JP5103877B2 - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP5103877B2
JP5103877B2 JP2006312640A JP2006312640A JP5103877B2 JP 5103877 B2 JP5103877 B2 JP 5103877B2 JP 2006312640 A JP2006312640 A JP 2006312640A JP 2006312640 A JP2006312640 A JP 2006312640A JP 5103877 B2 JP5103877 B2 JP 5103877B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
fuel cell
amount
cathode
partial pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006312640A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008130308A (ja
Inventor
英嗣 伊豆原
祐一 坂上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2006312640A priority Critical patent/JP5103877B2/ja
Publication of JP2008130308A publication Critical patent/JP2008130308A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5103877B2 publication Critical patent/JP5103877B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、水素と酸素との電気化学反応により電気エネルギを発生させる燃料電池を備える燃料電池システムに関するもので、車両、船舶及びポータブル発電機等の移動体用発電機に適用して有効である。
固体高分子型燃料電池は、燃料電池内部の電解質膜の導電率を維持するために加湿する必要がある。燃料電池の内部水分量が少なく電解質膜が乾燥している場合には、内部抵抗が大きくなり燃料電池の出力電圧が低下する。一方、燃料電池の内部水分量が過剰である場合には、燃料電池の電極が水分で覆われてしまうため、反応物質である酸素、水素の拡散が阻害され、出力電圧が低下する。
このため、燃料電池の内部水分量を診断する方法として、ガス循環系の静圧、全圧、温度から水蒸気分圧を算出する方法(特許文献1参照)や、燃料電池カソード側に供給される空気流量、燃料電池温度、燃料電池の発電量から燃料電池からの排水量を算出し、燃料電池内部における生成水量と排水量からセル内部の水分を推定する方法(特許文献2参照)が提案されている。
特開2004−39398号公報 特開2004−342473号公報
しかしながら、ガス圧力を検出する特許文献1の構成では、燃料電池のカソード側では、発電量により酸素消費量が変化してガス流量が変化して圧損等の影響を受けるため、圧力検知による水蒸気検出は精度に欠けるという問題がある。また、排水量の算出に温度を用いる特許文献2の構成では、温度によって水分蒸発量が一定でないため、精度に欠けるという問題がある。
本発明は上記点に鑑み、燃料電池の内部水分状態を正確に診断することができる燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の特徴は、酸素と水素を電気化学反応させて電気エネルギーを発生させる燃料電池(10)と、燃料電池(10)の出力電流を検出する電流検出手段(12)と、燃料電池(10)のカソード側に供給される空気であるカソード供給ガスの流量を検出する流量検出手段(24)と、燃料電池(10)のカソード側から排出されるカソード排ガス中の酸素濃度を検出する排ガス酸素濃度検出手段(25)と、カソード排ガスの全圧を検出する排ガス圧力検出手段(26)とを備える燃料電池システムであって、
カソード排ガス中の酸素濃度とカソード排ガスの全圧とから、カソード排ガス中の酸素分圧を取得する排ガス酸素分圧取得手段と、カソード排ガスにおける窒素分圧を取得する排ガス窒素分圧取得手段と、カソード排ガスの全圧から酸素分圧と窒素分圧とを減算して、カソード排ガス中の水蒸気分圧を取得する排ガス水蒸気分圧取得手段と、水蒸気分圧と流量検出手段(24)により検出された空気流量とからカソード排ガスに含まれる水分量を排水量として取得する排水量取得手段と、燃料電池(10)の出力電流に基づいて電気化学反応で生成する生成水量を取得し、生成水量から排水量を減算して燃料電池(10)内部における残留水量を取得する残留水量取得手段と、残留水量取得手段により取得された残留水量に基づいて燃料電池(10)内部における水分状態を診断する水分状態診断手段とを備えることである。
