JP5104564B2 - 画像記録方法および画像記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いて、記録素子から記録媒体に付着せしめてドットを形成して印画する画像記録方法および画像記録装置に関する。
インクジェットプリンタなどでは、複数のノズル(記録素子)からインク(記録材)を吐出させて記録紙(記録媒体)上に画像を形成している。
このようなプリンタとして、記録紙の主走査方向をカバーするような長尺ラインヘッドを用いた画像記録装置が存在している。このような画像記録装置では、ラインヘッドを固定した状態で主走査方向の記録を行い、該ラインヘッド方向(主走査方向)と直交する方向(副走査方向)に記録紙を搬送することで画像を形成することができる。
ここで、記録紙の幅をカバーするような長尺のラインヘッドは、短いヘッドに比べると、製造コストが高い、製造時の歩留まりが悪い、信頼性が低い、また、記録素子の一部が破損しただけでも高価なラインヘッド全体を交換する必要があり、修理にかかるコストが高いという欠点がある。
このような問題に対して、特許文献1(特公平4-38589号)では、短いヘッド(短尺ヘッド)をノズル列方向に複数並べることで、図10のようにして、長尺ラインヘッドを構成する方法が提案されている。
しかし、このような構成では、長尺ヘッドの基本的な問題は解決できるものの、短尺ヘッドを組み合わせたことによって新たな発生する問題、すなわち、ヘッド間の調整が非常に困難であるという問題が生じてくる。
特に最近は、印画解像度が高くなる傾向にあるため、この問題に対する対応は急務である。たとえば、1440dpiの解像度で画像記録する場合には、記録素子ピッチは17μm になる。
これのように短尺ヘッドを組み合わせて長尺ヘッドを構成する場合の新たな問題に対して、各種の提案がなされている。たとえば、ノズル列方向に間引く、ノズル間方向に間引く、境目を揺らす、カラーのヘッドの場合に各色で重ねる位置をずらす、などである。
また、特許文献2(特許370271号)では短尺ヘッドの記録素子を数個重畳させ、規則的、もしくは分散させるように各ヘッドに振り分ける方法が開示されている。
特公平4-38589 特許第3702711号
しかし、この特許文献2のような方法では下記のような不具合があった。
たとえば、図11(c1)にあるように100%に近い印字の場合には、図11(c2)(c3)のように、隣接する2ヘッド間の振り分けは均等に振り分けられている。
しかし、図11(a1)のようにドット密度が低い部分、すなわち、中間調においては、十分に振り分けられず、図11(a2)のように一方にまとまった欠落が生じ、図11(a3)のように他方にまとまった集中が生じる(図11(a2)(a3)の破線で囲った部分)。
同様に、図11(b1)のようにドット密度が低い部分、すなわち、中間調においては、十分に振り分けられれず、図11(b2)のように一方にまとまった欠落が生じ、図11(b3)のように他方にまとまった集中が生じる(図11(b2)(b3)の破線で囲った部分)。
なお、以上の図11(a1)(b1)(c1)では、特許出願用のモノクロ図面で表現するため、便宜上、左右のドットで濃度を変えた状態で表現している。
この原因はハーフトーンパターンと分解パターンの不一致によるものである。そして、このようになると、記録素子からずれなどが生じた場合に視覚的に目立つ単位でのズレが発生し、視覚的な擬似輪郭が発生しやすい。
本発明は以上の問題点を解決するものであり、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いて画像記録する際に、隣接する短尺記録素子列の重なり領域でのドットのズレなどによって画質の劣化を生じさせることのない画像記録方法および画像記録装置を実現することを目的とする。
上述した課題を解決する本願発明は、以下に述べる通りである。
(1)請求項1記載の発明は、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いた画像記録方法であって、N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成するハーフトーン処理ステップと、前記M値の画像データをドットデータに変換するドットデータ変換処理ステップと、前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列で記録するように振り分ける振り分け処理ステップと、振り分けられた前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列を駆動して記録する記録ステップと、を備え、前記ドットデータ変換処理ステップでは、前記M値の画像データを構成する画素毎に割り当て規則を適用し、隣接する位置に形成される複数ドットからなるドット群を割り当てる処理を行うことで前記変換を実行し、前記振り分け処理ステップでは、前記重なり領域以外では対応する短尺記録素子列で記録するように振り分けると共に、前記重なり領域ではいずれの短尺記録素子列で記録するかについて前記各ドット群毎に振り分け規則を適用して振り分けを決定する、ことを特徴とする画像記録方法である。
(2)請求項2記載の発明は、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドと、N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成するハーフトーン処理部と、前記M値の画像データをドットデータに変換するドットデータ変換処理部と、前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列で記録するように振り分ける振り分け処理部と、振り分けられた前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列により記録するように駆動する駆動部と、を備え、前記ドットデータ変換処理は、前記M値の画像データを構成する画素毎に割り当て規則を適用し、隣接する位置に形成される複数ドットからなるドット群を割り当てる処理を行うことで前記変換を実行し、前記振り分け処理は、前記重なり領域以外では対応する短尺記録素子列で記録するように振り分けると共に、前記重なり領域ではいずれの短尺記録素子列で記録するかについて前記各ドット群毎に振り分け規則を適用して振り分けを決定する、ことを特徴とする画像記録装置である。
(3)請求項3記載の発明は、前記振り分け処理部は、前記複数の短尺記録素子列に振り分ける際に、記録素子列の配列方向と直交する方向に対して異なる位置で振り分ける、ことを特徴とする請求項2記載の画像記録装置である。
(4)請求項4記載の発明は、記録材はインクであり、前記記録素子は前記インクを吐出するノズルである、ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像記録装置である。
本願発明によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)請求項1記載の画像記録方法の発明では、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いた画像記録方法であって、N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成し、M値の画像データをドットデータに変換し、ドットデータを複数の短尺記録素子列で記録するように振り分け、振り分けられたドットデータを複数の短尺記録素子列を駆動して記録する。
この際に、ドットデータ変換の処理では、前記M値の画像データを構成する画素毎に割り当て規則を適用し、隣接する位置に形成される複数ドットからなるドット群を割り当てる処理を行うことで前記変換を実行し、振り分けの処理では、重なり領域以外では対応する短尺記録素子列で記録するように振り分けると共に、重なり領域ではいずれの短尺記録素子列で記録するかについて前記各ドット群毎に振り分け規則を適用して振り分けを決定する。
