JP5102641B2 - 可転式自動車用アンテナ - Google Patents

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Description

本発明はロッド部が可転型の自動車用アンテナに関する。
エレメントが可倒タイプのマイクロアンテナ装置は、RV車を中心に様々な車両へ採用が拡大し、車両ラジオアンテナの主流になっていくと見られている。
こうしたマイクロアンテナ装置は、ケースアッセンブリー部、アンテナアンプアッセンブリー部、ロッドエレメントアッセンブリー部、およびエレメント部可倒アッセンブリー部が主たる構成部位であるが、その中で特にエレメント可倒アッセンブリー部は,部品点数が多く、加工工数も多いため、製品コストヘの影響が非常に大きい。
従来、この種の可倒アッセンブリー部は、図1と図2のように、車体や音響機器本体に固定されるケース部体aと、これの上部に設けられた一対の保持壁部a1,a2間に位置される回転ベース部材bと、この回転ベース部材bを保持するとともに起伏に伴うアンテナ本体Aの回動位置を保持する保持ユニットB、Cとを備えている。
しかし、従来では、一方の保持壁部a1側の保持ユニットBが、回転ベース部材側から順に、Oリングb1、ワッシャーb2、スプリングワッシャーb3、ナットb4、キャップb5から構成され、他方の保持壁部a2側の保持ユニットCが、回転ベース部材側から順に、コイルスプリングc1、ワッシャーc2、円筒状の回転ブッシュc3、クラッチプレートc4、クラッチプレートc5、軸ボルトc6およびキャップc7から構成されており、したがって、部品点数が13点であるため、部品材料コストが高くなっていた。
しかも、組込みの工数も多いという問題があった。すなわち、従来の工程と問題点を記すと、次のとおりである。
1)回転ベース部材bにOリングb1を装着し、ケース部体aに装着する。
2)ケース部体に装着された回転ベース部材bの中に、ケース部体を正面から見て右側よりコイルスプリングc1を挿入する。
3)回転ブッシュc3にクラッチプレートc4を圧入して固定する。
4)その後、回転ベース部材bに右側からワッシャーc2、回転ブッシュc3を挿入する。
この時、コイルスプリングc1やワッシャーc2は回転ベース部材内において定量的に位置を規制されることがないため、非常に挿入しづらく、また、定量的位置決めもないため、回転ブッシュc3の中にワッシャーc2がスムーズに収まらず、大変に組込み性の悪化を生じる。
また、回転ベース部材内に回転ブッシュc3を挿入する際、回転ベース部材内には回転ブッシュc3が一定方向にしか挿入されない様に凸部が形成されているが、回転ベース部材内での位置合わせが難しく、回転ブッシュの挿入が非常にしづらい。
さらに、回転ブッシュc3を回転ベース部材内に挿入する時、既に挿入済みのコイルスプリングc1が回転ブッシュ内に収まらなければならないが、コイルスプリングc1が回転ベース部材内で定位置に収まっていないために、回転ブッシュc1の挿入の際にスムーズに収まらない。
5)クラッチプレートc5をケース部体aに挿入し、センター軸c6を通す。センター軸c6は、右側から、回転ベース部材b、ケース部体aを通り、反対側にてワッシャーb2、スプリングワッシャーb3を通し、ナットb4にて固定される。
しかし、ナットb4をボックスレンチ等に締め込むときに、センター軸側も回転してしまい、ナットb4を締めきれないことが多く、そのため、センター軸c6もボックスレンチ等にて固定しなければならないため、作業性が非常に悪い。
また、この種のアンテナにおいては、アンテナ本体Aの可倒アンテナ部がどのような姿勢でもアンテナエレメントの基端がアンテナ出力端子に電気的に導通し、アンテナ信号がアンテナ出力端子に伝送されなければならない。
