JP5085173B2 - 電力伝送装置付車輪用軸受 - Google Patents

電力伝送装置付車輪用軸受 Download PDF

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Description

この発明は、回転輪と固定輪との間で非接触で電力の受け渡しを行う電力伝送装置を内蔵した電力伝送装置付車輪用軸受に関する。
近年、自動車の安定性向上のために、タイヤに異常が発生した時にその異常を検出し、必要に応じてドライバに警報を発するタイヤ異常検出装置の開発が盛んに行われている。例えば、タイヤの空気圧を監視するタイヤ空気圧監視装置(特許文献1)やタイヤの温度や摩耗量に基づいてタイヤの異常を検出するタイヤ異常検出装置などが挙げられる。また、タイヤ接地力を検出する手段においても、回転側に荷重センサを設ける構造が提案されている(特許文献5)。このように、回転側へセンサを設置する場合には、センサや送信機を駆動するための電力を回転側へ供給する必要がある。
このような要望に応えるものとして、タイヤ内部に空気圧変動により形状変形を生じて発電を行う発電板を有するものが提案されている(例えば、特許文献1)。また、タイヤの回転側に電磁コイル、非回転側に磁界発生手段を設けたタイヤ電源供給装置が提案されている(例えば、特許文献2)。また、車輪用軸受に発電装置を組み込んだ車輪用軸受装置が提案されている(特許文献3)。また、軸受に非接触信号伝達機構を設けた非接触信号伝達機構付き軸受が提案されている(例えば、特許文献4)。その他、スリップリングや無線給電などの方法で回転側へ電力を供給する手段が挙げられる。
特開2006−329772号 特開2006‐232195号 特開2002‐055113号 特開2002‐130262号 特開2003‐246201号
特許文献1のタイヤの空気圧変動による発電板の形状変形により発電を行うものでは、発電量が少なく、発電量を増やすには複数の発電板を設ける必要がある。そのため、組立性やコストの面で問題がある。例えば、複数の発電板を設けても、複数のセンサに電力を供給することは難しい。
特許文献2の構成では、軸受の外側に発電装置を設けており、全体が大きくなることでバネ下荷重が増加する。また、組立て性や発電装置のシール性が良いとも言えない。さらに、ホイールへの取付時に配線が邪魔になるという問題がある。
特許文献3の構成では、車輪用軸受で発電しているが、回転側への電力供給として利用されていない。
特許文献4のような通常の軸受に設置した場合は、回転側と固定側で電力の送受信ができても、そこからセンサ等へ配線することが困難である。
また、特許文献1〜3の構成では、いずれも回転中にしか電力を供給することができない。
その他、無線給電では、送信側と受信側の位置関係が重要となり、設計の自由度が狭くなるという問題がある。また、スリップリングを利用した場合、摩耗や配線の取り回しが問題となる。
この発明の目的は、回転側と固定側の間で電力供給を非接触で行うことができて、回転停止時にも電力供給でき、回転側へ供給した電力は、センサ類等の種々の電源として利用でき、また車両にコンパクトに電力伝送装置を設置でき、配線が容易に行えて組立性がよく、量産性に優れた電力伝送装置付車輪用軸受を提供することである。
この発明の電力伝送装置付車輪用軸受は、複列の転走面が形成された固定輪と、この固定輪の転走面と対向する転走面を形成した回転輪と、対向する転走面間に介在した複列の転動体と、前記固定輪と前記回転輪間の端部を密封する密封装置とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、前記固定輪と前記回転輪の間で非接触で電力を伝達する電力伝送装置を設け、前記固定輪または前記回転輪の少なくても一方に、前記電力伝送装置に接続されたコネクタを有することを特徴とする。この固定輪または回転輪に設けるコネクタは、例えば差し込み接続型のものであって、互いに差し込み接続される一対のコネクタ対における片方のものであり、プラグ型およびソケット型のうちのいずれであっても良い。上記コネクタ対におけるもう片方のコネクタは、上記固定輪または回転輪に設けるコネクタに対して接続する配線側に設ける。