このように、カソード供給ガスの流量を測定し、カソード排ガスの酸素濃度と圧力を測定することで、燃料電池(10)内部の水分状態を精度よく診断することができる。
また、燃料電池(10)の出力電流に基づいて電気化学反応による消費酸素量を取得し、空気中の酸素量から消費酸素量を減算してカソード排ガス中の酸素濃度を取得する排ガス酸素濃度取得手段を設けることで、カソード排ガス中の酸素濃度を検出する排ガス酸素濃度検出手段(25)を省略することができる。
また、本発明の第2の特徴は、カソード供給ガスを加湿する加湿手段(22)と、加湿手段(22)で加湿されたカソード供給ガスの酸素濃度を検出する供給ガス酸素濃度検出手段(27)と、加湿手段(22)で加湿されたカソード供給ガスの全圧を検出する供給ガス圧力検出手段(28)と、供給ガス酸素濃度検出手段(27)により検出したカソード供給ガス中の酸素濃度と供給ガス圧力検出手段(28)により検出したカソード供給ガスの全圧とから、カソード供給ガス中の酸素分圧を取得する供給ガス酸素分圧取得手段と、カソード供給ガスの窒素分圧を取得する供給ガス窒素分圧取得手段と、カソード供給ガスの全圧から酸素分圧と窒素分圧とを減算して、カソード供給ガス中の水蒸気分圧を取得する供給ガス水蒸気分圧取得手段と、カソード供給ガス中の水蒸気分圧と流量検出手段(24)により検出された空気流量とからカソード供給ガスに含まれる水分量を加湿量として取得する加湿量取得手段とを備え、残留水量取得手段は、生成水量に加湿量を加算した値から排水量を減算して燃料電池(10)内部における残留水量を取得することである。
これにより、カソード供給ガスの加湿量を考慮して燃料電池(10)の残留水量を算出することができ、燃料電池(10)内部の水分状態を精度よく診断することができる。
また、本発明の第3の特徴は、燃料電池(10)の運転を停止させる際に、燃料電池(10)の空気極に乾燥空気を供給するパージ処理を行うパージ手段を備え、パージ手段は、排ガス酸素濃度取得手段または排ガス酸素濃度取得手段により検出または取得したカソード排ガス中の酸素濃度が所定値を下回っている場合に、パージ処理を行うことである。これにより、燃料電池(10)内部の水分量状態に基づいて乾燥処理を効率よく行うことができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。図1は本実施形態に係る燃料電池システムを示す模式図で、この燃料電池システムは例えば電気自動車に適用される。
図1に示すように、本実施形態の燃料電池システムは、水素と酸素との電気化学反応を利用して電力を発生する燃料電池10を備えている。この燃料電池10は、電力機器11や2次電池(図示せず)等に電力を供給するように構成されている。電気自動車の場合、車両走行駆動源としての電動モータが電力機器11に相当する。
本実施形態では燃料電池10として固体高分子電解質型燃料電池を用いており、基本単位となるセルが複数個積層され、且つ電気的に直列接続されている。セルの構成については後述する。燃料電池10では、以下の水素と酸素の電気化学反応が起こり電気エネルギが発生する。
(水素極:アノード)H2→2H++2e-
(空気極:カソード)2H++1/2O2+2e-→H2
燃料電池システムには、燃料電池10の出力電流を検出する電流検出手段としての電流センサ12が設けられている。電流センサ12で検出した電流信号は、後述する制御部40に入力されるようになっている。
燃料電池システムには、燃料電池10の空気極(正極)側に空気(酸素)を供給するための空気流路20と、燃料電池10の水素極(負極)側に水素を供給するための水素流路30が設けられている。
空気流路20の最上流部には、大気中から吸入した空気を燃料電池10に圧送するための空気供給装置21が設けられている。空気供給装置21としては、例えばコンプレッサを用いることができる。空気流路20における空気供給装置21と燃料電池10との間には、空気への加湿を行う加湿手段としての加湿器22が設けられ、空気流路20における燃料電池10の下流側には、燃料電池10に供給される空気の圧力を調整するための空気調圧弁23が設けられている。
空気流路20における空気供給装置21の上流側には、燃料電池10の空気極に供給されるカソード供給ガス(大気)の流量を検出するためのエアフロセンサ24が設けられている。空気流路20における燃料電池10の下流側で、かつ、空気調圧弁23の上流側には、燃料電池10の空気極から排出されるカソード排ガスの酸素濃度を検出する酸素センサ25と、カソード排ガスの圧力を検出する圧力センサ26が設けられている。酸素センサ25で検出した酸素濃度信号と圧力センサ26で検出した圧力信号は、後述する制御部40に入力されるようになっている。なお、エアフロセンサ24が本発明の流量検出手段に相当し、酸素センサ25が本発明の排ガス酸素濃度検出手段に相当し、圧力センサ26が本発明の排ガス圧力検出手段に相当している。
