(K−4)の合成
ウム錯体(E)に20mlのテトラヒドロフラン、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアナート0.15g(0.97mmol)およびジブチルスズジラウレート0.03g(0.005mmol)を加えて48時間加熱還流した。反応液を室温にまで冷却後、減圧で溶媒を留去し、ジクロロメタン−ヘキサンで再結晶することで、イリジウム錯体(K−4)0.45g(0.39mmol)を得た。
元素分析 計算値(C47H38F10IrN6O4P) C,48.50;H,3.29%;N,7.22. 測定値 C,48.95;H,2.98%;N,6.94.
質量分析(ESI+): 1019(M+).
密閉容器に、イリジウム錯体(K−1)80mg、上記式(E4)で表される化合物460mg、および上記式(E8)で表される化合物(460mgを入れ、脱水ジメチルホルムアミド(9.9mL)を加えた。次いで、V−601(和光純薬工業(株)製)のジメチルホルムアミド溶液(0.1M、198μL)を加え、凍結脱気操作を5回繰り返した。真空のまま密閉し、60℃で60時間撹拌した。反応後、反応液をアセトン500mL中に滴下し、沈殿を得た。さらにジメチルホルムアミド−アセトンでの再沈殿精製を2回繰り返した後、50℃で一晩真空乾燥して、共重合体(I)を得た。共重合体(I)の重量平均分子量(Mw)は41500、分子量分布指数(Mw/Mn)は2.30であった。ICP元素分析および13C−NMR測定の結果から見積もった共重合体におけるm/(m+n)の値は0.028であった。また、共重合体(I)において、x/nの値は、0.47であり、y/nの値は、0.53であった。
イリジウム錯体(K−1)の代わりにイリジウム錯体(K−4)を、上記式(E4)で表される化合物の代わりに上記式(E6)で表される化合物を、上記式(E8)で表される化合物の代わりに上記式(E14)で表される化合物を用いた他は、実施例1と同様にして、共重合体(II)を得た。共重合体(II)の重量平均分子量(Mw)は38700、分子量分布指数(Mw/Mn)は2.25であった。ICP元素分析および13C−NMR測定の結果から見積もった共重合体におけるm/(m+n)の値は0.031であった。また、共重合体(II)において、x/nの値は、0.43であり、y/nの値は、0.57であった。
ITO付き基板(ニッポ電機(株)製)を用いた。これは、25mm角のガラス基板の一方の面に、幅4mmのITO(酸化インジウム錫)電極(陽極)が、ストライプ状に2本形成された基板であった。
により塗布した。塗布後、室温(25℃)で30分間乾燥し、発光層を形成した。得られた発光層の膜厚は、約100nmであった。
得られた青色光は、CIE色度座標においてx=0.16およびy=0.26であった。最大発光外部量子効率は6.3%、最高輝度は9500cd/m2であった。また初期
輝度100cd/m2で電流値を一定にして通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝
度が半減するまで、5500時間であった。
[比較例1]
DPSiO3を加えなかった他は実施例3と同様にして、有機EL素子を作製し、発光
色などの測定を行った。
得られた青色光は、CIE色度座標においてx=0.16およびy=0.25であった。最大発光外部量子効率は5.9%、最高輝度は7600cd/m2であった。また初期
輝度100cd/m2で電流値を一定にして通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝
度が半減するまで、4800時間であった。
共重合体(I)の代わりに共重合体(II)を用いたほかは、実施例3と同様にして、有機EL素子を作製し、発光色などの測定を行った。
得られた青色光は、CIE色度座標においてx=0.16およびy=0.25であった。最大発光外部量子効率は5.6%、最高輝度は7700cd/m2であった。また初期
輝度100cd/m2で電流値を一定にして通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝
度が半減するまで、4300時間であった。
[比較例2]
共重合体(I)の代わりに共重合体(II)を用いたほかは、比較例1と同様にして、有機EL素子を作製し、発光色などの測定を行った。
得られた青色光は、CIE色度座標においてx=0.16およびy=0.26であった。最大発光外部量子効率は5.1%、最高輝度は6500cd/m2であった。また初期
輝度100cd/m2で電流値を一定にして通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝
度が半減するまで、3900時間であった。
DPSiO3の代わりにDPSiO4を用いたほかは、実施例3と同様にして、有機EL
素子を作製し、発光色などの測定を行った。
得られた青色光は、CIE色度座標においてx=0.16およびy=0.25であった。最大発光外部量子効率は6.4%、最高輝度は8700cd/m2であった。また初期
輝度100cd/m2で電流値を一定にして通電して連続発光し、強制劣化させた際、輝
度が半減するまで、5000時間であった。
2: 陽極
3: ホール輸送層
4: 発光層
5: 電子輸送層
6: 陰極
Claims (9)
- 陽極と陰極とに挟まれた1層または2層以上の有機高分子層を含む有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機高分子層の少なくとも1層に
(A)下記一般式(1)で表されるイリジウム錯体をラジカル重合して得られる重合体、及び
(B)下記一般式(2)で表される繰り返し単位を直接に、または−O−基を介して、2〜20単位、直鎖状、環状、または網目状に繋ぐと共に、式(2)の繰り返し単位を直接に、または−O−基を介して直鎖状に繋いだときは、その両末端に、置換基を有してもよいアリール基を結合した構造を有していてもよい有機ケイ素化合物
を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
一般式(1)
L1は単結合または2価の基を表す。Y1はそれぞれ窒素原子または炭素原子を表す。Y1が窒素原子の時は、Q1は単結合を表す。Y1が炭素原子のときは、Q1は2重結合を表す。
下記式(1−1)で表される配位子は、2−フェニルピリジン誘導体、2−フェニルキノリン誘導体、1−フェニルイソキノリン誘導体、2−(2−ベンゾチオフェニル)ピリジン誘導体、2-チエニルピリジン誘導体、7,8−ベンゾキノリン誘導体、1−フェニルピラゾール誘導体、ジベンゾ[f,h]キノリン誘導体、ジベンゾ[f,h]キノキサリン誘導体、ベンゾ[c]アクリジン誘導体、ジベンゾ[a,c]フェナジン誘導体、および2,3−ジフェニルキノキサリン誘導体からなる群から選ばれる。
一般式(2)
- 前記イリジウム錯体のヘキサフルオロリン酸塩が、上記式(K−1)または(K−4)で表わされることを特徴とする請求項3に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機ケイ素化合物が、下記一般式(4)〜(7)のいずれかで表されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
一般式(4)
一般式(5)
一般式(6)
一般式(7)
- 前記有機ケイ素化合物におけるRa、Rb、Rc及びRdが、それぞれ独立に置換基を有してもよいフェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、o−テルフェニル基、アントリル基及びフェナントリル基からなる群から選ばれるアリール基の一種であることを特徴とする請求項6に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする画像表示装置。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたことを特徴とする面発光光源。
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