この構成によると、固定輪と回転輪の間で電力を伝達する電力伝送装置を設けたため、固定側から回転側への電力供給が容易に行うことができる。電力伝送装置は、発電機と異なり、回転しなくても電力の供給が可能となる。そのため、タイヤなどに取り付けたセンサに必要な無線給電機能、電池、単体での発電機能、などを不要にできる。回転側に電池等を設置している場合には回転側への電力供給を行う必要がないため、例えば、回転側のセンサ出力等を固定側へ通信する機能として利用してもよい。また、固定輪または回転輪の少なくても一方にコネクタを設けたため、車輪用軸受と車体側の配線または車輪用軸受とタイヤやホイール側への配線が容易となる。車輪用軸受を車体やホイールに組み込んだ後でも配線できるため、組立てが容易になる。
この発明において、前記電力伝送装置は、前記固定輪に設けられるコアに巻回された1次コイルと、回転輪に設けられるコアに巻回された2次コイルとでなり、前記1次コイルと前記2次コイルとで磁気回路を構成するものとしても良い。いわゆるロータリトランスとする。これにより、回転体である回転側輪を有する車輪用軸受に適した構造となる。
前記1次コイルおよび前記2次コイルのいずれか一方または両方が、コイルを保護するための隔壁を有するものとしても良い。このように隔壁を設けることで、コイルを保護することができる。また、電力伝送装置の周辺にグリースがある状況では、グリースによるコイルの絶縁被覆の劣化を防ぐことができる。
前記電力伝送装置における磁気回路は、前記固定輪の一部および前記回転輪の一部のどちらか一方または両方を含むものとしても良い。磁気回路が固定輪の一部または回転輪の一部を含むように構成すれば、磁気回路を構成し易く、ロータコアやステータコアの形状を簡素化できる。
前記コネクタは、このコネクタに対して接続されるコネクタとの差し込み接続状態で防水性を有するものとしても良い。このように防水性を持たせれば、塩泥水を浴びるような環境が悪い条件でも使用可能となる。
前記コネクタは、前記回転輪または前記固定輪に固定しても良い。コネクタを回転輪または固定輪に固定すれば、ホイールなどの組立時に配線が邪魔にならず、タイヤ側や車体側への配線も容易に行える。
タイヤやホイール側へ配線を連結するコネクタを、回転輪の内径部または回転輪に設けられたフランジに設ける。これによりタイヤやホイールへの給電が容易となる。また、コネクタが回転輪の内径部またはフランジに配置されることで、コネクタが周辺部品の邪魔とならず、配線も行い易い。
前記固定輪および前記回転輪のいずれか一方または両方に、これら固定輪と回転輪の対向する周面から軸受外部に配線を出すための配線孔または配線溝を設けても良い。このような配線孔または配線溝を設けると、配線を外部に引き出すことが容易となり、また車輪用軸受に等速ジョイントを組み付けるときなどに、配線を断線することが防止される。
前記配線孔または前記配線溝の一部をモールドしても良い。配線孔や配線溝の一部をモールドすることで、内部へ水等の異物が侵入することが防止できる。
この発明において、前記固定輪および前記回転輪のいずれか一方または両方に、伝達する電力の安定化を行う制御回路を設けても良い。この制御回路は、例えば、整流回路、レギュレータ、インバータ等を含む回路とされる。このような制御回路を設けることで安定した電力を供給することができる。
この発明の電力伝送装置付車輪用軸受は、固定輪と前記回転輪の間に電力伝送装置を設けたため、回転側と固定側の間で電力供給を非接触で行うことができて、回転側へ供給した電力は、タイヤの異常検出等のセンサ類等の種々の電源として利用できる。発電機を設けた場合と異なり、回転停止時にも電力供給できてセンサ類への電力供給に好ましい。また、車輪用軸受に電力伝送装置を組み込んでいるため、車両にコンパクトに電力伝送装置を設置でき、さらに前記電力伝送装置に接続されたコネクタを有するため、タイヤ側への配線がコネクタにより容易に行うことができて、組立性がよく、量産性に優れたものとなり、コスト低減が図れる。さらに、タイヤやホイール側へ配線を連結するコネクタを、回転輪の内径部または回転輪に設けられたフランジに設けたため、タイヤやホイールへの給電が容易となる。また、コネクタが回転輪の内径部またはフランジに配置されることで、コネクタが周辺部品の邪魔とならず、配線も行い易い。
この発明の一実施形態を図1ないし図3と共に説明する。図1は図2のI−O−I′線に沿う断面図である。この実施形態は、第3世代型の内輪回転タイプで、駆動輪支持用の車輪用軸受に適用したものである。なお、この明細書において、車両に取付けた状態で車両の車幅方向の外側寄りとなる側をアウトボード側と呼び、車両の中央寄りとなる側をインボード側と呼ぶ。
