JP5089218B2 - パルスレーダ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送信したパルス信号がターゲットで反射し受信されるまでの往復伝搬時間に基づいて、ターゲットまでの距離を算出するパルスレーダ装置に係り、特に、送信と受信を同一のアンテナで行なうモノスタティックレーダ装置に関する。
一般に、パルスレーダ装置では、送信したパルス信号がターゲットで反射し受信されるまでの往復伝搬時間に基づいて、ターゲットまでの距離を算出する。従来のパルスレーダ装置では、送信パルスと反射パルスとが重畳しないことを前提としていた。そのため、近距離に存在するターゲット、すなわち、往復伝搬時間が送信パルス幅よりも短い領域に存在するターゲットは、送信パルスと反射パルスとが重畳するために、その検出が困難であった。この近距離ターゲットの検出を可能にするための技術として、特許文献1の送信,受信に異なるアンテナを用いるバイスタティック方式、およびそれを拡張したマルチスタティック方式によるレーダ装置が提案されている。この方式は、送信用と受信用とで別個のアンテナを用いるものである。しかしながら、アンテナ間の電磁結合を抑えるためには、アンテナ同士を十分に離間しなければならず、その結果として、アンテナ設置空間の増大を招くという問題が生じる。また、アンテナ間には距離が存在するため、ターゲット距離の算出にあたっては、アンテナ間の距離と測距データとに基づいた三角測量が必要になり、演算量の増大を招くという問題もある。また、アンテナ間の電磁結合の変動(これはアンテナ間距離が変動した場合等に生じる)が不要信号の変動を招き、これに起因してターゲット反射信号の識別が困難になったり、さらには、送信・受信のそれぞれの系で同等機能の回路(例えば帯域通過フィルタ)を設けなければならないといった問題もある。
これらの問題点を解決するために、特許文献2には、送信用と受信用とのアンテナを共用するモノスタティックレーダ装置に、受信側に漏洩してくる送信パルスと反射パルスとが重畳した場合に、送信パルスを抑制する干渉キャンセラを追加した構成が開示されている。具体的には、アンテナ共用器(デュプレクサ)からの受信側への出力に対して、擬似的に生成した送信パルスを減算することによって、受信側に漏洩してくる送信パルスを抑制する。この疑似送信パルスは、アンテナとデュプレクサの間のインピーダンスを調整することによって、アンテナから放射されずにアンテナ内部で反射して戻ってくる不要信号を用いて生成される。
米国特許5805110号公報 特開2000−241535号公報
ところで、上述した特許文献2で用いられるデュプレクサとは、送信信号と受信信号との切り替えを行う回路要素であり、導波管回路、サーキュレータ、高周波スイッチ、ハイブリッド、Y型分配器等によって構成される。しかしながら、いずれも高価なので、モノスタティックレーダ装置のコストアップを招くという問題がある。また、通常のデュプレクサは、程度の違いこそあれ、多少の信号漏洩が生じる。パルスレーダ装置において、送信パルスの強度は強く、その反射波である受信パルスのそれは弱いので、デュプレクサで生じる送信パルスの漏洩は、受信パルスの識別に悪影響を及ぼすことになる。さらに、デュプレクサでは広帯域を確保しにくいので、測距精度の低下を招きやすいという問題もある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、送受信用でアンテナを共用化したパルスレーダ装置において、デュプレクサを必須の構成要件とすることなく、受信パルスの分離・識別を可能にすることである。
かかる課題を解決するために、本発明は、送信パルスと反射パルスとが重畳した場合に、特許文献2のように送信パルスを抑圧するのではなく、送信パルスと反射パルスを時間的に分離することが可能なパルスレーダ装置を提供する。このパルスレーダ装置は、第1の伝送線路に接続された送信回路と、第2の伝送線路を接続された受信回路と、第1の伝送線路と第2の伝送線路との接続部位に接続された第3の伝送線路に接続された送受信共用のアンテナと、第3の伝送線路上に設けられた遅延器と、接続部位と、遅延器との間に設けられて、所定の周波数帯域内における周波数の通過を許容し、周波数帯域外における周波数の通過を抑制する無極性の帯域通過フィルタとを有する。送信回路によって生成された送信パルスは、第3の伝送線路上の遅延器による信号遅延を経て、アンテナより外部に放射される。アンテナによって受信された受信パルスは、第3の伝送線路上の遅延器による信号遅延を経て、受信回路に入力される。帯域通過フィルタは、アンテナの通過特性の逆特性となるように送信パルスをフィルタリングする。このプロセスにおいて、図2に示したように、送信パルスを基準にすると、受信パルスが遅延器を往復する際の遅延分だけ遅延するので、送信パルスと反射パルスとを時間的に分離することができる。

