JP5104784B2 - 数値制御式工作機械及びその割込み処理方法 - Google Patents
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Description
このような数値制御式工作機械では、加工の途中でその加工を中断し割込み処理を行わせる場合がある。加工プログラムの実行中に割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理を中断し、割込み指令による割込み処理を実行させる方法が、例えば特許文献1に開示してある。
また、加工プログラムの実行中に割込み指令が入力されたとき、実行中の指令に応じて即座に割込み処理を実行するか否かを判断するようにしたものが特許文献2に開示してある。
図1、図2に示すように、マシニングセンタ(数値制御式工作機械)1は、図示外のワークと工具とが相対移動することで、ワークに所望の切削加工(例えば、「フライス削り」、「穴開け」、「切削」等)を施すことができる工作機械である。マシニングセンタ1は、鋳鉄製の基台であるベース2と、ベース2の上部に設けた機械本体3と、ベース2の上部に固定したスプラッシュカバー4とを構成の主体とする。機械本体3は、ワークの切削加工を行う。ベース2は、Y軸方向(機械本体3の奥行き方向)に長い略直方体状の鋳造品である。ベース2の下部の四隅は、高さ調節可能な脚部2aを夫々備えている。
図1に示すように、スプラッシュカバー4は、機械本体3とベース2の上部を覆う略直方体状の箱状のものである。スプラッシュカバー4はベース2の上部に固定してある。このスプラッシュカバー4の内側に、機械本体3の加工領域を設けてある。スプラッシュカバー4の前面に開口部(図示略)を設けてある。
図2に示すように、機械本体3はベース2の上側にあり、機械本体3が加工プログラムに基づいてワークの切削加工を行う。機械本体3は、コラム16と、主軸ヘッド7と、主軸9と、工具交換装置20と、テーブル10とを構成の主体とする。直方体状のコラム16は、ベース2の後部にあるコラム座部17の上面に固定しており、且つ鉛直上方に延びている。主軸ヘッド7は、その内部に主軸9を回転可能に支持している。
図2に示すように、サーボモータからなるX軸モータ71(図3参照)はテーブル10をX軸方向(図2の左右方向)へ移動させる。サーボモータからなるY軸モータ72(図3参照)はテーブル10をY軸方向に移動させる。
1対のY軸送りガイドは、ベース2の上側においてベース2の長手方向(前後方向)に沿って延びている。この1対のY軸送りガイド上に直方体状の支持台12を移動可能に支持している。テーブル10の下側において、支持台12の上にはX軸方向に延びる1対のX軸送りガイド(図示略)を設けてある。この1対のX軸送りガイドにテーブル10を移動可能に支持している。
図2に示すように、コラム16の前面側で上下方向に延びるガイドレール(図示略)が、リニアガイドを介して主軸ヘッド7を昇降自在に案内している。ナット(図示略)がコラム16の前面側に上下方向に延びるように設けたZ軸モータ73(図3参照)がZ軸ねじシャフトを正逆方向に回転駆動することで、主軸ヘッド7は上下方向に昇降駆動する。Z軸制御部63aは、数値制御装置50のCPU51からの制御信号に基づいてZ軸モータ73を駆動する。Z軸モータ73が駆動することで、主軸ヘッド7は昇降駆動する。
図3に示すように、数値制御装置50は、マイクロコンピュータを含んで構成してあり、入出力インタフェース54と、CPU51と、ROM52と、RAM53と、軸制御部61a〜64a,75aと、サーボアンプ61〜64と、微分器71b〜74bなどを備えている。軸制御部61a〜64aは、夫々サーボアンプ61〜64に接続している。サーボアンプ61〜64は、夫々X軸モータ71、Y軸モータ72、Z軸モータ73、主軸モータ74に接続している。軸制御部75aはマガジンモータ75に接続している。
軸制御部75aは、CPU51からの移動指令量を受けて、マガジンモータ75を駆動する。
数値制御装置50は、操作パネル80のディスプレイ82に表示された加工プログラムに基づいて、機械本体3の動作を制御することによりワークを所望の形状に加工することができる。加工プログラム実行中に割込み指令が入力されたとき、数値制御装置50は、割込み受付が有効でタップ加工中でない場合、且つ開閉扉5,6が閉状態であることを条件に割込み処理を実行させて割込みプログラムを実行する。図4、図5に示すように、加工プログラムと割込みプログラムはNC言語によって記述されたNCプログラムである。このNCプログラムは複数のプログラムブロックの配列で構成してある。
「G0」は位置決めを指令する指令コード、「G133」はタップ加工(正転)を指令する指令コード、「G134」はタップ加工(逆転)を指令する指令コード、「M96」は入力された割込み指令の有効化を指令する指令コード(割込み有効化手段に相当する)、「M97」は入力された割込み指令の無効化を指令する指令コード(割込み無効化手段に相当する)、「M06」は主軸9に装着された工具の交換を指令する指令コード、「M99」は割込みプログラムの終了を指令する指令コード、「M30」は加工プログラムの終了を指令する指令コードである。
