JP5104633B2 - ステージ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2次元駆動、3次元駆動又は回転駆動するステージを備えたステージ装置に関する。
MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術の発展により、様々なマイクロマシンを作製することが可能になってきている。その一例に、多軸駆動するステージを半導体基板上に備えたステージ装置が開発されている。この種のステージ装置は、駆動装置から伝達される駆動力によってステージを多軸方向に駆動する。駆動装置には、例えば、静電引力を利用するものが用いられる。この種のステージ装置は、例えば、プローブメモリ装置、表面走査型顕微鏡に用いられる。
ステージの多軸駆動は、単軸駆動を組合せることで実現できる。例えば、X軸方向とY軸方向の単軸駆動を組合せれば、ステージをXY平面で2次元駆動させることができる。ステージは、多軸方向への可動が許容されるために、ビーム(梁)を介して基板に固定されている。特許文献1には、ステージがS字状又はL字状のビームを介して基板に固定された例が開示されている。
特開2007−48330号公報(その公報の図3と図11参照)
S字状のビームは、ビームの繰返し方向のバネ定数が小さく、それに直交する方向のバネ定数が高い。このため、S字状のビームは、繰返し方向には弾性変形するものの、繰返し方向に直交する方向には弾性変形しにくい。したがって、ステージが他軸の駆動装置によって繰返し方向に直交する方向に駆動された場合、S字状のビームはステージの駆動に対して抵抗となってしまうばかりでなく、平面以外の捻れが発生しやすい。このため、ビームの変形時に駆動方向とは別に回転方向の成分が加わってしまう。ステージに伝達する駆動力に余計な成分が加わるので、ステージを正確に駆動させることが困難である。そのため、S字状のビームは、多軸駆動に不向きである。
L字状のビームは、2つのストレートビームの組合せで構成されており、2方向のバネ定数が小さい。しかしながら、L字状のビームでステージを駆動させると、駆動方向とは別に回転方向の成分が加わってしまう。ステージに伝達する駆動力に余計な成分が加わるので、ステージを正確に駆動させることが困難である。
上記したように、従来技術では、(1)ステージが他軸の駆動装置によって駆動された場合に、その駆動方向にステージが可動するのを許容すること、(2)ステージを駆動させる場合に、単軸方向に沿ってステージに駆動力を伝達すること、の双方を同時に解決することができない。
本発明は、上記(1)及び(2)を同時に解決するステージ装置を提供することを目的としている。
本明細書で開示されるステージ装置は、ステージとそのステージに駆動力を伝達する駆動装置を備えている。駆動装置は、一対のフォールディッドビームと、結合部と、駆動手段と、ストレートビームを有している。一対のフォールディッドビームは、結合部を間に置いて第1方向に沿って対向配置されている。各フォールディッドビームは、第1方向に平行に伸びる一対のビームとその一対のビームの一端が接続されている接続部を有している。一対のビームのうちの一方のビームの他端が基板に固定されており、他方のビームの他端が結合部に接続されている。結合部は、基板に対して浮遊しているとともに、一対のフォールディッドビームとストレートビームを結合している。駆動手段は、第1方向に直交する第2方向に沿って、結合部を揺動可能に構成されている。ストレートビームは、第2方向に沿って伸びており、結合部の揺動をステージに伝達可能に構成されている。フォールディッドビームは、第1方向にバネ定数が高く、第2方向にバネ定数が小さい。ストレートビームは、第1方向にバネ定数が小さく、第2方向にバネ定数が高い。
上記ステージ装置は、駆動装置の配置に基づいて、ステージを2次元駆動、3次元駆動又は回転駆動させることができる。駆動装置には、静電引力を利用するもの、電磁力、熱膨張を利用する物が含まれる。
ここで、本願明細書で開示される技術の理解を助けるために、図27に、上記ステージ装置の概略図を示す。図27(A)に示すように、図中3がフォールディッドビームであり、図中3aがその接続部である。一対のフォールディッドビーム3が結合部7を間に置いて対向配置されている。図中4は、フォールディッドビーム3の他端が基板に固定される固定部である。図中5がストレートビームであり、図中6がステージである。フォールディッドビーム3の長手方向がX軸方向に平行であり、ストレートビーム5の長手方向がY軸方向に平行である。この例では、ステージ6をXY平面で2次元駆動させる。フォールディッドビーム3は、X軸方向にバネ定数が高く、Y軸方向にバネ定数が小さい。ストレートビーム5は、Y軸方向にバネ定数が高く、X軸方向にバネ定数が小さい。
図27(B)に示すように、ステージ6が他軸の駆動装置によってX軸方向に駆動された場合、ストレートビーム5がX軸方向に変形することによって、ステージ6がX軸方向に可動するのを許容することができる。この時、結合部7の変位はほとんど無い。従って、結合部7に接続された駆動部にステージ6のX方向変位による影響がほとんど無い。また、ストレートビーム5は、結合部7とステージ6により両端が接続されているので、温度よる膨張等の内部応力をフォールディッドビーム3が開放する構造となっている。このため、ストレートビーム5のバネ定数の線形性も良好に維持される。また、図27(C)に示すように、ステージ6をY軸方向に沿って駆動させる場合、一対のフォールディッドビーム3が変形することによって、ステージ6をY軸方向に沿って平行に駆動させることができる。この時、ストレートビーム5のY方向の剛性は極めて高いので、結合部7に接続された駆動部のY方向駆動力を正確にステージ6に伝え、ステージ6をY軸方向に駆動することができる。
上記したように、本願明細書で開示される技術は、駆動装置にストレートビーム5と一対のフォールディッドビーム3を組合せた構造を用いることによって、上記(1)及び(2)を同時に解決することができる。
駆動装置には、静電引力を利用するものを用いるのが好ましい。この場合、駆動手段は、基板に固定されている固定電極と、結合部に固定されている可動電極を有しているのが好ましい。この駆動装置によると、結合部は、固定電極と可動電極の間に作用する静電引力によって揺動される。
