JP5085376B2 - サスペンション、及び鞍乗型車両 - Google Patents

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Description

本発明は、鞍乗型車両のサスペンションに関する。
鞍乗型車両(例えば、自動二輪車)のフロントサスペンションは、前車輪を支持するチューブ(以下、車輪側チューブとする)と、当該車輪側チューブに相対的に上下動可能となるように接続されるとともに、車体に設けられたブラケットに保持されるチューブ(車体側チューブとする)とを備えている。車両の走行時には、前車輪が上下に揺動することによって、車体側チューブにおいてブラケットに保持されている部分に、車体側チューブを曲げようとする力が作用する。そのため、従来、ブラケットに保持される部分の肉厚を他の部分より厚くすることで、当該サスペンションの強度を高める技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
登録実用新案第2600264号公報
しかしながら、上記従来のサスペンションでは、車体側チューブのブラケットに保持される部分の肉厚を他の部分より厚くするために、当該車体側チューブの内周面又は外周面を加工する必要がある。一般的に、車体側チューブは細長い管状の部材であるため、内周面等を加工する作業は煩雑であり、そのような作業を行なうと、サスペンションの生産性が低下する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的の一つは、簡単な構造で強度の向上を図ることのできるサスペンション、及び鞍乗型車両を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るサスペンションは、車輪を支持する車輪側チューブと、車体に設けられたブラケットに取り付けられ、当該ブラケットに支持されるとともに、前記車輪側チューブに対して相対的に揺動可能となるように当該車輪側チューブに接続される車体側チューブと、その一部が前記ブラケットの取付位置に位置するように前記車体側チューブの内側に設けられる、前記車体側チューブより短い補強チューブとを備える。そして、前記補強チューブは、その少なくとも一部に、当該補強チューブの一方の端部に向かうに従って剛性が低くなるよう形成される低剛性部を有する。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る鞍乗型車両は、上記サスペンションを備える。
本発明によれば、車体側チューブの内周面や外周面を加工することなく、補強チューブによってサスペンションの強度を高めることができる。また、補強チューブの剛性が均一である場合には、サスペンションの剛性は、補強チューブが設けられている位置と、設けられていない位置との境で大きく変わる。その結果、当該境におけるサスペンションの劣化が、他の部分に比べて進行する恐れがある。本発明では、補強チューブの少なくとも一部には、当該補強チューブの一方の端部に向かうに従って剛性が低くなるよう形成される低剛性部が設けられている。そのため、補強チューブが設けられている位置と、設けられていない位置との境における剛性の変化を滑らかにでき、さらにサスペンションの強度を高めることができる。なお、ここで鞍乗型車両は、例えば自動二輪車(スクータを含む)、四輪バギー、スノーモービル、二輪の電動車等である。
また、本発明の一態様では、前記低剛性部は、少なくとも一方の端部に向かうに従って、その肉厚が薄くなるよう形成されてもよい。
また、本発明の他の態様では、前記補強チューブの外周面と前記車体側チューブの内周面との間に、隙間が設けられてもよい。この態様によれば、前車輪の上下動によって、車体側チューブを曲げようとする力が当該車体側チューブに作用し、当該力を受けて車体側チューブが僅かに曲がった場合に、補強チューブの端部が車体側チューブの内周面に当たることによって、車体側チューブがそれ以上に曲がることを抑制できる。その結果、サスペンションに適度な柔軟性を持たせることができ、さらにサスペンションの強度を高めることができる。
また、本発明の他の態様では、前記車体側チューブの内側に配置され、前記車体側チューブとともに揺動可能なピストンロッドと、前記車体側チューブの内側において前記補強チューブを支持する補強チューブ支持部材と、をさらに備え、前記補強チューブ支持部材は、前記ピストンロッドの外周と前記補強チューブの内周とに取り付けられてもよい。この態様によれば、ピストンロッドの撓みを抑制でき、さらにサスペンションの強度を高めることができる。
