JP5104453B2 - 内燃機関の制御方法及び内燃機関システム - Google Patents

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Description

本発明は、火花点火式内燃機関において内燃機関本体の振動に応じて燃料制御あるいは空燃比制御を行う方法およびシステムに関する。
従来、火花点火式内燃機関に関してノッキングを解消するための種々の制御方法が開発されている。
例えば、特許文献1には、内燃機関のノッキングが起こす振動を検出し、所定強度以上の振動が検出された場合には点火時期を遅角させる一方、そうでない場合には出力を確保すべく点火時期をノッキング限界まで進角させる制御方法が開示されている。
特開昭52−87537号公報
内燃機関、特に高圧縮比の内燃機関では、燃焼室内の燃焼が速くなり燃焼圧の上昇率が高くなることでピストンが燃焼圧で打撃され、その衝撃がコンロッドを介してクランクシャフトに伝わりノッキング振動よりも低周波数のランブルノイズが発生する場合がある。このランブルノイズはノッキング振動とともに使用者に騒音として伝わるので、内燃機関の商品性を高めるには前記ノッキングの解消に加えてランブルノイズを解消することが望まれている。しかしながら、前記従来の方法は、単にノッキング振動を検出して点火時期を進角あるいは遅角させるだけのものであり、この方法を用いてもノッキングとランブルノイズとの両方を解消することはできない。
本発明は、かかる事情に鑑み、ノッキングとともにランブルノイズを早期に解消して、内燃機関の商品性を高めることのできる内燃機関の制御方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するための請求項1に係る発明は、火花点火式の内燃機関の制御方法であって、内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段を用い、前記振動検出手段により、前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度と、前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度とを検出する第1工程と、前記第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記内燃機関の燃焼室で燃焼される燃料の量を増量する第2工程と、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量を減量する第3工程、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超えた場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量の増減を禁止し、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させる第4工程とを含むことを特徴とするものである(請求項1)。
この方法によれば、燃料量の増加に伴う燃焼室内の温度低下や燃焼速度の増大等によってノッキングを早期に解消することができる一方、燃料量の減少に伴う燃焼速度の低下によってランブルノイズを早期に解消することができる。
前記第1周波数帯域の振動として検出されるノッキングは、燃焼室内の温度が高い場合や火炎の伝播時間が長い場合に発生する異常燃焼に伴う現象である。そのため、本方法のように第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超えた場合、すなわち、ノッキングが発生した場合に燃焼室内に供給する燃料を増量すれば、燃焼室内の温度を低下させることができるとともに燃焼速度を増大させて火炎伝播時間を短くすることができ、発生したノッキングを早期に解消することができる。一方、ノッキングよりも低い第2周波数帯域の振動であるランブルノイズは燃焼速度が速く燃焼圧の上昇率が高い場合に発生するものである。そのため、本方法のように第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度を超えた場合、すなわち、ランブルノイズが生じた場合に燃焼室内に供給する燃料を減少すれば、燃焼速度を低下させることができ、発生したランブルノイズを早期に解消することができる。このことは、内燃機関使用時の快適性を高め内燃機関の商品性を高める。
第1周波数帯域の振動の強度が第1基準強度を超え、かつ第2周波数帯域の振動の強度が第2基準強度を超えた場合、すなわち、ノッキングとランブルノイズとが同時に発生した場合には、燃料の増量あるいは減量を行うと、どちらか一方が悪化するおそれがある。そこで、本方法のように、ノッキングとランブルノイズの両方が検出された場合に燃料の増減を禁止して点火時期を遅角させれば、ノッキングとランブルノイズとをともに解消することができる。
また、前記第2工程にて、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させるのが好ましい(請求項2)。
このようにすれば、燃焼室内の温度を低下させることができノッキングの発生をより早期に解消することができる。
また、前記第3工程にて、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させるのが好ましい(請求項3)。
このようにすれば、燃焼圧の上昇率が最大となる時期が膨張行程においてより後期となるため、燃焼圧の上昇率を小さくすることができる。これにより、ランブルノイズの発生を解消することができる。