この電力伝送装置付車輪用軸受における軸受は、図1に断面図で示すように、内周に複列の転走面3を形成した外方部材1と、これら各転走面3に対向する転走面4を形成した内方部材2と、これら外方部材1および内方部材2の転走面3,4間に介在した複列の転動体5とで構成される。この車輪用軸受は、複列のアンギュラ玉軸受型とされていて、転動体5はボールからなり、各列毎に保持器6で保持されている。上記転走面3,4は断面円弧状であり、各転走面3,4は接触角が背面合わせとなるように形成されている。外方部材1と内方部材2との間の軸受空間の両端は、密封装置となるシール7,8によってそれぞれ密封されている。
外方部材1は固定輪であり、車体の懸架装置(図示せず)におけるナックルに取付ける車体取付用のフランジ1aを外周に有し、全体が一体の部品とされている。フランジ1aには、周方向の複数箇所に車体取付用のボルト孔14が設けられている。
内方部材2は回転輪であって、車輪取付用のハブフランジ9aを有するハブ輪9と、このハブ輪9の軸部9bのインボード側端の外周に嵌合した内輪10とでなる。これらハブ輪9および内輪10に、前記各列の転走面4が形成されている。ハブ輪9のインボード側端の外周には段差を持って小径となる内輪嵌合面12が設けられ、この内輪嵌合面12に内輪10が嵌合している。ハブ輪9の中心には貫通孔11が設けられている。ハブフランジ9aには、周方向複数箇所にハブボルトの圧入孔16が設けられている。ハブ輪9のハブフランジ9aの根元部付近には、車輪および制動部品(図示せず)を案内する円筒状のパイロット部13がアウトボード側に突出している。
この車輪用軸受に、固定輪である外方部材1と回転輪である内方部材2の間で非接触で電力を伝達する電力伝送装置21が設けられている。電力伝送装置21は、複列の転走面3,3(4,4)間に配置されている。
電力伝送装置21は、1次コイル22、ステータコア23、2次コイル24、ロータコア25、および配線26,27から構成される。1次コイル22および2次コイル24は互いに一つの磁気回路を構成するように設けられる。ステータコア23は、内径面に溝があるリング状部材からなり、その溝部内に1次コイル22が巻かれている。ロータコア25は外径面に溝があるリング状部材からなり、その溝部内に2次コイル24が巻かれている。ステータコア23およびロータコア25の一部には、配線を通すための配線孔(図示せず)が設けられている。ステータコア23および1次コイル22は、固定輪である外方部材1の内径面に、またロータコア25および2次コイル24は、回転輪である内方部材2の外径面に、お互いがラジアル方向に対向するように設置されている。ステータコア23およびロータコア25は、外方部材1および内方部材2に対して圧入または接着などの方法で固定される。なお、ステータコア23およびロータコア25のアキシャル方向の位置決めをするために、外方部材1の内径面や内方部材2の外径面に、段差や突起(図示せず)などを設けてもよい。
固定輪である外方部材1には、1次コイル22に接続された配線26を通す配線孔28が、内径面から外径面に貫通して設けられている。回転輪である内方部材2のハブ輪9には、2次コイル24に接続された配線27を通す配線孔29が外径面から内径面に貫通して設けられ、内径面の円周方向の一部に、上記配線27を軸方向に沿って内部に這わす配線溝30が設けられている。1次コイル22およびステータコア23を組立てる場合、配線26を予め配線孔28を通した状態で、軸方向から外方部材1の内径面に嵌合すれば良い。
各配線26,27の先端には、車体側およびタイヤやホイール側に配線26,27を接続するためのコネクタ31,32を設けている。タイヤやホイール側へ連結するコネクタ32は、内方部材2におけるハブ輪9の、パイロット部13よりも内径部でアウトボード側端面に固定されている。車体側へ連結するためのコネクタ31は、外方部材1の外径面に固定されない状態で設けられている。
コネクタ31,32は、上記配線26,27として、固定側から回転側へ電力を供給する場合は電源線、回転側から固定側へセンサ等の出力信号を送信する場合は信号線を接続している。電源線および信号線の両方を接続しても良い。
