JP5105144B2 - モータおよび電機子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電動式のモータ、および、当該モータの電機子の製造方法に関する。
近年、省エネルギーや排気ガス問題の改善等の環境負荷低減を目的とした車両の開発が盛んに行われている。このような車両に搭載される環境負荷を低減する機構の1つとして、車両が停止している際にエンジンを自動的に停止することにより、エンジンから排出される二酸化炭素の量を減らすアイドリングストップが知られている。
ここで、車両の冷暖房装置において、コンプレッサがエンジンにより駆動される場合、アイドリングストップによりエンジンが停止されることにより冷暖房装置も停止してしまう。そこで、冷暖房装置のコンプレッサを電動式とし、当該コンプレッサを車載バッテリーにより駆動することにより、エンジンの停止中であっても冷暖房装置を駆動することが可能となる。このような車載の電動コンプレッサには高い信頼性が求められるため、電機子の内側に配置されたロータコアに永久磁石が埋め込まれたIPM(interior permanent magnet(埋込磁石))モータ等が当該コンプレッサとして利用されることが好ましい。また、車内スペースの確保や燃費の改善、排気ガスの削減等の観点から、当該モータは小型かつ高効率であることが求められている。
自動車に搭載される電動コンプレッサは、比較的低電圧の車載バッテリにより大きな出力を実現することが要求されるため、電機子のコイルに流れる電流は必然的に大きなものとなる。そこで、このようなモータでは、コイルからの発熱量が過大になることを防止するために、断面積が大きく電気抵抗が小さい平角線(すなわち、断面形状が矩形の導線)がコイルの形成に用いられる。しかしながら、平角線をステータコアのティースに巻回することは困難であるため、例えば、特許文献1の電動機では、平角線を屈曲させてU字型とし、電機子の各スロットにU字型導線の脚部部分を挿入した上で、これらの導線の端部を複数の接続用導体により直列に接続してコイルを形成する技術が開示されている。
一方、特許文献2の3相電動機では、リング状のコイルがステータコアとは別に形成され、コイルのエンド部(ステータコアの端面から突出するコイルの屈曲部)が予め整形された上で、ステータコアのスロット開口(中心軸側の開口)からコイルが挿入されてティースに装着される。これにより、各相のコイルのエンド部が他の相のコイルのエンド部と干渉することが防止され、電動機の小型化が図られている。
特許第3474660号公報 特許第3514939号公報
ところで、特許文献1では、ステータコアの端面におけるコイルエンド部の配置について開示されていないが、このようなモータの電機子では、1つのスロットに複数の導線が収容される場合には、各導線のコイルエンド部がステータコアの端面上において重なり合うため、コイルエンド部を単に中心軸方向に重ねるのみでは電動機の中心軸方向の長さが大きくなってしまう。
特許文献2の電動機では、予め巻回されたコイルをスロット開口から挿入するため、挿入時にコイルが伸びてコイルエンド部が中心軸方向に膨らんでしまう。このため、電動機の小型化に限界がある。また、挿入時にコイルの形状が崩れてスロット内におけるコイルの占積率が低下してしまったり、挿入時のティースとの摩擦等によりコイル表面の絶縁膜が損傷してしまう恐れがある。さらには、コイル挿入用の装置が必要となり電機子の製造が複雑化してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、モータの小型化を実現することを主な目的としている。
請求項1に記載の発明は、電動式のモータであって、電機子を有するステータ部と、前記ステータ部に取り付けられた軸受機構と、前記電機子との間で所定の中心軸を中心とするトルクを発生する界磁用磁石を有するとともに、前記軸受機構を介して前記中心軸を中心に前記ステータ部に対して回転可能に支持されるロータ部とを備え、前記電機子が、前記中心軸を中心として放射状に配置された複数のティースを有するステータコアと、U字型の複数の導線のそれぞれの前記中心軸に平行に伸びる2つの直線部を2つのスロットに挿入し、前記複数の導線の端部を、複数の導電性の端子を介して前記中心軸を中心とする周方向に接続することにより前記複数のティース上に形成されたコイルとを備え、前記複数の導線が、2つの直線部の端部とは反対側において前記2つの直線部を一体的に接続するとともに前記2つの直線部よりも前記中心軸を中心とする径方向の外側または内側に位置するコイルエンド部を備える複数の変形導線を含み、前記複数の変形導線が、コイルエンド部が2つの直線部よりも前記径方向の外側に位置する第1導線と、コイルエンド部が2つの直線部よりも前記径方向の内側に位置するとともに前記第1導線よりも前記径方向の内側に位置する第2導線と、を含み、前記第2導線の断面積は、前記第1導線の断面積よりも小さい
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のモータであって、前記第1導線と前記第2導線とが交互に接続されている
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のモータであって、前記複数の変形導線が、前記2つの直線部の断面形状が矩形である角形導線である。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載のモータであって、前記第1導線が、前記2つの直線部の断面形状が矩形である角形導線であり、前記第2導線が、前記2つの直線部の断面形状が円形である丸形導線であり、各スロットにおいて、前記第2導線が前記第1導線よりも前記径方向の内側に配置される。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のモータであって、前記界磁用磁石が、前記中心軸を中心とする環状の前記電機子の前記中心軸側に配置される。