また、本発明は、火花点火式の内燃機関の制御方法であって、内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段を用い、前記振動検出手段により、前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度と、前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度とを検出する第1工程と、前記第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比をリッチ化する第2工程と、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気の空燃比をリーン化する第3工程、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超えた場合には、前記燃焼室内の混合気の空燃比のリーン化およびリッチ化を禁止し、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させる第4工程とを含むことを特徴とする内燃機関の制御方法を含む(請求項4)。
すなわち、前記燃料の量の増加に代えて燃焼室内の空燃比をリッチ化することにより燃焼室内の温度低下や火炎の伝播時間の短縮を実現してノッキングを解消することができるとともに、前記燃料の量の減少に代えて燃焼室内の空燃比をリーン化することにより燃焼速度を低下させてランブルノイズを解消することが出来る。
ここで、前記第3工程では、前記燃焼室内の混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ側の範囲内にてリーン化し、内燃機関からの出力を確保するとともに排ガス性能を維持するのが好ましい(請求項5)。
また、前記制御方法では、ノッキングをより確実に抑制すべく、前記第2工程にて、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させるのが好ましい(請求項6)。
また、ランブルノイズをより確実に抑制すべく、前記第3工程にて、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させるのが好ましい(請求項7)。
また、本発明は、火花点火式の内燃機関を備える内燃機関システムであって、内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動の強度に応じて前記内燃機関の燃焼室で燃焼される燃料の量を増量あるいは減量する燃料制御手段とを備え、前記燃料制御手段は、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超える場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量を増量するとともに、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度を超える場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量を減量するものであり、前記振動検出手段は、内燃機関本体の前記第1周波数帯域の振動を検出する第1振動検出手段と、内燃機関本体の前記第2周波数帯域の振動を検出する第2振動検出手段とを含み、前記第1振動検出手段が前記第2振動検出手段よりも前記内燃機関のシリンダーヘッドに近く、前記第2振動検出手段が前記第1振動検出手段よりも前記内燃機関のクランクシャフトに近く配置されることを特徴とする内燃機関システム(請求項8)を含む。
さらに、本発明は、火花点火式の内燃機関を備える内燃機関システムであって、内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動の強度に応じて前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比を制御する空燃比制御手段とを備え、前記空燃比制御手段は、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超える場合に、前記燃焼室内の混合気の空燃比をリッチ化するとともに、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度を超える場合に、前記燃焼室内の混合気の空燃比をリーン化するものであり、前記振動検出手段は、内燃機関本体の前記第1周波数帯域の振動を検出する第1振動検出手段と、内燃機関本体の前記第2周波数帯域の振動を検出する第2振動検出手段とを含み、前記第1振動検出手段が前記第2振動検出手段よりも前記内燃機関のシリンダーヘッドに近く、前記第2振動検出手段が前記第1振動検出手段よりも前記内燃機関のクランクシャフトに近く配置されることを特徴とする内燃機関システム(請求項9)を含む。
前記第1周波数帯域の振動であるノッキングは燃焼室内の圧力の共鳴振動である。一方、前記第2周波数帯域の振動であるランブルノイズはクランクシャフトの振動である。従って、前記ノッキングを検出する第1振動検出手段をシリンダーヘッド側に配置し、前記ランブルノイズを検出する第2振動検出手段をクランクシャフト付近に配置すれば、各検出手段でより精度よくノッキングおよびランブルノイズを検出することができる。
以上説明したように、本発明によれば、ノッキングとランブルノイズとを解消することができ、内燃機関の商品性を高めることができる。
本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明が適用されるエンジンシステム(内燃機関システム)の全体構造を概略的に示したものである。このエンジンシステムは、エンジン本体(内燃機関)1と、このエンジン本体1に付随する様々なアクチュエータを制御するためのエンジン制御器(燃料制御手段)100とを有している。
前記エンジン本体1は、自動車等の車両に搭載される4サイクルの火花点火式内燃機関であって、前記車両を推進すべく、その出力軸は変速機を介して駆動輪に連結されている。このエンジン本体1は、シリンダーブロック12とその上に載置されるシリンダーヘッド13とを備えている。このシリンダーブロック12とシリンダーヘッド13との内部には複数のシリンダ11が形成されている。これらシリンダ11の数は特に限定されるものではないが、例えば4つのシリンダ11が形成されている。また、前記シリンダーブロック12には、ジャーナル、ベアリングなどによってクランクシャフト14が回転自在に支持されている。
