JP5103816B2 - 信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理装置に関するものである。この信号処理装置は、一定の角度範囲内に送信波を照射し、その送信波に対する反射波を受信した際に、その反射波の受信信号に基づいて反射物体を検出する車両用レーダ装置に好適なものである。また、本発明は車載用以外のレーダ装置にも適用できる。
従来、特許文献1や特許文献2に記載のレーダ装置のように、レーザ光を発光し、対象物体にレーザ光が照射されて反射することにより得られる受信信号波形のピークを使って対象物体との距離を計測する方法がある。この方式によれば、レーザ発光を開始した時間と受信信号のピーク波形の頂点との時間差(ピーク時間)を計測することにより、次式の計算を行って、対象物体までの距離を計測する。
(数1)
距離=ピーク時間×光速/2
このピーク時間を計測する場合、アナログ信号処理を行うことでレーザ発光を開始した時間と受信信号のピーク波形の中心(ピーク中心)との時間差を求める方法と、受信信号をアナログ・デジタル変換(AD変換)してデジタル的にピーク中心を求めてレーザ発光を開始した時間からの時間を求める方法がある。
このうち、デジタル的にピーク中心を求める方法については、特許文献1に記載のように、受信信号のS/N比を向上させる目的で積算処理を行うものにおいて使用される。積算処理とは、同一対象物体からの受信信号を一定数加算することをいう。同一対象物体からの受信信号に対してN回の加算処理を行うことにより、反射ピークの強度はN倍となるが、ランダムノイズ信号の強度の場合は√N倍となるため、反射ピークのみが強調されて、ランダムノイズと区別ができるようになる。この積算処理は、反射ピークの強度が弱く、ランダムノイズと区別できないような状況において、反射信号のピークを強調して取り出すために有効となる。
この積算処理では、AD変換によってデジタル信号に変換された受信信号を積算している。これは、積算処理では、受信した時間が互いに異なる受信信号同士を加算するため、過去の受信信号の加算結果を記録しておく必要があり、デジタル信号に変換された受信信号を記録しておけば、容易に実現できるからである。
特許文献1の図2(c)には、AD変換回路を使用して積算演算を実現する構成が示されている。このAD変換回路は、サンプリング周期毎に飛び飛びにサンプリングが実現されるため、受信信号のピーク波形の中心位置が、必ずしもサンプリングされるとは限らない。そこで、AD変換回路を使用する場合、サンプリングした結果からピーク波形の中心を推定することが必要となる。つまり、積算してピークを強調した波形から、ピーク中心を抽出する処理が必要となる。
特許文献1の図4(b)にはピーク中心を推定する方法が示されており、特許文献2の図14(b)にもピーク中心を推定する方法が具体的に示されている。ここで、特許文献2の図14(b)を用いて、特許文献2におけるピーク中心を推定する方法について説明する。先ず、特許文献2の図14(b)に示すように、積算処理によって得られたピーク波形に対して一定の閾値を設定し、ピーク波形と閾値の交点2点を求める。閾値は、ピーク波形の最大値(AD変換結果の積算値における最大値)に対して、0<k<1の範囲の係数kを乗じることで得られる。
ピーク波形と閾値の交点を求めるために、先ず、閾値を上下にはさむ2点のポイントを検出する。例えば、図14(b)における(t1,a1)、(t2,a2)の2点は、ピーク波形の立上り部分で閾値を上下にはさんでおり、(t3,a3)、(t4,a4)の2点は、ピーク波形の立下り部分において閾値を上下にはさんでいる。
(tx,ax)のtx(x=1,2,3,4)は、レーザ光の発光開始からの経過時間であり、AD変換のサンプリングポイント上にある。また、ax(x=1,2,3,4)は、txポイント上における受信信号の積算結果である。この閾値をはさむ上下2点を直線で結び、閾値と直線との時間軸上の交点をT1、T2とすると、このT1、T2は次式で算出される。
(数2)
T1=(閾値−a1)×(t2−t1)/(a2−a1)+t1
(数3)
T2=(a3−閾値)×(t4−t3)/(a3−a4)+t3
T1、T2が求まると、ピーク波形の中心の時間を次式を計算して推定する。
(数4)
ピーク中心推定時間=(T1+T2)/2
特開2004−177350号公報 特開2005−257405号公報
上述した従来のレーダ装置では、上記数式4で算出したピーク中心推定時間を用いて上記数式1を計算することで対象物体までの距離を計測するため、このピーク中心推定時間の推定精度が、そのまま距離算出の精度となる。従って、ピーク波形のピーク幅に対してAD変換のサンプリングポイントの間隔が粗い場合、上記数式4で算出される推定時間の誤差が大きくなる。
ここで、ピーク中心推定時間の推定誤差について定量的に評価するために、ガウス波形をピーク波形のモデルに用いて考察する。ガウス波形は、次式で表されるもので、定量的に扱い易い。
(数5)
ガウス波形(t)=exp{−a×(t−b)×(t−b)}
上記数式5における”b”は、ピーク波形の中心位置を与えるパラメータである。図8(a)に、上記数式5のガウス波形を使ったピーク中心位置が異なる2つのピーク波形のモデルを重ねて示す。図8(a)において、縦軸線に平行な複数の縦線はAD変換のサンプリングポイントの時間を表すものであり、AD変換結果は、複数の縦線と波形の交わる点のピーク値を出力することになる。図8(a)の左側の波形はピーク中心がサンプリングされる位置にあり、右側の波形はピーク中心がサンプリングされない位置にある。
図8(b)は、図8(a)の波形に対するAD変換結果(グラフ上の点)を補間曲線で結んだものを、元の波形に重ねて示したものである。図8(b)の右側のピーク波形(ピーク中心がサンプリングされない波形)は、補間曲線で結んだグラフが元の波形に対してずれた形状になっている。この”ずれ”の現象は、サンプリング間隔がピーク幅に対して粗くなればなるほど顕著になる。
図8(c)は、図8(b)の左側のピーク波形(ピーク中心がサンプリングされる波形)に対して閾値を設定(係数k=0.625)して重ねて示したものである。(t1,a1)、(t2,a2)は、ピーク波形の立上り部分において閾値をはさむ2点であり、(t2,a2)、(t3,a3)は、ピーク立下りにおいて閾値をはさむ2点である。このピーク波形の立上り部分と立下がり部分の2箇所における2点の値を使ってT1とT2を算出し、上記数式4からピーク中心推定時間を算出すると、その算出結果は、実際のピーク中心と一致する。これは、図8(c)に示すピーク波形の場合、ピーク中心がAD変換にてサンプリングされたため、サンプリングポイントを中心として左右対称の波形になり、その結果、T1及びT2共にピーク中心に対して左右対称に位置するからである。