このため手段に関して、先行技術1においては、下倒アンテナ部の基端部に、導電性金属からなる第一のクラッチプレートをインサート成形にて形成しており、その第一クラッチプレートには第二のクラッチプレートに嵌合する凸部を有している。
また、下倒アンテナ部の基端部が嵌まるベース部材には導電性金属からなる第二のクラッチプレートをインサート成形にて形成しており。第二のクラッチプレートに凹部が形成され、これに前記第一のクラッチプレートの凸部が嵌合するようになっている。
しかし、第一クラッチプレートと第二クラッチプレートは、導電性のある弾性金属であり、通常、ステンレス材のプレス加工品が用いられるが、材料が硬質であるため金型が磨耗しやすい。このため、クラッチ部凹凸形状の形状磨耗耐久性が悪く、クラッチ力の変化が発生しやすくなる。
また、先行技術1においては、組込み工程において、下倒アンテナ部とベース部材を組み合わせた上で、第一のワッシャーをはめ込み、誘導軸にコイルスプリングを挿入し、第一のブッシュを第二のブッシュに嵌合させた上で貫通させ、そして第二のワッシャーとナットで誘導軸に締めこむようにしている。
この構造では、部位品数が多いため作業が面倒である上に、第一のワッシャーを嵌め込む際に位置決めや固定受け皿がないため安定した作業を行いにくく、誘導軸とスプリングを挿入した際に安定した位置が得られにくい。このため、第一のクラッチプレートを安定した押えができなくなる。また上記のように、第一、第二のワッシャー、第一、第二のブッシュなど多くの部品点数を要するので、コスト高となる問題があった。
先行技術2は、角度保持手段として、回転ベース部材とともに回動するブッシュにクラッチ板を圧入などで一体化した第1部材と、前記ベース部体に取付けられ、前記第1部材のクラッチ板と所定角度で係合する金属製のクラッチをキャップ部にインサー成形あるいは圧入などで一体化した第2部材とを用いており、上記先行技術1や図1,2の先行技術に比べて部品数を少なくすることが可能であったが、ワッシャーなどが必要であるためまだ部品数が多く、組立作業性、コストの面で改善の余地があることを否めなかった。
特開2003−32015号公報 特開2005−236748号公報
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、的確な可転機能を備えるにもかかわらず、部品点数が著しく削減され、組み立て性が良好で、コストの低減が可能な実用性の高い可転式自動車用アンテナを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、夫々が貫通孔を有する一対の保持部を備えたベース部材と、前記一対の保持部の間に取り付けられるアンテナ軸と、前記アンテナ軸の角度を保持するための角度保持部とを備えたアンテナ装置であって、前記角度保持部が、頭部とアンテナ軸の回動中心となるシャフトとカム形状のクラッチが一体化されていて前記一対の保持部の一方の前記貫通孔から挿入される第1部材と、前記第1部材に隣接して位置し、前記第1部材のクラッチと嵌合するカム形状のクラッチを有する第2部材とを備え、 更に、前記第1部材のシャフト先端部を嵌合固定するための抜止め部材を備えており、 前記第1部材の前記頭部は、前記一対の保持部の前記一方の貫通孔により支持されており、前記抜止め部材は、前記一対の保持部の他方の貫通孔により支持されており、 前記第1部材が樹脂製である、ことを特徴としている。
可転式自動車用アンテナにおいて枢要な角度保持部のクラッチ構造が、アンテナ軸の回動中心となるシャフトとカム形状のクラッチが一体化された軸形態の第1部材と、前記第1の部材に隣接して位置し、第1部材のクラッチと嵌合するカム形状のクラッチを有する第2部材とで構成されているので、部品数の削減と組込みの簡易化を図ることができるというすぐれた効果が得られる。
