以下、本発明の最良形態を説明する。尚、以下の最良形態は、従来の第2種パチンコ遊技機に関するものであるが、これに限定されず、振分装置を有する他の遊技機{例えば、従来の第1種や第3種、一般電役、普通機、複合機(例えば、従来の第1種の機能を二つ有する遊技機、従来の第1種の機能と従来の第2種の機能を一つ有する遊技機)といったパチンコ遊技機や、雀球遊技機、アレンジボールといった他の遊技機}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
更に、以下の最良形態では、始動入賞口に入賞したことに基づく振分装置(大入賞口)の可変部材の開閉動作を「第1段階特別遊技」と称し、前記第1段階特別遊技の際に入賞した遊技球が振分装置内の特定領域を通過したことに基づく振分装置の可変部材の継続的な開閉動作を「第2段階特別遊技」と称している。尚、第1段階特別遊技と第2段階特別遊技とは有機的に連結しているものであるので、実際の機種においては、両者を併せて「特別遊技」と称している。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機1は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機1の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1始動口2100、第2始動口2200、大入賞口(振分装置)2300、演出表示装置2400、普図始動口2600、普通図柄表示装置2700及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
まず、第1始動口2100は、第1段階特別遊技移行に係る始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1始動口2100は、第1始動口入球検出装置2110と、第1始動口電動役物2120と、第1始動口電動役物2120を開閉させるための第1始動口電動役物ソレノイド2120aとを備える。ここで、第1始動口入球検出装置2110は、第1始動口2100への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動口入球情報を生成する。次に、第1始動口電動役物2120は、第1始動口2100に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
次に、第2始動口2200は、第1段階特別遊技移行に係る始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2始動口2200は、第2始動口2200への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動口入球情報を生成する第2始動口入球検出装置2210を備える。
次に、大入賞口2300は、(1)第1始動口2100及び第2始動口2200へ遊技球が入球することに基づき開状態となる、(2)第1段階特別遊技において大入賞口2300の特定領域2310aに遊技球が入球した場合に開状態となる、特別遊技(第1段階特別遊技及び第2段階特別遊技)に関係する入賞口である。具体的構成としては、大入賞口2300は、大入賞口2300内部に設けられている特定領域2320a及び通常領域2330aと、遊技球を特定領域2320a及び通常領域2330aのいずれかへ誘導する誘導装置170と、当該大入賞口2300への遊技球の入球を検出するための大入賞口入球検出装置2310と、特定領域2320aへの遊技球の入球を検出するための特定領域入賞検出装置2320と、通常領域2330aへの遊技球の入球を検出するための通常領域入賞検出装置2330と、ハネ部と称される大入賞口電動役物2340と、大入賞口電動役物2340を開閉させるための大入賞口電動役物ソレノイド2340aと、を備える。上述した大入賞口2300の内部に設置された各構成部分には、大入賞口電動役物2340が開状態の際に入賞した遊技球のみが到達可能であり、大入賞口電動役物2340が閉状態の際には到達不能に構成されている。ここで、誘導装置170は、夫々が長短複数の回転羽根を有する二つの回転体からなる。これら二つの回転体は常に回転しており、夫々の長い回転羽根同士が近接したときに、その上へ落下した遊技球を特定領域2320aへ誘導する。長い回転羽根同士が近接していないときは、その上へ落下した遊技球は通常領域2330aへ入球する。次に、大入賞口入球検出装置2310は、大入賞口2300への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入球情報を生成する。次に、大入賞口電動役物2340は、大入賞口2300に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態(図中の実線)と遊技球が入賞し易い開放状態(図中の点線)に可変する。
次に、演出表示装置2400は、特別遊技に係る遊技状態(例えば、第1段階特別遊技に移行したか否か、第2段階特別遊技に移行したか否か、第2段階特別遊技のラウンド数や入球数に関する報知)を表示する。
次に、普図始動口2600は、普図始動口入球検出装置2610を備える。ここで、普図始動口入球検出装置2610は、普図始動口2600への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図始動口2600への遊技球の入球は、第1始動口2100の第1始動口電動役物2120を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、普通図柄表示装置2700は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2700は、普図表示部2710と、普図保留表示部2720とを備える。ここで、普図保留表示部2720は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
次に、図2の大入賞口(後述する振分部α及び球演出部β)2300の斜視図、図3の後述する球演出部βの上面図、図4の遊技球(確定球)の経路を示した概念図を参照しながら、本発明の特徴である、大入賞口(振分装置及び球演出装置)2300の構造を説明する。ここで、当該装置は、当該装置内に入球した遊技球を後述する特定領域2320と通常領域2330とに振分ける振分部αと、遊技球(確定球)を用いた演出を行う球演出部βとから構成される。以下、これらの図を参照しながら各部を説明することとする。
