JP5104784B2 - 数値制御式工作機械及びその割込み処理方法 - Google Patents

数値制御式工作機械及びその割込み処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、数値制御式工作機械及びその割込み処理方法に関し、特に加工プログラム実行中に割込み指令が入力された場合の安全性を向上させるように構成したものに関する。
従来、数値制御(所謂、NC制御)可能な数値制御式工作機械は、ワークと工具とをXYZ直交座標系における各軸方向へ独立に相対移動させることによって、ワークに所望の機械加工(例えば、「フライス削り」、「穴開け」、「切削」等)を施すことができる。
このような数値制御式工作機械では、加工の途中でその加工を中断し割込み処理を行わせる場合がある。加工プログラムの実行中に割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理を中断し、割込み指令による割込み処理を実行させる方法が、例えば特許文献1に開示してある。
特許文献1に記載の数値制御方式では、加工中に工具が折れたことを作業者が確認した場合、作業者が割込み信号を入力することでNC装置が実行中の加工を中断し、予め登録しておいた工具交換プログラムを実行させた後、中断したプログラムを再開させる。
また、加工プログラムの実行中に割込み指令が入力されたとき、実行中の指令に応じて即座に割込み処理を実行するか否かを判断するようにしたものが特許文献2に開示してある。
特許文献2に記載のNC加工装置及びその割込み処理方法では、割込み要求が入力された際に実行中の指令が割込み可能か否かを判断する。早送り指令の場合は割込み可能な指令として判断し、実行中の指令を中断して割込み指令による割込み処理を行う。一方、加工指令など早送り指令以外の場合は割込み不可能な指令として判断し、実行中の指令による処理を継続する。
特開昭59−9706号公報 特開2000−293212号公報
特許文献2のように加工指令を実行している場合は割込み不可能とするのではなく、加工中に工具が折損した場合には、加工中に工具交換を行うための割込み処理を行える方が望ましい。しかし、タップ加工中に工具が折損した場合に工具交換を行うための割込み処理を行うと、ワークに食い込んだタップ工具を逆転させずに上昇させるので、ワークからタップ工具を無理に引き抜くことになる。
この場合、特に主軸ヘッドを昇降させるZ軸モータに大きな負荷が掛かるのでZ軸モータが破損する虞がある。さらに、プログラム検証時や機械メンテナンス時などに、スプラッシュカバーの開閉扉を開けた状態で誤って割込み指令を入力した場合に割込み処理を行うと、スプラッシュカバー内で作業を行っている作業者の安全性が損なわれる虞がある。
本発明の目的は、割込み指令が入力された際の安全性を確保することができる数値制御式工作機械及びその割込み処理方法を提供することである。
請求項1の数値制御式工作機械は、機械本体と、加工プログラムに基づいてワークに加工を施すように前記機械本体を制御する数値制御装置とを有する数値制御式工作機械において、前記数値制御装置は、割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する加工判断手段と、前記加工判断手段によりタップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後前記割込み指令による割込み処理を実行させ、前記加工判断手段によりタップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に前記割込み指令による割込み処理を実行させる割込み処理実行手段とを備えたことを特徴としている。
この数値制御式工作機械では、割込み指令が入力されたとき、数値制御装置が、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する。数値制御装置がタップ加工中でないと判断した場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後割込み指令による割込み処理を実行させる。一方、数値制御装置がタップ加工中であると判断した場合は、タップ加工終了後に割込み指令による割込み処理を実行させる。これにより、タップ加工中に工具交換のための割込み指令が入力された場合、タップ加工中に割込み処理を実行しない。それ故、ワークに食い込んだタップ工具を無理に引き抜かないので、主軸ヘッドを昇降させるZ軸モータに大きな負荷が掛からない。
請求項2の数値制御式工作機械は、請求項1の発明において、前記機械本体の加工領域を覆うスプラッシュカバーの開口部を開閉可能な開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知手段を設け、前記数値制御装置に、前記開閉検知手段により前記開閉扉が開状態であると検知された場合は、前記割込み処理実行手段に対して前記割込み指令による割込み処理の実行を禁止する割込み処理禁止手段を設けたことを特徴としている。