前記各シリンダ11内にはピストン15がそれぞれ摺動自在に嵌挿されており、各ピストン15の上方にはそれぞれ燃焼室17が区画されている。
前記シリンダーヘッド13には、各燃焼室17に連通する2つの吸気ポート18と2つの排気ポート19とが形成されている。また、前記シリンダーヘッド13には、各吸気ポート18をそれぞれ前記燃焼室17から遮断するための吸気バルブ21と、各排気ポート19をそれぞれ前記燃焼室17から遮断するための排気バルブ22とが設けられている。前記吸気バルブ21は後述する吸気弁駆動機構30により駆動されることで、所定のタイミングで各吸気ポート18を開閉する。一方、前記排気バルブ22は後述する排気弁駆動機構40により駆動されることで、前記各排気ポート19を開閉する。
前記吸気弁駆動機構30および前記排気弁駆動機構40は、それぞれ吸気カムシャフト31と排気カムシャフト41とを有している。この吸気カムシャフト31および排気カムシャフト41は、周知のチェーン/スプロケット機構等の動力伝達機構等を介してクランクシャフト14に連結されている。
前記吸気弁駆動機構30には、前記動力伝達機構と前記吸気カムシャフト31との間に、後述するエンジン制御器100で算出された吸気バルブ21のバルブタイミングに基づいて、吸気バルブ21のバルブタイミングを変更するための吸気カムシャフト位相可変機構32が設けられている。
前記排気弁駆動機構40にも、前記動力伝達機構と前記排気カムシャフト41との間に排気カムシャフト位相可変機構42が設けられている。この排気カムシャフト位相可変機構42は、排気バルブ22のバルブタイミングを変更する。
前記吸気ポート18は、吸気マニホールド55を介してサージタンク55aに連通している。このサージタンク55aの上流の吸気通路にはスロットルボデー56が設けられている。このスロットルボデー56の内部には、外部から前記サージタンク55aに向かう吸気流量を調整するためのスロットル弁57が枢動自在に設けられている。このスロットル弁57は、前記吸気管通路の流路面積を変更して吸気流量を変更するとともに、スロットル弁57下流の吸気管通路内の圧力を変更することが出来る。このスロットル弁57は、スロットルアクチュエータ58により駆動される。このスロットルアクチュエータ58は、前記スロットル弁57の開度が後述するエンジン制御器100で算出されたスロットル開度TVOとなるようにこのスロットル弁57を駆動する。本実施形態では、このスロットル弁57の開度と前記吸気バルブ21のバルブタイミングとを調整することで、前記燃焼室17内に充填される空気充填量を適切な値に制御する。
前記排気ポート19は、排気マニホールド60を介して排気管に連通している。この排気管には排ガス浄化システムが配置されている。この排ガス浄化システムの具体的構成は特に限定されるものではないが、例えば三元触媒、リーンNOx触媒、酸化触媒等の触媒コンバータ61を有するものが挙げられる。
前記吸気マニホールド47と前記排気マニホールド60とはEGRパイプ62によって連通しており、排ガスの一部が吸気側に循環するよう構成されている。前記EGRパイプ62には、このEGRパイプ62を通って吸気側に循環するEGRガスの流量を調整するためのEGRバルブ63が設けられる。このEGRバルブ63は、EGRバルブアクチュエータ64により駆動される。このEGRバルブアクチュエータ64は、前記EGRバルブ63の開度が後述するエンジン制御器100で算出されたEGR開度EGRopenとなるようにこのEGRバルブ63を駆動し、これにより前記EGRガスの流量を適切な値に調整する。
前記シリンダーヘッド13には、先端が前記燃焼室17に臨むように点火プラグ51が取り付けられている。この点火プラグ51は、点火システム52により後述するエンジン制御器100で算出された点火タイミングの信号時期SAに基づいて通電されると、前記燃焼室17内に火花を発生させる。
また、前記シリンダーヘッド13には、燃料を燃焼室17内に直接噴射するための燃料噴射弁53がその先端が前記燃焼室17に臨むように取り付けられている。より詳細には、この燃料噴射弁53は、その先端が、上下方向において前記2つの吸気ポート18の下方に位置するよう、かつ、水平方向において前記2つの吸気ポート18の中間に位置するように配置されている。この燃料噴射弁53は、その内部に設けられたソレノイドが、燃料システム54により後述するエンジン制御器100で算出された燃料噴射パルス量FPの信号に基づいて所定期間だけ通電されることで、前記燃焼室17内に所定量の燃料を噴射する。
前記シリンダーブロック12には、シリンダーブロックの振動を検出する第1振動センサ(第1振動検出手段)80と第2振動センサ(第2振動検出手段)81とが取り付けられている。前記第1振動センサ80は主に燃焼室17内で発生するノッキングを検出するために、燃焼室17に出来るだけ近付いた位置、すなわち前記シリンダーヘッド13に近い位置に配置されている。そして、この第1振動センサ80は、ノッキング振動の伝播方向に出来るだけ沿うように、その振動子が水平方向(図1において左右方向)に変位するように構成されている。一方、前記第2振動センサ81は主にランブルノイズを検出するために、ランブルノイズの発生源であるクランクシャフト14に出来るだけ近付けて配置されている。そして、この第2振動センサ81は、ランブルノイズの振動方向に出来るだけ沿うように、その振動子が鉛直方向(図1において上下方向)に振動するように構成されている。
ノッキングは、図2のクランク角に対する筒内圧Pの波形のうちAに示される高周波の振動であり、前記第1振動センサ80としては、所定周波数以上の高周波帯域(第1周波数帯域)の振動を比較的精度よく検出できるよう構成されたものが用いられている。また、ノッキングは燃焼室17内の圧力の共鳴振動であり、本実施形態では、前記第1振動センサ80を燃焼室17付近に取り付けることで、この第1振動センサ80によりノッキングを精度よく検出する。前記第1振動センサ80で検出された振動信号は、前記第1周波数帯域のバンドパスフィルタにかけられた後、後述するエンジン制御器100に入力される。そして、エンジン制御器100において、この第1周波数帯域の振動KNSの強度がノッキング強度A_KNSとして算出される。