これにより、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いて画像記録する際に、重なり領域ではハーフトーン処理時におけるドット群内で各短尺ヘッドに振り分けられることで、ハーフトーン処理と振り分け処理とが相関を持った状態になり、隣接する短尺記録素子列の重なり領域でのドットのズレなどが存在していても、記録されるドットにまとまった空白領域が生じにくくなり、画質の劣化が生じなくなる。
(2)請求項2記載の画像記録装置の発明では、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いた画像記録方法であって、N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成し、M値の画像データをドットデータに変換し、ドットデータを複数の短尺記録素子列で記録するように振り分け、振り分けられたドットデータを複数の短尺記録素子列を駆動して記録する。
この際に、ドットデータ変換の処理では、前記M値の画像データを構成する画素毎に割り当て規則を適用し、隣接する位置に形成される複数ドットからなるドット群を割り当てる処理を行うことで前記変換を実行し、振り分けの処理では、重なり領域以外では対応する短尺記録素子列で記録するように振り分けると共に、重なり領域ではいずれの短尺記録素子列で記録するかについて前記各ドット群毎に振り分け規則を適用して振り分けを決定する。

これにより、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いて画像記録する際に、重なり領域ではハーフトーン処理時におけるドット群内で各短尺ヘッドに振り分けられることで、ハーフトーン処理と振り分け処理とが相関を持った状態になり、隣接する短尺記録素子列の重なり領域でのドットのズレなどが存在していても、記録されるドットにまとまった空白領域が生じにくくなり、画質の劣化が生じなくなる。
(3)請求項3記載の画像記録装置の発明では、振り分けの処理では、複数の短尺記録素子列に振り分ける際に、記録素子列の配列方向と直交する方向に対して異なる位置で振り分けるため、振り分け位置が記録素子列毎に異なる位置になるため、振り分けによる切り替わりのつなぎ目が目立たなくなる。
(4)請求項4記載の画像記録装置の発明では、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いて、インクを記録媒体に向けて吐出して画像記録する際に、隣接する短尺記録素子列の重なり領域でのドットのズレなどが存在していても、記録されるドットにまとまった空白領域が生じにくくなり、画質の劣化が生じなくなる。
以下、本発明の第一実施形態について、図を参照して説明する。まず、本発明の実施形態である画像記録方法および画像記録装置について説明する。
なお、以下の実施形態では、画像記録装置としてインクジェットプリンタを具体例に用いて説明を行う。従って、記録材としては各種のインク、記録素子としてはインクを各種方式で吐出するノズルが該当する。
〔A〕第一実施形態:
(A1)第一実施形態の構成:
なお、この第一実施形態では、画像記録装置100の特徴に関する構成要件を中心に説明する。したがって、画像記録装置として一般的であり、周知となっている電源回路や電源スイッチなどといった基本的な構成要件については省略した状態で示している。
なお、以下の第一実施形態では、画像記録装置100は、スーパーセル方式による処理を用いる。ここで、スーパーセル方式による処理とは、誤差拡散法やディザ法など種々のハーフトーン手段でN値の画像をM(N>M≧3の整数)値に量子化し、量子化値に応じて複数ドットをまとめたドット群パターンを割り当てる方法である。
制御部101は画像形成の各種制御を行う制御部であり、第一実施形態では特に、複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いて画像記録する際に、N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成するハーフトーン処理ステップと、前記M値の画像データを、記録時に記録素子から記録材を出力して記録すべきドットについて記録時に隣接する複数ドットを複数値を有するドット群として定めた場合の対応する前記ドット群に割り当て、該ドット群を各ドット毎に値を有するドットデータに変換するドットデータ変換処理ステップと、以上の各ドットについて、重なり領域以外ではそれぞれの短尺ヘッドで記録するように振り分けると共に、重なり領域では隣接するいずれの短尺記録素子列で記録するかについてドット群内で振り分けを決定し、前記ドットデータ処理ステップにより生成された各ドットについて、前記重なり領域以外ではそれぞれの短尺ヘッドで記録するように振り分けると共に、前記重なり領域では隣接するいずれの短尺記録素子列で記録するかについて、前記ハーフトーン処理規則のマトリクスパターンを維持した状態で前記ドット群内で振り分けを決定する振り分け処理ステップと、前記振り分け処理ステップで振り分けられたドットを、前記ラインヘッドに含まれるそれぞれの短尺素子列の記録素子により記録するように該記録素子を駆動する記録ステップと、を実行する際の各種制御を行う。
なお、この制御部101は、記録時に記録素子から記録材を出力して記録すべきドットについて、記録時に隣接する複数ドットを複数値を有するドット群として定め、該ドット群に従って各部が動作するように制御を行う。
記憶部105は画像データや各種データを保持する記憶手段であり、この第一実施形態では特に、マトリクスパターンとして、ディザ、ブルーノイズ、グリーンノイズにおける各種閾値マトリクスを保持しておく。
ラスタライズ処理部110は、コンピュータなどの外部から与えられるベクタデータなどの各種形式の画像データをビットマップなどラスタデータに変換する画像処理手段である。なお、このラスタライズ処理部110は、後述するドット群に合わせた形式のドット群単位のデータを出力する。
ハーフトーン処理部120は、N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成するハーフトーン処理手段である。
ドットデータ変換処理部125は、記録時に記録素子から記録材を出力して記録すべきドットについて、記録時に隣接する複数ドットを複数値を有するドット群として扱い、以上のハーフトーン処理部120により生成されたM値の画像データを、対応する前記ドット群に割り当て、該ドット群を各ドット毎に値を有するドットデータに変換する処理部である。
なお、このドットデータ変換処理部125は、独立して存在していてもよいが、ハーフトーン処理部120の内部に存在していて、ハーフトーン処理と並行して処理を実行しても良い。
この際、ハーフトーン処理部120あるいはドットデータ変換処理部125では、所定のハーフトーン処理規則として、ディザ、誤差拡散、ブルーノイズ、グリーンノイズなどにおけるマトリクスパターンを使用して、記録すべきドットの集合であるドット群を発生する。
振り分け処理部130は、以上のドットデータ処理により生成された各ドットについて、重なり領域以外ではそれぞれの短尺ヘッドで記録するように振り分けると共に、重なり領域では隣接するいずれの短尺記録素子列で記録するかについて、ハーフトーン処理規則のマトリクスパターンを維持した状態で、ドット群内で振り分けを決定する振り分け処理手段である。
なお、この振り分け処理部130では、振り分け処理において、ハーフトーン処理規則のパターンを維持した状態でドット群内で振り分けの処理を行うことで、ハーフトーン処理と振り分け処理とが相関を持った(一致した)状態になる。
駆動部140は、後述する各短尺ヘッド(短尺記録素子列)に含まれる各記録素子を駆動してインクを吐出させる駆動部(ドライバ)であり、この第一実施形態では駆動部140Aと駆動部140Bとを備えて構成されている。
ラインヘッド150は、複数の記録素子が一方向に配列されている短尺ラインヘッド(短尺記録素子列)複数が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドである。なお、この第一実施形態では、ラインヘッド150は短尺ヘッド150Aと150Bとで構成されている。