まず、振分部αは、非特別遊技時には閉状態であり特別遊技時に開状態となる大入賞口電動役物2340と、当該大入賞口電動役物2340が開状態の際に入球した遊技球を検知するための大入賞口入球検出装置2310(左右に設置)と、当該大入賞口入球検出装置2310を通過した遊技球が振り分けられる、特定領域2320(中央)及び左右二箇所の通常領域2330と、を有する。そして、図4に示すように、特定領域2320は、例えば貫通型近接センサからなる特定領域入球検出装置2322と、当該特定領域入球検出装置2322に案内するための特定領域球流路2321と、から構成される。また、通常領域2330は、例えば貫通型近接センサからなる通常領域入球検出装置2332と、当該通常領域入球検出装置2332に案内するための通常領域球流路2331と、から構成される。このように、本最良形態の一特徴は、特定領域のみならず通常領域についても入球検出装置が備えられている点である。当該構成を採ることで、ハズレが確定したことをより迅速に把握することが可能となる。換言すれば、当該振分部αから出た遊技球は、結果が確定(特定領域入球検出装置2322で検知されていれば当該球の当たりが確定し、通常領域入球検出装置2332で検知されていれば当該球のハズレが確定)しているともいえる。
次に、球演出部βは、振分部αからの、結果が確定している遊技球が導かれ当該遊技球で球演出が実行される領域である。具体的には、球演出部βは、見せかけの特定領域である擬似特定領域2350と、見せかけの通常領域である擬似通常領域2360と、閉状態及び開状態に変位可能であり、閉状態の際には当該擬似特定領域2350内に遊技球は入球不能であるが開状態の際には当該擬似特定領域2350内に遊技球は入球可能である擬似特定領域遮蔽部材2370と、突出位置及び引込位置に変位可能な擬似特定領域誘導部材2380とを有している。ここで、図3に示すように、上図の場合には、擬似特定領域誘導部材2380は、振分部αから落下した遊技球を擬似特定領域2350に導く突出位置に配され、下図の場合には、擬似特定領域誘導部材2380は、落下してきた遊技球に対して何も影響を与えない引込み位置に配される。尚、当該擬似特定領域誘導部材2380と協働して、擬似特定領域誘導部材2380が突出位置に配されている状況下では、擬似特定領域遮蔽部材2370は開状態となり、逆に、擬似特定領域誘導部材2380が引込位置に配されている状況下では、擬似特定領域遮蔽部材2370は閉状態となる。尚、当該擬似特定領域2350は、当該領域の遊技球通過を検知する擬似特定領域入球検知センサ2351を更に有している。
次に、図5を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2400と、遊技内容に興趣性を付与する演出表示装置2400上での各種演出・情報報知に係る表示制御を行う演出表示制御手段(サブ基板)2500と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図6のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。尚、図6中の点線囲みは変更例の手段であり、これについては後述する。はじめに、主制御装置1000は、遊技周辺機器である、第1始動口2100及び第2始動口2200と、大入賞口(振分装置)2300と、演出表示装置2400での各種表示制御を司る演出表示制御手段2500と、球演出制御手段2800と、普図始動口2600と、普通図柄表示装置2700と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と、情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御装置1000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば演出表示制御装置2500)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば演出表示制御手段2500)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
主制御装置1000は、通常遊技よりも遊技者にとって有利な特別遊技を制御するための特別遊技制御手段1100と、第1始動口2100の第1始動口電動役物2120の開閉決定に関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1200と、演出表示制御手段2500側に各種遊技情報{例えば、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号等}を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御するための賞球払出決定手段1400とを有している。
特別遊技制御手段1100は、各入賞口(始動口等)への流入を判定するための入球判定手段1110と、特別遊技に移行するための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1120と、前記条件を充足している場合に特別遊技を実行するための特別遊技実行手段1130と、特別遊技に関する各種処理の時間管理を行うための特別遊技時間管理手段1140と、特別遊技に関する情報{各種フラグ(第1段階特別遊技に関するフラグ、第2段階特別遊技に関するフラグ)のオンオフ状況、第2段階特別遊技中に関する情報(単位遊技における大入賞口2300への遊技球の入球個数等)等}を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1150と、を有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、第1段階特別遊技への移行契機となる遊技球入球信号を第1始動口2100及び第2始動口2200から受信したか否かを判定する始動口入球判定手段1111と、大入賞口2300内に遊技球が入球したことの検知信号を大入賞口入球検出装置2310から受信したか否かを判定する大入賞口入球判定手段1114と、大入賞口2300内から遊技球が排出されたことの検知信号を大入賞口排出検出装置2390から受信したか否かを判定する大入賞口排出判定手段1115と、第2段階特別遊技への移行契機となる遊技球入球信号を大入賞口2300の特定領域入賞検出装置2322から受信したか否かを判定する特定領域通過判定手段1112と、入球した遊技球がハズレ確定であることの検知信号を通常領域入賞検出装置2332から受信したか否かを判定する通常領域通過判定手段1113と、を有している。
次に、条件判定手段1120は、第1段階特別遊技への移行条件を充足しているか否かを判定する第1段階特別遊技条件判定手段1221と、第1段階特別遊技の際に第2段階特別遊技への移行条件を充足しているか否かを判定する第2段階特別遊技条件判定手段1222と、を有している。ここで、第1段階特別遊技条件判定手段1221は、第1段階特別遊技が実行された直後に次の第1段階特別遊技を実行してもよいか否かを判定するための次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121aを更に有している。