請求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載のモータであって、前記各スロットにおいて、4本以上の導線の直線部が前記径方向に配列される。
請求項7に記載の発明は、請求項4ないし6のいずれかに記載のモータであって、前記第1導線のコイルエンド部において、前記2つの直線部の互いに対向する側面が、前記ステータコアの前記中心軸に垂直な端面に連続的に対向する面にて接続されている。
請求項8に記載の発明は、電動式のモータの電機子の製造方法であって、a)それぞれが2つの平行な直線部、および、前記2つの直線部の一方の端部の間において前記2つの直線部を一体的に接続するとともに前記2つの直線部の中心線を含む面から外れて位置するコイルエンド部を有するU字型の複数の第1導線および複数の第2導線を準備する工程と、b)各第1導線の2つの直線部を、所定の中心軸を中心として放射状に配置された複数のティースを有するステータコアの2つのスロットに挿入し、前記各第1導線のコイルエンド部を前記2つの直線部よりも前記中心軸を中心とする径方向の外側に位置させる工程と、c)各第2導線の2つの直線部を前記ステータコアの2つのスロットに挿入して前記各第2導線を前記各第1導線よりも前記径方向の内側に配置し、前記各第2導線のコイルエンド部を前記2つの直線部よりも前記径方向の内側に位置させる工程と、d)前記複数の第1導線および前記複数の第2導線のそれぞれの前記2つの直線部の他方の端部を、複数の導電性の端子を介して前記中心軸を中心とする周方向に接続することにより前記複数のティース上にコイルを形成する工程とを備える。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の電機子の製造方法であって、前記a)工程において、前記複数の第1導線および前記複数の第2導線のそれぞれの前記2つの直線部および前記コイルエンド部が、直線状の導線部材に対してプレス加工を行うことにより形成される。
本発明では、モータの小型化を実現することができる。請求項7の発明では、第1導線を容易に形成することができる。請求項9の発明では、第1導線および第2導線を容易に形成することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る電動式のモータ1の外観を示す平面図であり、図2は、モータ1を示す縦断面図である。図2では、図1に示すモータ1の中心軸J1を含む面における断面を示しており、また、当該断面よりも手前側および奥側の構成の一部も併せて示している。モータ1は、いわゆるアイドリングストップ(すなわち、車両が停止している際にエンジンを自動的に停止する機構)が搭載された車両等において、冷暖房装置のコンプレッサとして利用される3相交流モータであり、図1および図2に示すように、中心軸J1方向の長さが外径の約2倍である縦長のモータである。
図2に示すように、モータ1はインナーロータ型のモータであり、固定組立体であるステータ部2、回転組立体であるロータ部3、ステータ部2に取り付けられるとともにロータ部3を中心軸J1を中心にステータ部2に対して回転可能に支持する軸受機構4、ロータ部3のステータ部2に対する角度位置を検出する装置であるレゾルバ部5、および、これらの構成を内部に収容する略有底円筒状のハウジング6を備える。以下の説明では、便宜上、中心軸J1に沿ってレゾルバ部5側を上側、ステータ部2およびロータ部3側を下側として説明するが、中心軸J1は必ずしも重力方向と一致する必要はない。
ステータ部2は、ハウジング6の内周面に取り付けられる電機子21を備え、電機子21は、薄板状の珪素鋼板が積層されて形成されたステータコア211を備える。図3は、ステータコア211を示す平面図である。図3に示すように、ステータコア211は、中心軸J1を中心として放射状に配置された複数(本実施の形態では、24本)のティース2111、および、複数のティース2111の中心軸J1と反対側の端部を一体的に保持する略円環状のコアバック2112を備える。
図4は、電機子21のステータコア211、および、ステータコア211に取り付けられる複数(本実施の形態では、48本)の導線212を示す斜視図である。図4に示すように、複数の導線212は、複数のティース2111間の複数(本実施の形態では、24個)のスロット2113において中心軸J1に平行に伸びる部位を有する。複数の導線212は、図5.Aに示す第1導線である角形導線212a、および、図5.Bに示す第2導線である丸形導線212bをそれぞれ複数有する。以下の説明では、角形導線212aと丸形導線212bとを区別する必要がない場合には、角形導線212aおよび丸形導線212bをまとめて導線212と呼ぶ。
図5.Aに示すように、角形導線212aは、断面形状が矩形であるU字型導線(すなわち、U字型の平角線)であり、図5.Bに示すように、丸形導線212bは、断面形状が円形であるU字型導線(すなわち、U字型の丸線)である。本実施の形態では、丸形導線212bの直径は3.16mm以上3.24mm以下とされる。また、本実施の形態では、角形導線212aの断面積は12.3mm以上とされ、丸形導線212bの断面積よりも大きくされる。
