JP5096951B2 - 電源システム、及び電源制御方法 - Google Patents
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Description
大規模集積回路が配置された基板上における複数の電源を構成する方法として、例えば、特許文献1による技術を利用する方法がある。その方法は、基板に供給される電圧を、主電源回路によって変換される中間電圧を経て、必要とする出力電圧の種類に応じて複数の電源回路を負荷となる大規模集積回路の近傍に用意して、大規模集積回路に供給される電源を生成する方法である(例えば、特許文献1参照)。
あるいは、電源入力から主電源回路によって生成し、出力される中間電圧に接続される電源制御回路専用の電源制御用電源を用意する方法が利用されている。
これにより、負荷変動に影響されずに、負荷に供給される複数の電源電圧の遮断時において、定められた遮断順序を所定時間内に行う電源システムを提供することができる。
これにより、入力電圧が低下して第1の電源部が負荷への電源供給を遮断する状況となっても、電源制御部への給電を安定に継続させることができる。
これにより、コネクタの接続がはずれて電源が遮断する状況の検出を、入力電源電圧の低下検出より早い時点で検出でき、電源遮断処理時間に余裕を持つことができる。
以下、本発明の一実施形態による電源システム1について図面を参照して説明する。
電源システム1は、電源部100、電源部110、電源部201、202、203(まとめて表すときは電源部200という)、シーケンス制御部400を備える。また、電源システム1の負荷となる主要回路部500を示している。
電源部100は、電源10から入力される電圧についての入力電源電圧低下検出部などを備える。
さらに、電源10から入力される電源の電源電圧が低下して、電源部100の入力電源電圧範囲外となると、電源部100は、中間配線20への中間電圧出力を停止する。
電源部200の電源出力端子は、電源出力配線30によって主要回路部500の電源入力端子に接続され、主要回路部500に複数の電源電圧の電源によって電力を供給する。
また、電源部200は、外部からの制御により電源出力配線30への出力を遮断する外部制御機能を備える。
また、電源部200は、電源出力端子の電源電圧の検出部を備え、電源出力端子の電源電圧が低下すると、電源電圧監視信号61、62、63(以下、まとめて表すときには電源電圧監視信号60という)をアサート、すなわち、「L(ロー)」を出力し、信号を有効にする。電源電圧監視信号61、62、63は、それぞれ、電源部201、202、203の電源出力配線31,32,33の出力電源電圧の低下検出を通知する信号であり、シーケンス制御部400に入力される。
電源部110は、電源10から入力される電圧についての入力電圧低下検出部などを備える。さらに、電源10から入力される電源の電源電圧が低下して、電源部110の入力電源電圧範囲外となると、電源部110は、電源出力配線40への電圧出力を停止する。
また、シーケンス制御部400の電源は、電源部110から供給される。
シーケンス制御部400の行う電源遮断シーケンス動作は、電源部200の電源出力配線30に出力される電圧のうち定格出力電圧が高いほうから順に、電源出力配線30への出力を遮断する動作である。また、シーケンス制御部400は、電源部200の電源出力を順に遮断するときに、遮断した出力電圧が低下していることを検出するため、電源部200からの電源電圧監視信号60の状態変化を検出しながら行う。
シーケンス制御部400は、電源電圧監視信号60を検出すると、所定時間を経た後、次に低い電圧を出力している電源部200に対して、出力停止信号50を出力する。
シーケンス制御部は、最後に残る電源部200の出力を遮断するまで、順に電源遮断シーケンス動作を続ける。
図2は、電源遮断時の各電源電圧と電源遮断シーケンスをグラフとタイミングチャートで示した図である。また、図3は、本実施形態をもとにして測定された電源電圧の変化を示す測定結果である。図1で示す構成と同じ構成及び、信号のグラフとタイミングチャートには、図1と同じ符号により示すことにする。
