JP5103654B2 - ガスセンサ及びガス検出方法 - Google Patents
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(実施例1)
特級28wt%アンモニア水(和光純薬工業製)171cm3をイオン交換水で660cm3に希釈したアンモニア水溶液を調製した。次に、特級濃塩酸(和光純薬工業製)1.85cm3をイオン交換水440cm3に混合し、100gの特級塩化スズ(II)二水和物(和光純薬工業製)を加えて溶かし、塩化スズ水溶液を調製した。この塩化スズ水溶液を攪拌しながら前記アンモニア水溶液を滴下ロートを用いてゆっくり滴下し、生成した懸濁溶液を1日静置し、上澄みを捨ててスズ水酸化物を得た。次に、このスズ水酸化物をイオン交換水1000cm3に混合し、攪拌し、1日静置して上澄みを捨てる操作を、上澄み液が硝酸銀水溶液と混合しても白沈が認められなくなるまで行って洗浄した。そして、洗浄処理後のスズ水酸化物を送風乾燥器中で383Kで24時間乾燥し、その後マッフル炉を用いて大気中で773Kで2時間焼成してSnO2粉末を得た。
得られたSnO2粉末は、窒素吸着実験を行ったところ、BET(Brunauer−Emmett−Teller)法で算出した比表面積は20m2g−1であった。また、BJH(Barrett−Joyner−Halenda)法で算出した平均メソ細孔直径は21nmであった。なお、窒素吸着実験は、試料約50mgを日本ベル製吸着実験装置(製品名「BELSorp Mini」)の試料管にセットし、673Kで1時間真空脱気後、77Kで圧力0〜105Paにおける窒素の平衡吸着量を測定した。
上記SnO2粉末を、内径18mmのガラス管内で酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で773Kで1時間焼成した。次に、液体窒素トラップを用いて脱水精製したヘリウム(大気圧、50cm3min−1)を流通させ、423Kに保ち、上流に設置した注入口(ヒーターで473Kに加熱)から特級ベンズアルデヒド(和光純薬工業製)の液体1mm3を注入した。ベンズアルデヒドは瞬時に気化して蒸気となってSnO2の表面に接触した。ベンズアルデヒドの注入を8回繰り返した後、473Kでヘリウム流にテトラメトキシシラン(東京化成工業製)の蒸気360Paを混入させて1時間供給し、Si成分を蒸着させた。473Kで酢酸(特級,和光純薬工業製)−イオン交換水のモル比1:1の混合溶液を注入口から5mm3ずつ8回注入し、気化させてSnO2と接触させた。473Kでベンズアルデヒドの注入を3回繰り返した後、473Kでヘリウム流にテトラメトキシシランの蒸気360Paを混入させて1時間供給し、Si成分を蒸着させた。その後、673Kで酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で1.5時間焼成して、シリカ修飾SnO2粉末を得た。
得られたシリカ修飾SnO2粉末は、SnO2の表面に、ベンズアルデヒドを鋳型とする細孔が、表面積1nm2あたり、およそ0.5個生成されていた。また、ベンズアルデヒドのベンゼン環部分の図5に示す横幅は、ベンゼン環内におけるC−C結合距離を0.14nm、C−H結合距離を0.11nm、H原子のファンデルワールス半径を0.12nmとしたとき、およそ0.71nmと見積もられる。また、ベンゼン環の厚みは0.37nmであることが知られている。したがって、ベンズアルデヒドは、SnO2の表面に吸着された状態での該表面と平行な方向における最大幅は、およそ0.71nmと見積もられる。よって、このシリカ修飾SnO2粉末は、水平方向に0.71nm,紙面の奥行き方向に0.37nmの大きさを持つ細孔が形成されていると予測される。またこの条件ではシリカ層の厚さはSiとO原子の1組分となることがわかっているので、シリカマスクの厚さは、Siの共有結合半径0.12nm、Oの共有結合半径0.07nmの和の2倍に当たる0.38nmと見積もられる。したがって、このシリカ修飾SnO2粉末は、図5(c)に示すような細孔がシリカマスクが形成されたと推測される。
