JP5101449B2 - 導電性粘着フィルム - Google Patents

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本発明は、半導体ウェハーの加工工程における極性溶剤を用いた洗浄工程において、半導体ウェハー若しくは半導体ウェハーを上に設けた支持体に貼着させたまま洗浄を行うことが出来、さらに洗浄工程後の静電チャックも可能である導電性粘着フィルムに関するものである。
従来、半導体製造工程では、エッチング、パターン形成、化学的気層蒸着法(CVD)、物理的気層蒸着法(PVD)等の各種工程で、半導体ウェハーをステージ上に固定するための一方式として、静電チャック方式(「静電吸着方式」ともいう。)を採用していた。この静電チャック方式とは、ステージと、このステージ上に戴置された半導体ウェハーの間に電圧を印加し、両者の間に発生した静電気力によって半導体ウェハーをステージに吸着するというものである。
そして近年、半導体パッケージやチップは小型化や高集積化の要求が高まり、半導体ウェハーの薄層化が求められるようになった。ところが、半導体ウェハーを薄層化すると、静電チャック方式を採用しながら加工や運搬をする際、その振動によって半導体ウェハーが破損し易い問題があった。
そこで、半導体ウェハーの加工面とは反対の面に支持体を設け、半導体ウェハーを保護する手段が採用されている。ところが、その支持体として用いられているものは、ガラス、セラミックス、石英といった絶縁体であることが多く、静電気力によって半導体ウェハーをステージに吸着する力が弱くなる問題があった。
そのため、絶縁体の支持体を用いる場合には、クランプのような機械的固定をさらに加えせざるを得なかった。しかし、このような機械的固定方法を採用すると、上記各種工程における加工性が悪くなり、歩留まりが低下する問題があった。
そこで、上記問題を解決するために特許文献1では、半導体ウェハーを上に設けた支持体とステージとの間に導電性粘着フィルムを介在させて静電チャックする方式が提案されている。
一方で半導体ウェハーは、通常図3に示すように(a)真空蒸着・エッチング工程、(b)洗浄工程、(c)乾燥工程、(d)はんだリフロー工程、(e)洗浄工程の順で加工されるものであり、(a)(c)(d)の工程で静電チャックされながら加工される。なお、(b)(e)の洗浄工程では静電チャックされず、すなわちチャックステージから外された状態で洗浄される。
特開2006-186334号公報
そして、上記(b)(e)の洗浄工程では、レジストの現像や半導体ウェハーの洗浄のためDMF(ジメチルホルムアミド)やDMSO(ジメチルスルホキシド)等の極性溶剤が用いられる。これら極性溶剤は多くの有機物を溶解・分散させるため、通常のポリエチレンテレフタレートフィルムやポリイミドフィルムを洗浄工程に持ち込むと溶解・膨潤が起きてしまう。したがって、特許文献1記載のような導電性粘着フィルムを洗浄工程に持ち込むことができないため、半導体ウェハーを上に設けたまま支持体から導電性粘着フィルムを剥がす必要があった。ところが、その剥離時の振動によって半導体ウェハーが破壊される虞があり問題であった。その上、工程数が増えることで歩留まりの悪化が問題であった。
そこで、本発明の導電性粘着フィルムは、洗浄工程において半導体ウェハー若しくは半導体ウェハーを上に設けた支持体から剥がすことなく洗浄でき、さらに洗浄工程後の静電チャックも可能であるフィルムを提供するものである。
本発明の請求項1記載の導電性粘着フィルムは、半導体ウェハーの加工工程における極性溶剤を用いた洗浄工程において、半導体ウェハー若しくは半導体ウェハーを上に設けた支持体に貼着させたまま洗浄を行うことが出来、さらに洗浄工程後の静電チャックも可能である導電性粘着フィルムであって、導電性粘着フィルムは、導電性ポリマー層/基材フィルム/導電性ポリマー層/粘着層の順で積層されてなり、導電性ポリマー層は、π電子共役系モノマーを化学的酸化重合により形成されてなり、基材フィルムは、ビフェニルイミド環を含有するポリイミドからなることを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載の導電性粘着フィルムは、そのフィルムの表面抵抗率が1×10Ω/□以下であることを特徴とする。
本発明の導電性粘着フィルムは、洗浄工程において半導体ウェハー若しくは半導体ウェハーを上に設けた支持体に貼着させたまま洗浄ができ、さらに洗浄工程後の静電チャックも可能である。その上、はんだリフロー工程のような高温下において導電性粘着フィルムが変形・収縮することなく、はんだ付けを行うことができる。