好適には、前記角度保持部が樹脂製である。すなわちクラッチ構造が従来のような金属板クラッチ構造ではなく、アンテナ軸の回動中心となるシャフトとカム形状のクラッチが一体化された軸形態の第1部材と、前記第1の部材に隣接して位置し、第1部材のクラッチと嵌合するカム形状のクラッチを有する第2部材とがいずれも樹脂成形体から構成されている。
このため、インサート成形や金属板プレス成形の場合に比べて金型の耐用がよくなり、成形部品の精度の劣化が少なくなるため、樹脂として耐磨耗性のよいものを使用することでクラッチ機能の精度と耐久性を向上することができる。
また、ワッシャーなどの介装部材を用いなくてもよくなるので、部品点数が削減され、これに伴い全体の組込み性が簡易化され、生産性を向上することができる。さらに、アンテナ軸内部のクラッチ機能部品が樹脂材製のため、水分浸入時に錆などが発生することがなく、回転可倒機能の維持がよくなり、かつ金属部品を使用していないので、軽量化も実現できる。
好適には、角度保持部は付勢手段を備え、該付勢手段は、一端においては、ベース部材の内側の第1の導電板とアンテナ軸に備えられた第2の導電板を弾接させ、他端においては、前記第2部材を第1部材に押し付けている。
これによれば、単一の付勢手段により電気的接続とクラッチの確実な嵌合を行なえるので、部品点数の低減を減じて性能を向上することができる。
一対の保持部の他方の貫通孔に前記第1の部材のシャフト先端部を嵌合固定するための抜止め部材を備えている。
これによれば、第1の部材の固定を、押し当て回転のような動作にて簡易に固定することができ、ねじ止め形式の場合に必要であったワッシャー類を省略できるので、部品削減と組立操作の容易性を実現することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図3ないし図10は本発明による可転式自動車用アンテナの実施例を示しており、図3〜図5において、1はベース部材であり、上部に左右一対の保持部1a、1bを有し、それら保持部1a、1bの間の部分は円弧状の凹入面となっている。保持部1a、1bは、それぞれ貫通孔10a、10bを有しており、それら貫通孔10a、10bのうち一方の貫通孔10bの入口領域に、180度対称で位置決め用の上下凸リブ100が形成されている。
前記ベース部材1の一方の保持部1aには図4のように入口に近くスリット11が形成されており、断面がほぼL字状をなした第1の導電板8がベース部材1の空洞部内を通して挿入され、先端の円形板状部80が前記スリット11を圧入状に貫通して保持部入口面に延出されている。円形板状部80には後述するシャフトが貫通される孔800が形成されている。
このように第1の導電板8をベース部材の内部から挿入し圧入されるようにしたので、ベース部材1の成形のための金型構造の簡易化を図ることができる。しかし、第1の導電板8はインサート成形を不可とするものではない。
2は前記保持部1a、1b間に回動可能に嵌められるアンテナ軸(回転ベース部材)であり、短円筒状部2aに半径方向に伸びるボス部2bが一体に形成され、この例では、ボス部に図示しないポールアンテナなどのアンテナ素子が組付けられるようになっている。なお、回転ベース部材とアンテナ素子を一体的に形成した構成であってもよい。
このアンテナ軸1のボス部には、図3と図7のように、アンテナ素子との連結金具5bがインサート成形により一体に設けられるとともに、連結金具5bに接続するごとく第2の導電板9がインサート成形により一体に設けられており、第2の導電板9は短円筒状部2aの一端において筒内空間に延びる円形板状部90を有し、ここに後述するシャフトが貫通される孔900が形成されている。組立て状態において、円形板状部90は前記ベース部材1の円形板状部80と板厚方向でほぼ接触するようになっている。
前記短円筒状部2aの内面には円形板状部90の位置する側と反対側の領域に、180度対称で左右凸リブ200が形成されている。