図5.Aおよび図5.Bに示すように、角形導線212aおよび丸形導線212bはそれぞれ、ステータコア211の2つの異なるスロット2113(図4参照)にそれぞれ収容されるとともに中心軸J1に平行に伸びる2本の直線部2121、および、2本の直線部2121の中心軸J1方向における下側(すなわち、2本の直線部2121の上側の端部2123とは反対側の端部の間)において2本の直線部2121を一体的に接続するコイルエンド部2122を備える。コイルエンド部2122は、互いに平行な2本の直線部2121の中心線を含む面2121a(図5.Aおよび図5.B中に二点鎖線にて示す。)から外れて位置する。また、角形導線212aでは、2本の直線部2121の互いに対向する側面2126が、コイルエンド部2122の上面2127により接続されている。
角形導線212aおよび丸形導線212bはそれぞれ、ステータコア211に取り付けられるよりも前に、予め、直線状の導線部材に対してプレス加工を行うことにより形成される。具体的には、直線状の導線部材をプレス加工により中央部近傍にてU字型に屈曲させることにより、屈曲部(すなわち、コイルエンド部2122)および2本の直線部2121が形成され、さらに、コイルエンド部2122を、プレス加工により、2本の直線部2121の中心線を含む面2121aに略垂直な方向に、直線部2121に対して相対的に変形させることにより角形導線212aおよび丸形導線212bが形成される。すなわち、角形導線212aおよび丸形導線212bは、コイルエンド部2122を直線部2121に対して変形させた変形導線であるといえる。なお、本実施の形態に係るモータ1の複数の丸形導線212bには、図5.Bに示すものよりもコイルエンド部2122の変形の程度が小さいものが含まれている。
複数の導線212の両端部2123は、図4に示すように、ステータコア211の上側(すなわち、ハウジング6の底部とは反対側の開口側)において、ステータコア211の各スロット2113から上向きに突出する。また、角形導線212aのコイルエンド部2122の上面2127は、ステータコア211の中心軸J1に垂直な一の端面である下面2115に連続的に対向する。換言すれば、角形導線212aのコイルエンド部2122では、上面2127のおよそ全体がステータコア211の下面2115に対向する。
図6.Aは、ステータコア211および導線212(すなわち、角形導線212aおよび丸形導線212b)を示す断面図である。図6.Aでは、図示の都合上、ステータコア211および導線212の断面を平行斜線を付すことなく示している(図13においても同様)。図6.Aに示すように、電機子21では、ステータコア211の各スロット2113において、2本の角形導線212aの直線部2121(図5.A参照)と2本の丸形導線212bの直線部2121(図5.B参照)とが中心軸J1を中心とする径方向に配列されており、丸形導線212bは角形導線212aの中心軸J1側(すなわち、角形導線212aよりも径方向の内側)に位置する。
図6.Bは、図6.Aに示すステータコア211および導線212の一部を拡大して示す図である。図6.Bに示すように、角形導線212aのスロット2113に収容される部位の断面は、中心軸J1(図6.A参照)を中心とする径方向に(略)平行な2つの短辺2124、および、2つの短辺2124に略垂直な(すなわち、中心軸J1を中心とする周方向に(略)平行な)2つの長辺2125を備える。また、各スロット2113の中心軸J1側の端部近傍では、スロット2113の内側面(すなわち、当該スロット2113を挟む2つのティース2111の側面)が、最も中心軸J1側に配置された丸形導線212bのスロット2113に収容される部位の外側面に沿うように湾曲している。換言すれば、各スロット2113の内側面は、上記丸形導線212bの外側面に沿う湾曲部2114を備える。
図2に示すように、電機子21は、中心軸J1方向においてステータコア211の上側に配置されて複数のU字型の導線212の端部2123(図4参照)と接続されるバスバーユニット213をさらに備え、バスバーユニット213は、中心軸J1を中心とする略円環状であって中心軸J1方向に積層された6枚の端子台であるバスバープレート2131を備える。以下の説明では、6枚のバスバープレート2131をそれぞれ区別して呼ぶ場合には、バスバーユニット213における下側(すなわち、ステータコア211側)に配置されるものから順に、バスバープレート2131a〜2131fと呼ぶ。
図7.Aないし図7.Fは、バスバープレート2131a〜2131fを示す平面図である。図7.Aないし図7.Fに示すように、各バスバープレート2131(すなわち、バスバープレート2131a〜2131f)は、中心軸J1方向に関して同じ位置にて周方向に配列された複数の導電性の端子であるバスバー2132、および、中心軸J1を中心とする略円環状であって当該複数のバスバー2132が一体的に固定される絶縁体(本実施の形態では、樹脂)の端子保持部であるバスバーホルダ2133を備える。各バスバープレート2131では、複数のバスバー2132が、バスバーホルダ2133の外周縁よりも内側にてバスバーホルダ2133に固定される。
図2に示すバスバーユニット213では、6枚のバスバーホルダ2133にそれぞれ保持されたバスバー群が、中心軸J1方向において互いに異なる位置に配置され、複数の導線212の一部にそれぞれ接続される。電機子21では、6枚のバスバープレート2131の複数のバスバー2132(図7.Aないし図7.F参照)を介して、複数の導線212の端部2123(図4参照)がステータコア211の上側において周方向に直列に接続されることにより、ステータコア211の複数のティース2111(図3参照)上に(複数の)コイル214が形成される。換言すれば、コイル214は、複数のバスバー2132、および、複数のバスバー2132を介して接続された複数の導線212を備える。
