JP5093616B2 - 目標信号検出装置、方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、目標信号検出装置、方法及びプログラムに関し、特に、受信した水中音響信号を解析して表示する技術に関する。
水中に存在する音源から発生する音響信号を受信して信号処理することにより、音響信号の到来方位を探知し、その到来方位情報を輝度レベルに変換して、方位軸と時間軸の平面上に表示する技術が特許文献1等で提案されている(特許文献1の図3、図4、図6等参照)。
図11は、本発明に関連する受信音響信号の処理の例を示すブロック図である。図12は、音響信号の到来方位算出方法の一例を示す概念図である。
図11(a)に示す目標信号表示処理装置は、複数の指向性ビームにより受信した音響信号のレベルを計測するレベル計算部401と、各ビームの音響信号のレベルや位相情報により、方位を計測する方位計算処理部402と、レベル計算部401から出力されたレベル計測結果と方位計算処理部402から出力された方位計測結果により、方位軸と時間軸の平面上に目標信号を輝度で表示する表示処理部403とから、構成されている。
また、図11(b)に示す別の音響信号表示処理装置は、複数の指向性ビームにより受信した音響信号を周波数分析する周波数分析部410と、周波数ごとに音響信号のレベルを計測するレベル計算部411と、各ビームの音響信号のレベルや位相情報により、周波数ごとに方位を計算する方位計算処理部412と、レベル計算部411から出力された周波数ごとのレベル計測結果と方位計算処理部412から出力された周波数ごとの方位計測結果により、レベルの高いものを抽出し、方位軸と時間軸の平面上に目標信号を輝度で表示する表示処理部413と、から構成されている。
音響信号の到来方位の算出は、図12に示すように、全方位に同一感度である(以降、無指向性と呼ぶ)OMNI信号と南北方向に8の字の指向性を形成するNS信号及び東西方向に8の字の指向性を形成するEW信号のレベル及び位相関係によってその方位を算出することができる。図12において、NS信号及びEW信号の破線による表示は、OMNI信号と比較した場合に位相が逆になっていることを示している。
例えば図12において、120度方向から音響信号が到来した場合には、NS信号のレベルは、OA[0.5]であり、EW信号のレベルは、OB[0.866]である。なお、[ ]内の数字は、OMNI信号のレベルを1としたときのNS信号及びEW信号のレベルの値を示している。また、この場合、位相関係は、OMNI信号を基準としNS信号は逆位相、EW信号は同位相となっている。
このことから、位相関係により象限が決定され、次の式により方位が算出される。なお、象限は、平面を南北方向の軸及び東西方向の軸で4つに分割したもので、0度から90度にあたる平面を象限1、90度から180度にあたる平面を象限2、180度から270度にあたる平面を象限3、270度から360度にあたる平面を象限4とする。
θ=|Tan−1(OA/OB)|+90(象限数−1)
象限1:NS信号(同位相)、EW信号(同位相)
象限2:NS信号(逆位相)、EW信号(同位相)
象限3:NS信号(逆位相)、EW信号(逆位相)
象限4:NS信号(同位相)、EW信号(逆位相)
上記式に、それぞれの値を代入すると、θ≒120の結果が得られる。したがって、OMNI信号と南北方向に8の字の指向性を形成するNS信号及び東西方向に8の字の指向性を形成するEW信号のレベルと位相を計測することにより音響信号の到来方位を求めることができる。
また図11(b)に示す、周波数分析を行い周波数ごとに方位を算出する方法の場合、狭帯域分析により広帯域にわたって分布する雑音のレベルを低下させているので、狭帯域の受信信号のときにはS/Nが改善される。しかし、受信信号が広帯域信号の場合には、信号レベルも各帯域に分散して低下してしまうため、S/N改善の効果が得られない。このような広帯域性の水中音響信号に対して、S/Nを改善して検出を容易にする技術が特許文献2〜3等で提案されている。
例えば特許文献2では、指向性ソノブイの受波信号から周波数毎の信号方位値とパワースペクトル値を生成し、これらの信号方位とパワースペクトル値により周波数毎の信号ベクトルを合成し、これらの信号ベクトルを全周波数で加算して全周波数の和信号ベクトルを求め、次にこの和信号ベクトルのスレッショルドレベルを越える信号を検出する構成としている。これにより、信号成分は、全周波数で信号成分方位が等しいから全周波数のベクトル加算によりレベルの総和が得られるとともに信号成分方位が保存され、雑音成分は、各周波数で雑音成分方位がランダムであるため、全周波数のベクトル加算によりレベルが0となることを利用して、S/Nの改善を図っている。
また、特許文献3では、音響信号の周波数セル毎の信号エネルギーを算出するスペクトル分析手段と、該スペクトル分析手段にて算出された信号エネルギーに基づいて前記音響信号の周波数帯域を抽出し、抽出された周波数帯域における信号エネルギーのみを出力する周波数選択手段と、該周波数選択手段から出力された周波数セルの信号エネルギーをスカラー量として合成し、スカラーエネルギーとして出力する全エネルギー算出手段と、前記周波数選択手段から出力された周波数セルの信号エネルギーに基づいて、前記音響信号の到来方位を周波数セル毎に算出する方位算出手段と、前記方位算出手段にて算出された周波数セル毎の信号到来方位によって構成されるベクトルを合成し、ベクトルエネルギーとして出力するベクトル合成手段と、該ベクトル合成手段から出力されたベクトルエネルギーの大きさと前記全エネルギー算出手段から出力されたスカラーエネルギーの大きさとに基づいて、音響信号が発せられる音源の有無を判断する探知判定手段を備えることにより、同様の効果を得ている。
特開2000−98016号公報 特開平8−152465号公報 特開平11−52038号公報
水中の音響信号を解析する目標信号表示処理装置の中に、一定の周波数帯域幅の特性をもつ信号、特に短時間信号や過渡信号を検出して表示する目標信号表示処理装置があるが、短時間信号や一過性信号の場合、一般的に信号の特性として一定幅の周波数帯域内にエネルギーが分散しており、そのため、上記図11に示す目標信号表示処理装置を用いて、短時間信号や一過性信号の検出処理を行った場合には、方位誤差が大きくなるとともに、表示輝度範囲が小さくなって信号の方位が強調できなくなるという問題がある。
