JP5089747B2 - チェーンベルトを有する伝動素子 - Google Patents
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例えば特許文献1(米国特許第5993064号公報)に開示された交差方式のチェーンベルト構造は、直列する多数のリング体を2本結合して端部から見たときに十字形を呈していて、そしてこの構造では転動体とリング体が弧形状の線接触の形態で接触している。
特許文献1に記載された伝動素子にあっては、屈曲または捻回のように複雑な運行ルートに対応することが極めて困難であり、さらにこれらのリング体が押し出しと引っ張りを受けて変形して運行ルートの壁面に干渉するので、チェーンベルトが容易に断裂し易くなって循環が不順調になるといった問題を引き起こす。
間隔部材はその両側に凹部(保持面)を形成していて、凹部と転動体との間が全面的な弧形状の線接触をしている。そしてこのチェーンベルトは、捻回、屈曲または捻回と屈曲が共存する時に、無制限循環ルートの中に、間隔部材の凹部と転動体との接触を確実に保持できず、更に屈曲ルートに位置する時に、チェーンベルトの屈曲により、間隔部材が屈曲流路の内側へ変位して間隔部材が屈曲流路の内側の壁面と接触してその間に摩擦を生じることにより、伝動素子の運行が不順調となる。
従って以上に説明した従来技術は、何れも改善する必要がある。
先ず、図1乃至図4を参照して説明する。本発明に係るチェーンベルトを有する伝動素子は、1つの長軸1と、1つの移動体2と、少なくとも1つの逆流素子3と、複数の転動体5と1つのチェーンベルト4を含む。
移動体2は長軸1に嵌設(螺合)するひとつの容置部21を有し、この容置部21の内周面には前記転動溝11と対応するひとつの螺旋状を呈する溝状の転動槽211を有する。
前記転動溝11と転動槽211との間にひとつの負荷ルート60を形成している。
2つの接続ベルト41は複数の間隔部材42の両側に位置し、各間隔部材42を接続するために用いられる。
各間隔部材42の間には等距離の収納空間43を形成している。
収納空間43に面した各接続ベルト41の一側面(内面)にはひとつの凹面413を凹設し、収納空間43の中に転動体5を収容できるようになっている。
図2に示すように、接続ベルト41に沿った延伸方向を縦方向Gと定義すると、各間隔部材42は平面形状が略U字形を呈していて、同一方向に向け所定の間隔を隔てて配列されている。各間隔部材42の縦方向Gの両側には1つの凹部421と1つの凸部422をそれぞれ形成している。
凹部421は少なくとも2つの第2の保持面423を有する。
凸部422は1つの第1の保持面424を有する。
転動体5を収納空間43内に収容したとき、第1の保持面424と第2の保持面423が転動体5を収納空間43内で自由に転動するように保持でき、且つ2つの凹面413が転動体5の両側に寄り付くように形成されている。
本例のように形成すると、第1の保持面424と第2の保持面423との間で転動体5が転動するときに転動体5の転動がより穏やかとなる。
そして収納空間43は球状の転動体5を収容するとその間に1つ以上の油脂貯蔵空間Xを形成する。油脂貯蔵空間Xは潤滑油の貯蔵用に供することにより、充分な潤滑油を転動体5へ提供することができる。
チェーンベルト4が運行する時には、チェーンベルト4が引き止めと転動体5の押し出しを受けて変形しようとする。
本発明では間隔部材42の縦方向Gの両側にそれぞれ凹部421と凸部422とを有する外形形状が平面略U字形に形成されている。これにより、転動体5の外周面と、転動体5を収容する間隔部材42の凹部421との間に、少なくとも2つの第2の保持面423を形成することになる。したがって、チェーンベルト4の運行に伴い、転動体5を通じた外力が間隔部材42に作用するが、この外力を少なくとも2つの第2の保持面423で均一に受け止めるため、間隔部材42の変形量を減少させることができる。
その結果、チェーンベルト4の使用寿命を延長できる。
図5,6において、各間隔部材42の凸部422の第1の保持面424は、これを図5,6の紙面表側から見た場合の輪郭線と、転動体5を同様に見た場合の輪郭線(円)と同心の仮想の同心円Cとが、互いに交差する関係となるか、或いは、略重なり合う若しくは重なり合う関係となるように形成されている。
チェーンベルト4は接続ベルト41の延伸方向(縦方向G)に沿って各間隔部材42が設けてある。
チェーンベルト4は、側方向Yの外形が略矩形を呈していて、且つ間隔部材42の高さhが転動体5の直径の0.35〜0.45倍であり、より好ましくは0.4倍である。
更に図4では間隔部材43の高さhが接続ベルト41の高さHより少し大きい形態を示しているが、より好ましくは、間隔部材43の高さhと接続ベルト41の高さHが共に等しい構造である。
