JP5105723B2 - 車輪用軸受装置 - Google Patents

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この発明は、乗用車用や貨物車用等の高強度化を図った車輪用軸受装置に関する。
車輪用軸受装置において、ハブの車輪取付用フランジには、ハブボルトを圧入状態に取付けるボルト孔が設けられており、ホイールおよび制動部品が、前記車輪取付用フランジに重ねて前記ハブボルトとナットとの締め付けにより取付られる。
車輪取付用フランジのボルト孔の周囲の座面は、ボルト頭の密着性を良くするため、つまり締結時の軸力の安定のために、座繰りや旋削加工が施されているものが殆どである。
しかし、軸受の軽量化のために、小型化してくると、旋削加工部周囲や座繰りの隅R部が高応力となり、繰り返し疲労により亀裂が入るなどして耐久性が低下することがある。すなわち、車輪取付用フランジには、車両の急旋回により大きな振幅の撓みが生じて応力が大きくなり、このような大きな応力が、ハブボルト孔座面の旋削部分の周囲や座繰りの隅R部に繰り返し作用する。また、上記繰り返し応力により、座面とボルト頭との接触面に摩耗が生じ、軸力の低下を招く。そのため、ハブボルト孔の座面周辺の強化、および摩耗対策を施すことを試みた。
従来、ハブボルト孔の座面周辺の強化を図る適切な提案例はないが、同様に高い繰り返し応力が発生する車輪取付用フランジの根元部の疲労強度の強化対策としては、上記フランジの根元部などに、高周波熱処理を施す方法(例えば特許文献1)や、ショットピーニングを行う方法がある(例えば特許文献2)。また、疲労強度を上げるために、部品全体を調質し、硬度を高める方法も提案されている(例えば特許文献3)。
図14は、従来の第3世代型の車輪用軸受装置におけるハブの一般的な製造方法の例を示す。同図(A)に示すバー材W0を所定寸法に切断して、1個のハブの素材となるビレットW1を得る(同図(B))。ビレットW1は、熱間鍛造の工程として、複数の工程(鍛造1パス、鍛造2パス、鍛造3パス)を経て、次第にハブの形状に近づけ、最終鍛造工程でハブのおおまかな形状となる鍛造仕上がり品W4を得る(同図(C)〜(E))。
鍛造仕上がり品W4は、スケール落としのためのショットブラストを行い、必要に応じて焼準または調質を行い(同図(F))、その後、旋削(同図(G))、および軌道面等の高周波熱処理(同図(H))を行う。必要なものは、フランジ面等の二次旋削を行う(同図(I))。この後、研削を行ってハブ14を仕上げ、車輪用軸受装置として組み立てる。
特開2004−182127号公報 特開2005−145313号公報 特開2005−003061号公報
従来の疲労強度向上のための高周波熱処理や、ショットピーニング、またはハブ全体の調質等による硬化を行うと、ハブボルトのセレーションが食い込むボルト孔内面までが硬化されることになり、ハブボルトのセレーションの食い込みができなくなったり、食い込みが浅くなることがある。そのため、ホイール固定時の締め付けスリップトルクが低下するという問題が生じる。
また、高周波熱処理では、座面の隅R部が小さいと、局部的に高温になり過ぎて溶け落ちるなどの問題が生じ、処理が行えない場合がある。さらに、高周波熱処理やショットピーニングなどでは、工程が増えたり、熱ひずみ等によってフランジの振れ精度劣化を生じることがある。
図14に示した従来方法では、ハブ14の全体の疲れ強さの向上のために、焼準または調質を行うが、これら焼準または調質の工程の増加のために、生産に手間が掛かるうえ、鍛造が完了して冷却された後に再度の加熱を行うことになるため、消費エネルギも多くなる。
一方、近年、燃費の向上、環境への負荷の低減のために、車輪用軸受装置においても、小型、軽量化が強く望まれており、応力緩和のために、ボルト座面の隅Rを拡大する方法をとることが難しくなっている。つまり、疲れ強さを向上し、寿命を維持しながら、小型、軽量化を図ることが必要となる。