次に、特別遊技実行手段1130は、大入賞口2300の大入賞口電動役物2340を駆動して第1段階特別遊技を実行するための第1段階特別遊技実行手段1131と、大入賞口2300の大入賞口電動役物2340を駆動して第2段階特別遊技を実行するための第2段階特別遊技実行手段1132と、を有している。
次に、特別遊技時間管理手段1140は、第2段階特別遊技の移行条件となる、大入賞口2300の特定領域2320a(特定領域入賞検出装置2320)への遊技球入球有効時間(大入賞口入球検出装置2310での遊技球入球検出からの所定時間)を計測する特定領域有効タイマ1141と、第1段階特別遊技中の大入賞口2300の開閉時間を計測する第1段階開閉タイマ1142と、第2段階特別遊技における単位遊技時間を計測する第2段階開閉タイマ1143と、を有している。
次に、電チュー開閉制御手段1200は、普図始動口2600に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1210と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1220と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該普通図柄当選乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで普図保留情報一時記憶手段1231に保留するための普図保留手段1230と、取得した普通図柄当選乱数に基づき、普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1240と、普通図柄表示装置2700の普図表示部2710上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1250と、第1始動口2100の第1始動口電動役物2120の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉実行制御手段1260と、補助遊技に関する情報{各種フラグのオンオフ情報、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報等}を補助遊技関連情報一時記憶手段1270と、を有している。
ここで、普図制御手段1250は、普通図柄表示装置2700の普図表示部2710上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1251を有している。また、普図変動時間管理手段1251は、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1251aを更に有している。
電チュー開閉実行制御手段1260は、第1始動口2100の第1始動口電動役物2120を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1261と、第1始動口2100の第1始動口電動役物2120の駆動(開放)時間を計測する開放タイマ1262と、を有している。
次に、遊技周辺機器について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について説明する。
まず、球演出部(球演出領域)βは、前述のように、擬似特定領域2350と、擬似通常領域2360と、擬似特定領域遮蔽部材2370と、擬似特定領域誘導部材2380とを有している。ここで、擬似特定領域2350は、例えば貫通型近接センサからなる擬似特定領域入球検知センサ2351を更に有する。また、擬似特定領域遮蔽部材2370は、当該擬似特定領域遮蔽部材2370を開状態・閉状態に駆動するための擬似特定領域遮蔽部材駆動手段2371を更に有する。また、擬似特定領域誘導部材2380は、当該擬似特定領域誘導部材2380を突出位置・引込位置に駆動するための擬似特定領域誘導部材駆動手段2381を更に有する。
次に、演出表示制御手段2500は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための表示情報受信手段2510と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2400上で演出表示制御を行う表示制御手段2520と、を有している。
次に、球演出制御手段2800は、主制御装置1000側からの特定領域入球信号を受信するための特定領域入球信号受信手段2810と、擬似特定領域2350に遊技球が入球したか否かを判定する擬似特定領域入球判定手段2820と、擬似特定領域遮蔽部材2370の擬似特定領域遮蔽部材駆動手段2371を駆動制御するための擬似特定領域遮蔽部材駆動制御手段2830と、擬似特定領域誘導部材2380の擬似特定領域誘導部材駆動手段2381を駆動制御するための擬似特定領域誘導部材駆動制御手段2840と、球演出に関連する情報(フラグ等)を一時記憶する球演出関連情報一時記憶手段2850と、を有している。
次に、図7〜図13のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。まず、図7は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、普図始動口2600への遊技球の入球に基づく処理に係る、普通図柄当選乱数取得処理を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、普通図柄表示装置2700の普図表示部2710上での普通図柄の変動表示・停止表示処理及び普通図柄当選乱数が当選値であった場合の処理に係る、電チュー駆動判定・実行処理を実行する。次に、ステップ1300で、主制御装置1000は、第1段階特別遊技の移行判定に係る、特別遊技作動条件判定処理を実行する。次に、ステップ1400で、主制御装置1000は、第1段階特別遊技の実行処理と第2段階特別遊技の移行判定に係る、第1段階特別遊技実行処理を実行する。次に、ステップ1500で、主制御装置1000は、第2段階特別遊技の実行処理に係る、第2段階特別遊技実行処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、各種入賞口への遊技球の流入に基づく賞球払出の決定処理に係る、賞球払出処理を実行し、再びステップ1100に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