電機子21では、図4に示す複数のティース2111のうち、連続する3本のティース2111に1ターンを巻回する分布巻きにより各コイル214(図2参照)が形成されており、1本の導線212の2本の直線部2121(図5.Aおよび図5.B参照)が挿入される2つのスロット2113の間には、他の導線212の直線部2121が挿入される他の2つのスロット2113が挟まれる。本実施の形態では、各コイル214のターン数は2とされ、それぞれ1本の角形導線212aおよび丸形導線212b(図5.Aおよび図5.B参照)が接続されることにより形成される。電機子21では、複数の角形導線212aおよび複数の丸形導線212bが交互に接続されてコイル214が形成されており、コイル214はバスバーユニット213(図2参照)を介して外部電源と接続される。
図7.Aないし図7.Fに示すバスバープレート2131a〜2131fの外径(すなわち、各バスバープレートに外接する仮想円の直径)はそれぞれ、ステータコア211(図3参照)の外径よりも小さいため、複数のバスバー2132、および、各バスバー2132の導線との接合部2132aは、ステータコア211の外周縁よりも内側(すなわち、中心軸J1側)に配置される。したがって、複数の導線212と複数のバスバー2132の接合部2132aとは、ステータコア211の外周縁よりも中心軸J1側において接合される。本実施の形態では、バスバープレート2131a〜2131fの複数のバスバー2132と導線212との接合はTIG溶接により行われる。
図8は、電機子21の底面図である。図8に示すように、電機子21では、角形導線212aのコイルエンド部2122が、当該角形導線212aの2本の直線部2121よりも中心軸J1を中心とする径方向の外側に位置し、丸形導線212bのコイルエンド部2122が、当該丸形導線212bの2本の直線部2121よりも径方向の内側に位置する。また、径方向に関して、角形導線212aのコイルエンド部2122と丸形導線212bのコイルエンド部2122との間に比較的大きな間隙が設けられ、ステータコア211の各ティース2111の底面の一部が当該間隙から露出している。
図2に示すロータ部3は、中心軸J1を中心とするシャフト31、シャフト31の周囲に圧入等により取り付けられた略円筒状のロータコア32、ロータコア32に保持されてそれぞれが中心軸J1に平行に伸びる薄板状の永久磁石である複数の界磁用磁石33、および、ロータコア32の中心軸J1方向の両端面を覆う略円板状のロータカバー34を備える。ロータコア32は、薄板状の磁性体の鋼板(すなわち、電磁鋼板)が中心軸J1方向に積層されて形成されており、その外周面は電機子21と対向する。また、ロータカバー34は、非磁性体(例えば、樹脂やアルミニウム)により形成されており、ボルト等によりロータコア32に固定されて界磁用磁石33の中心軸J1方向の移動を規制する。モータ1では、中心軸J1を中心とする環状の電機子21の中心軸J1側に界磁用磁石33が配置されており、電機子21と界磁用磁石33との間で中心軸J1を中心とする回転力(トルク)を発生する。
図9.Aは、ロータコア32および界磁用磁石33を示す平面図である。図9.Aに示すように、ロータコア32には、中心軸J1に平行であってロータコア32を貫通する複数(本実施の形態では、16個)の磁石保持穴321が形成されており、当該複数の磁石保持穴321のそれぞれに薄板状の界磁用磁石33が挿入されることにより、複数の界磁用磁石33が、ロータコア32の外周面よりも中心軸J1側において中心軸J1を中心とする円周上に配置される。本実施の形態では、1個の磁石保持穴321に挿入される界磁用磁石33が中心軸J1方向に4分割されている。以下の説明では、1個の磁石保持穴321に挿入される4分割された界磁用磁石33をまとめて1個の界磁用磁石33として取り扱う。16個の界磁用磁石33は、それぞれの主面をロータコア32の外周面側(すなわち、図2に示す電機子21側)に向けて配列される。
ロータ部3では、ロータコア32の外周面に向けて開いたV字状に配置される隣接する2つの界磁用磁石33において、電機子21に対向する磁極の極性が等しくされ(以下、「同極配置」と呼ぶ。)、当該2つの界磁用磁石33により1つのポールが形成される。換言すれば、複数の界磁用磁石33において、電機子21に対向する磁極の極性が、中心軸J1を中心とする周方向において2個ずつ変更される。本実施の形態では、ロータ部3のポール数は8とされる。
ロータコア32では、電機子21に対向する磁極の極性が互いに異なる(以下、「異極配置」と呼ぶ。)とともに隣接する1対の界磁用磁石33(以下、「界磁用磁石対」という。)の間の部位322(すなわち、中心軸J1に向けて開いたV字状に配置される隣接する界磁用磁石対の中心軸J1から遠い側の端部の間の部位)に、当該界磁用磁石対が挿入される2つの磁石保持穴321から独立した穴部323が形成される。中心軸J1に平行に伸びる穴部323は、異極配置された複数の界磁用磁石対の間(すなわち、ロータ部3のポール間)に1つずつ形成されるため、本実施の形態では、8個の穴部323が、中心軸J1を中心とする円周上に等ピッチにて配列される。8個の穴部323の形状は全て等しく、また、隣接する2つの磁石保持穴321に対する相対位置も等しい。
モータ1のロータコア32では、異極配置された界磁用磁石33間の部位322に穴部323が形成されることにより、当該部位322における磁気抵抗が増大する。これにより、異極配置された界磁用磁石33間における磁気短絡(いわゆる、磁束漏れ)が抑制され、モータ1の効率が向上される。このように、モータ1では、ロータコア32の穴部323が形成された部位322が、いわゆるフラックスバリアの役割を果たす。以下の説明では、部位322を「フラックスバリア部322」といい、穴部323を「フラックスバリア穴323」という。
