JP5105569B2 - 洗浄ノズル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車、ビルの壁面、壜、食器等の種々の洗浄に広く適用可能な洗浄ノズルに関し、より詳しくは、洗浄用の液滴を含む気液混合流の均一性を図り、より高速で噴射し得るように改良した洗浄ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の気液混合流を噴射する洗浄ノズルとしては、液体噴射口を囲繞するように気体噴射口側を外側に設けたタイプと、逆に気体噴射口を囲繞するように液体噴射口側を外側に設けたタイプが知られている。本発明は、前者の気体噴射口側を外側に設けたタイプの改良に関する。ところで、気液混合流による洗浄作用を採用する洗浄ノズルにおいては、その洗浄ノズルから噴射される気液混合流の状態及び噴射速度が重要である。すなわち、液滴の噴射速度が大きいほど、液滴が被洗浄面に衝突した際の物理的作用が大きく、良好な洗浄作用が得られる。また、気液の混合状態がよく、液滴の均一性が良好であれば、より安定的な洗浄作用が得られる。因みに、ノズル内において気体を噴射する気体噴射部を中細末広状に形成することにより、気体を音速ないし超音速に加速して液体と混合させるという技術手段が開示されている(特開昭60−261566号公報)。しかしながら、この従来技術は噴射ノズル内の気体噴射部という狭い部分に設置されるリング状の噴射口の断面形状を中細末広状に形成しなければならないことから、気体噴射部の構造が複雑になり加工が面倒であるだけでなく、噴射ノズルから必ずしも高速の気液混合流を噴射できるとは限らない。なお、円筒状の直管からなる噴射ノズルの場合には、噴射条件を整えても噴射速度を音速以上に上昇させることは技術的に不可能である。すなわち、直管状の噴射ノズルからの噴射速度を大きくするには構造からくる限界があった。一方、最小径部の手前にラッパ部を有し、かつ最小径部の後方に末広がり状のテーパ部を有する中細状のラバール管は、そのラッパ部の入口部分、最小径部分及びテーパ部の出口部分の相対的な圧力関係などの条件が整うと、後方テーパ部において流速が増大して音速ないし超音速にも達するという増速現象が流体工学等において広く知られている(例えば、日本機械学会発行「機械工学便覧」(1987年4月15日)A5−58頁参照)。そこで、噴射速度を更に高める技術手段として中細ノズル、すなわちラバールノズルを用いて超音速の噴射速度を可能にしたものも提案されている(特開平10−156229号公報)。しかしながら、この従来技術によっても、超音速の流速を得るための技術手段として、前述のラバール管の後方テーパ部における増速現象を活用して噴射速度を超音速まで高めるという抽象的な手法は開示されているものの、実際にノズルから噴射される気液混合流の状態、すなわち如何にして、より均一に分布された液滴を安定的に高速噴射させるかに関しては、充分な工夫がなされているとはいえなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の技術的事情に鑑みて開発したものであり、圧力気体を使用し、中細ノズルの有する増速現象を活用しながら、より簡単な構成により圧力気体流の有するエネルギを効率よく液滴に移乗させることによって液滴を加速し、高速で噴射でき、しかも均一性の良好な気液混合流を得ることの可能な洗浄ノズルを提供し、洗浄作用を向上することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明では、中細ノズル部の最小断面部の手前に形成したラッパ部に沿わせて、該ラッパ部との間に気体の流通路を形成し、かつ該ラッパ部の途中に気体噴射口を開口するとともに、その気体噴射口の内方に洗浄液の噴射口を形成し、気体を洗浄液より高速で噴射することにより該ラッパ部に沿って気体流を中央部に集束しながら前記洗浄液をまき込んで、前記洗浄液を液滴状にするとともに該液滴を加速させる洗浄液の液滴化及び加速空間を前記最小断面部より手前に設置し、かつ、前記最小断面部の後方に形成され、先端部まで末広がり状のテーパ部を有し、該テーパ部が少なくとも前記洗浄液の噴射口と前記最小断面部との間隔よりも長尺で、その傾きを8度以下とする中細状のラバール管を用い、前記洗浄液の液滴化及び加速空間により、前記最小断面部より手前において洗浄液の液滴を形成して加速した上、該液滴を引続き前記最小断面部によって流通路を一旦絞った上で末広がり状に拡大する前記テーパにおいて増速して噴射するという技術手段を採用した。