JP5103519B2 - 圧力センサ故障診断方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 - Google Patents

圧力センサ故障診断方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、センサの故障検出に係り、特に、迅速性、簡易性等の向上を図ったものに関する。
例えば、ディーゼルエンジンに代表される自動車の内燃機関の電子制御装置においては、様々なセンサが設けられており、その検出信号が内燃機関の動作制御に供されるようになっている。
そのようなセンサの一つとして、コモンレール式燃料噴射制御装置におけるレール圧を検出する圧力センサは、適切な燃料噴射を実現する上で重要であり、故障検出のための方策が種々提案されている。
このようなコモンレール式燃料噴射制御装置における圧力センサの故障診断の一つとして、例えば、圧力センサの故障診断に際し、レール圧を意図的に上げる指令を行うと共に、インジェクタの通電時間の減少を指令することで、結果的に燃料噴射量の変化がなく、排ガス特性に変化が生じないと判定された場合に、圧力センサの故障はないと推定する方法などが提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
しかしながら、上述の故障診断方法においては、圧力センサの故障検出のために、本来の燃料噴射とは無関係に不要なレール圧の引き上げを指令する必要があり、制御動作の冗長を招くだけでなく、何らかの原因により、不要なレール圧の上昇が実際に生じ、燃料噴射動作に影響を与えかねないという虞もある。
特開平10−325352号公報
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、故障診断のための専用の回路を設けることなく、簡易な構成で故障診断を可能とする圧力センサ故障診断方法及びコモンレール式燃料噴射制御装置を提供するものである。
本発明の第1の形態によれば、コモンレールからの燃料の戻し通路に圧力制御弁が設けられ、圧力センサにより検出されたレール圧が、前記圧力制御弁の駆動制御により、エンジンの動作情報に基づいて算出された目標レール圧となるよう制御可能としてなり、
前記圧力制御弁は、予め記憶された所定の圧力制御弁の駆動特性を基に前記目標レール圧に応じて定められる電流値に対して、所定の補正係数を用いて補正された電流値で通電駆動される一方、
前記所定の補正係数は、前記目標レール圧に対して、前記所定の圧力制御弁の駆動特性を基に定められる電流値と、前記圧力センサにより検出されたレール圧を前記目標レール圧又は所定の許容範囲とするために前記圧力制御弁に通電された電流値とを基に所定の演算式により算出されると共に、当該補正係数は、算出の度毎に、算出時のレール圧と共に学習処理によって記憶、更新されるよう構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記圧力センサの故障診断方法であって、
前記学習処理により学習値の取得が所定回数を超えた後、
前記学習処理における補正係数の学習値が所定の範囲を逸脱した場合に、前記圧力センサの故障と診断し、
前記所定の範囲は、圧力センサの出力特性のばらつきに起因する前記補正係数の学習値のばらつきを基準に定められたてなる圧力センサの故障診断方法が提供される。
本発明の第2の形態によれば、コモンレールに燃料を圧送する高圧ポンプ装置と、前記コモンレールからの燃料の戻し通路に設けられた圧力制御弁と、前記コモンレールの圧力を検出する圧力センサと、前記高圧ポンプ装置及び前記圧力制御弁の駆動を制御する電子制御ユニットとを具備し、
前記電子制御ユニットは、エンジンの動作情報に基づいて目標レール圧を算出し、前記圧力センサにより検出されたレール圧が、前記目標レール圧となるよう前記圧力制御弁を、予め記憶された所定の圧力制御弁の駆動特性を基に前記目標レール圧に応じて定められる電流値に対して所定の補正係数を用いて補正を施した電流値で通電駆動する一方、
前記所定の補正係数は、前記目標レール圧に対して、前記所定の圧力制御弁の駆動特性を基に定められる電流値と、前記圧力センサにより検出されたレール圧を前記目標レール圧又は所定の許容範囲とするために前記圧力制御弁に通電された電流値とを基に所定の演算式により算出されると共に、当該補正係数は、算出の度毎に、算出時のレール圧と共に学習処理によって記憶、更新されるよう構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記学習処理により学習値の取得が所定回数を超えたか否かを判定し、所定回数を超えたと判定された場合に、