図9.Bは、ロータコア32の1つのフラックスバリア穴323近傍を拡大して示す図である。図9.Bに示すように、フラックスバリア穴323は、異極配置された界磁用磁石対の間のフラックスバリア部322において、周方向両側の2つの界磁用磁石33の最近接部を結ぶ面333(すなわち、2つの界磁用磁石33の中心軸J1(図9.A参照)側の主面331の互いに対向するエッジを結ぶ面333であり、図9.B中に二点鎖線にて示す。)と、ロータコア32の外周面との間に形成され、ロータコア32を中心軸J1方向に貫通する。フラックスバリア穴323の断面形状は略三角形であり、中心軸J1方向において一定である。
磁石保持穴321のフラックスバリア穴323側の端部では、当該磁石保持穴321に保持される界磁用磁石33の側面332から、隣接するフラックスバリア穴323に向かって広がる隙間324が設けられる。また、磁石保持穴321のフラックスバリア穴323とは反対側の端部(すなわち、同極配置される隣接する2つの界磁用磁石33の互いに対向する側の端部)では、磁石保持穴321の内側面と当該磁石保持穴321に保持される界磁用磁石33の側面332との間に隙間325が設けられる。
隙間324および隙間325はそれぞれ、界磁用磁石33の主面331に略垂直な2つの側面332のおよそ半分と対向する。また、界磁用磁石33の各側面332の残り半分は磁石保持穴321の内側面と当接しており、これにより、磁石保持穴321内における界磁用磁石33の周方向の動きが規制される。
軸受機構4は、図2に示すように、ロータ部3のロータコア32の上側および下側においてシャフト31に取り付けられる上部ベアリング41および下部ベアリング42、並びに、上部ベアリング41が収容されるとともにハウジング6に固定されるベアリングホルダ43を備える。下部ベアリング42は、ハウジング6の底部中央に設けられた円筒状の側壁を有する収容部の内部に収容される。
次に、モータ1の製造の流れについて説明する。図10.Aおよび図10.Bは、モータ1の製造の流れを示す図である。また、図11.Aないし図11.Cは、製造途上のモータ1を示す正面図であり、図12.Aおよび図12.Bは、製造途上のモータ1を示す平面図である。
モータ1が製造される際には、まず、断面形状が矩形の直線状の導線部材が複数準備され、当該複数の導線部材に対してプレス加工が行われることにより複数のU字型の角形導線212aが形成される。また、断面形状が円形の直線状の導線部材が複数準備され、当該複数の導線部材に対してプレス加工が行われることにより複数のU字型の丸形導線212bが形成される(ステップS11)。
複数の角形導線212aおよび丸形導線212bが準備されると、図3に示すステータコア211の中心軸J1方向の両側から、樹脂等の絶縁体により形成されたインシュレータが挿入されてステータコア211に装着されることにより、複数のティース2111の側面および上下面、並びに、コアバック2112の上下面が絶縁体により被覆される。
続いて、ステータコア211の複数のスロット2113に、複数の角形導線212aのそれぞれの2本の直線部2121(図5.A参照)がステータコア211の下側から挿入され、図4に示すように、各角形導線212aの端部2123がステータコア211の上側に突出した状態とされる。このとき、各角形導線212aのコイルエンド部2122は、図8に示すように、2本の直線部2121よりも径方向の外側に位置する(ステップS12)。
次に、ステータコア211の複数のスロット2113に、複数の丸形導線212bのそれぞれの2本の直線部2121(図5.B参照)がステータコア211の下側から挿入され、図4に示すように、各丸形導線212bの端部2123がステータコア211の上側に突出した状態とされる。このとき、各丸形導線212bのコイルエンド部2122は、図8に示すように、2本の直線部2121よりも径方向の内側に位置する(ステップS13)。なお、モータ1の製造では、ステータコア211への角形導線212aの挿入(ステップS12)および丸形導線212bの挿入(ステップS13)が並行して行われてもよく、丸形導線212bの挿入(ステップS13)が角形導線212aの挿入(ステップS12)よりも前に行われてもよい。
各導線212(すなわち、角形導線212aおよび丸形導線212b)の両端部2123では、導線212の表面を被覆する厚さ数μmの絶縁体(例えば、ポリイミドアミド)の膜が予め除去されて側面に導電部が露出しており、当該両端部2123は、導電体であるバスバー2132の接合部2132a(図7.Aないし図7.F参照)と接合される接合部とされる。
導線212の挿入が終了すると、図7.Aに示すバスバープレート2131aが、図11.Aに示すように、ステータコア211の上側(すなわち、複数の導線212の端部2123側)に配置され(ステップS14)、図12.Aに示すように、バスバープレート2131aの複数のバスバー2132の接合部2132aに、複数の導線212の一部(すなわち、バスバープレート2131aと接合される導線群)の端部2123(図11.A参照)がそれぞれ嵌合される。そして、バスバー2132の接合部2132aと導線212の端部2123との各組み合わせに対してTIG溶接が行われ、バスバープレート2131aの複数のバスバー2132と複数の導線212の一部とが接合される(ステップS15)。
次に、図7.Bに示すバスバープレート2131bが、図11.Bに示すように、ステータコア211上に配置されたバスバープレート2131a上に重ねられ(ステップS16)、図12.Bに示すように、バスバープレート2131bの複数のバスバー2132の接合部2132aに、複数の導線212の一部(すなわち、バスバープレート2131bと接合される導線群)がそれぞれ嵌合される。バスバープレート2131bの複数のバスバー2132は、バスバープレート2131aの複数のバスバー2132のステータコア211とは反対側において、バスバープレート2131aの複数のバスバー2132の一部と中心軸J1方向に関して重なるように配置される。