また、この態様では、前記補強チューブ支持部材を、前記車体側チューブの内側であって、前記ブラケットの取付位置に位置させてもよい。このようにすれば、車体側チューブにおいてブラケットが取り付けられている部分の強度を、補強チューブ支持部材によって高めることができる。
また、本発明の他の態様では、前記車体側チューブに収容され、当該車体側チューブと前記車輪側チューブとの相対的な上下動を緩衝するスプリングをさらに備え、前記スプリングは、その一部に他の部分より大きな外径を有する大径部を有し、前記補強チューブは、前記スプリングの前記大径部の外周を囲んでもよい。この態様によれば、補強チューブが車体側チューブの内周面を保護し、スプリングによって車体側チューブの内周面が疵付けられることを防止できる。
また、本発明の他の態様では、前記車体側チューブの内側に嵌められ、前記車輪側チューブの外周面に接するガイド部材をさらに備え、前記補強チューブは、前記車体側チューブとともに上下動可能に設けられ、前記補強チューブの下端部は、少なくとも前記ガイド部材の位置に達してもよい。この態様によれば、車体側チューブの車輪側チューブに接する部分の強度を高めることができる。また、この態様では、前記補強チューブの前記下端部は、車両の走行時に、前記ガイド部材より上方の位置と、当該ガイド部材より下方の位置との間で上下動してもよい。車両の走行時には、サスペンションを撓ませようとする力が、車体側チューブの車輪側チューブに接する部分に特に強く作用する。この態様によれば、車両の走行時に、そのような力の作用する車体側チューブの車輪側チューブに接する部分の強度を高めることができる。
本発明の他の態様では、前記車輪側チューブは、前記車輪として前車輪を支持してもよい。
また、本発明の他の態様では、前記補強チューブは、その一部に前記低剛性部より高い剛性を有する高剛性部を有し、当該高剛性部が前記ブラケットの取付位置に位置する。これによって、車体側チューブにおけるブラケットの取付位置の部分の強度を特に高めることができる。
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態の例である左右一対のフロントサスペンション20,20を備える自動二輪車1の側面図である。図2はフロントサスペンション20,20の正面図であり、図3はフロントサスペンション20の断面図であり、図4は図3における要部の拡大図である。なお、図1においては、左側のフロントサスペンション20のみが示されている。
図1に示すように、自動二輪車1は、フロントサスペンション20の他に、車体フレーム2と、前車輪3と、後車輪4と、エンジン5とを備えている。
エンジン5には、当該エンジン5の駆動によって発生した排ガスを排出するための排気管6が接続されている。排気管6の後端部は、消音器7に収容されている。また、エンジン5には、当該エンジン5に燃料と空気との混合気を供給する吸気管12が接続されている。吸気管12の上流にはスロットルボディ13が接続されている。エンジン5から出力されたトルクは、チェーン14を介して後車輪4に伝達される。
車体フレーム2は、ステアリングヘッド2aと、ダウンチューブ2bと、メインチューブ2cと、シートレール2dとを備えている。ステアリングヘッド2aは、車体フレーム2の前端部に設けられ、ステアリングシャフト15を回転可能に支持している(図2参照)。ダウンチューブ2bの上端部は、ステアリングヘッド2aに接続されている。ダウンチューブ2bは、エンジン5の前方において斜め下方に延伸した後屈曲し、エンジン5の下方において後方に延伸している。また、ステアリングヘッド2aには、メインチューブ2cの前端部が接続されている。メインチューブ2cは、ステアリングヘッド2aから、エンジン5の上方において車体後方に向けて延伸した後、屈曲部2eにおいて下方に屈曲し、その下端部はダウンチューブ2bに繋がっている。メインチューブ2cには、ピボット軸9を回転可能に支持するブラケット2fが接合されている。ピボット軸9はスイングアーム8の前端部を支持している。スイングアーム8はピボット軸9を支点として後車輪4とともに上下に揺動可能となっている。シートレール2dの前端部は、メインチューブ2cに接続している。シートレール2dは、その前端部から後方に延伸している。シートレール2dの上側にはシート11が配置されている。シートレール2dの中途部と、メインチューブ2cの下端部との間にはステー2gが掛け渡されている。スイングアーム8とシートレール2dとの間には、スイングアーム8の揺動を緩衝するリアサスペンション19が掛け渡されている。