水素流路30の最上流部には、水素供給装置31が設けられている。本実施形態では、水素供給装置31として、水素が充填された高圧水素タンクを用いている。水素供給装置31からの燃料電池10への水素供給量の調整は、後述の制御部40により行われる。水素流路30における燃料電池10の下流側は、燃料電池10の上流側に接続されて水素流路30が閉ループに構成されている。これにより、水素流路30内で水素を循環させて、燃料電池10での未使用水素を燃料電池10に再供給するようにしている。そして、水素流路30における燃料電池10の下流側には、水素流路30内で水素を循環させるための水素ポンプ32が設けられている。
制御部(ECU)40は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータとその周辺回路にて構成されている。そして、制御部40には、電流センサ12からの電流信号、酸素センサ25からの酸素濃度信号、圧力センサ26からの圧力信号等が入力される。また、燃料電池制御部40は、演算結果に基づいて、空気供給装置21、加湿器22、空気調圧弁23、水素ポンプ32等に制御信号を出力する。
次に、本実施形態の燃料電池システムの水分量診断制御について説明する。図2は、制御部40のCPUがROM等に格納された制御プログラムにしたがって行う水分量診断制御の流れを示すフローチャートである。図2に示す水分量診断制御は、所定の制御間隔で繰り返し行われる。
図2に示すように、まず、燃料電池システムの運転を終了させるか否かを判定する(S100)。この結果、燃料電池システムの運転を終了させないと判定された場合には(S100:NO)、エアフロセンサ24によりカソード供給ガスの流量を測定し(S110)、酸素センサ25によりカソード排ガスの酸素濃度を測定し(S120)、圧力センサ26によりカソード排ガスの圧力を測定し(S130)、電流センサ12により燃料電池10の出力電流を測定する(S140)。
次に、燃料電池10の空気極からの排水量を算出する(S150)。ここで、排水量の算出方法について説明する。
図3は、エアフロセンサ24を通過するカソード供給ガスの組成と、酸素センサ25および圧力センサ26を通過するカソード排ガスの組成を示している。カソード供給ガス(大気)は、酸素と窒素を約2:8の割合で含んでおり、圧力は大気圧となっている。カソード供給ガス中の酸素が電気化学反応で消費され、電気化学反応により発生する生成水の一部が水蒸気として排出される。このためカソード排ガスは、大気に対して、酸素が減少し、水蒸気が新規に加わっている。カソード排ガスの圧力は、燃料電池10出口の背圧であり、エアフロセンサ24を通過するカソード供給ガスより高圧となっている。
窒素は電気化学反応に関与しないため、ガス中の窒素の組成は変化せず、カソード供給ガスとカソード排ガスにおける窒素モル分率は同一となっている。このため、圧力センサ26で測定したカソード排ガスの全圧に既知の窒素モル分率を乗算することで、カソード排ガス中の窒素分圧を取得することができる。そして、カソード排ガスの全圧に酸素センサ25で測定した酸素濃度を乗算することで、カソード排ガス中の酸素分圧を取得することができる。
図3に示すように、カソード排ガスは、主に窒素と酸素と水蒸気から構成されているので、カソード排ガスの全圧から窒素分圧と酸素分圧を減算することで、水蒸気分圧を取得することができる。そして、エアフロセンサ24で測定した空気流量に水蒸気分圧を乗算することで、カソード排ガスに含まれる水蒸気流量を取得することができ、気体の状態方程式を用いて単位時間あたりの燃料電池10の空気極からの排水量を算出することができる。
図2に戻り、S140で測定した出力電流から電気化学反応で発生する生成水量を算出する(S160)。電気化学反応による生成水量〔mol/s〕は、出力電流I/(2×F)で求めることができる。ただし、Fはファラデー定数である。
次に、生成水量から排水量を減算することで、燃料電池10の空気極における残留水量を算出し(S170)、残留水量に基づいて燃料電池10の水分量を診断する(S180)。
図4は、燃料電池10の出力と残留水量の関係を示している。図4に示すように、燃料電池10の出力は、残留水量の増加にともなって増加し、所定の残留水量でピークに達した後、残留水量の増加に伴って減少する。このため、燃料電池10の出力がピーク付近となる残留水量の範囲の上限値と下限値を予め設定しておき、S170で取得した残留水量が上限値を上回っている場合に水分過剰と診断し、下限値を下回っている場合に水分不足と診断することができる。