なお、この第一実施形態におけるラインヘッド150としては、図1のように2つの短尺ヘッドにより構成された状態を図2に示す。
ここで、短尺ヘッド150Aのみによって画像記録の際にドットが形成される領域を、領域aaとする。同様に、短尺ヘッド150Bのみによって画像記録の際にドットが形成される領域を、領域bbとする。そして、短尺ヘッド150Aと短尺ヘッド150Bとの両方によってドットが形成される領域を、領域abとする。なお、この図2は、ラインヘッド150のインクが吐出される側からみた様子を示している。
なお、ここで各短尺ヘッドに含まれる記録素子数は模式的に示しており、実際には、画像記録の密度に応じて、更に多数の記録素子が配列される。また、実際には、さらに多くの短尺ヘッドが組み合わされてラインヘッド150が構成される。
また、画像記録装置100としては、図3の斜視図のようにして、駆動ローラR1とR2とで記録紙を搬送しつつ、ラインヘッド150の各記録素子から記録紙に対してインクの吐出を行う。そして、定着部160から記録紙上のインクに対して熱あるいは紫外線などを照射して、インクにより記録された画像の定着を行う。
(A2)第一実施形態の全体処理:
以下、フローチャートを参照して、画像記録装置による動作(画像記録方法)を説明する。
図4は本第一実施形態の画像記録装置100の画像記録の際の全体の概略動作を示すフローチャートである。
この画像記録装置100では、コンピュータなどの外部から与えられるベクタデータなどの各種形式の画像データを、ラスタライズ処理部110において、ビットマップ形式などラスタデータに変換する(図4中のステップS401)。この際に、外部からのベクタ形式のデータや、変換されたビットマップ形式のラスタデータは、必要に応じて記憶部105に記憶される。
なお、この第一実施形態では、後述するドットデータ変換処理部125でのドットデータ変換処理にてドット群を各ドットに分解するため、x方向2ドットを1ドット群として扱う場合には、x方向で1/2の画素数のラスタデータを生成する。すなわち、スーパーセル方式により、x方向でαドット・y方向でβドットを1ドット群として扱うのであれば、画素数を1/α×1/βとしたラスタデータを生成すればよい。
そして、画像が256階調などの階調を有する多値データにより構成されている場合には、最終的にインク吐出有り/インク吐出無しの二値で擬似的に階調を表現するために、ハーフトーン処理を行う(図4中のステップS402)。なお、この第一実施形態では、スーパーセル方式によりドット群として複数ドット分のデータを一単位として扱うため、ドット群としては一単位となるドット数に合わせて複数の値を持たせることが可能である。ここで、x方向2ドットを1ドット群として扱うため、最大4値まで可能であるが、この第一実施形態では、三値(0,1,2)である場合を具体例とする。すなわち、このハーフトーン処理では、元の256階調などの多値のラスタデータを、マトリクスパターンなどを用いたハーフトーン処理により三値のドット群に変換し、さらにこの三値のドット群を2値(0,1)のドットデータに変換する。
なお、このハーフトーン処理部120では、所定のハーフトーン処理規則として、ディザ、誤差拡散、ブルーノイズ、グリーンノイズなどにおけるマトリクスパターンを使用して、記録すべきドットを発生する。
たとえば、64ドット×64ドットのマトリクスパターンを使用し、多値の画素値を対応するマトリクス値と比較し、量子化することで、元の階調を表現する。
ここで、以上の重なり領域(図2の領域ab)については、ラインヘッド150に含まれる短尺ヘッド150A/150Bのいずれによって記録を行うか、データ振り分け処理を実行して、各ドット毎に記録を担当するヘッドを決定する(図4中のステップS403)。
なお、この第一実施形態では、重なり領域ではハーフトーン処理時におけるドット群内で各短尺ヘッドへの振り分けを決定することで、ハーフトーン処理と振り分け処理とが相関を持った状態になり、隣接する短尺記録素子列の重なり領域でのドットのズレなどが存在していても、記録されるドットにまとまった空白領域が生じにくくなり、画質の劣化が生じなくなる。
そして、領域aaについては短尺ヘッド150A、領域bbについては短尺ヘッド150B、領域abについては振り分け処理により決定されたいずれかの短尺ヘッド150Aまたは150Bにより、記録紙に対してインクを吐出して画像記録を行う(図4中のステップS404)。
(A3)ハーフトーン処理:
ここで、図5を参照して、ハーフトーン処理部120によるハーフトーン処理(図4中のステップS402)について詳しく説明する。
このハーフトーン処理部120は、ハーフトーン処理として、ビットマップ形式のラスタデータの各画素について、順次閾値マトリクスとの比較を行うことで、ハーフトーン処理されたデータを生成していく。
まず、ビットマップ形式のラスタデータについて、注目座標を初期値のx=0,y=0に設定する(図5中のステップS501)。
そして、この注目座標のyが、y方向の最大値ymaxより小さいかを判断し、ymaxに達した時点(図5中のステップS502でNO)で処理を完了する(図5エンド)。
また、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxより小さいかを判断し(図5中のステップS503)、xmaxに達した時点(図5中のステップS503でNO)で、yをインクリメントすると共にxを0に再びセットして(図5中のステップS509)、次のラインについて処理を実行する。
ここで、注目座標の画素ついて、該画素の画素値P(x,y)を2倍し、閾値マトリクスに含まれる閾値の最大値で除算し、この除算の商をOUT1(2x,y)、余りをPIX(x,y)として、記憶部105に保存する。
この第一実施形態では、以上の計算により、除算の商OUT1(2x,y)は、元のxの値に応じて、0か1となる。また、余りPIX(x,y)は、元のxの値に応じて、0〜255の値となる。
なお、この第一実施形態では、x方向に2ドットを一単位のドット群として扱っているため、以上の計算では画素値を2倍しているが、一単位として扱うドット数として上述したα・βに合わせてαβ倍すれば良い。また、商OUT1(2x,y)については、商OUT1(αβx,y)として保存すれば良い。
そして、該注目座標の画素を閾値マトリクスに割り当てたときの該マトリクスにおける閾値TH(x’,y,)と、注目座標についての上述した計算の余りPIX(x,y)とを比較する(図5中のステップS504)。
なお、閾値マトリクスがx方向にC画素、y方向にD画素であるとすると、xをCで除算したときの余りがx’、yをDで除算したときの余りがy’、になる。すなわち、TH(x’,y’)とは、以上のx’とy’とを閾値マトリクスに当てはめて、その閾値マトリクス内の閾値を取り出すことを意味する。
たとえば、64ドット×64ドットのマトリクスパターンを使用した場合には、すなわち、閾値マトリクスがx方向に64画素、y方向に64画素であるとすると、注目座標の座標(x,y)を64で除算し、xを64で除算したときの余りがx’、yを64で除算したときの余りがy’、になる。そして、以上のx’とy’とを閾値マトリクスに当てはめて、その閾値マトリクス内の閾値を取り出す。
そして、PIX(x,y)>TH(x’,y,)であれば(図5中のステップS505でYES)、上述した計算の商OUT1(2x,y)に1を加算する(図5中のステップS506)。一方、PIX(x,y)>TH(x’,y,)でなけば(図5中のステップS505でNO)、上述した計算の商OUT1(2x,y)はそのままの値とする。この計算により、新しいOUT1(2x,y)は、元のOUT1(2x,y)の値と加算とに応じて、0,1,2の三値のいずれかの値となる。
ここで、この三値の新たなドット群のOUT1(2x,y)に対して、後述するようにドットデータ変換処理を施して、2値(0,1)の各ドットのドットデータに変換する(図5中のステップS507、後述する図6)。
以上のようにして、ある注目座標のドット群に対してハーフトーン処理とドットデータ変換処理とを実行する。