2次元駆動又は3次元駆動させるステージ装置は、駆動電圧生成回路をさらに備えているのが好ましい。この場合、一対の駆動装置がステージを間に置いて対向配置されているのが好ましい。駆動電圧生成回路は、一方の駆動装置の固定電極と可動電極の間に第1駆動電圧を印加し、他方の駆動装置の固定電極と可動電極の間に第2駆動電圧を印加し、第1駆動電圧と第2駆動電圧の電圧差に基づいてステージを駆動させることを特徴としている。
このステージ装置によると、一方の駆動装置がステージを牽引する向きと他方の駆動装置がステージを牽引する向きが逆向きになる。これにより、ステージには、それぞれ逆向きの牽引力が常に作用しているので、ステージを安定して駆動させることができる。
第1駆動電圧及び第2駆動電圧は、直流電圧と交流電圧の合成電圧であるのが好ましい。第1駆動電圧に含まれる交流電圧と第2駆動電圧に含まれる交流電圧が逆位相であるのが好ましい。ここで、逆位相とは、第1駆動電圧に含まれる交流電圧が、第2駆動電圧に含まれる交流電圧よりも位相がπ(rad)ずれていることをいう。
この場合、直流電圧はステージを位置決めするために設定され、交流電圧はステージを振動させるために設定される。第1駆動電圧及び第2駆動電圧に合成電圧を用いると、例えば、ステージを目標位置まで駆動した後に、その目標位置でステージを振動させることができる。ステージを振動させる技術は、様々な目的で必要とされている。また、交流電圧が逆位相に設定されているので、ステージが振動によって往復するときに、それぞれ逆向きの牽引力が作用する。このため、例えば、バネの復元力で振動を繰返す場合に比して、駆動装置の駆動力でステージを振動させることができるので、応答性が速くなる。
ステージは、平面視したときに四角形であるのが好ましい。この場合、駆動装置は、ステージの4つの角部に対応してそれぞれ配置されているのが好ましい。さらに、各駆動装置のストレートビームは、ステージの対応する角部に接続されていることが好ましい。
この形態によると、ステージにX軸回り及びY軸回りの回転モーメントが発生しにくくなる。この形態によると、ステージを安定して駆動することができる。
回転駆動させるステージ装置では、駆動装置のストレートビームが伸びる第2方向が、ステージの回転接線方向に平行であることが好ましい。
ここで、回転接線方向とは、ステージ中央の回転軸からステージ端部までの半径の仮想円を描いたときに、その仮想円の接線方向のことである。この形態によると、ステージを回転駆動させることができる。なお、ステージの端部から延長部を設けて、その延長部に駆動装置のストレートビームを接続してもよい。延長部を設ければ、様々な形状のステージを回転駆動させることができる。
回転駆動させるステージ装置では、ステージは、中央部に開口を有するベース部と、開口内に配置されているとともに基板に固定されている回転軸と、開口内に配置されているとともに回転軸とベース部の間を伸びている接続ビームとを有しているのが好ましい。
この形態によると、ステージのZ軸回りのねじり回転が極めて安定する。
ステージを基板の表面に対して垂直方向に駆動させることもできる。この場合、ステージ装置は、ステージを基板の表面に対して垂直方向に駆動する垂直方向駆動装置をさらに備えているのが好ましい。垂直方向駆動装置は、ステージに設けられた可動電極と、基板に設けられた固定電極を有している。なお、ここでいう可動電極は、ステージ自体が可動電極として機能する場合も含まれる。
このステージ装置によると、ステージの3次元駆動、ステージの回転駆動及びz軸駆動を組合せた駆動を実現することができる。
本願明細書で開示されるステージ装置によると、(1)ステージが他軸の駆動装置によって駆動された場合に、他の駆動方向にステージが可動するのを許容すること、(2)ステージを駆動する場合に、単軸方向に沿ってステージに駆動力を伝達すること、の双方を同時に解決することができる。
本実施例で開示される技術の特徴を以下に整理する。
(第1特徴) フォールディッドビームは、第1方向に平行に伸びる3本のビームと、その3本のビームの一端が接続されている接続部を有している。3本のビームのうちの両側のビームの他端が基板に固定されており、中央のビームの他端が結合部に接続されている。
(第2特徴) 前記第1特徴において、中央のビームの幅が両側のビームの幅よりも大きい。
(第3特徴) ステージの裏面に対向する基板表面に、Z軸駆動用電極が設けられている。Z軸駆動用電極とステージの間に静電引力を作用させると、ステージはZ軸方向に駆動される。
(第4特徴) 駆動装置は、結合部の変位を検出する検出手段を備えている。結合部の変位からステージの変位を間接的に検知する。ステージの変位の検出結果をフィードバック制御し、ステージをより高精度に目標位置に駆動させる。
(第5特徴) ステージを回転駆動させる場合、ステージが側面から突出する延長部を有している。駆動装置のストレートビームは、その延長部に接続されている。
以下、図面を参照して各実施例を説明する。なお、実質的に共通する構成要素に関しては、各実施例を通して共通の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施例)
図1に、ステージ装置10の平面図を示す。ステージ装置10は、円形状のステージ60と複数の駆動装置20,30,40,50を備えており、ステージ60をXY平面で2次元駆動する。図2に、図1のA−A線に対応した縦断面図を示す。図3に、図1のB−B線に対応した縦断面図を示す。図4に、駆動装置20の拡大平面図を示す。
図2及び図3に示すように、ステージ装置10は、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術を利用して、シリコン基板110上に積層されている絶縁層及びシリコン層を加工することによって作製されている。ステージ装置10の作製には、SOI(Silicon On Insulator)基板を用いるのが好ましい。
図1に示すように、駆動装置20と駆動装置40は、ステージ60を間に置いてY軸方向に沿って対向配置されている。駆動装置20と駆動装置40は、ステージ60をY軸方向に単軸駆動する。駆動装置30と駆動装置50は、ステージ60を間に置いてX軸方向に沿って対向配置されている。駆動装置30と駆動装置50は、ステージ60をX軸方向に単軸駆動する。ステージ60は、駆動装置20,30,40,50のビームによってシリコン基板110上に揺動可能に支持されている。ステージ60は、X軸方向とY軸方向の単軸駆動の組合せによって、XY平面で2次元駆動される。