コネクタ31,32は、一対のコネクタを互いに差し込み接続する差し込み接続型のコネクタ対における片方のものであり、プラグ型およびソケット型のうちのいずれであっても良い。コネクタ31,32は、多極のものであっても、同軸のものであっても良い。
図3は、ハブ輪9に固定したコネクタ32と、このコネクタ32に接続されるタイヤ側の配線34のコネクタ33の一例を、概略図で示す。
上記のように電力伝送装置21を内蔵した構成にすれば、例えば、固定輪である外方部材1側から回転輪である内方部材2側に電力を供給する場合、1次コイル22に交流電圧を加えると、コア23,25に発生した磁束により、誘導電力として2次コイル24に伝達される。そのため、非接触で電力の供給を行うことができる。
また、上記のように、コネクタ32を介してタイヤやホイールと連結することにより、車輪用軸受をホイールへ設置する際に配線が邪魔にならず、車輪用軸受を設置する前でもタイヤ内での配線を行うことが可能になる。コネクタ31,32は、嵌合状態で防水性を有するものを使用すると良い。そうすることで、自動車の足回りのような環境が悪い条件でも使用できる。また、ハブ輪9側の配線27は、配線溝30に固定しておくと良い。そうすれば、等速ジョイントを組み込む際にも、配線27が邪魔にならず、断線することなく組み込むことが可能となる。また、配線孔28,29や配線溝30の一部をモールド樹脂(図示せず)等でモールドしておけば、軸受内部へ水などが浸入することを防止できる。また、1次コイル22および2次コイル24には、保護用の隔壁となる樹脂等のカバー(図示せず)で覆っても良く、これによりコイル22,24を保護することが出来る。
なお、この実施形態では、電力伝送装置21として1次コイル22と2次コイル24からなるロータリトランス構造を示しているが、電力伝送装置21は、非接触で電力を供給可能なものであれば良く、この他に、赤外線、光、電波、超音波、容量カップリング、磁気結合、などを利用して電力を伝送するものであっても良い。ただし、車輪用軸受のような回転体の場合は、この実施形態のようなロータリトランス構造が適していると考えられる。
図10は、図1の実施形態と同様な構成の電力伝送装置付車輪用軸受をナックル60に固定した組立図を示す。なお、同図の車輪用軸受装置は、内方部材2の内輪10をハブ輪9の端部の加締部9cで加締固定している点で図1の実施形態と異なるが、その他の構成は同じである。
この電力伝送装置付車輪用軸受は、その固定輪である外方部材1をナックル60にボルト61で連結している。内方部材2には、等速ジョイント62の外輪63のステム部63aを挿通し、ステム部63aの基端周辺の段面と先端のナット64との間で内方部材2を挟み込むことで、車輪用軸受装置と等速ジョイント62とを連結している。車輪用軸受装置の回転輪である内方部材2には、そのハブフランジ9aにブレーキロータ40とホイール50とを重ね、ハブボルト15で固定する。ホイール50にはタイヤ50aが取付けられている。
図4は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態は、電力伝送装置21における1次コイル22および2次コイル24を、互いがアキシャル方向に対向するように設置したものである。ステータコア23Aおよびロータコア25Aは、L字形断面となるリング状部材とし、その内部に1次コイル22および2次コイル24が巻かれている。
1次コイル22または2次コイル24に交流電圧を加えた場合の磁路つまり磁気回路は、回転輪を構成するハブ輪9の一部を含んでいる。このように磁気回路がハブ輪9の一部を含むように構成すれば、磁気回路を構成し易く、ロータコア25Aやステータコア23Aの形状を簡素化できる。その他の構成,効果については、図1の実施形態と同様である。
図5は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態は、従動輪用の車輪用軸受に適用した例である。回転輪となる内方部材2を構成するハブ輪9は、中心部に貫通孔を有しない形状とされている。この車輪用軸受において、アウトボード側の転走面3,4とアウトボード側のシール7Aとの間に電力伝送装置21を配置している。この実施形態では、タイヤやホイール側に配線27を連結するためのコネクタ32を、回転輪となるハブ輪9の先端に固定していないが、固定しても構わない。電力伝送装置21の組み立てを可能にするために、アウトボード側のシール7Aは回転輪であるハブ輪9に設置している。それ以外の構成は、図1の実施形態と同様である。