3は前記アンテナ軸2の可転を許容しつつ角度を保持するために、前記ベース部材1の保持部1a、1bとアンテナ軸2の短円筒状部2aに組み込まれた角度保持部である。
この角度保持部3は、本発明においては、アンテナ軸2の回動中心となるシャフト4bとカム形状のクラッチ(この例では凸形状)40を一体に有して前記一対の保持部1bの一方の前記貫通孔10bから挿入される第1部材4と、前記第1部材4に隣接して位置し、第1部材4のクラッチ40と嵌合するカム形状のクラッチ50(この例では凹形状)を有する第2部材5を必須部品として備えている。
角度保持部3は、さらに、ベース部材1の第1の導電板8とアンテナ軸2の第2の導電板9を弾接させるとともに前記第2部材5を第1の部材4に向けて付勢する付勢手段6と、前記第1部材4のシャフト先端部と嵌合して軸方向移動が生じないように固定するための抜止め部材7を備えている。
そして、少なくとも付勢手段6を除いた角度保持部3を構成する部品、すなわち第1部材4、第2部材5および抜止め部材7を合成樹脂の成形品で構成している。
合成樹脂としては、たとえばポリアミド樹脂やポリアセタール樹脂で代表されるような寸法安定性と強度、耐摩耗性などの機械的特性の優れたエンジニアリングプラスチックが好適である。
10,10は前記ベース部材1の保持部1a、1bの開口を閉塞するキャップであり、これらキャップも合成樹脂の成形品からなるが、特にエンジニアリングプラスチックでなく汎用樹脂で足りる。
前記各部の詳細を説明すると、第1部材4は、図8に単体の状態で示されており、保持部1bの貫通孔10bとほぼ同じ外径を有する頭部4aと、これの中心に一体形成された回転中心用のシャフト4bを有している。
前記頭部4aは外端面中央部に摘み部44を有しており、また外径部には、保持部1bの貫通孔10bに設けられている凸リブ100,100に嵌まり得る2つの凹溝41,41が180度対称で設けられている。
シャフト4bは、後述する第2部材5の通孔に対応する径の主軸部42と、前記第1の導電板8と第2の導電板9を貫通し得る径の細軸部43を同軸状に連設してなり、シャフト4bの全体は、図3のように頭部4aをベース部材1の保持部1bにおける貫通孔10bの奥部まで挿入したときに、先端が他方の保持部1aにおける貫通孔10aの中ほどまで達する長さを有しており、細軸部43の先端外周には、前記凹溝41,41と同じ位相の位置に前記抜止め部材7に対する係合用の突起4c、4cが一体形成されている。この突起4c、4cの外径は、前記第1の導電板8と第2の導電板9の孔800,900より僅かに小さい寸法となっている。
前記頭部4aのシャフト側の内面には、前記凹溝41,41と90度位相がずれた位置に、カム形状をなしたクラッチ(この例では凸形状)40、40が180度対称で形成されている。
前記クラッチ40、40は、この実施例では図8(b)のように、主軸部42の付け根部位から頭部4aの外周に向って幅が漸次広がるいわゆる扇状をなしている。
次に、第2部材5は、図9に単体の状態が示されており、外径がアンテナ軸2の短円筒状部2aの内径とほぼ一致し、背方に付勢部材6の保持のための凹入部53を形成したリング体からなり、外径部には前記短円筒状部2aの左右凸リブ200に対応する凹溝51,51が180度対称に設けられており、リング体中心部には、前記第1部材4の主軸部42に対応する径の通孔52が形成されている。
そして、リング体の表面には、カム形状の複数条(図面では2条)のクラッチ(この例では凹形状)50、50が、通孔52を挟んで180度対称に形成されている。これらクラッチ50は、図9(a)のように、半径方向すなわち通孔52からリング体外周向って幅が漸次広がるいわゆる扇状をなしており、その形状と大きさは前記第1部材4のクラッチ40と一致している。