本発明の実施の形態について添付した図面に基づき説明する。
先ず図1は、本発明の導電性粘着フィルムAの一例を説明する図であり、図2は、本発明の導電性粘着フィルムAを使って静電チャックをする説明図である。
本発明の導電性粘着フィルムAは、図1に示すように基材フィルム1の両面に導電性ポリマー層2(2aと2b)を設け、導電性ポリマー層2a上に粘着剤層3を設けたフィルムである。なお、図3(b)や(e)の洗浄工程では、図1に示す導電性粘着フィルムAの状態で極性溶剤に浸漬される。すなわち、静電チャックされない状態で極性溶剤に導電性粘着フィルムAが浸漬される。
そして、図2に示すように本発明の導電性粘着フィルムAが貼着された支持体4(なお、支持体4上には半導体ウェハー5が設けられている。)を、チャックステージ6に戴置する。その後、チャックステージ6の内部に設けた内部電極7に電圧を印加し、導電性粘着フィルムAとチャックステージ6の表面に正・負の電荷を発生させ、この間に働く静電気力によって支持体4上に設けた半導体ウェハー5をチャックステージ6に吸着固定する。そして、吸着固定された半導体ウェハー5に対して、例えば図3(a)の真空蒸着・エッチング工程、(c)乾燥工程、(d)はんだリフロー工程等の加工処理を行う。なお、図3(a)(c)(d)の工程図では、交流電圧8および電源9の図を省略する。
また、図2に示すものは支持体4上に半導体ウェハー5を設けた例を説明したが、半導体ウェハー5に導電性粘着フィルムAを直接貼着し、図3の(a)(c)(d)工程において静電チャックをしたり、図3の(b)(e)工程において洗浄を行ってもよい。
本発明の基材フィルム1は、ビフェニルイミド環を含有するポリイミドフィルムである。このフィルムは、イミド化過程で各々の分子鎖が紙を重ねるように配向するため密度が高まり、図3(b)や(e)の洗浄工程の極性溶剤により溶解・膨潤し表面改質が起こらない。その上、図3(d)のはんだリフロー工程の高温下でフィルムが変形・収縮しない。なお、上記ビフェニルイミド環とは(化1)に挙げるものであり、Xとしては例えばベンゼン環、ビスフェニルエーテル、ナフタレン環、アルキル基などを表す。
また、本発明のビフェニルイミド環を含有するポリイミドフィルムは、分子構造上極性基を多く含むのでフィルム界面にて水素結合やファンデルワールス力等の化学的結合作用が働き、そのフィルム上に積層する導電性ポリマーとの密着性が高まる。さらに、本発明のビフェニルイミド環を含有するポリイミドフィルムは、一軸延伸のフィルムであり二軸延伸フィルムよりも表面の凹凸が大きいため、その凹凸がアンカー効果として作用し、該フィルムと導電性ポリマーとの密着性が高まる。
本発明の基材フィルムの両面に設ける導電性ポリマー層は、分子構造中に共役二重結合を有するものであり、繰り返し単位20〜200程度と推定されるπ電子共役系導電性高分子である。また、導電ポリマー層の表面抵抗率は1×10Ω/□以下が好ましく、表面抵抗率が1×10Ω/□以下であれば、従来の半導体ウェハーにて使用してきた静電チャック方式の設備・装置をそのまま利用することができる。
また、基材フィルムに導電性ポリマー層を設ける手段は、π電子共役系モノマーを基材フィルム表面と接触させて酸化剤の存在下に重合せしめる方法(化学的酸化重合法)である。具体的には、特開昭62−275137号公報に示されているように、上記のモノマーに導電性に応じて無機酸、有機スルホン酸等のドーパント、酸化剤を加えた溶液中へ、基材フィルムを浸漬させてモノマーを重合させて、基材フィルム表面に導電性ポリマーを直接析出させて導電性ポリマー層を形成する方法である。この方法を用いると、基材フィルム表面に上記のπ電子共役系ポリマーのみを密着性良く被覆させることができる。なお、π電子共役系導電性ポリマー層の厚みは、0.02〜1.0μmである。
導電性ポリマー層を形成するモノマーは、分子中に共役二重結合を有し、酸化によって重合を起こし、π電子共役系ポリマーを形成し得るものであり、このようなモノマーとしては、上記方法でモノマーを重合させポリマーを基材フィルムの表面に被覆させて複合一体化させられるものがよく、例えばチオフェン、アニリン、アニリン誘導体、N−メチルピロール、3−メチルピロール、3−メチルチオフェン、3−メチルインドールなどを用い、反応性や加工性の観点から特にピロール系モノマーやアニリン系モノマーが好ましく用いられる。ピロール系モノマーとしてはピロール、3-メチルピロール、N-メチルピロール等が挙げられ、アニリン系モノマーとしてはアニリン、メチルアニリン、フェニルアニリン、アミノベンゼンスルホン酸などが挙げられる。