前記学習処理における補正係数の学習値が所定の範囲にあるか否かを判定し、所定の範囲外であると判定した場合に、前記圧力センサの故障と診断するよう構成されてなり、前記所定の範囲は、圧力センサの出力特性のばらつきに起因する前記補正係数の学習値のばらつきを基準に定められてなるコモンレール式燃料噴射制御装置が提供される。
本発明によれば、燃料噴射制御の一環として実行されている圧力制御弁の駆動制御に関する既存の学習処理における学習値を、圧力センサの故障の有無の判断に流用し、しかも、圧力センサのばらつきに起因する学習値のばらつきの範囲で故障の有無を判定するように構成したので、故障診断のための専用の回路を設けることなく、簡易な構成で圧力センサの故障診断が実現でき、信頼性の高いコモンレール式燃料噴射制御装置を提供することができるという効果を奏するものである。
本発明の実施の形態における圧力センサ故障診断方法が適用されるコモンレール式燃料噴射制御装置の一構成例を示す構成図である。 図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置を構成する電子制御ユニットにより実行される圧力センサ故障診断処理の手順を示すサブルーチンフローチャートである。 図1に示されたコモンレール式燃料噴射制御装置に用いられる圧力制御弁の通電特性の一例を示す特性線図である。 レール圧制御における補正係数Cvの種々の要因によるばらつきの一例を模式的に示した模式図である。 図1に示された内燃機関噴射制御装置に用いられる圧力センサの中央品の出力特性及び実際に用いられる圧力センサの出力特性の例を示す特性線図である。 圧力センサの初期性能補正を説明する説明図であって、図6(a)は、圧力センサの中央品の出力特性例を示す説明図、図6(b)は、補正コードとずれ量との対応関係を説明する説明図、図6(c)は、初期性能補正が行われた後の電子制御ユニットに記憶される圧力センサの出力特性例を説明する説明図である。
符号の説明
1…コモンレール
2−1〜2−n…燃料噴射弁
3…ディーゼルエンジン
4…電子制御ユニット
11…圧力センサ
12…圧力制御弁
50…高圧ポンプ装置
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図6を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における圧力センサの故障診断方法が適用される内燃機関噴射制御装置の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
この図1に示された内燃機関噴射制御装置は、具体的には、特に、コモンレール式燃料噴射制御装置が構成されたものとなっている。
このコモンレール式燃料噴射制御装置は、高圧燃料の圧送を行う高圧ポンプ装置50と、この高圧ポンプ装置50により圧送された高圧燃料を蓄えるコモンレール1と、このコモンレール1から供給された高圧燃料をディーゼルエンジン(以下「エンジン」と称する)3の気筒へ噴射供給する複数の燃料噴射弁2−1〜2−nと、燃料噴射制御処理や後述する圧力センサ故障診断処理などを実行する電子制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)4を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる構成自体は、従来から良く知られているこの種の燃料噴射制御装置の基本的な構成と同一のものである。
高圧ポンプ装置50は、供給ポンプ5と、調量弁6と、高圧ポンプ7とを主たる構成要素として構成されてなる公知・周知の構成を有してなるものである。
かかる構成において、燃料タンク9の燃料は、供給ポンプ5により汲み上げられ、調量弁6を介して高圧ポンプ7へ供給されるようになっている。調量弁6には、電磁式比例制御弁が用いられ、その通電量が電子制御ユニット4に制御されることで、高圧ポンプ7への供給燃料の流量、換言すれば、高圧ポンプ7の吐出量が調整されるものとなっている。
なお、供給ポンプ5の出力側と燃料タンク9との間には、戻し弁8が設けられており、供給ポンプ5の出力側の余剰燃料を燃料タンク9へ戻すことができるようになっている。
また、供給ポンプ5は、高圧ポンプ装置50の上流側に高圧ポンプ装置50と別体に設けるようにしても、また、燃料タンク9内に設けるようにしても良いものである。
燃料噴射弁2−1〜2−nは、ディーゼルエンジン3の気筒毎に設けられており、それぞれコモンレール1から高圧燃料の供給を受け、電子制御ユニット4による噴射制御によって燃料噴射を行うようになっている。
本発明のコモンレール1には、余剰高圧燃料をタンク9へ戻すリターン通路(図示せず)に、圧力制御弁12が設けられており、調量弁6と共にレール圧の制御に用いられるようになっている。