この発明の目的は、車両旋回時などの高応力や繰り返し応力に対して、車輪取付用フランジのハブボルト孔座面の周辺の強度や疲れ強さを向上させることができ、また座面の摩耗が低減でき、かつ工程増による生産性の低下が抑えられる車輪用軸受装置を提供することである。
この発明の車輪用軸受装置は、複列の転動体を介して互いに回転自在な内方部材および外方部材を備え、前記内方部材および外方部材のいずれか一方が、車輪取付用フランジを有し、前記車輪取付用フランジがハブボルトを挿通するボルト孔を有する車輪用軸受装置において、
前記車輪取付用フランジを有する部材が、鋼材の熱間鍛造品であって母材部分がフェライト・パーライト組織である標準組織であり、前記車輪取付用フランジの側面における前記ボルト孔の座面およびこの座面の周辺が、非標準組織の部分とされ、前記非標準組織が、微細フェライト・パーライト組織、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織、焼戻マルテンサイト組織のうちのいずれか、もしくは少なくともこれらの組織のうちの2種類以上の混合組織であり、前記微細フェライト・パーライト組織はフェライト・パーライト組織の焼準によって得られる組織であることを特徴とする。
前記非標準組織は、例えば、熱間鍛造の工程中または工程の最後に冷却して自己復熱させるかまたは復熱保持焼戻しをすることで得られた組織である。
具体的には、前記微細フェライト・パーライト組織は、前記熱間鍛造工程の最後に、前記部品に冷媒を浴びせることで部分的に冷却することにより得られる。または、熱間鍛造工程が複数段階の鍛造工程からなる場合に、最終段階の鍛造工程の前に冷却を行い、その後に最終段階の鍛造工程を行うことで得られる。前記焼戻マルテンサイト組織は、熱間鍛造工程の最後に、前記部品を部分的に、マルテンサイト・スタート・ポイント以下まで冷却し、その後、復熱焼戻しを行うことで得られる。前記上部ベイナイト組織および下部ベイナイト組織は、熱間鍛造工程の最後に、所定の冷却速度に制御し、室温程度まで冷却することで得られる。下部ベイナイト組織は、上部ベイナイト組織の場合よりも冷却速度を遅くすることで得られる。
前記車輪取付用フランジは、その側面における前記ボルト孔の周囲に、前記座面を構成する座繰り部を有するものであっても良い。また、前記車輪取付用フランジの側面における前記ボルト孔の座面が旋削加工面であっても良い。
この構成の車輪用軸受装置によると、次の作用が得られる。自動車の旋回時等には、車輪取付用フランジに大きな振幅の撓みが繰り返し生じ、このフランジのボルト孔の座面の周辺に大きな応力が作用する。特に、ボルト孔の周囲に座繰り部を有する場合や、座面が旋削加工面であってその周囲との間に段差等の角が生じている場合は、座繰り部の隅や、旋削加工面からなる座面の周囲に大きな応力が繰り返し発生する。
しかし、座面およびその周辺を非標準組織としており、この非標準組織とした上記微細フェライト・パーライト組織、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織、焼戻マルテンサイト組織のうちのいずれか、もしくは少なくともこれらの組織のうちの2種類以上の混合組織の非標準組織の部分は、標準組織からなる母材部分に比べて組織が微細であり、また硬度が同等以上のものとなる。
このような組織微細化や硬度アップにより、非標準組織とされたボルト孔の座面およびその周辺の強度や疲れ強さが向上し、通常の標準組織のみからなる車輪取付用フランジに比べて、高い応力振幅に耐え、長寿命化できる。つまり、車輪取付用フランジのボルト孔の座面の周辺に亀裂が発生することが抑制され、亀裂発生→車輪取付用フランジの変位増加→車両の振動増加→車輪用軸受装置の損傷、という作用が抑えられ、長寿命化される。そのため、通常の標準組織の車輪用軸受装置に比べて、小型化、および軽量化が図れる。したがって、車輪用軸受装置の製品製作の投入重量が削減されて、コストの削減が図れ、安価に提供することが可能となる。