抜止め部材7は図10に単体の状態が示されており、ベース部材1の一方の保持部1aの貫通孔10aに嵌まり得る外径のリング体からなり、挿入方向において背面には、平行状をなした回動操作用部70が欠設されている。
そして、中心部には、前記第1部材4のシャフト4bにおける細軸部43と突起4c、4cの輪郭と相似形状をなした異形孔71が厚さ方向に貫設されるとともに、背面には、前記異形孔71と90度交差する関係位置に、細軸部43の突起4c、4cと係合し得る適度な深さの凹入段部72,72が形成されている。
付勢部材6は、たとえばSUSなどの金属製コイルスプリングが用いられる。
本発明の可転式アンテナ装置の組立て状態は図3のようになっており、第1部材4のシャフト4bが保持部1b側からアンテナ軸2の中心を貫いて延び、先端部の突起4c、4cが、他方の保持部1aの貫通孔10aに挿入されて回動された抜止め部材7の凹入段部72,72に係合されることで支持されている。
第2部材42は付勢部材6とともにアンテナ軸2に挿入され、外周の1対の凹溝51,51がアンテナ軸2内の左右凸リブ200と嵌合されることにより回転方向で一体化され、背面が第1部材4の頭部4aに当接することで軸方向の移動が規制されている。
前記付勢部材6は、一端がアンテナ軸2内の第2の導電板9の円形板状部90に支持され、他端が第2部材5の凹入部53に支持されている。
これにより、一端側では第2の導電板9の円形板状部90が押圧されてベース部材1側の第1の導電板8の円形板状部80と緊密に弾接されるとともに、他端側では第2部材5が第1部材4の頭部4aに対して押圧されるため、クラッチ50とクラッチ40が所定の力で緊密に嵌合される。
受信感度の調整のため、アンテナ軸2を回動すれば、第2部材5が回動し、それにより第1部材4の凸クラッチ40が、それまで係合していた第2部材5のあるクラッチ50とは異なる位置にある他の凹側ラッチ50に嵌まりあい、角度が変化した状態で保持される。したがって、良好な可転アンテナ性能が発揮される。
第1実施例の組立工程を説明すると、第1の導電板8をベース部材1の内部に挿入し、スリット11を通して円形板状部80を保持部1aの入口に臨むごとく突出させる。
ついで、アンテナ軸2を左右の保持部1a、1b間に挿入するが、それに先立って、アンテナ軸2の短円筒状部2a内に付勢部材6を挿入する。付勢部材6は短円筒状部2aに突出している第2の導電板9の円形板状部90で受け止められるので、付勢部材6を圧縮するように押圧しながら第2部材5を短円筒状部2a内に押し込む。
このときに、図4のように、第2部材5の左右の凹溝51,51を、アンテナ軸2の短円筒状部2aに設けてある左右凸リブ200、200に合わせる。これで第2部材5は周方向で位置決めされるので、この状態を保ちつつアンテナ軸2を左右の保持部1a、1b間に挿入する。第2部材5の表面側は保持部1bの貫通孔10bに突出している上下凸リブ100、100の端面に当接するので、第2部材5は抜け出ることがない。
次いで、保持部1bに第1部材4を挿入し、シャフト4bを、前記アンテナ軸2を貫通させて他方の保持部1a内に突入させる。このときに第1部材4は頭部4aの外周にある凹溝41,41が上下に向くようにする。これにより凹溝41,41が保持部1bの貫通孔10b内に設けられている前記上下凸リブ100、100と嵌合しながら進む。
これにあわせて、保持部1aの貫通孔10aに抜止め部材7を押入れる。このときに抜止め部材7の異形孔71は縦向きにしておく。こうすれば、第1部材4のシャフト4bの先端にある突起4c、4cが異形孔71を通過して抜止め部材7の背面に達する。
そこで、この実施例では、抜止め部材7を押しながら90度回動させるものであり、抜止め部材7は第2の導電板9の円形板状部90の弾性で適度に軸方向に進み、これにより抜止め部材7の凹入段部72,72に第1部材4のシャフト先端にある突起4c、4cが係合するので、抜止め部材7の押圧を開放すれば、第1部材4はアンテナ軸2の回動中心軸として機能するようにしっかりと固定される。