駆動装置20,30,40,50はいずれも、同一形態のものが用いられている。以下、駆動装置20を例にして駆動装置20,30,40,50の形態を説明する。図4に示すように、駆動装置20は、駆動電圧用電極端子21と、櫛歯電極22(駆動手段の一例)と、一対のフォールディッドビーム23R,23Lと、一対の固定部24R,24Lと、ストレートビーム25と、結合部26と、固定電極用支持部27を備えている。
駆動電圧用電極端子21は、SOI基板のシリコン層上に被覆された金属端子である。駆動電圧用電極端子21は、その下のシリコン層と電気的に接続されている。
櫛歯電極22は、複数の固定櫛歯22aと複数の可動櫛歯22bで構成されている。複数の固定櫛歯22aは、固定電極用支持部27に固定されている。図2に示すように、固定電極用支持部27は、その下の絶縁層を介してシリコン基板110に固定されている。このため、複数の固定櫛歯22aも、シリコン基板110に対して固定されている。複数の固定櫛歯22aと固定電極用支持部27は、駆動電圧用電極端子21に電気的に接続されている。このため、複数の固定櫛歯22aには、駆動電圧用電極端子21を介して駆動電圧が印加される。
複数の可動櫛歯22bは、結合部26に固定されている。図2に示すように、可動櫛歯22b及び結合部26の下方の絶縁層は除去されており、可動櫛歯22b及び結合部26はシリコン基板110上に浮遊している。
一対のフォールディッドビーム23R,23Lは、結合部26を間に置いてX軸方向に沿って対向配置されている。結合部26に対して右側に配置されているフォールディッドビーム23Rと左側に配置されているフォールディッドビーム23Lは、左右対称の形態である。以下、右側に配置されているフォールディッドビーム23Rを例にしてその形態を説明する。
フォールディッドビーム23Rは、平面U字状の形態を有しており、一対のビーム23Ra,23Rbと接続部23Rcを備えている。一対のビーム23Ra,23Rbは、X軸方向に沿って平行に伸びている。接続部23Rcは、Y軸方向に沿って平行に伸びている。一対のビーム23Ra,23Rbの一端は、接続部23Rcに接続されている。一対のビーム23Ra,23Rbと接続部23Rcの下方の絶縁層は除去されており、一対のビーム23Ra,23Rbと接続部23Rcはシリコン基板110上に浮遊している。ビーム23Raの他端は、結合部26の側面に接続されている。ビーム23Rbの他端は、固定部24Rに接続されている。図2に示すように、固定部24Rは、その下の絶縁層を介してシリコン基板110に固定されている。したがって、フォールディッドビーム23Rのビーム23Rbの他端は、固定部24Rを介してシリコン基板110に固定されている。
フォールディッドビーム23R,23Lは、Y軸方向のバネ定数が小さく、X軸方向のばね定数が高い。このため、フォールディッドビーム23R,23Lは、Y軸方向に弾性変形し、X軸方向にはほとんど弾性変形しない。
ストレートビーム25は、Y軸方向に沿って伸びており、一端が結合部26の側面に接続されており、他端がステージ60に接続されている。ストレートビーム25の他端は、ステージ60の接線方向に対して垂直方向にステージ60に接続している。ストレートビーム25の下方の絶縁層は除去されており、ストレートビーム25はシリコン基板110上に浮遊している。
図5に、ステージ装置10を駆動する駆動電圧制御回路70を示す。駆動電圧制御回路70は、各駆動装置20,30,40,50の駆動電圧用電極端子21,31,41,51に駆動電圧を印加する。駆動装置20の駆動電圧用電極端子21には、Y(+)駆動電圧が印加されている。駆動装置30の駆動電圧用電極端子31には、X(+)駆動電圧が印加されている。駆動装置40の駆動電圧用電極端子41には、Y(-)駆動電圧が印加されている。駆動装置50の駆動電圧用電極端子51には、X(-)駆動電圧が印加されている。また、駆動装置50の固定部54には、ステージ端子が設けられており、そのステージ端子が接地されている。前記したように、駆動装置20,30,40,50のフォールディッドビーム、結合部、可動櫛歯、ストレートビーム、ステージはいずれもSOI基板のシリコン層で形成されているので、これらは電気的に接続されている。このため、駆動装置50のステージ端子を接地することによって、全ての駆動装置20,30,40,50のフォールディッドビーム、結合部、可動櫛歯、ストレートビーム、ステージがほぼ接地電位に固定される。
駆動電圧制御回路70は、直流(DC)電圧と交流(AC)電圧を組み合わせた駆動電圧を出力する。直流(DC)電圧はステージ60を位置決めするために設定され、交流電圧はステージ60を振動させるために設定される。必要なければ、交流電圧は印加されない。
例えば、駆動装置20の駆動電圧用電極端子21に駆動電圧Y(+)駆動電圧が印加されると、固定櫛歯22aと可動櫛歯22bの間に静電引力が働く。固定櫛歯22aはシリコン基板110に対して固定されており、可動櫛歯22bはシリコン基板110に対して浮遊している。このため、駆動電圧Y(+)駆動電圧が印加されると、可動櫛歯22bが固定櫛歯22a側に引き込まれ、これにより、ステージ60は結合部26及びストレートビーム25を介してY(+)方向に駆動される。この場合、Y(+)駆動電圧は、ステージ60をY(+)方向へ駆動する駆動力として働く。同様に、Y(-)駆動電圧はY(-)方向の駆動力として働き、X(+)駆動電圧はX(+)方向の駆動力として働き、X(-)駆動電圧はX(-)方向の駆動力として働く。
ステージ装置10では、駆動装置20と駆動装置40が協同してステージ60のY軸方向の位置決めを行う。一方、駆動装置30と駆動装置50が協同してステージ60のX軸方向の位置決めを行う。例えば、ステージ60をY(+)方向に所定距離だけ駆動させる場合、その所定距離に応じた駆動電圧は、Y(+)駆動電圧とY(-)駆動電圧の差として生成される。Y(+)駆動電圧をY(-)駆動電圧よりも所定値だけ大きく設定することで、ステージ60をY(+)方向に所定距離だけ駆動させることができる。この場合、駆動装置20がステージ60をY(+)方向に牽引する向きと駆動装置40がステージ60をY(-)方向に牽引する向きが逆向きになる。これにより、ステージ60には、それぞれ逆向きの牽引力が常に作用しているので、バネやステージの挫屈を防ぎ、また機械的な遊びを除去するので、ステージ60を安定して駆動させることができる。