ここで、本発明において、遅延器における遅延時間は、送信パルスが遅延器を通過する際の信号遅延と、受信パルスが遅延器を通過する際の信号遅延とを加味したパルスの往復伝搬時間が、送信パルスのパルス幅以上になるように設定されていることが好ましい。
本発明において、第1の伝送線路上に伝送線路選択手段を設けてもよい。この伝送線路選択手段は、接続部位から見た際に、第1の伝送線路のインピーダンスを第3の伝送線路のインピーダンスよりとは異なるように設定する。また、第2の伝送線路上にスイッチを設けてもよい。このスイッチは、送信パルスの生成時に第2の伝送線路を切断し、送信パルスの生成終了時に第2の伝送線路を接続する。また、直流源または高周波源を送信回路とするとともに、上記接続部位にスイッチをさらに設けてもよい。このスイッチは、送信タイミング信号に基づいて、第1の伝送線路および第3の伝送線路の間の接続と、第2の伝送線路および第3の伝送線路の間の接続とを交互に切り替える。さらに、接続部位にデュプレクサをさらに設けてもよい。
本発明によれば、送信回路によって生成された送信パルスを基準にすると、受信回路に入力される受信パルスは、遅延器を往復する際の遅延分だけ遅延する。この遅延処理によって、送信パルスと受信パルスとを時間的に分離して、両パルスの重畳を避けることで、受信回路において受信パルスを有効に識別することが可能になる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる近距離用のパルスレーダ装置の構成図である。このパルスレーダ装置は、送信したパルスがターゲットTで反射して受信されるまでの往復伝搬時間に基づいて、ターゲットTまでの距離を算出する。パルスレーダ装置は、3つの伝送線路1〜3を有し、それぞれの一端が接続部位(以下、接続点aという)において共通接続されている。伝送線路1の他端には、送信回路4が接続されている。この送信回路4は、幅の短いパルスを連続して発生し、送信パルスとして出力する。本実施形態において、送信パルスは、送信パルス発生器4aによって、送信タイミング信号に基づいて生成される。また、伝送線路2の他端には、送受信共用のアンテナ6が接続されているとともに、伝送線路3の他端には、受信回路5が接続されている。アンテナ6は、送信回路4によって生成された送信パルスを外部に放射する。
また、アンテナ6は、放射された送信パルスのうち、ターゲットTによって反射または散乱されたものを受信パルスとして受信する。アンテナ6によって受信された受信パルスは、伝送線路2,3を経て、受信回路5に入力される。受信回路5は、受信したパルスより受信パルスを分離・識別し、これに基づいて、ターゲットTまでの距離を算出する。具体的には、受信回路5を構成するサンプル器5aは、サンプルタイミング信号に基づいて、受信パルスが存在する時間領域を選択的にサンプルし、サンプルされたパルス(受信パルス)の値を読み取る。周知のように、この距離の算出は、送信したパルス信号がターゲットTで反射し受信されるまでの往復伝搬時間(後述する遅延時間2τを含む)に基づいて行われる。サンプリング方法としては、例えば等価時間サンプリング方式といった如く、周知の様々な方式を用いることができる。
伝送線路2上、すなわち、接続点aとアンテナ6の間には、遅延器7が設けられている。この遅延器7は、伝送線路3上のパルス(信号)を所定の遅延時間τだけ遅延させる。すなわち、送信回路4によって生成された送信パルスは、伝送線路2上の伝送(往路)に際して、遅延器7において遅延時間τだけ遅延し、この遅延した送信パルスがアンテナ6より放射される。また、アンテナ6によって受信された受信パルスは、伝送線路2上の伝送(復路)に際して、遅延器7において遅延時間τだけ遅延し、この遅延した受信パルスが受信回路5に入力される。したがって、送信回路4によって生成された送信パルスが受信パルスとして受信回路5に入力するまでの一連のプロセスで捉えた場合、遅延器7による信号遅延は往復分の2τとなる。