図8(d)は、図8(b)の右側のピーク波形(ピーク中心がサンプリングされていない波形)に対して閾値を設定(係数k=0.625)して重ねて示したものである。(t1,a1)、(t2,a2)は、ピーク波形の立上り部分において閾値をはさむ2点であり、(t3,a3)、(t4,a4)は、ピーク波形の立下り部分において閾値をはさむ2点である。このピーク波形の立上り部分と立下り部分の2箇所における2点の値を使ってT1とT2を算出し、上記数式4からピーク中心推定時間を算出すると、補間曲線で結んだ曲線の非対称性から分かるように、その算出結果は、実際のピーク中心と一致しない。従って、ピーク中心がサンプリングされていないピーク波形の場合、サンプリングされたポイントを結んで元の波形を復元しようとしても、サンプリングポイントがピーク中心に対して左右非対称であるため、上記数式4を算出することで推定されるピーク中心推定時間は、実際のピーク中心と一致しないのである。
この問題を解消するには、例えば、AD変換のサンプリング周波数を高くする(サンプリング間隔を細かくする)ことが考えられ、サンプリング周波数を高くすればするほど、ピーク中心がサンプリングされない場合におけるピーク中心推定時間は、実際のピーク中心に一致していく。但し、実際のレーダ装置に用いられる回路において、サンプリング周波数を無限に高くすることは不可能であり、回路上の各種の制約によって、使用できるサンプリング周波数には上限値が存在する。
しかしながら、サンプリング周波数を無限に高くすることは出来ないまでも、回路上の各種制約から定まるサンプリング周波数の上限値よりも高いサンプリング周波数にすることが出来るならば、ピーク中心推定時間の推定誤差を小さくすることができるため(言い換えれば、距離算出の精度を高めることができるため)、その効果は大きい。
図9(a)に、図8(b)に示したピーク波形に対して2倍のサンプリング周波数でサンプリングした場合のサンプリングポイントを示す。この2倍の周波数でサンプリングにした場合の効果を定量的に評価するために、上記数式4で推定したピーク中心推定時間と実際のピーク中心時間とのずれ時間を上記数式1を使って距離に換算して比較する。ピーク中心の推定ずれ時間を距離誤差に換算して比較する理由は、時間のずれを示すより、距離誤差を示したほうが、センサの性能としての差が分かり易いからである。
図9(b)は、図8(b)に示したサンプリング間隔でサンプリングした場合に対して、上記数式4の算出結果と実際のピーク中心とのずれ時間を距離に換算したグラフである。一方、図9(c)は、図9(a)に示したサンプリング間隔でサンプリングした場合に対して、上記数式4の算出結果と実際のピーク中心とのずれ時間を距離に換算したグラフである。図9(b)及び(c)の横軸である距離は、レーダ装置に対する対象物体までの距離であり、縦軸である算出誤差は、対象物体からの受信信号波形のピーク推定値ずれを距離に換算したものである。
図9(b)の場合、距離に換算して最大で約0.25[m]の誤差を発生しているが、図9(c)場合には最大で約0.01[m]の誤差に収まっている。また、算出誤差の波形に関して図9(b)と図9(c)を比較すると、センサ性能に明確な差がでていることがわかる。図9(b)の場合、誤差は対象物体の存在する位置に大きく影響されるが、図9(c)の場合、誤差は対象物体の存在する位置にあまり影響されない。
すなわち、サンプリング周波数を2倍にするだけで、距離の誤差が大幅に低減される効果があることがわかる。但し、図9(c)に示した誤差結果は、ガウス波形をピーク波形とし、サンプリング周波数を40M[Hz]とした場合ではあるが、ピーク波形がガウス波形以外の他の形状を示したり、別のサンプリング周波数とした場合であっても、距離の誤差を減らす効果が得られることは容易に推測できる。
以上の説明から、実際のレーダ装置に用いられる回路において、サンプリング周波数の上限値の制約を維持しつつ、その上限値の2倍のサンプリング周波数でサンプリングが実現できたならば、レーダ装置の距離算出性能をアップすることが可能になる。言い換えれば、AD変換のサンプリング周波数に起因する算出距離の誤差を低減することができる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、AD変換のサンプリング周波数の上限値を維持したまま、AD変換のサンプリング周波数に起因する算出距離の誤差を低減することができる信号処理装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の信号処理装置は、
AD変換のサンプリングに使用するADクロックを生成するものであって、同じ周波数で互いに位相が異なる複数のADクロックを生成するADクロック生成手段と、
個々のAD変換手段が、互いに位相が異なるADクロックをADクロック生成手段から入力し、その入力したADクロックのタイミングで、同一のアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のAD変換手段と、
個々のAD変換手段によって変換された個々のAD変換結果のデータを、個々のAD変換手段が入力したADクロックと同じクロックのタイミングで別々に記録する複数の第1記録手段と、
個々の第1記録手段が記録した個々のデータを、個々のAD変換手段が入力した何れか1つのADクロックと同じクロックのタイミングで別々に記録する複数の第2記録手段と、
データの書込みと読込みがそれぞれ独立して実行可能であって、複数の第2記録手段において使用されるクロックと同じクロックのタイミングで、個々の第2記録手段が記録した個々のデータをひとかたまりのデータとして書込むとともに、書込み済みのひとかたまりのデータを個々のデータに分割し、分割したデータの個数に応じた回数に分けて、データの書込みに使用されるクロックと異なるクロックのタイミングで、個々のデータを読込むデータ読み書き手段と、
データ読み書き手段がデータの読込みにおいて使用するクロックと同じクロックのタイミングで、データ読み書き手段の読込んだ個々のデータを用いて、所定の信号処理を実行する信号処理手段と、を備えることを特徴とする。
このような構成を採用することにより、AD変換のサンプリング周波数をみかけ上高くして、時間分解能を高める(サンプリング時間の間隔を短くする)ことができるようになる。従って、この信号処理装置の構成をレーダ装置に適用すれば、AD変換のサンプリング周波数に起因する算出距離の誤差の低減を図ることができるのである。
請求項2に記載の信号処理装置によれば、データ読み書き手段は、個々の第2記録手段が記録した個々のデータをひとかたまりのデータとして書込む際、信号処理手段において使用するデータのビット幅の複数倍のビット幅のデータとして書込むことを特徴とする。
これにより、個々の第2記録手段が記録した個々のデータを別々のデータとしてではなく、ひとかたまりのデータとして同時に書込むことができるため、一つのクロックで入力の同期を取ることが可能となる。
請求項3に記載の信号処理装置は、
所定の角度範囲内に送信波を照射し、その送信波に対する反射波を受信した際に、その反射波の強度に応じた受信信号を出力するレーダ手段を備え、