前車輪3の車軸3aは、フロントサスペンション20,20の下端部によって回転可能に支持されている。フロントサスペンション20は、下端部から斜め上方に延伸している。図2に示すように、フロントサスペンション20,20の上部は、上下に並んで配置されるアッパーブラケット16とアンダーブラケット17の左右の端部に挿通され、これらのブラケットによって支持されている。アッパーブラケット16の中央部とアンダーブラケット17の中央部とには、ステアリングシャフト15が挿通されている。上述したように、ステアリングシャフト15は、ステアリングヘッド2aによって回転可能に支持されている。これによって、ステアリングシャフト15、アッパーブラケット16、アンダーブラケット17、左右のフロントサスペンション20,20、及び前車輪3は、搭乗者のハンドル操作に応じて一体的に回転可能となっている。なお、アッパーブラケット16には、ハンドル18が接続されている。
図3又は図4に示すように、フロントサスペンション20は、前車輪3を支持するアウターチューブ(車輪側チューブ)21と、当該アウターチューブ21に対して相対的に上下動可能となるように当該アウターチューブ21に接続されたインナーチューブ(車体側チューブ)22と、インナーチューブ22を補強するための補強チューブ23とを備えている。また、フロントサスペンション20は、アウターチューブ21とインナーチューブ22の相対的な上下動を緩衝するスプリング24と、当該上下動を減衰させるダンパ機構25とを備えている。
アウターチューブ21の下端部は、車軸支持部材31によって閉塞されている。この車軸支持部材31は、前車輪3の車軸3aを回転可能に支持する支持部31aを有している。アウターチューブ21の上部には、上端部に向かうにしたがって、徐々に肉厚の厚くなる厚肉部21aが設けられている。厚肉部21aの内側には、環状のガイド部材41が嵌められている。このガイド部材41は、インナーチューブ22の外周面に接して、上下動するインナーチューブ22を案内する。また、ガイド部材41の外側(上端部側)から、環状のオイルシール42が嵌められている。このオイルシール42は、インナーチューブ22及びアウターチューブ21内に溜められているオイルの漏洩を防止している。さらに、オイルシール42の外側(上端部側)から、ダストシール43が嵌められている。このダストシール43は、インナーチューブ22及びアウターチューブ21内に塵等が浸入するのを防止している。
インナーチューブ22の外径はアウターチューブ21の内径に相応し、インナーチューブ22の下部はアウターチューブ21に挿通されている。これによって、インナーチューブ22は、アウターチューブ21の内周面及び上述したガイド部材41に案内されて、上下方向にスライド可能となっている。インナーチューブ22の上部には、アンダーブラケット17とアッパーブラケット16とが取り付けられており、インナーチューブ22は、これら2つのブラケットによって支持されている(図2参照)。この例では、上述したように、アンダーブラケット17の端部とアッパーブラケット16の端部とに開口が設けられており、インナーチューブ22の上部は、これらの開口に嵌め込まれている。インナーチューブ22の上端部は蓋部材32によって閉塞されている。
ダンパ機構25は、蓋部材32を介してインナーチューブ22に固定されたピストンロッド26と、車軸支持部材31を介してアウターチューブ21に固定されたシリンダ27とを含んでいる。なお、シリンダ27にはオイルが充填されている。また、シリンダ27の外周面とアウターチューブ21の内周面との間、及び、シリンダ27の外周面とインナーチューブ22の内周面との間は、オイルが溜まるオイル室S1となっている。また、インナーチューブ22の内側において、オイルの液面Fより上側は、空気が溜まる空気室S2となっている。
ピストンロッド26は、インナーチューブ22の内側であって、当該インナーチューブ22と同軸上に配置されている。ピストンロッド26の上端部には、ロッド支持部材37が取り付けられている。ロッド支持部材37は、インナーチューブ22を閉塞する蓋部材32に嵌めこまれている。これによって、ピストンロッド26はインナーチューブ22に固定され、当該インナーチューブ22と一体的に上下動する。ピストンロッド26は、下方に延伸し、その下端部にはピストン28が取り付けられている。
シリンダ27は、アウターチューブ21に収容されている。シリンダ27の下端部には、シリンダ支持部材38が取り付けられている。このシリンダ支持部材38は、アウターチューブ21を閉塞する車軸支持部材31にボルト33によって固定されている。これによって、シリンダ27は、アウターチューブ21において、上方に延伸する姿勢で支持されている。シリンダ27には、ピストン28が収容されている。シリンダ27の上端部には、当該上端部を閉塞するように環状のロッド案内部材34が取り付けられている。ロッド案内部材34の中心部には開口が設けられており、ピストンロッド26は当該開口に挿通され、上下方向の移動が案内される。