すなわち、図11(a)に示す受信信号を直接用いて方位を算出する方法では、一般に受信周波数帯域幅が短時間信号や一過性信号の帯域幅よりも大きいために、雑音成分しかない帯域も受信してしまい、その結果、SN比が低下し方位誤差(偏差)が大きくなる。また、SN比の低下により十分なレベルの輝度情報が得られないために、輝度変化が小さくなって信号の方位を強調できなくなる。
また、図11(b)に示す周波数分析を行い周波数ごとに方位を算出する方法では、信号エネルギーが各周波数に分散され、かつ、レベルの大きい周波数のみの方位(1サンプル)を採用して信号検出を行っているので、一定の周波数帯域幅の特性をもつ信号のエネルギーを十分に利用できず、結果として方位誤差(偏差)が大きくなる。また、周波数分析するために信号の溜め込みを行っているために時間的な平滑化が行われる結果、レベル変動が小さくなり輝度変化が小さくなってしまう。小さなレベル変動にて表示輝度を大きくする方法はあるが、その場合、雑音による変動も強調表示されてしまうために、目標からの信号と雑音との区別がつけ難くなる。
更に、上記特許文献2、3に記載の目標信号表示処理装置の場合、基本的に、周波数分析された全帯域を対象にしたベクトル加算を行う構成であるため、連続性のある(常時発生している)広帯域信号を検出する場合には、その効果が発揮される。しかし、一定の周波数帯域幅の特性をもつ信号、特に短時間信号や過渡信号を検出する場合であっても、信号が存在しない帯域(雑音成分のみの帯域)も含めて全て加算された信号として出力するので、結果としてS/Nの低下を招くことになる。
そこで、本発明の目的は、上述した課題を解決することが可能な、目標信号検出装置、方法及びプログラムを提供することにある。
本発明に係る目標信号検出装置は、
受信信号から周波数及び方位の情報を取り出す周波数分析部と、
前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出する方位計算前処理部と、
前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定する短時間信号判定部と、
複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する周波数方向ベクトル加算部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の目標信号検出方法は、
受信信号から周波数及び方位の情報を取り出し、前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出し、
前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定し、
複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、
前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する、
ことを特徴とする。
本発明に係る目標信号検出プログラムは、
受信信号から周波数及び方位の情報を取り出す周波数分析手段、
前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出する方位計算前処理手段、
前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定する短時間信号判定手段、及び、
複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する周波数方向ベクトル加算手段、
としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、複数の周波数帯域のそれぞれについてその周波数帯域に属する方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することにより、一定の周波数帯域から成る目標信号(短時間信号や一過性信号など)を正確に検出できるので、その目標信号の方位誤差を小さくできる。これに加え、ある周波数帯域に短時間信号が複数ある場合に、その周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、短時間信号の数だけ繰り返すことにより、短時間信号同士の合成ベクトルの発生を防げるので、異なる方位から同時に受信した目標信号をそれぞれ検出できる。
本発明の一実施形態を示す目標信号表示処理装置の機能ブロック図である。 本発明の前提技術において短時間信号が入力された場合の問題点を示す概念図である。 本発明の前提技術において長時間信号が入力された場合の問題点を示す概念図である。 本発明の一実施形態における長時間信号処理部の動作を示す概念図である。 本発明の一実施形態における短時間信号処理部の動作を示す概念図である。 本発明の一実施形態において目標信号処理装置をソフトウェアにより実現する場合の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の一実施形態における方位計算後処理部の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における長時間信号処理部の動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における短時間信号処理部の動作(その1)を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における短時間信号処理部の動作(その2)を示すフローチャートである。 本発明に関連する受信音響信号の処理の例を示すブロック図である。 本音響信号の到来方位算出方法の一例を示す概念図である。 本発明の前提技術を示す目標信号表示処理装置の機能ブロック図である。 本発明の前提技術における方位計算後処理部の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施形態を説明する前に、本発明の前提技術について説明する。図13は、本発明の前提技術を示す目標信号表示処理装置の機能ブロック図である。