図27を参照して説明したように、ステージ装置10の駆動装置20,30,40,50は、ストレートビームを備えていることを1つの特徴としている。ストレートビームは、長手方向に垂直な変位に対して柔らかいバネ(バネ定数が小さい)として働く。例えば、駆動装置20,40がステージ60をY軸方向に駆動した場合、駆動装置30,50のストレートビームはY軸方向に弾性変形し、ステージ60がY軸方向に可動するのを許容する。同様に、駆動装置30,50がステージ60をX軸方向に駆動した場合、駆動装置20,40のストレートビームはX軸方向に弾性変形し、ステージ60がX軸方向に可動するのを許容する。これにより、ステージ60は、XY平面で2次元駆動することが許容される。
一般的に、このような場合、ステージ60に結合したビームを介して櫛歯電極22に不要な他軸力が伝達されることが問題となる。仮に、櫛歯電極22に他軸力が伝達されると、固定櫛歯22aと可動櫛歯22bの間の距離が設計された値からずれるおそれがある。また、櫛歯電極22に他軸力が伝達されると、固定櫛歯22aと可動櫛歯22bが平行対向できなくなるおそれがある。さらに、櫛歯電極22に他軸力が伝達されると、スティキングや電気的な短絡による故障や不良動作を起こすおそれがある。
一方、ステージ装置10では、ステージ60の他軸力をストレートビーム25の長手方向に垂直な方向への弾性変形によって緩和し、櫛歯電極22に他軸力が伝達されるのを抑制する。これにより、固定櫛歯22aと可動櫛歯22bの位置関係を維持することができる。また、固定部24とフォールディッドビーム23と結合部26で構成された構造も、ステージ60の他軸力が櫛歯電極22に伝達されるのを抑制することができる。これにより、固定櫛歯22aと可動櫛歯22bの位置関係が他軸力より大きく変化することが抑えられ、その結果安定した単軸駆動力を発生でき、ステージ60を精度良く単軸駆動することができる。
また、図4に示すように、ステージ装置10の駆動装置20では、結合部26が一対のフォールディッドビーム23R,23Lで支持されている。このため、結合部26はフォールディッドビーム23R,23Lの長手方向に垂直な方向へ変位しやすく、長手方向へは変位しにくい。この結合部26に接続されたストレートビーム25は他端がステージ60に接続されており、ストレートビーム25の長手方向剛性(バネ定数)が極めて高いので、結合部26の変位が直接ステージ60に伝わりステージ60を単軸駆動することができる。
このように、ステージ装置10の駆動装置20,30,40,50は、ストレートビームとフォールディッドビームの組合せ構造を有しており、(1)ステージ60が他軸の駆動装置によって駆動された場合に、他の駆動方向にステージ60が可動するのを許容すること、(2)ステージ60を駆動する場合に、単軸方向に沿ってステージ60に駆動力を伝達すること、の双方を同時に解決することができる。
また、ステージ装置10のフォールディッドビームは、MEMS構造で課題となる内部応力が長手方向に開放されるので、内部応力の影響が少なくそのため温度安定性、経年安定性に優れている。
ステージ装置10の構成によれば、内部応力に敏感なストレートビーム25の両端がシリコン基板110に対して固定されていない。このため、内部応力の変化をフォールディッドビーム23の変形しやすさで緩和している。そのため、温度安定性や経年安定性に優れている。
(第2実施例)
図6に、第2実施例のステージ装置11の平面図を示す。ステージ装置11は、ステージ61の形状が四角形であることを特徴としている。ステージ61の形状が四角形であると、活用面積を広く確保することができる。
(第3実施例)
図7に、第3実施例のステージ装置12の平面図を示す。ステージ装置12は、ステージ62の形状が四角形であり、駆動装置20,30,40,50のストレートビーム25,35,45,55がステージ62の角部に接続されていることを特徴としている。ステージ装置12は、X軸回り及びY軸回りの回転モーメントが発生しにくく、ステージ62を安定して駆動させることができる。
(第4実施例)
図8に、第4実施例のステージ装置13の平面図を示す。ステージ装置13は、フォールディッドビーム23R,23Lが3本形状であることを1つの特徴としている。両側のビーム23Rb,23Lbの端部が固定部24R,24Lを介してシリコン基板110に固定されている。ステージ装置13では、フォールディッドビーム23R,23Lのねじり剛性が極めて高くなり、他軸力に対する安定性が向上する。
また、ステージ装置13は、フォールディッドビーム23R,23Lのうちの中央のビーム23Ra,23Laが、両側のビーム23Rb,23Lbよりも太いことを1つの特徴としている。この場合、両側のビーム23Rb,23Lbの合成のバネ定数と中央のビーム23Ra,23bのバネ定数がバランスする。これにより、フォールディッドビーム23R,23Lが、長手方向に直交する方向に弾性変形するときの安定性が増加する。
(第5実施例)
図9に、第5実施例のステージ装置14の平面図を示す。ステージ装置14は、フォールディッドビーム23R,23Lの中央のビーム23Ra,23Laが2本形状であることを特徴としている。これにより、フォールディッドビーム23R,23Lが、長手方向に直交する方向に弾性変形するときの安定性が増加する。
(第6実施例)
図10に、第6実施例のステージ装置15の平面図を示す。図11に、図10のA−A線に対応した縦断面図を示す。ステージ装置15は、Z軸駆動装置80を備えていることを特徴としている。ステージ装置15は、ステージ61を3次元で駆動する。
Z軸駆動装置80は、ステージ61の下方のシリコン基板110に設けられた複数のZ軸固定電極82,84,86,88を備えている。Z軸固定電極82,84,86,88は、高抵抗なシリコン基板110の表面の一部に高濃度に不純物を導入することによって形成することができる。また、この例では、ステージ61自体が可動電極として機能する。Z軸固定電極82,84,86,88に駆動電圧を印加すると、Z軸固定電極82,84,86,88とステージ61の間に静電引力が作用し、ステージ61をZ軸方向に駆動することができる。
