JP5092848B2 - リアクトルおよびリアクトル用コイル - Google Patents

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Description

本発明は、コンバータなどの部品に用いられるリアクトルと、リアクトルに用いられるコイルとに関するものである。
近年、普及が進みつつあるハイブリッド自動車には、電圧の昇降圧を行うコンバータが用いられ、そのコンバータの部品の一つとして、特許文献1に記載のリアクトルが知られている。
このリアクトルは、磁性材からなる環状のコアと、コアの外周の一部に形成された一対のコイルとを主要構成部材としている。このようなリアクトルは、例えば次のように構成する。予め一連の巻線を巻回して一対のコイルを形成しておく。両コイルは、巻線の一部をヘアピン状に屈曲した連結部を介して互いに並列状態に配される。次に、各コイルの内周に、磁性材からなる複数の中間コア片をはめ込み、各中間コア片の間にギャップ板を介して中間コア片同士を接着し、さらに中間コア片群の端部同士を端部コア片で連結することで、環状のコアを形成する。これにより、コアの一部はコイルに覆われ、残部がコイルから露出されることになる。そして、このようなコイルとコアとの組立体をケース内に収納する。一般に、ケースは、底面と前後左右の各側面とを有し、上部が開口した容器状のもので、巻線の端部はケース上部の開口から引き出される。
特開2008-28290号公報 図1、図4
しかし、上記のリアクトルでは、巻線の端部が接続される端子台の配置の自由度が制約されたり、巻線がケースを出てから端子台に至るまでの配線経路が制約されるという問題がある。
一般に、巻線の端部は、コイルに電力を供給する給電線に端子台を介して接続される。ところが、上記のリアクトルではケースを必須としており、コイルを構成する巻線の端部をケースの開口から引き出すしかない。そのため、端子台を巻線の引き出し箇所に近接させようとすれば、端子台の配置箇所がリアクトルの上部付近に制約される。一方、端子台をリアクトルの上部以外に配置することを考えた場合、ケースを出た巻線を端子台にまで導くには、迂回した配線経路を採らざるを得ない。特に、リアクトル周囲には他の機器も配置されることが多いため、これら他の機器との関係上、端子台の配置箇所や巻線の引き出し箇所の制約はより少ないことが望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的の一つは、端子台の配置箇所の自由度を高められるリアクトルと、リアクトル用コイルとを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、コイルから引き出された巻線が端子台に至るまでの配線経路を短くできるリアクトルと、リアクトル用コイルとを提供することにある。
本発明のリアクトルは、互いに並列状態で連結された一対のコイルと、両コイルに嵌め込まれて環状に構成されたコアとを備える。このリアクトルにおいて、前記各コイルを構成する巻線の端部が各コイルの側方に引き出されていることを特徴とする。
この構成によれば、巻線の端部を各コイルの側方に引き出すことにより、巻線端部に接続される端子台の配置の自由度を高めることができる。特に、コイルとコアの組立体を収納するケースを用いない構成を採ることもでき、その場合は、ケースを省略することでリアクトルの小型化を実現できる。
本発明のリアクトルにおいて、前記巻線の端部の各々がコイル側方の異なる方向に引き出されていることが好ましい。
この構成によれば、巻線の各端部をコイルの異なる方向、例えば左右に引き出すことで、端部ごとに独立した端子台を形成することができる。
本発明のリアクトルにおいて、前記巻線の両端部がコイル側方の同一方向に引き出されていることが好ましい。
この構成によれば、巻線の両端部をコイルの同一方向、例えば右側または左側に引き出すことで、両端部を近接させた状態で端子台に接続することができる。
本発明のリアクトルにおいて、前記巻線の各端部が異なる高さに引き出されていることが好ましい。
この構成によれば、巻線の各端部をリアクトルの高さ方向に配列して端子台に接続することができる。
本発明のリアクトルにおいて、前記巻線の各端部が同じ高さに引き出されていることが好ましい。
この構成によれば、巻線の各端部をリアクトルの水平方向に配列して端子台に接続することができる。
本発明のリアクトルにおいて、前記コアとコイルを覆う封止材を備え、この封止材の外側にケースを有しないことが好ましい。