本前提技術の目標信号表示処理装置100は、周波数分析部101、方位計算前処理部102、方位計算後処理部103、及び表示処理部104にて構成される。周波数分析部101及び方位計算前処理部102は、図11(b)における周波数分析部410及び方位計算処理部412と同様の回路である。
周波数分析部101は、受信した音響信号を入力し、その音響信号に対して周波数分析を行い、その周波数分析結果を方位計算前処理部102へ出力する。方位計算前処理部102は、入力した周波数分析結果に基づき、図12で示した各ビームのレベル及び位相関係から周波数ごとに方位計算を行い、周波数ごとの方位計算結果を方位計算後処理部103へ出力する。
方位計算後処理部103は、入力した周波数ごとの方位算出結果から、対象とする目標信号の周波数帯域幅ごとの方位とその集中度を計算して求め、その中から集中度が最大となる方位及びその集中度を対象信号の有意情報として抽出し、抽出した方位と集中度を表示処理部104へ出力する。表示処理部104は、入力した方位と集中度をもとに、方位軸と時間軸の平面上に、集中度を輝度情報に変換して表示させる。
図14は、本前提技術における方位計算後処理部103の動作を示すフローチャートである。以下、図13及び図14を参照して本前提技術の動作について説明する。
周波数分析部101は、受信した音響信号を入力し、その音響信号に対して周波数分析を行い、その周波数分析結果を方位計算前処理部102へ出力する。OMNI信号、NS信号及びEW信号から方位を算出する際には、3つの信号それぞれを周波数分析して、その結果を出力することになる。また、全周に複数の指向性ビームを形成し方位を算出するようなシステムである場合には、全てのビームについて周波数分析を行う。
方位計算前処理部102は、周波数分析部101から入力された周波数分析結果を元にして、各ビームのレベル及び位相関係から周波数ごとに方位計算を行って、周波数ごとの方位計算結果(周波数ごとの方位ベクトル)を方位計算後処理部103へ出力する。全周に複数の指向性ビームを形成し方位を算出する場合には、レベルのみで方位を算出する方法を用いる。簡単に説明すると、レベルの高いビームを抽出しその両側の信号レベルの関係から二次曲線近似等によりピークレベルを求めることで周波数ごとの方位ベクトルを算出する方法等を採用することができる。
方位計算後処理部103は、方位計算前処理部102から入力した周波数ごとの方位ベクトルを用いて、一定の周波数帯域幅ごとの方位とその集中度を計算し、集中度が最大となる方位及びその集中度を対象信号の有意情報として抽出し、抽出した方位と集中度を表示処理部104へ出力する。方位計算後処理部103の動作を、図14を用いて具体的に説明する。
受信した信号から対象信号(過渡信号)に合わせた周波数帯域のみを処理させるために、対象信号(過渡信号)の入力が想定される下限周波数と上限周波数を設定する(例えば下限周波数を200Hz、上限周波数を2000Hzなど)。また、対象信号(過渡信号)の周波数帯域幅を設定する(例えば周波数帯域幅200Hzなど)。更に、上下限周波数範囲内の帯域周波数間をシフトさせながら方位ベクトル加算処理を行うために、周波数シフト幅を設定する(例えば周波数シフト幅100Hzなど)(S1)。
この周波数シフト幅は、大きすぎる場合、対象信号を適切に捕らえられない可能性があり、また小さすぎる場合には、処理負荷が大きくなるので、処理負荷と対象信号捕捉効果のバランスにより決定する必要がある。これらの設定値は、操作者が入力部から設定することが可能であり、設定データは記憶部のRAM等に格納される。CPUは、処理プログラムを実行する際に、この設定値をRAMから読み出して参照する。
パラメータ設定完了後、方位計算前処理部102から入力した周波数ごとの方位ベクトルの中から、200Hz〜400Hzの範囲(最初の周波数帯域幅200Hz)に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理を実施して、加算ベクトルの方向(信号方位)と加算ベクトルの大きさ(方位集中度)を求める(S2)。方位が、特定方位に集中している場合は、方向は平均的な方位を示し、ベクトルの大きさは方位の集中度を示すことになる。一方、方位が雑音などで一様に分布している場合には、加算ベクトルは中心部に近づき、ベクトルの大きさ(方位集中度)が小さくなる。
なお、本例の方位ベクトル加算処理では、周波数ごとに持つ方位計算結果(方位ベクトル)について、ベクトルの大きさを全て「1」に正規化して、方位方向に加算していく処理を行っている。これは、加算される周波数帯域内の特定の周波数に大きな信号(狭帯域信号)が存在した場合、受信対象信号(過渡信号)の方位がこの狭帯域信号の方位に依存してしまう可能性を防ぐためである。ただし、そのような影響が少ない場合には、周波数ごとに持つ方位計算結果(方位ベクトル)をそのまま加算してもよい。
続いて、設定パラメータに基づき、周波数を100Hzシフトして(S3)、方位計算前処理部102から入力した周波数ごとの方位ベクトルの中から、300Hz〜500Hzの範囲(次の周波数帯域幅200Hz)に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理を実施して、加算ベクトルの方向(信号方位)と加算ベクトルの大きさ(方位集中度)を求める(S2)。
以下同様にして、方位計算前処理部102から入力した周波数ごとの方位ベクトルの中から、周波数を100Hzシフトしながら周波数帯域幅200Hzの範囲に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理を、1800Hz〜2000Hzの範囲に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理が終了するまで、合計16回の方位ベクトル加算処理を繰り返す(S2〜S4)。
設定された上限周波数(2000Hz)までの方位ベクトル加算処理が終了した(S4、YES)後、求められた16個の加算ベクトル値の中で、ベクトルの大きさが最大となる加算ベクトルの値及び加算ベクトルの方向を有意情報として選択するとともに、最大加算ベクトル値が求められた周波数帯域を抽出する(S5)。