図6は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態では、電力伝送装置21は、回転輪を構成するハブ9のハブフランジ9aの基端と、固定輪となる外方部材1のアウトボード側端の内径面との間に配置されている。1次コイル22と2次コイル24は、アキシャル方向に対向するように配置されている。回転輪のハブフランジ9aと外方部材1のアウトボード側の端面との間には密封装置7Bを設けている。ハブフランジ9aの円周方向の一部には、2次コイルの配線27を這わす配線溝36が設けられており、ハブフランジ9aの外径面から配線27に連結されたコネクタ32を外に出している。この配線27のハブフランジ9aから外に出された部分は、ブレーキロータ40の一部に配線孔41を設けて外径側へ引き出すと良い。それ以外の構成は、図4と共に前述した実施形態と同じである。
図7は、この発明のさらに他の実施形態を示す。図7(B)はアウトボード側から見たホイール50の内径部の図を示す。この実施形態では、電力伝送装置21におけるロータコア25Aの形状が図6の例と異なり、1次コイル22または2次コイル24に交流電圧を加えた場合の磁路は、回転輪を構成するハブ輪9と固定輪である外方部材1の一部を含む。また、ハブ輪9のハブフランジ9aの一部に配線孔42を設け、ハブフランジ9aのアウトボード側の側面にコネクタ32を固定している。この場合、ホイール50およびブレーキロータ40の内径面に、互いに整合する切欠き51を設け、この切欠き51内にコネクタ32が来るように配置する。これにより、ブレーキロータ40やホイール50の設置後でも容易に配線することができる。それ以外の構成は、図6の実施例と同じである。
図8は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態では、電力伝送装置21の1次コイル22および2コイル24を、固定輪である外方部材1の外周に位置させている。ステータコア23Aは外方部材1の外径面に固定し、ロータコア25Aはハブフランジ9aの側面に固定している。それ以外の構成は、図7の実施形態と同じである。
図9は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態では、回転輪を構成する内方部材2のハブ輪9と、固定輪である外方部材1に、それぞれ制御回路53,54を設置している。制御回路53,54は、回路基板に回路素子を実装したもの、または回路チップからなり、ハブ輪9のハブフランジ9aの側面、および外方部材1の外径面に固定されている。これら制御回路53,54は、伝達する電力の安定化を行うものであり、整流回路、レギュレータ、インバータなどを含む。例えば、固定輪である外方部材1側の制御回路54にインバータ、回転輪を構成するハブ輪9側に整流回路およびレギュレータを設ける。これにより、車体側からの直流電圧を交流電圧に変換し、1次コイル22に交流電圧を加える。1次コイル22に交流電圧を加えると、誘導電力として2次コイル24に伝達されるため、2次コイル24で発生した交流電圧を整流回路で直流電圧に変換し、レギュレータで平滑、定電圧化して出力すれば、タイヤやホイールに設置したセンサへ安定した電力を供給できる。ハブフランジ9aに設ける配線27の案内用の溝36は、ハブフランジの内径部から、制御回路53の取付位置までとされている。この実施形態におけるその他の構成は、図6に示す実施形態と同様である。
なお、上記各実施形態では、電力伝送装置21を複列の転走面3,3間か、または車輪用軸受装置のアウトボード側端に配置したが、車輪用軸受装置のインボード側部に電力伝送装置21を設け、等速ジョイント62(図10)に設置したセンサ(図示せず)へ電力を供給するようにしても良い。その場合、固定輪となる外方部材1のインボード側端面に1次コイル22を設置し、内輪10に2次コイル24を設けても良い。
また、上記各実施形態は、外方部材1が固定側輪としたが、この発明は内方部材が固定側輪で外方部材が回転側輪となる車輪用軸受装置にも適用することができる。