また、座面が非標準組織とされて硬度が高くなっているため、摩耗が軽減され、座面の摩耗によるハブボルトの軸力の低下が防止される。
鋳造時の表面付近のみが、非標準組織であるため、その硬度アップは表面付近のみであり、ハブボルトのセレーションの食い込みや、ボルトスリップトルクには影響をおよぼさない。
前記非標準組織の部分は、熱間鍛造の工程中または工程の最後に冷却することで得られるため、簡易な処理の追加で済み、工程増による生産性の低下が抑えられる。また、熱間鍛造の熱を利用するため、組織の改質のための処理に用いるエネルギが削減できる。
前記非標準組織とする部分は、車輪取付用フランジを有する部材の全体の表面としても良いが、ボルト孔の座面およびその周辺という必要箇所のみとすると、被削性などの加工性の低下が最小限に抑えられる。
この発明における車輪用軸受装置は、車輪取付用フランジを有し、ハブボルトを挿通するボルト孔を有するものであれば良く、各種の形式のものに適用できる。例えば、前記内方部材が、車輪取付用フランジを有するハブと、このハブの軸部の外周に嵌合した内輪とでなる車輪用軸受装置であっても良い。この場合のハブは、例えば複列軸受からなる軸受の完成品とは独立した部品のハブであっても良く、また転動体の軌道面が形成されて複列軸受の一部を構成するものであっても良い。また、外方部材が、車輪取付用フランジを有する外輪回転型車輪用軸受装置であっても良い。
この発明の前記各構成の車輪用軸受装置において、非標準組織の部分、および標準組織の部分の硬さは、適宜設定すれば良いが、例えば、非標準組織の硬さを20〜40HRCとし、母材部分の硬さを13〜25HRCとしても良い。
非標準組織の部分の硬さの下限は、硬度アップによる疲れ強さ向上のために、母材硬さの中央程度の値となる20HRC以上、できれば25HRC以上とすることが好ましい。非標準組織の部分の硬さの上限は、被削性確保のために40HRC以下であることが好ましい。
使用材料は炭素鋼(C量0.4〜0.8%)であるが、S53Cの場合、標準組織部分の硬さは、13〜25HRCとなる。加締等の冷間加工を行う場合や、ハブボルトを圧入する部分等を考慮すると、最大で25HRCとすることが好ましい。
なお、前記各構成の車輪用軸受装置において、熱間鍛造工程の最後に冷却することで得られる組織としたものは、通常の熱間鍛造品を再加熱したものを冷却しても良い。
この発明の車輪用軸受装置は、複列の転動体を介して互いに回転自在な内方部材および外方部材を備え、前記内方部材および外方部材のいずれか一方が、車輪取付用フランジを有し、前記車輪取付用フランジがハブボルトを挿通するボルト孔を有する車輪用軸受装置において、
前記車輪取付用フランジを有する部材が、鋼材の熱間鍛造品であって母材部分がフェライト・パーライト組織である標準組織であり、前記車輪取付用フランジの側面における前記ボルト孔の座面およびこの座面の周辺が、非標準組織の部分とされ、前記非標準組織が、微細フェライト・パーライト組織、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織、焼戻マルテンサイト組織のうちのいずれか、もしくは少なくともこれらの組織のうちの2種類以上の混合組織であり、前記微細フェライト・パーライト組織はフェライト・パーライト組織の焼準によって得られる組織であるため、車両旋回時などの高応力や繰り返し応力に対して、車輪取付用フランジのハブボルト孔座面の周辺の強度や疲れ強さを向上させることができ、また座面の摩耗が低減でき、かつ工程増による生産性の低下を抑えることができる。