有意情報として選択された加算ベクトルの方向及び加算ベクトルの値は、目標の方位及び集中度として表示処理部104に出力される(S6)。表示処理部104は、入力した方位と集中度をもとに、方位軸と時間軸の平面上に集中度を輝度として表示するためのデータを生成して表示部へ出力する。表示部は、表示処理部104からのデータを入力して、方位軸と時間軸の平面上に前記集中度を輝度レベルに変換して表示する。
本前提技術によれば、予め受信対象信号(過渡信号)の周波数帯域特性及び周波数範囲を予想して方位ベクトル加算処理を行っているので、対象信号検出効率を高めることができ、かつ方位ベクトル加算処理によりS/Nも改善されるので、表示輝度範囲を大きくすることができ信号の方位を強調して表示することができる。このように、本前提技術によれば、次の効果を奏する。
第1の効果は、目標信号が短時間信号や一過性信号の場合の方位誤差が小さくなることである。その理由は、方位算出に関し、周波数分析の分解能単位で得られる方位算出結果のベクトル加算及びベクトル値(最大)方位の抽出により、目標信号の集中している方位が有意情報として得られるためである。
第2の効果は、信号が強調され表示されることである。その理由は、方位算出に関し、周波数分析の分解能単位で得られる方位算出結果の信号帯域のベクトル加算及び方位集中度の算出結果を輝度として表示することにより、雑音に関しては、周波数ごとの方位算出結果がランダムな結果となるためにベクトル加算した場合にベクトルは小さく(ゼロに近づく)なり、信号に関しては、特定の方位に集中するためにベクトルは大きくなるためである。
上記前提技術の目標信号表示処理装置の場合、雑音成分しかない帯域はベクトル加算の結果輝度が小さくなるため、上記特許文献1〜3の問題を解決できる。しかし、上記前提技術の目標信号表示処理装置では、短時間信号の検出を目的としていることから、図2のように長時間信号を受信していても、ベクトル加算の際に加算される成分が少ないため、有意情報として検出されにくいという問題がある。また、一度周波数帯域を設定すると、図3のように方位の異なる短時間信号が同時に受信されたときには2つの信号を合成して1つにしてしまうために、S/Nの低下や誤差の拡大を招くという問題がある。
本発明の実施形態は、前述の課題を解決するとともに、上記前提技術の問題をも解決し得るものである。図1は、本発明の一実施形態を示す目標信号表示処理装置の機能ブロック図である。まず、本実施形態の概要について説明する。
本発明の目標信号検出装置は、本実施形態の目標信号表示処理装置10に含まれている。本発明の目標信号検出方法は、本実施形態において目標信号検出装置の動作として実現されている。本発明の目標信号検出プログラムは、本実施形態において目標信号検出装置の各機能をコンピュータに実現するためのものである。
本実施形態における目標信号検出装置は、周波数分析部11と、方位計算前処理部12と、短時間信号判定部18と、周波数方向ベクトル加算部19とを、基本的に備えている。周波数分析部11は、受信信号から周波数及び方位の情報を取り出す。方位計算前処理部12は、前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出する。短時間信号判定部18は、前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定する。例えば、グループ分けは、横軸を方位かつ縦軸を方位ベクトルの個数(周波数セル数)とする、ヒストグラムを用いる。周波数方向ベクトル加算部19は、複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する。例えば、複数の周波数帯域は、一定の周波数帯域を一定の周波数間隔で上限周波数及び下限周波数の一方から他方まで移動させることにより設定する。
本発明によれば、複数の周波数帯域のそれぞれについてその周波数帯域に属する方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することにより、一定の周波数帯域から成る目標信号(短時間信号や一過性信号など)を正確に検出できるので、その目標信号の方位誤差を小さくできる。これに加え、ある周波数帯域に短時間信号が複数ある場合に、その周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、短時間信号の数だけ繰り返すことにより、短時間信号同士の合成ベクトルの発生を防げるので、異なる方位から同時に受信した目標信号をそれぞれ検出できる。
また、本実施形態における目標信号検出装置は、時間方向ベクトル加算部16と、長時間信号判定部17とを、更に備えてもよい。時間方向ベクトル加算部16は、前記方位ベクトルを一定時間ごとに加算して周波数ごとの時間方向加算ベクトルを算出する。長時間信号判定部17は、これらの時間方向加算ベクトルの中で一定以上の大きさの時間方向加算ベクトルを長時間信号として判定し、前記時間方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する。この場合は、短時間信号と同時に長時間信号を検出・表示できる。
本実施形態における目標信号検出装置は、表示処理部15を更に備えてもよい。表示処理部15は、前記出力された目標の有意情報を、時間軸と方位軸とから成る平面上に輝度レベル又はヒストグラムによって表示部20に表示する。
方位計算前処理部12は、前記方位ベクトルの大きさを全て1とする、としてもよい。この場合は、加算される周波数帯域内の特定の周波数に大きな信号(狭帯域信号)が存在しても、受信対象信号(過渡信号)の方位がこの狭帯域信号の方位に依存してしまうことを防ぐことができる。また、前記受信信号は、例えば水中音響信号である。
本実施形態における目標信号検出方法は、受信信号から周波数及び方位の情報を取り出し、前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出し、前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定し、複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する、ことを特徴とする。他の構成は、本実施形態における目標信号検出装置に準ずる。