この構成によれば、コアとコイルの組立体を封止材で保護することができる。また、ケースを省略することで、リアクトルを小型化することができる。
一方、本発明のリアクトル用コイルは、互いに並列状態で連結された一対のコイルを備える。そして、前記コイルを構成する巻線の端部が各コイルの側方に引き出されていることを特徴とする。
この構成によれば、巻線の各端部を各コイルの側方に引き出すことで、巻線端部に接続される端子台の配置の自由度が高められたリアクトルを構成することができる。
本発明のリアクトルによれば、巻線端部に接続される端子台の配置の自由度を高めることができる。
また、本発明のリアクトル用コイルによれば、巻線端部に接続される端子台の配置の自由度が高いリアクトルを構成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1を参照して本発明の実施例に係るコイルを、図2を参照して図1のコイルを用いたリアクトルを説明する。
<コイル>
まず、図1に示すように、コイル10は、絶縁被覆を有する平角銅線(巻線)をらせん状にエッジワイズ巻きして構成され、その軸方向と直交する方向に並列される第一コイル10Aと第二コイル10Bの一対から構成される。第一・第二コイル10A、10Bは、実質的に同一巻数で、軸方向から見た形状がほぼ矩形のコイルである。
ここで、このコイル10を構成する巻線の始端11と終端12は、コイル10A、10Bの並列方向、つまり両コイル10A、10Bの左右に引き出されている。本例では、巻線の始端11を第一コイル10Aの外側(左側)に、巻線の終端12を第二コイル10Bの外側(右側)に引き出している。より具体的には、これら始端11と終端12は、コイルの軸方向と直交する水平方向に引き出され、互いにコイル10のターンの上部と同じ高さに配置されている。
また、これら両コイル10A、10Bは、接合部のない一本の巻線で構成されている。即ち、コイル10の一端側において、巻線の始端11と終端12が位置され、コイル10の他端側において、巻線をヘアピン状に屈曲した連結部13を介して第一コイル10Aと第二コイル10Bとを連結している。連結部13は、上方に向けて立ち上がる第一コイル10Aの終端部を、同コイル10Aの巻回方向に沿ってエッジワイズ曲げして第二コイル10Bから離れる方向に巻線を伸延し、続いて巻線をフラットワイズ曲げして第二コイル10B側に折り返して第一コイル10Aの側方(右側)に引き出させることで形成している。そして、この第一コイル10Aの側方に引き出された巻線は、下方にエッジワイズ曲げすることで第二コイル10Bへとつながっている。この構成により、第一コイル10Aと第二コイル10Bの巻回方向は同一となっている。
<リアクトル>
次に、図2に基づいて、上記コイルにコアを組み合わせた本発明の実施例に係るリアクトル100を説明する。
このコア20は、各コイル10A、10B内に嵌め込まれる複数の中間コア片21と、各コイル10A、10Bの端部に露出される一対の端部コア片22とを組み合わせて環状に構成されている。例えば、一つのコイルに対して3つの中間コア片21を嵌め込み、両コイル10A、10B内に位置する中間コア片21の端部同士を端部コア片22で連結する。中間コア片21は、磁性材からなって各コイル10A、10B内に収納可能な断面のブロックであり、端部コア片22も磁性材からなって両コイル10A、10Bの端部をほぼ覆うような広さの扁平ブロックである。いずれのコア片21,22も、磁性粉末の圧粉成形体や電磁鋼板の積層体などで構成できる。一般に、リアクトルのインダクタンスを調整するため、各コア片21,22の間には、アルミナなどの非磁性材からなるギャップ板(図示略)が介在される。各コア片21,22の分割数やギャップ板の数或いはこれら部材の形状は、特に限定されない。これら各コア片21,22とギャップ板は、適宜な接着剤で接合される。
この構成のリアクトル100によれば、巻線の各端部を両コイルの左右方向に引き出すことにより、巻線端部に接続される端子台をリアクトル100の上部以外に設けることができ、端子台の配置の自由度を高めることができる。また、端子台の構成も、巻線の始端側と終端側の端子台を一体化した構成とする必要がない。例えば、巻線の始端側と終端側の各々を独立した端子台に接続できる。そのため、始端側と終端側を一体にした端子台に比べて、個々の端子台のサイズを小さくすることができる。さらに、巻線の端部を両コイル10A、10Bの左右方向に引き出し、始端側の端子台を第一コイル10Aの左側に、終端側の端子台を第二コイル10Bの右側に配置することで、コイル10から引き出された巻線が端子台に至るまでの配線経路を短くできる。特に、本例のリアクトル100によれば、コイル10とコア20の組立体を収納するケースを用いない構成を採ることができ、その場合は、ケースを省略することでリアクトルの小型化を実現できる。もちろん、ケースを用いなければ、ケースを用いた従来のリアクトルでケースとコア(コイル)の間に充填されていた封止材を省略しても良い。