本発明の実施の形態においては、エンジン3の動作状態に応じて、調量弁6と圧力制御弁12のそれぞれの動作状態を変えることで、適切なレール圧制御の実現を図っている。かかる調量弁6と圧力制御弁12による本発明の実施の形態におけるレール圧制御について、概説すれば、まず、第1のレール圧制御の状態として、圧力制御弁12を全閉状態、すなわち、コモンレール1からリターン通路への流路を閉じた状態とする一方、調量弁6からの燃料吐出量を調整することで、所望のレール圧を得るレール圧制御状態がある。
次に、第2のレール圧制御状態として、調量弁6を全開状態とする一方、圧力制御弁12の弁開度を調整することで所望のレール圧を得るレール圧制御状態がある。
そして、第3のレール圧制御状態として、調量弁6、圧力制御弁12を、それぞれ所定の弁開度にして、所望のレール圧を得るレール圧制御状態がある。
これらは、エンジン3の動作状態に応じて、択一的に選択されて実行されるものとなっている。
電子制御ユニット4は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、燃料噴射弁2−1〜2−nを駆動するための駆動回路(図示せず)や、調量弁6や圧力制御弁12への通電を行うための通電回路(図示せず)を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
かかる電子制御ユニット4には、コモンレール1の圧力を検出する圧力センサ11の検出信号が入力される他、エンジン回転数やアクセル開度などの各種の検出信号が、エンジン3の動作制御や燃料噴射制御に供するために入力されるようになっている。
図2には、かかる電子制御ユニット4によって実行される圧力センサ故障診断処理の手順を示すサブルーチンフローチャートが示されており、以下、同図を参照しつつ本発明の実施の形態における圧力センサ故障診断処理について説明する。
まず、この圧力センサ故障診断処理の概略を説明すれば、この圧力センサ故障診断は、コモンレール式燃料噴射制御装置において、燃料噴射制御処理の1つの処理として、圧力制御弁12に関する学習処理が行われることを前提としており、詳細は後述するようにこの学習処理において取得された学習値を圧力センサ11の故障の有無の判定に流用するよう構成されたものである。
ここで、圧力制御弁12に関する学習処理とは、目標レール圧が設定されて、圧力制御弁12への通電がなされた場合に、通電電流の算出に用いられた補正係数と、その時の実レール圧を電子制御ユニット4の所定の記憶領域に記憶すると共に、新たな値が取得される度毎にその記憶値を更新してゆく処理である。なお、学習処理自体は、従来から知られているものであり、本発明の実施の形態における学習処理も、その基本的な処理手順は、従来から知られている学習処理と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
このような学習処理を行うのは、次述するように、電子制御ユニット4に予め記憶された所定の圧力制御弁の通電特性と、圧力制御弁12の実際の通電特性とのずれを補正するためである。
まず、圧力制御弁12は、電磁式のため、すなわち、電磁コイル(図示せず)を有するため、図3に一例が示されたように、その電気的特性にある程度のばらつきが生ずることが避け難い。
なお、図3において、横軸は圧力制御弁12の通電電流値を、縦軸はレール圧を、それぞれ表している。また、同図において、「Min-PCV」と表記された特性線は、レール圧が最も低くなる特性例を、「Max-PCV」と表記された特性線は、レール圧が最も高くなる特性例を、それぞれ表している。
さらに、「PCV-CUR」と表記された特性線は、圧力制御弁12の特性のばらつきの中で、ほぼ中央に位置する特性例を表したものである。
一方、電子制御ユニット4には、圧力制御弁について、個々のレール圧に対する通電電流の相関関係が予め記憶されているが、この相関関係は、いわゆる中央品の特性である。すなわち、レール圧と圧力制御弁の通電電流との相関関係が種々ばらつく中で、そのばらつきの範囲のほぼ中央に位置する相関関係、すなわち、換言すれば、レール圧と通電電流の標準的な相関関係(図3の「PCV-CUR」と表記された特性線参照)が予め記憶されている。
また、電子制御ユニット4によって実行される燃料噴射制御処理においては、エンジン回転数、アクセル開度、レール圧などから必要とされるレール圧(目標レール圧)が演算算出されるようになっている。本発明の実施の形態においては、先に概略を述べたようにレール圧の制御は、3つの制御形態の内から種々選択して実行されるものとなっており、圧力制御弁12の弁開度を変えることによってレール圧の制御が行われる制御形態として、先の第2のレール圧制御状態がある。
この第2のレール圧制御状態にあって、上述のように目標レール圧が定まると、その目標レール圧に対応した圧力制御弁12への通電が行われるが、この際、圧力制御弁12の電気的特性が電子制御ユニット4に予め記憶されている中央品の特性に一致するか、又は、許容し得る程度のばらつきの範囲にあるならば、記憶されている目標レール圧と通電電流との相関関係に基づいて定まる通電量の通電を行えば足りる。