本実施形態における目標信号検出プログラムは、受信信号から周波数及び方位の情報を取り出す周波数分析手段(周波数分析部11に相当)、前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出する方位計算前処理手段(方位計算前処理部12に相当)、前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定する短時間信号判定手段(短時間信号判定部18に相当)、及び、複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する周波数方向ベクトル加算手段(周波数方向ベクトル加算部19に相当)、としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。他の構成は、本実施形態における目標信号検出装置に準ずる。
換言すると、本実施形態における目標信号検出装置等によれば、次の効果を奏する。
第1の効果は、短時間信号と同時に長時間信号を検出・表示できることである。その理由は、方位算出に関し、時間方向のベクトル加算処理によって長時間信号を別途検出することで、周波数方向ベクトル加算での短時間信号の検出結果とあわせて表示することができるためである。
第2の効果は、異なる方位から同時に受信した信号を検出・表示できることである。その理由は、方位算出結果をヒストグラムで集計し、その数により短時間信号を検出することで、同じ処理帯域内にある複数の信号を独立して検出し表示することができるためである。
第3の効果は、パラメータ設定を容易にし、オペレータの負担を軽減することである。その理由は、対象信号の周波数帯域が未知の場合や帯域の異なる複数の信号を対象信号とする場合において、ヒストグラムの表示により、オペレータが直感的に方位の偏りを判断して、状況に応じたパラメータの設定をすることができるためである。
次に、本実施形態の詳細について説明する。
図1に示すように、本実施形態の目標信号表示処理装置10は、周波数分析部11、方位計算前処理部12、時間方向ベクトル加算部16、長時間信号判定部17、短時間信号判定部18、周波数方向ベクトル加算部19、及び表示処理部15にて構成される。
周波数分析部11及び方位計算前処理部12は、上記前提技術と同様の回路である。周波数分析部11は、受信した音響信号を入力し、その音響信号について例えばFFTなどの周波数分析を行い、その周波数分析結果を方位計算前処理部12へ出力する。方位計算前処理部12は、入力した周波数分析結果から、各受波器から合成されたビームのレベル及び位相関係に基づき周波数ごとに方位計算を行い、その周波数ごとの方位計算結果を方位計算後処理部に出力する。
方位計算後処理部に相当する長時間信号処理部13及び短時間信号処理部14は、入力した周波数ごとの方位算出結果から、対象とする目標信号の周波数帯域幅ごとの方位とその集中度とを計算して求め、その中から集中度がしきい値より大きい方位及びその集中度を、対象信号の有意情報として抽出し、その抽出した方位及び集中度を表示処理部15へ出力する。
表示処理部15は、入力した方位及び集中度をもとに、方位軸と時間軸とから成る平面上に、集中度を輝度情報又はヒストグラムに変換して表示させる。
この目標信号表示処理装置10は、例えば図6に示すように、データバス111、受信音響信号をデジタルデータに変換してデータバス111へ出力するA/D変換器110、CPU112、ROM及びRAMを有する記憶部113、表示部20及び入力部21とデータバス111間を接続する入出力インタフェース部114等を含む構成として実現することができる。
この場合、デジタルデータに変換された受信音響信号は、記憶部113のRAMに一旦格納される。記憶部113のROMには、本実施形態の目標信号表示処理を実行するためのプログラムが格納されており、CPU112は、このROMに格納されたプログラムを読み込み、このプログラムに従って、RAMに格納されているデジタル受信音響信号に対して本実施形態の目標信号表示処理を実行する。したがって、CPU112及び記憶部113は、本実施形態の目標信号表示処理プログラムを実行するためのコンピュータとしての機能を有している。
図4は、本実施形態の長時間信号処理部13の動作を示す概念図である。図5は、本実施形態の短時間信号処理部14の動作を示す概念図である。以下、図面を参照して本実施形態の動作について説明する。
周波数分析部11は、受信した音響信号を入力し、その音響信号に対して周波数分析を行い、その周波数分析結果を方位計算前処理部12へ出力する。
方位計算前処理部12は、周波数分析部11から入力された周波数分析結果を元にして、各ビームのレベル及び位相関係から周波数ごとに方位計算を行って、周波数ごとの方位計算結果(周波数ごとの方位ベクトル)を方位計算後処理部(長時間信号処理部13及び短時間信号処理部14)へ出力する。
図6及び図7を用いて、方位計算後処理部の動作の概要を説明する。
まず、受信した信号から対象信号(短時間信号)に合わせた周波数帯域のみを処理させるために、対象信号(短時間信号)の入力が想定される下限周波数と上限周波数を設定する(例えば下限周波数を200Hz、上限周波数を2000Hzなど)。また、対象信号の短時間信号の周波数帯域幅と長時間信号のベクトル加算時間とを設定する(例えば周波数帯域幅200Hz、5分など)。長時間信号のベクトル加算時間は、長時間信号の音源とセンサの相対速度や記憶部113の容量によって決まる。目標の更に上下限周波数範囲内の帯域周波数間をシフトさせながら方位ベクトル加算処理を行うために周波数シフト幅を設定する(例えば周波数シフト幅100Hzなど)。次に、加算ベクトルが信号と判断される集中度及び周波数セル数のしきい値(例えば10など)を設定する(S01)。
これらの設定値は、操作者が入力部21から設定することが可能であり、設定データは記憶部113のRAM等に格納される。CPU112は本実施形態の処理プログラムを実行する際にこの設定値をRAMから読み出して参照する。
長時間信号処理部13は、方位計算前処理部12から入力した周波数ごとの方位ベクトルを用いて、周波数セルごとに最新の値から一定時間内の方位ベクトルを加算し、しきい値より大きい方位及びその集中度を長時間信号の有意情報として抽出し、短時間信号処理部14へ出力する(S02)。