送信パルスの伝送線路1,2上(本実施形態では伝送線路2上)における遅延器7の上流側には、帯域通過フィルタ8が設けられている。帯域通過フィルタ8は、所定の周波数帯域内における周波数の通過を許容し、この周波数帯域外の周波数の通過を抑制する(フィルタリング処理)。また、この帯域通過フィルタ8は無極性であり、伝送線路2上を往路伝送する送信パルスおよび復路伝送する受信パルスの双方に対して、フィルタリング処理を施す。また、送信回路4と接続点aとの間、すなわち伝送線路1上に、インピーダンスを不整合させるための機能を付加すべく例えば、抵抗器9を設け、接続点aからみてインピーダンスが不整合になるよう設定する。これにより、アンテナ6から送信回路4への受信パルスの逆流を抑制することができる。その結果、デュプレクサのような高価な回路素子を用いなくても、これとほぼ同等の機能を実現することができる。なお、インピーダンスの不整合による伝送線路選択手段9を設けることで、送信回路4からアンテナ6へ伝達する送信パルスの損失が生じるが、この損失は、送信パルスの出力を高くすることによって補うことができる。
このような構成において、受信回路5には、送信回路4によって発生された送信パルスと、この送信パルスがターゲットTを経由した受信パルスとが伝搬・入力される。送信パルスは、伝送線路1,3を介して遅延なく受信回路5に伝達される。これに対して、受信パルスは、伝送線路2上の遅延器7を往復で通過することで、上述した遅延時間2τ分だけ遅延して受信回路5に伝達される。したがって、受信パルスは、送信パルスと比べて、遅延時間2τを含む往復伝搬時間だけ遅延して受信回路5に到達する。近距離にターゲットが存在する場合、アンテナ6から放射されたパルスがアンテナ6に受信されるまでの時間(本来の往復伝搬時間)自体は短いが、これに遅延時間2τが付加される。したがって、受信回路5では、送信パルスと受信パルスとが時間的に分離され、受信パルスのみを有効に抽出することができる。
図2は、上記の効果を具体的に説明するためのタイムチャートである。具体的には、図1に示した各点a〜cの時間tと電圧との関係を示した図である。点bは帯域通過フィルタ8と遅延器7との任意の位置に、点cは遅延器7とアンテナ6との任意の位置に対応する。
まず、パルスの送信段階について説明する。送信回路4から発生した短パルスである送信パルス(往路方向a点)は、帯域通過フィルタ8を通過することによって帯域制限され、パルス幅が伸長されて波束パルスとなる(往路方向b点)。伸張された送信パルスは、遅延器7によって遅延時間τが付加された上で(往路方向c点)、アンテナ6から外部空間に放射される(往路方向c点)。そして、ターゲットTで反射したパルスがアンテナ6により受信され、受信パルスとなる(復路方向c点)。なお、伝送線路2上に帯域通過フィルタ6が介在することで、送信パルスのうちの帯域制限外の残余成分は、フィルタ反射パルスとなって復路を戻ることになる(復路方向a点)。
つぎに、パルスの受信段階について説明する。受信パルスは、空間伝播やターゲットTの反射断面積による損失により減衰されているとともに、送信パルスが放射されてから受信されるまでの空間の伝播遅延として往復伝播遅延が付加される(復路方向c点)。この受信パルスは、再び遅延器7によって遅延時間τだけ遅延する(復路方向b点)。そして、帯域通過フィルタ8を通過することによって、受信パルスに含まれている外来電磁ノイズ等が除去される(復路方向a点)。伝送線路選択手段として機能する抵抗器9により、a点からみると送信回路4側はインピーダンスを不整合にしているため、これよりも低い受信回路5側に受信パルスは伝達される。
このように、本実施形態によれば、伝送線路2中に遅延器7を設けることによって、デュプレクサを用いなくても、送信パルスと受信パルスとを時間的に分離できる。特に、往復の遅延時間分である2τを、送信パルスのパルス幅以上に設定すれば、送信パルスと受信パルスとをほぼ完全に分離することができる。これにより、サンプル器5aは、受信パルスが存在する時間領域のみを選択的にサンプルすることができるので、S/I比(ターゲット反射信号と送信パルスとの電圧比)が向上する。その結果、パルスレーダ装置の測距精度の向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、帯域通過フィルタ8を設けることで、アンテナ内反射の影響を有効に低減することができる。アンテナ内反射とは、アンテナ6の通過特性により送信パルスの周波数成分の一部が、外部に放射されることなくアンテナ6内で反射して伝送線路2に戻ってくる現象である。