以上のように、本発明は、中細ノズル部の最小断面部の手前にラッパ部を備えるとともに、その最小断面部の後方に、少なくとも前記洗浄液の噴射口と該最小断面部との間隔よりも長尺で、かつその傾きを8度以下とする先端部まで末広がり状のテーパ部を備えた中細状のラバール管を採用した洗浄ノズルに関するものであり、前記中細ノズル部の最小断面部の手前に、この最小断面部の手前に形成した前記ラッパ部の途中に開口した気体噴射口から噴射される気体の噴射流が中央部に集束しながら、その内方に噴射される洗浄液をまき込んで効果的に液滴化するとともに加速する、洗浄液の液滴化及び加速空間を設置した点に特徴を有するものである。すなわち、最小断面部を境に、その手前にラッパ部、後方に少なくとも前記洗浄液の噴射口と最小断面部との間隔よりも長尺で、傾きが8度以下の末広がり状のテーパ部を備えた中細状のラバール管を採用した洗浄ノズルにおいて、前記最小断面部より手前に前述の洗浄液の液滴化及び加速空間を設置することにより、最小断面部より手前でのより効果的な洗浄液の液滴化と加速を促進し、前記最小断面部の後方の末広がり状のテーパ部における液滴の更なる加速作用と相俟って、洗浄に適した液滴の安定的な高速噴射を実現した点に特徴を有するものである。なお、最小断面部の後方のテーパ部は、音速ないし超音速に達する場合に限らず、音速以下の領域においても、管壁での損失が小さく気液混合流の減速が少ないなどの、液滴の高速噴射に有効な利点を有する。噴射ノズル部の形状として中細状を採用しているので、気体の噴射条件やノズル内の形状等を相関的に設定することにより、ラバール管の増速現象を活用して液滴の噴射速度を音速ないし超音速まで上昇させることも可能である。したがって、特に頑固な汚れに対する洗浄作用の向上にきわめて有効である。また、前記最小断面部の後方に形成するテーパ部の傾きを8度以下に設定したので、気体混合流の流れの過程で生じやすい境界層の剥離現象を回避することができる。
【0005】
なお、前記気体噴射口の開口部の軸線方向の断面積を開口部へ向けて徐々に縮小することにより、気体の噴射速度を更に加速することができる(請求項2)。また、前記気体噴射口の開口部における気体通路断面積と前記最小断面部の断面積が略等しいか又は前記最小断面部の断面積が若干大きくなるように設定すれば、流通路の全体を通じて流速の低下が抑えられ、高速で安定した気液混合流が得られる(請求項3)。例えば、前記気体噴射口の開口部における気体通路断面積と前記最小断面部の断面積との比を1:1〜1.3に設定することができる(請求項4)。前記洗浄液の噴射口から前記中細ノズル部の先端部までの長さは、その中細ノズル部の最小径部の直径の10〜50倍が、良好な気液混合流の形成に好適である(請求項5)。さらに、前記気体噴射口の上流側に粉粒体を供給するように構成してもよい(請求項6)。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に係る洗浄ノズルは、自動車、ビルの壁面、壜、食器等の種々の洗浄に広く適用することができる。前記気体としては、大気を圧縮した圧力エアのほか、加熱した高温気体や蒸気などの高温高圧気体を使用することも可能である。また、前記洗浄液としては、水道水などの水や、必要に応じて界面活性剤などの添加剤を加えて洗浄力や殺菌力等を向上した適宜の液体の使用が可能である。この場合、洗浄液を高圧ポンプ等により適度に加圧して噴射させれば、より強い洗浄力を得ることができる。さらに、前記気体噴射口の上流側に炭酸水素ナトリウムやアルミナ等の研掃材などからなる適宜の粉粒体を混入することも可能である。なお、洗浄ノズルから噴射される気液混合流の形態は、その噴射ノズルの各部の具体的な寸法や前記気体及び洗浄液の導入条件により調整することができる。その主な形態は、多量の圧力気体を主体として適量の液体を加えるという形態であり、気液混合により形成される液滴の大きさに関しては、洗浄液の噴射量等を加減することにより、洗浄形態に応じた大きさの粒状に設定することが可能である。さらに、液滴の噴射速度は、音速ないし超音速まで上昇させることも可能であるが、音速以下で使用する形態も可能である。なお、気体噴射口は、以下の実施例のようにリング状の間隙からなる形態のほか、複数の孔部をリング状に列設してなる形態も可能である。また、洗浄液の噴射口に関しても、以下の実施例のように1個の孔部からなる形態のほか、複数の孔部を形成してなる形態も可能である。さらに、ラッパ部や噴射ノズル部の流通路の断面形状は、円形のものに限られず、偏平状のものも可能である。また、気体噴射口を形成するラッパ部の内面ないし洗浄液噴射部の外面の形状は、複数段階の傾斜面から形成したものでも曲面状のものでもよい