短時間信号処理部14は、方位計算前処理部12から入力した周波数ごとの方位ベクトルを用いて、一定の周波数帯域幅ごとの方位とその集中度を計算し、集中度がしきい値より大きい方位及びその集中度を対象信号の有意情報として抽出し、方位と集中度を表示処理部15へ出力する(S03)。
長時間信号処理部13の動作を、図8を用いて具体的に説明する。
時間方向ベクトル加算部16は、方位計算前処理部12から入力された方位計算結果を用いて、時間方向・周波数セルごとに、設定されたベクトル加算時間分の方位ベクトルをベクトル加算する(S11)。そして、計算結果を長時間信号判定部17へ出力する。加算される方位ベクトルは記憶部113に保存されており、信号処理結果の更新とともに先入れ先出し方式で加算ベクトルの値を更新する。記憶部113の容量の制限が厳しい場合などはこの方法によらず、合成されたベクトルのみを保存し、最新のベクトル値に重み付けをして合成するなどの方法でも良い。
長時間信号判定部17は、入力された計算結果と設定したしきい値を比較して、周波数セルに長時間信号が存在するか否かを判定し、長時間信号が存在する場合(S12、YES)には当該周波数セルを長時間信号領域として記録し(S13)、次の加算する周波数セルをシフトする(S14)。シフトした周波数が上限周波数より大きい場合は、処理結果を短時間信号処理部14に出力して処理を終了する(S15、YES)。
短時間信号処理部14の動作を、図9及び図10を用いて具体的に説明する。
短時間信号判定部18は、方位計算前処理部12から入力された方位計算結果を用いてヒストグラムを作成し、周波数セル数がしきい値より大きい方位を短時間信号領域として抽出する(S21)。次に、長時間信号処理部13で抽出された長時間信号領域を読み込む(S22)。これらを元に、短時間信号領域が一つになるよう、ベクトル加算領域を分割する(S23)。ここで、長時間信号は狭帯域の信号であればベクトル加算する時に短時間信号に与える影響が小さいので、長時間信号領域を分割するか否かは任意に決定できるものとする。処理結果を、周波数方向ベクトル加算部19へ出力する。
周波数方向ベクトル加算部19は、それぞれのベクトル加算領域に対して周波数方向にベクトル加算する(S24)。手順は以下の通りである。
先に設定したパラメータを呼び出し、方位計算前処理部12から入力した周波数ごとの方位ベクトルの中から、200Hz〜400Hzの範囲(最初の周波数帯域幅200Hz)に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理を実施して、加算ベクトルの方向(信号方位)と加算ベクトルの大きさ(方位集中度)を求める。方位が特定方位に集中している場合は、方向は平均的な方位を示し、ベクトルの大きさは方位の集中度を示すことになる。一方、方位が雑音などで一様に分布している場合には、加算ベクトルは中心部に近づき、ベクトルの大きさ(方位集中度)が小さくなる。
続いて、同じ周波数帯域に複数のベクトル加算領域があるか判定し(S25)、ある場合は、加算領域を変更して同様の処理を行う(S26)。加算領域を全てについてベクトル加算した後(S26、NO)、設定パラメータ(100Hz)に基づいて周波数帯域をシフトする(S27)。
方位計算前処理部12から入力した周波数ごとの方位ベクトルの中から、300Hz〜500Hzの範囲(次の周波数帯域幅200Hz)に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理を実施して、加算ベクトルの方向(信号方位)と加算ベクトルの大きさ(方位集中度)を求める。
以下同様にして、方位計算前処理部12から入力した周波数ごとの方位ベクトルの中から、周波数を100Hzシフトしながら周波数帯域幅200Hzの範囲に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理を、1800Hz〜2000Hzの範囲に含まれる周波数ごとの方位ベクトルの加算処理が終了するまで、方位ベクトル加算処理を繰り返す。
設定された上限周波数(2000Hz)までの方位ベクトル加算処理が終了した(S28、YES)後、求められた加算ベクトル値の中で、ベクトルの大きさがしきい値より大きい加算ベクトルの値及び加算ベクトルの方向を有意情報として選択するとともに、当該加算ベクトル値が求められた周波数帯域を抽出する(S29)。
有意情報として選択された加算ベクトルの方向及び加算ベクトルの値は、目標の方位及び集中度として表示処理部15へ出力される(S30)。表示処理部15は、入力した方位と集中度をもとに、方位軸と時間軸の平面上に集中度を輝度として表示するためのデータを生成して、そのデータを表示部20へ出力する。表示部20は、表示処理部15からデータを入力して、方位軸と時間軸の平面上に前記方位ベクトル及び集中度を輝度レベル及びヒストグラムに変換して表示する。
なお、本実施形態において( )内に示された設定パラメータは一例であってこれに限定されるものではなく、しきい値、下限周波数、上限周波数、周波数帯域幅、及び周波数シフト幅は、受信対象信号(短時間信号)の予想周波数範囲、周波数帯域特性、及び処理能力等に合わせて、適宜変更して設定することができる。
なお、上記実施形態は、受信信号として水中に存在する音源から発生する音響信号をその対象として適用したが、本発明は、空中に存在する音源から発生する音響信号、又はレーダ信号等の電波信号に対しても適用することができる。
以上、上記各実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細については、当業者が理解し得るさまざまな変更を加えることができる。また、本発明には、上記各実施形態の構成の一部又は全部を相互に適宜組み合わせたものも含まれる。
本発明の課題及び解決手段は、次のように表現することもできる。従来の目標信号表示処理装置を用いて短時間信号や一過性信号の検出処理を行った場合には、信号のエネルギーが広い周波数帯域に分散しているため、方位誤差が大きくなるとともに、表示輝度範囲が小さくなって信号の方位が強調できなくなるという問題がある。一定周波数帯域内の方位情報をベクトルとして加算することでS/Nの低下を防ぐ表示方法が提案されているが、長時間信号に対応できない、複数の短時間信号受信時に誤差が拡大する、といった問題がある。そこで、本発明では、時間方向にベクトル加算する処理と、方位情報のヒストグラムから短時間信号を判定する処理を加えることで、信号が多様な場合でも表示時にS/Nの低下を防ぐと同時に、パラメータの設定を容易にすることができる。