上記ドーパントとしては、一般に使用されるアクセプター型ドーパントなら適宜使用できる。例えば、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロベンゼンスルホン酸、ジクロロベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、イソプロピルナフタレンスルホン酸、スルホサリチル酸などが挙げられ、特にパラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロナフタレンスルホン酸などに代表される芳香族スルホン酸またはそのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩)が好ましく挙げられ、特にパラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸などの芳香族スルホン酸またはそのアルカリ金属塩(ナトリウム塩)が好ましく、単独もしくは複合で用いることが出来る。
上記酸化剤としては、モノマーの重合を促進する物質が一般に使用できる。例えば、ペルオクソ二硫酸アンモニウム、ペルオクソ二硫酸カリウム等のペルオクソ二硫酸塩;塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、ベンゼンスルホン酸第二鉄、パラトルエンスルホン酸第二鉄、トリフルオロメタンスルホン酸第二鉄等の第二鉄塩;過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム等の過マンガン酸塩;重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム等の重クロム酸塩等が挙げられ、単独もしくは複合で用いることが出来る。
本発明の粘着剤は、図3(b)や(e)の洗浄工程の極性溶剤により溶解・膨潤し表面改質が起こらないものであればよく、例えばシリコーン系粘着剤、アクリル系粘着剤が挙げられる。
上記シリコーン系粘着剤としては、フェニル基を含有するポリシロキサン系シリコーン系粘着剤が好ましく用いられる。このようなフェニル基を含有するポリシロキサン系シリコーン系粘着剤としては、たとえば、ポリメチルフェニルオルガノポリシロキサン系シリコーン粘着剤、ポリエチルフェニルオルガノポリシロキサン系シリコーン粘着剤などのポリアルキルフェニルオルガノポリシロキサン系粘着剤が挙げられ、粘着力調整等を目的として単独もしくは複合で用いることが出来る。また、必要に応じて粘着剤に架橋剤、可塑剤、安定剤、顔料などの添加剤を加えることが出来る。また、架橋反応様式は一般的なものなら特に限定されず使用できる。たとえば、過酸化物架橋型シリコーン系粘着剤や、付加反応型シリコーン系粘着剤などを用いられ、なかでも付加反応型シリコーン系粘着剤を好ましく用いられ、単独もしくは2種類以上を組み合わせて用いることが出来る。なお、シリコーン系粘着剤は、図3(c)の乾燥工程や(d)はんだリフロー工程の高温下においても分解し難い。
また、上記アクリル系粘着剤としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等と、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド等の架橋性官能基を有するモノマーとを共重合させたものを挙げることが出来る。また、必要に応じて粘着剤に架橋剤、可塑剤、安定剤、顔料などの添加剤を加えることが出来る。架橋剤としては、ポリイソシアネート、メチロールメラミン化合物等が使用できる。ポリイソシアネートとしては、トリメチロールプロパン(TMP)/トリレンジイソシアネート(TDI)付加物、トリメチロールプロパン/ヘキサメチレンジイソシアネート付加物等が、メチロールメラミン化合物としては、トリメチロールメラミン、トリメチロールメラミンブチルエーテル等がある。
また、本発明の粘着剤層は、導電性ポリマー層2a上に粘着剤を所定の厚みになるように塗布した後、乾燥することで設けることができる。なお、粘着剤の塗布に際しては一般的な塗布方法を利用することができ、例えばグラビアコート、ダイヘッドコート、リバースコート、コンマコート、エアナイフコート、メイヤーバーコートなど公知の方法により、塗布することが出来る。
粘着剤層の厚みとしては、厚すぎると電気的な抵抗となり導電性能の障害となり、薄いと良好な接着が得られないことから3〜30μmの厚さで積層することが望ましい。
また、粘着剤としてシリコーン系粘着剤を用いる場合、プライマー剤を導電性ポリマー層2a上に積層した後、シリコーン系粘着剤層を積層してもよい。