複数のAD変換手段は、レーダ手段の出力する同一のアナログ受信信号をデジタル信号に変換し、
信号処理手段は、所定の信号処理を実行する手段として、
データ読み書き手段の読込んだ個々のデータから、受信信号のピーク中心時間を算出するピーク中心時間算出手段と、
レーダ手段からの送信波の照射開始から、ピーク中心時間算出手段の算出したピーク中心時間までの時間から、反射物までの距離を算出する距離算出手段と、を備えることを特徴とする。
これにより、サンプリング時間の間隔が短くなったAD変換結果から反射物までの距離を算出するため、算出された距離の精度が向上するようになる。
請求項4に記載の信号処理装置によれば、
レーダ手段は、送信波を、所定の角度範囲内の異なる方向に向けて複数照射するものであり、
信号処理手段は、
レーダ手段から隣接して照射される所定個数の送信波に基づいて出力される所定個数の受信信号に対応する所定個数のデータから積算対象データ範囲を設定するものであって、一部の受信信号に対応するデータが重複して複数の積算対象データ範囲に属するように、所定個数よりも少ない個数分だけ積算対象データ範囲に属する受信信号に対応するデータをずらしながら複数の積算対象データ範囲を設定する設定手段と、
設定手段によって複数設定されたそれぞれの積算対象データ範囲に属する所定個数の受信信号に対応するデータを積算して、積算信号に対応する積算データを出力する積算手段と、をさらに備え、
ピーク中心時間算出手段は、積算信号のピーク中心時間を算出することを特徴とする。
このように、所定個数の受信信号に対応するデータを積算することにより、受信信号におけるS/N比を向上することができる。
なお、請求項5に記載のように、
レーダ手段は、送信波を、所定の角度範囲内の一定角度に向けて照射するものであり、
信号処理手段は、レーダ手段から出力される複数の受信信号に対応する複数のデータを積算して、積算信号に対応する積算データを出力する積算手段をさらに備え、
ピーク中心時間算出手段は、積算信号のピーク中心時間を算出するようにしても、受信信号におけるS/N比を向上することができる。
以下に、本発明の実施形態による信号処理装置について説明する。なお、本実施形態においては、本発明の信号処理装置を車両用レーダ装置に適用した例について説明する。本実施形態による車両用レーダ装置は、車両制御装置1に適用されており、車両用制御装置1は、車両用レーダ装置の検出結果に基づいて、所定距離以下の領域に障害物が存在する場合に警報を出したり、先行車両との車間距離を所定の車間距離に維持するため、車速を制御する機能を備えるものである。
図1は、車両制御装置1のシステムブロック図である。車両制御装置1は認識・車間制御ECU3を中心に構成されている。認識・車間制御ECU3はマイクロコンピュータを主な構成として、入出力インターフェース(I/O)および各種の駆動回路や検出回路を備えている。これらのハード構成は一般的なものであるので詳細な説明は省略する。
認識・車間制御ECU3は、車両用レーダ装置としてのレーザレーダセンサ5、車速センサ7、ブレーキスイッチ9、スロットル開度センサ11から各々検出信号を入力しており、警報音発生器13、距離表示器15、センサ異常表示器17、ブレーキ駆動器19、スロットル駆動器21および自動変速機制御器23に駆動信号を出力する。
また認識・車間制御ECU3には、警報音量を設定する警報音量設定器24、警報判定処理における感度を設定する警報感度設定器25、クルーズコントロールスイッチ26、図示しないステアリングホイールの操作量を検出するステアリングセンサ27、及び自動車に発生したヨーレートを検出するヨーレートセンサ28が接続されている。また認識・車間制御ECU3は、電源スイッチ29を備え、電源スイッチ29がオンされることにより、所定の処理を開始する。
レーザレーダセンサ5は、図2に示すように、発光部、受光部及びレーザレーダCPU70などを主要部として構成されている。発光部は、パルス状のレーザ光を、発光レンズ71及びスキャナ72を介して放射する半導体レーザダイオード(以下、単にレーザダイオードと記載)75を備えている。そして、レーザダイオード75は、レーザダイオード駆動回路76を介してレーザレーダCPU70に接続され、レーザレーダCPU70からの発光開始信号を受けてレーザ光を放射(発光)する。また、スキャナ72にはポリゴンミラー73が鉛直軸を中心に回転可能に設けられ、レーザレーダCPU70からの発光開始信号がモータ駆動部74に入力されると、このポリゴンミラー73は図示しないモータの駆動力により回転する。なお、このモータの回転位置は、モータ回転位置センサ78によって検出され、レーザレーダCPU70に出力される。
本実施形態のポリゴンミラー73は、面倒れ角が異なる6つのミラーを備えているため、車幅方向及び車高方向それぞれの所定角度の範囲で不連続にレーザ光が走査するように、レーザ光を出力することができる。このようにレーザ光を2次元的に走査させるのであるが、その走査パターンを図4を参照して説明する。なお、図4において、出射されたレーザビームのパターン122は、反射物の検知領域121内の右端と左端に出射された場合のみを示しており、途中は省略している。また、出射レーザビームパターン122は、図4では一例として略楕円形のものを示しているが、この形に限られるものではなく長方形等でもよい。さらに、レーザ光を用いるものの他に、ミリ波等の電波や超音波等を用いるものであってもよい。また、スキャン方式にこだわる必要はなく、距離以外に2方位を測定できる方式であればよい。
図4に示すように、レーザ光は、その照射方向をZ軸としたとき、これに垂直なXY平面内を順次走査するように照射される。本実施形態では、高さ方向であるY軸を基準方向、車幅方向であるX軸を走査方向とする。レーザ光は、例えば、X軸方向に所定角度ごとずらしながら327点分照射され、このX軸方向の327点分の照射がY軸方向に6走査ライン分繰り返される。従って、第1走査ラインから第6走査ラインまで、各走査ラインごとに、複数のレーザ光が照射されることになる。
上述した検知領域121にレーザ光を照射することで、このレーザ光による反射光が受光された場合、レーザレーダCPU70は、レーザ光の照射角度を示すスキャン角度θx,θyと測距された距離Lとを算出して、認識・車間制御ECU3へ出力する。なお、2つのスキャン角度θx,θyは、それぞれ出射されたレーザ光をYZ平面に投影した線とZ軸との角度を縦スキャン角θy、出射されたレーザビームをXZ平面に投影した線とZ軸との角度を横スキャン角θxと定義する。
レーザレーダセンサ5の受光部には、図示しない反射物に反射されたレーザ光を集光する集光レンズ81と、集光された反射光の強度に対応する電圧信号(受光信号)を出力する受光素子(フォトダイオード)83とが設けられている。この受光素子83が出力する受光信号は、増幅器85にて増幅された後にデジタル信号に変換され、そのデジタル信号に変換された所定個数の受光信号を積算して、その積算信号に基づいて反射物を検出する検出回路86に入力される。