請求項3の数値制御式工作機械は、請求項1又は2の発明において、前記割込み処理実行手段に、入力された前記割込み指令を有効化する割込み有効化手段と、入力された前記割込み指令を無効化する割込み無効化手段とを設けたことを特徴としている。
請求項4の数値制御式工作機械の割込み処理方法は、機械本体と、加工プログラムに基づいてワークに加工を施すように前記機械本体を制御する数値制御装置とを有する数値制御式工作機械の割込み処理方法において、割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する第1ステップと、前記第1ステップにおいてタップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後前記割込み指令による割込み処理を実行させ、前記第1ステップにおいてタップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に前記割込み指令による割込み処理を実行させる第2ステップとを備えたことを特徴としている。
この数値制御式工作機械の割込み処理方法では、先ず、割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する。次に、タップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後割込み指令による割込み処理を実行させる。タップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に割込み指令による割込み処理を実行させる。これにより、請求項1の場合と同様の作用を奏する。
請求項5の数値制御式工作機械の割込み処理方法は、請求項4の発明において、前記機械本体の加工領域を覆うスプラッシュカバーの開口部を開閉可能な開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知手段を予め設けておき、前記第2ステップにおいて、前記開閉検知手段により前記開閉扉が開状態であると検知された場合は、前記割込み指令による割込み処理の実行を禁止することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、加工判断手段によりタップ加工中であると判断された場合は、割込み処理実行手段がタップ加工終了後に割込み指令による割込み処理を実行させるので、タップ加工中に工具交換のための割込み指令が入力された場合、タップ加工中に割込み指令による割込み処理を実行させない。それ故、ワークに食い込んだタップ工具を無理に引き抜くことなく、主軸ヘッドを昇降させるZ軸モータに大きな負荷が掛かるのを防止できるので、割込み指令が入力された際の安全性を確保することができる。また、加工判断手段によりタップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後割込み指令による割込み処理を実行させるので、迅速な割込み処理を行うことができる。
請求項2の発明によれば、開閉検知手段を設け、開閉検知手段により開閉扉が開状態であると検知された場合は、割込み処理禁止手段が割込み処理実行手段に対して割込み指令による割込み処理の実行を禁止するので、プログラム検証時や機械メンテナンス時などに開閉扉を開けた状態で誤って割込み指令を入力した場合にも、スプラッシュカバー内で作業を行っている作業者の安全性を確保することができる。
請求項3の発明によれば、割込み処理実行手段に、入力された割込み指令を有効化する割込み有効化手段と、入力された割込み指令を無効化する割込み無効化手段とを設けたので、作業者が加工プログラムの所望のブロックで割込み処理を許可又は禁止することで、割込み指令が入力された際の安全性を一層高めることができる。
請求項4の発明によれば、割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断し、タップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後割込み指令による割込み処理を実行させ、タップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に割込み指令による割込み処理を実行させるので、請求項1の場合と同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、機械本体の加工領域を覆うスプラッシュカバーの開口部を開閉可能な開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知手段を予め設けておき、開閉検知手段により開閉扉が開状態であると検知された場合は、割込み指令による割込み処理の実行を禁止するので、請求項2の場合と同様の効果を奏する。