次に、上記シリカ修飾SnO2粉末30mgを、0.1cm3の特級エタノール(和光純薬工業製)に懸濁させ、スラリー状にした。そして、図4に示す、アルミナ板からなる固定台31に、孔33を通して巻き付けられた直径0.1mmの2本の白金線32をまたぐように前記懸濁スラリーを塗布し、酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で773Kで2時間焼成して、実施例1のセンサ素子を得た。固定台31の各部分の寸法は、図示する通りである。
Pd(NH3)4Cl2・H2O(Aldrich製)0.121gをイオン交換水で希釈して50cm3とし、得られた溶液の2cm3を、実施例1で調製したSnO2粉末1gと混合し、ビーカー中で加熱して水を蒸発させ、乾固した固体を453Kで4時間乾燥させてPd/SnO2粉末を得た。このPd/SnO2粉末は、Pd原子が1nm2あたり、およそ0.3個配置されていた。
上記Pd/SnO2粉末を、内径18mmのガラス管内で酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で773Kで1時間焼成した。次に、液体窒素トラップを用いて脱水精製したヘリウム(大気圧、50cm3min−1)を流通させ、343Kに保ち、上流に設置した注入口(ヒーターで473Kに加熱)から一級1‐ナフトアルデヒド(和光純薬工業製)の液体1mm3を注入した。1‐ナフトアルデヒドは瞬時に気化して蒸気となってPd/SnO2の表面に接触した。1‐ナフトアルデヒドの注入を8回繰り返した後、473Kでヘリウム流にテトラメトキシシラン(東京化成工業製)の蒸気360Paを混入させて1時間供給し、Si成分を蒸着させた。473Kで酢酸(特級,和光純薬工業製)−イオン交換水のモル比1:1の混合溶液を注入口から5mm3ずつ8回注入し、気化させて接触させた。473Kで1‐ナフトアルデヒドの注入を3回繰り返した後、473Kでヘリウム流にテトラメトキシシランの蒸気360Paを混入させて1時間供給し、Si成分を蒸着させた。その後、673Kで酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で1.5時間焼成して、シリカ修飾Pd/SnO2粉末を得た。
得られたシリカ修飾Pd/SnO2粉末は、SnO2からなる金属酸化物の表面に、1‐ナフトアルデヒドを鋳型とする細孔が、表面積1nm2あたり、およそ0.5個生成されていた。また、1‐ナフトアルデヒドは、SnO2の表面に吸着された状態での該表面と平行な方向における最大幅がおよそ0.95nmと見積もられる。また、ベンゼン環の厚みは0.37nmであることが知られている。したがって、上記シリカ修飾Pd/SnO2粉末は、水平方向に0.95nm,紙面の奥行き方向に0.37nmの大きさを持つ細孔が形成されたと予測される。またこの条件ではシリカ層の厚さはSiとO原子の1組分となることがわかっているので、シリカマスクの厚さは、Siの共有結合半径0.12nm、Oの共有結合半径0.07nmの和の2倍に当たる0.38nmと見積もられる。したがって、このシリカ修飾Pd/SnO2粉末は、図6(c)に示すような細孔がシリカマスクに形成されたと推測される。
次に、上記シリカ修飾Pd/SnO2粉末30mgを、0.1cm3の特級エタノール(和光純薬工業製)に懸濁させ、スラリー状にした。そして、図4に示す固定台31に巻き付けられた2本の白金線32をまたぐように前記懸濁スラリーを塗布し、酸素流(大気圧,50cm3min−1)中で773Kで2時間焼成して、実施例2のセンサ素子を得た。
実施例2で調製したPd/SnO2粉末を、内径18mmのガラス管内で酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で773Kで1時間焼成した。次に、液体窒素トラップを用いて脱水精製したヘリウム(大気圧、50cm3min−1)を流通させ、423Kに保ち、上流に設置した注入口(ヒーターで473Kに加熱)から特級ベンズアルデヒド(和光純薬工業製)の液体1mm3を注入した。ベンズアルデヒドは瞬時に気化して蒸気となってSnO2の表面に接触した。ベンズアルデヒドの注入を8回繰り返した後、473Kでヘリウム流にテトラメトキシシラン(東京化成工業製)の蒸気360Paを混入させて1時間供給し、Si成分を蒸着させた。473Kで酢酸(特級,和光純薬工業製)−イオン交換水のモル比1:1の混合溶液を注入口から5mm3ずつ8回注入し、気化させてSnO2と接触させた。473Kでベンズアルデヒドの注入を3回繰り返した後、473Kでヘリウム流にテトラメトキシシランの蒸気360Paを混入させて1時間供給し、Si成分を蒸着させた。その後、673Kで酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で1.5時間焼成して、シリカ修飾Pd/SnO2粉末を得た。