図2に戻り、S180の診断結果に基づいて燃料電池10の内部水分量の制御を行う(S190)。燃料電池10の内部水分量の制御は、例えば加湿器22による燃料電池10へのカソード供給ガスの加湿量の調整により行うことができる。さらに、空気供給装置21による燃料電池10への空気供給量の調整や空気調圧弁23による燃料電池10への空気供給圧力の調整を行うことで、燃料電池10内での水分蒸発量を調整して内部水分量を制御することができる。
次に、燃料電池10を運転終了させる際の水分除去処理について説明する。燃料電池10内部に多量の水分を残留させたまま燃料電池10を停止させた場合には、低温環境下で残留水が凍結して、燃料電池10が始動できなくなる。このため、燃料電池10を停止させる際に、燃料電池10内部の残留水量を運転時における適正水分量より少ない低温時始動可能範囲(図4参照)にする必要がある。
そこで、S100の判定処理で、燃料電池システムの運転を終了させると判定された場合には(S100:YES)、以下のように燃料電池10の水分除去処理を行う。まず、酸素センサ25によりカソード排ガスの酸素濃度を測定し(S200)、カソード排ガスの酸素濃度が所定値を上回っているか否かを判定する(S210)。この判定処理では、カソード排ガス中の酸素濃度から燃料電池10の残留水量を推定しており、「所定値」は低温時始動可能範囲の上限水分量に対応する酸素濃度である。
S210の判定処理の結果、カソード排ガスの酸素濃度が所定値を上回っていないと判定された場合には(S210:NO)、カソード排ガス中に水蒸気が多く含まれており、燃料電池10の残留水量が低温時始動可能範囲を上回っていると推定できるので、パージ処理を行い(S220)、S200に戻る。パージ処理は、燃料電池10の空気極に乾燥空気を供給すること行うことができる。
一方、カソード排ガスの酸素濃度が所定値を上回っていると判定された場合には(S210:YES)、カソード排ガス中の水蒸気が少なくなり、燃料電池10の残留水量が低温時始動可能範囲内であると推定できるので、燃料電池システムの運転を終了させる。
以上説明したように、カソード供給ガスの流量を測定し、カソード排ガスの酸素濃度と圧力を測定することで、燃料電池10内部の水分状態、特に空気極における水分状態を精度よく診断することができる。さらに、燃料電池10の運転終了時にカソード排ガスの酸素濃度を測定することで、燃料電池10の内部水分量を診断することができ、燃料電池運転停止時における水分除去処理を効率よく行うことができる。
なお、本発明の排ガス酸素分圧取得手段、排ガス窒素分圧取得手段、排ガス水蒸気分圧取得手段、排水量取得手段、残留水量取得手段、水分状態診断手段は、それぞれ制御部40の処理によって構成されるものであり、排ガス酸素分圧取得手段、排ガス窒素分圧取得手段、排ガス水蒸気分圧取得手段、排水量取得手段はS150の処理に対応し、残留水量取得手段はS170の処理に対応し、水分状態診断手段はS180の処理に対応している。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本第2実施形態では、酸素センサ25を用いることなく、燃料電池10の出力電流に基づいてカソード排ガスの酸素濃度を取得している。
図5は、本第2実施形態の制御部40のCPUがROM等に格納された制御プログラムにしたがって行う水分量診断制御の流れを示すフローチャートである。
図5に示すように、本第2実施形態では、酸素センサ25により酸素濃度測定S120に代えて、燃料電池10の出力電流に基づいて電気化学反応で消費された酸素量を算出している(S141)。電気化学反応による消費酸素量〔mol/s〕は、出力電流I/(4×F)で求めることができる。ただし、Fはファラデー定数である。
そして、排水量算出処理S150において、大気中の酸素量からS141で算出した消費酸素量を減算してカソード排ガス中の残存酸素量を算出し、カソード排ガス中の酸素分圧を算出することができる。このように、燃料電池10の出力電流から酸素消費量を算出することで、酸素センサ25を用いることなく、カソード排ガス中の酸素分圧を間接的に取得することができる。
なお、本発明の酸素濃度取得手段は制御部40の処理によって構成されるものであり、S141の処理に対応している。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本第3実施形態では、カソード供給ガスの加湿量を考慮して燃料電池10の残留水量を算出している。
図6は、本第3実施形態の燃料電池システムを示す模式図である。図6に示すように、本第3実施形態の燃料電池システムには、空気流路20における加湿器22の下流側で、かつ、燃料電池10の上流側にカソード供給ガスの酸素濃度を検出する酸素センサ27とカソード供給ガスの圧力を検出する圧力センサ28が設けられている。これらのセンサ27、28の出力信号は制御部40に入力される。なお、酸素センサ27が本発明の供給ガス酸素濃度検出手段に相当し、圧力センサ28が本発明の供給ガス圧力検出手段に相当している。