ここで、バスバープレート2131aおよびバスバープレート2131aの複数のバスバー2132を第1端子台および第1端子と捉え、バスバープレート2131bおよびバスバープレート2131bの複数のバスバー2132を第2端子台および第2端子と捉えた場合、モータ1では、第2端子台が第1端子台上に重ねられ、複数の第2端子が、中心軸J1方向に関して複数の第1端子の一部と重なっている。
バスバープレート2131bでは、バスバープレート2131aの接合と同様に、バスバー2132の接合部2132aと導線212の端部2123との各組み合わせに対してTIG溶接が行われ、バスバープレート2131bの複数のバスバー2132と複数の導線212の一部とが接合される(ステップS17)。
以下、同様に、全てのバスバープレート2131が導線212と接合されるまで(ステップS18)、次のバスバープレート2131を接合済みのバスバープレート2131上に重ねて当該バスバープレート2131のバスバー2132と複数の導線212の一部とをTIG溶接により接合する工程が繰り返される(ステップS16〜S18)。これにより、図11.Cに示すように、複数の導線212(すなわち、角形導線212aおよび丸形導線212b)がバスバーユニット213(すなわち、ステータコア211上に積層された6枚のバスバープレート2131)により周方向に接続されて形成されたコイル214を有する電機子21が形成される。バスバーユニット213では、各バスバープレート2131の複数のバスバー2132(図7.Aないし図7.F参照)が、他のバスバープレート2131の複数のバスバー2132の一部と中心軸J1方向において重なる。
全ての(本実施の形態では、6枚の)バスバープレート2131が導線212と接合されて電機子21の製造が終了すると、加熱されたハウジング6(図2参照)に対して、電機子21が複数の導線212のコイルエンド部2122側から挿入され、焼き嵌めにより電機子21がハウジング6の内部に固定される(ステップS19)。続いて、略円環板状のコイルカバーがハウジング6の内部に取り付けられ、電機子21のバスバーユニット213の上側が覆われる。
次に、図2に示すロータ部3、並びに、ロータ部3のシャフト31に取り付けられた上部ベアリング41および下部ベアリング42が、ハウジング6内部の電機子21の内側(すなわち、中心軸J1側)に挿入される(ステップS20)。ロータ部3の組み立て、並びに、シャフト31への上部ベアリング41および下部ベアリング42の取り付けは、上述の電機子21の組み立て(ステップS11〜S18)とは独立して、電機子21の組み立てよりも前または後に、あるいは、電機子21の組み立てと並行して行われる。
ロータ部3が電機子21の内側に挿入されると、ベアリングホルダ43が電機子21の上側(すなわち、ハウジング6の開口側)においてハウジング6に固定され(ステップS21)、その後、ベアリングホルダ43の上側においてレゾルバ部5がハウジング6に固定されることにより、モータ1の製造が終了する(ステップS22)。
以上に説明したように、モータ1の電機子21では、ステータコア211のスロット2113に直線部2121を挿入した状態で取り付けられる複数のU字型の導線212のうち、径方向の外側に配置される導線212のコイルエンド部2122が、当該導線212の2本の直線部2121よりも径方向の外側に位置し、径方向の内側に配置される導線212のコイルエンド部2122が、当該導線212の2本の直線部2121よりも径方向の内側に位置する。
これにより、導線212のコイルエンド部2122を、後続の他の導線212の挿入位置(すなわち、一の導線212の2本の直線部2121の間に位置する2つのスロット2113の開口のうち、当該導線212よりも後から取り付けられる他の導線212の直線部2121が挿入される部分)を避けて効率良く配置することができ、後続の導線212をステータコア211に取り付ける際に、当該導線212のコイルエンド部2122をステータコア211の下面2115(図11.C参照)に近接させることができる。
その結果、コイル214のステータコア211からの突出高さ(すなわち、複数の導線212のコイルエンド部2122のうち、中心軸J1方向に関してステータコア211の下面2115から最も離れているものとステータコア211の下面2115との間の距離)を小さくすることができ、電機子21およびモータ1の小型化を実現することができる。また、コイルエンド部2122の長さを短くすることができるため、コイル214の電気抵抗を低減させてモータ効率を向上することもできる。
車両の冷暖房装置のコンプレッサとして利用されるモータでは、小型化および高効率化が要求されている。本実施の形態に係る電機子21の構造によれば、上述のように、モータ1の小型化および高効率化を実現することができるため、モータ1は、車両の冷暖房装置のコンプレッサとして利用されることが特に好ましい。
また、コイル214の突出高さを小さくすることができる電機子21の構造は、各スロットに多く(例えば、4本以上)の導線が収容されてコイルの突出高さが大きくなりやすいモータに特に適している。
電機子21では、ステータコア211の下側(すなわち、コイルエンド部2122側)において、径方向の内側に配置されたコイルエンド部2122と外側に配置されたコイルエンド部2122との間に間隙が設けられる。これにより、モータ1の駆動時にコイル214に発生する熱を当該間隙から効率良く逃がすことができ、モータ1の温度上昇を抑制することができる。