この発明の第1の実施形態を図1ないし図5と共に説明する。図1は車輪用軸受装置の一例を示しており、この例は第3世代型の従動輪支持用に適用するものである。この車輪用軸受装置は、複列の転動体3を介して互いに回転自在な内方部材1および外方部材2を有し、転動体3は各列毎に保持器4により保持されている。ここで言う複列とは、2列以上のことを言い、3列以上であっても良いが、図示の例では2列とされている。内方部材1および外方部材2は、それぞれ複列の軌道面6,7および軌道面8,9を有している。この車輪用軸受装置は、複列アンギュラ玉軸受型とされていて、転動体3はボールからなり、軌道面6,7は、接触角が外向きとなるように形成されている。内方部材1と外方部材2との間の軸受空間の両端は、シール10,11により密封されている。
外方部材2は、全体が一体の一つの部品からなり、幅方向の任意の位置に車体取付用フランジ12が設けられている。外方部材2の車体取付用フランジ12よりもインボード側の外径面部分は、車体の懸架装置となるナックル(図示せず)が嵌合する面となる。なお、この明細書で、車体に取付けた状態で車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車幅方向の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。車体取付用フランジ12の円周方向の複数箇所には、ボルト挿通孔またはねじ孔からなる車体取付孔13が設けられている。
内方部材1は、ハブ14と、このハブ14の軸部14aのインボード側端の外周に嵌合した内輪15との2つの部品で構成される。これらハブ14および内輪15に、内方部材1側の上記各軌道面6,7がそれぞれ形成されている。ハブ14の軸部14aの外周におけるインボード側端には、段差を持って小径となる内輪嵌合面16が設けられ、この内輪嵌合面16に内輪15が嵌合している。内輪15は、ハブ14の軸部14aのインボード側端を外径側へ加締めた加締部14bによって、ハブ14に対して軸方向に固定されている。
ハブ14は、軸部14aのアウトボード側端の外周に車輪取付用フランジ17を有しており、この車輪取付用フランジ17の円周方向複数箇所に設けられた各ボルト孔18に、ハブボルト19が圧入状態に取付けられている。ボルト孔18には、車輪取付用フランジ17のインボード側に座繰り部18aが設けられ、その座繰り部18aの底面がハブボルト19の頭部19aを接触させる座面18bとなる。座繰り部18aを設ける代わりに、座面18bを旋削加工面としても良い。
ハブ14の車輪取付用フランジ17の根元部からは、ハブ14と同心の円環状のパイロット部20が突出している。パイロット部20は、車輪取付用フランジ17のアウトボード側の側面に重ねて取付けられるブレーキディスクを案内する部分となるブレーキパイロット20aと、このブレーキパイロット20aよりもアウトボード側に突出するホイールパイロット20bとからなる。なお、パイロット部20は、円周方向複数箇所に切欠が設けられて複数個に分割されたものであっても良い。
内方部材1を構成する部品であるハブ14、内輪15、および外方部材2は、いずれも鋼材の熱間鍛造品であり、このうち、ハブ14の車輪取付用フランジ17のボルト孔18の座面18bおよびその周辺部における表面が、非標準組織の部分30とされている。座繰り部18aを設けた場合は、その座面18bとなる座繰り部底面と座繰り部周壁との隅部においても、非標準組織の部分30とする。ハブ14の母材部分は標準組織である。非標準組織部分30の非標準組織は、熱間鍛造工程の途中または最後に、冷媒を浴びせることで、ハブ14を局部的に冷却することなどで得た組織であり、例えば、微細フェライト・パーライト組織、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織、焼戻マルテンサイト組織のうちのいずれか、もしくは少なくともこれらの組織のうちの2種類以上の混合組織とされる。