図3に示すように検出回路86は、ADクロック発生部87、ロジッククロック発生部88、第1AD変換器89、第2AD変換器90、フリップフロップ回路(Flip-Flop circuit,以下”FF回路”と記す)91a、91b、92a、92b、書込みアドレス生成部93、DPRAM(Dual Port Random Access Memory)94、読込みアドレス生成部95、インバータ96、積算処理部98、ピーク中心算出部99、及び距離算出部100から構成される。
本実施形態では、第1AD変換器89や第2AD変換器90のサンプリング周波数の上限値の制約を維持しつつ、その上限値の2倍のサンプリング周波数でアナログ受光信号のサンプリングを実現したものである。
上述したように、実際のレーダ装置に用いられる回路において、サンプリング周波数を無限に高くすることは不可能であり、回路上の各種の制約によって、使用できるサンプリング周波数には上限値が存在する。また、この上限値のほか、AD変換器を載せるマイクロコンピュータのボード上の制約(ボードに載せる他のICの駆動周波数に起因する制限やEMC(Electro-Magnetic Compatibility)上の制約など)があるため、AD変換器そのものの上限よりも低いサンプリング周波数でサンプリングされる場合がある。従って、ボードの制約からくる限界値、又はAD変換器本来の持つ限界値を超えたサンプリング周波数で、サンプリングすることはできない。
ここで、図7を用いて、サンプリング周波数の限界値を維持しつつ、その限界値の2倍のサンプリング周波数でのサンプリングを可能にする考え方を説明する。図7は、アナログ受光信号の反射ピーク波形を示している。図7において、縦の実線は第1ADクロックによるサンプリングタイミングを示す。この第1ADクロックは、上述したように、ボード上の制約等からくるAD変換器を駆動できる最大のサンプリング周波数であり、この第1ADクロックの立ち上りのタイミングでAD変換が実現される。
図7の縦の実線と反射ピーク波形との交点は、AD変換が行われる箇所である。AD変換器には標本化保持(サンプル&ホールド)が必要であるものも必要でないものもあるが、この第1ADクロックの立上りでサンプル&ホールドを含む(又は含まない)AD変換処理が開始される。そして、次のADクロックが立上る前までにAD変換処理は終了しているものとする。
図7の縦の破線は、第1ADクロックに対して周期は同じで、位相が半周期ずれた第2ADクロックによるサンプリングタイミングを示している。この縦の破線と反射ピーク波形との交点は、第2ADクロックによりAD変換が行われる箇所である。ここで、第2ADクロックは、第1ADクロックとは異なる別のAD変換器(但し同一性能を有する)を駆動するものとする(第1ADクロックと第2ADクロックの2つのADクロックで、1個のAD変換器を駆動することはできない。)。
ここで、図7の第1ADクロックと第2ADクロックのAD変換結果(各ADクロックと反射ピーク波形との交点の値)を時間的に交互に取り出し、一つのAD変換結果にすることが出来れば、みかけ上サンプリング周波数の2倍の周波数でサンプリングしたことと同じ結果が得られる。つまり、サンプリンング周波数は上限値を使用しながら、得られる結果は上限値の2倍のサンプリング周波数でAD変換することが実現されるのである。
この考え方を実現したのが図3に示す構成である。増幅器85にて増幅された受光素子83から出力されたアナログ受光信号は、図3に示す2つのAD変換器(第1AD変換器89、第2AD変換器90)に同時に入力される。第1AD変換器89と第2AD変換器90は、同一機種で同じ性能を持ったものとする。
ADサンプリング用クロック(ADクロック)はADクロック発生部87から出力される。このADクロック発生部87から出力されるADクロックを第1ADクロックとする。第1ADクロックのデューティ比は50%とする。この第1ADクロックに対して同一のサンプリング周期をもち、位相が半周期ずれているクロックを第2ADクロックとする。第1ADクロックを基に第2ADクロックを生成するには、インバータ96に第1ADクロックを入力することで、位相を半周期ずらせばよい。インバータ96による位相のずれは、PLL回路(Phase-Locked loop,位相同期回路)97を用いるほど正確ではないが、AD変換するうえで、この精度の位相ずれを持ったサンプリングで問題がないならば、インバータ96を用いるのが容易である。
しかしながら、位相を正確に半周期ずらしてサンプリングすることが要求される場合にはPLL回路97が必要になる。従って、検出回路86の回路構成としては、サンプリングポイント間隔に影響する位相ずれの精度要求に応じて、インバータ96を用いるか、PLL回路97を用いるかを決定すればよい。
第1AD変換器89は第1ADクロックでサンプリングを実行し、第2AD変換器90は第2ADクロックでサンプリングを実行する。なお、標本化保持回路(Sample&Hold Circuits,S/H回路)や、折り返し雑音(高周波歪ともいう)等を取り除くための前置フィルタ回路は、第1AD変換器89及び第2AD変換器90の各々の内部に構成されている。なお、第1AD変換器89及び第2AD変換器90は、1種類のサンプリングクロックでサンプリングされるものであればよい。また、S/H回路や前置フィルタ回路を必要としていないAD変換器を採用することも可能である。
第1AD変換器89のAD変換結果は、第1ADクロックの立上りタイミングでFF回路91aに記録され、第2AD変換器90のAD変換結果は、第2ADクロックの立上りタイミングでFF回路92aに記録される。なお、FF回路91a、91b、92a、92bは、AD変換結果を取り扱うのに十分なビット数分のデータ幅を有している。
第1AD変換器89及び第2AD変換器90にそれぞれ接続せれている前段のFF回路91a、92aの後段のFF回路91b、92bには、第1ADクロックの信号線が共に接続されており、後段のFF回路91b、92bにおけるデータの記録は、第1ADクロックによって実行される。
ここで、前段のFF回路92aにおける記録処理は、第2ADクロックが立下る前に終了し、かつ、前段のFF回路92aの出力(Q)端子から出力される記録データは、後段のFF回路92bに入力される第1ADクロックの立上りに対して、セットアップタイム(記録するデータを予め確定させておくのに必要な最小時間)が確保されていることがタイミング上必要となる。このタイミングが成立していなければ、後段のFF回路92bでの記録は成功しないからである。
後段のFF回路91b、92bにおいて、前段のFF回路91a、92aのQ端子から出力される記録データが記録された時点で、2つの異なるタイミングでサンプリングされたAD変換結果は、全て第1ADクロックのタイミングでサンプリングされたデータとして扱うことが可能となる。