帯域通過フィルタ8によってフィルタリングされる帯域を、アンテナ内反射される周波数にマッチングさせることで、これに起因したノイズを有効に除去できる。その結果、パルスレーダ装置の測距精度の一層の向上を図ることができる。特に、送信パルスが短パルスであって、アンテナ6の通過特性の逆特性となるように送信パルスをフィルタリングすると、アンテナ内反射パルスは、広帯域にわたってパワースペクトラムが一定な短パルスとなる。したがって、この逆特性によるフィルタリングを行なうと、帯域通過フィルタ8およびアンテナ6の群遅延特性(基本波と高調波からなる波形が通過するときの遅延特性)を平坦に近づければ、受信パルスとアンテナ内反射パルスとを時間的に有効に分離できる。これは、この逆特性によるフィルタリングによりアンテナ内反射パルスは短パルスとなるのに対して,アンテナから放射されるパルスが波束パルスであれば、ターゲットからの反射波または散乱波である受信パルスも波束パルスとなるためである。
また、帯域通過フィルタ8を無極性とすることで、受信パルスに重畳している外来電磁ノイズも併せて除去することができる。送信パルスのパワースペクトラムは、帯域通過フィルタ8によりフィルタリングされたものであるため、受信パルスのパワースペクトラムも、基本的に、送信パルスのそれと同様である。したがって、無極性の帯域通過フィルタ8を一つ用いるだけで、往路のフィルタリング(送信パルス中のアンテナ内反射成分のフィルタリング)のみならず、復路のフィルタリング(受信パルス中の外来電磁ノイズのフィルタリング)も行うことができる。
さらに、帯域通過フィルタ8を設けることにより、送信回路4と帯域通過フィルタ8との間における送信パルスの短パルス化が可能となる。図1の構成において、遅延器7による遅延時間τは、空間上におけるパルスの本来の伝搬時間がほぼ0だと仮定しても(ワーストケース)、送信パルスのパルス幅の1/2であれば足りる。遅延器7による遅延時間を小さく抑えるためは、送信回路4が発生させる送信パルスのパルス幅は短いほうが好ましい。図3は、帯域通過フィルタ8の説明図である。α側は、接続点a(送信回路4,受信回路5)側であり、β側は、アンテナ6側である。α側から送信パルス(短パルス)を入力した場合、β側へ出力される送信パルスは、帯域制限されるため波束パルスとなる。一方、α側へ出力されるフィルタ反射パルスは、短パルスに近い状態で反射される。これにより、少なくとも送信回路4と帯域通過フィルタ8との間における送信パルスのパルス幅を短くできる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、上述した第1の実施形態にかかる構成にSPSTスイッチ(単極単投スイッチ:Single-Pole/Single-Throw Switch)を追加した回路構成に関する。
図4は、本実施形態にかかるパルスレーダ装置の構成図である。伝送線路3には、SPSTスイッチ3aが設けられている。このスイッチ3aは、送信パルスをスイッチング信号として用い、このパルスの電位状態と連動して開閉する。具体的には、送信回路4によるパルス発生開始時には、スイッチ3aをオフして接続点aと受信回路5との間を切断し、パルス発生終了時には、スイッチ3aをオンして接続点aと受信回路5との間を接続する。スイッチ3aは、ショットキーダイオード、PIN(p-intrinsic-n)ダイオード、MESFET(金属半導体電界効果トランジスタ:Metal Semiconductor Field Effect Transistor)等の半導体スイッチ素子で実現することができる。なお、これ以外については、上述した第1の実施形態と同様なので、同一の符号を付してここでの説明を省略する(後述する実施形態についても同様)。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、高電力の送信パルスから受信回路5を有効に保護することができる。送信回路4がパルスを発生している際は、SPRTスイッチ3aがオフして、接続部位aと受信回路5とが電気的に分離されるからである。
(第3の実施形態)
本実施形態は、上述した第1の実施形態にかかる回路構成における接続部位aを直結するのではなく、ここにSPDTスイッチ(単極双投スイッチ:single pole double transfer Switch)を介在させた構成に関する。