【0007】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明の実施例に関して説明する。図1は本発明に関する適用例を概略的に示した回路構成図である。図中、1は本発明に係る洗浄ノズルで、この洗浄ノズル1の内方には圧力気体の流通路2が形成されており、その導入部はコンプレッサ3等からなる圧力気体供給手段に接続されている。また、流通路2の内方には周囲に気体流通用の間隙を形成した状態に洗浄液供給部4が配設されており、その導入部は洗浄液タンク5及びポンプ6に接続されている。さらに、本実施例では、コンプレッサ3の下流側に粉粒体の貯留タンク7及びスクリュウコンベヤ等の送出し装置8からなる粉粒体供給手段が接続され、その下流側に流通路内に付着した粉粒体を洗い流すための付着防止用の水タンク9及びポンプ10がバルブ11を介して接続されている。なお、それらの粉粒体供給手段や粉粒体の付着防止用の液体供給手段は場合に応じて省略可能である。
【0008】
次に、前記洗浄ノズル1に関して詳細に説明する。図2は本発明に係る前記洗浄ノズル1を示した縦断面図であり、図3はその先端部分を拡大して示した要部拡大図である。図示のように、本実施例における洗浄ノズル1は、円筒状に形成された筒状本体部12と、その筒状本体部12の内部に設置された前記洗浄液供給部4と、筒状本体部12の上流側に螺合結合された気体導入部13と、筒状本体部12の下流側に螺合結合された中細ノズル部14から構成される。なお、洗浄液供給部4は、貯留部15とその下流側に螺合結合されるように構成された洗浄液噴射部16から構成されている。貯留部15の内部には洗浄液の貯留空間17が形成され、上流側の外壁面はテーパ状のガイド面18に形成されている。また、洗浄液噴射部16の内部には、貯留空間17に連通した流通路19が形成されており、その先端部には図3に示したように洗浄液噴射口20が形成されている。以上により、ポンプ6によって加圧される洗浄液が洗浄液噴射部16から高速で噴射される。図中、21は貯留空間17に接続した洗浄液導入部である。
【0009】
図2に示したように、前記筒状本体部12の内面と洗浄液供給部4の外面との間には、気体の流通路2を構成する間隙部22が形成されており、中細ノズル部14へ連通している。中細ノズル部14は、本実施例では、ラッパ部を一体的に形成した第1ノズル部材23に流通路が末広がりのテーパ状に形成された第2ノズル部材24を接続して長尺の中細ノズル部として形成されている。なお、第1ノズル部材23は、傾斜部として後方へ向けて徐々に縮径された3段階からなるテーパ部25〜27が形成されており、その最前のテーパ部25と前記洗浄液噴射部16の外面に形成されたテーパ部28との間に形成される気体噴射口29からの気体の噴射線が流通路30の最小断面部を構成する最小径部31より上流側で集束するように構成されている。また、本実施例では、テーパ部25と28との間隙を開口部へ向けて徐々に縮小して気体噴射口29の軸線方向の断面積を徐々に縮小することにより、その気体噴射口29内を通過する圧力気体を更に加速するように構成している。なお、粉粒体を供給する場合には、粉粒体は、気体噴射口29内で気体と共に加速されるともに、開口部から噴射後も液滴と同様に更に加速される。
【0010】
次に、本発明の特徴に関して説明する。先ず、第1の特徴部分は、前記気体噴射口29のように、気体の噴射口が中細ノズル部14のラッパ部、本実施例ではラッパ部を構成するテーパ部25〜27の中の最前のテーパ部25の形状に沿って形成され、しかもその気体噴射口29の開口部がラッパ部の途中で開口されていることである。そして、気体噴射口29からの気体の噴射速度を洗浄液より高速に設定することにより、気体噴射口29から噴射される高速の圧力気体流は、テーパ部25に沿って中央部に集束しながら噴射口20から噴射される洗浄液をまき込んで液滴を形成すると同時に、圧力気体の有するエネルギを液滴に移乗して加速することになる。すなわち、このラッパ部に形成される洗浄液の液滴化及び加速空間において、効果的な液滴の生成及び加速作用が行われることになる。