JP5089407B2 - ガラスまたはガラスセラミック製リフレクタの製造方法 - Google Patents
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Description
この場合まず、ゴブを型成型してガラス製リフレクタを製造する。その後、底部領域を局所的にバーナを用いて加熱し、ガラスが軟化した状態でラムとダイとを用いて底部から打ち抜くことにより開口部を形成することができる。次いでリフレクタを火仕上げに供してその表面を十分に平滑化する。
公知の方法により製造されたリフレクタの底部領域には平滑表面が確保されるものの、形成した開口部に関る公差を二次処理なしで維持することは往々にして不可能であることがわかっている。
外部に開口し、閉塞底部を備えたリフレクタを型にて転移点よりも高い温度で成型する工程と、
保持具の開口部内に前記リフレクタを配置する工程と、
前記リフレクタをその前記底部領域にて加熱する工程と、
前記リフレクタの前記底部をダイを用いて下方から持ち上げる工程と、
少なくとも1つのプランジャを前記ダイの少なくとも1つの対応する開口部内に移動させることにより、前記底部に少なくとも1つの開口部を打抜き形成する工程と
を備えた方法によって達成される。
開口部を打抜き形成する前に、ダイ(打抜き型)を用いて底部を下方から持ち上げることにより、リフレクタの底部とダイとの間に隙間が全く形成されなくなる。
したがって、次に行われる打抜き加工中に、リフレクタの底部とダイの表面との間に隙間がわずかでも残っていると生じるガラスフィラメントの引きが全く生じない。これにより、打抜き形成される開口部の精度が保証される。
これにより、リフレクタから打抜かれて形成される開口部の位置をより精確に制御することができる。
本発明のさらなる好適な展開によると、前記リフレクタは前記ダイから上方に突出する保持部材上に水平方向に支持される。
これにより、打抜き形成される開口部は、特に正確に位置決めされる。
リフレクタがポット状の底部領域を備えているとすると、前記リフレクタをダイにより持ち上げる工程中、前記リフレクタは、前記ダイに取り付けられた棒状の保持部材と接触することにより水平方向に保持されることが好ましい。
この目的で用いられる棒状の保持部材は、金属炭化物製ピンであることが好ましい。
このようにして、軟化点を超過して加熱されたガラスの作用下での保持部材の早期磨耗(侵食)を概ね防止することができる。
リフレクタ底部をダイにより持ち上げる工程において、リフレクタはわずかな高さ、つまり0.1mm〜3mm、好ましくは0.1mm〜2mm、より好ましくは0.1mm〜1mm、最も好ましくは0.1mm〜0.5mmの高さだけ持ち上げられることが好ましい。
発明のさらなる実施形態によると、前記リフレクタは前記ダイにより持ち上げられている間に前記保持具の前記開口部から外れて、その前記底部にて単に前記ダイ上に水平方向に支持されているだけの状態となる。
発明のさらなる実施形態によると、持ち上げ工程中、ダイは、当接部材、好ましくはプレート状の当接部材に前記リフレクタを押しつける。
前記リフレクタはその前記底部領域にて、700℃〜1000℃、好ましくは800℃〜1000℃、より好ましくは850℃〜950℃の範囲の温度にまでバーナを用いて局所的に加熱されることが好ましい。
前記リフレクタは成型加工によって製造された後、熱い状態のまま前記型から取り外され、例えば運搬装置によって前記保持具の前記開口部内に載置されることが好ましい。
加熱には、H2O2バーナを用いることが好ましい。この種のバーナを使用することにより、リフレクタ底部領域を対象とした集中加熱を最小時間で行うことが可能となる。これにより、加工処理時間を短縮する一方、光学的効果を有するリフレクタ内面領域が加熱されて変形するのを防ぐ。
本発明による方法は、特に高エネルギー光源を備えた照明用途、例えばビデオプロジェクタ等用に使用されるガラスまたはガラスセラミック製リフレクタの製造に適している。このようなリフレクタは高熱負荷に曝されると同時に正確な公差制御を必要とするため、最近では大抵の場合、約30〜45×10−7/Kの範囲の熱膨張係数と600℃以上の十分な熱抵抗とを有するガラスまたはガラスセラミックから製造されてきた。製造後、このようなリフレクタはその内面をアルミニウム等の好適な材料で被覆した後、例えば高エネルギー光源用反射手段として使用することができる。
本発明の方法によれば、この種のリフレクタをまず、従来の成型加工法によりゴブから製造する。原則的に、このようなガラスまたはガラスセラミック製リフレクタの仕様に適うガラスの種類はすべて、リフレクタの出発原料として適している。一般に、転移温度Tgは少なくとも550℃である。
リフレクタの内面に後から複雑な再加工を施す必要がないよう、成型加工中にリフレクタの内部形状を十分な精度で画成することはできるが、底部領域に必要な開口部を成型加工中に十分な精度で形成することはできない。
この加工中、図3に示すように、プレート60をリフレクタ30の外側との接触面として用いてもよい。リフレクタ30は、ダイ44によって持ち上げられるにつれて、保持具34の開口部40内にて支持された状態から上方に外れるため、リフレクタ30の正確な位置決めは、領域56、好ましくは底部34の約3分の1に亘ってリフレクタ30のポット状底部34を支持する保持部材46により行われる必要がある。
これにより、次の打抜き加工の際に形成される開口部の正確な位置決めが確実に行われる。