なお、本例では、コイル10のターンの上面よりも連結部13を高くしている。具体的には、平角銅線の幅の半分程度、連結部13をターンよりも上方に突出させている。この構成により、連結部13がターンと面一に形成された従来のコイルに比べて、連結部13の下方には平角銅線の幅の半分程度の高さに相当する余分のスペースが形成される。そのため、このスペースの範囲内で、コイル10から露出するコア部分の高さ(端部コア片22の上面)を上げることができ、それに伴って、端部コア片22の厚み(コイル軸方向のコア片の寸法)を小さくすることができる。その結果、従来のリアクトルのコアと同等の体積を確保しながらも、リアクトル100を上方から見た際の投影面積を小さくすることができる。
また、本例のリアクトル100では、コイルから露出する端部コア片22の下面を中間コア片21の下面よりも下方に突出し、コイル10のターンの下面と端部コア片22の下面とが面一となるようにしている。本例のリアクトル100は、例えば、図2の下面側を冷媒が流通される冷却ベースに固定して設置する。このリアクトルの下面側で、端部コア片22とコイル10のターンが面一となっていれば、コイル10およびコア20が冷却ベースなどの設置面と十分な接触面積を確保でき、効率的に放熱することができる。さらに、設置面とコイル10のターンの下面との間に、窒化珪素などの熱伝導率の高い放熱板(図示略)を介在させ、端部コア片22の下面と放熱板の下面を面一にすれば、リアクトル100の放熱性を一層高めることができる。
<その他の構成>
上記の実施例および後述する他の実施例に係るリアクトルには、さらに以下の構成の少なくとも一つを付加することができる。
(ボビン)
通常、コアとコイルとの間、つまり中間コア片とコイルとの間には、絶縁材料からなる筒状ボビンが介在される。例えば、一対の[型のプラスチック成形体を組み合わせて角パイプ状にすることで、コアのうちコイルで覆われる箇所を筒状ボビンで覆う。この筒状ボビンは、コアとコイルとを同軸状に配置する位置合わせと、コアとコイルの絶縁確保とを主たる機能とする。さらに、中間コア片の外側に嵌め込まれ、かつ端部コア片とコイル端部との間に介在される枠状ボビンを用いても良い。この枠状ボビンは、コイルの端部を押えると共に、コイルと端部コア片との絶縁確保にも寄与する。
(ケース)
ケースは、上述したコアとコイルの組立体を収納し、この組立体からの熱を、ケースを介して放熱させる。本例のリアクトルにケースを用いる場合、巻線の始端と終端を引き出しやすくするため、底面と端部コア片に面する前後の側面は有するが、左右の側面はなく、上部と左右が開口したケースとすることが好ましい。もちろん、左右の側面を有し、巻線の始端と終端をケースの内側から外側に引き出すための引出孔や引出溝を左右の側面に設けても良い。ケースの構成材料は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などの放熱性の高い金属材料が好適に利用できる。ケースを用いた場合、コアとコイルの組立体を機械的に保護しやすい。通常、上記組立体とケースとの間には、次述する封止材が充填される。
(封止材)
封止材は、コイルとコアの組立体の周囲を覆い、組立体の機械的保護を図る。その他、封止材の機能には、リアクトルを励磁した際に生じる振動を吸収することや、コイルを覆って機械的・電気的に保護することが挙げられる。また、ケースを用いた場合、コイルとケースとの絶縁性を一層高める機能や、ケースに収納されているコアやコイルなどの構成部材をケース内に保持させる機能、或いはコイルの熱をケースに伝導させる機能も持つ。もちろん、ケースを用いない場合に、コイルとコアの組立体を封止材で覆っても良い。その場合、コイルとコアの表面のうち、リアクトルの設置面側を露出させ、他の表面の全てを封止材で覆うようにしてもよいし、さらにコイルのターンおよびコアの少なくとも一方が部分的に封止材から露出されるようにしてもよい。但し、コイルを構成する巻線の端部は、他の部材へと接続するため、封止材から露出させておく。特に、コアが圧粉成形体からなる場合、封止材によりコアが補強できて好ましい。この封止材には、コアやコイルの最高到達温度において、軟化しない絶縁材料が好適に利用できる。例えば、エポキシ樹脂やウレタン樹脂などが挙げられる。
