JPH11274817A - 帯域阻止フィルタ - Google Patents

帯域阻止フィルタ

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JPH11274817A
JPH11274817A JP10071638A JP7163898A JPH11274817A JP H11274817 A JPH11274817 A JP H11274817A JP 10071638 A JP10071638 A JP 10071638A JP 7163898 A JP7163898 A JP 7163898A JP H11274817 A JPH11274817 A JP H11274817A
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JP
Japan
Prior art keywords
rejection filter
band rejection
band
main waveguide
waveguide
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JP10071638A
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English (en)
Inventor
Toa Kobayashi
東亜 小林
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SPC Electronics Corp
Original Assignee
SPC Electronics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高電力用の帯域阻止フィルタを提供する。 【解決手段】 主導波管10の外側壁に共振器21,2
2,23が接合され、接合部位には管内の電波が通過可
能な窓部31,32,33が形成されている。窓部3
1,32,33は、複数の略円形孔あるいは略矩形状で
構成し、電界強度が高くなる部分で最大電流が流れるよ
うにする。このようにして、高電力時のアークの発生を
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばマイクロ波
帯を使用周波数とするレーダシステムにおいて、他のレ
ーダシステム等で使用する周波数との干渉防止のため
に、アンテナフィーダに挿入される帯域阻止フィルタに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、マイクロ波帯を使用周波数とす
るレーダシステムのアンテナ系の一例を示した概略図で
ある。図示のように、レーダシステムでは、他のレーダ
システム等で使用している周波数との干渉を防止するた
め、送信部Tx及び受信部RxとアンテナAとの間のフ
ィーダ(導波管)にフィルタ3を挿入しているのが通常
である。つまり、送信部Txからの送信波は、サーキュ
レータ、フィルタ3、ロータリジョイントRを介してア
ンテナAに導かれる。一方、アンテナAからの受信波
は、ロータリジョイントR、フィルタ3、サーキュレー
タを介して受信部Rxに導かれる。なお、図示を省略し
ているが、受信部Rxの前段には、送信波の回り込みを
防止するためのリミッタが設けられる。フィルタ3とし
ては、高域通過フィルタ、低域通過フィルタ、帯域フィ
ルタ、帯域阻止フィルタ等が用いられるが、自分のレー
ダシステムで使用する波(以下、自レーダ波と称する)
の周波数fpと他のレーダシステム等で使用されている
波(以下、他レーダ波と称する)の周波数frの間隔
が、10MHz程度の間隔しかとれない場合も起こり得
る。このような場合、高域通過フィルタや低域通過フィ
ルタでは、相対的に挿入損失が大きくなり、また、VS
WRも大きくなる。そのため、従来、レーダシステムで
は、帯域フィルタ(BPF)や帯域阻止フィルタが多用
されている。以下、従来のこの種の帯域阻止フィルタに
ついて説明する。
【0003】図6は、従来の帯域阻止フィルタの構造説
明図である。この帯域阻止フィルタ3は、断面a1(長
辺)×b1(短辺)の主導波管12の外側壁に、複数段
(図示の例では3段)の副導波管、すなわち共振器2
1,22,23が接合された構造を有している。共振器
21,22,23は、断面a2(長辺)×b2(短辺)
の矩形状をなし、主導波管12と接合する部位、すなわ
ち接合面41,42,43には、主導波管12に入射さ
れた電力を共振器21,22,23に導くための窓部6
1,62,63が形成されている。窓部61,62,6
3は、所定の式によって計算された面積の単一スリット
状の孔から成る。接合面41,42,43からの共振器
21,22,23の内壁高さは、図示のようにほぼλg
/2の整数倍(図示の場合はλg/2、但し、λgは阻
止すべき他レーダ波の管内波長)であり、共振器21,
22,23の中間部(窓部形成部位)間の距離は、λg
/4の奇数倍(図示の場合は3λg/4)である。
【0004】このような構造の帯域阻止フィルタ3で
は、自レーダ波については、ほぼ減衰なく主導波管12
を通過させるが、他レーダ波については、所定減衰量で
減衰させる。阻止する周波数frとしては、例えば自レ
ーダ波の中心周波数fpから10〜30MHz離れた周