まず、図8は、図7におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1210は、普図始動口2600の普図始動口入球検出装置2610から普図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1220は、普図保留情報一時記憶手段1231を参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1220は、普通図柄当選乱数を取得する。次に、ステップ1108で、普図保留手段1230は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1231にセットする形で保留球を1加算し、次の処理(電チュー駆動判定・実行処理1200)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(電チュー駆動判定・実行処理1200)に移行する。
次に、図9は、図7におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定・実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉実行制御手段1260は、補助遊技関連情報一時記憶手段1270を参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1250は、補助遊技関連情報一時記憶手段1270を参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1240は、普図保留情報一時記憶手段1231を参照し、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、普図内容決定手段1240は、当該保留球に基づく普通図柄乱数に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、普図変動時間管理手段1151は、普図変動管理用タイマ1151a−1に所定時間(例えば、30秒)をセットする。そして、ステップ1212で、普図制御手段1250は、補助遊技関連情報一時記憶手段1270内の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、普図保留手段1230は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1231に記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1250は、普図変動管理用タイマ1251aをスタートした後、普図表示部2710上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、普図変動時間管理手段1251は、普図変動管理用タイマ1251aを参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、普図制御手段1250は、普図表示部2710上で、前記ステップ1208で普図内容決定手段1240が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、普図制御手段1250は、補助遊技関連情報一時記憶手段1270内の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1261は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉実行制御手段1260は、開放タイマ1262に所定時間(例えば、0.5秒)セットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉実行制御手段1260は、補助遊技関連情報一時記憶手段1270内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉実行制御手段1260は、第1始動口2100の第1始動口電動役物2120を開放する。次に、ステップ1230で、電チュー開閉実行制御手段1260は、開放タイマ1262を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232及びステップ1234で、電チュー開閉実行制御手段1260は、第1始動口2100の第1始動口電動役物2120を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1270内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定処理1300)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合にはステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合にはステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定処理1300)に移行する。
次に、図10は、図7におけるステップ1300のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、始動口入球判定手段1111は、第1始動口2100又は第2始動口2200に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121aは、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照し、第1段階特別遊技禁止フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、第1段階特別遊技禁止フラグとは、第1段階特別遊技実行時・第1段階特別遊技実行結果未確定時・第2段階特別遊技実行時に、第1段階特別遊技に係る大入賞口電動役物2340の開放を禁止するフラグであり、当該フラグがオンの場合には、第1始動口2100及び第2始動口2200に遊技球が入球しても、第1段階特別遊技に係る開放は行わない。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306で、始動口入球判定手段1111は、第1始動口2100に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップ1306でYesの場合、ステップ1308で、特別遊技制御手段1100は、補助遊技関連情報一時記憶手段1270内の第1段階特別遊技実行許可フラグAをオンにし、次の処理(第1段階特別遊技実行処理1400)に移行する。他方、ステップ1306でNoの場合、ステップ1310で、特別遊技制御手段1100は、補助遊技関連情報一時記憶手段1270内の第1段階特別遊技実行許可フラグBをオンにし、次の処理(第1段階特別遊技実行処理1400)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合にも、次の処理(第1段階特別遊技実行処理1400)に移行する。尚、本最良形態では、第1段階特別遊技禁止フラグがオンである状況下で始動入賞口に入球した場合には当該入球に基づく利益は何ら享受されないが、当該入球に基づく利益を供すべく、当該入球情報を保留球として一時記憶するよう構成してもよい。この場合、第1段階特別遊技禁止フラグがオフになった時点で当該保留球が解除され、第1段階特別遊技実行許可フラグがオンになる。