さらに、注目座標としてx方向に1画素分インクリメントして(図5中のステップS508)、以上の注目座標の画素の画素値の計算(図5ステップS504)、計算による余りと閾値との比較(図5中のステップS505)、比較結果による加算(図5中のステップS506)、ドットデータ変換処理(図5中のステップS507)を、x方向の最大値xmaxまで続ける(図5中のステップS508,S503)。
そして、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxに達した時点(図5中のステップS503でNO)で、yをインクリメントすると共にxを0に再びセットして(図5中のステップS509)、次のラインについて処理を実行する。そして、全ての画素についてハーフトーン処理を実行して、注目座標がxmax、ymaxに達した時点で以上の処理(ドットデータ変換処理を伴うハーフトーン処理)を終了する(図5中のエンド)。
(A4)ドットデータ変換処理:
ここで、ハーフトーン処理に伴って実行されるドットデータ変換処理について、図6のフローチャートを参照して説明を行う。
ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が2であるかを調べ(図6中のステップS601)、OUT1(2x,y)が2であれば(図6中のステップS601でYES)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,y)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1,y)=ON(インク吐出)と設定する(図6中のステップS604)。
また、ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が0であれば(図6中のステップS601でNO、ステップS602でNO)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,y)=OFF(インク不吐出)、OUT1(2x+1,y)=OFF(インク不吐出)と設定する(図6中のステップS607)。
また、ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が1である場合(図6中のステップS601でNO、ステップS602でYES)であって、yが偶数であれば(図6中のステップS603でYES)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,y)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1,y)=OFF(インク不吐出)と設定する(図6中のステップS605)。
また、ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が1である場合(図6中のステップS601でNO、ステップS602でYES)であって、yが奇数であれば(図6中のステップS603でNO)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,y)=OFF(インク不吐出)、OUT1(2x+1,y)=ON(インク吐出)と設定する(図6中のステップS606)。
すなわち、以上のハーフトーン処理で生成した座標(2x,y)の三値に定めたドット群について、座標(2x,y)と(2x+1,y)の2ドットに分解すると共に、三値・1ドット群を二値・2ドットに分解生成する。
なお、このドットデータ変換処理はハーフトーン処理の内部で並行して行うことが処理の迅速化の点で望ましいが、別に実行してもよい。
また、ハーフトーン処理で生成されたドット群が更に多くの値と多くのドットとを意味している場合には、それに応じてドット群の値とドット数とに応じて各ドットを分解生成すればよい。なお、ここでは、1ドット群をx方向に隣接する2ドットに変換したが、x方向3ドットや4ドット、あるいは、x方向2ドットかつy方向2ドットといったドットデータ変換処理も可能である。
(A5)データ振り分け処理:
ここで、図7を参照して、振り分け処理130によるデータ振り分け処理(図4中のステップS403)について詳しく説明する。
以上のドットデータ変換処理部125でドット群を構成する各ドットが生成されており、このドットについて、データ振り分け処理を実行する。
この振り分け処理部130では、データ振り分け処理として、ラインヘッド150に含まれる片方の短尺ヘッドの領域(図2の領域aaや領域bbのいずれか)について、それぞれの短尺ヘッドにより記録を行うように定めるほかに、特に、ラインヘッド150に含まれる複数の短尺ヘッドの重なり領域(図2の領域ab)について、短尺ヘッド150A/150Bのいずれによって記録を行うか、各ドット毎に記録を担当するヘッドを決定する。
なお、この振り分け処理部130では、振り分け処理においてハーフトーン処理規則のパターンを維持した状態でドット群内で各ドットの振り分けの処理を行うことで、ハーフトーン処理と振り分け処理とが相関を持った状態になる、ことを特徴としている。
すなわち、以上のハーフトーン処理部120によるハーフトーン処理で生成されたデータの各ドット群について、データ振り分け処理として、ドット群内で、短尺ヘッド150A/150Bのいずれによって記録を行うか、ドット群の各ドット毎に記録を担当するヘッドを決定する。
なお、重なり領域に属さないドットについてはいずれの短尺ヘッドで記録すべきかは明らかであるが、この第一実施形態では画像データの全ドットについていずれの短尺ヘッドで記録すべきかはを決定してフラグ形式のデータを付与する。
まず、ハーフトーン処理で生成され、ドットデータ変換処理部125で分解生成されたドットデータについて、まず、注目座標を初期値のx=0,y=0に設定する(図7中のステップS701)。
そして、この注目座標のyが、y方向の最大値ymaxより小さいかを判断し、ymaxに達した時点(図7中のステップS702でNO)で処理を完了する。
また、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxより小さいかを判断し、xmaxに達した時点(図7中のステップS703でNO)で、yをインクリメントすると共にxを0に再びセットして(図7中のステップS712)、次のラインについて処理を実行する。
ここで、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最大値)xaa_maxより小さいかを判断する(図7中のステップS704)。
注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値xaa_maxより小さければ(図7中のステップS704でYES)、領域aaの範囲内のドットであるため、CPU101は、ヘッド150Aで出力することを示すフラグを該ドットxに関連付けて記憶部105に記憶する(図7中のステップS707)。また、CPU101は、ヘッド150Aで出力することを示すフラグを、同じドット群である、該ドットxに隣接するx+1についても関連付けて記憶部105に記憶する(図7中のステップS707)。
また、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最大値)xaa_maxより大きい場合(図7中のステップS704でNO)には、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Bのみの領域bbのx方向の最小値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最小値)xbb_minより大きいかを判断する(図7中のステップS705)。
注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域bbのx方向の最小値xbb_minより大きければ(図7中のステップS705でYES)、領域bbの範囲内のドットであるため、CPU101は、ヘッド150Bで出力することを示すフラグを該ドットに関連付けて記憶部105に記憶する(図7中のステップS708)。また、CPU101は、ヘッド150Bで出力することを示すフラグを、同じドット群である、該ドットxに隣接するx+1についても関連付けて記憶部105に記憶する(図7中のステップS708)。