また、第2の特徴部分は、ラッパ部を構成する最後部のテーパ部27に連なる部分に、中細ノズル部14の内部に形成される気液混合流の流通路30の最小断面部を構成する最小径部31を形成し、その下流側を末広がり状のテーパ部32とした点である。なお、この末広がり状のテーパ部32は、図示のように、少なくとも前記洗浄液の噴射口20と前記最小径部31との間隔よりも長尺からなる。以上のように、本発明は、気液混合流の流通路30の最小径部31を境に、手前にラッパ部、後方に末広がり状のテーパ部を形成した点で特徴を有し、その最小径部31の手前に形成した前記洗浄液の液滴化及び加速空間において生成及び加速した液滴を引続き最小径部31より後方の末広がり状のテーパ部32において更に増速し、前述のラバール管の増速現象によりテーパ部32から噴射される液滴の流速を音速ないし超音速に上昇させることも可能とした点に特徴を有する。なお、音速以下の領域においても、管壁での損失が小さく気液混合流の減速が少ないなどの、液滴の高速噴射に有効な利点を有する。
【0011】
本発明は、以上のように二つの特徴部分を備え、それらの二つの特徴部分が相俟って、均一性の良好な液滴を安定的に高速噴射させることができる。すなわち、先ず第1の特徴部分であるラッパ部を構成するテーパ部25に沿って開口した気体噴射口29から噴射した気体流は、そのテーパ部25の傾斜角に沿って中央部に集束しながら噴射口20から噴射される洗浄液をまき込んで液滴を形成すると同時に、圧力気体の有するエネルギを液滴に移乗して効果的に加速する。すなわち、最小径部31の手前のラッパ部に形成された洗浄液の液滴化及び加速空間において液滴が形成されるとともに加速され、引続き、その加速された液滴流は、第2の特徴部分であるテーパ部27に連なる最小径部31で絞られた後、末広がり状のテーパ部32を通過しながら更に加速されて外部へ高速噴射される。その液滴流が末広がり状のテーパ部32を通過する際に、前述のラバール管の増速現象を活用することによって、液滴の噴射速度を音速ないし超音速まで上昇させることも可能である。したがって、強力で均一性の良好な液滴流が安定的に得られるので、洗浄作用を向上することができ、特に頑固な汚れに対して有効である。なお、気体と洗浄液との混合作用は、前述のように最小径部31の手前のラッパ部において効果的に行われるが、後方のテーパ部32においても継続され、双方で混合作用が促進されることはいうまでもない。また、以上の実施例では、中細ノズル部14を構成する第1ノズル部材23を筒状本体部12とは別体に構成したが、一体的に構成することも可能である。
【0012】
なお、本実施例では、前述のように、前記気体噴射口29からの気体の噴射線が流通路30の最小径部31より上流側で集束するように構成したので、ラッパ部における混合空間を広くとることができ、最小径部31の手前で良好な混合作用が得られる。また、前記気体噴射口29の開口部における通路断面積と前記最小径部31の断面積が略等しいか又は最小径部31の断面積が若干大きくなるように、例えば、それらの断面積の比を1:1〜1.3程度に設定すれば、流通路の全体を通じて流速の低下が抑えられ、高速で安定した気液混合流が得られる。因みに、前記中細ノズル部14の最小径部31の直径は、6〜16mm程度が実用的である。また、洗浄液の噴射口20から中細ノズル部14の先端部までの長さは、前記最小径部31の直径の10〜50倍程度が適当である。また、最小径部31の後方に形成するテーパ部32の傾きに関しては、1〜2度程度でも十分であり、高速で良好な噴射状態が得られる。なお、その傾きを8度程度以下に設定することにより、気体混合流の流れの過程で生じやすい境界層の剥離現象を回避することができる。
【0013】
図4は本発明の他の実施例を示した縦断面図であり、図5はその要部拡大図である。図示のように、本実施例に係る洗浄ノズル33は、中細ノズル部34の最小断面部としての最小径部35の手前に形成するラッパ部を2段のテーパ部36,37から構成し、その上流側のテーパ部36に沿って気体噴射口38を形成したものである。気体噴射口38は、中細ノズル部34側のテーパ部36と洗浄液噴射部39側のテーパ部40との間に形成され、その気体噴射口38の開口部に向けて手前の気体通路の縦断面積が徐々に縮小されて気体を加速するように構成されている。なお、前記気体噴射口38は、その開口部が2段のテーパ部36と37のほぼ境界部に位置するように配置されている。本実施例は、前記実施例と同様に、気体噴射口38の通路の軸線方向の断面積を開口部に向けて徐々に縮小するように形成してラッパ部における気体の加速作用を促進するように構成したものであり、前記最小径部35の後方に形成されたテーパ部41と相俟って、前記実施例と同様の機能を奏するものである。