波数であり、減衰量は10〜30dB程度である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、主導波管1
2に入射される電力は、200kW以上に及ぶ場合があ
る。帯域阻止フィルタ3は、他レーダ波の周波数frを
自レーダ波の中心周波数fpよりも10〜30MHz離
しているとはいえ、電力の約8〜9割の成分が共振器2
1,22,23内で共振を起こしており、例えば図2に
示すような電流IAが管内の四面の壁に流れる。この電
流は、共振器内の壁の中央部付近で最大となるため、従
来の帯域阻止フィルタ3では、大電力になると、窓部6
1,62,63の中央部付近でアークが発生し、更にま
た、主導波管12の中央部の上下でもアークが発生す
る。アークが発生すると、図5に破線で示すように、自
レーダ波がサーキュレータを介して送信部Tx(図5参
照)側に戻ってしまい、アンテナA側へ送ることができ
ない。そのため、帯域阻止フィルタ3は、主として小電
力用であり、高電力用として使用されることは殆どなか
った。
【0006】そこで本発明は、高電力用としても使用可
能な構造の帯域阻止フィルタを提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の帯域阻止フィルタは、主導波管の外側壁に副導波管
が接合され、接合部位には前記主導波管内に入射した電
波が通過可能な窓部が形成されている帯域阻止フィルタ
であって、前記窓部が、所定方向に配列された複数の孔
から成ることを特徴とする。
【0008】個々の前記孔の大きさは、前記主導波管内
を通過させる電力の周波数(第1周波数)と前記通過を
阻止しようとする電力の周波数(第2周波数)、及び電
力減衰量の相関によって定められる。つまり、第1周波
数の場合に電力が主導波管内を最大に通過することがで
き、且つ第2周波数の場合に電力の通過が最小になるよ
うにする。また、そのときの減衰量が適正になるように
する。孔の形状は、加工の便宜上、略円形孔あるいは略
矩形状とする。
【0009】本発明の他の帯域阻止フィルタは、主導波
管の外側壁に副導波管が接合され、接合部位には前記主
導波管内に入射した電波が通過可能な窓部が形成されて
いる帯域阻止フィルタであって、前記窓部が少なくとも
一つの帯状体によって分割され、該窓部の対向壁面が前
記帯状体によって短絡された構造を有することを特徴と
する。
【0010】前記帯状体は、好ましくは、副導波管に流
れる電流が最大に集中する部分に形成されるようにす
る。また、前記分割された窓部の面積の総和が分割前の
窓部の面積よりも大きくなるようにする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明を、マイクロ波帯
のレーダシステムで使用される帯域阻止フィルタに適用
した場合の実施の形態を説明する。
【0012】(第1実施形態)図1は、本実施形態の帯
域阻止フィルタの構造説明図である。この帯域阻止フィ
ルタ1において、主導波管10の外側壁に複数段(例え
ば3段)の共振器21,22,23を接合した点は、図
5に示した従来型の帯域阻止フィルタ3と同一である。
共振器21,22,23の形状や接合位置も同一であ
る。
【0013】この実施形態では、各接合面41,42,
43に、それぞれ主導波管10の長辺a1方向に配列さ
れた2つの略円形孔で窓部31,32,33を形成した
点が従来のものと異なっている。各孔は、好ましくは、
主導波管10の中心部に対して対称となるように形成
し、孔の間隔は、受信特性に影響を与えない程度、例え
ばCバンドやSバンド帯では、少なくとも1mm以上と
する。孔の大きさ(面積)の総和は、従来の単一スリッ
ト孔からなる窓部61,62,63の面積よりも大きく
する。つまり、主導波管10の中央部付近にあたかも金
属帯が形成されたように作用させるので、共振器21,
22,23での共振特性を従来通り確保するため、中央
部から離れた部分の面積を単一スリット孔の場合よりも
大きくしている。また、孔の面積を大きくすれば阻止し
ようとする帯域が広くなり、その減衰量も変わる。そこ
で、孔の大きさを、主導波管10内を通過させる電力の
周波数と通過を阻止しようとする電力の周波数、及び電
力減衰量の相関によって適正な値に決める。
【0014】上記構造の帯域阻止フィルタ1において、
主導波管10に電力を通すと、共振器21,22,23
にその電力の約8〜9割の成分が侵入し、共振を起こ
す。このとき、共振器21,22,23内で図2に示す
電流IAが流れることは前述のとおりである。この電流
IAは、窓部31,32,33の周縁に到達するが、窓
部31,32,33はそれぞれ複数の略円形孔で形成さ
れているので、電流IAは、孔間の壁部(帯状の部分)
を途切れることなく流れる。しかも孔が主導波管10の
中央部に対して対称に形成されていることから、最大電
界強度の部分で最大の電流が流れるようになる。そのた
め、アークの発生が確実に防止されるようになり、従来
の構造では不可能であった大電力用の帯域阻止フィルタ
を容易に実現できるようになる。
【0015】この帯域阻止フィルタ1における電力の減
衰特性は図3に示すとおりである。阻止周波数frは、
他レーダ波の使用周波数であり、自レーダ波の周波数f
pから10〜30MHz離れている場合に、10dB〜
30dB以上の減衰量が得られるように設定される。こ
のようにすれば、阻止周波数frの波は主導波管10内