図5は、本実施形態にかかるパルスレーダ装置の構成図である。SPDTスイッチ3bの共通端子は伝送線路2に接続されているとともに、その一方の選択端子は伝送線路1に、他方の選択端子は伝送線路3にそれぞれ接続されている。伝送線路1には、インピーダンス不整合による伝送線路選択手段としての抵抗器9は存在せず、また、この伝送線路1に接続された送信回路4として、高周波を発生する高周波源が用いられる。SPDTスイッチ3bは、高周波源の周期と同期した送信タイミング信号に応じて、伝送線路1,2の間の接続と、伝送線路2,3の間の接続とを交互に切り替える。このスイッチング動作により、送信パルスの生成時には受信回路5が電気的に分離されるとともに、送信パルスの非生成時(受信パルスの受信時)には送信回路4が電気的に分離される。SPDTスイッチ3bとしては、ショットキーダイオード、PINダイオード、MESFET等の半導体スイッチ素子等で実現してもよいし、上述したSPSTスイッチ3aを組み合わせて実現してもよい。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、SPDTスイッチ3bを用いることで、伝送線路選択手段としての抵抗器9が不要になる。なお、送信回路4として、高周波源の代わりに直流源を用いてもよい。この場合には、SPDTスイッチ3bのスイッチング動作によって、連続パルスとしての送信パルスが生成されることになる。
(第4の実施形態)
本実施形態は、上述した第1の実施形態にかかる回路構成における接続部位aを直結するのではなく、ここにデュプレクサを介在させた構成に関する。
図6は、本実施形態にかかるパルスレーダ装置の構成図である。デュプレクサ10は、送信パルスの周波数が一方のフィルタの通過帯域内に収まり、受信パルスの周波数がもう一方のフィルタの通過帯域内に収まるように設定されている。これによって、送信パルスを伝送線路1から伝送線路2(アンテナ6)方向へ導くとともに、受信パルスを伝送線路2から伝送線路3(受信回路5)へ導く。なお、この構成においては、帯域通過フィルタ7の設置位置に関する自由度は高く、伝送線路1,2のどちらであっても構わない。
本実施形態によれば、上述した第1の実施形態と同様の効果を奏するとともに、デュプレクサ10により、伝送線路1上でアンテナの通過帯域内のパワースペクトラムを持つ送信パルスを生成した場合であっても、送信パルスの受信回路5側への伝送を抑えることができる。したがって、受信回路5側へ漏洩する送信パルスの減衰を早めることができる。
(第5の実施形態)
上述したアンテナ6を別の形態で実装することによって、上述した各実施形態にかかるパルスレーダ装置は、様々の用途に応用することができる。第5および第6の実施形態として、その応用例を示す。
図7は、パルスレーダ装置の応用例を示す図である。同図は、上述した各実施形態のうち、伝送線路2の回路系に関する具体的な構成のみを示し、それ以外については、同様の構成なので省略されている。上述したアンテナ6に対応する部材は、電波を意図的に漏洩させる漏洩伝送線路6aであり、その終端は、抵抗器よりなる終端器6bを介して接地されている。漏洩伝送線路6aは、例えば、漏洩同軸ケーブルのように、ある一定区間において電磁波を送受信する線路である。漏洩同軸ケーブルは、同図のように所定区間LLCXにおける道路の中央分離帯付近に設置されている。
図示しない送信回路は、漏洩伝送線路6aへ送信パルスを送信する。送信パルスは、漏洩伝送線路6aへ伝播される。空中に車両等のターゲットが存在すれば、このターゲットに反射されて受信パルスとして漏洩伝送線路6aに受信される。なお、受信パルスは、漏洩伝送線路6aの伝播遅延量から距離に換算するが、どの点から放射されたパルスによる反射かは厳密に特定できないため、距離分解能は道路幅LROAD程度となる。
本実施形態によれば、アンテナの代わりに漏洩伝送経路6aを用いることによって、長距離の区間にわたる測距を行うことができる。特に、長パルスによる測距ができるため、既に高速道路等に埋設されている放送用の低周波数帯の漏洩伝送線路を用いて、交通量把握等の測定を行うことができる。
(第6の実施形態)
図8は、パルスレーダ装置の別の応用例を示す図である。上述した各実施形態にかかるパルスレーダ装置を自動車用側面レーダとして実装する。具体的には、アンテナ6を自動車のサイドミラーに設け(例えば、サイドミラー周辺にループアンテナを設置し)、自動車側面のターゲットをパルスレーダ装置により検出する。そして、ターゲットをある距離以内に検出した場合、運転者へ警報する。アンテナ6の設置位置は、障害物を早期探知するために自動車周辺であれば足りるが、車体の金属面から離れた場所で、かつドライバーの動きに影響されない場所が好ましい。例えば、サイドモールサイドモール、アンダーモール、ピラーといった如くである。