また、本発明は、次のような構成にすることもできる。(1)受信信号を周波数分析し、該周波数分析により分析された周波数ごとに方位ベクトルを算出し、該算出された周波数ごとの方位ベクトルから目標信号の到来方位を算出する目標信号検出方法であって、該算出された周波数ごとの方位ベクトルを時間方向に加算して加算ベクトルを算出し、前記周波数ごとの加算ベクトルの中からしきい値より大きい加算ベクトルを長時間信号として判定し、算出された周波数ごとの方位ベクトルから方位が集中している方位を短時間信号として判定し、予め設定された下限周波数と上限周波数の間にあって短時間信号と判定された帯域が重ならないように処理周波数帯域を分割し、前記方位ベクトルに対して、予め設定された周波数シフト幅だけシフトさせながら、各シフト位置において予め設定された周波数帯域幅内に含まれる前記方位ベクトルを加算して周波数方向加算ベクトルを算出し、該判定した加算ベクトルの方位及びベクトル値を目標の有意情報として出力すること
を特徴とする目標信号検出方法。(2)前記下限周波数と上限周波数、及び前記周波数帯域幅は、対象とする目標信号入力が想定される下限周波数と上限周波数、及び対象とする目標信号からの周波数が集中する周波数帯域幅に設定されることを特徴とする上記(1)に記載の目標信号検出方法。(3)前記周波数帯域幅内に含まれる前記方位ベクトルの加算処理は、前記周波数ごとの方位ベクトルの大きさを全て1に正規化して加算することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の目標信号検出方法。(4)前記出力された目標の有意情報を、時間軸と方位軸の平面上に輝度レベル及びヒストグラムによって表示することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の目標信号検出方法。(5)前記受信信号は、水中音響信号であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の目標信号検出方法。
(6)受信信号を周波数分析する周波数分析部と、該周波数分析部で分析された周波数ごとに方位算出を行って周波数ごとの方位ベクトルを出力する方位計算前処理部と、該方位計算前処理部で算出された周波数ごとの方位ベクトルを入力して長時間信号の到来方位算出を行う長時間信号処理部と、該方位計算前処理部で算出された周波数ごとの方位ベクトルを入力して短時間信号の到来方位算出を行う短時間信号処理部と、方位及び加算ベクトル値を目標の有意情報として出力する表示処理部と、を備えた目標信号検出装置であって、前記長時間信号処理部は、前記算出された方位ベクトルを時間方向に加算する時間方向ベクトル加算手段と、該周波数方向ベクトル加算手段により前記各シフト位置で求められた加算ベクトルの中からしきい値より大きい加算ベクトルを判定する長時間信号判定手段と、を備えていることを特徴とし、前記短時間信号処理部は、下限周波数と上限周波数、周波数帯域幅、及び周波数シフト幅をそれぞれ設定する目標信号処理周波数領域設定手段と、算出された周波数ごとの方位ベクトルから方位が集中している方位を短時間信号として判定してベクトル加算領域を分割する短時間信号判定手段と、該目標信号処理周波数領域設定手段により設定された前記下限周波数と上限周波数の間で前記設定された周波数シフト幅だけシフトさせながら、各シフト位置において前記設定された周波数帯域幅内に含まれる前記方位ベクトルを加算する周波数方向ベクトル加算手段と、を備えていることを特徴とし、該短時間信号判定手段と長時間信号判定手段で選択された加算ベクトルの方位及び加算ベクトル値を目標の有意情報として出力する目標信号出力手段を備えていることを特徴とする目標信号検出装置。(7)前記時間方向ベクトル加算手段と周波数方向ベクトル加算手段は、前記方位計算前処理部から出力される前記周波数ごと、時間ごとの方位ベクトルの大きさを全て1に正規化して加算処理を行う手段から成ることを特徴とする上記(6)記載の目標信号検出装置。(8)前記目標信号出力手段から出力された目標の有意情報を入力して、時間軸と方位軸からなる平面上に輝度レベル及びヒストグラムに変換した表示を行う表示部を備えていることを特徴とする上記(6)又は(7)記載の目標信号検出装置。(9)前記受信信号は、水中音響信号であることを特徴とする上記(6)〜(8)のいずれかに記載の目標信号検出装置。
(10)周波数ごとの方位ベクトルに周波数分析された受信信号から目標信号の到来方位を算出する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、該コンピュータに、前記算出された方位ベクトルを時間方向に加算して時間方向加算ベクトルを算出する処理と、前記算出された時間方向加算ベクトルの中からしきい値より大きい加算ベクトルを判定する処理と、方位ベクトルが集中している方位を短時間信号として判定してベクトル加算領域を分割する処理と、該コンピュータに、予め設定された下限周波数と上限周波数の間の前記方位ベクトルに対して、予め設定された周波数シフト幅だけシフトさせながら、各シフト位置において予め設定された周波数帯域幅内に含まれる前記方位ベクトルを加算して周波数方向加算ベクトルを算出する処理と、該判定した加算ベクトルの方位及びベクトル値を目標の有意情報として出力する処理を実行させることを特徴とするプログラム。(11)前記加算ベクトルを算出する処理は、前記周波数ごとの方位ベクトルの大きさを全て1に正規化して加算する処理であることを特徴とする上記(10)記載のプログラム。(12)前記出力された目標の有意情報を、時間軸と方位軸の平面上に、輝度レベル及びヒストグラムに変換して表示する処理を含むことを特徴とする上記(10)又は(11)記載のプログラム。
本発明は、ソーナー装置及びレーダ装置に利用可能である。
10 目標信号表示処理装置
11 周波数分析部
12 方位計算前処理部
13 長時間信号処理部
14 短時間信号処理部
15 表示処理部
16 時間方向ベクトル加算部
17 長時間信号判定部
18 短時間信号判定部
19 周波数方向ベクトル加算部
20 表示部
21 入力部
110 A/D変換器
111 データバス
112 CPU
113 記憶部(ROM/RAM)
114 入出力インタフェース部

Claims (15)

  1. 受信信号から周波数及び方位の情報を取り出す周波数分析部と、
    前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出する方位計算前処理部と、
    前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定する短時間信号判定部と、
    複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する周波数方向ベクトル加算部と、
    を備えたことを特徴とする目標信号検出装置。
  2. 前記方位ベクトルを一定時間ごとに加算して周波数ごとの時間方向加算ベクトルを算出する時間方向ベクトル加算部と、
    これらの時間方向加算ベクトルの中で一定以上の大きさの時間方向加算ベクトルを長時間信号として判定し、前記時間方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する長時間信号判定部と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1記載の目標信号検出装置。
  3. 前記方位計算前処理部は前記方位ベクトルの大きさを全て1とする、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の目標信号検出装置。
  4. 前記出力された目標の有意情報を、時間軸と方位軸とから成る平面上に輝度レベル又はヒストグラムによって表示部に表示する表示処理部、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の目標信号検出装置。
  5. 前記受信信号が水中音響信号である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の目標信号検出装置。
  6. 受信信号から周波数及び方位の情報を取り出し、前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出し、
    前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定し、
    複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、
    前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する、
    ことを特徴とする目標信号検出方法。
  7. 更に前記方位ベクトルを一定時間ごとに加算して周波数ごとの時間方向加算ベクトルを算出し、
    これらの時間方向加算ベクトルの中で一定以上の大きさの時間方向加算ベクトルを長時間信号として判定し、
    前記時間方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する、
    ことを特徴とする請求項6記載の目標信号検出方法。
  8. 前記方位ベクトルの大きさを全て1とする、
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の目標信号検出方法。
  9. 前記出力された目標の有意情報を、時間軸と方位軸とから成る平面上に輝度レベル又はヒストグラムによって表示する、
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項記載の目標信号検出方法。
  10. 前記受信信号が水中音響信号である、
    ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項記載の目標信号検出方法。
  11. 受信信号から周波数及び方位の情報を取り出す周波数分析手段、
    前記周波数ごとの前記方位である方位ベクトルを算出する方位計算前処理手段、
    前記方位ベクトルを前記方位の一定範囲ごとに複数のグループに分け、これらのグループの中から方位ベクトルの個数が一定以上のグループを短時間信号として判定する短時間信号判定手段、及び、
    複数の周波数帯域のうち前記短時間信号をn個(nは自然数)含む周波数帯域について、当該周波数帯域に属する方位ベクトルから、一つの短時間信号を選択して他の短時間信号の方位ベクトルを除いた後、各方位ベクトル同士を加算して周波数方向加算ベクトルを算出することを、当該n個の短時間信号の全てを選択するまで繰り返し、前記周波数方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する周波数方向ベクトル加算手段、
    としてコンピュータを機能させるための目標信号検出プログラム。
  12. 更に、前記方位ベクトルを一定時間ごとに加算して周波数ごとの時間方向加算ベクトルを算出する時間方向ベクトル加算手段、及び、
    これらの時間方向加算ベクトルの中で一定以上の大きさの時間方向加算ベクトルを長時間信号として判定し、前記時間方向加算ベクトルの方位及び大きさを目標の有意情報として出力する長時間信号判定手段、
    として前記コンピュータを機能させるための請求項11記載の目標信号検出プログラム。
  13. 前記方位計算前処理手段は前記方位ベクトルの大きさを全て1とする、
    ことを特徴とする請求項11又は12記載の目標信号検出プログラム。
  14. 更に、前記出力された目標の有意情報を、時間軸と方位軸とから成る平面上に輝度レベル又はヒストグラムによって表示部に表示する表示処理手段、
    として前記コンピュータを機能させるための請求項11乃至13のいずれか一項記載の目標信号検出プログラム。
  15. 前記受信信号が水中音響信号である、
    ことを特徴とする請求項11乃至14のいずれか一項記載の目標信号検出プログラム。
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