打抜き加工は、鋭利な打抜き部54を有するダイ52を用いて行われる。打抜き部54とダイ44の対応する開口部50との間には10分の数ミリの遊隙を持たせる。リフレクタ30の上端部とプレート60とが接触しており、ダイ44が下方から持ち上げられると予め軟化された材料が水平方向に撓んでいかなる偏差をも相殺し、よってリフレクタ30の上端部とリフレクタ底部34の下端部との間に正確な寸法が確保される。また同時にこの構成は、リフレクタ30の正確な位置決めに寄与する。さらに、ダイ44をリフレクタ底部34に下方から押しつけることによって、打抜き加工中のガラス糸の形成が確実になくなる。
図3に示される構成において、保持部材46は対向配置され、その結果合計4つの保持部材が設けられている。
あるいは、図5に示されるように、例えば三角形状に配置された3つの保持部材46aを用いることも可能である。図5は、これと対応して設計されたダイ44aの上面図であり、保持部材46aとなる3個の金属炭化物製ピンが三角形状に配置されている。図3に示されるダイ44とは異なり、ダイ44aは2つの開口部50aを備えており、1回の打抜き加工でリフレクタ30の底部34から並列する2つの開口部を形成することができる。
図示されたリフレクタ30の形状は例示のみを目的として与えられたものであり、本発明による方法は各リフレクタ30の形状にかかわらず適用可能である。
さらに、加工が適切な温度および/または粘度範囲で行われる限り、本発明による方法はガラスまたはガラスセラミックに用いられる材料の種類とは概ね無関係である。
Claims (13)
- ガラスまたはガラスセラミック製リフレクタの製造方法であって、
外部に開口し、閉塞底部(34)を備えたリフレクタ(30)を型(14)において転移温度(Tg)よりも高い温度で成型する工程と、
保持具(38)の開口部(40)内に前記リフレクタ(30)を配置する工程と、
前記リフレクタ(30)を、その前記底部領域(34)において加熱する工程と、
前記リフレクタ(30)の前記底部(34)を、ダイ(44;44a)を用いて下方から持ち上げる工程と、
少なくとも1つのプランジャ(52)を、前記ダイ(44;44a)の少なくとも1つの対応する開口部(50;50a)内へと移動させることにより、前記底部(34)から少なくとも1つの開口部(58)を打抜き形成する工程とを備えている、ガラスまたはガラスセラミック製リフレクタの製造方法。 - 前記リフレクタ(30)は前記ダイ(44;44a)によって持ち上げられている間、その前記底部領域(34)において前記ダイ(44;44a)上に水平方向に支持されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)は前記ダイ(44;44a)から上方に突出する保持部材上に水平方向に支持されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)は前記ダイ(44;44a)に取り付けられた棒状の保持部材(46;46a)と接触することにより、そのポット状の前記底部領域(34)において保持されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
- 金属炭化物製ピンとして構成された棒状の保持部材(46;46a)が使用されることを特徴とする、請求項4に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)が、前記ダイ(44;44a)により、0.1mmないし3mmの高さだけ持ち上げられることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)は前記ダイ(44;44a)により持ち上げられている間に、前記保持具(38)の前記開口部(40)から外れて、その前記底部領域(34)において前記ダイ(44;44a)上に水平方向に支持されているだけの状態となることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)は前記ダイ(44;44a)により持ち上げられている間、当接部材に押しつけられることを特徴とする、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)はその前記底部領域において、少なくとも100K/sの昇温速度でバーナ(42)を用いて加熱されることを特徴とする、請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)はその前記底部領域(34)において、700℃ないし1000℃の範囲の温度にまでバーナ(42)を用いて加熱されることを特徴とする、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)は成型加工によって製造された後、熱い状態のまま前記型(14)から取り外され、前記保持具(38)の前記開口部(40)内に配置されることを特徴とする、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の方法。
- バーナ(42)を前記リフレクタ(30)の前記底部(34)に対して向けて、その下方から加熱するために使用することを特徴とする、請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記リフレクタ(30)はその前記底部領域(34)において、H2O2バーナ(42)を用いて加熱されることを特徴とする、請求項1ないし請求項12のいずれか1項に記載の方法。
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