数値制御装置50が図6に示す加工プログラム実行制御を実行すると、先ず、図4の加工プログラムをRAM53からロードし(S1)、1ブロック解釈を行う(S2)。割込み受付フラグFaが0であるので(S3;No)、S8へ移行する。ここで、1ブロック目はG0の位置決め指令であるので(S8;No,S10;No,S13;No)、S15へ移行する。S15において、位置決め指令による位置決めを行った後S2へ移行する。
数値制御装置50がタップ加工中であると判断した場合は、タップ加工終了後に割込み指令による割込み処理を実行させるので、タップ加工中に工具交換のための割込み指令が入力された場合はタップ加工中に割込み指令による割込み処理を実行させない。それ故、ワークに食い込んだタップ工具を無理に引き抜くことなく、主軸ヘッド7を昇降させるZ軸モータ73に大きな負荷が掛かるのを防止できるので、割込み指令が入力された際の安全性を確保することができる。また、数値制御装置50がタップ加工中でないと判断した場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止した後割込み指令による割込み処理を実行させるので、迅速な割込み処理を行うことができる。
1]S22において、数値制御装置50がタップ加工実行中であると判断した場合にG134のタップ加工指令(逆転)を実行させて、ワークに食い込んだタップ工具を安全に引き抜いてから、割込み処理を実行させることも可能である。この場合、割込み指令が入力された際の安全性を確保しつつ迅速な割込み処理を行うことができる。
3 機械本体
4 スプラッシュカバー
5,6 開閉扉
50 数値制御装置
84 リミットスイッチ
Claims (5)
- 機械本体と、加工プログラムに基づいてワークに加工を施すように前記機械本体を制御する数値制御装置とを有する数値制御式工作機械において、
前記数値制御装置は、
割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する加工判断手段と、
前記加工判断手段によりタップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後前記割込み指令による割込み処理を実行させ、前記加工判断手段によりタップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に前記割込み指令による割込み処理を実行させる割込み処理実行手段と、
を備えたことを特徴とする数値制御式工作機械。 - 前記機械本体の加工領域を覆うスプラッシュカバーの開口部を開閉可能な開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知手段を設け、
前記数値制御装置に、前記開閉検知手段により前記開閉扉が開状態であると検知された場合は、前記割込み処理実行手段に対して前記割込み指令による割込み処理の実行を禁止する割込み処理禁止手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の数値制御式工作機械。 - 前記割込み処理実行手段に、入力された前記割込み指令を有効化する割込み有効化手段と、入力された前記割込み指令を無効化する割込み無効化手段とを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御式工作機械。
- 機械本体と、加工プログラムに基づいてワークに加工を施すように前記機械本体を制御する数値制御装置とを有する数値制御式工作機械の割込み処理方法において、
割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する第1ステップと、
前記第1ステップにおいてタップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後前記割込み指令による割込み処理を実行させ、前記第1ステップにおいてタップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に前記割込み指令による割込み処理を実行させる第2ステップと、
を備えたことを特徴とする数値制御式工作機械の割込み処理方法。 - 前記機械本体の加工領域を覆うスプラッシュカバーの開口部を開閉可能な開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知手段を予め設けておき、
前記第2ステップにおいて、前記開閉検知手段により前記開閉扉が開状態であると検知された場合は、前記割込み指令による割込み処理の実行を禁止することを特徴とする請求項4に記載の数値制御式工作機械の割込み処理方法。
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JP2009043735A JP5104784B2 (ja) | 2009-02-26 | 2009-02-26 | 数値制御式工作機械及びその割込み処理方法 |
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2009
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