しかしながら、実際には、圧力制御弁12の電気的特性が中央品の特性に対してある程度のばらつきを生ずるのは避けられない。そのため、目標レール圧に対して電子制御ユニット4内の記憶データから定まる圧力制御弁12の通電量(通電電流値)Isに対して、実際の圧力制御弁12の電気的特性のばらつきを考慮して、後述するような補正係数Cvを用いた補正が施され、その補正後の電流値で圧力制御弁12への通電を開始し、所望するレール圧となるようにその通電駆動がフィードバック制御されるようになっている。
ここで、補正係数Cvは、ある目標レール圧に対して、フィードバック制御の結果、最終的に定まる圧力制御弁12の実際の通電量(通電電流値)をIactとすれば、この通電量Iactを、先のIsで除した値、すなわち、補正係数Cv=Iact÷Isとして求められるものである。
かかる補正係数Cvは、上述のようにして算出される度毎に、実レール圧と共に、電子制御ユニット4の所定の記憶領域に記憶されることが繰り返されるいわゆる学習処理が実行されるようになっている。
そして、本発明の実施の形態においては、目標レール圧が定まると、電子制御ユニット4に予め記憶されている圧力制御弁12の中央品の特性に基づいて、その目標レール圧に対する通電電流値Isが求められると同時に、その目標レール圧に対する上述した補正係数Cvの学習値が電子制御ユニット4の所定の記憶領域から読み出され、次いで、通電電流値Isが補正係数Cvによって補正、すなわち、具体的には、Is×Cvが演算され、その乗算結果が、圧力制御弁12へ実際に通電すべき電流として通電駆動が行われるようになっている。
かかる前提の下、電子制御ユニット4による圧力センサ故障診断処理が開始されると、最初に、先に説明した圧力制御弁12に関する学習処理が行われて、学習値の取得回数nが所定回数Kを超えたか否かが判定されることとなる(図2のステップS100参照)。
なお、ここで、学習値は、具体的には、先に説明したように補正係数Cvと、その補正係数Cvと対となる実レール圧である。
ステップS100の判定処理は、所定回数Kを超える学習値の取得が繰り返されたと判定されるまで繰り返し実行され、所定回数Kを超える学習値の取得が繰り返されたと判定されると(YESの場合)、次述するステップS102の処理へ進むこととなる。
ここで、学習値の取得回数nを所定回数Kを超えることとしたのは、学習がある程度の回数繰り返されることで、補正係数Cvが大きくずれる可能性が低くなり、より信頼性の高い故障判断を行うことができるためである。
次いで、ステップS102においては、別個の処理として行われている上述の圧力制御弁12に関する学習処理において新たな学習値が得られる毎に、その学習値の取り込みが行われ(図2のステップS102参照)、取り込まれた学習値Xが所定の範囲内にあるか否か、すなわち、α<X<βを満足するか否かが判定されることとなる(図2のステップS104参照)。
ここで、所定の下限値α、及び、所定の上限値βは、圧力センサ11の出力特性のばらつきに起因して、先に説明した補正係数Cvの学習値がばらつく範囲を基準に設定されるものである。
すなわち、まず、圧力センサ11の出力特性のばらつきのデータを、予めシミュレーションや試験等により取得する。ついで、圧力センサ11の検出信号が、その取得されたばらつきに関するデータの範囲でばらついた場合における補正係数Cvの学習値がばらつく範囲をシミュレーションや試験等により取得する。
そして、例えば、上述のようにして得られた圧力センサ11の特性ばらつきに起因して補正係数Cvの学習値がばらつく場合の下限値がα´、上限値がβ´と、それぞれシミュレーション等により求められたとすると、下限値αは、少なくともα´に等しいか、又は、α´より小さい値α1(α1<α´)とされるものである。一方、上限値βは、少なくともβ´に等しいか、又は、β´より大きな値β1(β1>β)とされるものである。
しかして、ステップS104において、α<X<βが成立していると判定された場合(YESの場合)には、圧力センサ11は正常であるとして一連の処理が終了され、図示されないメインルーチンへ戻り、他の必要な処理がなされた後、再び、図2に示された一連の処理が実行されることとなる。
一方、ステップS104において、α<X<βが成立していないと判定された場合(NOの場合)には、圧力センサ11の故障であるとして、エラー判定がなされ、必要な警報表示や警報音の発生が行われることとなり、一連の処理が終了されることとなる(図2のステップS106参照)。なお、図2のステップS106において、「RDS」は、圧力センサ11を意味する。
次に、上述のような圧力センサ11の故障診断を行う意義について、図4を参照しつつ説明する。