次に、図11は、図7のステップ1400のサブルーチンに係る、第1段階特別遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1402で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照して、第1段階開閉継続フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「第1段階開閉継続フラグ」とは、第1段階特別遊技に係る大入賞口2300の開閉処理が実行中であるか否かを示すフラグであり、オンの場合は大入賞口2300の開閉処理が実行中であることを意味する。そして、ステップ1402でYesの場合、ステップ1404で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照して、特定領域有効フラグがオフであるか否かを判定する。ここで、「特定領域有効フラグ」とは、第1段階特別遊技期間中に特定領域2320が有効であるか否かを示すフラグであり、オンの場合に遊技球が特定領域2320に入球すると第2段階特別遊技に移行する。ステップ1404でYesの場合、ステップ1406で、第1段階特別遊技条件判定手段1121は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照して、第1段階特別遊技実行許可フラグA又は第1段階特別遊技実行許可フラグBがオンであるか否かを判定する。ステップ1406でYesの場合、ステップ1408で、第1段階特別遊技条件判定手段1121は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照し、第1段階特別遊技実行許可フラグAがオンであるか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技制御手段1100は、第1段階開閉タイマ1142及び特定領域有効タイマ1141に、第1段階特別遊技に係る大入賞口2300の開閉時間A及び第1段階特別遊技に係る特定領域有効時間Aを夫々セットし、ステップ1414に移行する。他方、ステップ1408でNoの場合、ステップ1412で、特別遊技制御手段1100は、第1段階開閉タイマ1142及び特定領域有効タイマ1141に、第1段階特別遊技に係る大入賞口2300の開閉時間B及び第1段階特別遊技に係る特定領域有効時間Bを夫々セットし、ステップ1414に移行する。次に、ステップ1414で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技実行許可フラグA又は第1段階特別遊技実行許可フラグBをオフにする。次に、ステップ1416〜ステップ1422で、特別遊技制御手段1100(及び次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121a)は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技実行フラグ、第1段階開閉継続フラグ、特定領域有効フラグ及び第1段階特別遊技禁止フラグを夫々オンにする。次に、ステップ1424で、第1段階特別遊技実行手段1131は、大入賞口2300の大入賞口電動役物2340を駆動して、大入賞口2300の開閉を開始する。
そして、ステップ1426で、第1段階特別遊技実行手段1131は、第1段階開閉タイマ1142を参照して、第1段階特別遊技の大入賞口2300の開閉終了時間に到達したか否かを判定する。ステップ1426でYesの場合、ステップ1428で、第1段階特別遊技実行手段1131は、大入賞口2300の大入賞口電動役物2340の駆動を停止し、大入賞口2300の開閉を終了する。そして、ステップ1430で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階開閉継続フラグをオフにする。次に、ステップ1432で、特別遊技時間管理手段1140は、第1段階開閉タイマ1142をリセットする。
次に、ステップ1434で、特別遊技制御手段1100(特定領域通過判定手段1112)は、第1段階特別遊技における前記有効時間内に遊技球が特定領域2320に入球したか否か、即ち、前記有効時間内に大入賞口2300の特定領域入賞検出装置2322から遊技球の入球信号を受信したか否かを判定する。ステップ1434でYesの場合、ステップ1436で、特別遊技制御手段1100(情報送信手段1300)は、サブ側(球演出制御手段2800側)に、特定領域入球信号を送信する。次に、ステップ1438で、第1段階特別遊技実行手段1131は、大入賞口2300の大入賞口電動役物2340の駆動を停止し、大入賞口2300の開閉を終了する。そして、ステップ1440で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階開閉継続フラグをオフにする。次に、ステップ1442で、特別遊技時間管理手段1140は、第1段階開閉タイマ1142をリセットする。次に、ステップ1444で、特別遊技制御手段1100は、抽選により当該特別遊技の単位遊技数を決定し、特別遊技関連情報一時記憶手段1150に上限単位遊技数(残り単位遊技数)Nとして記憶する。次に、ステップ1446で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第2段階特別遊技実行許可フラグをオンにする。ここで、「第2段階特別遊技実行許可フラグ」とは、第2段階特別遊技に移行決定されているか否かを示すフラグであり、オンの場合は第2段階特別遊技に移行決定されていることを意味する。次に、ステップ1448で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の特定領域有効フラグをオフにする。次に、ステップ1450で、特別遊技時間管理手段1140は、特定領域有効タイマ1141をリセットする。そして、ステップ1452で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技実行フラグをオフにし、次の処理(第2段階特別遊技実行処理1500)に移行する。このように、特定領域に遊技球が通過した時点で(即ち、大当たりが確定した時点で)、特定領域の有効時間に達していない場合であっても、特定領域有効フラグをオフにし特定領域有効時間タイマをリセットする。尚、当該処理は従来から実行されており、本発明の特徴点では無い。