図7は、本第3実施形態の制御部40のCPUがROM等に格納された制御プログラムにしたがって行う水分量診断制御の流れを示すフローチャートである。図7に示すように、本第3実施形態では、S130でアノード排ガスの圧力を測定した後で、酸素センサ27でカソード供給ガスの酸素濃度を測定し(S131)、圧力センサ28でカソード供給ガスの圧力を測定している(S132)。
排水量算出処理S150では、カソード供給ガスの酸素濃度と圧力と用い、第1実施形態で説明したカソード排ガス中の水分量を算出する手順と同様の手順によりカソード供給ガス中の水分量を算出する。さらに、燃料電池10の残留水量を算出する際には、カソード供給ガス中の水分量と燃料電池10の出力電流から算出される生成水量とを加算した値から、排水量を減算する。
以上のように、カソード供給ガスの酸素濃度と圧力を測定し、カソード供給ガスに含まれる水分量を取得することで、カソード供給ガスの加湿量を考慮して燃料電池10の残留水量を算出することができ、燃料電池10の空気極における水分状態を精度よく診断することができる。なお、本発明の供給ガス酸素分圧取得手段、供給ガス窒素分圧取得手段、供給ガス水蒸気分圧取得手段、加湿量取得手段は制御部40の処理によって構成されるものであり、供給ガス酸素分圧取得手段、供給ガス窒素分圧取得手段、供給ガス水蒸気分圧取得手段、加湿量取得手段はS150の処理に対応している。
第1実施形態の燃料電池システムの模式図である。 第1実施形態の水分量診断制御の流れを示すフローチャートである カソード供給ガス(大気)の組成とカソード排ガスの組成を示す図である。 燃料電池の出力と残留水量の関係を示す特性図である。 第2実施形態の水分量診断制御の流れを示すフローチャートである 第3実施形態の燃料電池システムの模式図である。 第3実施形態の水分量診断制御の流れを示すフローチャートである
符号の説明
10…燃料電池、12…電流センサ、20…空気経路、21…空気供給装置、22…加湿器、23…空気調圧弁、24…エアフロセンサ、25…酸素センサ、26…圧力センサ、27…酸素センサ、28…圧力センサ、30…水素経路、31…水素供給装置、40…制御部。

Claims (3)

  1. 酸素と水素を電気化学反応させて電気エネルギーを発生させる燃料電池(10)と、
    前記燃料電池(10)の出力電流を検出する電流検出手段(12)と、
    前記燃料電池(10)のカソード側に供給される空気であるカソード供給ガスの流量を検出する流量検出手段(24)と、
    前記燃料電池(10)のカソード側から排出されるカソード排ガス中の酸素濃度を検出する排ガス酸素濃度検出手段(25)と、
    前記カソード排ガスの全圧を検出する排ガス圧力検出手段(26)とを備える燃料電池システムであって、
    前記排ガス酸素濃度検出手段(25)により検出した前記カソード排ガス中の酸素濃度と前記排ガス圧力検出手段(26)により検出した前記カソード排ガスの全圧とから、前記カソード排ガス中の酸素分圧を取得する排ガス酸素分圧取得手段と、
    前記カソード排ガスにおける窒素分圧を取得する排ガス窒素分圧取得手段と、
    前記カソード排ガスの全圧から前記酸素分圧と前記窒素分圧とを減算して、前記カソード排ガス中の水蒸気分圧を取得する排ガス水蒸気分圧取得手段と、
    前記水蒸気分圧と前記流量検出手段(24)により検出された空気流量とから前記カソード排ガスに含まれる水分量を排水量として取得する排水量取得手段と、
    前記燃料電池(10)の出力電流に基づいて前記電気化学反応で生成する生成水量を取得し、前記生成水量から前記排水量を減算して前記燃料電池(10)内部における残留水量を取得する残留水量取得手段と、
    前記残留水量取得手段により取得された前記残留水量に基づいて前記燃料電池(10)内部における水分状態を診断する水分状態診断手段と
    前記燃料電池(10)の運転を停止させる際に、前記燃料電池(10)の空気極に乾燥空気を供給するパージ処理を行うパージ手段とを備え、
    前記パージ手段は、前記排ガス酸素濃度検出手段により検出したカソード排ガス中の酸素濃度が所定値を下回っている場合に、前記パージ処理を行うことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 酸素と水素を電気化学反応させて電気エネルギーを発生させる燃料電池(10)と、
    前記燃料電池(10)の出力電流を検出する電流検出手段(12)と、
    前記燃料電池(10)のカソード側に供給される空気の流量を検出する流量検出手段(24)と、
    前記カソード排ガスの全圧を検出する圧力検出手段(26)とを備える燃料電池システムであって、