まず、上述した本発明の実施の形態における圧力センサ故障診断処理が本願発明者により発明される以前における圧力センサ故障診断方法の一つとして、例えば、先に説明した圧力制御弁12の通電駆動において用いられる補正係数Cvを、圧力センサ11の故障判定の基準とする方法が、本願出願人の開発した装置において実際に用いられていた。
すなわち、補正係数Cvが所定の範囲にある場合、すなわち、a1<Cv<b1を満足する場合には、圧力センサ11は正常であるとする一方、a1<Cv<b1を満足しない場合には、圧力センサ11は故障であるとするものである。
かかる故障診断方法は、圧力センサ11が故障した場合には、補正係数Cvが、通常時に比して異常な値となることに着目したものである。
この故障診断方法の場合、故障と判断する基準値であるa1、b1は、圧力センサ11や圧力制御弁12の特性のばらつきや、圧力制御弁12の学習値のばらつきを招く圧力センサ11や圧力制御弁12以外の他の要因を考慮して定めなければならない。
図4には、補正係数Cvに影響を与える代表的な複数の要因について、各要素のばらつきによる補正係数Cvの変動の分布例を模式的に示した模式図が示されており、以下、同図について説明することとする。最初に、同図において、符号Gvが付された特性線は、圧力制御弁12の電気的特性のばらつきによる補正係数Cvのばらつきの例を模式的に示したものである。この例では、圧力制御弁12の電気的特性のばらつきによる補正係数Cvのばらつきは、ほぼ正規分布に近似したものとなっている。ここで、補正係数Cv=1.0は、先に説明した中央品の特性と一致する点である。
補正係数Cvに影響を与える要因として、代表的なものとしては、この他に、圧力センサ11を挙げることができる。図4において、符号Gsが付された特性線は、圧力センサ11の電気的特性のばらつきによる補正係数Cvのばらつきを模式的に示したものである。
また、図4においては、符号Gaが付された特性線は、圧力制御弁12や圧力センサ11以外の補正係数Cvに影響を与える要因のばらつきによる補正係数Cvのばらつきを模式的に表したものである。
このように、上述のような複数の要因のばらつきが補正係数Cvに影響を与えるため、結局、補正係数Cvの値は、上述の複数の要因のばらつきを包含してばらつくこととなり、そのばらつきの様子は、図4において符号Gtが付された特性線で表された如くとなる。ここで、Gtは、上述のことから、Gt=Gv+Gs+Gaと表されるものとなる。
したがって、補正係数Cvによって圧力センサ11の故障を判断する場合には、補正係数Cvのばらつきの範囲を超えたところ、すなわち、図4に示された例においては、下限側はa1以下に、上限側は、b1以上に判定基準を設定する必要がある。
しかしながら、上述のように多くのばらつきの要因を含んでばらつく補正係数Cvを圧力センサ11の故障判断に用いると、例えば、圧力制御弁12の電気的特性が中央品に近いものである場合には、圧力センサ11の電気的特性が相当程度悪化して初めて、上述の判定基準値a1以下、又は、b1以上となるため、故障の発見に迅速性を欠くという欠点がある。
これに対して、本発明の実施の形態における故障診断処理にあっては、圧力センサ11のばらつきを主として考慮した補正係数Cvの学習値のばらつきを故障診断の判定基準としている。すなわち、具体的には、圧力センサ11の電気的特性のばらつきによる補正係数Cvのばらつき(図4の符号Gsが付された特性線参照)と、圧力制御弁12や圧力センサ11以外の補正係数Cvに影響を与える要因のばらつきによる補正係数Cvのばらつき(図4の符号Gaが付された特性線参照)とによる補正係数Cvのばらつきの範囲、すなわち、G=Gs+Gaと表され、図4において符号Gが付された特性線で表されるような補正係数Cvのばらつきの範囲を故障診断の判定基準としている。
このため、考え得る複数の要因のばらつきを含む補正係数Cvのばらつき(図4の符号Gtが付された特性線参照)に比して、上述の圧力センサ11の電気的特性のばらつきを主として考慮した補正係数Cvのばらつき(図4の符号Gが付された特性線参照)は、充分小さく、圧力センサ11の故障診断を迅速に行えるものとなっている。
なお、本発明の実施の形態においては、目標レール圧に対して、電子制御ユニット4に記憶された圧力制御弁12の中央品の特性に基づいて定まる通電電流値)Isに補正係数Cvを乗ずることで、Isの補正を行うようにしたが、補正の形態としては、必ずしも補正係数Cvを乗ずることに限定される必要はないもので、除算、加算、減算などを適宜選択し得るものである。さらに、補正係数Cvの設定の仕方も同様に、先に説明した形態に限定される必要はないものである。
次に、圧力センサ11の初期特性補正について、図5及び図6を参照しつつ説明する。
まず、コモンレール式燃料噴射制御装置において、圧力センサ11は、適切なレール圧制御を実現する上で重要な要素であるが、その出力特性には、個々のセンサ毎にばらつきが存在するのが実情である。