他方、ステップ1434でNoの場合以降の処理が、本発明の特徴点である。具体的には、ステップ1434でNoの場合、ステップ1454で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階開閉継続フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1454でYesの場合、即ち、第1段階特別遊技の開放動作が終了した場合、ステップ1456で、次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121a(大入賞口入球判定手段1114及び通常領域通過判定手段1113)は、振分装置2300(振分部α)内に入球した全ての遊技球が通常領域2330に入球したか否かを判定する。具体的には、当該第1段階特別遊技の際に大入賞口2300に入球した遊技球数と通常領域入賞検出装置2332を通過した遊技球数の差が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121aは、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技禁止フラグをオフにし、ステップ1448に移行する。ここまでが本発明の特徴的処理である。
他方、ステップ1456でNoの場合、ステップ1460で、特別遊技制御手段1100は、特定領域有効タイマ1141を参照し、前記特定領域有効時間終了タイミングに到達したか否かを判定する。ステップ1460でYesの場合、ステップ1458に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合はステップ1426に移行し、ステップ1404及びステップ1426でNoの場合はステップ1434に移行し、ステップ1406、ステップ1454及びステップ1460でNoの場合は次の処理(第2段階特別遊技実行処理1500)に移行する。
次に、図12は、図7のステップ1500のサブルーチンに係る、第2段階特別遊技実行処理のフローチャートである。まず、ステップ1502及びステップ1504で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照して、第2段階開閉継続フラグ及び第2段階特別遊技実行フラグがいずれもオフであるか否かを判定する。ここで、「第2段階開閉継続フラグ」とは、第2段階特別遊技の単位遊技が実行中であるか否かを示すフラグであり、オンの場合は単位遊技が実行中であることを意味する。また、「第2段階特別遊技実行フラグ」とは、第2段階特別遊技が継続中であるか否かを示すフラグであり、オンの場合は第2段階特別遊技が継続中(実行中)であることを意味する。そして、ステップ1502及びステップ1504でYesの場合、ステップ1506で、第2段階特別遊技条件判定手段1122は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照して、第2段階特別遊技実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1506でYesの場合、ステップ1508で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第2段階特別遊技実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1510及びステップ1512で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第2段階特別遊技実行フラグ及び第2段階開閉継続フラグを夫々オンにする。そして、ステップ1514で、特別遊技制御手段1100は、第2段階開閉タイマ1142に第2段階特別遊技に係る大入賞口2300の開閉時間をセットし、ステップ1516に移行する。
次に、ステップ1516で、第2段階特別遊技実行手段1132は、大入賞口2300の大入賞口電動役物2340を駆動して、大入賞口2340の開閉を開始する。そして、ステップ1518で、第2段階特別遊技実行手段1132は、開閉終了条件が成立したか否か、具体的には、第2段階開閉タイマ1143を参照して、第2段階特別遊技の単位遊技終了時間(又は単位遊技終了開閉回数)に到達したか否かを判定すると共に、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照して、所定の入賞個数(例えば10個)に達したか否かを判定する。ステップ1518でYesの場合、ステップ1520で、第2段階特別遊技実行手段1132は、大入賞口2300の大入賞口電動役物2340の駆動を停止し、大入賞口2300の開閉を終了する。そして、ステップ1522で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第2段階開閉継続フラグをオフにする。次に、ステップ1524で、特別遊技制御手段1100は、第2段階開閉タイマ1143をリセットする。そして、ステップ1526で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内に記憶されている上限単位遊技数(残り単位遊技数)Nを1減算する。
そして、ステップ1528で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照することにより、上限単位遊技数(残り単位遊技数)Nが0であるか否かを判定する。ステップ1528でYesの場合、ステップ1530で、次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121aは、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技禁止フラグをオフにする。そして、ステップ1532で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第2段階特別遊技実行フラグをオフにし、次の処理(賞球払出処理1600)に移行する。
尚、ステップ1502でNoの場合はステップ1518に移行し、ステップ1504でNoの場合はステップ1512に移行し、ステップ1506、ステップ1518及びステップ1528でNoの場合は、次の処理(賞球払出処理1600)に移行する。