本発明の実施例に係る数値制御式工作機械の正面図である。 工作機械の機械本体の斜視図である。 工作機械の制御系を示すブロック図である。 加工プログラムの一例である。 割込みプログラムの一例である。 加工プログラム実行制御プログラムのフローチャートである。 割込み判断制御プログラムのフローチャートである。 割込み処理の制御プログラムのフローチャートである。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
以下、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、マシニングセンタ(数値制御式工作機械)1は、図示外のワークと工具とが相対移動することで、ワークに所望の切削加工(例えば、「フライス削り」、「穴開け」、「切削」等)を施すことができる工作機械である。マシニングセンタ1は、鋳鉄製の基台であるベース2と、ベース2の上部に設けた機械本体3と、ベース2の上部に固定したスプラッシュカバー4とを構成の主体とする。機械本体3は、ワークの切削加工を行う。ベース2は、Y軸方向(機械本体3の奥行き方向)に長い略直方体状の鋳造品である。ベース2の下部の四隅は、高さ調節可能な脚部2aを夫々備えている。
次に、スプラッシュカバー4について説明する。
図1に示すように、スプラッシュカバー4は、機械本体3とベース2の上部を覆う略直方体状の箱状のものである。スプラッシュカバー4はベース2の上部に固定してある。このスプラッシュカバー4の内側に、機械本体3の加工領域を設けてある。スプラッシュカバー4の前面に開口部(図示略)を設けてある。
この開口部を開閉する1対のスライド式の開閉扉5,6を設けてある。この開閉扉5,6の略中央に、矩形状のガラス窓部5a,6aを夫々設けてある。開閉扉5の右端部に把手部5bを設け、開閉扉6の左端部に把手部6bを設けてある。作業者が、これら把手部5b,6bを互いに離れる方向に開くことにより開口部を開き、ベース2の上部のテーブル10に対してワークの着脱を行うことができる。開閉扉5,6には、開閉扉5,6の開状態を検知する開閉検知手段としてのリミットスイッチ84(図3参照)を設けてある。
正面開口部の右側に操作パネル80を設けてある。この操作パネル80は、マシニングセンタ1を操作する正面視長方形状のものである。この操作パネル80は、テンキー、各種操作キーを備えたキーボード81とディスプレイ82を有する。ディスプレイ82は、設定画面又は実行動作を表示するためのものであり、キーボード81の上部に設けてある。
次に、機械本体3について説明する。
図2に示すように、機械本体3はベース2の上側にあり、機械本体3が加工プログラムに基づいてワークの切削加工を行う。機械本体3は、コラム16と、主軸ヘッド7と、主軸9と、工具交換装置20と、テーブル10とを構成の主体とする。直方体状のコラム16は、ベース2の後部にあるコラム座部17の上面に固定しており、且つ鉛直上方に延びている。主軸ヘッド7は、その内部に主軸9を回転可能に支持している。
工具交換装置20は、主軸ヘッド7の右側に設けてある。工具交換装置20は、主軸9の先端に取付けた工具ホルダを他の工具ホルダに交換する。工具ホルダは、工具を装着している。テーブル10は、ベース2の上部に設けてある。テーブル10は、ワークを着脱可能に固定する。コラム16の背面側には、箱状の制御ボックス19を設けてある。制御ボックス19は、その内側にマシニングセンタ1の動作を制御する数値制御装置50(図3参照)を備えている。
次に、テーブル10の移動機構について説明する。
図2に示すように、サーボモータからなるX軸モータ71(図3参照)はテーブル10をX軸方向(図2の左右方向)へ移動させる。サーボモータからなるY軸モータ72(図3参照)はテーブル10をY軸方向に移動させる。
このXY移動機構について説明する。
1対のY軸送りガイドは、ベース2の上側においてベース2の長手方向(前後方向)に沿って延びている。この1対のY軸送りガイド上に直方体状の支持台12を移動可能に支持している。テーブル10の下側において、支持台12の上にはX軸方向に延びる1対のX軸送りガイド(図示略)を設けてある。この1対のX軸送りガイドにテーブル10を移動可能に支持している。
このようなXY移動機構によって、X軸モータ71がボールねじ機構を介してテーブル10をX軸送りガイドに沿ってX軸方向に移動させる。Y軸モータ72が支持台12とテーブル10をボールねじ機構を介してY軸送りガイドに沿ってY軸方向に移動させる。