電源10は、直流電圧(−48V)が定格出力電圧であり、負の値をとるが、グラフ上では、絶対値で表している。
時間軸の原点の段階では、電源10から直流電圧(−48V)が入力され、電源部100、電源部110のそれぞれの出力となる中間配線20、電源出力配線40上の電圧も定格出力電圧の直流電圧(+12V)、(+3.3V)をそれぞれ出力している。
これは、電源10からの電源入力が、遮断されても電源部100、110などの容量成分により蓄えられた残留電荷によって残留電圧が生じているためである。その後、負荷として動作している電源部100、110により残留電荷は消費され、残留電圧も徐々に低下する。
電源部100によって電源電圧監視信号21がアサートされシーケンス制御部400に入力されたので、シーケンス制御部400は、出力停止信号51をアサート、すなわち、信号を「L」にする。
シーケンス制御部400によってアサートされた出力停止信号51が電源部201に入力される。出力停止信号51が入力された電源部201は、電源出力配線31への出力を遮断する。
電源10の電圧は、電源部100の入力電圧許容範囲の下限値以上を示しているので、中間配線20への出力は通常出力の直流電圧(+12V)を出力し続ける。
タイミングT4にて、シーケンス制御部400によって出力停止信号52がアサートされ電源部202に入力される。出力停止信号52が入力された電源部202は、電源出力配線32への出力を遮断する。
タイミングT6にて、シーケンス制御部400によって出力停止信号53がアサートされ電源部203に入力される。出力停止信号53が入力された電源部203は、電源出力配線33への出力を遮断する。
図3は、図2で示したタイミングチャートによる動作を実験によって検証し、各電源電圧の遷移を測定した観測波形を示したものである。
図3に示す波形は、電源入力配線10、電源出力配線33、32、31の電圧を示している。ここで、電源電圧が負の値をとる電源入力配線10の電圧についてのみ絶対値で示すグラフとなっている。
図2で説明したタイミングT1、T2、T4、T6において各電圧が変化し、電源出力配線30への出力が遮断されていることがわかる。
第1実施形態により、電源入力が遮断された際に、主要回路部500への電源部200から出力される複数の電源電圧を遮断する順序にしたがい所定時間内に遮断することができる。
第2実施形態で説明するシステムは、第1実施形態で示した電源システム1の応用となる実施形態であり、図4を参照してその説明を行う。
基板3は、収納盤4に配置される際に、基板3と収納盤4との電気的な接続(電源、接地線、各種信号)を、接続部610、620を介して行う。
電源システム2は、電源システム1のシーケンス制御部400に代わりシーケンス制御部401に変更する。さらに、電源システム2は、電源制御スイッチ402と接続部610とを備える。電源システム2の他の構成要素は、図1で示した電源システム1から変更がなく、変更のない構成要素には図1と同じ符号をつけることとし、符号の説明を省略する。
この制御線によりシーケンス制御部401に入力される状態信号を、基板実装信号41とする。
シーケンス制御部401は、基板実装信号41を監視し、基板3が収納盤4に配置されている状態から、収納盤4から抜き去られた状態に遷移したことを検出し、当該基板の電源供給停止処理を行う。
シーケンス制御部401は、電源制御スイッチ402から入力される操作検出信号42の検出を契機として、電源制御スイッチ402の状態によって当該基板の電源供給停止処理を行う。
接続部610に配置された信号ピンは、制御線によってシーケンス制御部401に接続される。この信号ピンの接続部620との接続状態により、収納盤4に配置されている状態であることの検出信号(基板実装信号41)として利用する。
電源部700は、収納盤4に入力される電源からの配線を電源部700の入力端子に接続し、入力された電源から、基板3に供給する直流(−48V)を生成し、電源部700の電源出力端子と接続部620に割り付けられた電源ピンとを接続する電源配線70を経て、基板3に電力を供給する。
電源システム2と、前述の電源システム1との違いは、電源遮断制御を開始する条件が増えている点が異なる。