一方、電子制御ユニット4においては、所定の記憶領域に、その出力特性が標準的な圧力センサ(中央品)の出力特性が予め記憶されている。具体的一例を示せば、例えば、図6(a)に示されたように、電子制御ユニット4に入力される圧力センサの出力電圧とレール圧との相関関係がマップや演算式化されて記憶されている。
電子制御ユニット4においては、入力された圧力センサ11の出力電圧からその時点におけるレール圧を、上述のように予め記憶された相関関係から求め、これを実圧として、レール圧を目標レール圧とするためのフィードバック制御に供されるようになっている。
圧力センサ11の出力特性が電子制御ユニット4に記憶された中央品の特性とほぼ同一、又は、許容範囲にある場合には問題は生じないが、許容範囲以上にずれたものである場合には、電子制御ユニット4における制御上は、レール圧が目標レール圧となったと判定されても、実圧は異なることとなり、所望する適切な燃料噴射が達成されない等の種々の問題を招くこととなる。
そこで、圧力センサ11の実際の出力特性に基づいて、電子制御ユニット4に記憶された圧力センサの中央品の出力特性を補正するのが好適である。
以下、その具体的な手順について説明する。
まず、概略を説明すれば、本発明の実施の形態における圧力センサの出力特性の補正は、コモンレール式燃料噴射制御装置の製造過程において、電子制御ユニット4に記憶された圧力センサの中央品の特性を、実際に装備される圧力センサ11の出力特性に基づいて補正し(圧力センサの初期性能補正)、以後、この補正後のレール圧と圧力センサの出力電圧との相関関係をレール圧制御に用いるようにするものである。
以下、具体的に説明すれば、最初に、個々の圧力センサ11の実際の出力特性、すなわち、レール圧に対する出力電圧の相関関係を測定する。この場合、可能な限りの複数の測定データを得ること、すなわち、複数のレール圧に対する出力電圧の関係を測定することが好適である。
次いで、測定された圧力センサ11の具体的な出力特性と、電子制御ユニット4に記憶された中央品の出力特性とのずれを求めて、これをコード化する。
例えば、圧力センサの中央品の出力特性が図5の符号gsが付された実線の特性線で表されるものと仮定し、また、圧力センサ11の出力特性が図5の符号g1が付された二点鎖線の特性線で表されたものと仮定する。この場合、圧力センサ11の出力特性は、中央品の出力特性と比較すると、同一のレール圧に対して、極一部を除いて、中央品よりも高い電圧が出力される特性となっている。
次に、測定された個々のレール圧における圧力センサ11の出力電圧に対する中央品の出力電圧のずれ量を計算し、そのずれ量を、予め定め選択されたコード体系にしたがってコード化する。なお、以後、個々のずれ量をコード化したものを便宜的に「補正コード」と称する。
図6(b)には、圧力センサ11が図5において符号g1が付された出力特性例を有するものであるとし、また、中央品の出力特性が図6(a)に示されたものとした場合における双方の特性のずれ量と補正コードとの対応関係の一例が示されている。
まず、本発明の実施の形態において、ずれ量は、同一のレール圧における圧力センサ11の実際の出力電圧に対する中央品の出力電圧のずれである。
例えば、図6(b)において、補正コードzは、レール圧200(MPa)におけるずれ量が−0.1(V)となっているが、これは、レール圧200(MPa)において、中央品の出力電圧が、圧力センサ11の実際の出力電圧よりも0.1(V)低い、すなわち、換言すれば、圧力センサ11の出力電圧は0.1(V)高く、より具体的には、4.4(V)であることを意味する。
他の補正コードとずれ量についても同様に解することができる。
このように、補正コードは、ずれ量と、そのずれ量がいずれのレール圧におけるものであるかの情報を所定のコードに変換したもので、かかる補正コードは、特定のものに限定される必要はないが、例えば、バーコードのようなものが好適である。
バーコードを用いる場合、バーコードを読み取り、電子制御ユニット4へ入力するための読み取り装置が必要であるが、これについては、従来から良く知られている構成のものであれば良いので、ここでの詳細な説明は省略することとする。
上述のようにしてずれ量について補正コードが得られた後は、電子制御ユニット4へ補正コードの入力を行う。
補正コードの入力は、使用している補正コードの種類に応じた入力装置によって行う。例えば、上述したように補正コードにバーコードを用いた場合には、バーコードリーダ(図示せず)を介して電子制御ユニット4へ補正コードを入力することとなる。なお、この他の入力手段としては、いわゆるキーボードや文字入力タブレットに代表される文字入力装置を用いるようにしても良い。