次に、実施例2に係る本発明のリアクトル用コイルを図3に基づいて説明する。このコイルに組み合わされるコアの構成は、実施例1と共通であるため、以下の説明ではこの説明を省略し、図1のコイルとの相違点を中心に説明する。
本例のコイル10は、第二コイル10Bの終端12を同コイル10Bの上部にて右側に引き出している点は実施例1(図1)と共通であるが、第一コイル10Aの始端11を同コイル10Aの下部にて左側に引き出している点が実施例1(図1)と異なる。
本例のコイル10によれば、コイル10の異なる方向、つまり左右に巻線の始端11と終端12を引き出しているだけでなく、始端11と終端12の高さをも異なるようにしている。そのため、巻線の始端側と終端側を独立した端子台に接続できるのみならず、始端側の端子台をコイル10の側方の下部に配置し、終端側の端子台をコイル10の側方の上部に配置するといったように、両端子台の配置高さを変えることもでき、端子台の配置の自由度を高められる。また、コイルから引き出した巻線を端子台に導くまでの配線経路の自由度も改善できる。
次に、実施例3に係る本発明のリアクトル用コイルを図4に基づいて説明する。このコイルに組み合わされるコアの構成は、実施例1と共通であるため、以下の説明ではコアの説明を省略し、図3のコイルとの相違点を中心に説明する。
本例のコイル10は、第一コイル10Aの始端11を同コイル10Aの下部にて左側に引き出している点は実施例2(図3)と共通であるが、第二コイル10Bの終端も同コイル10Bの下部にて右側に引き出している点が実施例2(図3)と異なる。
本例のコイル10によれば、コイル10の異なる方向、つまり左右に巻線の始端11と終端12を引き出し、かつ始端11と終端12の高さを同じになるようにしている。そのため、巻線の始端側と終端側を独立した端子台に接続できるのみならず、始端側と終端側の端子台をコイル10の側方の下部に配置することができ、端子台の配置の自由度を高められる。また、コイルから引き出した巻線を端子台に導くまでの配線経路の自由度も改善できる。
次に、実施例4に係る本発明のリアクトル用コイルを図5に基づいて説明する。このコイルに組み合わされるコアの構成は、実施例1と共通であるため、以下の説明ではコアの説明を省略し、図3のコイルとの相違点を中心に説明する。
本例のコイル10は、第一コイル10Aの始端11を同コイル10Aの下部にて左側に引き出している点は実施例2(図3)と共通であるが、第二コイル10Bの終端12は同コイル10Bの上部にて左側に引き出している点が実施例2と異なる。
本例のコイル10によれば、コイル10の同じ方向、つまり左側に巻線の始端11と終端12を引き出し、かつ始端11と終端12の高さを異なるようにしている。そのため、巻線の始端側と終端側を独立した端子台に接続し、これら端子台を高さ方向に並列することができる。また、巻線の始端側と終端側を一体化された端子台に接続する場合、高さ方向に長く伸びる端子台を構築でき、平面方向に端子台の設置スペースが小さい場合でも、端子台の設置が可能になる。
次に、実施例5に係る本発明のリアクトル用コイルを図6に基づいて説明する。このコイルに組み合わされるコアの構成は、実施例1と共通であるため、以下の説明ではコアの説明を省略し、図5のコイルとの相違点を中心に説明する。
本例のコイル10は、第一コイル10Aの始端11を同コイル10Aの下部にて左側に引き出し、かつ第二コイル10Bの終端12を同コイル10Bの左側に引き出している点は実施例4(図5)と共通であるが、第二コイル10Bの終端が同コイル10Bの高さ方向の中間部にて引き出されている点が実施例4(図5)と異なる。
本例のコイル10によれば、コイル10の同じ方向、つまり左側に巻線の始端11と終端12を引き出し、かつ始端11と終端12を異なる高さとしながらも、近接させている。そのため、実施例4と同様に、巻線の始端側と終端側を独立した端子台に接続したり、これら始端側と終端側とを一体化した端子台に接続することができ、かつ端子台の高さ方向の設置スペースを小さくすることができる。
次に、実施例6に係る本発明のリアクトル用コイルを図7に基づいて説明する。このコイルに組み合わされるコアの構成は、実施例1と共通であるため、以下の説明ではコアの説明を省略し、図3のコイルとの相違点を中心に説明する。