タイミングチャートにおける初期状態として、収納盤4に基板3が配置され、接続部610、620によって接続されている。そのとき、シーケンス制御部401から制御線によって接続部610に接続された信号ピンは、接続部620で接地電圧に接続されている。
それにより、電源部700から基板3への電源供給が遮断される。また、シーケンス制御部401から制御線によって接続部610に接続された信号ピンは、接続部620から開放され、基板3内で抵抗を介して電源部110の出力電圧に接続されているため、「H(ハイ)」レベルに変化する。このレベルの変化を、基板実装信号41の変化としてシーケンス制御部401は検出する。
このときの電源部100の電源入力端子電圧は、正常な入力電圧が入力されている状態である。第1実施形態の電源システム1において電源遮断開始の契機とした電源部100の電源入力端子電圧の低下検出を行う前に、これから起こる電源低下を事前に検出できるので、時間に余裕を持って安定に電源停止処理を完了させることができる。
ここで、接続部610、620を介して基板3に電力が供給されていて、シーケンス制御部401で検出される操作検出信号42の入力を契機とする電源停止処理を行う場合には、入力電源電圧が安定しているのでさらに時間に余裕を持って安定に電源停止処理を完了させることができる。
電源部100と電源部110とでは、電源部110の入力電圧許容範囲の下限値を電源部100より低く設定することにより、電源遮断シーケンスにおいて時間に余裕を持って安定に電源停止処理を完了させることができる。
また、電源部100の電源出力端子に接続されている電源部200を順次遮断することにより、電源部100の負荷を軽減でき、電源10の時間当たりの電圧低下率を低減させることができる。
また、第2実施形態での電源部700は、その電源入力を直流電源あるいは交流電源とすることができる。
100 電源部(第1の電源部)
110 電源部(第3の電源部)
200、201、202、203 電源部(第2の電源部)
400 シーケンス制御部
500 主要回路部
Claims (4)
- 電源に接続され、前記電源から供給される電源電圧に基づく入力電圧から第1の出力電圧に変換する第1の電源部と、
前記第1の電源部が出力する前記第1の出力電圧を入力とし、当該第1の出力電圧を変換して生成する複数の電源電圧を第2の出力電圧群として出力する第2の電源部と、
前記電源による前記入力電圧の低下検出を行い、前記第2の電源部による前記第2の出力電圧群の出力を定められた順序にしたがって、所定時間内で遮断する電源制御部と、
前記入力電圧の電源に接続され、前記第2の電圧群の出力を遮断させるまで、前記電源制御部を動作させる第3の電源電圧に変換する第3の電源部と、
を備えることを特徴とする電源システム。 - 前記入力電圧とする前記電源に対する第1の電源部の入力電圧許容範囲の下限値より、前記第3の電源部の入力電圧許容範囲の下限値を低く設定することを特徴とする請求項1に記載の電源システム。
- 前記第1の電源部と前記電源とをコネクタ接続とし、前記コネクタ接続の接続状況を検出する信号が出力される信号ピンを有する接続部を備え、
前記電源制御部は、前記接続部の接続状況の検出信号にしたがって、前記電源との接続断を検出することを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の電源システム。 - 電源に接続され、前記電源から供給される電源電圧に基づく入力電圧から第1の出力電圧に変換する第1の電源部と、
前記第1の電源部が出力する前記第1の出力電圧を入力とし、当が第1の出力電圧を変換して生成する複数の電源電圧を第2の出力電圧群として出力する第2の電源部とを備える電源システムであって、
前記電源による前記入力電圧の低下検出を行い、前記第2の電源部による前記第2の出力電圧群の出力を定められた順序にしたがって、所定時間内での遮断制御を行う電源制御手段と、
前記入力電圧の電源に接続され、前記第2の電圧群の出力を遮断させるまで、前記電源制御部を動作させる第3の電源電圧への変換手段と、
を備えることを特徴とする電源制御方法。
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