【0014】
図6は本発明のさらに他の実施例を示した縦断面図であり、図7はその要部拡大図である。図示のように、本実施例に係る洗浄ノズル42は、洗浄液噴射部43の外面に形成された2段階のテーパ部44,45と中細ノズル部46の上流側端部に形成された2段階のテーパ部47,48から構成されるラッパ部との間で通路断面積が徐々に絞られ、図7に示したように、テーパ部45とテーパ部48との間に平行に形成された気体噴射口49を経て気体が高速で噴射されるように構成されている。そして、気体噴射口49から噴射された高速の圧力気体は、前記ラッパ部において洗浄液噴射部43の噴射口50から噴射される洗浄液と混合しながら加速されるとともに、中細ノズル部46の最小断面部を構成する最小径部51の後方のテーパ部52により加速及び混合作用を受け、それらが相俟って前記実施例と同様の機能を奏するものである。
【0015】
図8は本発明のさらに他の実施例を示した縦断面図であり、図9はその要部拡大図である。図示のように、本実施例に係る洗浄ノズル53は、中細ノズル部54の最小断面部としての最小径部55の手前に形成するラッパ部を曲面部56から構成し、その曲面部56に沿って気体噴射口57を形成したものである。その気体噴射口57は、前記中細ノズル部54側の曲面部56と洗浄液噴射部58側のテーパ部59,60との間に形成される。以上のように、本実施例は、ラッパ部を曲面部56から構成することにより、中細ノズル部54の最小径部55の手前のラッパ部における気液の混合作用を促進するように構成したものであり、前記最小径部55の後方に形成されたテーパ部61と相俟って、前記実施例と同様の機能を奏するものである。なお、洗浄液噴射部58側の外面形状に関しても、テーパ部59,60に替えて曲面状を採用してもよい。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、次の効果を得ることができる。
(1)最小断面部を境に、手前にラッパ部、後方に末広がり状のテーパ部を有する中細状のラバール管を用い、最小断面部の手前に設けた洗浄液の液滴化及び加速空間において当該洗浄液を液滴化すると同時に加速するように構成するとともに、その最小断面部の手前の前記洗浄液の液滴化及び加速空間において形成しかつ加速した液滴を、引続き前記最小断面部によって流通路を一旦絞った上で末広がり状に拡大する長尺でその傾きが8度以下のテーパ部において更に増速するように構成したので、それらの一連の関連構成が相俟って、液滴流に対する前記ラバール管の増速作用をより効果的に適用することが可能となり、洗浄ノズルとしての液滴の噴射速度を大幅に向上できる。つまり、最小断面部より手前に設置した前記洗浄液の液滴化及び加速空間において当該液体の液滴化及び加速を実施し、当該液体を最小断面部より手前において予め液滴状に形成して加速した上で、引続き後方の長尺で傾きが8度以下の末広がり状のテーパ部において更に増速作用を受けるように構成したので、液滴に対して中細状のラバール管の最小断面部の前後を通じて増速作用が継続的に適用されることから、その効果的な増速作用によって、洗浄ノズルとしての液滴の噴射速度を大幅かつ安定的に向上することができ、簡単な構成により洗浄作用の良好な洗浄ノズルを提供することができる。
(2)しかも、前記気体噴射口をラッパ部に沿わせて形成したので、気体の噴射流が中央部に集束しながら洗浄液と効果的に混合されると同時に、気液混合により形成された液滴が加速され、ラバール管の最小断面部へ円滑に誘導される。しかして、その最小断面部の手前のラッパ部における気液の混合作用及び加速作用によって形成され加速された液滴の前記ラバール管の最小断面部への円滑な誘導と、後方の長尺で傾きが8度以下の末広がり状のテーパ部における液滴の更なる加速作用及び混合作用とが相俟って、簡単な構成により、強力で均一性の良好な液滴流を安定的に得ることができる。したがって、特に頑固な汚れに対する洗浄作用などの向上にきわめて有効である。
)中細ノズルを採用しているので、ラバール管の増速現象を活用することにより、洗浄ノズルからの噴射速度を音速ないし超音速まで上昇させることも可能である。また、前記最小断面部の後方に形成するテーパ部の傾きを8度以下に設定したので、気体混合流の流れの過程で生じやすい境界層の剥離現象を回避することができ、より安定的な高速噴射が可能である。