しかして、本発明の実施の形態においては、電子制御ユニット4に補正コードが入力されると、電子制御ユニット4に記憶されている補正コード解読(デコード)処理が開始され、補正コードに対応したずれ量及びそのずれ量が生ずるレール圧が解読されることとなる。なお、補正コードの解読処理は、コード化に用いるコード体系によって異なるものであり、そのデコード処理自体は、コード化と同様、従来から公知・周知のもので良く、特定のものに限定されないので、ここでの具体的な説明は省略する。
そして、その解読結果に基づいて、電子制御ユニット4に記憶されている中央品の出力特性における出力電圧が補正され、出力特性が書き換えられることとなる。
すなわち、図6(b)において、例えば、補正コードzを例に採れば、補正コードzは、レール圧200(MPa)の場合、中央品の出力電圧が、圧力センサ11の出力電圧よりも0.1V低いことを意味するものであるので、中央品のレール圧200(MPa)に対する出力電圧4.3(V)が4.4(V)に書き換えられることとなる。すなわち、ずれ量の数値を符号反転した値が中央品の出力電圧に加算されることとなる。
他の補正コードについても、同様にその解読がなされて、その解読結果に基づいて中央品の出力特性が書き換えられることとなる。その結果、図6(a)に示された中央品の出力特性は、図6(c)に示された如くとなる。
このようにして、電子制御ユニット4に記憶されている圧力センサの中央品の出力特性が、圧力センサ11の実際の特性に基づいて書き換えられることで、圧力センサ11によって検出された正しいレール圧がレール圧制御に供されることとなる。
また、このように圧力センサ11の初期特性補正を行うことによって、先の図2に示された圧力センサ故障診断処理の際に、学習値の取得回数が充分であるか否かを判定する基準値である所定回数Kの値を小さくすることができ、故障判断の処理時間の短縮が可能となる。
なお、上述の例では、圧力センサ11の出力特性が中央品の出力特性に比して、出力電圧が高めとなる場合(図5において符号g1が付さた二点鎖線の特性線参照)を示したが、圧力センサ11の出力特性が、例えば、図5において符号g2が付された二点鎖線の特性線のように、中央品の出力特性に比して、出力電圧が低めとなる場合も、基本的には、上述したと同様な手順により、中央品の出力特性の書き換えを行うことができる。
なお、圧力センサ11の出力特性が、例えば、図5において点線で示されたように直線的に変化する場合には、圧力センサ11と電子制御ユニット4との間に抵抗器を設け、電子制御ユニット4に入力される電圧を擬似的に中央品に一致するようにしても良く、結果的には、上述のように電子制御ユニット4においてソフトウェア処理により中央品の出力特性の書き換えを行う場合と同一の作用、効果を得ることができる。
上述したような圧力センサ11の初期性能補正は、圧力制御弁12についても同様に適用することができる。
かかる圧力制御弁12の初期性能補正については、図3及び図6を流用して以下に概括的に説明することとする。
最初に、個々の圧力制御弁12の実際の通電特性、すなわち、レール圧に対する通電電流の相関関係を測定する(図3参照)。この場合、可能な限りの複数のレール圧に対する通電電流の関係を測定することが好適である。
次いで、測定された複数のレール圧に対する圧力制御弁12の通電電流と、電子制御ユニット4に記憶された圧力制御弁の中央品における同一のレール圧に対する通電電流とのずれ量を求めて、これをコード化する。
この場合、「ずれ量」は、先の圧力センサの初期性能補正と同様、圧力制御弁12の通電電流に対する中央品の通電電流のずれ量である。
かかるコード化により、圧力センサの初期性能補正の場合と同様(図6(b)参照)、個々のずれ量に対する補正コードを得る。なお、コード化に用いる具体的なコード体系や補正コードに含まれる情報については、先に圧力センサの例で説明した通りであるので、ここでの再度の詳細な説明は省略することとする。
そして、電子制御ユニット4へ補正コードの入力を行うことにより、補正コードの解読処理が実行され、解読結果に基づき、圧力制御弁の中央品の通電特性が書き換えられることとなる。
ここで、上述のように圧力制御弁12の実際の通電特性に基づいて、電子制御ユニット4に予め記憶された圧力制御弁の中央品の通電特性を書き換えることによって、先に説明した圧力センサ故障診断へ与える影響について図4を参照しつつ説明する。
まず、圧力制御弁12の初期性能補正がなされない場合にあっては、先に説明したように、圧力制御弁12の通電特性のばらつきによる補正係数Cvのばらつきは、図4において一例が示されたように符号Gvが付された特性線の如くとなる。
これに対して、圧力制御弁12の初期性能補正がなされることによって、圧力制御弁12の通電特性が補正係数Cvのばらつきに影響を与えるのは、通電特性の測定結果のばらつき分だけとなるため、図4において符号Gvmが付された特性線で一例が示されたように、符号Gvが付された特性線に比して、充分小さなものとなる。