モータ1では、径方向の内側に配置される導線212を、角形導線212aよりも断面積が小さい丸形導線212bとすることにより、コイルエンド部2122の集合(以下、単に「コイルエンド」という。)の中心軸J1側の部位を小型化することができ、コイルエンドの内側のスペースを大きくすることができる。通常、電機子の内側にロータコアを有するインナーロータ型のモータでは、シャフトに固定されるギア等のモータ以外の部品がロータコアの近傍に取り付けられる。本実施の形態に係るモータ1では、コイルエンドの内側のスペースを大きくしてギア等の部品の配置および取付作業を容易とし、モータ1の周囲の設計の自由度を向上することができるため、電機子21の構造は、インナーロータ型のモータに特に適しているといえる。
電機子21では、角形導線212aの2本の直線部2121の互いに対向する側面2126がコイルエンド部2122の上面2127により接続されており、当該上面2127がステータコア211の下面2115に連続的に対向する。このように、角形導線212aがコイルエンド部2122において捻られていない形状とされるため、電機子21の製造において、角形導線212aを容易に形成することができる。また、本実施の形態に係る電機子21の製造では、角形導線212aおよび丸形導線212bをプレス加工により容易に形成することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るモータについて説明する。図13は、第2の実施の形態に係るモータの電機子21aを示す断面図である。図13に示すように、電機子21aでは、複数の導線212の断面形状が矩形とされる。第2の実施の形態に係るモータのその他の構成は図1ないし図9.Bと同様であり、以下の説明において同符号を付す。また、当該モータの製造の流れも、第1の実施の形態と同様である。
電機子21aでは、各導線212の2本の直線部2121およびコイルエンド部2122(図5.A参照)の断面形状が矩形とされる。導線212は、コイルエンド部2122が2本の直線部2121の中心線を含む面2121a(図5.A参照)から外れて位置するU字型の変形導線である。
電機子21aでは、第1の実施の形態と同様に、ステータコア211の複数のスロット2113において径方向の外側に配置される導線212のコイルエンド部2122が、当該導線212の2本の直線部2121よりも径方向の外側に位置し、径方向の内側に配置される導線212のコイルエンド部2122が、当該導線212の2本の直線部2121よりも径方向の内側に位置する。これにより、コイルエンド部2122を効率良く配置することができ、電機子21aおよびモータの小型化を実現することができる。電機子21aの構造は、丸形導線に比べてコイルエンド部が大型化しやすい角形導線によりコイル214(図2参照)が形成されているモータに特に適している。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、第1の実施の形態に係るモータ1の角形導線212aでは、直線部2121の断面形状が矩形であれば、コイルエンド部2122の断面形状は、必ずしも矩形とされる必要はない(第2の実施の形態に係るモータの導線212においても同様)。また、丸形導線212bでも同様に、直線部2121の断面形状が円形であれば、コイルエンド部2122の断面形状は、必ずしも円形とされる必要はない。ただし、角形導線212aおよび丸形導線212bにおいて、直線部2121およびコイルエンド部2122の断面形状を同一とすることにより、各導線の製造を簡素化することができる。
モータ1の電機子21では、必ずしも角形導線212aおよび丸形導線212bが交互に接続される必要はない。また、各スロット2113において、2本の丸形導線212bの直線部2121が、2本の角形導線212aの直線部2121よりも径方向において外側に配置されてもよい。
上記実施の形態に係る電機子では、各スロット2113に挿入される導線212の直線部2121の本数は4本には限定されず、3本以下または5本以上とされてもよい。また、コイル214は必ずしも分布巻きとされる必要はなく、集中巻きとされてもよい。
当該電機子では、コイルエンド部2122が変形された変形導線の全てにおいて、コイルエンド部2122を2本の直線部2121よりも径方向の外側に位置させてもよい。あるいは、複数の変形導線の全てのコイルエンド部2122を、2本の直線部2121よりも径方向の内側に位置させてもよい。このような構造とすることによっても、コイルエンド部2122を効率良く配置することができ、電機子およびモータの小型化を実現することができるとともに、コイルエンド部2122の長さを短くしてモータ効率を向上することもできる。また、モータの駆動時にコイルエンド部2122側から効率良く放熱することができ、モータの温度上昇を抑制することができる。
ただし、モータの更なる小型化、モータ効率の更なる向上、および、コイルエンド部2122側からの放熱効率の更なる向上の観点からは、径方向の外側に位置する導線212のコイルエンド部2122を直線部2121よりも外側に配置し、内側に位置する導線212のコイルエンド部2122を直線部2121よりも内側に配置することが好ましい。
上記実施の形態に係るモータは、必ずしも界磁用磁石33が電機子の内側に配置されたインナーロータ型である必要はなく、界磁用磁石33が電機子の外側に配置されたアウターロータ型であってもよい。また、モータは、車両の冷暖房装置のコンプレッサ以外に、いわゆるハイブリッドカー(すなわち、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と電動式モータの双方により駆動される車両)や電気自動車等の車両の駆動源として利用されてもよく、その他、様々な装置やその駆動源として利用されてよい。