なお、シリンダ27の底部にはベースバルブ29が配置されている。このベースバルブ29とピストン28とには、オイルが流通するオイル通路が形成されている。オイルは、フロントサスペンション20の作動時(アウターチューブ21に対してインナーチューブ22が相対的に上下動する時)には、ピストン28のオイル通路を通ってピストン28の上方または下方に移動する。また、オイルは、ベースバルブ29のオイル通路を通って、シリンダ27内、又はオイル室S1に移動する。
図4に示すように、補強チューブ23は、インナーチューブ22より短く、且つ、アンダーブラケット17の上下方向の長さ(高さ)より長い円筒状の部材である。また、補強チューブ23は、その外径がインナーチューブ22の内径より僅かに小さくなるように形成されており、これによって、補強チューブ23の外周面とインナーチューブ22の内周面との間には隙間が設けられている。
補強チューブ23の上端部23e及び下端部23f側の部分は、それぞれ上端部23e又は下端部23fに向かうにしたがって、徐々に剛性が低くなるよう形成されている。ここで説明する例では、補強チューブ23は、その中途部に肉厚が均一な円筒部23aを有するとともに、当該円筒部23aから上端部23e又は下端部23fに向かうにしたがって、徐々に肉厚の薄くなる管状のテーパ部23b,23cを有している。テーパ部23b,23cは、上端部23e又は下端部23fに向かうにしたがって、その内径が大きくなるよう形成されている。また、補強チューブ23は、上端部23eから下端部23fに亘って、その外径が均一になるよう形成されている。
補強チューブ23は、インナーチューブ22の内側であって、その一部がアンダーブラケット17の取り付け位置に位置するように配置されている。具体的には、補強チューブ23の円筒部23aがアンダーブラケット17の内側(すなわちアンダーブラケット17の取付位置)に位置し、テーパ部23bはアンダーブラケッ17より上方に位置し、テーパ部23cはアンダーブラケット17より下方に位置している。円筒部23aの肉厚は、テーパ部23b,23cの肉厚より厚くなっており、当該テーパ部23b,23cより高い剛性を有している。これによって、インナーチューブ22におけるアンダーブラケット17の取付位置の部分の強度を増すことができる。なお、この説明では、テーパ部23b,23cが特許請求の範囲に記載する低剛性部に対応し、円筒部23aが特許請求の範囲に記載する高剛性部に対応している。
また、補強チューブ23は、インナーチューブ22とともに、アウターチューブ21に対して相対的に上下動可能に設けられている。そして、補強チューブ23の下端部23fは、少なくともアウターチューブ21に嵌められたガイド部材41の位置に達する。ここで説明する例では、特に、補強チューブ23の下端部23fは、車両の走行時に、ガイド部材41より上方の位置と、当該ガイド部材41より下方の位置との間で上下動する。
図5は、車両の走行時における補強チューブ23の下端部23fの位置の例を説明するためのフロントサスペンション20の拡大断面図である。フロントサスペンション20は、車両の走行時には、アッパーブラケット16及びアンダーブラケット17から車体及び搭乗者の重量の一部が掛かり、スプリング24の伸張力に抗して縮む。この例では、図5に示すように、自動二輪車1が凹凸のない路面を走行する時には、補強チューブ23の下端部23fが、ガイド部材41の位置に達し、当該ガイド部材41の内側に位置するように、補強チューブ23の長さ及び設置高さが設定されている。そして、路面の凹凸によってフロントサスペンション20が伸縮すると、補強チューブ23の下端部23fは、ガイド部材41より上方の位置(例えば、図5においてはL1に示す位置)と、ガイド部材41より下方の位置(例えば、図5においてはL2に示す位置)との間で上下動する。例えば、下端部23fは、ガイド部材41の位置を中心として上下動する。なお、補強チューブ23は、インナーチューブ22と一体的に上下動するよう設けられており、補強チューブ23の上端部23eは、図5に示すように、車両の走行時においても、アンダーブラケット17の位置より上方に位置している。
また、自動二輪車1が凹凸のある路面を走行する場合には、前車輪3が車体に対して上下動し、インナーチューブ22には、アッパーブラケット16及びアンダーブラケット17から、当該インナーチューブ22を曲げようとする力が作用する。サスペンション20では、補強チューブ23の外周面とインナーチューブ22の内周面との間には隙間が設けられており、インナーチューブ22に当該インナーチューブ22を曲げようとする力が作用すると、図5の二点鎖線で示すように、補強チューブ23の上端部23eがインナーチューブ22の内周面に当たることによって、インナーチューブ22がそれ以上に曲がることが抑制される。