そして、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最大値)xaa_maxより大きい場合(図7中のステップS704でNO)であって、短尺ヘッド150Aのみの領域bbのx方向の最小値xbb_minより小さければ(図7中のステップS705でNO)、重なり領域である領域abの範囲内のドットである。
このため、CPU101は、以下のようにして、いずれの短尺ヘッドで出力すべきかを決定すると共に、その決定された短尺ヘッドで出力することを示すフラグを該ドットに関連付けて記憶部105に記憶する(図7中のステップS706、S709またはS710)。
ここで、振り分け処理部130では、振り分け処理を実行する際の所定の分配処理規則として、ハーフトーン処理時のドット群の各ドット(この第一実施形態では2ドット)をヘッドAとヘッドBとに振り分ける。その際に、振り分け処理部130では、yを2で除算して余りが1であれば(図7中のステップS706でYES)、xをヘッドB・x+1をヘッドAに振り分ける(図7中のステップS709)。また、yを2で除算して余りが1でなければ(図7中のステップS706でNO)、xをヘッドA・x+1をヘッドBに振り分ける(図7中のステップS709)。
ここでは、ドット群内においてヘッドA/Bを反転させているだけであるため、ハーフトーン処理部120で発生したパターンから、振り分け後の各ヘッドで記録するパターンは大きく崩れることはない。
さらに振り分けパターンとドット群のパターンの発生規則を同一にすることでドット密度が低い領域であってもそれぞれの短尺ヘッドに対してドット分散を確保することができる。
なお、ここでは、2ドットが1ドット群である具体例であるが、更に多くのドットでドット群が構成されている場合には、ドット数に応じていくつかのパターンに振り分ければよい。
以上のように、ハーフトーン後のデータに対して、画素群を割り当てる際の割り当て規則と各ヘッドに印字データを振り分ける振り分け規則に関係を持たせることで、振り分け処理後の各ヘッドの印字パターンはハーフトーン後の多値パターンとほぼ同一となる、つまり相関を持った状態となる。
このような相関を持つことにより、重なり領域において両方の短尺ヘッドが独立に印字した場合であっても空間的に均等分散されている状態になるようドットが分散される。したがって、隣接する短尺ヘッドを同時に記録する際、短尺ヘッドの重なり領域でのヘッド調整のズレが存在していても、記録されるドットにまとまった空白領域が生じにくくなる。
このようにして、振り分け処理部130では、ハーフトーン処理時のドット群の単位を利用しつつ、振り分け処理を実行する(図7中のステップS707,S708,S709,S710)。
さらに、注目座標としてx方向に2ドット分インクリメントして(図7中のステップS711)、以上の注目座標のドットの振り分け処理(図7中のステップS704,S705,S706,S707,S709,S710)を、x方向の最大値xmaxまで続ける(図7中のステップS711,S703)。
なお、この第一実施形態ではx方向2ドットを1ドット群の場合を具体例としているので、xを2ドット分インクリメントしているが、1ドット群がx方向にαドットであればαドット分インクリメントする。
そして、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxに達した時点(図7中のステップS703でNO)で、yをインクリメントすると共にxを0に再びセットして(図7中のステップS712)、次のラインについて処理を実行する。そして、全てのドットについて振り分け処理を実行して、注目座標がxmax、ymaxに達した時点で以上の処理を終了する(図7中のエンド)。
なお、この第一実施形態ではy方向には1ドットを1ドット群の場合を具体例としているので、yを1ドット分インクリメントしているが、1ドット群がy方向にβドットであればβドット分インクリメントする。
また、1ドット群がx方向にαドット・y方向にβドットであれば、振り分け処理(図7中のステップS704,S705,S706,S707,S709,S710)では、α・βドットの各ドットについての振り分けを決定する。この場合も、ハーフトーン処理の際のドット群(ここでは、α・β)との関係を維持しつつ振り分けを決定することで、すなわち、振り分けのための特別のマトリクスパターンなどを用いないことで、ハーフトーン処理規則のパターンを維持した状態でドット群内で各ドットの振り分けの処理を行うことになり、ハーフトーン処理と振り分け処理とが相関を持った状態になる。
以上のように振り分け処理を実行することで、重なり領域のドットが両方の短尺ヘッドに高周波的に分散されるため、隣接する短尺ヘッドの重なり領域でのドットのズレなどが存在していても、記録されるドットにまとまった空白領域が生じにくくなり、画質の劣化が生じなくなる。
たとえば、図8(d1)のような隣接する2つの短尺記録素子列で記録すべきドットを、図8(d2)の短尺記録素子列と図8(d3)の短尺記録素子列とに振り分けてドットを記録する場合を一例としてしめす。なお、この図8は従来例で示した図11と類似した状態を示している。
まず、図8(c1)にあるように100%に近い印字の場合には、図8(c2)(c3)のように、隣接する2ヘッド間の振り分けは均等に振り分けられており、まとまった欠落や集中は発生しない。
また、図8(a1)のようにドット密度が低い部分、すなわち、中間調においても、図8(a2)(a3)のように、一方にまとまった欠落や集中が生じることはない。
同様に、図8(b1)のようにドット密度が低い部分、すなわち、中間調においても、図8(b2)(b3)のように、一方にまとまった欠落や集中が生じることはない。
なお、以上の図8(a1)(b1)(c1)では、特許出願用のモノクロ図面で表現するため、便宜上、左右のドットで濃度を変えた状態で表現している。
以上のように、従来は図11(a2)や(a3)、あるいは、図11(b2)や(b3)のような、ある程度まとまったドットの集中や欠落の領域が生じていたが、本第一実施形態の処理によれば、このような不具合は生じなくなり、画質の劣化が生じなくなる。
また、以上の第一実施形態において、振り分け処理で、複数の短尺記録素子列に振り分ける際に、記録素子列の配列方向と直交する方向に対して異なる位置で振り分けるようにしてもよい。すなわち、従来は図9(a1)であったものが、図9(a2)になるように、または、従来は図9(b1)であったものが、図9(b2)になるように、記録素子列の配列方向と直交する方向に対して異なる位置で振り分けるようにする。このようにすることで、振り分け位置が記録素子列毎に異なる位置になるため、振り分けによる切り替わりのつなぎ目が目立たなくなるという効果が得られる。
〔B〕第二実施形態:
以下、第二実施形態を説明する。
(B1)第二実施形態の構成:
この第二実施形態では、画像記録装置100として、上述した第一実施形態と同じものを使用することができるため、重複した説明は省略する。
(B2)第二実施形態の全体処理:
この第二実施形態についても、基本となる全体処理は、第一実施形態として説明した図4と同様な処理を行う。
なお、以上の第一実施形態では、x方法の2ドットを一つのドット群として扱ったが、この第二実施形態では、x方向2ドット・y方向2ドットを一つのドット群として扱う場合を具体例とする。
なお、この第二実施形態では、スーパーセル方式によりドット群として複数ドット分のデータを一単位として扱うため、ドット群としては一単位となるドット数に合わせて複数の値を持たせることが可能である。この第二実施形態では、五値(0,1,2,3,4,)である場合を具体例とする。
(B3)ハーフトーン処理:
ここで、図12を参照して、ハーフトーン処理部120によるハーフトーン処理(図4中のステップS402)について詳しく説明する。
なお、ここでは、第一実施形態で説明した図5と対応するように、第二実施形態の図12を記載している。
このハーフトーン処理部120は、ハーフトーン処理として、ビットマップ形式のラスタデータの各画素について、順次閾値マトリクスとの比較を行うことで、ハーフトーン処理されたデータを生成していく。