ステージ61のZ軸方向の駆動は、ストレートビーム25とフォールディッドビーム23のZ軸方向のバネ系で許容される。なお、ストレートビーム25のZ軸方向のバネ定数をフォールディッドビーム23のZ軸方向のバネ定数よりも小さくすることによって、固定櫛歯22aと可動櫛歯22bのZ軸方向の位置関係が変化することを抑えることができる。
(第7実施例)
図12に、第7実施例のステージ装置16の平面図を示す。ステージ装置16は、フォールディッドビーム23R,23Lが3本形状である点で第6実施例のステージ装置15と相違する。ステージ装置16では、フォールディッドビーム23R,23Lのねじり剛性が極めて高くなり、他軸力に対する安定性が向上する。
図13に、ステージ装置16を駆動する駆動電圧制御回路70を示す。駆動電圧制御回路70は、Z軸駆動装置80のZ軸固定電極82,84,86,88にZ(-)駆動電圧を印加している。この例では、Z軸駆動装置80のZ軸固定電極82,84,86,88にZ(-)駆動電圧が印加されると、ステージ61はシリコン基板110側に引き寄せられる。なお、ステージ61の表面に対向してZ軸固定電極をさらに設け(一対の固定電極がステージ61を間に置いて対向するような形態)、そのZ軸固定電極にZ(+)駆動電圧を印加すれば、ステージ61をZ軸方向の正側と負側に駆動させることができる。
(第8実施例)
図14に、ステージ装置17の平面図を示す。ステージ装置17は、上述した駆動装置20,30,40,50とは異なる種類の駆動装置120,130,140,150を備えている。図15に、駆動装置120の拡大要部平面図を示す。
駆動装置120は、一対の変位検出用電極端子121R,121Lと、一対の変位検出用櫛歯電極122R,122Lを備えていることを特徴としている。変位検出用電極端子121R,121Lは、SOI基板のシリコン層上に被覆された金属端子である。変位検出用電極端子121R,121Lは、その下のシリコン層と電気的に接続されている。変位検出用電極端子121R,121Lと駆動電圧用電極端子21は、電気的に絶縁されている。
変位検出用櫛歯電極122R,122Lは、2つの変位検出用固定櫛歯122Ra,122Laと1つ変位検出用可動櫛歯122Rb,122Lbで構成されている。変位検出用固定櫛歯122Ra,122Laは、絶縁層を介してシリコン基板110に固定されている。変位検出用可動櫛歯122Rb,122Lbは、変位検出用可動櫛歯122Rb,122Lbは、結合部26に固定されている。
図16に、ステージ装置17に接続される変位検出用回路170を示す。各変位検出用電極端子121R,121L,131R,131L,141R,141L,151R,151Lには静電容量検出回路が接続されている。例えば、変位検出用電極端子121Rに接続されている静電容量検出回路は、変位検出用固定櫛歯122Raと変位検出用可動櫛歯122Rbとの距離の変化を静電容量の変化として検出する。変位検出用電極端子121Lに接続されている静電容量検出回路は、変位検出用固定櫛歯122Laと変位検出用可動櫛歯122Lbとの距離の変化を静電容量の変化として検出する。変位検出用電極端子121Rに接続されている静電容量検出回路の出力と変位検出用電極端子121Lに接続されている静電容量検出回路はX(+)変位検出回路で加算される。同様に、X(-)変位検出回路、Y(+)変位検出回路、Y(-)変位検出回路で加算結果が得られる。X(+)変位検出回路の加算結果とX(-)変位検出回路の加算結果は、X変位検出回路で差動検知される。Y(+)変位検出回路の加算結果とY(-)変位検出回路の加算結果は、Y変位検出回路で差動検知される。これより、X軸方向及びY軸方向の変位を独立的に極めて高い精度で測定、検知できる。
(駆動電圧制御回路70の変形例1)
図17に、駆動電圧制御回路70の変形例の一例を示す。この駆動電圧制御回路70は、ステージ駆動電圧配分回路と、X駆動電圧配分回路と、Y駆動電圧配分回路をさらに備えていることを特徴としている。ステージ62をXY平面の任意の位置に動かす、あるいは安定に保持する場合、目標とする位置情報をステージ駆動電圧配分回路に入力する。ステージ駆動電圧配分回路は、その位置情報をX,Y成分に分解し、それぞれX駆動電圧配分回路、Y駆動電圧駆動配分回路に入力する。X駆動電圧配分回路はX(+)方向とX(-)方向の駆動電圧とその駆動タイミングを同期させ、X(+)方向に働く静電引力とX(-)方向に働く静電引力を組み合わせて、ステージ62を精度良くX軸方向に駆動あるいは振動駆動する。Y軸方向もX軸方向と同様な動作をする。これにより、ステージ62はプル&プル駆動が可能となり、特に高速駆動時に安定した駆動が可能となる。
「プル&プル動作」とは、例えば、図14,15,16,17において駆動装置130に印加した電圧によりステージ62が右側方向(X(+)方向)に駆動されるが、左側(X(-)方向)の駆動力はバネ23の復元力による。これにより原点から右側への駆動が可能となる。一方、左側にある駆動装置150に印加される電圧によりステージ62が左側方向(X(-)方向)に駆動され、右側(X(+)方向)の駆動力は駆動装置150のバネの復元力による。これにより原点から左側への駆動が可能となる。従って、2つの駆動装置130,150と駆動電圧の制御装置により相補的な駆動が可能となる。これにより、バネ系での復元力と静電駆動力が重畳され、より速い駆動が可能となる。さらに、駆動電圧にDCバイアスを印加することにより、左右の駆動装置130,150がステージ62を同時に引っ張ることができ、その結果、製作時の内部応力、残留応力、温度変化に伴う熱膨張による熱応力や経年変化による応力の変化に伴う、バネ系及びマス系のたわみや反り、挫屈、ガタを引っ張り力とバネ系で吸収し、機械的精度を向上するばかりでなく、ヒステリシスの発生を防ぐため電気的な駆動精度の向上や、応答性を高め、極めて高い精度のステージ駆動を実現する。
静電引力F[N]は、以下の数式で表すことができる。ここで、静電引力F[N]、電荷Q[C]、電界E[V/m]、電圧V[V]、誘電率ε[F/m](真空8.85×10−12[F/m])、面積S[m2]、電極間距離d[m]である。
Figure 0005104633