図3は、ハブ14の製造工程のうち、熱間鍛造工程を示し、図4はハブ14の熱間鍛造後の製造工程を示す。
図3(A)に示すように、ハブ14の1個分の素材となるビレットW1が、バー材(図示せず)を定寸に切断することで準備される。このビレットW1は、熱間鍛造の工程として、複数の工程、ここでは鍛造1パス、鍛造2パス、鍛造3パスを経て、次第にハブの形状に近づけ、最終鍛造工程(鍛造3パス)で、ハブ14のおおまかな形状となる鍛造仕上がり品となる素材W4を得る(同図(B)〜(D))。
鍛造仕上がりの素材W4は、図4(A)のように旋削され、軌道面6および内輪嵌合面16が高周波熱処理される(同図(B))。この後、軌道面6などの研削が行われる(同図(D))。必要なものは、研削の前に車輪取付用フランジ17の表面等の二次旋削が行われる(同図(C))。軌道面の研削の完了したハブ14は、車輪用軸受装置に組み立てられる(同図(E))。
ハブ14の前記非標準組織の部分30は、図3(D)に示すように、鍛造工程の終了時に、改質対象箇所に冷媒を部分的に吹き付けることにより改質され、または図3(C)のように最終鍛造工程(鍛造3パス)の前の鍛造工程(鍛造2パス)の終了後に、改質対象箇所に冷媒を部分的に吹き付けることにより改質される。
冷媒は、液体、そのミストや気体、例えば、油、または低温エアー等が用いられる。また、冷媒には、用途に応じて、潤滑剤、メディア、防錆剤などを混入し、素材の潤滑・離型効果、金型の摩耗防止、冷却効果、鍛造後のショットブラスト等によるスケール落としの省略、防錆効果等を得るようにしても良い。
冷媒の吹き付け時は、全周に均一に冷却が行われるように、ハブ14となる素材W3,W4を、その軸心回りに回転させながら、冷媒を吹き付けても良い。また、素材W3,W4は回転させずに、冷媒吹付け装置(図示せず)を回転させても良い。
冷媒の吹き付けは、噴出し孔を多数開けたリング状の冷却ジャケット(図示せず)を使用しても良いし、またハブ14となる素材W3,W4を回転させるのであれば、1箇所のノズルから吹き付けるものであっても良い。
冷却時にハブ14となる素材W3,W4を回転させる場合は、縦軸,横軸のどちらでも良い。また、冷媒の噴出し方向も、回転縦軸のときに上向き,下向きのいずれとしても良く、回転横軸のときに横向きの他、いずれの方向としても良い。
冷却時のハブ14となる素材W3,W4の保持方法は、冷却部が均一に冷却されるのを阻害しなければ良く、軸部14aの保持、車輪取付用フランジ17の外径部の保持、パイロット部20の外径部または内径部の保持等としても良い。ハブ14が、後に図6と共に説明する駆動輪用のように中心に貫通孔21を有するものである場合は、この貫通孔21をガイドとしてセンタリング保持するようにしても良い。
冷却により、非標準組織部分30の組織を、前記微細フェライト・パーライト組織、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織、焼戻マルテンサイト組織のうちのいずれか、もしくは少なくともこれらの組織のうちの2種類以上の混合組織にするかは、図5と共に示すように、冷却方法によって選択することができる。
図5において、横軸は時間の経過を、縦軸は温度を示す。図中のA3 は、A3 変態点となる温度、A1 はA1 変態点となる温度である。Ms はマルテンサイト・スタート・ポイント(以下「Ms 点」と称す)であり、Mf はマルテンサイト・フィニッシュ・ポイント(以下「Mf 点」と称す)である。
素材となる鋼材は、例えばS53C等のC量が0.4〜0.8%の炭素鋼である。
図5において、曲線(0) に示すように、部品を鍛造温度T1(A3 変態点よりも高い)から単に空冷すると、従来の鍛造による組織である標準組織、すなわちフェライト・パーライト組織となる。