この発明の第1の実施形態にかかる電力伝送装置付車輪用軸受の断面図である。 同電力伝送装置付車輪用軸受をインボード側から見た側面図である。 コネクタの一例を示す概略図である。 この発明の他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 (A),(B)は、それぞれこの発明のさらに他の実施形態を示す断面図、およびそのホイールの内径部を示す正面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る電力伝送装置付車輪用軸受をナックルに取付け、ホイールを組付けた状態を示す組立図である。
符号の説明
1…外方部材(固定輪)
2…内方部材(回転輪)
3,4…転走面
5…転動体
7,8…シール(密封装置)
21…電力伝送装置
22…1次コイル
23…ステータコア
24…2次コイル
25…ロータコア
26,27…配線
28,29…孔
30…溝
31,32…コネクタ
40…ブレーキロータ
50…ホイール
50a…タイヤ

Claims (10)

  1. 複列の転走面が形成された固定輪と、この固定輪の転走面と対向する転走面を形成した回転輪と、対向する転走面間に介在した複列の転動体と、前記固定輪と前記回転輪間の端部を密封する密封装置とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、
    前記固定輪と前記回転輪の間で非接触で電力を伝達する電力伝送装置を設け、前記固定輪または前記回転輪の少なくても一方に、前記電力伝送装置に接続されたコネクタを有し、前記コネクタとして、タイヤまたはホイール側へ配線を接続するコネクタを有し、このコネクタは前記回転輪の内径部に配置したことを特徴とする電力伝送装置付車輪用軸受。
  2. 複列の転走面が形成された固定輪と、この固定輪の転走面と対向する転走面を形成した回転輪と、対向する転走面間に介在した複列の転動体と、前記固定輪と前記回転輪間の端部を密封する密封装置とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受において、
    前記固定輪と前記回転輪の間で非接触で電力を伝達する電力伝送装置を設け、前記固定輪または前記回転輪の少なくても一方に、前記電力伝送装置に接続されたコネクタを有し、前記コネクタとして、タイヤまたはホイール側へ配線を連結するコネクタを有し、このコネクタは前記回転輪に設けられたフランジに配置したことを特徴とする電力伝送装置付車輪用軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、前記電力伝送装置は、前記固定輪に設けられるコアに巻回された1次コイルと、前記回転輪に設けられるコアに巻回された2次コイルとでなり、前記1次コイルと前記2次コイルとで磁気回路を構成することを特徴とした電力伝送装置付車輪用軸受。
  4. 請求項において、前記1次コイルおよび前記2次コイルのいずれか一方または両方が、コイルを保護するための隔壁を有することを特徴とする電力伝送装置付車輪用軸受。
  5. 請求項3または請求項4において、前記電力伝送装置における磁気回路は、前記固定輪の一部および前記回転輪の一部のどちらか一方または両方を含むことを特徴とする電力伝送装置付車輪用軸受。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記コネクタは、このコネクタに対して接続されるコネクタとの差し込み接続状態で防水性を有するものとしたことを特徴とした電力伝送装置付車輪用軸受。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記コネクタは、前記回転輪または前記固定輪に固定したことを特徴とする電力伝送装置付車輪用軸受。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記固定輪および前記回転輪のいずれか一方または両方に、これら固定輪と回転輪の対向する周面から軸受外部に配線を出すための配線孔または配線溝を有することを特徴とする電力伝送装置付車輪用軸受。
  9. 請求項において、前記配線孔または前記配線溝の一部をモールドしたことを特徴とする電力伝送装置付車輪用軸受。
  10. 請求項1ないし請求項のいずれか1項において、前記固定輪および前記回転輪のいずれか一方または両方に、伝達する電力の安定化を行う制御回路を有することを特徴とした電力伝送装置付車輪用軸受。
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