上記数式に示すように、静電引力F[N]は、電圧Vの自乗に比例する。そのため、AC駆動電圧Vacの周波数fcの2倍の周波数2×fcで駆動力Facが発生する。一方、AC駆動電圧VacにVacの振幅の2倍以上のDC電圧Vdcを加算すれば、周波数fcで駆動力(Fac+dc)を発生する。このため、駆動しやすくなるばかりでなく、駆動力の直線性や歪みを小さくすることができる。
(駆動電圧制御回路70の変形例2)
図18に、駆動電圧制御回路70の他の一例を示す。この駆動電圧制御回路70は、ステージ位置指令回路とステージ位置フィードバック回路をさらに備えていることを特徴としている。ステージ位置指令回路は、目標とする位置情報に基づいて、具体的な位置情報あるいは駆動方向の情報を生成する。この情報をステージ位置フィードバック回路に入力する。一方、X変位検出回路とY変位検出回路から実際のステージのX位置、Y位置が出力され、これらの値がステージ位置フィードバック回路に入力される。ステージ位置フィードバック回路は、これらの値から駆動すべき具体的なXY方向の位置、方向に対応した情報をステージ駆動電圧配分回路に入力する。これにより、実際のステージ位置情報を用いてステージ62を駆動できるので、目標位置に安定に保持できるばかりでなく、移動において立ち上がりが速く、オーバーシュートを防いで応答性の良いステージ駆動が可能となる。
(第9実施例)
図19に、ステージ装置18の平面図を示す。ステージ装置18は、ステージ61の4つの角部のそれぞれに変形が自由な複数の自由バネ162,164,166,168を備えていることを特徴としている。自由バネ162,164,166,168の一端は、SOI基板の絶縁層を介してシリコン基板110に固定されている。自由バネ162,164,166,168の他端は、ステージ61の4つの角部に接続されている。自由バネ162,164,166,168は、ステージ61がXY平面で可動するのを許容するように構成されている。自由バネ162,164,166,168が設けられていると、ステージ61のX軸回り及びY軸回りの回転を抑制することができ、ステージ61をXY平面で安定して駆動することができる。
(第10実施例)
図20に、ステージ装置19の平面図を示す。ステージ装置19は、Z軸駆動装置80を備えていることを特徴としている。ステージ装置19は、ステージ61を3次元で駆動する。
(第11実施例)
図21に、ステージ装置100の平面図をに示す。ステージ装置100は、ステージ63の形状が三角形であり、そのステージ63の3つの角部に駆動装置120,130,140のストレートビーム25,35,45,55が接続されていることを特徴としている。また、駆動装置120,130,140のストレートビーム25,35,45,55は、ステージ63の回転接線方向に平行であることを特徴としている。ステージ装置100では、ステージ63をZ軸回りに回転駆動することができる。
(第12実施例)
図22に、ステージ装置101の平面図を示す。ステージ装置101は、ステージ60が4つの延長部60a,60b,60c,60dを有しており、その4つの延長部60a,60b,60c,60dに駆動装置120,130,140のストレートビーム25が接続されていることを特徴としている。また、駆動装置120,130,140のストレートビーム25は、ステージ6おの回転接線方向に平行であることを特徴としている。ステージ装置101では、円形状のステージ60をZ軸回りに回転駆動することができる。
(第13実施例)
図23に、ステージ装置102の平面図を示す。ステージ装置102は、ステージ64の各延長部60a,60b,60c,60dに一対の駆動装置20,30,40,50が接続されていることを1つの特徴としている。これにより、ステージ64のZ軸回りの右ねじり力及び左ねじり力の双方を発生させることができる。
ステージ装置102では、ステージ64がドーナッツ形状であることを1つの特徴としている。具体的には、ステージ64は、中央部に開口が形成されているベース部64aと、平面視したときに開口内に配置されているとともにシリコン基板110に固定されている回転軸64cと、回転軸64cとベース部64aの間を伸びている複数の接続ビーム64bを有している。回転軸64cがシリコン基板110に固定されているので、X軸回り及びY軸回りの回転が抑えられ、Z軸回りの回転が極めて安定する。また、外部化速度等の外乱に対する安定性も高い。
(第14実施例)
図24に、ステージ装置103の平面図を示す。図25に、図24のA−A線に対応した縦断面図を示す。ステージ装置103は、ステージ61の中央に探針91が設けられていることを特徴としている。ステージ装置103は、探針91を3次元で駆動することにより、原子間顕微鏡、トンネル顕微鏡等の表面走査型顕微鏡、あるいは電荷、原子、分子の移動を行うMEMSメモリ等に用いることができる。探針91に印可される電圧はステージ61と同電位である。あるいは絶縁層を介してステージ61上に探針91を設置するとともに、ステージ61とストレートビーム25と結合部26とフォールディッドビーム23と固定部24の表面に絶縁層を介して配線を配設することによって、探針91をステージ61から電気的に独立させることができる。この場合、探針91にステージ61とは異なる電圧を印加したり、あるいは電気的な検出のための電極として探針91を使用することができる。
(第15実施例)
図26に、ステージ装置104の平面図を示す。ステージ装置104は、ステージ63の形状が3角形であり、その3つの角部に駆動装置120,130,140のストレートビーム25が接続されていることを1つの特徴としている。この場合、3つの駆動装置120,130,140でステージ63をXY平面で駆動させることができる。さらに、ステージ装置104は、Z軸駆動装置80を備えていることを1つの特徴としている。これにより、ステージ装置104は、ステージ63を3次元で駆動することができる。ステージ装置104は、ステージ63の中央に発光素子92が設けられていることを1つの特徴としている。これにより、ステージ装置104は、ステージ63を3次元で駆動させることにより、光源の位置合わせを行うことができる。ステージ装置104は、光源光学系の焦点合わせや、残像型表示装置に用いることができる。