図2に示すように、テレスコピック式に収縮するテレスコピックカバー13,14が、テーブル10の左右両側でX軸送りガイドレールを覆っている。テレスコピックカバー15とY軸後カバーとが、支持台12の前後で夫々Y軸送りガイドレールを覆っている。テレスコピックカバー13,14,15とY軸後カバーとは、テーブル10がX軸方向とY軸方向の何れの方向に移動した場合でも、X軸送りガイドレールとY軸送りガイドレールを常に覆っている。それ故、テレスコピックカバー13,14,15とY軸後カバーは、加工領域から飛散する切粉及びクーラント液等が各ガイドレール上に落下するのを防止する。
次に、主軸ヘッド7の昇降機構について説明する。
図2に示すように、コラム16の前面側で上下方向に延びるガイドレール(図示略)が、リニアガイドを介して主軸ヘッド7を昇降自在に案内している。ナット(図示略)がコラム16の前面側に上下方向に延びるように設けたZ軸モータ73(図3参照)がZ軸ねじシャフトを正逆方向に回転駆動することで、主軸ヘッド7は上下方向に昇降駆動する。Z軸制御部63aは、数値制御装置50のCPU51からの制御信号に基づいてZ軸モータ73を駆動する。Z軸モータ73が駆動することで、主軸ヘッド7は昇降駆動する。
図2に示すように、工具交換装置20は、工具マガジン21と、工具交換アーム22とを備えている。工具マガジン21は、工具を支持する工具ホルダを複数格納する。工具交換アーム22は、主軸9に取付けた工具ホルダと他の工具ホルダとを把持し、且つ搬送して交換する。工具マガジン21は、その内側に複数の工具ポット(図示略)と、搬送機構(図示略)とを備えている。工具ポットは、工具ホルダを支持する。搬送機構は、工具ポットを工具マガジン21内で搬送する。
次に、マシニングセンタ1の制御系の電気的構成について説明する。
図3に示すように、数値制御装置50は、マイクロコンピュータを含んで構成してあり、入出力インタフェース54と、CPU51と、ROM52と、RAM53と、軸制御部61a〜64a,75aと、サーボアンプ61〜64と、微分器71b〜74bなどを備えている。軸制御部61a〜64aは、夫々サーボアンプ61〜64に接続している。サーボアンプ61〜64は、夫々X軸モータ71、Y軸モータ72、Z軸モータ73、主軸モータ74に接続している。軸制御部75aはマガジンモータ75に接続している。
X軸モータ71、Y軸モータ72は、夫々、テーブル10をX軸方向、Y軸方向に移動させるものである。Z軸モータ73は、主軸ヘッド7をZ軸方向に昇降駆動させるものである。マガジンモータ75は工具マガジン21を回転移動させる為のものである。主軸モータ74は、前記主軸9を回転させる為のものである。以下、X軸モータ71、Y軸モータ72、Z軸モータ73、及び主軸モータ74を総称して、モータ71〜74という。モータ71〜74は、夫々エンコーダ71a〜74aを備えている。
軸制御部61a〜64aは、CPU51からの移動指令量を受けて、電流指令量(モータトルク指令値)をサーボアンプ61〜64に出力する。サーボアンプ61〜64は、この指令を受けてモータ71〜74に駆動電流を出力する。軸制御部61a〜64aは、エンコーダ71a〜74aから位置フィードバック信号を受けて、位置のフィードバック制御を行う。微分器71b〜74bは、エンコーダ71a〜74aから入力した位置フィードバック信号を微分して速度フィードバック信号に変換し、軸制御部61a〜64aに速度フィードバック信号を出力する。
軸制御部61a〜64aは、微分器71b〜74bから速度フィードバック信号を受けて、速度フィードバックの制御を行う。電流検出器61b〜64bが、サーボアンプ61〜64からモータ71〜74に出力した駆動電流を検出する。電流検出器61b〜64bで検出した駆動電流を、軸制御部61a〜64aにフィードバックする。軸制御部61a〜64aはフィードバックされた駆動電流に基づいて電流(トルク)制御を行う。
軸制御部75aは、CPU51からの移動指令量を受けて、マガジンモータ75を駆動する。
ROM52は、マシニングセンタ1の加工プログラムを機能させるメインの制御プログラム、図6に示す加工プログラム実行制御の制御プログラム、図7に示す割込み指令入力時における割込み判断制御の制御プログラム、図8に示す割込み処理の制御プログラム等を記憶している。RAM53は、図4に示すワークの加工プログラム、図5に示す割込みプログラム等を記憶している。入出力インタフェース54は、キーボード81とディスプレイ82と割込みスイッチ83とリミットスイッチ84に接続している。
次に、加工プログラムと割込みプログラムについて説明する。
数値制御装置50は、操作パネル80のディスプレイ82に表示された加工プログラムに基づいて、機械本体3の動作を制御することによりワークを所望の形状に加工することができる。加工プログラム実行中に割込み指令が入力されたとき、数値制御装置50は、割込み受付が有効でタップ加工中でない場合、且つ開閉扉5,6が閉状態であることを条件に割込み処理を実行させて割込みプログラムを実行する。図4、図5に示すように、加工プログラムと割込みプログラムはNC言語によって記述されたNCプログラムである。このNCプログラムは複数のプログラムブロックの配列で構成してある。