第1部材4はシャフト先端側が抜止め部材7により固定化されるが、その固定操作は、この実施例では、第1部材4を付勢部材6の付勢力に抗して押しながら、抜止め部材7を90度回すだけでよいので、非常に簡単かつ確実にロックされる。
そして、アンテナ軸2を回動させれば、第2部材5のクラッチ50が第1部材4のクラッチ40に嵌合し、あとは、保持部1a、1bの外側開口部にキャップ10,10を嵌め、接着することで組立てが完了し、簡単に図3の組立て状態とすることができる。
図11〜図15は、本発明の第2次実施例を示している。この実施例は、第1部材4と抜止め部材7の関係を第1実施例と変え、抜止め部材7を回動させるのでなく、第1部材4を押し込み回動して第1部材の軸方向固定を行なうようにしたものである。
第1実施例との相違点を中心に説明し、相違点以外の説明は第1実施例の説明を援用する。
まず、図12と図13のように、保持部1a、1bは、それぞれ貫通孔10a、10bを有しており、それら貫通孔10a、10bの入口領域に、180度対称位置に位置決め用の上下凸リブ100がそれぞれ形成されている。
第1部材4は、図14に単体の状態で示されており、保持部1bの貫通孔10bとほぼ同じ外径を有する頭部4aと、これの中心に一体形成された回転中心用のシャフト4bを有し、前記頭部4aの外径部に、保持部1bの貫通孔10bに設けられている凸リブ100,100に嵌まり得る2つの凹溝41,41が180度対称で設けられている。この構成は第1実施例と同じである。
シャフト4bは、図11のように頭部4aをベース部材1の保持部1bにおける貫通孔10bの奥部まで挿入したときに、先端が他方の保持部1aにおける貫通孔10aの中ほどまで達する長さを有しており、第1の導電板8と第2の導電板9を貫通し得る径の細軸部43の先端外周には、前記凹溝41,41と90度異なる同じ位相で前記抜止め部材7に対する係合用の突起4c、4cが一体形成されている。これが、第2実施例のひとつの特徴である。
第1部材4の頭部4aのシャフト側の内面には、前記凹溝41,41と90度位相がずれた位置に、カム形状をなしたクラッチ40、40が180度対称で形成されている。これは第1実施例と変わりない。
抜止め部材7は図15に単体の状態が示されており、ベース部材1の一方の保持部1aの貫通孔10aに嵌まり得る外径のリング体からなるが、外周には、貫通孔10aに設けられている凸リブ100,100に嵌まり得る2つの凹溝73,73が180度対称で設けられている。なお、中心部に、第1部材4のシャフト4bにおける細軸部43と突起4c、4cの輪郭と相似形状をなした異形孔71が厚さ方向に貫設され、背面に、前記異形孔71と90度交差する関係位置に、突起4c、4cと係合し得る適度な深さの凹入段部72,72が形成されていることは第1実施例と同様である。
第2実施例の組立工程を説明すると、第1部材4は、図12と図13のように凹溝41,41を横に向けた状態で付勢部材6の付勢力に抗して貫通孔10bに挿入するとともに、抜止め部材7を外周の凹溝73,73を貫通孔10aの凸リブ100,100に嵌めて押し込み、第1部材4のシャフト4bの先端の突起4cが抜止め部材7の異形孔71を通過させた後、第1部材4を90度回転して、挿入方向とは反対側に後退させるのである。
これにより、第1部材4の突起4c、4cが抜止め部材7の凹入段部72と係合するとともに、第1部材4の凹溝41,41が貫通孔10aの凸リブ100,100と嵌合し,周方向で位置決めされる。
以上の工程により、図11の組立て状態となる。