)前記気体噴射口の開口部の軸線方向の断面積を開口部へ向けて徐々に縮小するように形成すれば、前記ラッパ部の途中に噴射される際の気体の流速を高めて、気液の混合作用を更に促進できる。
)前記気体噴射口の開口部における気体通路断面積と前記最小断面部の断面積が略等しいか又は最小断面部の断面積が若干大きくなるように、それらの断面積の比を例えば1:1〜1.3に設定すれば、流通路の全体を通じて流速の低下が抑えられ、高速で安定した気液混合流が得られる。
)前記気体噴射口の上流側に粉粒体を供給するように構成すれば、粉粒体の剥離作用が加わり、特に頑固な汚れに対する洗浄作用を更に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用例を概略的に示した回路構成図である。
【図2】 本発明の実施例を示した縦断面図である。
【図3】 同実施例の要部拡大図である。
【図4】 本発明の他の実施例を示した縦断面図である。
【図5】 同実施例の要部拡大図である。
【図6】 本発明の他の実施例を示した縦断面図である。
【図7】 同実施例の要部拡大図である。
【図8】 本発明の他の実施例を示した縦断面図である。
【図9】 同実施例の要部拡大図である。
【符号の説明】
1…洗浄ノズル、2…圧力気体の流通路、3…コンプレッサ、4…洗浄液供給部、5…水タンク、6…ポンプ、7…粉粒体の貯留タンク、8…送出し装置、9…水タンク、10…ポンプ、11…バルブ、12…筒状本体部、13…気体導入部、14…中細ノズル部、15…貯留部、16…洗浄液噴射部、17…貯留空間、18…ガイド面、19…流通路、20…洗浄液噴射口、21…洗浄液導入部、22…間隙部、23…第1ノズル部材、24…第2ノズル部材、25〜28…テーパ部、29…気体噴射口、30…流通路、31…最小径部、32…テーパ部、33…洗浄ノズル、34…中細ノズル部、35…最小径部、36,37…テーパ部、38…気体噴射口、39…洗浄液噴射部、40,41…テーパ部、42…洗浄ノズル、43…洗浄液噴射部、44,45…テーパ部、46…中細ノズル部、47,48…テーパ部、49…気体噴射口、50…洗浄液噴射口、51…最小径部、52…テーパ部、53…洗浄ノズル、54…中細ノズル部、55…最小径部、56…曲面部、57…気体噴射口、58…洗浄液噴射部、59〜61…テーパ部

Claims (6)

  1. 中細ノズル部の最小断面部の手前に形成したラッパ部に沿わせて、該ラッパ部との間に気体の流通路を形成し、かつ該ラッパ部の途中に気体噴射口を開口するとともに、その気体噴射口の内方に洗浄液の噴射口を形成し、気体を洗浄液より高速で噴射することにより該ラッパ部に沿って気体流を中央部に集束しながら前記洗浄液をまき込んで、前記洗浄液を液滴状にするとともに該液滴を加速させる洗浄液の液滴化及び加速空間を前記最小断面部より手前に設置し、かつ、前記最小断面部の後方に形成され、先端部まで末広がり状のテーパ部を有し、該テーパ部が少なくとも前記洗浄液の噴射口と前記最小断面部との間隔よりも長尺で、その傾きを8度以下とする中細状のラバール管を用い、前記洗浄液の液滴化及び加速空間により、前記最小断面部より手前において洗浄液の液滴を形成して加速した上、該液滴を引続き前記最小断面部によって流通路を一旦絞った上で末広がり状に拡大する前記テーパ部において増速して噴射するように構成したことを特徴とする洗浄ノズル。
  2. 前記気体噴射口の軸線方向の断面積を開口部へ向けて徐々に縮小して気体を加速するように構成した請求項1に記載の洗浄ノズル。
  3. 前記気体噴射口の開口部における気体通路断面積と前記最小断面部の断面積が略等しいか又は前記最小断面部の断面積が若干大きくなるように設定した請求項1又は2に記載の洗浄ノズル。
  4. 前記気体噴射口の開口部における気体通路断面積と前記最小断面部の断面積との比を1:1〜1.3とした請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄ノズル。
  5. 前記洗浄液の噴射口から前記中細ノズル部の先端部までの長さをその中細ノズル部の最小径部の直径の10〜50倍とした請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄ノズル。
  6. 前記気体噴射口の上流側に粉粒体を供給可能に構成した請求項1〜5のいずれか一項に記載の洗浄ノズル。
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