得られたシリカ修飾SnO2粉末は、SnO2の表面に、ベンズアルデヒドを鋳型とする細孔が、表面積1nm2あたり、およそ0.5個生成されていた。
次に、上記シリカ修飾Pd/SnO2粉末30mgを、0.1cm3の特級エタノール(和光純薬工業製)に懸濁させ、スラリー状にした。そして、図4に示す固定台31に巻き付けられた2本の白金線32をまたぐように前記懸濁スラリーを塗布し、酸素流(大気圧,50cm3min−1)中で773Kで2時間焼成して、実施例3のセンサ素子を得た。
実施例1で調製したSnO2粉末30mgを、0.1cm3の特級エタノール(和光純薬工業製)に懸濁させ、スラリー状にした。そして、図4に示す固定台31に巻き付けられた2本の白金線32をまたぐように前記懸濁スラリーを塗布し、酸素流(大気圧、50cm3min−1)中で773Kで2時間焼成して、比較例1のセンサ素子を得た。
実施例2で調製したPd/SnO2粉末30mgを、0.1cm3の特級エタノール(和光純薬工業製)に懸濁させ、スラリー状にした。そして、図4に示す固定台31に巻き付けられた2本の白金線32をまたぐように前記懸濁スラリーを塗布し、酸素流(大気圧,50cm3min−1)中で773Kで2時間焼成して、比較例2のセンサ素子を得た。
図7に示すパルス実験装置40のガラス管41内に、実施例1及び比較例1のセンサ素子3を配置して、パルス法によって各種物質に対するそれぞれのセンサ素子3の感度を比較した。この実験装置は、ガラス管41の内径が18mmであり、センサ素子3の設置部分は電気炉42で加熱できるようになっている。また、ガラス管41の上流には注入口43があり、この注入口43には、液体試料を注入できると共に、窒素酸素混合気体Aがシリカゲル44を通して導入できるようになっている。また、注入口43の近傍には、リボン型のヒーター45で囲まれており、このヒーター45により液体試料が気化されるようになっている。更に、センサ素子3の白金線32は、ガラス管41の一端を閉じるゴム栓46を通して挿入されたニッケル製の導線9を介して、抵抗計47に接続されている。そして、注入口43に液体試料を注入するとヒーター45によって加熱されて気化し、窒素酸素混合気体Aとともにセンサ素子3に接触するように供給される。そして、センサ素子3の白金線32及び導線9を経て抵抗計47により直流電気抵抗が記録されるように構成されている。
これに対し、フタル酸ジオクチルは、図11の模式図に示すように、ベンゼン環から伸びた側鎖が長いため、この側鎖部分がSnO2表面に到達して、応答を示したものと推測される。
しかしながら、酸化スズセンサでは、還元性の物質によって酸化スズ中の酸素が奪われることによって電気的応答が生まれるので、SnO2表面にOHが吸着しただけでは応答せず、強く吸着したOHの隣のCH部分がSnO2表面と反応することによって高い感度が現れる。つまり、高い感度が生じるには、OH基とアルキル基が同時にSnO2表面に接触する必要があると推測される。図17(a)の模式図に示されるように、比較例1のセンサ素子では、SnO2表面にOH基と隣接するCH基が同時に接触できる。これに対し、図17(b)の模式図に示すように、実施例1のセンサ素子は、直鎖アルコールであれば、アルキル基側から又はOH基側から、シリカマスクの細孔を通り抜けて酸化スズに到達することができる。このため、SnO2表面にアルキル基側が到達したときにある程度の応答を示すものの、図17(a)の模式図のように、SnO2表面にOHと隣接するCH基が同時に接触することはできない。このため、直鎖アルコールに対する実施例1のセンサ素子の感度は、比較例1のセンサ素子に比べて感度が低くなり、感度比が低くなったものと推測される。