上記プライマー剤としては、フェニル基を含有するオルガノポリシロキサン系プライマー剤を用いる。特に、該プライマー中にフェニル基を0.1モル%以上含まれていることが好ましい。該プライマー中にフェニル基を有しており、さらに導電性ポリマー層がπ電子共役系導電性ポリマーの単体被膜であることでプライマーと導電性ポリマー層との間で疎水性相互作用およびπ-πスタッキング作用が生じることによりπ電子共役系導電性ポリマー層とプライマー剤とのより強固な密着性が得られ、さらには導電性能の耐殺傷性の向上が得られる。
プライマー剤層の厚みは、0.01μmないし10μmの厚みで形成されるのが好ましく、より好ましくは0.1μmないし5μmの厚みで形成し使用される。厚みが0.01μmより薄すいと、シリコーン系粘着剤とπ電子共役系導電性ポリマーとの密着性向上が得られない。また、厚みが10μmより厚いと、所望の導電性を得ることが困難であり、しかもコスト高になる。
プライマー剤及び後述する剥離剤の塗布に際しては一般的な塗布方法を利用することができる。例えば、グラビアコート、ダイヘッドコート、リバースコート、コンマコート、エアナイフコート、メイヤーバーコートなど公知の方法により、塗布することが出来る。
また、本発明の導電性粘着フィルムAは、導電ポリマー層2bの基材とは反対面に剥離剤層を設けてもよい。本発明の導電性粘着フィルムAの所定位置に剥離剤層を設けることにより、本発明のフィルムをロール状に巻いたとしても、粘着剤層が剥離剤層に貼着されながら巻かれるため、そのロール状に巻かれたシートを使用する際、粘着剤層が剥離剤層からスムーズに剥がれ、効率よく使用することが出来る。
この剥離剤としては、例えばシリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤など一般的な剥離剤を適宜使用することができる。また、剥離剤層は0.01μmないし10μmの厚みで形成されるのが好ましく、より好ましくは0.1μmないし5μmの厚みで形成し使用される。厚みが薄すぎると剥離が重くなり、厚みが厚すぎると導電性能を阻害してしまう上、コスト面でも不利である。
以下の実施例により本発明をより詳しく説明する。但し、実施例は本発明を説明するためのものであり、いかなる方法においても本発明を限定することを意図しない。
[実施例1]
π電子共役系高分子モノマーとしてピロール 1wt%に酸化重合剤兼ドーパント剤としてパラトルエンスルホン酸第二鉄 5wt% を加えた水溶液中へ、基材フィルムとしてビフェニルポリイミド環を含有するポリイミド(PI)フィルム(宇部興産株式会社製 Upilex-S)を浸漬させ、ピロールモノマーを重合(化学酸化重合法)させて、基材フィルム両面にポリピロールを直接析出させた両面導電性フィルムを得た。
次に、両面導電性フィルムの片面に粘着剤として付加反応型シリコーン系粘着剤(信越化学株式会社製、X−40−3227/X−40−3102=50/50)を厚みが10μmの厚みになるように塗布して本発明の導電性粘着フィルムを得た。
[実施例2]
実施例1のπ電子共役系高分子モノマーとしてアニリンを用いて、アニリン(関東化学製)2wt%、酸化剤として過硫酸アンモニウム(東京化成製)3wt%、ドーパントとしてパラトルエンスルホン酸(富山薬品工業製)10wt%を加えた水溶液中に、基材フィルムとしてビフェニルポリイミド環を含有するポリイミド(PI)フィルム(宇部興産株式会社製 Upilex-S)を浸漬させ、ピロールモノマーを重合(化学酸化重合法)させて、基材フィルム両面にポリピロールを直接析出させた両面導電性フィルムを得た以外は、実施例1と同様の方法にて導電性粘着フィルムを得た。
実施例1の粘着剤として、アクリル系粘着剤(綜研化学株式会社製、SK―ダイン1310/L−45=100/1.5)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて導電性粘着フィルムを得た。
[比較例1]
実施例1の基材フィルムとして、ビフェニルポリイミド環を含有しないポリイミド(PI)フィルム(東レ・デュポン製 カプトン100H)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて導電性粘着フィルムを得た。
[比較例2]
実施例1の基材フィルムとして、ビフェニルポリイミド環を含有しないポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東レ株式会社製 ルミラー)を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて導電性粘着フィルムを得た。
[比較例3]