    前記燃料電池(10)の出力電流に基づいて前記電気化学反応による消費酸素量を取得し、空気中の酸素量から前記消費酸素量を減算して前記カソード排ガス中の酸素濃度を取得する排ガス酸素濃度取得手段と、
    前記排ガス酸素濃度取得手段により取得した前記カソード排ガス中の酸素濃度と前記圧力検出手段(26)により検出した前記カソード排ガスの全圧とから、前記カソード排ガス中の酸素分圧を取得する排ガス酸素分圧取得手段と、
    前記カソード排ガスにおける窒素分圧を取得する排ガス窒素分圧取得手段と、
    前記カソード排ガスの全圧から前記酸素分圧と前記窒素分圧を減算して水蒸気分圧を取得する排ガス水蒸気分圧取得手段と、
    前記水蒸気分圧と前記流量検出手段(24)により検出された空気流量とから前記カソード排ガスに水蒸気として含まれる排水量を取得する排水量取得手段と、
    前記燃料電池(10)の出力電流に基づいて前記電気化学反応で生成する生成水量を取得し、前記生成水量から前記排水量を減算して前記燃料電池(10)内部における残留水量を取得する残留水量取得手段と、
    前記残留水量取得手段により取得された前記残留水量に基づいて前記燃料電池(10)内部における水分状態を診断する水分状態診断手段と
    前記燃料電池(10)の運転を停止させる際に、前記燃料電池(10)の空気極に乾燥空気を供給するパージ処理を行うパージ手段とを備え、
    前記パージ手段は、前記排ガス酸素濃度取得手段により取得したカソード排ガス中の酸素濃度が所定値を下回っている場合に、前記パージ処理を行うことを特徴とする燃料電池システム。
  3. 前記カソード供給ガスを加湿する加湿手段(22)と、
    前記加湿手段(22)で加湿された前記カソード供給ガスの酸素濃度を検出する供給ガス酸素濃度検出手段(27)と、
    前記加湿手段(22)で加湿された前記カソード供給ガスの全圧を検出する供給ガス圧力検出手段(28)と、
    前記供給ガス酸素濃度検出手段(27)により検出した前記カソード供給ガス中の酸素濃度と前記供給ガス圧力検出手段(28)により検出した前記カソード供給ガスの全圧とから、前記カソード供給ガス中の酸素分圧を取得する供給ガス酸素分圧取得手段と、
    前記カソード供給ガスにおける窒素分圧を取得する供給ガス窒素分圧取得手段と、
    前記カソード供給ガスの全圧から前記酸素分圧と前記窒素分圧とを減算して、前記カソード供給ガス中の水蒸気分圧を取得する供給ガス水蒸気分圧取得手段と、
    前記カソード供給ガス中の水蒸気分圧と前記流量検出手段(24)により検出された空気流量とから前記カソード供給ガスに含まれる水分量を加湿量として取得する加湿量取得手段とを備え、
    前記残留水量取得手段は、前記生成水量に前記加湿量を加算した値から前記排水量を減算して前記燃料電池(10)内部における残留水量を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
JP2006312640A 2006-11-20 2006-11-20 燃料電池システム Expired - Fee Related JP5103877B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006312640A JP5103877B2 (ja) 2006-11-20 2006-11-20 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006312640A JP5103877B2 (ja) 2006-11-20 2006-11-20 燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008130308A JP2008130308A (ja) 2008-06-05
JP5103877B2 true JP5103877B2 (ja) 2012-12-19

Family

ID=39555946

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006312640A Expired - Fee Related JP5103877B2 (ja) 2006-11-20 2006-11-20 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5103877B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5003792B2 (ja) * 2010-05-07 2012-08-15 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