実施例3、比較例1,2のセンサ素子の低濃度のフタル酸ジオクチルに対する感度を調べた。
まず、フタル酸ジオクチルの液体をガラス容器内に入れ、ヘリウム流を通じながら383Kで11時間加熱し、室温で12時間以上ヘリウムを流通させた。その後、乾燥空気を室温で流通させてフタル酸ジオクチルをおよそ300ppb含む空気流を得た。
次に、図7に示すパルス実験装置のガラス管41内に、実施例3のセンサ素子(シリカマスク有り SnO2/Pd)、比較例1のセンサ素子(シリカマスク無し SnO2),及び比較例2のセンサ素子(シリカマスク無し SnO2/Pd)を配置し、センサ素子を酸素流(大気圧、40cm3min−1)中で673Kで1時間前処理した後、乾燥空気(大気圧、50cm3min−1)中で543Kで電気抵抗Raを記録した。その後、前記のフタル酸ジオクチル蒸気を含む空気を供給し、電気抵抗の変化を記録した。
図22に示す装置に、実施例2、比較例2のセンサ素子をセットした。
この実験装置50は、ガラス管51のセンサ素子3の設置部分が、電気炉52で加熱できるようになっている。そして、ガラス管51の上流には、注入口53があり、この注入口53には、濃縮装置60が接続しており、被験ガスを濃縮してセンサ素子3に供給できるようになっている。
濃縮装置60は、乾燥空気供給バルブV1、ヘリウムガス供給バルブV2が配置されており、それぞれのバルブを開閉することで、濃縮装置60内の流路に乾燥空気又はヘリウムガスを導入できるようになっている。なお、ヘリウムガスは、装置内の流路を清浄する目的で流通させることから、試験中(乾燥空気バルブV1の開弁中)は、ヘリウムガス供給バルブV2は閉じている。
そして、乾燥空気供給バルブV1、ヘリウムガス供給バルブV2が配置された流路は、流路L1〜L4に分岐しており、それぞれの流路には、流量調整バルブV3〜V7が配置されている。
上記流路L1,L2は途中で合流し、その下流側には、シリカゲル乾燥管61、トラップC、蒸気飽和器62が配置されている。この蒸気飽和器62には、内部にフタル酸ジオクチルの液体が充填されており、その下流側には、切換え弁V8が配置された流路L5が伸びている。この切換え弁V8を切り替えることで、流路L5と、後述する流路L7との接続・切り離しができるようになっている。
また、上記流路L3の下流には、蒸気飽和器63が配置されている。この蒸気飽和器63には、内部にトルエンの液体が充填されており、その下流側には、切換え弁V9が配置された流路L6が伸びている。この切換え弁V9を切り替えることで、流路L5と、後述する流路L7との接続・切り離しができるようになっている。
また、上記流路L4の下流には、トラップBが配置されており、トラップBの下流からは流路L7が伸びて、前述の流路L5,L6が接続できるようになっている。そして、この流路L7の下流側端部には、六方コックV10が配置されている。
上記六方コックV10は、前記流路L7と、トラップAと、トラップDと、トラップEと、がそれぞれ配置されている。そして、六方コックV10によって流路を切り替えることで、流路L7とトラップAとを接続して、流路L7を通る被験ガスをトラップAに充填された吸着材で捕捉すると共に、トラップD及びトラップEを注入口53と接続して、O2及びN2をセンサ素子3に導入する(図22の態様)か、流路L7をトラップAから切り離すと共に、トラップA、トラップD及び注入口53とを接続して、トラップDに供給されるN2と共にトラップAに捕捉されたガス成分をセンサ素子3に導入し、トラップEを注入口53と接続して、O2をセンサ素子3に導入する(図23の態様)ように構成されている。
なお、上記トラップAには、カラム充填剤(商品名「TENAX−GR」 ジーエルサイエンス製)が充填されている。また、トラップB・C・D・Eには、有機物を吸着除去するためにカラム充填剤(商品名「TENAX−GR」 ジーエルサイエンス製)と、ケミカルフィルタ用活性炭(日本ピュアテック製)が充填されており、実験中は273Kに保たれている。
そして、乾燥空気供給バルブV1を開き、流量調整バルブV3,V4の開弁度を調整しながら、蒸気飽和器62に、トラップCを経て供給される乾燥空気(N2+O2)を通じ、蒸気飽和器62を室温に保ってフタル酸ジオクチルの濃度およそ300ppbのガスを供給した。