曲線(1) は、非標準組織として微細フェライト・パーライト組織を得る場合の冷却曲線である。熱間鍛造工程の最後、つまり熱間鍛造を終えて冷却されるまでの間に、図3(D)のように冷媒を浴びせることで改質対象の部品(素材)を部分的に冷却し、冷却時間を制限して、冷却後に自己復熱させることにより、前記非標準組織として微細フェライト・パーライト組織が得られる。微細フェライト・パーライト組織は、焼準によって得られる組織、つまり焼準組織である。
曲線(2) は、非標準組織として微細フェライト・パーライト組織を得る場合の別の冷却曲線を示す。この場合、図3のように熱間鍛造工程が複数段階の鍛造工程からなるときに、最終段階の鍛造工程(図3(D))の前(図3(C))に、部品(素材W3)の一部または全体の冷却を行い、その後に最終段階の鍛造工程(図3(D))を行う。最終鍛造工程は、前記冷却の後の自己復熱の途中などで行われる。これにより、冷却後に鍛造工程の一つが加わることで、動的な歪みが与えられ、微細フェライト・パーライト組織が得られる。
曲線(3) ,(4) は、それぞれ非標準組織として、調質組織である焼戻マルテンサイト組織を得る場合の冷却曲線を示す。熱間鍛造工程の最後に部品を部分的にMs 点以下でMf 点以上の範囲まで冷却し、その後、所定温度範囲内で復熱焼戻しを行うことで、非標準組織として調質組織、すなわち焼戻マルテンサイト組織が得られる。復熱焼戻しの温度を約500〜600℃程度とすると、組織はソルバイトとなる。復熱焼戻しの温度を約350〜400℃程度とすると、組織はトルースタイトとなる。
曲線(5) ,(6) は、それぞれ非標準組織として上部ベイナイトおよび下部ベイナイトを得る場合の冷却曲線を示す。熱間鍛造工程の最後に、制御冷却として、焼入れの冷却速度(マルテンサイトが生成する冷却速度)よりややゆっくり冷却することで、組織は上部ベイナイトとなる。この冷却速度よりもさらにゆっくりとした冷却速度の焼入れを行うと、組織は下部ベイナイトとなる。
なお、図5では各種の冷却方法を述べたが、図1の例におけるハブボルト座面18bのように局部的に非標準組織の部分30を設ける場合は、図5の各曲線(1) 〜(6) で示す冷却方法のうち、曲線(1) 〜(4) に示す方法が好ましい。部品の全体の表面を非標準組織の部分30とする場合は、冷却曲線(5) , (6) に示す方法であってもよい。
この構成の車輪用軸受装置によると、次の作用効果が得られる。自動車の旋回時には、車輪取付用フランジ17に大きな振幅の撓みが繰り返し生じ、このフランジ17のボルト孔18の座面18bの周辺に大きな応力が作用する。特に、ボルト孔17の周囲に座繰り部18aを有する場合や、座面18bが旋削加工面であってその周囲との間に段差等の角が生じている場合は、座繰り部18aの隅や、旋削加工面からなる座面18bの周囲に大きな応力が繰り返し発生する。
しかし、座面18bおよびその周辺を非標準組織の部分30としており、この非標準組織とした上記微細フェライト・パーライト組織、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織、焼戻マルテンサイト組織のうちのいずれか、もしくは少なくともこれらの組織のうちの2種類以上の混合組織の非標準組織の部分30は、標準組織からなる母材部分に比べて組織が微細であり、また硬度が同等以上のものとなる。
このような組織微細化や硬度アップにより、非標準組織とされたボルト孔18の座面18bおよびその周辺の強度や疲れ強さが向上し、通常の標準組織のみからなる車輪取付用フランジ17に比べて、高い応力振幅に耐え、長寿命化できる。つまり、車輪取付用フランジ17にボルト孔18の座面18bの周辺に亀裂が発生することが抑制され、亀裂発生→車輪取付用フランジ17の変位増加→車両の振動増加→車輪用軸受装置の損傷、という作用が抑えられ、長寿命化される。そのため、通常の標準組織の車輪用軸受装置に比べて、小型化、および軽量化が図れる。したがって、車輪用軸受装置の製品製作の投入重量が削減されて、コストの削減が図れ、安価に提供することが可能となる。