一方、ランブルノイズは図2に示すように燃焼圧の上昇率の最大値dP/dCA_maxが高くなりすぎ、ピストン15が燃焼圧で打撃された際の衝撃がクランクシャフト14に伝わることにより生じる振動、特に、前記衝撃によってクランクシャフト14が湾曲する結果生じる振動であり、ノッキングに比べて低周波の振動である。そこで、本実施形態では、前記第2振動センサ81として、前記第1周波数帯域よりも低い低周波帯域(第2周波数帯域)の振動を比較的精度よく検出できるよう構成されたものを用いるとともに、この第2振動センサ81を前記第1振動センサ80よりも下方であって前記クランクシャフト14付近に取り付けることで、ランブルノイズを精度よく検出する。この第2振動センサ81で検出された振動信号は、前記第2周波数帯域のバンドパスフィルタにかけられた後、後述するエンジン制御器100に入力される。そして、エンジン制御器100において、この第2周波数帯域の振動GOSの強度がランブルノイズの強度A_GOSとして算出される。
前記エンジン制御器100は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラであって、プログラムを実行するためのCPUと、RAMやROMからなりプログラム及びデータを格納するメモリと、各種信号の入出力を行なうI/Oバスとを備えている。
前記エンジン制御器100には、前記I/Oバスを介して、エアフローメーター71により検出された吸入空気量AF、吸気圧センサ72により検出された吸気マニホールド55内の空気圧力MAP、吸気温センサ78により検出された吸気マニホールド55内の空気温度Tm、水温センサ77で検出されたエンジン冷却水の温度TENG、クランクアングルセンサ73により検出されたクランク角パルス信号、酸素濃度センサ74により検出された排ガスの酸素濃度EGO、アクセル開度センサ75により検出された自動車のドライバーによるアクセルペダルの踏み込み量α、車速センサ76により検出された車速VSP、カム角センサ35により検出された吸気バルブ21の進角量θVCT_i_A、前記第1振動センサ80により検出されたシリンダーブロック12の第1周波数帯域の振動信号KNS、前記第2振動センサ81により検出されたシリンダーブロック12の第2周波数帯域の振動信号GOSといった各種の情報が入力される。
そして、前記エンジン制御器100は、前記各入力情報に基づいて、各種アクチュエータに対する指令値を計算する。例えば、スロットル開度TVO、燃料噴射パルス量FP、点火タイミング時期SA、吸気バルブタイミングθVCT_i_D、排気バルブタイミングθVCT_e_D、EGR開度EGRopen等の指令値を計算し、それらを、前記スロットルアクチュエータ58、燃料システム54、点火システム52、吸気カムシャフト位相可変機構32、排気カムシャフト位相可変機構42およびEGRバルブアクチュエータ64等に出力する。特に、本エンジン制御器100では、前記第1振動信号KNSの強度であるノッキング強度A_KNS、第2振動信号GOSの強度であるランブルノイズ強度A_GOSが算出され、これらノッキング強度A_KNSおよびランブルノイズ強度A_GOSに基づいて、燃焼室17内に供給する燃料噴射量FPの補正および点火タイミングSAの補正制御を行う。
前記エンジン制御器100における具体的な演算手順を図3のフローチャートを用いて説明する。
まず、前記アクセルペダルの踏み込み量α等の各種信号を読み込む(ステップS1)。
次に、前記アクセルペダルの踏み込み量α、前記クランク角パルス信号から算出されるエンジン本体1の回転数NENGおよび前記車速VSPに基づき目標トルクTQを算出する(ステップS2)。算出された目標トルクTQおよび回転数NENGに基づき、目標空気充填量CEを算出する(ステップS4)。
そして、前記ステップS4で算出された目標空気充填量CEと回転数NENGとに基づき、前記吸気バルブ21のバルブタイミングの目標値θVCT_i_D、前記排気バルブ22のバルブタイミングの目標値θVCT_e_Dおよび前記スロットル弁57の開度TVOの目標値TVOを算出する(ステップS6)。
一方、前記算出された目標トルクTQおよび回転数NENGに基づき、基準燃料噴射量FP_baseおよび基準点火時期SA_baseを算出する(ステップS7)。その後、燃料噴射量の補正量(以下燃料補正量という)FPrおよび点火時期の進角補正量Igtを算出して(ステップS8)、算出された前記基準燃料噴射量FP_baseと前記燃料補正量FPrから最終燃料噴射量FP_eを算出するとともに、算出された前記基準点火時期SA_baseと前記点火時期の進角補正量Igtから最終点火時期SAeを算出する(ステップS9)。燃料噴射量の補正量FPrおよび点火時期の進角補正量Igtの算出方法の詳細については後述する。
その後、算出された最終燃料噴射量FPe、最終点火時期SAe、吸気バルブ21のバルブタイミングの目標値θVCT_i_D、排気バルブ22のバルブタイミングの目標値θVCT_e_D、スロットル弁57の開度TVOの目標値TVOに基づき、これらの目標値が満足されるように各アクチュエータを駆動する(ステップS10)。
具体的には、信号θVCT_i_Dは吸気カムシャフト位相可変機構32に出力される。そして、吸気カムシャフト31のクランクシャフト14に対する位相がθVCT_i_Dに対応した値となるように、この吸気カムシャフト位相可変機構32が動作する。信号θVCT_e_Dは排気カムシャフト位相可変機構42に出力される。そして、排気カムシャフト41のクランクシャフト14に対する位相がθVCT_e_Dに対応した値となるように、この排気カムシャフト位相可変機構42が動作する。信号TVOは、スロットルアクチュエータ58に送信される。そして、スロットル弁57の開度TVOがこのTVOに対応した値となるように、スロットルアクチュエータ58が動作する。信号FPeは、燃料システム54に出力される。一気筒サイクル当りFPeに対応した量の燃料が燃料噴射弁53から噴射される。そして、信号SAeは、点火システム52に出力される。気筒サイクル中のSAeに対応した時期に、点火プラグ51が発火して燃焼室17内の混合気を着火する。これにより、必要とされる量の空気、燃料からなる混合気を、適切な時期に着火して燃焼させることで、主に前記アクセルペダルの踏み込み量αから求められる目標トルクがエンジン本体1から発生する。