基材フィルムとしてビフェニルポリイミド環を含有するポリイミド(PI)フィルム(宇部興産株式会社製 Upilex-S)の両面に、ポリピロール系塗料(DSM株式会社製 ConQuestXP−1000)をコーティングする方法で導電層を形成した以外は、実施例1と同様の方法にて導電性粘着フィルムを得た。
次いで、実施例1乃至3および比較例1乃至3において得られた各導電性粘着フィルムについて、耐溶剤性を評価した。尚、耐溶剤性の評価は、以下に示す基準に基づいて評価した。
[耐溶剤性]
上記方法にて得られた各導電性粘着フィルムについて、表面抵抗率を測定した(耐溶剤試験前の表面抵抗率)。その後、各導電性粘着フィルムをN,N-ジメチルホルムアミド((DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)の各種溶剤に30℃雰囲気中で1時間浸漬させた後、表面抵抗率を測定した(耐溶剤試験後の表面抵抗率)。なお、表面抵抗率は、JIS K−6911に準じて測定した。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1乃至3は耐溶剤性試験前と後の表面抵抗率において、ほとんど差がなかった。すなわち、極性溶剤であるDMFやDMSO中に浸漬しても、基材フィルムが溶解・膨潤等の表面改質がなかったことを確認出来た。よって、図3の(b)や(e)の洗浄工程において、半導体ウェハー若しくは支持体上に設けた半導体ウェハーの支持体に貼着させたまま使用することが可能である。さらに、表面抵抗値において、1×108Ω以下であったため、洗浄後の乾燥工程やはんだリフロー工程において静電チャック可能である。
また、比較例1は、ビフェニルポリイミド環を有しないポリイミドフィルムであったため、耐溶剤性試験前と後の表面抵抗率において、差が大きいものであった。すなわち、極性溶剤であるDMFやDMSO中に浸漬させると、基材フィルムが溶解・膨潤等の表面改質があったことを確認出来た。よって、図3の(b)や(e)の洗浄工程において、半導体ウェハー若しくは支持体上に設けた半導体ウェハーの支持体に貼着させたまま使用することは出来ない。その上、乾燥工程やはんだリフロー工程において静電チャック不可である。
また、比較例2は、ポリエチレンテレフタレートフィルムであったため、耐溶剤性試験前と後の表面抵抗率において、差が大きいものであった。すなわち、極性溶剤であるDMFやDMSO中に浸漬させると、基材フィルムが溶解・膨潤等の表面改質があったことを確認出来た。よって、図3の(b)や(e)の洗浄工程において、半導体ウェハー若しくは支持体上に設けた半導体ウェハーの支持体に貼着させたまま使用することは出来ない。その上、乾燥工程やはんだリフロー工程において静電チャック不可である。
また、比較例3は、導電性ポリマー層の形成方法がコーティングであったっため、耐溶剤性試験前と後の表面抵抗率において、差が大きいものであった。したがって、極性溶剤であるDMFやDMSO中に浸漬させると、導電性ポリマー層が溶解・膨潤等の表面改質があったことを確認出来た。よって、図3の(b)や(e)の洗浄工程において、半導体ウェハー若しくは支持体上に設けた半導体ウェハーの支持体に貼着させたまま使用することは出来ない。その上、乾燥工程やはんだリフロー工程において静電チャック不可である。
本発明の導電性粘着フィルムAの一例を説明する図 本発明の導電性粘着フィルムAを使って静電チャックをする説明図 半導体ウェハーの加工工程を説明する図。
符号の説明
A 導電性粘着フィルム
1 基材フィルム
2(2a,2b) 導電性ポリマー層
3 粘着剤層
4 支持体(絶縁物)
5 半導体ウェハー(被加工物)
6 チャックステージ
7 内部電極
8 交流電源
9 電源
10 極性溶剤
11 ヒーター
12 はんだボール

Claims (2)

  1. 半導体ウェハーの加工工程における極性溶剤を用いた洗浄工程において、半導体ウェハー若しくは半導体ウェハーを上に設けた支持体に貼着させたまま洗浄を行うことが出来、さらに洗浄工程後の静電チャックも可能である導電性粘着フィルムであって、
    導電性粘着フィルムは、導電性ポリマー層/基材フィルム/導電性ポリマー層/粘着層の順で積層されてなり、
    導電性ポリマー層は、π電子共役系モノマーを化学的酸化重合により形成されてなり、
    基材フィルムは、ビフェニルイミド環を含有するポリイミドからなることを特徴とする導電性粘着フィルム。
  2. 導電性粘着フィルムの表面抵抗率が、1×10Ω/□以下であることを特徴とする請求項1記載の導電性粘着フィルム。
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