また、座面18bが非標準組織とされて硬度が高くなっているため、摩耗が軽減され、座面18bの摩耗によるハブボルト19の軸力の低下が抑制される。
前記非標準組織の部分30は、熱間鍛造の工程中または工程の最後に冷却することで得られるため、簡易な処理の追加で済み、工程増による生産性の低下が抑えられる。また、熱間鍛造の熱を利用するため、組織の改質のための処理に用いるエネルギが削減できる。 前記非標準組織とする部分30は、ハブ14の全体の表面としても良いが、ボルト孔18の座面18bおよびその周辺という必要箇所のみとすると、被削性や、加締部14bの加締加工などの加工性の低下が最小限に抑えられる。
高周波熱処理と異なり、ボルト孔18が座繰り部18aを有していて、その座面18bとなる座繰り部底面と座繰り部側壁面との間の隅が角張っていても、過熱による溶け落ち等の問題を生じることなく、改質の処理が行える。
図6ないし図13は、それぞれこの発明の他の実施形態を示す。これらの各実施形態においても、車輪取付用フランジ17の側面におけるボルト孔18の座面18bおよびこの座面18bの周辺が、前記非標準組織の部分30とされることで、その組織微細化や硬度アップにより、強度や疲れ強さが向上し、長寿命化できる。また、座面18bの摩耗が軽減され、摩耗によるハブボルト19の軸力の低下が防止される。これらの各実施形態においても、第1の実施形態と同様に、ボルト孔18に座繰り部を設けても良く、またボルト孔18の座面18bを旋削加工面としても良い。
なお、これらの各実施形態において、特に説明した事項の他は、図1ないし図5と共に説明した第1の実施形態と同じである。
図6は、図1の実施形態における車輪用軸受装置を、駆動輪支持用としたものである。この実施形態では、ハブ14の中心部に、等速ジョイントの外輪のステム部(図示せず)を挿通させる貫通孔21が設けられている。内輪15のハブ14に対する軸方向の固定は、図1の例における加締部14bを設けずに、上記等速ジョイント外輪における段面を内輪15の幅面に当接させ、ステム部先端にねじ込んだナット(図示せず)の締め付けによって行われる。
図7の車輪用軸受装置は、駆動輪支持用の円すいころ軸受型のものであって、内方部材1が、ハブ14と、このハブ14の軸部14aの外周に嵌合した複列の内輪15とからなる。内輪15は各列毎に設けられている。外方部材2は、一つの1体の部品からなる。
図8は、図7の例の車輪用軸受装置を従動輪支持用としたものであり、ハブ14は中央の貫通孔21を有しないものとされている。また、内輪15は、ハブ14の加締部14bによってハブ14に固定されている。その他の構成は、図7の例と同じである。
図9の車輪用軸受装置は、駆動輪支持用のアンギュラ玉軸受型のものであって、内方部材1が、ハブ14と、このハブ14の軸部14aの外周に嵌合した複列の内輪15とからなる。内輪15は各列毎に設けられていて、インボード側の内輪15の方が、アウトボード側の内輪15よりも、厚さおよび軸方向寸法が大きいものでも良い。また、内輪15は、ハブ14に設けられた加締部14bでハブ14に軸方向に固定されている。外方部材2は、一つの一体の部品からなり、外径面は全体に渡って円筒状面とされ、図1の例における車体取付用フランジ12は有していない。
図10は、図9の例の車輪用軸受装置を従動輪支持用としたものであり、ハブ14は中央の貫通孔21を有しないものとされている。その他の構成は図9の例と同じである。
図11の車輪用軸受装置は、図10の車輪用軸受装置と同じく、内方部材1が、ハブ14と、このハブ14の軸部14aの外周に嵌合した複列の内輪15とからなる。外方部材2は一つの一体の部品からなるものであって、車体取付用フランジ12を有しないものとされている。この例では、2個の内輪15は同じ大きさとされ、内輪15のハブ14に対する軸方向の固定は、加締によらずに、ハブ14に結合される等速ジョイント(図示せず)で行われる。