第1の実施の形態に係るモータの平面図である。 モータの縦断面図である。 ステータコアの平面図である。 ステータコアおよび導線の斜視図である。 角形導線の斜視図である。 丸角形導線の斜視図である。 ステータコアおよび導線の断面図である。 1つのスロットを拡大して示す図である。 バスバープレートの平面図である。 バスバープレートの平面図である。 バスバープレートの平面図である。 バスバープレートの平面図である。 バスバープレートの平面図である。 バスバープレートの平面図である。 電機子の底面図である。 ロータコアおよび界磁用磁石の平面図である。 フラックスバリア穴近傍を拡大して示す図である。 モータの製造の流れを示す図である。 モータの製造の流れを示す図である。 製造途上のモータを示す正面図である。 製造途上のモータを示す正面図である。 製造途上のモータを示す正面図である。 製造途上のモータを示す平面図である。 製造途上のモータを示す平面図である。 第2の実施の形態に係るモータの電機子の断面図である。
符号の説明
1 モータ
2 ステータ部
3 ロータ部
4 軸受機構
21,21a 電機子
33 界磁用磁石
211 ステータコア
212 導線
212a 角形導線
212b 丸形導線
214 コイル
2111 ティース
2113 スロット
2115 下面
2121 直線部
2121a 面
2122 コイルエンド部
2123 端部
2126 側面
2127 上面
2132 バスバー
J1 中心軸
S11〜S22 ステップ

Claims (9)

  1. 電動式のモータであって、
    電機子を有するステータ部と、
    前記ステータ部に取り付けられた軸受機構と、
    前記電機子との間で所定の中心軸を中心とするトルクを発生する界磁用磁石を有するとともに、前記軸受機構を介して前記中心軸を中心に前記ステータ部に対して回転可能に支持されるロータ部と、
    を備え、
    前記電機子が、
    前記中心軸を中心として放射状に配置された複数のティースを有するステータコアと、
    U字型の複数の導線のそれぞれの前記中心軸に平行に伸びる2つの直線部を2つのスロットに挿入し、前記複数の導線の端部を、複数の導電性の端子を介して前記中心軸を中心とする周方向に接続することにより前記複数のティース上に形成されたコイルと、
    を備え、
    前記複数の導線が、2つの直線部の端部とは反対側において前記2つの直線部を一体的に接続するとともに前記2つの直線部よりも前記中心軸を中心とする径方向の外側または内側に位置するコイルエンド部を備える複数の変形導線を含み、
    前記複数の変形導線が、
    コイルエンド部が2つの直線部よりも前記径方向の外側に位置する第1導線と、
    コイルエンド部が2つの直線部よりも前記径方向の内側に位置するとともに前記第1導線よりも前記径方向の内側に位置する第2導線と、
    を含み、前記第2導線の断面積は、前記第1導線の断面積よりも小さいことを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータであって、
    前記第1導線と前記第2導線とが交互に接続されていることを特徴とするモータ。
  3. 請求項1または2に記載のモータであって、
    前記複数の変形導線が、前記2つの直線部の断面形状が矩形である角形導線であることを特徴とするモータ。
  4. 請求項2に記載のモータであって、
    前記第1導線が、前記2つの直線部の断面形状が矩形である角形導線であり、
    前記第2導線が、前記2つの直線部の断面形状が円形である丸形導線であり、
    各スロットにおいて、前記第2導線が前記第1導線よりも前記径方向の内側に配置されることを特徴とするモータ。
  5. 請求項4に記載のモータであって、
    前記界磁用磁石が、前記中心軸を中心とする環状の前記電機子の前記中心軸側に配置されることを特徴とするモータ。
  6. 請求項4または5に記載のモータであって、
    前記各スロットにおいて、4本以上の導線の直線部が前記径方向に配列されることを特徴とするモータ。
  7. 請求項4ないし6のいずれかに記載のモータであって、
    前記第1導線のコイルエンド部において、前記2つの直線部の互いに対向する側面が、前記ステータコアの前記中心軸に垂直な端面に連続的に対向する面にて接続されていることを特徴とするモータ。
  8. 電動式のモータの電機子の製造方法であって、
    a)それぞれが2つの平行な直線部、および、前記2つの直線部の一方の端部の間において前記2つの直線部を一体的に接続するとともに前記2つの直線部の中心線を含む面から外れて位置するコイルエンド部を有するU字型の複数の第1導線および複数の第2導線を準備する工程と、
    b)各第1導線の2つの直線部を、所定の中心軸を中心として放射状に配置された複数のティースを有するステータコアの2つのスロットに挿入し、前記各第1導線のコイルエンド部を前記2つの直線部よりも前記中心軸を中心とする径方向の外側に位置させる工程と、
    c)各第2導線の2つの直線部を前記ステータコアの2つのスロットに挿入して前記各第2導線を前記各第1導線よりも前記径方向の内側に配置し、前記各第2導線のコイルエンド部を前記2つの直線部よりも前記径方向の内側に位置させる工程と、
    d)前記複数の第1導線および前記複数の第2導線のそれぞれの前記2つの直線部の他方の端部を、複数の導電性の端子を介して前記中心軸を中心とする周方向に接続することにより前記複数のティース上にコイルを形成する工程と、
    を備えることを特徴とする電機子の製造方法。
  9. 請求項8に記載の電機子の製造方法であって、
    前記a)工程において、前記複数の第1導線および前記複数の第2導線のそれぞれの前記2つの直線部および前記コイルエンド部が、直線状の導線部材に対してプレス加工を行うことにより形成されることを特徴とする電機子の製造方法。
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