US20130149628A1 (en) * 2011-12-12 2013-06-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Method of estimating amiount of liquid water in fuel cell, method of estimating amount of liquid water discharged from fuel cell, estimation apparatus of liquid water amount in fuel cell and fuel cell system
JP2013161662A (ja) * 2012-02-06 2013-08-19 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 燃料極の評価方法
US10115288B2 (en) 2016-04-15 2018-10-30 Ingersoll-Rand Company Automatic battery fluid reminder system for vehicles with flooded lead acid batteries and method thereof

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3894026B2 (ja) * 2001-05-18 2007-03-14 株式会社デンソー 燃料電池内部の水分測定方法
JP4744058B2 (ja) * 2002-09-24 2011-08-10 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP2004146236A (ja) * 2002-10-25 2004-05-20 Denso Corp 燃料電池システム
JP2006261002A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Aisin Seiki Co Ltd 燃料電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008130308A (ja) 2008-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4380231B2 (ja) 燃料電池システム
JP4810927B2 (ja) 燃料電池システム
WO2008108451A1 (ja) 燃料電池システム、電極触媒の劣化判定方法、および移動体
US8691451B2 (en) Method for controlling amount of air supplied to fuel cell
JP5003792B2 (ja) 燃料電池システム
JP2007103172A (ja) 燃料電池システムおよびそのガス排出方法
JP2004164909A (ja) 燃料電池システム
US8088524B2 (en) Fuel battery system
JP2001155752A (ja) 燃料電池の制御装置
JP5103877B2 (ja) 燃料電池システム
JP5521909B2 (ja) 燃料電池システムおよび該燃料電池システムを搭載する移動体
JP3928526B2 (ja) 燃料電池システム
JP4654687B2 (ja) 燃料電池システム
US10714775B2 (en) Fuel cell system
JP4973138B2 (ja) 燃料電池システム
JP5581880B2 (ja) 燃料電池システム
JP5411443B2 (ja) 燃料電池システム
JP2004273162A (ja) 燃料電池制御システム
JP4968113B2 (ja) 燃料電池システム
JP4513308B2 (ja) 燃料電池システム
JP2014220094A (ja) 燃料電池システム
JP2008021448A (ja) 燃料電池システムおよび燃料電池の制御方法
KR101282698B1 (ko) 연료전지 시스템의 반응가스 공급량 결정 방법
JP4734829B2 (ja) 燃料電池システム
JP5151275B2 (ja) 燃料電池内水分量推定システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120110

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120904

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120917

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151012

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees