JP2013205268A - レーダ信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、レーダ信号を周波数分析し、特定の帯域に分布する成分を除いて所定の信号処理を施すレーダ信号処理装置およびレーダ信号処理方法に関し、レーダ信号の成分の内、特定の帯域に分布し、かつ本来的な信号処理の対象となるべき成分を補償できることを目的とする。
【解決手段】レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置であって、前記特定の帯域の両端におけるレベルが成立する周波数の前記特定の帯域における対数関数として、前記特定の帯域外の成分に連なる成分を予測する予測手段と、前記予測手段によって予測された成分を前記信号処理の対象とする補償処理手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーダ信号を周波数分析し、特定の帯域に分布する成分を除いて所定の信号処理を施すレーダ信号処理装置に関する。
気象レーダは、雨雲等に電波を照射し、その電波が雨雲等で反射することによって発生した反射波が到来する時刻およびレベルで示される指示画像を指示画面に表示することにより、降雨域の位置、移動方向、速度に併せて様々な気象情報の把握を可能とする。
図4は、従来の気象レーダの構成例を示す図である。
従来の気象レーダ20では、送受信部21のアンテナ端子に空中線系22が接続され、その送受信部21の復調出力は信号処理部23の入力に接続される。信号処理部23の出力は指示部24の入力に接続され、これらの送受信部21、信号処理部23および指示部24には、制御部25の対応する入出力ポートが接続される。空中線系22は、制御部25の配下で旋回角や仰角の設定や可変が物理的に施され、これらの旋回角や仰角で示される方向に所定の幅の主ローブを有する開口アンテナとして構成される。
このような構成の気象レーダ装置では、各部は、制御部25の配下で以下の通りに連係することにより、所定の地域に位置する雨雲等を検出し、かつ気象情報を取得する。
送受信部21は、送信波を所定の周期で生成する。空中線系22は、制御部25の配下で反復して行われるボリュームスキャンに供され、このようなボリュームスキャンによる覆域に上記送信波を照射する。
なお、このようなボリュームスキャンは、気象レーダ20によって行われるスキャンの一形態であり、例えば、図5(a)〜(e)に示されるように、ボリュームスキャン、RHIスキャン、セクターRHIスキャン、セクターPPIスキャン、PPIスキャン等の何れであってもよい。
覆域に位置する雨雲等に上記スキャンの下で送信波が反射することによって発生した反射波は、空中線系22に到来する。
送受信部21は、このような反射波を受信して復調することによって上記スキャンに同期した復調信号を生成する。信号処理部23は、その復調信号に、グランドクラッタの除去、MTI(Moving Target Indicator)等のレーダ信号処理を施すことによって、上記雨雲等に関する気象情報を取得し、さらに、指示部24に備えられた表示装置(図示されない。)の指示画面にこれらの気象情報および雨雲等の地理的な位置を出力する。
なお、本発明に関連性がある先行技術としては、以下に列記する特許文献1ないし特許文献3および非特許文献1があった。
(1) 「地上目標を探知するレーダ装置のレーダ信号処理装置であって、入力されるアナログ受信信号を距離の量子化単位であるレンジビン毎にサンプリングしてディジタル受信信号に変換するA/D変換器と、N個の送信パルスから得られるディジタル受信信号のFFT処理により、ドップラフィルタ番号0〜N−1の、N個のドップラフィルタバンク毎の信号として出力するMDF処理器と、前記MDF処理器の出力に基づいてグランドクラッタの中心周波数に対応するドップラフィルタ番号を判定する判定処理器と、前記MDF 処理器の出力のそれぞれのフィルタ番号を、前記判定処理器で判定されたドップラフィルタ番号を差し引いた番号に付け替えるドップラフィルタ番号変更器と、前記ドップラフィルタ番号変更器から出力された各ドップラフィルタバンクの信号に対し、低ドップラ周波数のドップラフィルタ番号0〜M−1及びN−M+1〜N−1のフィルタバンク出力を除去し、高ドップラ周波数のドップラフィルタ番号M〜N−Mのフィルタバンク出力のみを出力する低ドップラフィルタ信号除去器とを備える」ことにより、「風等によりアンテナ動揺が生じグランドクラッタや目標のみかけのドップラ周波数が変化しても、グランドクラッタを抑圧し目標を探知する」点に特徴があるレーダ信号処理装置…特許文献1
(2) 「信号を送受信するアンテナと、前記アンテナから時系列に取得される受信信号に含まれる不要波成分を、各時刻で取得される受信信号毎に抑圧する不要波抑圧処理部と、前記不要波抑圧処理部から時系列に取得される不要波成分が抑圧された受信信号を用いて信号処理を行う信号処理部とを備え」ことにより、「不要波が存在する環境下であっても、時系列に取得されたデータを用いて不要波成分を抑圧し、高精度、高分解能および/または高感度で目標を観測できる」点に特徴がある信号処理装置…特許文献2
(3) 「ディジタル化されたレーダ受信信号に移動目標検出(MTI)処理を施してドプラ周波数軸上の不要信号を抑圧するMTI処理部と、前記MTI処理のノッチが不要信号位置に形成されるようにクラッタ情報に基づいてMTIフィルタ係数を決定するMTIフィルタ係数算出回路と、前記MTI処理部の出力に離散フーリエ変換(DFT)処理を施してコヒーレント積分し、目標信号を強調するDFT処理部と、前記DFT処理のフィルタバンクが不要信号位置に形成されず、目標位置付近のみ形成されるように前記クラッタ情報に基づいてDFTフィルタ係数を決定するDFTフィルタ係数算出回路とを具備する」ことにより、「不要信号成分のコヒーレント積分処理による積み上げをなくし、振幅情報から検出したい目標と不要信号とを容易に区別できる」点に特徴があるレーダ受信信号処理用ディジタルフィルタ…特許文献3
(4) 「受信信号の周波数スペクトルを混合密度関数にあてはめることで,気象エコーから気象データを直接推定する」ことにより、「気象エコーが低周波域に存在する場合にも,気象エコーの速度,速度幅,電力値を精度良く算出できる」点に特徴があるドップラー気象レーダの信号解析…非特許文献1
特開2006−214766号公報 特開2008−309558号公報 特開平09−138273号公報
「CiNii論文 混合モデルによるドップラー気象レーダの信号解析(システムと信号処理及び一般)」根智志 他
ところで、上述した従来例では、グランドクラッタの除去は、以下の処理(1)〜(3)として行われていた。
(1) グランドクラッタが有する「ドップラシフトが周波数軸上で対称な所定の帯域Bに分布する」という属性に適合し、かつ離散的な共通のレンジ毎に施されるMTI用のフィルタ(FFTフィルタバンク)を介してこのような所定の帯域Bに分布する反射波の成分を抑圧する。
(2) 周波数軸上において、上記所定の帯域の上端と下端とのレベルを直線で近似するスペクトルを生成し、そのスペクトルを雲等から到来した気象エコーの成分とみなす(以下、このような処理を「疑似エコー生成処理」という。)。
(3) 気象レーダとして後続して行われるべきレーダ信号処理(以下、「後続レーダ信号処理」という。)の対象として、上記気象エコーの成分と見なされたスペクトル(以下、「疑似エコー」という。)を適用する。
しかし、このようにして近似された気象エコーは、一般に、図6にハンチングを付して示すように、実際に雨雲等から到来した気象エコーのスペクトル(図6に細線の点線で示す。)に対する偏差が大きい。
したがって、従来例では、上記偏差が大きいほど本来的に取得されるべき気象情報が大きく欠落し、得られる気象情報の精度が低下する可能性があった。
なお、従来、このような課題を解決する技術としては、例えば、既述の非特許文献1に開示されるように、「受信信号の周波数スペクトルを混合密度関数にあてはめることで,気象エコーから気象データを直接推定する」技術があった。
しかし、このような従来の技術は、何れも、実現のために行われるべき処理や演算の手順が複雑であり、かつ実行所要時間が長いために、コストや実時間性の制約の下で適用が困難である場合が多かった。
したがって、グランドクラッタの除去の精度が大幅に低下することなく、簡便な処理により、そのグランドクラッタの帯域内に分布する気象エコーの成分をレーダ信号処理の対象とできる技術が強く望まれていた。
本発明は、レーダ信号の成分の内、特定の帯域に分布し、かつ本来的な信号処理の対象となるべき成分を補償できるレーダ信号処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明では、レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置において、予測手段は、前記特定の帯域の両端におけるレベルが成立する前記特定の帯域における周波数の対数関数として、前記特定の帯域外の成分に連なる成分を予測する。補償処理手段は、前記予測手段によって予測された成分を前記信号処理の対象とする。
すなわち、レーダ信号に基づく本来的な目標等の検出(検知)のために有効な成分は、そのレーダ信号の特定の帯域に分布する成分が抑圧される過程で除去されても、このような特定の帯域の両端における値を周波数軸に沿って補間する対数関数という、単純な曲線により補償される。
請求項2に記載の発明では、レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置において、予測手段は、前記特定の帯域の一端におけるレベルと、前記特定の帯域の他端における既定のレベルとが成立する前記特定の帯域における周波数の対数関数として、前記特定の帯域外の成分に連なる予測を生成する。補償処理手段は、前記予測手段によって予測された成分を前記信号処理の対象とする。
すなわち、レーダ信号に基づく本来的な目標等の検出(検知)のために有効な成分は、レーダ信号の特定の帯域に分布する成分が抑圧される過程で除去されても、このような特定の帯域の一端におけるレベルと他端における所望のレベルとを周波数軸に沿って補間する対数関数という、単純な曲線により補償される。
請求項3に記載の発明では、レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置において、生成手段は、前記特定の帯域から前記特定の帯域外に連なる成分が周波数軸上で前記特定の帯域内に折り返されてなる疑似的な周波数スペクトルを生成する。補償処理手段は、前記疑似的な周波数スペクトルを前記信号処理の対象とする。
すなわち、レーダ信号に基づく本来的な目標等の検出(検知)のために有効な成分は、そのレーダ信号の特定の帯域に分布する成分が抑圧される過程で除去されても、このような特定の帯域からその帯域の外に連なる成分が周波数軸上で該当する特定の帯域内に折り返される単純な処理の下で、曲線により補償される。
請求項4に記載の発明では、レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置において、生成手段は、前記特定の帯域外の成分にかかわる既知の属性に基づいて、前記特定の帯域外の成分から前記特定の帯域内に分布する特定の成分を示す疑似的な周波数スペクトルを生成する。補償処理手段は、前記疑似的な周波数スペクトルを前記信号処理の対象とする。
すなわち、レーダ信号に基づく本来的な目標等の検出(検知)のために有効な成分は、そのレーダ信号の特定の帯域に分布する成分が抑圧される過程で除去されても、このような特定の帯域外の成分にかかわる既知の属性に基づく予測の下で、該当する特定の帯域外の成分から得られた疑似的な周波数スペクトルで補償される。
本発明によれば、信号処理の対象には、処理の複雑化や所要する処理量の大幅な増加を伴うことなく有効な成分が精度よく含まれ、このような信号処理の効率化と、高い精度の安定な実現とが図られる。
したがって、本発明が適用されたレーダでは、コストの大幅な増加と、構成の大幅な複雑化との何れもが伴うことなく、性能が向上し、多様な用途に対する適用が可能となる。
本発明の一実施形態を示す図である。 本実施形態において制御部によって行われる処理のフローチャートである。 本実施形態の動作を補足する図である。 従来の気象レーダの構成例を示す図である。 気象レーダによって行われるスキャンの形態の一覧を示す図である。 従来例において行われるグランドクラッタの除去を説明する図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す図である。
図において、図4に示す従来例と機能および構成が同じものについては、同じ符号を付与し、ここでは、その説明を省略する。
本実施形態と図4に示す従来例とのハードウェアの構成の相違点は、制御部25に代えて制御部11が備えられた点にある。
図2は、本実施形態において制御部によって行われる処理のフローチャートである。
図3は、本実施形態の動作を補足する図である。
以下、図1ないし図3を参照して本実施形態の動作を説明する。
本発明の特徴は、本実施形態では、制御部11が既述の「後続レーダ信号処理」に先行して行う「疑似エコー生成処理」を下記の形態で行う点にある。
なお、「疑似エコー生成処理」に先行して制御部11によって行われる処理の手順については、従来例と同様であるので、ここではその説明を省略する。
制御部11は、従来例と同様に、MTI用のフィルタ(FFTフィルタバンク)を介して所定の帯域Bに分布する反射波の成分を抑圧した後、以下の手順に基づいて「疑似エコー生成処理」を行う。なお、以下では、周波数軸上において、上記所定の帯域Bより低い帯域と高い帯域とをそれぞれ「帯域BL」、「帯域BU」と称する。
(1) 帯域Bに近接した帯域BLにおける気象エコーの成分(以下、「成分CWE」という。)の分布を把握し、以下の「ケースa」ないし「ケースd」の何れかとして識別する(以下、このような処理を「スペクトル識別処理」という。)(図2ステップS1)。
〔ケースa〕
図3(a)に示すように、帯域Bの上端の周波数fmax における成分CWEの値がほぼ「0」であり、その帯域Bの下端の周波数fmin の近傍における成分CWEの極大点が存在する。
〔ケースb〕
図3(b)に示すように、帯域Bの上端の周波数fmax 以下の周波数における成分CWEの値が「0」であり、かつ上記帯域Bの下端の周波数fmin の近傍に成分CWEの極大点が存在すると識別できる。
〔ケースc〕
図3(c)に示すように、帯域Bの上端の周波数fmax 以下の周波数の近傍における成分CWEがほぼ「0」であり、かつ帯域BLにおける成分CWEの分布よりその成分CWEの極大点の周波数が上記帯域B内の周波数(>fmin )であると識別できる。
〔ケースd〕
図3(d)に示すように、成分CWEの極大点の周波数が上記帯域BL内にあり、その成分CWEの残りが帯域B内に分布すると識別できる。
(2) 上記〔ケースa〕〜〔ケースd〕にそれぞれ対応した以下の処理を行う。
(2-1) 〔ケースa〕に該当する場合
帯域Bにおいて、周波数fmin における成分CWEの極大値Vmax と、周波数fmax における成分CWEの値(≒0)とが成立する周波数の対数関数(図3(a)に太い点線で示す。)を求め、その対数関数で示される周波数スペクトルを既述の「疑似エコー」に代えて適用する(図2ステップS2)。
(2-2) 〔ケースb〕に該当する場合
帯域Bに近接する帯域BLにおける成分CWEの分布が周波数軸上でその帯域B内に対称に折り返されてなる曲線(近似的な関数であってもよい。)と、または帯域BLにおける成分CWEの分布および該当する気象エコーにかかわる既知の属性に基づいて予測され、かつ帯域Bにおけるその成分CWEの分布を示す曲線(図3(b)に太い点線で示す。)との何れか一方を求め、その曲線で示される周波数スペクトルを既述の「疑似エコー」に代えて適用する(図2ステップS3)。
(2-3) 〔ケースc〕に該当する場合
帯域BLにおける成分CWEの分布と、該当する気象エコーにかかわる既知の属性とに基づいて予測され、かつ帯域Bにおけるその成分CWEの極大点を含む分布を示す曲線(図3(c)に太い点線で示す。)を求め、その曲線で示される周波数スペクトルを既述の「疑似エコー」に代えて適用する(図2ステップS4)。
(2-4) 〔ケースd〕に該当する場合
帯域BLにおける成分CWEの分布と、該当する気象エコーにかかわる既知の属性とに基づいて予測され、かつ帯域Bにおけるその成分CWEの分布を示す曲線(図3(d)に太い点線で示す。)を求め、その曲線を既述の「疑似エコー」に代えて適用する(図2ステップS5)。
すなわち、本実施形態によれば、帯域Bに分布する成分CWEは、グランドクラッタと同様に除去された後、既述の通りに簡便な演算の下で従来例より大幅に高い精度で補償される。
したがって、本実施形態に係る気象レーダは、コストが大幅に増加することなく、雨雲等の気象目標から到来した反射波に基づいて気象情報を確度高く安定に得ることができる。
なお、本実施形態では、既述のスペクトル識別処理は、気象エコー等の目標から到来し、かつ気象レーダが本来とらえるべき反射波に関する既知の属性(例えば、送信波のレベル、相対距離、サイズ、成長のフェーズ、地域(海域だけではなく、湖面や河川等の上を含む。)・季節・時間帯等に基づいて統計的にあるいは物理学的に予測できる。)に基づき多様なケースに区分して識別する処理で代替されてもよい。
または、このようなスペクトル識別処理は、従来例に比べて、帯域Bにおける成分CWEの分布が精度よく補償されるならば、上記既知の属性の如何にかかわらず、省略されてもよい。
さらに、このような場合には、上記「疑似エコー」に代えて適用されるべき曲線は、既述の演算の何れに基づいて求められてもよい。
また、本実施形態では、気象エコーが帯域BLに分布する場合に限定されているが、本発明は、このような気象エコーが帯域BUに存在する場合にも、既述の処理が周波数軸上で対称な処理として施されることにより、同様に適用可能である。
さらに、本発明は、気象レーダに限定されず、反射波の特定の帯域の成分が抑圧されるべきレーダであって、このような特定の帯域に分布して本来的なレーダ信号が施されるべき成分の欠落分を補充(補償)するために、その特定の帯域以外における反射波のスペクトルの分布と、このような反射波の属性との双方もしくは何れか一方を参照可能であるならば、如何なる用途および方式のレーダにも同様に適用可能である。
また、このような条件が成立するならば、本発明は、帯域Bと、帯域BL、BUの双方もしくは何れか一方とに分布する気象エコーが異なる属性を有する複数の気象エコーの和として到来する場合であっても、本発明は同様に適用可能である。
さらに、本実施形態では、既述の対数関数は、帯域BLにおける成分CWEの分布と、気象エコーにかかわる既知の属性とに基づいて、帯域Bにおけるその成分CWEの分布を示す関数、あるいは帯域Bにおける成分CWEの分布に対する偏差が小さい如何なる曲線で代替されてもよい。
また、本発明は、グランドクラッタの除去が行われるべき気象レーダに限定されず、ドップラシフトや周波数変位が所定の帯域に分布する反射波の成分が除去されるべきレーダであるならば、如何なる用途のレーダにも同様に適用可能である。
さらに、本実施形態では、既述の処理の対象となるレーダ信号は、疑似的なレーダ装置によって与えられ、あるいはデータレコーダに予め収録されたものであってもよい。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の範囲において多様な実施形態の構成が可能であり、構成要素の全てまたは一部に如何なる改良が施されてもよい。
10,20 気象レーダ
11,25 制御部
21 送受信部
22 空中線系
23 信号処理部23
24 指示部

Claims (4)

  1. レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置であって、
    前記特定の帯域の両端におけるレベルが成立する前記特定の帯域における周波数の対数関数として、前記特定の帯域外の成分に連なる成分を予測する予測手段と、
    前記予測手段によって予測された成分を前記信号処理の対象とする補償処理手段と
    を備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。
  2. レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置であって、
    前記特定の帯域の一端におけるレベルと、前記特定の帯域の他端における既定のレベルとが成立する前記特定の帯域における周波数の対数関数として、前記特定の帯域外の成分に連なる成分を予測する予測手段と、
    前記予測手段によって予測された成分を前記信号処理の対象とする補償処理手段と
    を備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。
  3. レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置であって、
    前記特定の帯域から前記特定の帯域外に連なる成分が周波数軸上で前記特定の帯域内に折り返されてなる疑似的な周波数スペクトルを生成する生成手段と、
    前記疑似的な周波数スペクトルを前記信号処理の対象とする補償処理手段と
    を備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。
  4. レーダ信号の特定の帯域に分布する成分を抑圧して信号処理を施すレーダ信号処理装置であって、
    前記特定の帯域外の成分にかかわる既知の属性に基づいて、前記特定の帯域外の成分から前記特定の帯域内に分布する特定の成分を示す疑似的な周波数スペクトルを生成する生成手段と、
    前記疑似的な周波数スペクトルを前記信号処理の対象とする補償処理手段と
    を備えたことを特徴とするレーダ信号処理装置。
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