続いて、この2つの異なるデータの扱いについて説明する。図3に示すように、後段のFF回路91b、92bのQ端子から出力される2つの異なる記録データは、2つまとめてDPRAM94のポートA側のデータ入力端子(DinA)に入力される。ポートA側とは図3の左側端子のことである。
後段のFF回路91b、92bのQ端子から出力される記録データのビット幅を”M”とすると、DPRAM94のポートA側のデータ入力端子(DinA)のビット幅は”2×M”でなければならない。つまり、後段のFF回路91b、92bから出力される記録データは、別々のデータではなく、ひとかたまりのデータとしてDPRAM94に同時入力されることで、一つのADクロックで入力の同期を取ることが可能となる。具体的なビット幅としては、通常のAD変換結果は16ビットで扱える範囲であるため、DPRAM94のポートA側の入力は”16×2=32ビット”を入力データの単位とすればよい。DPRAM94のポートA側は、CLKA端子に入力される第1ADクロックに同期して動作する。
また、後段のFF回路91b、92b出力のDPRAM94への書込みアドレス(ポートA側のAdrsA端子入力)、及び書込み許可信号(WEA端子入力)は、書込みアドレス生成部93にて生成されてDPRAM94に入力される。このとき、AD変換結果の書込み開始タイミング(言い換えれば、書込みアドレスや書込み許可信号を出力するタイミング)は、図3に示すように、レーザレーダCPU70からの発光開始信号に基づいて決定される。つまり、レーザ光の発光が開始して一定時間経過してから(ゼロ時間でもよい)DPRAM94への書込みが開始される(この経過時間は、受光信号の波形データをどのタイミングから取得すべきかによって決まる。)。
このようにして、第1AD変換器89、及び第2AD変換器90から得られた2つのAD変換結果は、第1ADクロックに同期して、同時に、DPRAM94に一時記録される(書込まれる)。
DPRAM94に一時記録されたAD変換結果は、積算処理部98を行うためにDPRAM94のポートB側から出力される(読み込まれる)。ポートB側とは図3の右側端子のことである。ポートB側は、DPRAM94のCLKB端子に入力されるロジッククロックに同期して動作する。このロジッククロックは、ADクロックとは独立した別のクロックであり、図3に示すロジッククロック発生部88から出力され、積算処理部98やピーク中心算出部99にて使用される。なお、ロジッククロックは、ADクロックと同じクロックであってもよい。
DPRAM94のポートB側からAD変換結果を出力するタイミングは、読込みアドレス生成部95によって決定される。ここで、読込みを開始するタイミングは、書込みアドレス生成部93と同様に、発光開始信号を基に決定される(読込みアドレスが生成される。)。
しかし、DPRAM94の読込みはDPRAM94への書込みよりも必ず遅れて開始しなければならない。同一アドレスのRAMに対して、ポートB側の読込みとポートA側の書込みが同時に発生した場合、ポートA側で書き込んだデータが確定する前の不定状態でポートB側の読込みが実行されることになり、読込み結果が不定となるからである。
従って、読込みアドレス生成部95では、ポートB側の読込みはポートA側の書込みに対して一定時間遅らせて開始するように読込みアドレスを出力する。少なくともポートA側の1回目の書込みが終了した後に、読込みを開始させる必要がある。但し、この遅れ時間を長くするほど、後段の積算処理98へのデータの入力が遅れるため、遅れ時間は適切に設定する必要がある。
DPRAM94のポートB側のDoutB端子から出力されるAD変換結果のビット幅は、書込み時のビット幅である”2×M”ではなく、本来のAD変換結果のビット幅である”M”でなければならない。なぜならば、積算処理部98ではビット幅Mのデータを積算する処理を行うからであり、データの読込みは、第1AD変換器89及び第2AD変換器90の出力をひとかたまりにしたデータを、元通りの2つのデータに分けて、2回で読込むことが要求される。
よって、本実施形態で使用するDPRAM94は、ポートA側の入力ビット幅は”2×M”、ポートB側の出力ビット幅はその半分のビット幅Mとなるように、ポートA側とポートB側のバス幅変換機能を備えるものを採用する。具体的なビット幅については、ポートA側の入力ビット幅は32ビット単位、ポートB側の出力ビット幅は16ビット単位でデータが扱われる。
また、データの読込みを2回で行うことから、読込みアドレス生成部95は、読込みのデータ数が書込みのデータ数の2倍となるように読込みアドレスを生成する必要がある。仮に、DPRAM94のポートA側とポートB側に同じクロックが入力されている場合は、読込みは書込みの2倍の時間を要することになる。しかし、仮にポートB側のクロックをポートA側のクロックの2倍にする(ロジッククロックをADクロックの2倍にする)ことが検出回路86の回路構成上可能である場合には、AD変換結果の書込み時間と読込み時間を同じ時間にすることができる。
従って、本実施形態の最も効率的(最も高速)な使い方は、AD変換器のサンプリング周波数を上限値とし、ロジッククロックをサンプリング周波数の上限値の2倍で使用する場合となる。もし、ロジッククロックをサンプリング周波数の上限値の2倍以上にしたとしても、この場合AD変換結果の書込み処理が読込み処理に追いつかなくなり、その結果、読込みが失敗するからである。
DPRAM94から読込まれたデータが積算処理部98に入力されると、積算処理部98では、アナログ受光信号のAD変換結果であるデータ(以下、単に受光信号と記す)の中から、X軸方向において隣接して照射された所定個数のレーザ光に対応する所定個数の受光信号を、積算すべき受光信号範囲として指定する。積算処理部98では、指定範囲に属する受光信号の積算信号(積算受光信号)を算出する。この積算処理部98が指定する積算すべき受光信号の範囲及び積算信号の算出について、図5及び図6を用いて説明する。
図5は、検知領域121において所定角度範囲ずつずらして照射されるレーザ光にビーズ番号(受光信号に対してはスキャン番号)を付与しつつ、積算受光信号範囲を4とした場合の積算対象となる受信信号の範囲を模式的に示した図である。なお、図5においては、説明の簡略化のため、1走査ライン分のレーザ光のみを示している。
本実施形態による車両用レーダ装置によって先行車両を検知しようとした場合、その先行車両の後面にはレーザ光に対して反射強度の高いリフレクタが設けられており、また車体もリフレクタほどではないが比較的高い反射強度を備えている。従って、通常は、先行車両によって反射される反射光の強度は十分に高くなり、単一の反射光の受光信号から、先行車両を検出することが可能である。しかしながら、例えば、先行車両の後面に泥や雪等が付着している場合、その先行車両によって反射される反射光の強度が低下する。この場合、先行車両によって反射された反射光に対応する個々の受光信号からでは、先行車両を検出することができない可能性が生じる。