各プログラムブロックには、ある特定の1つの動作(移動、停止、主軸回転等)を機械本体3に実行させるのに必要な情報が含まれ、プログラムブロック単位で完全な制御コマンドを構成している。それ故、それらプログラムブロックの制御コマンドに基づいて、機械本体3にある特定の動作を行わせることができる。マシニングセンタ1の加工プログラムは、機械の動作モード(各種位置決定、移動等)を決定するGコードと、動作以外の補助的な機能を指令するMコードとを主体に構成してある。
次に、主要なGコード及びMコードについて説明する。
「G0」は位置決めを指令する指令コード、「G133」はタップ加工(正転)を指令する指令コード、「G134」はタップ加工(逆転)を指令する指令コード、「M96」は入力された割込み指令の有効化を指令する指令コード(割込み有効化手段に相当する)、「M97」は入力された割込み指令の無効化を指令する指令コード(割込み無効化手段に相当する)、「M06」は主軸9に装着された工具の交換を指令する指令コード、「M99」は割込みプログラムの終了を指令する指令コード、「M30」は加工プログラムの終了を指令する指令コードである。
次に、数値制御装置50が実行する加工プログラム実行制御について、図4の加工プログラム、図5の割込みプログラム、図6〜図8のフローチャートに基づいて説明する。尚、図中Si(i=1,2・・・)は各ステップを示す。
数値制御装置50が図6に示す加工プログラム実行制御を実行すると、先ず、図4の加工プログラムをRAM53からロードし(S1)、1ブロック解釈を行う(S2)。割込み受付フラグFaが0であるので(S3;No)、S8へ移行する。ここで、1ブロック目はG0の位置決め指令であるので(S8;No,S10;No,S13;No)、S15へ移行する。S15において、位置決め指令による位置決めを行った後S2へ移行する。
次に、2ブロック目のG133のタップ加工指令を解釈し(S2)、前記と同様にS3,S8,S10,S13を経てタップ加工指令によるタップ加工を実行させた後(S15)、S2へ移行する。以降、前記と同様の処理については説明を省略する。3ブロック目のG134のタップ加工指令を解釈し(S2)、タップ加工指令によるタップ加工を実行させる(S15)。尚、加工プログラムの1〜3ブロック目に、割込み受付指令M96が設定されていないので、1〜3ブロック目の指令を実行中に割込み指令が入力された場合にも、数値制御装置50は割込み処理を実行させない。
次に、4ブロック目のM96の割込み受付有効指令を解釈し(S2)、S3,S8を経てS10へ移行する。S10において、4ブロック目は割込み受付有効指令なので(S10;Yes)、割込み受付フラグFaを1にセットし(S11)、M96指令で設定された割込みプログラム番号(例えば2000)をRAM53に保存した後(S12)、S2へ移行する。
5ブロック目のG0の位置決め指令を解釈すると(S2)、割込み受付フラグFaが1なので(S3;Yes)、S4へ移行する。S4において、割込み予約フラグFbが0なので(S4;No)、位置決め指令による位置決めを実行させる(S15)。ここで、作業者が割込みスイッチ83をONすることで、数値制御装置50に割込み指令が入力されると、数値制御装置50は図7に示す割込み判断制御を加工プログラム実行制御のバックグランドで実行する。
割込み判断制御を実行すると、先ず割込み受付状態か否か、つまり、割込み受付フラグFaが1であるか否かを判断する。ここで、割込み受付フラグFaが1であるので(S20;Yes)、開閉扉5,6が閉状態、つまり、リミットスイッチ84がONであるか否かを判断する。リミットスイッチ84がONである場合は(S21;Yes)、タップ加工実行中であるか否かを判断する。ここではタップ加工を実行させていないので(S22;No)、割込み処理を実行させる(S24)。一方、リミットスイッチ84がOFFである場合は(S21;No)、今回入力された割込み指令による割込み処理の実行を禁止し、この処理を終了する。
数値制御装置50が図8に示す割込み処理を実行させると、先ず、実行中の位置決め指令による処理を停止させてから(S30)、実行ブロック情報をRAM53にバックアップする(S31)。実行ブロック情報として、停止させたブロックの指令と、その指令に基づく処理についてどこまで実行させたかを示す実行経過情報をRAM53にバックアップする。割込み予約フラグFbを0にリセットし(S32)、S12においてRAM53に保存したプログラム番号を参照し、図5に示す割込みプログラムをRAM53からロードする(S33)。S34において割込みプログラムの1ブロック目を解釈する。