図12の車輪用軸受装置は、第4世代型のものであり、内方部材1が、ハブ14と、等速ジョイント31の一方の継手部材である継手外輪32とで構成され、ハブ14および継手外輪32に各列の軌道面6,7が形成されている。外方部材2は一つの部品からなり、車体取付用フランジ12を有している。
図13の車輪用軸受装置は、第2世代型の外輪回転型のものであり、内方部材1は複列の内輪15からなる。外方部材2は、車輪取付用フランジ17およびパイロット部20を有する。
なお、前記各実施形態で、熱間鍛造工程の最後を冷却することで得られるとしたものは通常の熱間鍛造品を加熱したものを冷却しても良い。
この発明の第1の実施形態に係る車輪用軸受装置を示す断面図である。 同車輪用軸受装置のハブの断面図である。 同車輪用軸受装置のハブの鍛造工程の工程説明図である。 同車輪用軸受装置のハブの鍛造後の工程の工程説明図である。 熱間鍛造された部品の各種非標準組織を得る冷却曲線の説明図である。 この発明の他の実施形態に係る車輪用軸受装置の部分断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る車輪用軸受装置の断面図である。 従来の車輪用軸受装置のハブの鍛造工程およびその後の工程を示す工程説明図である。
符号の説明
1…内方部材
2…外方部材
3…転動体
6〜9…軌道面
12…車体取付用フランジ
14…ハブ
14a…軸部
14b…加締部
15…内輪
17…車輪取付用フランジ
18…ボルト孔
18a…座繰り部
18b…座面
19…ハブボルト
20…パイロット部
30…非標準組織となる部分

Claims (6)

  1. 複列の転動体を介して互いに回転自在な内方部材および外方部材を備え、前記内方部材および外方部材のいずれか一方が、車輪取付用フランジを有し、前記車輪取付用フランジがハブボルトを挿通するボルト孔を有する車輪用軸受装置において、
    前記車輪取付用フランジを有する部材が、鋼材の熱間鍛造品であって母材部分がフェライト・パーライト組織である標準組織であり、前記車輪取付用フランジの側面における前記ボルト孔の座面およびこの座面の周辺が、非標準組織の部分とされ、前記非標準組織が、微細フェライト・パーライト組織、上部ベイナイト組織、下部ベイナイト組織、焼戻マルテンサイト組織のうちのいずれか、もしくは少なくともこれらの組織のうちの2種類以上の混合組織であり、前記微細フェライト・パーライト組織はフェライト・パーライト組織の焼準によって得られる組織であることを特徴とする車輪用軸受装置。
  2. 請求項1において、前記非標準組織が、熱間鍛造の工程中または工程の最後に冷却して自己保持復熱させるかまたは復熱焼戻しをすることで得られた組織である車輪用軸受装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記車輪取付用フランジの側面における前記ボルト孔の周囲に、前記座面を構成する座繰り部を有する車輪用軸受装置。
  4. 請求項1または請求項2において、前記車輪取付用フランジの側面における前記ボルト孔の座面が旋削加工面である車輪用軸受装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記内方部材が、車輪取付用フランジを有するハブと、このハブの軸部の外周に嵌合した内輪とでなる車輪用軸受装置。
  6. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記外方部材が、車輪取付用フランジを有する車輪用軸受装置。
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