そのため、複数の受光信号を積算して、先行車両の反射波による受光信号を増幅し、強度の弱い反射波も検出可能としている。積算処理部98では、先ず、その積算すべき受光信号を指定する。つまり、図5に示すように、同一の走査ライン(同一面)において隣接する所定個数のレーザ光に対応する所定個数の受光信号を積算すべき受光信号として指定する。具体的には、まずライン1として、スキャン番号1〜4までの受光信号を指定し、次に、受光信号を1個分だけずらして、スキャン番号2〜5までの受光信号をライン2として指定する。以下、同様にして、隣接する4本のレーザ光の受光信号をライン324まで順番に指定していく。
このようにして、順次、積算受光信号範囲が指定されるのと同期して、指定された範囲に属する受光信号を積算した積算信号を出力する。この積算とは、図6に示すように、4個の受光信号の同一時間における受光信号のデジタル値を全て加算(積算)する処理をいう。このように、所定個数の受光信号を積算することにより、受光信号におけるS/N比を向上することができる。その理由は、特許文献1や特許文献2に記載されているので、その説明を省略する。
また、上述したように、積算処理部98は、受光信号を1個分ずつずらしながら、積算する受光信号の範囲を移動させる。このようにすれば、4個の受光信号を積算しながら、その積算信号による検知分解能の低下を最小限に抑制することができる。すなわち、単に、受光素子83から出力された受光信号を4個ごとに分けて、それぞれ積算信号を求めた場合、反射光の検出感度を向上することはできるが、一方で、積算信号による検知分解能が、大幅に低下してしまう。それに対して、積算する受光信号の範囲を、受光信号1個分ずつずらすようにすれば、検知分解能の低下を抑制できるのである。
なお、図5及び図6を用いた説明では、積算受光信号範囲を4としたが、これは説明を簡単にするために便宜的に定めたものであり、積算受光信号範囲、すなわち積算すべき受光信号の個数は、検知すべき対象物の大きさ、隣接するレーザ光間の角度、さらには最大検知距離に応じて任意の値に設定され得る。
図3に示す積算処理部98は、積算受光信号範囲をずらしつつ、各積算受光信号範囲に属する受光信号を積算した積算信号、すなわちライン1〜ライン(327−積算受光信号範囲+1)までの各ラインの積算信号を順番に出力する。
ピーク中心算出部99は、積算信号におけるピーク中心の発生時間を推定することで、ピーク中心推定時間を検出する。このピーク中心推定時間の推定手法について簡単に説明する。先ず、受光信号のサンプリング点(AD変換にてサンプリングされるタイミング)のAD変換結果の最大強度を検出し、次式に示すように、最大強度に所定の係数k(kは1以下の係数。例えば、0.5。)を乗じることで閾値を設定する。
(数6)
閾値=最大強度×k (0<k<1)
上記数式6を計算することによって閾値が設定されると、1サンプリング点ずつ、閾値とAD変換結果の強度を比較する。この比較によって、閾値をはさむ2点のAD変換結果を、受光信号波形の立上り部分と立下り部分の2箇所について検出する。すると、受光信号波形の立上り部分における閾値をはさむ2点(t1,a1)と(t2,a2)及び、受光信号波形の立下り部分における閾値をはさむ2点(t3,a3)と(t4,a4)が検出される。なお、ti(i=1,2,3,4)はサンプリング点での発光開始からの時間を表し、ai(i=1,2,3,4)はサンプリング点におけるAD変換結果を表している。
そして、この検出した4点を用いて、受光信号波形が閾値を横切ると推測される立上り時間T1及び立下り時間T2を算出する。具体的には、次式に示す直線補間の式を計算することで求める。
(数7)
T1=(閾値−a1)×(t2−t1)/(a2−a1)+t1
(数8)
T2=(a3−閾値)×(t4−t3)/(a3−a4)+t3
立上り時間T1と立下り時間T2の算出結果から、ピーク中心の発生時間を以下の式を計算することで推定する。
(数9)
ピーク中心推定時間=(T1+T2)/2
距離算出部98は、ピーク中心算出部97において算出されたピーク中心推定時間を用いて、レーザ発光開始からピーク中心推定時間までの時間から、反射物までの距離を算出する。この算出した反射物体までの距離はレーザレーダCPU70に出力される。
図2のレーザレーダCPU70は、距離算出部98から入力された反射物までの距離及び対応するレーザ光のスキャン角度θx,θyを基にして位置データを作成する。具体的には、距離及びスキャン角度θx,θyから、レーザレーダ中心を原点(0,0,0)とし、車幅方向をX軸、車高方向をY軸、車両前方方向をZ軸とするXYZ直交座標系における反射物の位置データを求める。そして、このXYZ直交座標系における位置データを測距データとして認識・車間制御ECU3へ出力する。
図1に示す認識・車間制御ECU3は、レーザレーダセンサ5からの測距データを基にして物体を認識し、その認識物体から得た先行車の状況に合わせて、ブレーキ駆動器19、スロットル駆動器21および自動変速機制御器23に駆動信号を出力することにより車速を制御する、いわゆる車間制御を実施する。また、認識物体が所定の警報領域に所定時間存在した場合等に警報する警報判定処理も同時に実施する。この場合の物体としては、自車の前方を走行する前車やまたは停止している前車等が該当する。
認識・車間制御ECU3の内部構成について、制御ブロックとして簡単に説明する。レーザレーダセンサ5から出力された測距データは物体認識ブロック43に送られる。物体認識ブロック43では、測距データとして得た3次元位置データに基づいて、物体の中心位置(X,Y,Z)、及び横幅W、奥行きD、高さH等の物体の大きさ(W,D,H)を求める。さらに、中心位置(X,Y,Z)の時間的変化に基づいて、自車位置を基準とするその物体の相対速度(Vx,Vy,Vz)を求める。さらに物体認識ブロック43では、車速センサ7の検出値に基づいて車速演算ブロック47から出力される車速(自車速)と上記求められた相対速度(Vx,Vy,Vz)とから物体が停止物体であるか移動物体であるかの識別が行なわれる。この識別結果と物体の中心位置とに基づいて自車両の走行に影響する物体が選択され、その距離が距離表示器15により表示される。
また、ステアリングセンサ27からの信号に基づいて操舵角演算ブロック49にて操舵角が求められ、ヨーレートセンサ28からの信号に基づいてヨーレート演算ブロック51にてヨーレートが演算される。そしてカーブ半径(曲率半径)算出ブロック57では、車速演算ブロック47からの車速と操舵角演算ブロック49からの操舵角とヨーレート演算ブロック51からのヨーレートとに基づいて、カーブ半径(曲率半径)Rを算出する。そして物体認識ブロック43では、このカーブ半径Rおよび中心位置座標(X,Z)などに基づいて、物体が車両である確率、及び自車と同一車線を走行している確率等を判定する。この物体認識ブロック43にて求めたデータが異常な範囲の値かどうかがセンサ異常検出ブロック44にて検出され、異常な範囲の値である場合には、センサ異常表示器17にその旨の表示がなされる。