図4に示すように、補強チューブ23の円筒部23aの内周面と、ピストンロッド26の外周面の双方に、補強チューブ支持部材35が取り付けられている。これによって、補強チューブ23はインナーチューブ22の内側であって、アンダーブラケット17の取り付け位置において支持されている。図6は、図4に示すVI−VI線の断面図である。この例では、補強チューブ支持部材35は、概略環状の部材であり、当該補強チューブ支持部材35にはピストンロッド26が挿通されている。図4に示すように、補強チューブ支持部材35は、スプリング24と、後述するカラー36とに挟まれて、ピストンロッド26に対する相対的な移動が規制されている。また、補強チューブ23の円筒部23aの内周面には、周方向に伸びる2本の溝が形成されている。これらの溝に嵌められたOリング36a,36bが上方及び下方から補強チューブ支持部材35の外周縁を挟むことによって、補強チューブ支持部材35は補強チューブ23に取り付けられている。
また、図4及び図6に示すように、補強チューブ支持部材35には、当該補強チューブ支持部材35の外周縁には複数(この例では5つ)の切り欠き35aが形成されている。オイル室S1に収容されているオイルは、フロントサスペンション20の作動時には、当該切り欠き35aを通って、補強チューブ支持部材35の上側又は下側に移動する。
図4に示すように、補強チューブ支持部材35と、シリンダ27の上端部に取り付けられたロッド案内部材34との間に、スプリング24が配置されている。スプリング24は、補強チューブ支持部材35とロッド案内部材34を、それらの間隔を広げる方向に付勢している。図4に示すように、ピストンロッド26において補強チューブ支持部材35より上方に位置する部分には、補強チューブ支持部材35の上方への移動を規制するカラー36が嵌められている。カラー36の上端部36aはロッド支持部材37に当接し、カラー36の下端部36bは、補強チューブ支持部材35に当接している(図3参照)。これによって、カラー36、補強チューブ支持部材35及びピストンロッド26は、一体的に上下に揺動可能となっている。
図4に示すように、スプリング24は、その一部に他の部分より大きな外径を有する大径部24aを有している(図4参照)。この例では、大径部24aは、スプリング24の中央部近傍に位置している。また、スプリング24は、大径部24aの上側と下側には、スプリング24の端部に向かうにしたがって徐々に径の小さくなるテーパ部24b,24cを有している。補強チューブ23は、大径部24aの外周を囲んでおり、スプリング44の外周がインナーチューブ22に当たることを防止している。なお、大径部24aの外周と補強チューブ23の内周面との間には、僅かな隙間が設けられている。これによって、スプリング44の伸縮が円滑に行なわれる。
以上説明したフロントサスペンション20では、アンダーブラケット17の取り付け位置に補強チューブ23が配置されており、これによって、フロントサスペンション20において、アンダーブラケット17に保持されている部分の強度を高めることができる。また、補強チューブ23は、上端部23e及び下端部23fに向かうに従って剛性が低くなるよう形成されるので、補強チューブ23が設けられた位置と、設けられていない位置との境におけるフロントサスペンション20の剛性の変化を滑らかにできる。
なお、本発明は、以上説明したフロントサスペンション20に限られず種々の変形が可能である。例えば、以上の説明では、端部に向かうに従って補強チューブ23の肉厚を徐々に薄くすることによって、補強チューブ23の剛性を端部に向かうに従って低くしていた。しかしながら、例えば、補強チューブ23の上部又は下部に、複数の溝や、当該補強チューブ23を貫通する複数の孔を形成してもよい。そして、当該溝の深さや孔の大きさを端部に向かうに従って大きくすることによって、補強チューブ23の剛性を端部に向かうに従って低くしてもよい。
また、以上の説明では、補強チューブ23は、円筒部23aの上部と下部に、テーパ部23b,23cを有していた。しかしながら、補強チューブ23は、上部又は下部のいずれか一方にのみテーパ部を有してもよい。また、補強チューブ23の全体が、その一方の端部に向かうに従って、当該補強チューブの肉厚が徐々に薄くなるテーパ状に形成されてもよい。
また、以上の説明では、フロントサスペンション20を例にして説明したが、本発明はフロントサスペンションに限られず、後車輪を支持するリアサスペンションでもよい。