本実施形態では、上述した各実施形態にかかるパルスレーダ装置を、走行中における自動車の近傍に存在する障害物が一定距離内に存在する場合にドライバーに警報する運転異常警報装置として用いる。この場合、アンテナ6が送受信共用化されているため、設置スペースの少ない自動車側面の構造物内にシステムを実装できる。また、近距離のターゲットを検出することができる。これにより、自動車側面に近づいてくる近距離のターゲットの検出、または、近距離障害物へ近づいていく自動車の検出、またはその両方を検出でき、障害物の存在、もしくは居眠り運転等の運転異常を運転者に警報することができる。
第1の実施形態にかかるパルスレーダ装置の構成図 第1の実施形態にかかるタイムチャート 帯域通過フィルタの説明図 第2の実形態にかかるパルスレーダ装置の構成図 第3の実施形態にかかるパルスレーダ装置の構成図 第4の実施形態にかかるパルスレーダ装置の構成図 パルススレーダ装置の応用例を示す図 パルスレーダ装置の別の応用例を示す図
符号の説明
1,2,3 伝送線路
4 送信回路
4a パルス発生器
5 受信回路
5a サンプル器
6 アンテナ
7 遅延器
8 帯域通過フィルタ
9 伝送線路選択手段
9a,9b スイッチ
10 デュプレクサ

Claims (6)

  1. 送信したパルスがターゲットで反射して受信されるまでの往復伝搬時間に基づいて、ターゲットまでの距離を算出するパルスレーダ装置において、
    第1の伝送線路に接続された送信回路と、
    第2の伝送線路を接続された受信回路と、
    前記第1の伝送線路と前記第2の伝送線路との接続部位に接続された第3の伝送線路に接続された送受信共用のアンテナと、
    前記第3の伝送線路上に設けられた遅延器と、
    前記接続部位と、前記遅延器との間に設けられて、所定の周波数帯域内における周波数の通過を許容し、当該周波数帯域外における周波数の通過を抑制する無極性の帯域通過フィルタとを有し、
    前記送信回路によって生成された送信パルスは、前記第3の伝送線路上の前記遅延器による信号遅延を経て、前記アンテナより外部に放射され、
    前記アンテナによって受信された受信パルスは、前記第3の伝送線路上の前記遅延器による信号遅延を経て、前記受信回路に入力され
    前記帯域通過フィルタは、前記アンテナの通過特性の逆特性となるように前記送信パルスをフィルタリングすることを特徴とするパルスレーダ装置。
  2. 前記遅延器における遅延時間は、前記送信パルスが前記遅延器を通過する際の信号遅延と、前記受信パルスが前記遅延器を通過する際の信号遅延とを加味したパルスの往復伝搬時間が、前記送信パルスのパルス幅以上になるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載されたパルスレーダ装置。
  3. 前記第1の伝送線路上に設けられ、前記接続部位から見た際に、前記第1の伝送線路のインピーダンスを前記第3の伝送線路のインピーダンスとは異なるように設定する伝送線路選択手段をさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載されたパルスレーダ装置。
  4. 前記第2の伝送線路上に設けられ、前記送信パルスの生成時に前記第2の伝送線路を切断し、前記送信パルスの生成終了時に前記第2の伝送線路を接続するスイッチをさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載されたパルスレーダ装置。
  5. 前記送信回路は、直流源または高周波源であって、
    前記接続部位に設けられ、送信タイミング信号に基づいて、前記第1の伝送線路および前記第3の伝送線路の間の接続と、前記第2の伝送線路および前記第3の伝送線路の間の接続とを交互に切り替えるスイッチをさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載されたパルスレーダ装置。
  6. 前記接続部位に設けられたデュプレクサをさらに有することを特徴とする請求項1または2に記載されたパルスレーダ装置。
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