まず、ビットマップ形式のラスタデータについて、注目座標を初期値のx=0,y=0に設定する(図12中のステップS1201)。
そして、この注目座標のyが、y方向の最大値ymaxより小さいかを判断し、ymaxに達した時点(図12中のステップS1202でNO)で処理を完了する(図12エンド)。
また、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxより小さいかを判断し(図12中のステップS1203)、xmaxに達した時点(図12中のステップS1203でNO)で、yをインクリメントすると共にxを0に再びセットして(図12中のステップS1209)、次のラインについて処理を実行する。
ここで、注目座標の画素ついて、該画素の画素値P(x,y)を4倍し、閾値マトリクスに含まれる閾値の最大値で除算し、この除算の商をOUT1(2x,y)、余りをPIX(x,y)として、記憶部105に保存する。
この第二実施形態では、以上の計算により、除算の商OUT1(2x,y)は、元のxの値に応じて、0〜3となる。また、余りPIX(x,y)は、元のxの値に応じて、0〜255の値となる。
なお、この第二実施形態では、x方向に2ドット・y方向に2ドットを一単位のドット群として扱っているため、以上の計算では画素値を4倍しているが、一単位として扱うドット数として上述したα・βに合わせてαβ倍すれば良い。
そして、該注目座標の画素を閾値マトリクスに割り当てたときの該マトリクスにおける閾値TH(x’,y,)と、注目座標についての上述した計算の余りPIX(x,y)とを比較する(図12中のステップS1204)。
なお、閾値マトリクスがx方向にC画素、y方向にD画素であるとすると、xをCで除算したときの余りがx’、yをDで除算したときの余りがy’、になる。すなわち、TH(x’,y’)とは、以上のx’とy’とを閾値マトリクスに当てはめて、その閾値マトリクス内の閾値を取り出すことを意味する。
たとえば、64ドット×64ドットのマトリクスパターンを使用した場合には、すなわち、閾値マトリクスがx方向に64画素、y方向に64画素であるとすると、注目座標の座標(x,y)を64で除算し、xを64で除算したときの余りがx’、yを64で除算したときの余りがy’、になる。そして、以上のx’とy’とを閾値マトリクスに当てはめて、その閾値マトリクス内の閾値を取り出す。
そして、PIX(x,y)>TH(x’,y,)であれば(図12中のステップS1205でYES)、上述した計算の商OUT1(2x,y)に1を加算する(図12中のステップS1206)。一方、PIX(x,y)>TH(x’,y,)でなけば(図12中のステップS1205でNO)、上述した計算の商OUT1(2x,y)はそのままの値とする。この計算により、新しいOUT1(2x,y)は、元のOUT1(2x,y)の値と加算とに応じて、0,1,2,3,4の五値のいずれかの値となる。
ここで、この五値の新たなドット群のOUT1(2x,y)に対して、後述するようにドットデータ変換処理を施して、2値(0,1)の各ドットのドットデータに変換する(図12中のステップS1207、後述する図13)。
以上のようにして、ある注目座標のドット群に対してハーフトーン処理とドットデータ変換処理とを実行する。
さらに、注目座標としてx方向に1画素分インクリメントして(図12中のステップS1208)、以上の注目座標の画素の画素値の計算(図12ステップS1204)、計算による余りと閾値との比較(図12中のステップS1205)、比較結果による加算(図12中のステップS1206)、ドットデータ変換処理(図12中のステップS1207)を、x方向の最大値xmaxまで続ける(図12中のステップS1208,S1203)。
そして、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxに達した時点(図12中のステップS1203でNO)で、yをインクリメントすると共にxを0に再びセットして(図12中のステップS1209)、次のラインについて処理を実行する。そして、全ての画素についてハーフトーン処理を実行して、注目座標がxmax、ymaxに達した時点で以上の処理(ドットデータ変換処理を伴うハーフトーン処理)を終了する(図12中のエンド)。
(B4)ドットデータ変換処理:
ここで、ハーフトーン処理に伴って実行されるドットデータ変換処理について、図13のフローチャートを参照して説明を行う。
ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が“2”であるかを調べ(図13中のステップS1301)、OUT1(2x,y)が“2”であれば(図13中のステップS1301でYES)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,2y)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1,2y)=ON(インク吐出)OUT1(2x,2y+1)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1+1,2y+1)=ON(インク吐出)と設定する(図13中のステップS1305a)。
ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が“4”でなければ“3”であるかを調べ(図13中のステップS1302)、OUT1(2x,y)が“3”であれば(図13中のステップS1302でYES)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,2y)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1,2y)=ON(インク吐出)OUT1(2x,2y+1)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1+1,2y+1)=OFF(インク不吐出)、と設定する(図13中のステップS1305b)。
ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が“3”でなければ“2”であるかを調べ(図13中のステップS1303)、OUT1(2x,y)が“3”であれば(図13中のステップS1303でYES)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,2y)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1,2y)=OFF(インク不吐出)OUT1(2x,2y+1)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1+1,2y+1)=OFF(インク不吐出)、と設定する(図13中のステップS1305c)。
ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が“2”でなければ“1”であるかを調べ(図13中のステップS1304)、OUT1(2x,y)が“1”であれば(図13中のステップS1304でYES)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,2y)=ON(インク吐出)、OUT1(2x+1,2y)=OFF(インク不吐出)OUT1(2x,2y+1)=OFF(インク不吐出)、OUT1(2x+1+1,2y+1)=OFF(インク不吐出)、と設定する(図13中のステップS1305d)。
ドットデータ変換処理部125は、上述したハーフトーン処理で生成されたOUT1(2x,y)が“1”でなければ“0”であるため(図13中のステップS1304でNO)、ドット群の各ドットについて、OUT1(2x,2y)=OFF(インク不吐出)、OUT1(2x+1,2y)=OFF(インク不吐出)OUT1(2x,2y+1)=OFF(インク不吐出)、OUT1(2x+1+1,2y+1)=OFF(インク不吐出)、と設定する(図13中のステップS1305e)。