本発明の一実施形態に係るフロントサスペンションを備えた自動二輪車の側面図である。 アンダーブラケット及びアッパーブラケットによって連結されたフロントサスペンションの正面図である。 上記フロントサスペンションの断面図である。 図3における要部の拡大図である。 車両の走行時における補強チューブの下端部の位置の例を示すフロントサスペンションの拡大断面図である。 図4に示すVI−VI線の断面図である。
符号の説明
1 自動二輪車、2 車体フレーム、3 前車輪、4 後車輪、5 エンジン、6 排気管、7 消音器、9 ピボット軸、11 シート、12 吸気管、13 スロットルボディ、14 チェーン、15 ステアリングシャフト、16 アッパーブラケット、17 アンダーブラケット、18 ハンドル、20 フロントサスペンション、21 アウターチューブ(車輪側チューブ)、22 インナーチューブ(車体側チューブ)、23 補強チューブ、24 スプリング、25 ダンパ機構、26 ピストンロッド、27 シリンダ、28 ピストン、29 ベースバルブ、31 車軸支持部材、32 蓋部材、33 ボルト、34 ロッド案内部材、35 補強チューブ支持部材、36a,36b Oリング、37 ロッド支持部材、38 シリンダ支持部材、41 ガイド部材、42 オイルシール、43 ダストシール、F オイルの液面、S1 オイル室、S2 空気室。

Claims (9)

  1. 車輪を支持する車輪側チューブと、
    車体に設けられたブラケットに取り付けられ、当該ブラケットに支持されるとともに、前記車輪側チューブに対して相対的に揺動可能となるように当該車輪側チューブに接続される車体側チューブと、
    その一部が前記ブラケットの取付位置に位置するように前記車体側チューブの内側に設けられる、前記車体側チューブより短い補強チューブと、を備え、
    前記補強チューブは、当該補強チューブの一方の端部に向かうに従って剛性が低くなるように、当該一方の端部に向かって肉厚が薄くなる低剛性部を有し、
    前記補強チューブの外周面と前記車体側チューブの内周面との間には、隙間が設けられる、
    ことを特徴とするサスペンション。
  2. 請求項1に記載のサスペンションにおいて、
    前記車体側チューブの内側に配置され、前記車体側チューブとともに揺動可能なピストンロッドと、
    前記車体側チューブの内側において前記補強チューブを支持する補強チューブ支持部材と、をさらに備え、
    前記補強チューブ支持部材は、前記ピストンロッドの外周と前記補強チューブの内周とに取り付けられる、
    ことを特徴とするサスペンション。
  3. 請求項に記載のサスペンションにおいて、
    前記補強チューブ支持部材は、前記車体側チューブの内側であって、前記ブラケットの取付位置に位置する、
    ことを特徴とするサスペンション。
  4. 請求項1に記載のサスペンションにおいて、
    前記車体側チューブに収容され、当該車体側チューブと前記車輪側チューブとの相対的な上下動を緩衝するスプリングをさらに備え、
    前記スプリングは、その一部に他の部分より大きな外径を有する大径部を有し、
    前記補強チューブは、前記スプリングの前記大径部の外周を囲む、
    ことを特徴とするサスペンション。
  5. 請求項1に記載のサスペンションにおいて、
    前記車体側チューブの内側に嵌められ、前記車輪側チューブの外周面に接するガイド部材をさらに備え、
    前記補強チューブは、前記車体側チューブとともに上下動可能に設けられ、
    前記補強チューブの下端部は、少なくとも前記ガイド部材の位置に達する、
    ことを特徴とするサスペンション。
  6. 請求項5に記載のサスペンションにおいて、
    前記補強チューブの前記下端部は、車両の走行時に、前記ガイド部材より上方の位置と、当該ガイド部材より下方の位置との間で上下動する、
    ことを特徴とするサスペンション。
  7. 請求項1に記載のサスペンションにおいて、
    前記車輪側チューブは、前記車輪として前車輪を支持する、
    ことを特徴とするサスペンション。
  8. 請求項1に記載のサスペンションにおいて、
    前記補強チューブは、その一部に前記低剛性部より高い剛性を有する高剛性部を有し、当該高剛性部が前記ブラケットの取付位置に位置する、
    ことを特徴とするサスペンション。
  9. 請求項1に記載のサスペンションを備える鞍乗型車両。
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