チェーンベルト4を上記した好ましい寸法関係に形成することで、チェーンベルト4が捻回、屈曲または捻回と屈曲が共存する無制限循環ルートを運行する際に、従来のチェーンベルトと比べてより順調に運行することができる。
本発明のチェーンベルト4を無制限循環ルートに設置する際、チェーンベルト4の第1の端部411と第2の端部412とを互いに接続する(その接続方式は凹凸の係合構造、干渉の対応、超音波による熔接、または粘着等の公知の接続方式を適用可能)。
このようにしてチェーンベルトを無端状を形成する。
このように形成したら、チェーンベルトの両端部の接続部が運行する時に、無制限循環ルートに干渉せずに済むので、循環の順調度を向上できる。
図7に示す実施例に係るチェーンベルト4は、複数の間隔部材42と2つの接続ベルト41を含む。
接続ベルト41は複数の間隔部材42の両側に位置して、各間隔部材42を接続するために機能する。
各間隔部材42の間には等距離の収納空間43を有する。収納空間43はその中に転動体5を容置する。
接続ベルト41に沿って延伸する方向を縦方向Gと定義すると、各間隔部材42は同一方向に向けて配列されていて、平面形状がU字形を呈している。
各間隔部材42の縦方向Gの両側が1つの凹部421と1つの凸部422とをそれぞれ形成していて、凹部421は少なくとも2つの第2の保持面423を有し、凸部422は1つの第1の保持面424を有する。第1の保持面424と第2の保持面423が転動体5を収納空間43内に自由に転動する状態で保持する。
そして最も好まししい構造は上記した寸法関係にあることである。
本実施例においては、チェーンベルト4の間隔部材42の凹部421を2つ以上の曲面で構成している。
凹部421の各第2の保持面423と転動体5との接触領域が1つの弧面、または1つの球面を共同で形成している。
間隔部材42の凸部422の第1の保持面424と転動体5が同心である。
凸部422の第1の保持面424は平面構造、円弧面構造または多辺面構造のいずれであってもよい。
要は各転動体5を各収納空間43内に収容したときに収納空間43内に各転動体5と各凸部423との接触領域の両側に潤滑油脂を保持するための空間が形成してあればよい。
さらに間隔部材の高度設計により、捻回または屈曲する時に、何れもチェーンベルトが順調に運行でき、且つ無制限循環ルートとの干渉を回避できることにより、チェーンベルトの使用寿命が大幅に向上する。
G 縦方向
H 接続ベルトの高さ
h 間隔部材の高さ
X 油脂貯蔵空間
Y 側方向
1 長軸
2 移動体
3 逆流素子
4 チェーンベルト
5 転動体
11 転動溝
21 容置部
41 接続ベルト
42 間隔部材
43 収納空間
60 負荷ルート
211 転動槽
411 第1の端部
412 第2の端部
413 凹面
421 凹部
422 凸部
423 第2の保持面
424 第1の保持面
425 スルーホール
Claims (3)
- チェーンベルトを有する伝動素子であって、
1つの長軸、1つの移動体、少なくとも1つの逆流素子、複数の転動体および1つのチェーンベルトを含み、
長軸は転動溝を1つ設け、
移動体は長軸の嵌設に供する容置部を1つ有し、
容置部に転動溝に対応する転動槽を1つ設け、
転動溝と転動槽との間に負荷ルートを形成し、
逆流素子は、移動体の上に固定され、逆流素子が逆流パスを形成し、
逆流パスと負荷ルートとにより無制限循環ルートを構成し、
転動体は無制限循環ルートの中に容置され、長軸と移動体との伝動媒体として機能し、
チェーンベルトは、複数の間隔部材と2つの接続ベルトを含み、
2つの接続ベルトは複数の間隔部材の両側に位置して各間隔部材を接続するために用いられ、
各間隔部材の間には等距離の収納空間を形成して、収納空間に転動体を収容するように供し、
各間隔部材は平面形状が略U字形を呈していて、接続ベルトに沿って同一方向に配設され、
各間隔部材の両側に1つの凹部と、1つの凸部とをそれぞれ形成し、
前記凹部が少なくとも2つ以上の第2の保持面を有し、
前記凸部が1つの第1の保持面を有し、
前記第1の保持面と第2の保持面との間に形成される収納空間の内に転動体が自由に転動するように保持されることを特徴とする、
チェーンベルトを有する伝動素子。 - 収納空間に収容された転動体の外周面と、その両側の2つの間隔部材との間にそれぞれ油脂貯蔵空間を1つ有し、且つ転動体と間隔部材の第1の保持面との間に形成される油脂貯蔵空間が、転動体と間隔部材の第2の保持面との間に形成される油脂貯蔵空間よりも大きくなることを特徴とする、請求項1に記載のチェーンベルトを有する伝動素子。
- 各接続ベルトは収納空間の一側面へ向けて凹面を凹設して、収納空間の内に収容した転動体の両側を前記2つの凹面に寄り付くことを特徴とする、請求項1に記載のチェーンベルトを有する伝動素子。
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