また、トラップBを通じて何も含まない空気も流通させ、前記蒸気飽和器62から供給されるガスとあわせて全流速を300cm3min−1で一定とし、流速の比を調節することで任意の濃度のフタル酸ジオクチル蒸気を、六方コックV10を経て、トラップAに供給し、トラップAを273Kに保ってフタル酸ジオクチルを捕集した。トラップAにて100minの捕集後に六方コックV10を切り換えて図23の状態にした。そして、トラップDを通じて窒素(大気圧、71cm3min−1)をトラップAに供給し、その下流にトラップEを通じて酸素(大気圧、29cm3min−1)を合流させ、センサ素子3に入ったガラス管に供給した。測定中はセンサ素子3の温度を673Kに保ち、トラップAを523Kまで急速加熱し、電気信号の変化を記録した。また、トラップAの加熱前の電気抵抗をRaとした。なお、図中の太線で描いた配管は473K程度に加熱されている。
2,12:シリカマスク
2a:細孔
3:センサ素子
4,30:検出器
5:ガス濃縮装置
13:第一センサ素子
22:第二センサ素子
Claims (10)
- ガス中のフタル酸ジアルキルを検出するためのガスセンサであって、
SnO2を主成分としてなる金属酸化物の表面に、所定の細孔を持ったシリカマスクが形成された第1のセンサ素子と、
SnO 2 を主成分としてなる金属酸化物の表面に、前記第1のセンサ素子とは異なる径の細孔を持ったシリカマスクが形成された第2のセンサ素子、及び/又は、SnO 2 を主成分としてなる金属酸化物の表面にシリカマスクを有さない第3のセンサ素子と、
前記各センサ素子の電気抵抗値を測定する検出器と、
を備えたことを特徴とするガスセンサ。 - 前記金属酸化物は、SnO2に触媒を担持させたものである、請求項1に記載のガスセンサ。
- 前記触媒は、貴金属である、請求項2に記載のガスセンサ。
- 前記触媒は、Pdである、請求項2に記載のガスセンサ。
- 前記シリカマスクが形成されたセンサ素子は、前記金属酸化物の表面に、脂肪族アルデヒド類、脂肪族カルボン酸類、芳香族アルデヒド類及び芳香族カルボン酸類から選ばれる鋳型形成用化合物を単分子層未満の吸着密度で吸着させた後にシリカ前駆体分子を蒸着し、これをシリカに加水分解して得られる、前記鋳型形成用化合物のサイズ及び形状に対応した細孔を有するシリカマスクを備えるものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
- 前記鋳型形成用化合物は、前記金属酸化物の表面に吸着された状態での該表面と平行な方向における最大幅が0.5〜1.2nmとなるものである、請求項5に記載のガスセンサ。
- 前記鋳型形成用化合物は、1‐ナフトアルデヒド又は1‐ナフタレンカルボン酸である、請求項5に記載のガスセンサ。
- 前記センサ素子のガス流通方向の上流側にガス濃縮装置が配置され、該ガス濃縮装置で検出すべきガス成分を濃縮したガスを、前記センサ素子に導入させるように構成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載のガスセンサ。
- 前記ガス濃縮装置は、所定量のガスを捕集剤に供給して検出すべきガス成分を捕集させる手段と、前記捕集剤を昇温しつつ、該捕集剤から検出すべきガス成分を発散させて、該ガス成分が濃縮されて含有されたガスを供給する手段と、を備えている、請求項8に記載のガスセンサ。
- SnO2を主成分としてなる金属酸化物の表面に所定の細孔を持ったシリカマスクが形成された第1のセンサ素子と、
SnO 2 を主成分としてなる金属酸化物の表面に、前記第1のセンサ素子とは異なる径の細孔を持ったシリカマスクが形成された第2のセンサ素子、及び/又は、SnO 2 を主成分としてなる金属酸化物の表面にシリカマスクを有さない第3のセンサ素子とを用い、
各センサ素子に被検出ガスを供給し、前記各センサ素子の電気抵抗値を測定して、該ガス中のフタル酸ジアルキルを検出することを特徴とするガス検出方法。
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