S35においては、割込みプログラムの1ブロック目がプログラム終了指令であるか否かを判断する。割込みプログラムの1ブロック目は、M06の工具交換指令であるので(S35;No)、S37に移行し、割込みプログラムの1ブロック目がプログラム終了指令であるか否かを判断する。1ブロック目はM06の工具交換指令であるので(S37;No)、工具交換指令による工具交換を行ってから(S40)、S34へ移行する。一方、S35において、割込みプログラムの1ブロック目がM30のプログラム終了指令の場合は(S35;Yes)、割込み受付フラグFaを0にリセットした後(S36)、この処理を終了する。
次に、割込みプログラムの2ブロック目を解釈し(S34)、2ブロック目は割込みプログラム終了指令であるので(S37;Yes)、S38へ移行する。S38において、RAM53にバックアップした実行ブロック情報を参照して、加工プログラムのうち停止させたブロック以降のブロックをロードする(S38)。停止させたブロックにおいて、まだ実行させていない残りの処理を実行させた後(S39)、S2へ移行する。
次に、6ブロック目のG133のタップ加工指令によるタップ加工を実行させている際に(S15)、作業者が割込みスイッチ83より割込み指令を入力した場合を考える。前述したように、数値制御装置50は加工プログラム実行制御のバックグランドで割込み判断制御を実行する。割込み受付フラグFaが1であるので(S20;Yes)、リミットスイッチ84がONである場合は(S21;Yes)、タップ加工実行中であるか否かを判断する。タップ加工を実行させているので(S22;Yes)、ここでは割込み処理を行わずに割込み予約フラグFbを1にセットし(S23)、この処理を終了する。
加工プログラム実行制御においてタップ加工を終了すると(S15)、S2へ移行し7ブロック目のG134のタップ加工指令を解釈する(S2)。割込み受付フラグFaが1(S3;Yes)、且つ割込み予約フラグFbが1であるので(S4;Yes)、S5へ移行する。ここで、7ブロック目はタップ加工指令であるので(S5;No)、タップ加工指令によるタップ加工を実行させた後(S15)、S2へ移行し8ブロック目のM97の割込み受付無効指令を解釈する(S2)。
割込み受付フラグFaが1(S3;Yes)、且つ割込み予約フラグFbが1なので(S4;Yes)、S5へ移行する。ここで、8ブロック目はタップ加工指令ではないので(S5;Yes)、リミットスイッチ84がONであるか否かを判断する。リミットスイッチ84がONである場合は(S6;Yes)、割込み処理を実行させる(S7)。
数値制御装置50が割込み処理を実行させると、S30において、実行中のブロックに基づく処理を停止させる(S30)。ここで、解釈を行ったM97の割込み受付無効指令による処理をまだ行っていないので、この場合は実行中のブロックに基づく処理の停止処理を行わない。S31において、実行ブロック情報をRAM53にバックアップする。割込み予約フラグFbを0にリセットし(S32)、割込みプログラムをRAM53からロードした後(S33)、割込みプログラムの1ブロック目を解釈する(S33)。
割込みプログラムの1ブロック目はM06の工具交換指令であるので(S35;No)、S37に移行し、割込みプログラムの1ブロック目がプログラム終了指令であるか否かを判断する。1ブロック目はM06の工具交換指令であるので(S37;No)、工具交換指令による工具交換を行ってから(S40)、S34へ移行する。
次に、割込みプログラムの2ブロック目を解釈し(S34)、2ブロック目は割込みプログラム終了指令であるので(S37;Yes)、S38へ移行する。S38において、加工プログラムのうち停止させたブロック以降のブロックをロードし(S38)、停止させたブロックにおいて、まだ実行させていない残りの処理を実行させる(S39)。ここでは、M97の割込み受付無効指令により割込み受付フラグFaを0にリセットした後(S39)、S2へ移行する。
次に、9ブロック目のM30の加工プログラム終了指令を解釈し(S2)、割込み受付フラグFaが0であるので(S3;No)、S8へ移行する。M30の加工プログラム終了指令であるので(S8;Yes)、割込み受付フラグFaを0にリセットした後(S9)、この処理を終了する。尚、S22を実行する数値制御装置50が加工判断手段に相当し、S4,S23,S30〜S40を実行する数値制御装置50が割込み処理実行手段に相当し、S6,S21を実行する数値制御装置50が割込み処理禁止手段に相当する。
次に、以上説明したマシニングセンタ1及びその割込み処理方法の作用、効果について説明する。