すなわち、以上のハーフトーン処理で生成した座標(2x,2y)の五値に定めたドット群について、座標(2x,2y),(2x+1,2y),(2x,2y+1),(2x+1,2y+1),の4ドットに分解すると共に、五値・1ドット群を二値・4ドットに分解生成する。
なお、このドットデータ変換発生規則は、後述するmask(x,y)と同一、もしくは相関があるものである。
また、ハーフトーン処理で生成されたドット群が更に多くの値と多くのドットとを意味している場合には、それに応じてドット群の値とドット数とに応じて各ドットを分解生成すればよい。なお、ここでは、1ドット群をx方向に隣接する2ドットとy方向に隣接する2ドットとに変換したが、x方向3ドットや4ドットかつx方向3ドットや4ドットといったドットデータ変換処理も可能である。
(B5)データ振り分け処理:
ここで、第一実施形態のフローチャートに対応する第二実施形態の図14を参照して、振り分け処理130によるデータ振り分け処理(図4中のステップS403)について詳しく説明する。
以上のドットデータ変換処理部125でドット群を構成する各ドットが生成されており、このドットについて、データ振り分け処理を実行する。
この振り分け処理部130では、データ振り分け処理として、ラインヘッド150に含まれる片方の短尺ヘッドの領域(図2の領域aaや領域bbのいずれか)について、それぞれの短尺ヘッドにより記録を行うように定めるほかに、特に、ラインヘッド150に含まれる複数の短尺ヘッドの重なり領域(図2の領域ab)について、短尺ヘッド150A/150Bのいずれによって記録を行うか、各ドット毎に記録を担当するヘッドを決定する。
なお、この振り分け処理部130では、振り分け処理においてハーフトーン処理規則のパターンを維持した状態でドット群内で各ドットの振り分けの処理を行うことで、ハーフトーン処理と振り分け処理とが相関を持った状態になる、ことを特徴としている。
すなわち、以上のハーフトーン処理部120によるハーフトーン処理で生成されたデータの各ドット群について、データ振り分け処理として、ドット群内で、短尺ヘッド150A/150Bのいずれによって記録を行うか、ドット群の各ドット毎に記録を担当するヘッドを決定する。
なお、重なり領域に属さないドットについてはいずれの短尺ヘッドで記録すべきかは明らかであるが、この第二実施形態では画像データの全ドットについていずれの短尺ヘッドで記録すべきかはを決定してフラグ形式のデータを付与する。
まず、ハーフトーン処理で生成され、ドットデータ変換処理部125で分解生成されたドットデータについて、まず、注目座標を初期値のx=0,y=0に設定する(図14中のステップS1401)。
そして、この注目座標のyが、y方向の最大値ymaxより小さいかを判断し、ymaxに達した時点(図14中のステップS1402でNO)で処理を完了する。
また、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxより小さいかを判断し、xmaxに達した時点(図14中のステップS1403でNO)で、yをインクリメントすると共にxを0に再びセットして(図14中のステップS1412)、次のラインについて処理を実行する。
ここで、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最大値)xaa_maxより小さいかを判断する(図14中のステップS1404)。
注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値xaa_maxより小さければ(図14中のステップS1404でYES)、領域aaの範囲内のドットであると考えられるが、ここで、CPU101は、判定値DEVIDEとして“255”を与え、この判定値を該ドットxに関連付けて記憶部105に記憶する(図14中のステップS1406)。
また、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最大値)xaa_maxより大きい場合(図14中のステップS1404でNO)には、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Bのみの領域bbのx方向の最小値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最小値)xbb_minより大きいかを判断する(図14中のステップS1405)。
注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域bbのx方向の最小値xbb_minより大きければ(図14中のステップS1405でYES)、領域bbの範囲内のドットであると考えられるが、ここで、CPU101は、判定値DEVIDEとして“0”を与え、この判定値を該ドットxに関連付けて記憶部105に記憶する(図14中のステップS1407)。
そして、この注目座標のxが、短尺ヘッド150Aのみの領域aaのx方向の最大値(短尺ヘッド150Bとの重なり領域abにならない範囲でのx方向の最大値)xaa_maxより大きい場合(図14中のステップS1404でNO)であって、短尺ヘッド150Aのみの領域bbのx方向の最小値xbb_minより小さければ(図14中のステップS1405でNO)、重なり領域である領域abの範囲内のドットであると考えられるが、ここで、CPU101は、判定値DEVIDEとして、以下の計算結果の判定値DEVIDEを与え、この判定値を該ドットxに関連付けて記憶部105に記憶する(図14中のステップS1408)。
この領域abにおいては、
DEVIDE=255−(255/16)×(x−xaa_max),
と計算する。
つぎに、図15に示すマスクmask(x,y)を使って閾値処理をする。
このマスクとして、図15(A)のように画素群内のドット配置パターンを分解パターンとしてそのまま用いても良い。また、このマスクとして、図15(B)のように画素群内のドット配置パターンから分解パターンを作成しても良い。
そして、以上の図15のマスクによる閾値処理の結果と判定値DEVIDEとを比較し(図14中のステップS1409)、マスクによる閾値処理結果が小さければ(図14中のステップS1409でYES)、CPU101は、ヘッド150Aで出力することを示すフラグ(FLAG=0)関連付けて記憶部105に記憶する(図14中のステップS1410a)。一方、マスクによる閾値処理結果が小さくなければ(図14中のステップS1409でNO)、CPU101は、ヘッド150Bで出力することを示すフラグ(FLAG=1)関連付けて記憶部105に記憶する(図14中のステップS1410b)。
ここでは、分解パターンが配置パターンと相関があるため、ハーフトーン処理部120で発生したパターンから、振り分け後の各ヘッドで記録するパターンは大きく崩れることはない。
このようにして、振り分け処理部130では、ハーフトーン処理時のドット群の単位を利用しつつ、振り分け処理を実行する(図14中のステップS1410a,S1410b)。
さらに、注目座標としてx方向に2ドット分インクリメントして(図14中のステップS1411)、以上の注目座標のドットの振り分け処理(図14中のステップS1404,S1405,S1406,S1407,S1409,S1410a,S1410b)を、x方向の最大値xmaxまで続ける(図14中のステップS1411,S1403)。
なお、この第二実施形態ではx方向2ドットを1ドット群の場合を具体例としているので、xを2ドット分インクリメントしているが、1ドット群がx方向にαドットであればαドット分インクリメントする。
そして、この注目座標のxが、x方向の最大値xmaxに達した時点(図14中のステップS1403でNO)で、yを2ドット分インクリメントすると共にxを0に再びセットして(図14中のステップS1412)、次のラインについて処理を実行する。そして、全てのドットについて振り分け処理を実行して、注目座標がxmax、ymaxに達した時点で以上の処理を終了する(図14中のエンド)。
なお、この第二実施形態ではy方向には2ドットを1ドット群の場合を具体例としているので、yを2ドット分インクリメントしているが、1ドット群がy方向にβドットであればβドット分インクリメントする。