次に、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理を説明する。図13は、本最良形態の特徴的処理の一つである、球演出制御処理2000のフローチャートである。はじめに、ステップ2002で、特定領域入球信号受信手段2810は、主制御装置1000側から特定領域入球信号を受信したか否かを判定する。ステップ2002でYesの場合、ステップ2004で、球演出制御手段2800は、球演出関連情報一時記憶手段2850内の擬似特定領域入球許可フラグをオンにする。次に、ステップ2006で、球演出制御手段2800は、球演出関連情報一時記憶手段2850内の擬似特定領域入球許可フラグがオフであるか否かを判定する。
ここで、ステップ2006でYesの場合が、球演出における強制振分ハズレ演出処理である。即ち、ステップ2006でYesの場合、ステップ2008で、擬似特定領域遮蔽部材駆動制御手段2830は、擬似特定領域遮蔽部材駆動手段2371を駆動させて、擬似特定領域遮蔽部材2370を「閉状態」に変位させる(図3の下図)。次に、ステップ2010で、擬似特定領域誘導部材駆動制御手段2840は、擬似特定領域誘導部材駆動手段2381を駆動させて、擬似特定領域誘導部材2380を「引込位置」に変位させ(図3の下図)、ステップ2016に移行する。これら処理を実行することにより、球演出に係るすべての球は、擬似特定領域2350に誘導されることなく、大部分が擬似通常領域2360に向かう。また、万が一擬似特定領域2350に向かった遊技球があったとしても、当該遊技球は、擬似特定領域遮蔽部材2370の妨害で擬似特定領域2350に入球することはできない。このように、球演出に係るすべての球は、擬似通常領域2360に入球することとなる。
他方、ステップ2006でNoの場合が、球演出における強制振分当たり演出処理である。即ち、ステップ2006でNoの場合、ステップ2012で、擬似特定領域遮蔽部材駆動制御手段2830は、擬似特定領域遮蔽部材駆動手段2371を駆動させて、擬似特定領域遮蔽部材2370を「開状態」に変位させる(図3の上図)。次に、ステップ2014で、擬似特定領域誘導部材駆動制御手段2840は、擬似特定領域誘導部材駆動手段2381を駆動させて、擬似特定領域誘導部材2380を「突出位置」に変位させ(図3の上図)、ステップ2016に移行する。これら処理を実行することにより、球演出に係るすべての球は、擬似特定領域2350に誘導される。また、擬似特定領域2350に向かった遊技球は、擬似特定領域遮蔽部材2370で妨害されること無く擬似特定領域2350に入球する。このように、球演出に係る大部分の球は、擬似特定領域2350に入球することとなる。
次に、ステップ2016で、擬似特定領域入球信号受信手段2810は、擬似特定領域2350に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップ2016でYesの場合、ステップ2018で、球演出制御手段2800は、球演出関連情報一時記憶手段2850内の擬似特定領域入球許可フラグをオフにし、次の処理(ステップ2002)に移行する。尚、ステップ2002でNoの場合はステップ2006に移行し、ステップ2016でNoの場合は次の処理(ステップ2002)に移行する。
次に、図面を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の作用について説明する。まず、遊技者が、ハンドル116を時計回りに回転させると遊技領域120内に遊技球が放出される(図1参照)。この際、当該遊技球が第1始動口2100又は第2始動口2200に入賞した場合、第1段階特別遊技が行われる。具体的には、遊技球が、第1始動口2100に入賞した場合には大入賞口(振分装置)2300の大入賞口電動役物2340を所定回数(所定時間)開閉し、第2始動口2200に入賞した場合には大入賞口(振分装置)2300の大入賞口電動役物2340を所定回数(所定時間)開閉する。
ここで、本最良形態の特徴的な作用を詳述する。まず、本最良形態に係るパチンコ遊技機では、第1段階特別遊技の際に大入賞口2300内に遊技球が入球した場合、当該遊技球は、比較的短時間に、特定領域入賞検出装置2322又は通常領域入賞検出装置2332を通過する。このことは、比較的短時間に、入球した遊技球の振分結果が出ることを意味する。したがって、例えば、第1段階特別遊技終了間際で遊技球が大入賞口2300内に入球しても、比較的短時間でその振分結果が出るため、すぐに次の第1段階特別遊技を実施することが可能となる。
ここで、通常、比較的短時間で振分結果が出るということは、振分装置内での遊技球の滞在時間が短いことを意味し、遊技内容が退屈なものになりがちである。しかしながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機では、振分部αにて振分結果が確定した遊技球を使用して、球演出部βにて球演出が実行される。具体的な球演出の概要は下記の通りである。まず、遊技球が特定領域2320に入球するまでは、擬似特定領域遮蔽部材2370は遊技球が擬似特定領域2350に入球不能に位置する(「閉状態」)と共に、擬似特定領域誘導部材2380は遊技球を擬似特定領域2350に導かないように位置する(「引込位置」)ため、遊技球は擬似特定領域2350に入球しない{図14(1)}。他方、遊技球が特定領域2320に入球すると、擬似特定領域遮蔽部材2370は遊技球が擬似特定領域2350に入球可能に位置する(「開状態」)と共に、擬似特定領域誘導部材2380は遊技球を擬似特定領域2350に導くように位置する(「突出位置」)ため、遊技球は擬似特定領域2350に入球する{図14(2)}。
本最良形態によれば、特典付与契機遊技の際に振分装置内に入球した遊技球のハズレが確定した後に次の特典付与契機遊技の実行許可を出すよう構成されているので、まだハズレが確定していない遊技球が振分装置内に存在する状況で次の特典付与契機遊技が実行されることによる、前回の特典付与契機遊技の球の影響を受けての特定領域の流下率が変化することを確実に防止することができる(一作動毎の特定領域入賞率の一定化)と共に、次の特典付与契機遊技を早期に実行することが可能となる(ハズレ球処理の迅速化)という効果を奏する。更に、本最良形態によれば、ハズレが確定した球を利用して擬似振分球演出を実行するよう構成されているので、早期に次の特典付与契機遊技を実行することに起因する遊技内容の単調化を解消できるという効果をも奏する。
更に、ハズレ確定判別手法として、ハズレが確定した流路に遊技球検知手段というハード的にハズレ確定判定を行う手段を備えるよう構成されているので、当該検知をもってただちにハズレ確定を判別することが可能になるという効果を奏する。
更に、ハズレが確定した状況下でハズレ球が確定球演出領域に案内された場合、当該ハズレ球を擬似通常領域に誘導するよう構成されているので、内部的な実際の当否結果と擬似演出での擬似当否結果とに整合性を持たせることができる結果、遊技内容の複雑化や遊技者の混乱を回避することができるという効果を奏する。