次に、前記燃料補正量FPr、点火時期の進角補正量Igtの具体的な算出方法について、図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、各補正の実行条件が成立しているかどうかを判定する(ステップS22)。この実行条件の具体的内容は特に限定されるものではないが、例えば、回転数NENG、充填効率、エンジン冷却水の温度TENG、吸気温度Tmが所定範囲内であってノッキングとランブルノイズが発生する可能性の高い運転条件にある場合にのみ各補正の実行を許可すれば、ノッキングあるいはランブルノイズの誤検出に伴う誤補正をより確実に回避することができる。具体的には、回転数NENGが3000rpm以下、充填効率が0.5以上、エンジン冷却水の温度TENGが60℃以上、吸気温度Tmが35℃以上といった運転条件が挙げられる。前記判定がNOの場合、すなわち、実行条件が成立しない場合は、前記燃料補正量FPrおよび進角補正量Igtの値をそれぞれ0として処理を終了する。一方、前記判定がYESの場合、すなわち、実行条件が成立した場合は別途算出された前記ノッキング強度A_KNSおよびランブルノイズ強度A_GOSを受け取る(ステップS26、第1工程)。
次に、前記ノッキング強度A_KNSの値が予め設定されたノッキング限界(第1基準強度)KNSlimit以下であり、かつ、前記ランブルノイズ強度A_GOSの値が予め設定されたランブルノイズ限界(第2基準強度)GOSlimit以下であるかどうかを判定する(ステップS28)。このステップS28の判定がYESの場合には、さらに、前記ノッキング強度A_KNSの値がノッキング限界KNSlimit−K1より大きく、かつ、前記ランブルノイズ強度A_GOSの値がランブルノイズ限界GOSlimit−K2より大きいかどうかを判定する(ステップS70)。K1,K2は予め設定された所定値である。このステップS70の判定がYESの場合には、ノッキングおよびランブルノイズがほぼ限界であり適正な制御が行われているとして、進角補正量Igtおよび燃料補正量FPrをそれぞれ前回算出値として処理を終了する(Igt=Igt(I−1)、FPr=FPR(I−1))(ステップS71)。Igt(I−1)は前回算出した進角補正量であり、運転条件が変化した場合等に0にリセットされるものである。また、FPr(I―1)は前回算出した燃料補正量FPrであり、運転条件が変化した場合等に0にリセットされるものである。
前記ステップS70での判定がNOの場合には、ノッキングおよびランブルノイズが発生しておらず、かつ、各強度が限界レベルでないとして、前記進角補正量Igtを増加させて点火時期SAを進角補正し、エンジン本体1からの出力を高める(ステップS30)。具体的には、進角補正量IgtをIgt=Igt(I−1)+△Igtにて算出する。△Igtは進角補正量Igtの1サイクルあたりの増加量であり、正の値である。一方、燃料補正量FPrについては、その増減補正を行わずに前回算出値を維持する(FPr=FPr(I−1))。
一方、前記ステップS28の判定がNOの場合は、さらに、前記ノッキング強度A_KNSの値が前記ノッキング限界KNSlimitより大きく、かつ、前記ランブルノイズ強度A_GOSの値が前記ランブルノイズ限界GOSlimit以下であるかどうかを判定する(ステップS32)。
このステップS32での判定がYESの場合には、ランブルノイズは発生していないがノッキングが発生しているとして、前記進角補正量Igtを減量して(Igt=Igt(I−1)−△Igt)点火時期を遅角補正するとともに、燃料補正量FPrを増量して(FPr=FPr(I−1)+△FPr)燃焼室17内の空燃比をリッチ化する(ステップS34、第2工程)。△FPrは燃料補正量FPrの1サイクルあたりの増加量であり、正の値である。
ここで、ノッキングは、燃焼室17内の温度が高い場合や火炎伝播時間が長い場合等に発生するものである。そのため、前記のように点火時期SAを遅角補正すれば、燃焼室17内の最大圧力および温度が低下するためノッキングの発生を抑制することが可能となる。また、図5に示すように、空燃比をリッチにすることで、MBTに対するノッキングが発生するまでの進角可能量であるノッキング余裕代は増大する。従って、前記のように燃料噴射量を増量して空燃比をリッチにすれば、ノッキングの発生を抑制することが可能となる。これは、燃料噴射量の増量による燃料の気化熱の増大に伴う燃焼室17内の温度低下や、リッチ化に伴う燃焼速度の増加すなわち火炎伝播時間の短縮等によるものと考えられる。図8に、空燃比を変化させた場合および点火時期を変化させた場合のノッキング強度A_KNSの変化を模式的に表す。この図8に示すように、ノッキング強度A_KNSは点火時期SAが進角するほど大きくなるとともに空燃比がリーン化するほど大きくなるので、点火時期SAを遅角補正し、燃料噴射量FPを増量して空燃比をリッチ化すればノッキング強度A_KNSを小さくすることができる。
一方、前記ステップS32の判定がNOの場合は、さらに、前記ノッキング強度A_KNSの値が前記ノッキング限界KNSlimit以下であり、かつ、前記ランブルノイズ強度A_GOSの値が前記ランブルノイズ限界GOSlimitより大きいかどうかを判定する(ステップS36)。
このステップS36での判定がYESの場合には、ノッキングは発生していないがランブルノイズが発生しているとして、前記進角補正量Igtを減量して(Igt=Igt(I−1)−△Igt)点火時期SAを遅角補正するとともに、燃料補正量FPrを減量して(FPr=FPr(I−1)−△FPr)燃焼室17内の空燃比をリーン化させる(ステップS38、第3工程)。