本例のコイル10は、並列する一対の各コイル10A、10Bの巻き方向が互いに逆方向になっており、かつ各コイル10A、10Bが別々の巻線で構成されている。つまり、第一コイル10Aは、その一端(前方)から他端(後方)に向かって左巻きに構成され、第二コイル10Bは、その一端(前方)から他端(後方)に向かって右巻きに構成されている。また、このコイル10の連結部13は、第一コイル10Aの他端側から第二コイル10Bの一端側に亘っており、各コイル10A、10Bの巻線の端部同士を溶接することで構成されている。具体的には、第一コイル10Aの他端側において、同コイル10Aの右側から巻線を上方に立ち上げておく。一方、第二コイル10Bの一端側において、同コイル10Bの右側から上方に立ち上げた巻線をほぼ直角にエッジワイズ曲げして、第二コイル10Bのほぼ左側にまで伸延させる。続いて、この巻線をほぼ直角にフラットワイズ曲げして、第二コイル10Bの他端側にまで伸延し、さらに巻線をほぼ直角にフラットワイズ曲げして、第一コイル10Aのターンの上部にまで伸延する。そして、第一コイル10Aの他端側の巻線端部と第二コイル10Bの一端側から他端側に引き回した巻線端部とを重ね、両者を溶接する。
そして、このコイル10では、コイルの始端11は第一コイル10Aの一端側の上部において同コイル10Aの左側に引き出され、コイル10の終端12は第二コイル10Bの他端側の上部において同コイル10Bの右側に引き出されている。本例のコイル10によれば、両コイル10A、10Bに嵌め込まれる環状のコア(図示略)を構成した際、コイル10の励磁により、環状のコアに沿ったループ状の磁束が形成される。
このようなコイル10によれば、コイル10の巻線の各端部を左右に引き出すだけでなく、コイル10の前後にもずれた位置から引き出すことができる。そのため、巻線の端部に接続される端子台の配置の自由度を高めることができる。また、この構成によれば、各コイル10A、10Bを独立して形成しておき、溶接により連結部13を形成できるため、巻線を曲げ加工してコイル10A、10Bとすることが容易にできる。
次に、実施例7に係る本発明のリアクトル用コイルを図8に基づいて説明する。このコイルに組み合わされるコアの構成は、実施例1と共通であるため、以下の説明ではコアの説明を省略し、図7のコイルとの相違点を中心に説明する。
本例のコイル10は、並列する一対のコイル10A、10Bの巻き方向が互いに逆方向になっている点、および両コイル10A、10Bに嵌め込まれる環状のコア(図示略)を構成した際、コイル10の励磁により、環状のコアに沿ったループ状の磁束が形成される点は、図7のコイルと共通である。但し、本例のコイル10は、一連の巻線により両コイル10A、10Bが構成されている点で図7のコイルと異なる。具体的には、第一コイル10Aの他端側において、同コイル10Aの右側から立ち上がる巻線をほぼ直角にフラットワイズ曲げし、同コイル10Aのターンの上部にて第一コイル10Aの軸方向の中間位置まで伸延する。次に、この巻線をほぼ直角にエッジワイズ曲げして、第二コイル10B上を介して同コイル10Bの右端にまで伸延させ、さらにほぼ直角にエッジワイズ曲げして、第二コイル10Bの一端側の上部右端にまで伸延させる。次いで、この巻線をほぼ直角にフラットワイズ曲げして下方に伸延し、第二コイル10Bのターンを形成してゆく。
そして、このコイル10でも、コイルの始端11は第一コイル10Aの一端側の上部において同コイル10Aの左側に引き出され、コイル10の終端12は第二コイル10Bの他端側の上部において同コイル10Bの右側に引き出されている。
このようなコイル10によれば、コイル10の巻線の各端部を左右に引き出すだけでなく、コイル10の前後にもずれた位置から引き出すことができる。そのため、巻線の端部に接続される端子台の配置の自由度を高めることができる。また、本例のコイル10によれば、個々のコイル10A、10Bを溶接して連結する必要がない。
次に、実施例8に係る本発明のリアクトル用コイルを図9に基づいて説明する。このコイルに組み合わされるコアの構成は、実施例1と共通であるため、以下の説明ではコアの説明を省略し、図3のコイルとの相違点を中心に説明する。
このコイル10は、コイル10Aの巻線の端部をコイル10の下部にて左側に引き出し、コイル10Bの巻線の端部をコイル10の上部にて右側に引き出している点で図3のコイルと共通するが、連結部13の構成が相違する。つまり、図3のコイルは、一連の巻線で両コイル10A、10Bが構成されているのに対し、本例の各コイル10A、10Bは別々の巻線で構成され、各コイル10A、10Bの他端(後方)側で、各コイル10A、10Bの巻線同士が溶接されている。具体的には、第一コイル10Aの終端部の巻線を上方に立ち上げる一方、上方に立ち上がる第二コイル10Bの終端部の巻線をほぼ直角にエッジワイズ曲げして第一コイル10A側に伸延し、第一コイル10Aの終端部と第二コイル10Bの終端部の巻線同士を重ねて溶接している。その際、第二コイル10Bの終端部の巻線は、巻線の厚みにほぼ相当する分、コイル軸方向の一端(前方)側に段差状に屈曲させることで、第一コイル10Aの終端部と重なるようにしている。