数値制御装置50がタップ加工中であると判断した場合は、タップ加工終了後に割込み指令による割込み処理を実行させるので、タップ加工中に工具交換のための割込み指令が入力された場合はタップ加工中に割込み指令による割込み処理を実行させない。それ故、ワークに食い込んだタップ工具を無理に引き抜くことなく、主軸ヘッド7を昇降させるZ軸モータ73に大きな負荷が掛かるのを防止できるので、割込み指令が入力された際の安全性を確保することができる。また、数値制御装置50がタップ加工中でないと判断した場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止した後割込み指令による割込み処理を実行させるので、迅速な割込み処理を行うことができる。
開閉扉5,6の開閉状態を検知するリミットスイッチ84を設け、リミットスイッチ84により開閉扉5,6が開状態であると検知された場合は、数値制御装置50が割込み指令による割込み処理の実行を禁止するので、プログラム検証時や機械メンテナンス時などに開閉扉5,6を開けた状態で誤って割込み指令を入力した場合にも、スプラッシュカバー4内で作業を行っている作業者の安全性を確保することができる。
入力された割込み指令を有効化する割込み受付有効指令M96と、入力された割込み指令を無効化する割込み受付無効指令M97とを加工プログラムに設定可能にしたので、作業者が加工プログラムの所望のブロックで割込み処理を許可又は禁止することで、割込み指令が入力された際の安全性を一層高めることができる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変更例について説明する。
1]S22において、数値制御装置50がタップ加工実行中であると判断した場合にG134のタップ加工指令(逆転)を実行させて、ワークに食い込んだタップ工具を安全に引き抜いてから、割込み処理を実行させることも可能である。この場合、割込み指令が入力された際の安全性を確保しつつ迅速な割込み処理を行うことができる。
1 マシニングセンタ
3 機械本体
4 スプラッシュカバー
5,6 開閉扉
50 数値制御装置
84 リミットスイッチ

Claims (5)

  1. 機械本体と、加工プログラムに基づいてワークに加工を施すように前記機械本体を制御する数値制御装置とを有する数値制御式工作機械において、
    前記数値制御装置は、
    割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する加工判断手段と、
    前記加工判断手段によりタップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後前記割込み指令による割込み処理を実行させ、前記加工判断手段によりタップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に前記割込み指令による割込み処理を実行させる割込み処理実行手段と、
    を備えたことを特徴とする数値制御式工作機械。
  2. 前記機械本体の加工領域を覆うスプラッシュカバーの開口部を開閉可能な開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知手段を設け、
    前記数値制御装置に、前記開閉検知手段により前記開閉扉が開状態であると検知された場合は、前記割込み処理実行手段に対して前記割込み指令による割込み処理の実行を禁止する割込み処理禁止手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の数値制御式工作機械。
  3. 前記割込み処理実行手段に、入力された前記割込み指令を有効化する割込み有効化手段と、入力された前記割込み指令を無効化する割込み無効化手段とを設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の数値制御式工作機械。
  4. 機械本体と、加工プログラムに基づいてワークに加工を施すように前記機械本体を制御する数値制御装置とを有する数値制御式工作機械の割込み処理方法において、
    割込み指令が入力されたとき、加工プログラムにおける実行中のブロックに基づく処理がタップ加工か否か判断する第1ステップと、
    前記第1ステップにおいてタップ加工中でないと判断された場合は、実行中のブロックに基づく処理を即座に停止させた後前記割込み指令による割込み処理を実行させ、前記第1ステップにおいてタップ加工中であると判断された場合は、タップ加工終了後に前記割込み指令による割込み処理を実行させる第2ステップと、
    を備えたことを特徴とする数値制御式工作機械の割込み処理方法。
  5. 前記機械本体の加工領域を覆うスプラッシュカバーの開口部を開閉可能な開閉扉の開閉状態を検知する開閉検知手段を予め設けておき、
    前記第2ステップにおいて、前記開閉検知手段により前記開閉扉が開状態であると検知された場合は、前記割込み指令による割込み処理の実行を禁止することを特徴とする請求項4に記載の数値制御式工作機械の割込み処理方法。
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