その結果、補正係数Cvの総合のばらつきは、図4において符号Gtmが付された特性線の如く、圧力制御弁12の初期性能補正が無い場合の補正係数Cvのばらつきを表す同図の符号Gtが付された特性線に比して、充分小さいものとなる。
また、このように圧力制御弁12の初期特性補正を行うことによって、先の図2に示された圧力センサ故障診断処理の際に、学習値の取得回数が充分であるか否かを判定する基準値である所定回数Kの値を小さくすることができ、故障判断の処理時間の短縮が可能となる。
既存の燃料噴射制御における学習処理の学習値を圧力センサの故障診断に流用できるよう構成し、故障診断専用の回路を不要としたので、特に、コモンレール式燃料噴射制御装置にあって、簡易な構成による圧力センサ故障診断機能の要請があるものに適用できる。

Claims (4)

  1. コモンレールからの燃料の戻し通路に圧力制御弁が設けられ、圧力センサにより検出されたレール圧が、前記圧力制御弁の駆動制御により、エンジンの動作情報に基づいて算出された目標レール圧となるよう制御可能としてなり、
    前記圧力制御弁は、予め記憶された所定の圧力制御弁の駆動特性を基に前記目標レール圧に応じて定められる電流値に対して、所定の補正係数を用いて補正された電流値で通電駆動される一方、
    前記所定の補正係数は、前記目標レール圧に対して、前記所定の圧力制御弁の駆動特性を基に定められる電流値と、前記圧力センサにより検出されたレール圧を前記目標レール圧又は所定の許容範囲とするために前記圧力制御弁に通電された電流値とを基に所定の演算式により算出されると共に、当該補正係数は、算出の度毎に、算出時のレール圧と共に学習処理によって記憶、更新されるよう構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置における前記圧力センサの故障診断方法であって、
    前記学習処理により学習値の取得が所定回数を超えた後、
    前記学習処理における補正係数の学習値が所定の範囲を逸脱した場合に、前記圧力センサの故障と診断し、
    前記所定の範囲は、圧力センサの出力特性のばらつきに起因する前記補正係数の学習値のばらつきを基準に定められたことを特徴とする圧力センサ故障診断方法。
  2. コモンレールに燃料を圧送する高圧ポンプ装置と、前記コモンレールからの燃料の戻し通路に設けられた圧力制御弁と、前記コモンレールの圧力を検出する圧力センサと、前記高圧ポンプ装置及び前記圧力制御弁の駆動を制御する電子制御ユニットとを具備し、
    前記電子制御ユニットは、エンジンの動作情報に基づいて目標レール圧を算出し、前記圧力センサにより検出されたレール圧が、前記目標レール圧となるよう前記圧力制御弁を、予め記憶された所定の圧力制御弁の駆動特性を基に前記目標レール圧に応じて定められる電流値に対して所定の補正係数を用いて補正を施した電流値で通電駆動する一方、
    前記所定の補正係数は、前記目標レール圧に対して、前記所定の圧力制御弁の駆動特性を基に定められる電流値と、前記圧力センサにより検出されたレール圧を前記目標レール圧又は所定の許容範囲とするために前記圧力制御弁に通電された電流値とを基に所定の演算式により算出されると共に、当該補正係数は、算出の度毎に、算出時のレール圧と共に学習処理によって記憶、更新されるよう構成されてなるコモンレール式燃料噴射制御装置であって、
    前記電子制御ユニットは、
    前記学習処理により学習値の取得が所定回数を超えたか否かを判定し、所定回数を超えたと判定された場合に、
    前記学習処理における補正係数の学習値が所定の範囲にあるか否かを判定し、所定の範囲外であると判定した場合に、前記圧力センサの故障と診断するよう構成されてなり、前記所定の範囲は、圧力センサの出力特性のばらつきに起因する前記補正係数の学習値のばらつきを基準に定められたことを特徴とするコモンレール式燃料噴射制御装置。
  3. 電子制御ユニットは、所定の圧力センサの出力特性が予め記憶されると共に、当該電子制御ユニットに接続される圧力センサの実測された出力特性が入力された際に、当該実測された出力特性に基づいて前記所定の圧力センサの出力特性が補正されてなることを特徴とする請求項記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
  4. 電子制御ユニットは、所定の圧力制御弁の通電特性が予め記憶されると共に、当該電子制御ユニットにより駆動される圧力制御弁の実測された通電特性が入力された際に、当該実測された通電特性に基づいて前記所定の圧力制御弁の通電特性が補正されてなることを特徴とする請求項又は請求項記載のコモンレール式燃料噴射制御装置。
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