第1実施例と第2実施例のように、本発明では、ベース部材1とアンテナ軸2を貫通する金属シャフトは用いず、シャフトとクラッチカムを共用する第1部材4を樹脂製とし、その第1部材4のカムと嵌合するカムを形成した樹脂製の第2部材5を接触させることによりクラッチ機能をもたせる構造となっている。
その第2部材5と第1部材4は付勢部材6によって押圧されて密接し、アンテナ軸2内の第2部材5が回転し、固定位置にある第1部材4側のカムと噛み合い位置が変化することで、クラッチ機能が発揮される。
そして、付勢部材6は常に第1と第2の導電板8,9にテンションをかけているので、常時安定した通電状態を得ることが可能であり、また付勢部材6は反対側では第1部材4と第2部材5のカム同士をしっかりと嵌合させている。
本発明は角度保持部3に付勢部材6以外には金属部品を用いず、合成樹脂成形品を使用し、ねじ形式での固定を用いないので、座金、ワッシャーといった金属部品が不要となり、また、クラッチ部の樹脂化により磨耗耐久性を向上することができる。
したがって、部品が大幅に削減され、材料費低減と、組付け部品削減による加工費削減と、組立ての容易化により、製品コストの安価化を図ることができる。
従来の可転式アンテナ装置の分解状態を示す斜視図である。 従来の可転式アンテナ装置の組立て状態を示す縦断正面である。 本発明に係る可転式自動車用アンテナの第1実施例を示す縦断正面である。 第1実施例の分解状態を示す斜視図である。 第1実施例の分解状態を図4と方向を変えて示す斜視図である。 (a)はベース部材の部分切欠正面図、(b)は部分切欠側面図である。 (a)はアンテナ軸の正面図、(b)は部分切欠側面図である。 (a)は第1部材の部分切欠側面図、(b)は背面図、(c)は正面図である。 (a)は第2部材の正面図、(b)は背面図、(c)は90度回転した状態での部分切欠側面図である。 (a)は抜止め部材の正面図、(b)は縦断側面図である。 本発明に係る可転式自動車用アンテナの第2実施例を示す縦断正面である。 第2実施例の分解状態を示す斜視図である。 第1実施例の分解状態を図12と方向を変えて示す斜視図である。 (a)は第1部材の部分切欠側面図、(b)は背面図、(c)は正面図である。 (a)は抜止め部材の正面図、(b)は縦断側面図である。
符号の説明
1 ベース部材
1a,1b 保持部
2 アンテナ軸
3 角度保持部
4 第1部材
4b シャフト
4c 突起
5 第2部材
6 付勢部材
7 抜止め部材
8 第1の導電板
9 第2の導電板
10a,10b 貫通孔
40 クラッチ
50 クラッチ

Claims (3)

  1. 夫々が貫通孔を有する一対の保持部を備えたベース部材と、前記一対の保持部の間に取り付けられるアンテナ軸と、前記アンテナ軸の角度を保持するための角度保持部とを備えたアンテナ装置であって、前記角度保持部が、頭部とアンテナ軸の回動中心となるシャフトとカム形状のクラッチが一体化されていて前記一対の保持部の一方の前記貫通孔から挿入される第1部材と、前記第1部材に隣接して位置し、前記第1部材のクラッチと嵌合するカム形状のクラッチを有する第2部材とを備え、 更に、前記第1部材のシャフト先端部を嵌合固定するための抜止め部材を備えており、 前記第1部材の前記頭部は、前記一対の保持部の前記一方の貫通孔により支持されており、前記抜止め部材は、前記一対の保持部の他方の貫通孔により支持されており、 前記第1部材が樹脂製である、ことを特徴とする可転式自動車用アンテナ。
  2. 前記第2部材が樹脂製である請求項1に記載の可転式自動車用アンテナ。
  3. 前記角度保持部は付勢手段を備え、該付勢手段は、一端において、ベース部材の内側の第1の導電板とアンテナ軸に備えられた第2の導電板を弾接させ、他端において、前記第2部材を第1部材に押し付けている請求項1または2に記載の可転式自動車用アンテナ。
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