また、絶縁層を介してステージ63上に発光素子92を設置するとともに、ステージ63とストレートビーム25と結合部26とフォールディッドビーム23と固定部24の表面に絶縁層を介して配線を配設することによって、発光素子92をステージ63から電気的に独立させることができる。また、発光素子92に代えて光検知素子を設ければ、光検知装置の焦点合わせや、検出位置の移動による高分解能の光位置検知装置を構成することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第1実施例のステージ装置の平面図を示す。 図1のA−A線に対応した縦断面図を示す。 図1のB−B線に対応した縦断面図を示す。 第1実施例のステージ装置の駆動装置の拡大平面図を示す。 第1実施例のステージ装置に接続される駆動電圧制御回路を示す。 第2実施例のステージ装置の平面図を示す。 第3実施例のステージ装置の平面図を示す。 第4実施例のステージ装置の平面図を示す。 第5実施例のステージ装置の平面図を示す。 第6実施例のステージ装置の平面図を示す。 図10のA−A線に対応した縦断面図を示す。 第7実施例のステージ装置の平面図を示す。 第7実施例のステージ装置に接続される駆動電圧制御回路を示す。 第8実施例のステージ装置の平面図を示す。 第8実施例のステージ装置の駆動装置の拡大平面図を示す。 第8実施例のステージ装置に接続される変位検出用回路を示す。 第8実施例のステージ装置に接続される変位検出用回路の変形例1を示す。 第8実施例のステージ装置に接続される変位検出用回路の変形例2を示す。 第9実施例のステージ装置の平面図を示す。 第10実施例のステージ装置の平面図を示す。 第11実施例のステージ装置の平面図を示す。 第12実施例のステージ装置の平面図を示す。 第13実施例のステージ装置の平面図を示す。 第14実施例のステージ装置の平面図を示す。 図24のA−A線に対応した縦断面図を示す。 第15実施例のステージ装置の平面図を示す。 (A)本願明細書で開示される駆動装置の概略図を示す。(B)他軸力が駆動装置に作用したときの様子を示す。(C)単軸駆動を行う駆動装置の様子を示す。
符号の説明
20,30,40,50:駆動装置
21,31,41,51:駆動電圧用電極端子
22:櫛歯電極
22a:固定櫛歯
22b:可動櫛歯
23,23R,23L:フォールディッドビーム
23Rc:接続部
24,24R,24L:固定部
25,35,45,55:ストレートビーム
26:結合部
27:固定電極用支持部
60,61,62,63,64:ステージ
64a:ベース部
64b:接続ビーム
64c:回転軸
70:駆動電圧制御回路

Claims (8)

  1. ステージと、そのステージを間に置いて対向配置されているとともにそのステージに駆動力を伝達する一対の駆動装置と、駆動電圧生成回路と、自由バネと、を備えたステージ装置であって、
    前記駆動装置の各々は、一対のフォールディッドビームと、結合部と、駆動手段と、ストレートビームと、検出手段と、を有しており、
    前記一対のフォールディッドビームは、前記結合部を間に置いて第1方向に沿って対向配置されており、
    各フォールディッドビームは、前記第1方向に平行に伸びる3本のビームと、その3本のビームの一端が接続されている接続部を有しており、3本のビームのうちの両側のビームの他端が基板に固定されており、中央のビームの他端が前記結合部に接続されており、
    前記結合部は、前記基板に対して浮遊しているとともに、前記一対のフォールディッドビームと前記ストレートビームを結合しており、
    前記駆動手段は、前記基板に固定されている固定電極と前記結合部に固定されている可動電極を有しており、前記第1方向に直交する第2方向に沿って、前記結合部を揺動可能に構成されており、
    前記ストレートビームは、前記第2方向に沿って伸びており、前記結合部の揺動を前記ステージに伝達可能に構成されており、
    前記検出手段は、前記基板に固定されているとともに前記駆動手段の前記固定電極の両側に配置されている一対の変位検出用固定電極と、前記結合部に固定されているとともに前記駆動手段の前記可動電極の両側に配置されている一対の変位検出用可動電極と、を有しており、前記結合部の前記第2方向の変位を検出可能に構成されており、
    前記フォールディッドビームは、前記第1方向にバネ定数が高く、前記第2方向にバネ定数が小さく、
    前記ストレートビームは、前記第1方向にバネ定数が小さく、前記第2方向にバネ定数が高く、
    前記駆動電圧生成回路は、一方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第1駆動電圧を印加し、同時に、他方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第2駆動電圧を印加し、前記第1駆動電圧と前記第2駆動電圧の電圧差に基づいて前記ステージを可動させており、
    前記自由バネは、一端が前記ステージに固定されており、他端が前記基板に固定されており、前記ステージが前記第1方向及び前記第2方向に変位するのを許容するステージ装置。
  2. ステージと、そのステージを間に置いて対向配置されているとともにそのステージに駆動力を伝達する一対の駆動装置と、駆動電圧生成回路と、を備えたステージ装置であって、
    前記駆動装置の各々は、一対のフォールディッドビームと、結合部と、駆動手段と、ストレートビームと、を有しており、
    前記一対のフォールディッドビームは、前記結合部を間に置いて第1方向に沿って対向配置されており、
    各フォールディッドビームは、前記第1方向に平行に伸びる3本のビームと、その3本のビームの一端が接続されている接続部を有しており、3本のビームのうちの両側のビームの他端が基板に固定されており、中央のビームの他端が前記結合部に接続されており、
    前記結合部は、前記基板に対して浮遊しているとともに、前記一対のフォールディッドビームと前記ストレートビームを結合しており、
    前記駆動手段は、前記基板に固定されている固定電極と前記結合部に固定されている可動電極を有しており、前記第1方向に直交する第2方向に沿って、前記結合部を揺動可能に構成されており、
    前記ストレートビームは、前記第2方向に沿って伸びており、前記結合部の揺動を前記ステージに伝達可能に構成されており、