を通過することができなくなり、アンテナへ送出されな
いので、他レーダ波へのスプリアス干渉を防止できるよ
うになる。また、他レーダ波からの受信波frがアンテ
ナAで受信されても、この帯域阻止フィルタ1で反射さ
れてアンテナ側に戻るため、自レーダの受信機への干渉
を防止できるようになる。
【0016】(第2実施形態)図4は、本発明の第2実
施形態に係る帯域阻止フィルタの構造説明図である。こ
の帯域阻止フィルタ2において、主導波管11と共振器
21,22,23との接合面41,42,43に形成さ
れる窓部51,52,53は、略矩形状をなしている。
各孔が主導波管11の中心部に対して対称に形成される
点、孔の間隔が受信特性に影響を与えない程度である
点、孔の面積の総和が従来の単一スリット孔からなる窓
部61,62,63の面積よりもきい点は、第1実施形
態による帯域阻止フィルタ1と同様である。この帯域阻
止フィルタ2も第1実施形態の帯域阻止フィルタ1と同
様の効果が得られることが、本発明者によって実証され
ている。
【0017】なお、本発明は、アークが発生し易い部
分、例えば電界強度が高くなる部分に窓部がこないよう
にする点に主眼があるので、上記のように複数の孔を有
する構造のほか、例えば単一スリット孔が少なくとも一
つの帯状体によって分割され、スリット孔の対向壁面が
短絡された構造を有するものでも上記実施形態と同様の
効果が得られる。この場合も、分割された窓部の面積の
総和が分割前の窓部の面積よりも大きくなるようにす
る。また、本発明は、主導波管の外側壁に副導波管が接
合され、接合部位に窓部が形成された構造のすべての帯
域阻止フィルタに適用可能なものである。
【0018】以上、共振器21,22,23を3段設け
た帯域阻止フィルタ1,2の例を説明したが、本発明
は、共振器の段数に限定されないことはいうまでもな
い。また、第1及び第2実施形態では、一つの共振器の
接合面41,42,43に形成する孔の数を2つとした
場合の例を挙げたが、孔の数は2以上であれば、任意の
数であって良い。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、主導波管と副導波管との接合面でのアーク発
生が確実に防止されるので、高電力用の帯域阻止フィル
タを容易に実現できるようになる。また、自レーダ波と
他レーダ波との相互干渉を防止できるので、レーダシス
テムの配置個所を近くしたり、使用周波数を近づけたり
することができ、大電力レーダシステムを高密度で構築
することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る帯域阻止フィルタ
の構造を示した外観図。
【図2】帯域阻止フィルタの共振器に流れる電流を模式
的に示した説明図。
【図3】帯域阻止フィルタの減衰特性を示した図。
【図4】本発明の第2実施形態に係る帯域阻止フィルタ
の構造を示した外観図。
【図5】マイクロ波帯を使用周波数とするレーダシステ
ムのアンテナ系の概略構成を示した図。
【図6】従来の帯域阻止フィルタの構造を示した外観
図。
【符号の説明】
1,2,3 帯域阻止フィルタ 10,11,12 主導波管 21,22,23 共振器(副導波管) 31,32,33,51,52,53,61,62,6
3 窓部 41,42,43 接合面

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主導波管の外側壁に副導波管が接合さ
    れ、接合部位には前記主導波管内に入射した電波が通過
    可能な窓部が形成されている帯域阻止フィルタであっ
    て、 前記窓部が、所定方向に配列された複数の孔から成るこ
    とを特徴とする帯域阻止フィルタ。
  2. 【請求項2】 個々の前記孔の大きさが、前記主導波管
    内を通過させる電力の周波数、前記通過を阻止しようと
    する電力の周波数、及び電力減衰量の相関によって定め
    られることを特徴とする請求項1記載の帯域阻止フィル
    タ。
  3. 【請求項3】 前記孔が略円形孔であることを特徴とす
    る請求項2記載の帯域阻止フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記孔が略矩形状の孔であることを特徴
    とする請求項2記載の帯域阻止フィルタ。
  5. 【請求項5】 主導波管の外側壁に副導波管が接合さ
    れ、接合部位には前記主導波管内に入射した電波が通過
    可能な窓部が形成されている帯域阻止フィルタであっ
    て、 前記窓部が少なくとも一つの帯状体によって分割され、
    該窓部の対向壁面が前記帯状体によって短絡された構造
    を有することを特徴とする帯域阻止フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記帯状体が、副導波管に流れる電流が
    最大に集中する部分に形成されていることを特徴とする
    請求項5記載の帯域阻止フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記分割された窓部の面積の総和が分割
    前の窓部の面積よりも大きいことを特徴とする請求項5
    または6記載の帯域阻止フィルタ。
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