更に、当たりが確定した状況下で遊技球が確定球演出領域に案内された場合、当該遊技球を擬似特定領域に誘導するよう構成されているので、内部的な実際の当否結果と擬似演出での擬似当否結果とに整合性を持たせることができる結果、遊技内容の複雑化や遊技者の混乱を回避することができるという効果を奏する。
次に、本最良形態の変更例を説明する。本最良形態では、通常領域入賞検出装置を大入賞口2300内に設置することにより、大入賞口2300内に入球した遊技球のハズレ確定を早期に認定できるように構成したが、これには限定されず、大入賞口2300内に入球した遊技球が所定時間(大入賞口入球検出装置2310で入球検知してから特定領域入賞検出装置2322で入球検知するまでの予定時間)経過しても特定領域に到達していない場合にハズレ確定を認定する形態であってもよい。以下、本形態を詳述する。尚、本最良形態と同一構成・処理については説明を省略する。
まず、図6のブロック図を参照しながら、本変更例に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。本変更例で特徴的な手段は、次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121aが有する、大入賞口入球検出装置2310で検出してからの経過時間をカウントするためのタイマ1121a−1である。
次に、図15を参照しながら、本変更例の特徴的処理を詳述する。ここで、図15は、図7のステップ1400のサブルーチンに係る、第1段階特別遊技実行処理のフローチャートである。ここで、ステップ1402〜ステップ1424までは、本最良形態と同一である。そこで、大入賞口電動役物2340(可変部材)の開閉が開始された直後からの処理を説明すると、まず、ステップ1462で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技許可予約フラグをオンにする。ここで、「第1段階特別遊技許可フラグ」とは、当該第1特別遊技が終了した時点でこのフラグがオンである場合には、特定領域有効フラグや第1段階特別遊技実行フラグを強制的にオフにし、ただちに次の第1段階特別遊技の実行を許可する、というフラグである。尚、第1段階特別遊技開始直後にこのフラグをオンにしている理由は、当該第1特別遊技時に遊技球が大入賞口2300に入球しない事態を想定しているからである。
このように第1段階特別遊技が開始された後、以下の処理を実行する。具体的には、まず、ステップ1464で、特別遊技制御手段1100は、大入賞口2300内に遊技球が入球したか否か、即ち、大入賞口入球検出装置2310から入球信号を受信したか否かを判定する。ステップ1464でYesの場合、ステップ1466で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照し、第1段階特別遊技許可予約フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1466でYesの場合はステップ1470に移行し、他方、ステップ1466でNoの場合、ステップ1468で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技許可予約フラグをオフにし、ステップ1472に移行する。このように、遊技球の入球があった場合には、当該遊技球が特定領域を通過する可能性があるため(即ち、当該第1段階特別遊技の後、ただちに次の第1段階特別遊技を実行してはいけない事態となり得るので)、第1段階特別遊技許可予約フラグをオフにするのである。
次に、ステップ1470で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内のタイマスタートフラグをオンする。次に、ステップ1472で、特別遊技制御手段1100は、タイマ1121a−1(2)をスタート(リスタート)する。尚、次のステップ1426〜ステップ1432は、本最良形態と同一である。
次に、以後のステップで、先ほどスタートさせたタイマが所定時間に到達したかを確認する処理を実行する。即ち、先ほど入球した遊技球がもし特定領域に到達していれば特定領域入賞検出装置から入賞信号が送信される筈であるのに予定時間が過ぎても送信されない場合には、当該遊技球は通常領域に振り分けられた、と判断する処理を実行する。具体的には、まず、ステップ1474で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照し、タイマスタートフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1474でYesの場合、ステップ1476で、特別遊技制御手段1100は、タイマ1121a−1(2)を参照し、特定領域非通過時間が所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1476でYesの場合、ステップ1478で、特別遊技制御手段1100は、タイマ1121a−1(2)をクリアする。次に、ステップ1480で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内のタイマスタートフラグをオフにする。次に、ステップ1482で、特別遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1150内の第1段階特別遊技許可予約フラグをオンにする。
これ以後のステップは本最良形態と略同一である。但し、第1段階特別遊技が終了した後(即ち、第1段階開閉継続フラグがオフの場合)に実行するステップ1486が、本最良形態とは異なる。具体的には、ステップ1486で、次第1段階特別遊技実行許可判定手段1121aは、特別遊技関連情報一時記憶手段1150を参照し、第1段階特別遊技許可予約フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1486でYesの場合、即ち、(1)当該第1段階特別遊技時に大入賞口に遊技球が入球しなかった場合か、(2)当該第1段階特別遊技時に入球した遊技球すべてが通常領域に振り分けられ、かつ、一番最後に入球した遊技球が前述の所定時間を経過している場合には、ステップ1458に移行し、第1段階特別遊技禁止フラグがオフとなる。これにより、次の第1段階特別遊技の実施が許可されることとなる。
本変更例によれば、ハズレ確定判別手法として、遊技部品内に入球した遊技球の非当選時間に基づきソフト的にハズレ確定判定を行う手段を備えるよう構成されているので、ハズレが確定した流路にセンサ等を設ける必要が無く部品点数の削減を図ることが可能になるという効果を奏する。