    前記フォールディッドビームは、前記第1方向にバネ定数が高く、前記第2方向にバネ定数が小さく、
    前記ストレートビームは、前記第1方向にバネ定数が小さく、前記第2方向にバネ定数が高く、
    前記駆動電圧生成回路は、一方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第1駆動電圧を印加し、同時に、他方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第2駆動電圧を印加し、前記第1駆動電圧と前記第2駆動電圧の電圧差に基づいて前記ステージを可動させているステージ装置。
  3. 前記フォールディッドビームの前記中央のビームが、2本形状である請求項1又は2に記載のステージ装置。
  4. ステージと、そのステージを間に置いて対向配置されているとともにそのステージに駆動力を伝達する一対の駆動装置と、駆動電圧生成回路と、を備えたステージ装置であって、
    前記駆動装置の各々は、一対のフォールディッドビームと、結合部と、駆動手段と、ストレートビームと、検出手段と、を有しており、
    前記一対のフォールディッドビームは、前記結合部を間に置いて第1方向に沿って対向配置されており、
    各フォールディッドビームは、第1方向に平行に伸びる一対のビームと、その一対のビームの一端が接続されている接続部を有しており、一対のビームのうちの一方のビームの他端が基板に固定されており、他方のビームの他端が前記結合部に接続されており、
    前記結合部は、前記基板に対して浮遊しているとともに、前記一対のフォールディッドビームと前記ストレートビームを結合しており、
    前記駆動手段は、前記基板に固定されている固定電極と前記結合部に固定されている可動電極を有しており、前記第1方向に直交する第2方向に沿って、前記結合部を揺動可能に構成されており、
    前記ストレートビームは、前記第2方向に沿って伸びており、前記結合部の揺動を前記ステージに伝達可能に構成されており、
    前記検出手段は、前記基板に固定されているとともに前記駆動手段の前記固定電極の両側に配置されている一対の変位検出用固定電極と、前記結合部に固定されているとともに前記駆動手段の前記可動電極の両側に配置されている一対の変位検出用可動電極と、を有しており、前記結合部の前記第2方向の変位を検出可能に構成されており、
    前記フォールディッドビームは、前記第1方向にバネ定数が高く、前記第2方向にバネ定数が小さく、
    前記ストレートビームは、前記第1方向にバネ定数が小さく、前記第2方向にバネ定数が高く、
    前記駆動電圧生成回路は、一方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第1駆動電圧を印加し、同時に、他方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第2駆動電圧を印加し、前記第1駆動電圧と前記第2駆動電圧の電圧差に基づいて前記ステージを可動させているステージ装置。
  5. 変位検出用回路をさらに備えており、
    前記変位検出用回路は、一方の前記駆動装置の前記検出手段に設けられている前記変位検出用固定電極と前記変位検出用可動電極の組合わせのそれぞれの出力を加算し、他方の前記駆動装置の前記検出手段に設けられている前記変位検出用固定電極と前記変位検出用可動電極の組合わせのそれぞれの出力を加算し、一方の前記駆動装置の前記検出手段の加算結果と他方の前記駆動装置の前記検出手段の加算結果を差動増幅する請求項4に記載のステージ装置。
  6. 前記駆動電圧生成回路は、前記変位検出用回路で検出されたステージ位置を利用して前記第1駆動電圧と前記第2駆動電圧を生成する請求項5に記載のステージ装置。
  7. ステージと、そのステージを間に置いて対向配置されているとともにそのステージに駆動力を伝達する一対の駆動装置と、駆動電圧生成回路と、自由バネと、を備えたステージ装置であって、
    前記駆動装置の各々は、一対のフォールディッドビームと、結合部と、駆動手段と、ストレートビームと、を有しており、
    前記一対のフォールディッドビームは、前記結合部を間に置いて第1方向に沿って対向配置されており、
    各フォールディッドビームは、前記第1方向に平行に伸びる一対のビームと、その一対のビームの一端が接続されている接続部を有しており、一対のビームのうちの一方のビームの他端が基板に固定されており、他方のビームの他端が前記結合部に接続されており、
    前記結合部は、前記基板に対して浮遊しているとともに、前記一対のフォールディッドビームと前記ストレートビームを結合しており、
    前記駆動手段は、前記基板に固定されている固定電極と前記結合部に固定されている可動電極を有しており、前記第1方向に直交する第2方向に沿って、前記結合部を揺動可能に構成されており、
    前記ストレートビームは、前記第2方向に沿って伸びており、前記結合部の揺動を前記ステージに伝達可能に構成されており、
    前記フォールディッドビームは、前記第1方向にバネ定数が高く、前記第2方向にバネ定数が小さく、
    前記ストレートビームは、前記第1方向にバネ定数が小さく、前記第2方向にバネ定数が高く、
    前記駆動電圧生成回路は、一方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第1駆動電圧を印加し、同時に、他方の前記駆動装置の前記固定電極と前記可動電極の間に第2駆動電圧を印加し、前記第1駆動電圧と前記第2駆動電圧の電圧差に基づいて前記ステージを可動させており、
    前記自由バネは、一端が前記ステージに固定されており、他端が前記基板に固定されており、前記ステージが前記第1方向及び前記第2方向に変位するのを許容するステージ装置。
  8. 前記第1駆動電圧及び前記第2駆動電圧は、直流電圧と交流電圧の合成電圧であり、
    前記第1駆動電圧に含まれる交流電圧と前記第2駆動電圧に含まれる交流電圧が逆位相であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載のステージ装置。
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