一方、先行車判定ブロック53では、物体認識ブロック43から得た各種データに基づいて先行車を選択し、その先行車に対するZ軸方向の距離Zおよび相対速度Vzを求める。そして、車間制御部及び警報判定部ブロック55が、この先行車との距離Z、相対速度Vz、クルーズコントロールスイッチ26の設定状態およびブレーキスイッチ9の踏み込み状態、スロットル開度センサ11からの開度および警報感度設定器25による感度設定値に基づいて、警報判定ならば警報するか否かを判定し、クルーズ判定ならば車速制御の内容を決定する。その結果を、警報が必要ならば、警報発生信号を警報音発生器13に出力する。また、クルーズ判定ならば、自動変速機制御器23、ブレーキ駆動器19およびスロットル駆動器21に制御信号を出力して、必要な制御を実施する。そして、これらの制御実行時には、距離表示器15に対して必要な表示信号を出力して、状況をドライバーに告知する。
以上、本実施形態のレーダ装置により、AD変換のサンプリング周波数をみかけ上高くして、時間分解能を高める(サンプリング時間の間隔を短くする)ことができるようになる。従って、AD変換のサンプリング周波数に起因する算出距離の誤差の低減を図ることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何等制限されるものではなく、以下の変形例のように、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得る。
(変形例1)
本実施形態では、レーダ装置におけるAD変換のサンプリングを例に説明したが、一般的なAD変換を使用する装置に応用可能である。例えば、AD変換のサンプリング周波をを数倍にしたいが、回路上の制約で出来ない装置に応用することができる。
(変形例2)
図3に示した、第1AD変換器89及び第2AD変換器より後段の処理回路(FF回路91a、91b、92a、92b、書込みアドレス生成部93、DPRAM94、読込みアドレス生成部95、積算処理部98、ピーク中心算出部99、距離算出部100)は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)を採用して、このFPGA内に構成するようにしてもよい。それにより、DPRAM94を含む全ての処理回路を1個のPFGA内に構成することができ、簡単な回路で実現することが可能になる。
(変形例3)
本実施形態では、サンプリング周波数を2倍にすることを実現したが、更に4倍にすることも可能である。この場合、基準となるADクロックに対して、1/4周期単位でずらした3つのクロックを生成する。この0/4、1/4、2/4、3/4ずらした4種類のクロックで、4個のAD変換器をそれぞれ別々に駆動する。アナログ受光信号は、4個のAD変換器に同時に入力し、4個のAD変換器の出力は、それぞれの上記4種類のクロックで、初段フリップフロップ4個に記録される。次に0/4と、2/4クロックの初段フリップフロップ出力は、0/4クロックで2段目フリップフロップ2個に記録する。また、1/4と、3/4クロックの初段フリップフロップ出力は、1/4クロックで2段目フリップフロップ2個に記録する。
2段目フリップフロップ4個の出力に対し、全て0/4クロックで3段目フリップフロップ4個に記録する。3段目フリップフロップ出力は、0/4クロックでDPRAM94に同時に書込まれる。このDPRAM94は、書込みと読込みは別のポートでそれぞれ独立に実行され、ポート間のデータ幅変換機能を持つ。
つまり、書込みは4個のデータをつなげたデータ幅で一度に書込むが、読込みは書込みビット幅の1/4幅のビット単位で、4回に分けて読込む構成となる。AD変換結果を16ビットとすると、書込みは”16×4=64ビット”単位でDPRAM94に一度にまとめて書込むが、読込みは、16ビット単位で4回に分けて読込むことになる。
ここで、読込みは、書込みで使用したADクロックとは独立した別のクロックを使用することが出来るので、仮に、読込みクロックをADクロックの4倍にすることが可能な場合は、データの流れの効率が最もよい。
以上の構成を採用することにより、みかけ上サンプリング周波数を4倍にすることが可能になる。同様の考えで、サンプリング周波数の倍数をもっと増やしていくことは可能である。
(変形例4)
上述した実施形態においては、X軸方向に走査される各走査ラインにおいて、隣接して照射される複数本のレーザ光に基づく受光信号を積算する例について説明した。しかしながら、一定角度に照射される送信波に基づいて出力される、一定時間内の所定個数の受光信号を積算するようにしてもよい。このようにした場合であっても、反射物からの反射波に対応する信号成分が増幅されるようになり、その一方で、種々の要因で、受光信号に重畳されるランダムなノイズ成分の増幅の程度は小さいため、積算信号においては、反射物からの反射波に対する受信信号成分のS/N比が向上する。
(変形例5)
上記実施形態では、積算処理部88は、受光信号を1個分ずつずらしながら、積算する受光信号の範囲を移動させた。しかしながら、積算する受光信号の個数よりも少ない範囲で、複数個の受信信号分だけずらしながら、積算する受光信号の範囲を移動させても良い。このようにした場合であっても、少なくとも、受信信号を所定個数ごとに分けて、それぞれ積算信号を求めた場合に比較して、積算信号の検知分解能を向上することができる。
(変形例6)
上述した実施形態においては、X軸方向に走査される各走査ラインにおいて、隣接して照射される複数本のレーザ光に基づく受光信号を積算する例について説明した。しかしながら、積算する受光信号は、X軸方向に隣接して照射されるレーザ光に限らず、Y軸方向に隣接して照射されるレーザ光によるものであっても良い。さらに、隣接して照射されるレーザ光の範囲は、X軸及びY軸の複数の走査ラインに及ぶものであっても良い。
(変形例7)
上記実施形態では、レーザ光を用いたレーザレーダセンサ5を採用したが、ミリ波等の電波や超音波等を用いるものであってもよい。また、スキャン方式にこだわる必要はなく、距離以外に方位を測定できる方式であればよい。そして、例えばミリ波でFMCWレーダ又はドップラーレーダなどを用いた場合には、反射波(受信波)から先行車までの距離情報と先行車の相対速度情報が一度に得られるため、レーザ光を用いた場合のように、距離情報に基づいて相対速度を算出するという過程は不要となる。
(変形例8)
上記実施形態では、レーザ光に対する反射強度が不十分な反射物も検知できるようにするために、複数の受光信号を積算した積算信号を算出した。しかしながら、反射物の検出は、個々の受光信号に基づいて行うようにしても良い。