ここで、ランブルノイズは、前述のように、燃焼圧の上昇率の最大値dP/dCA_maxが高くなりすぎた場合に発生するものである。そのため、前記のように点火時期SAを遅角補正すれば、燃焼圧の上昇率が最大となる時期が膨張行程のより後期となるため、燃焼圧の上昇率を小さくすることができ、これによりランブルノイズの発生を抑制することが可能となる。また、図6に示すように、空燃比をリーンにするほど、ノッキングが発生する角度に対するランブルノイズが発生するまでの進角可能量であるランブルノイズ余裕代は増大する。従って、前記のように燃料噴射量を減量して空燃比をリーンにすれば、ランブルノイズの発生を抑制することが可能となる。これは、図7に示すように、空燃比をリーン化するほどMBTが進角することから分かるように、空燃比のリーン化に伴い燃焼速度が低下して燃焼圧の上昇率が小さくなるためと考えられる。図8に、前記ノッキング強度A_KNSと合わせて、空燃比を変化させた場合および点火時期を変化させた場合のランブルノイズ強度A_GOSの変化を模式的に表す。この図8に示すように、ランブルノイズ強度A_GOSは点火時期SAが進角するほど大きくなるとともに空燃比がリッチ化するほど大きくなるので、点火時期SAを遅角補正し、燃料噴射量FPを減量して空燃比をリーン化すればランブルノイズ強度A_GOSを小さくすることができる。
次に、前記ステップS36の判定がNOの場合は、再度、前記実行条件が成立しているかどうかを確認する(ステップS40)。そして、この実行条件が成立している場合(ステップS40にてYES)には、ノッキングとランブルノイズとがともに発生しているとして、前記進角補正量Igtを減量して(Igt=Igt(I−1)−△Igt)点火時期SAを遅角補正する。一方、燃料補正量FPrについてはその増減を行わずに前回算出値を維持する(FPr=FPr(I−1))(ステップS42、第4工程)。前述のように、点火時期SAを遅角補正すればノッキングとランブルノイズとをともに抑制することができるが、燃料噴射量FPについてはその増減補正によりノッキングとランブルノイズの一方が悪化してしまうおそれがある。そこで、ここでは、点火時期SAのみを遅角補正することで、ノッキングとランブルノイズとを同時に抑制する。
以上のようにして計算された進角補正量Igtと燃料補正量FPrとは、前記ステップS9にて、基準燃料噴射量FB_baseおよび基準点火時期SA_baseにそれぞれ加算されて最終燃料噴射量FPeおよび最終点火時期SAeに反映される。
ここで、前記進角補正量Igtおよび燃料補正量FPrにはそれぞれ上下限が設定されており、前記ステップS30〜ステップS42で算出された各値がこの上下限を超える場合には、それぞれ上下限値に修正される。また、この上下限値、前記ノッキング限界KNSlimitおよびランブルノイズ限界GOSlimitはそれぞれ運転条件毎に異なる値で設定されており、運転条件に応じて適切な制御がなされる。特に、前記燃料補正量FPrについては、エンジン本体1からの出力を確保するべく、燃焼室17内の空燃比が理論空燃比よりもリッチ側に維持されるような下限値が設定されている。
前記燃料噴射量FPの補正および点火時期SAの補正に係る制御結果例を、図9および図10に示す。図9は、ランブルノイズよりもノッキングが発生しやすい条件下での制御結果であり、図10は、ノッキングよりもランブルノイズが発生しやすい条件下での制御結果である。各図には、それぞれエンジンサイクルに対する、燃料補正量FPr、進角補正量Igtおよび振動強度の変化を表している。ここで、振動強度については、表示を簡単にすべくノッキング強度とランブルノイズ強度とを同じグラフ上に表すとともに、ノッキング限界KNSlimitおよびランブルノイズ限界GOSlimitを同じ破線で示している。
まず、図9について説明する。エンジンサイクルC11までの間は、ノッキング強度A_KNSは、ノッキング限界KNSlimit以下、しかもKNSlimit−K1以下であり、ランブルノイズ強度A_GOSは、ランブルノイズ限界GOSlimit以下、しかもGOSlimit−K2以下である。そのため、この期間では、前記ステップS28でYESと判定され、ステップS70でNOと判定される結果、前記ステップS30の制御が実施される。すなわち、燃料補正量FPrは前回算出値(ここでは初期値0)に維持されたまま、進角補正量Igtが増加されて点火時期SAが△Igtずつ順次進角補正されていく。点火時期SAが進角補正されると、ノッキングおよびランブルノイズの強度は増加する。その結果、エンジンサイクルC11では、ノッキング強度A_KNSがノッキング限界KNSlimitを超える。
ランブルノイズ強度A_GOSがランブルノイズ限界GOSlimit以下の条件下でノッキング強度A_KNSがノッキング限界KNSlimitを超えると、前記ステップS28でNO、かつ、ステップS32にてYESと判定されてステップS34の制御が実施される。すなわち、エンジンサイクルC12では、進角補正量Igtが減量されて点火時期SAが遅角補正されるとともに、燃料補正量FPrが増量補正される。これにより、ノッキング強度A_KNSはノッキング限界KNSlimit以下に低下する。
ノッキング強度A_KNSがノッキング限界KNSlimit−K1以下に低下すると、再び前記ステップS28でYESと判定され、ステップS70でNOと判定されるためステップS30の制御である点火時期SAの進角補正が実施される。ただし、このときの燃料補正量FPrは、前記エンジンサイクルC12で算出された燃料補正量FPrが維持される。
前記進角補正により、ノッキング強度A_KNSは再度エンジンサイクルC13にてノッキング限界KNSlimitを超える。その結果、エンジンサイクルC14では、再び、前記ステップS34の制御である点火時期SAの遅角補正と燃料補正量FPrのさらなる増加が行われて、ノッキング強度A_KNSがノッキング限界KNSlimit−K1以下に抑制される。ノッキング強度A_KNSがノッキング強度限界KNSlimit−K1以下になれば、再び前記ステップS30の制御である点火時期SAの進角補正が実施される。そして、この進角補正により、ノッキング強度A_KNSは再度エンジンサイクルC15にてノッキング限界KNSlimitを超える。ただし、このエンジンサイクルC15では、ランブルノイズ強度A_GOSもランブルノイズ限界GOSlimitを超えてしまう。そのため、前記ステップS28,S32,S36でNOと判定されステップS40にてYESと判定されてステップS42の制御が実施される。すなわち、エンジンサイクルC16では、燃料補正量FPrが維持されたまま、進角補正量Igtが減量されて点火時期SAが遅角補正される。これにより、ノッキング強度A_KNSは、KNSlimit−K1より大きく、かつ、KNSlimit以下となり、ランブルノイズ強度A_GOSは、GOSlimit−K2より大きく、かつ、GOSlimit以下となり、それぞれ各限界値付近において各限界値以下に抑制される。この結果、前記ステップS28およびステップS70にてYESと判定されて、ステップS71に進み各補正量の補正が終了する。
次に、図10について説明する。エンジンサイクルC21までの間は、ノッキング強度A_KNSおよびランブルノイズ強度A_GOSは、ともにノッキング限界KNSlimit−K1およびランブルノイズ限界GOSlimit−K2以下である。そのため、この期間では、前記ステップS28でYESと判定されステップS70でNOと判定され前記ステップS30の制御が実施される。すなわち、燃料補正量FPrは前回算出値0に維持されたまま、進角補正量Igtが増加されて点火時期SAが△Igtずつ順次進角補正されていく。点火時期SAが進角補正されると、ノッキングおよびランブルノイズの強度は増加する。その結果、この図10に示す例では、エンジンサイクルC21において、ランブルノイズ強度A_GOSがランブルノイズ限界GOSlimitを超える。
ノッキング強度A_KNSがノッキング限界KNSlimit以下の条件下でランブルノイズ強度A_GOSがランブルノイズ限界GOSlimitを超えると、前記ステップS28およびS32でNOと判定され、ステップS36にてYESと判定されてステップS38の制御が実施される。すなわち、エンジンサイクルC21では、進角補正量Igtが減量されて点火時期SAが遅角補正されるとともに、燃料補正量FPrが減量補正される。この結果、ランブルノイズ強度A_GOSはランブルノイズ限界GOSlimit以下に低下する。
ランブルノイズ強度A_GOSがランブルノイズ限界GOSlimit以下特にGOSlimit−K2以下に低下すると、再び前記ステップS28でYES、ステップS70でNOと判定されるためステップS30の制御である点火時期SAの進角補正が実施される。ただし、このときの燃料補正量FPrは、前記エンジンサイクルC22で算出された燃料補正量FPrが維持される。
前記進角補正により、ランブルノイズ強度A_GOSは再度エンジンサイクルC23にてランブルノイズ限界GOSlimitを超える。このとき、ノッキング強度A_KNSもノッキング限界KNSlimitを超える。そのため、この状態では、前記ステップS28,S32,S36でNOと判定されステップS40にてYESと判定されてステップS42の制御が実施される。すなわち、エンジンサイクルC24では、燃料補正量FPrが維持されたまま、進角補正量Igtが減量されて点火時期SAが遅角補正される。これにより、ノッキングとランブルノイズとは各限界値付近において各限界値以下に抑制され、各補正量の補正は終了する。
このようにして、本制御では、ノッキングとランブルノイズの発生を抑制することができるという効果に加えて、これらノッキングおよびランブルノイズの発生を抑制しつつ点火時期SAをより進角側に補正することでエンジン本体1からの出力を確保することができるという効果を得ることができる。
ここで、エンジン制御器(空燃比制御手段)100により燃料噴射量に代えて燃焼室17内の空燃比を制御するようにしてもよい。すなわち、前記ステップS34、S38において、空燃比を所定量だけ増減させるようにしてもよい。この場合には、空燃比の補正量から目標空気充填量CEの補正量を算出して燃焼室17内の空気充填量CEを変更してもよいし、燃料噴射量FPの補正量を算出して燃料補正量を変更してもよい。
また、ノッキングおよびランブルノイズの検出方法は前記に限らない。例えば、1つの振動センサでノッキングとランブルノイズとを検出するようにしてもよい。
また、各種アクチュエータの詳細な構造は前記に限らない。
本発明に係る内燃機関の制御方法が適用されるエンジンシステムの全体構造の概略図である。 クランク角度に対する筒内圧の波形を示すグラフである。 本発明に係る制御方法における演算手順を説明するためのフローチャートである。 本発明に係る制御方法における演算手順を説明するためのフローチャートである。 空燃比とノッキングの関係を説明するための説明図である。 空燃比とランブルノイズの関係を説明するための説明図である。 空燃比とMBTの関係を示した図である。 空燃比とノッキングの強度およびランブルノイズの強度との関係を説明するための説明図である。 本発明に係る制御方法の制御結果例を示す図である。 本発明に係る制御方法の他の制御結果例を示す図である。
1 エンジン本体
11 シリンダ
13 シリンダーヘッド
14 クランクシャフト
17 燃焼室
80 第1振動センサ(第1振動検出手段)
81 第2振動センサ(第2振動検出手段)
100 エンジン制御器(燃料制御手段、空燃比制御手段)

Claims (9)

  1. 火花点火式の内燃機関の制御方法であって、
    内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段を用い、
    前記振動検出手段により、前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度と、前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度とを検出する第1工程と、
    前記第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記内燃機関の燃焼室で燃焼される燃料の量を増量する第2工程と、