以上のように振り分け処理を実行することで、重なり領域のドットが両方の短尺ヘッドに高周波的に分散されるため、隣接する短尺ヘッドの重なり領域でのドットのズレなどが存在していても、記録されるドットにまとまった空白領域が生じにくくなり、画質の劣化が生じなくなる。
たとえば、図8(d1)のような隣接する2つの短尺記録素子列で記録すべきドットを、図8(d2)の短尺記録素子列と図8(d3)の短尺記録素子列とに振り分けてドットを記録する場合を一例としてしめす。なお、この図8は従来例で示した図11と類似した状態を示している。
まず、図8(c1)にあるように100%に近い印字の場合には、図8(c2)(c3)のように、隣接する2ヘッド間の振り分けは均等に振り分けられており、まとまった欠落や集中は発生しない。
また、図8(a1)のようにドット密度が低い部分、すなわち、中間調においても、図8(a2)(a3)のように、一方にまとまった欠落や集中が生じることはない。
同様に、図8(b1)のようにドット密度が低い部分、すなわち、中間調においても、図8(b2)(b3)のように、一方にまとまった欠落や集中が生じることはない。
なお、以上の図8(a1)(b1)(c1)では、特許出願用のモノクロ図面で表現するため、便宜上、左右のドットで濃度を変えた状態で表現している。
以上のように、従来は図11(a2)や(a3)、あるいは、図11(b2)や(b3)のような、ある程度まとまったドットの集中や欠落の領域が生じていたが、本第二実施形態の処理によれば、このような不具合は生じなくなり、画質の劣化が生じなくなる。
また、以上の第二実施形態において、振り分け処理で、複数の短尺記録素子列に振り分ける際に、記録素子列の配列方向と直交する方向に対して異なる位置で振り分けるようにしてもよい。すなわち、従来は図9(a1)であったものが、図9(a2)になるように、または、従来は図9(b1)であったものが、図9(b2)になるように、記録素子列の配列方向と直交する方向に対して異なる位置で振り分けるようにする。このようにすることで、振り分け位置が記録素子列毎に異なる位置になるため、振り分けによる切り替わりのつなぎ目が目立たなくなるという効果が得られる。
〔C〕その他の実施形態:
なお、以上の実施形態において、ハーフトーン処理で使用する相関を有するマトリクスパターンとして、ディザ、誤差拡散、ブルーノイズ、グリーンノイズにおける各種のマスクを使用することが可能である。
また、以上の実施形態では、説明をわかりやすくするために、2つの短尺ヘッド150A,150Bによるラインヘッド150の具体例を用いたが、3以上の短尺ヘッドによるラインヘッドの場合にも適用可能である。
また、以上の画像記録装置100では、定着部160を用いたが、定着部を有さない画像記録であっても、また、定着部が画像記録装置の外部に存在する画像記録装置であっても、本実施形態を適用可能である。
また、以上の画像記録装置100はインクジェットプリンタに好適であるが、インクジェット以外の他の記録方式の記録装置や印刷装置にも適用可能である。
また、以上の実施形態の記録とは、インク吐出による記録だけを意味するのではなく、発光表示に適用することも可能である。すなわち、短尺ヘッドを複数組み合わせたラインヘッドを移動させて発光駆動する画像表示装置であっても、以上の実施形態を適用することが可能である。
本発明の実施形態の画像記録装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態の画像記録装置の記録素子の配置を示す説明図である。 本発明の実施形態の画像記録装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の画像記録装置による記録の様子を示す説明図である。 本発明の実施形態の画像記録装置による記録の様子を示す説明図である。 一般的な長尺ラインヘッドの構成を示す説明図である。 従来の画像記録装置による記録の様子を示す説明図である。 本発明の第二実施形態の処理の様子を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態の処理の様子を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態の処理の様子を示すフローチャートである。 本発明の第二実施形態の処理に用いられるマスクを示す説明図である。
符号の説明
100 画像記録装置
101 制御部
105 記憶部
110 ラスタライズ処理部
120 ハーフトーン処理部
125 ドットデータ変換処理部
130 振り分け処理部
140 駆動部
140A 第一の駆動部
140B 第二の駆動部
150 ラインヘッド
150A 第一の短尺ヘッド
150B 第二の短尺ヘッド

Claims (4)

  1. 複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドを用いた画像記録方法であって、
    N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成するハーフトーン処理ステップと、
    前記M値の画像データをドットデータに変換するドットデータ変換処理ステップと、
    前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列で記録するように振り分ける振り分け処理ステップと、
    振り分けられた前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列を駆動して記録する記録ステップと、
    を備え、
    前記ドットデータ変換処理ステップでは、前記M値の画像データを構成する画素毎に割り当て規則を適用し、隣接する位置に形成される複数ドットからなるドット群を割り当てる処理を行うことで前記変換を実行し、
    前記振り分け処理ステップでは、前記重なり領域以外では対応する短尺記録素子列で記録するように振り分けると共に、前記重なり領域ではいずれの短尺記録素子列で記録するかについて前記各ドット群毎に振り分け規則を適用して振り分けを決定する、
    ことを特徴とする画像記録方法。
  2. 複数の記録素子が一方向に配列されている複数の短尺記録素子列が、互いに隣接する端部において記録素子が重なり領域を有する状態で前記一方向に配置されて長尺記録素子列として構成されたラインヘッドと、
    N値の画像データを所定のハーフトーン処理規則に応じてハーフトーン処理することでM(N>M≧3の整数)値の画像データを生成するハーフトーン処理部と、
    前記M値の画像データをドットデータに変換するドットデータ変換処理部と、
    前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列で記録するように振り分ける振り分け処理部と、
    振り分けられた前記ドットデータを前記複数の短尺記録素子列により記録するように駆動する駆動部と、を備え、
    前記ドットデータ変換処理は、前記M値の画像データを構成する画素毎に割り当て規則を適用し、隣接する位置に形成される複数ドットからなるドット群を割り当てる処理を行うことで前記変換を実行し、
    前記振り分け処理は、前記重なり領域以外では対応する短尺記録素子列で記録するように振り分けると共に、前記重なり領域ではいずれの短尺記録素子列で記録するかについて前記各ドット群毎に振り分け規則を適用して振り分けを決定する、
    ことを特徴とする画像記録装置。
  3. 前記振り分け処理部は、前記複数の短尺記録素子列に振り分ける際に、記録素子列の配列方向と直交する方向に対して異なる位置で振り分ける、
    ことを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。
  4. 記録材はインクであり、
    前記記録素子は前記インクを吐出するノズルである、
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像記録装置。
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