本発明による信号処理装置が適用された車両制御装置の構成を示すブロック図である。 レーザレーダセンサ5の構成を示す構成図である。 レーザレーダセンサ5における検出回路86の構成を示す構成図である。 レーザレーダセンサ5の照射領域を示す斜視図である。 積算受光信号範囲を4とした場合の積算対象となる受信信号の範囲を模式的に示した説明図である。 複数の受光信号を積算する処理を説明するための説明図である。 ピーク波形を第1ADクロックでサンプリングした場合のサンプリング結果1と、第2ADクロックでサンプリングした場合のサンプリング結果2を示すグラフである。 (a)はガウス波形を使ったピーク中心位置が異なる2つのピーク波形のモデルを重ねて示したグラフであり、(b)は(a)の波形に対するAD変換結果を補間曲線で結んだものを元の波形に重ねて示したグラフであり、(c)はピーク中心がサンプリングされる波形に対して閾値を設定して重ねて示したものである。 (a)は図8(b)に示したピーク波形に対して2倍のサンプリング周波数でサンプリングした場合のサンプリングポイントを示したグラフであり、(b)は図8(b)に示したサンプリング間隔でサンプリングした場合の数式4の算出結果と実際のピーク中心とのずれ時間を距離に換算したグラフであり、(c)は2倍のサンプリング周波数でサンプリングした場合の上記数式4の算出結果と実際のピーク中心とのずれ時間を距離に換算したグラフである。
符号の説明
1…車両制御装置、3…認識・車間制御ECU、5…レーザレーダセンサ、7…車速センサ、9…ブレーキスイッチ、11…スロットル開度センサ、13…警報音発生器、15…距離表示器、17…センサ異常表示器、19…ブレーキ駆動器、21…スロットル駆動器、23…自動変速機制御器、24…警報音量設定器、25…警報感度設定器、26…クルーズコントロールスイッチ、27…ステアリングセンサ、28…ヨーレートセンサ、29…電源スイッチ、43…物体認識ブロック、44…センサ異常検出ブロック、47…車速演算ブロック、49…操舵角演算ブロック、51…ヨーレート演算ブロック、53…先行車判定ブロック、55…車間制御部及び警報判定部ブロック、57…カーブ半径算出ブロック、70…レーザレーダCPU、71…発光レンズ、72…スキャナ、73…ミラー、74…モータ駆動回路、75…半導体レーザダイオード、76…レーザダイオード駆動回路、81…受光レンズ、83…受光素子、85…増幅器、86…検出回路、87…ADクロック発生部、88…ロジッククロック発生部、89…第1AD変換器、90…第2AD変換器2、91a、91b、92a、92b…FF部、93…書込みアドレス生成部、94…DPRAM、95…読込みアドレス生成部、96…インバータ、97…PLL回路、98…積算処理部、99…ピーク中心算出部、100…距離算出部

Claims (5)

  1. AD変換のサンプリングに使用するADクロックを生成するものであって、同じ周波数で互いに位相が異なる複数のADクロックを生成するADクロック生成手段と、
    個々のAD変換手段が、互いに位相が異なるADクロックを前記ADクロック生成手段から入力し、その入力したADクロックのタイミングで、同一のアナログ信号をデジタル信号に変換する複数のAD変換手段と、
    前記個々のAD変換手段によって変換された個々のAD変換結果のデータを、前記個々のAD変換手段が入力したADクロックと同じクロックのタイミングで別々に記録する複数の第1記録手段と、
    個々の前記第1記録手段が記録した個々のデータを、前記個々のAD変換手段が入力した何れか1つのADクロックと同じクロックのタイミングで別々に記録する複数の第2記録手段と、
    データの書込みと読込みがそれぞれ独立して実行可能であって、前記複数の第2記録手段において使用されるクロックと同じクロックのタイミングで、個々の前記第2記録手段が記録した個々のデータをひとかたまりのデータとして書込むとともに、書込み済みのひとかたまりのデータを個々のデータに分割し、この分割したデータの個数に応じた回数に分けて、前記データの書込みに使用されるクロックと異なるクロックのタイミングで、前記個々のデータを読込むデータ読み書き手段と、
    前記データ読み書き手段がデータの読込みにおいて使用するクロックと同じクロックのタイミングで、前記データ読み書き手段の読込んだ個々のデータを用いて、所定の信号処理を実行する信号処理手段と、を備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記データ読み書き手段は、前記個々の第2記録手段が記録した個々のデータをひとかたまりのデータとして書込む際、前記信号処理手段において使用するデータのビット幅の複数倍のビット幅のデータとして書込むことを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 所定の角度範囲内に送信波を照射し、その送信波に対する反射波を受信した際に、その反射波の強度に応じた受信信号を出力するレーダ手段を備え、
    前記複数のAD変換手段は、前記レーダ手段の出力する同一のアナログ受信信号をデジタル信号に変換し、
    前記信号処理手段は、前記所定の信号処理を実行する手段として、
    前記データ読み書き手段の読込んだ個々のデータから、前記受信信号のピーク中心時間を算出するピーク中心時間算出手段と、
    前記レーダ手段からの送信波の照射開始から、前記ピーク中心時間算出手段の算出したピーク中心時間までの時間から、反射物までの距離を算出する距離算出手段と、を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の信号処理装置。
  4. 前記レーダ手段は、前記送信波を、前記所定の角度範囲内の異なる方向に向けて複数照射するものであり、
    前記信号処理手段は、
    前記レーダ手段から隣接して照射される所定個数の送信波に基づいて出力される所定個数の受信信号に対応する所定個数のデータから積算対象データ範囲を設定するものであって、一部の受信信号に対応するデータが重複して複数の積算対象データ範囲に属するように、前記所定個数よりも少ない個数分だけ前記積算対象データ範囲に属する受信信号に対応するデータをずらしながら複数の前記積算対象データ範囲を設定する設定手段と、
    前記設定手段によって複数設定されたそれぞれの積算対象データ範囲に属する所定個数の受信信号に対応するデータを積算して、積算信号に対応する積算データを出力する積算手段と、をさらに備え、
    前記ピーク中心時間算出手段は、前記積算信号のピーク中心時間を算出することを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
  5. 前記レーダ手段は、前記送信波を、前記所定の角度範囲内の一定角度に向けて照射するものであり、
    前記信号処理手段は、前記レーダ手段から出力される複数の受信信号に対応する複数のデータを積算して、積算信号に対応する積算データを出力する積算手段をさらに備え、
    前記ピーク中心時間算出手段は、前記積算信号のピーク中心時間を算出することを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
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