    記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量を減量する第3工程
    前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超えた場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量の増減を禁止し、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させる第4工程とを含むことを特徴とする内燃機関の制御方法。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御方法であって、
    前記第2工程にて、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
  3. 請求項1または2に記載の内燃機関の制御方法であって、
    前記第3工程にて、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
  4. 火花点火式の内燃機関の制御方法であって、
    内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段を用い、
    前記振動検出手段により、前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度と、前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度とを検出する第1工程と、
    前記第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比をリッチ化する第2工程と、
    記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気の空燃比をリーン化する第3工程
    前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超えた場合には、前記燃焼室内の混合気の空燃比のリーン化およびリッチ化を禁止し、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させる第4工程とを含むことを特徴とする内燃機関の制御方法。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御方法であって、
    前記第3工程では、前記燃焼室内の混合気の空燃比を理論空燃比よりもリッチ側の範囲内にてリーン化することを特徴とする内燃機関の制御方法。
  6. 請求項4または5に記載の内燃機関の制御方法であって、
    前記第2工程にて、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度を超え、かつ、前記第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の内燃機関の制御方法であって、
    前記第3工程にて、前記第2周波数帯域の振動の強度が前記第2基準強度を超え、かつ、前記第1周波数帯域の振動の強度が前記第1基準強度以下である場合に、前記燃焼室内の混合気への点火時期を遅角させることを特徴とする内燃機関の制御方法。
  8. 火花点火式の内燃機関を備える内燃機関システムであって、
    内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動の強度に応じて前記内燃機関の燃焼室で燃焼される燃料の量を増量あるいは減量する燃料制御手段とを備え、
    前記燃料制御手段は、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超える場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量を増量するとともに、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度を超える場合に、前記燃焼室で燃焼される燃料の量を減量するものであり、
    前記振動検出手段は、内燃機関本体の前記第1周波数帯域の振動を検出する第1振動検出手段と、内燃機関本体の前記第2周波数帯域の振動を検出する第2振動検出手段とを含み、
    前記第1振動検出手段が前記第2振動検出手段よりも前記内燃機関のシリンダーヘッドに近く、前記第2振動検出手段が前記第1振動検出手段よりも前記内燃機関のクランクシャフトに近く配置されることを特徴とする内燃機関システム。
  9. 火花点火式の内燃機関を備える内燃機関システムであって、
    内燃機関本体の振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動の強度に応じて前記内燃機関の燃焼室内の混合気の空燃比を制御する空燃比制御手段とを備え、
    前記空燃比制御手段は、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち予め設定された第1周波数帯域の振動の強度が予め設定された第1基準強度を超える場合に、前記燃焼室内の混合気の空燃比をリッチ化するとともに、前記振動検出手段によって検出された前記内燃機関本体の振動のうち前記第1周波数帯域よりも低い予め設定された第2周波数帯域の振動の強度が予め設定された第2基準強度を超える場合に、前記燃焼室内の混合気の空燃比をリーン化するものであり、
    前記振動検出手段は、内燃機関本体の前記第1周波数帯域の振動を検出する第1振動検出手段と、内燃機関本体の前記第2周波数帯域の振動を検出する第2振動検出手段とを含み、
    前記第1振動検出手段が前記第2振動検出手段よりも前記内燃機関のシリンダーヘッドに近く、前記第2振動検出手段が前記第1振動検出手段よりも前記内燃機関のクランクシャフトに近く配置されることを特徴とする内燃機関システム。
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