このように、別々の巻線からなるコイル10A、10Bを溶接したタイプであっても各コイル10A、10Bの端部をコイル10の側方に引き出すことができる。
なお、上述した各実施例は、本発明の要旨を逸脱することなく、適宜変更することが可能であり、本発明は上述した構成に限定されるものではない。例えば、コイルの巻線は平角線に限らず、断面が円や多角形の線でも良い。その他、本例のコイルにおける巻線端部の引き出し方向は、コイルの上方以外とできればよい。例えば、巻線端部の引き出し方向は、両コイルの並列方向に沿っておらず、この並列方向に対して傾斜していても良い。また、コイルのターンから引き出される巻線の端部は、屈曲させて引き出しても良い。例えば、一対のコイルにおける巻線の各端部をコイル側方の同一方向に引き出しながら、この引き出し側と反対側のコイルの端部を段差状に屈曲して、両コイルの端部が同じ高さで並列されるようにしても良い。
本発明のコイルは、リアクトルの構成部品として利用することができ、本発明のリアクトルは、コンバータなどの部品として利用することができる。特に、ハイブリッド自動車や電気自動車などの自動車用リアクトルとして好適に利用することができる。
実施例1に係る本発明コイルを示す斜視図である。 実施例1に係る本発明リアクトルを示す斜視図である。 実施例2に係る本発明コイルを示す斜視図である。 実施例3に係る本発明コイルを示す斜視図である。 実施例4に係る本発明コイルを示す斜視図である。 実施例5に係る本発明コイルを示す斜視図である。 実施例6に係る本発明コイルを示す斜視図である。 実施例7に係る本発明コイルを示す斜視図である。 実施例8に係る本発明コイルを示す斜視図である。
符号の説明
100 リアクトル
10 コイル
10A 第一コイル 10B 第二コイル
11 始端 12 終端 13 連結部
20 コア
21 中間コア片 22 端部コア片

Claims (5)

  1. 巻線から構成される一対のコイルと、両コイルに嵌め込まれて環状に構成されたコアとを備えるリアクトルであって、
    前記コイルとコアの組合体を覆う封止材及びケースの少なくとも一方を備え、
    前記各コイルはその軸方向と直交する方向に並列されると共に、そのコイルの外周面がリアクトルの設置面に対向するように配置され、
    前記各コイルの巻線の一方の端部同士が連結され、
    前記各コイルの巻線の他方の端部は、前記両コイルの始端及び終端として、前記各コイルの並列方向に引き出されており、
    前記始端と終端の各々がコイルの並列方向の同一方向に引き出され、
    前記封止材及びケースの少なくとも一方は、前記始端及び終端を封止材及びケースの少なくとも一方の外部に引き出させる引出部を備え
    前記コアが、磁性粉末の圧粉成形体又は電磁鋼板の積層体で構成されていることを特徴とするリアクトル。
  2. 前記封止材及びケースを備え、そのケースと組合体との間に前記封止材が充填されており、
    前記ケースに設けられた引出部は、次のいずれかの構成であることを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
    (A)ケースの側面に設けた引出孔又は引出溝
    (B)ケースにおける側面のない箇所
  3. 前記封止材の外側にケースを有しないことを特徴とする請求項1に記載のリアクトル。
  4. 前記コイルの軸方向と並列方向の双方に直交する方向を高さ方向とするとき、巻線の始端と終端の各々が異なる高さに引き出されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記コアは、各コイルに嵌め込まれる中間コア片と、各コイルの端部に露出される端部コア片とを備え、
    前記端部コア片は、各コイルの端面を覆う大きさであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のリアクトル。
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