JP5083749B2 - Gps測位データの誤認識判別方法および誤認識判別装置 - Google Patents
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そして、この波高の測定方法には、リアルタイム性を確保しつつセンチメートルオーダ−の精度で計測し得るリアルタイム・キネマティック方式(以下、RTK方式という)が用いられている。
リアルタイム・キネマティック方式を用いたGPS受信機にて得られた測位精度データを順次入力して整数値バイアスの確定状態(以下、整数値確定状態という)よりも精度が低いか否かを判断する測位精度判断ステップと、
この測位精度判断ステップにて整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、誤認識データである可能性を示す誤認識フラグを立てる誤認識フラグ保持ステップと、
上記測位精度判断ステップにて整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、当該誤認識フラグが立つ以前における整数値確定状態で且つ所定時間範囲での測位データの平均値を求める基準データ演算ステップと、
上記測位精度判断ステップにて引き続き入力される測位精度データが整数値確定状態であると判断された場合に、上記誤認識フラグ保持ステップにおいて誤認識フラグが立っているか否かを判定する誤認識フラグ判定ステップと、
この誤認識フラグ判定ステップにて誤認識フラグが立っていると判定された場合に、上記基準データ演算ステップにて求められた測位データの平均値と現在の測位データとの差分値を求める差分値演算ステップと、
この差分値演算ステップにて求められた差分値と所定の閾値とを比較して誤認識データであるか否かを判別する誤認識判別ステップとを具備した方法である。
リアルタイム・キネマティック方式により得られたGPS測位データが誤認識データであるか否かを判別する装置であって、
リアルタイム・キネマティック方式を用いたGPS受信機にて得られた測位精度データを入力して整数値バイアスの確定状態(以下、整数値確定状態という)よりも精度が低いか否かを判断する測位精度判断部と、
この測位精度判断部で整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、誤認識データである可能性を示す誤認識フラグを立てる誤認識フラグ保持部と、
上記測位精度判断部で整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、当該誤認識フラグが立つ以前における整数値確定状態で且つ所定時間範囲での測位データの平均値を求める基準データ演算部と、
上記測位精度判断部で引き続き入力される測位精度データが整数値確定状態であると判断された場合に、上記誤認識フラグ保持部において誤認識フラグが立っているか否かを判定する誤認識フラグ判定部と、
この誤認識フラグ判定部で誤認識フラグが立っていると判定された場合に、上記基準データ演算部で求められた測位データの平均値と現在の測位データとの差分値を求める差分値演算部と、
この差分値演算部で求められた差分値と所定の閾値とを比較して誤認識データであるか否かを判別する誤認識判別部とを具備したものである。
以下、本発明の実施の形態に係るGPS測位データの誤認識判別方法および誤認識判別装置を、図1〜図3に基づき説明する。
このRTK方式は、GPS衛星からの搬送波の位相を計測することで、高精度な計測を行うことができるが、干渉測位における整数波長分である整数値バイアスを確定する必要があり、例えば5個以上のGPS衛星からの測位データに最小二乗法を適用して決定される。
この海面観測システムは、例えば海面に浮遊されたブイに搭載されるとともに陸上に設けられた基準局(図示せず)からの参照データ(測位データ、補正データなど)を入力して少なくとも測位データおよび測位精度データを出力するGPS受信機1と、このGPS受信機1からの測位データおよび測位精度データ(具体的には、少なくとも、フィックス解を示すデータ)を蓄積する測位データ蓄積部2と、この測位データ蓄積部2に蓄積された測位データを入力して所定のフィルター処理を行い所定の観測データを抽出するデータ抽出部3と、上記GPS受信機1から出力される測位精度データを入力して、現在の測位精度がフィックス解であるか否か、すなわちフィックス解かそれともフロート解以下であるかを判断する第1測位精度判断部(測位信頼度判断部ともいえる)11と、フロート解以下である場合には、上記測位精度データを入力して、さらにDGPS解以下であるか否かを判断する第2測位精度判断部12と、この第2測位精度判断部12でDGPS解以下であると判断された場合に、当該第2測位精度判断部12から測位データに跳躍現象が生じている誤認識データ[フィックス解として蓄積されてはいるが、実際にはずれているデータ(ミスフィックスともいう)]の可能性があることを示すオン指令を入力して誤認識フラグ「1」を立てて(フラグをオンにする)保持する誤認識フラグ保持部13と、同じく上記第2測位精度判断部12でDGPS解以下であると判断された場合に、測位データ蓄積部2から、フロート解になる直前から前に遡る(つまり、誤認識フラグが立つ以前における)所定時間範囲αでの測位データ、具体的には、15分間〜25分間の測位データ(つまり、フィックス解の状態で15分〜25分間に亘って遡ったデータ群である)を入力して、所定時間範囲αにおける平均値すなわち平均海面位置(以下、平均水位という)η′およびその標準偏差σを求める基準データ演算部14と、上記第1測位精度検出部11で引き続き入力される測位精度データがフィックス解であると判断された場合に、上記誤認識フラグ保持部13で保持された誤認識フラグがオン(「1」)になっているか否かを判定する誤認識フラグ判定部15と、この誤認識フラグ判定部15で誤認識フラグがオンであると判定された場合に当該誤認識フラグ判定部15からの指令により、上記測位データ蓄積部2からの測位データ(具体的には海面位置)ηおよび基準データ演算部14で求められた平均水位η′を入力してこれらの差分値Δη(=η−η′)を求める差分値演算部16と、この差分値演算部16で求められた差分値Δηを入力して所定の閾値Aと比較して誤認識データ(ミスフィックス)であるか否かを判別するとともに誤認識データであると判別された場合には当該フィックス解のデータを無効とする無効処理指令をデータ抽出部3に出力する誤認識判別部17とが具備されている。
なお、上記誤認識判別部17で誤認識データでないと判別された場合に、オフ指令が誤認識フラグ保持部13に出力されて誤認識フラグがオフ(「0」)にされる。つまり、フラグのリセットが行われる。
なお、上記GPS受信機1、測位データ蓄積部2、第1測位精度判断部11、第2測位精度判断部12、誤認識フラグ保持部13、基準データ演算部14、誤認識フラグ判定部15、差分値演算部16および誤認識判別部17により、測位データの誤認識判別装置が構成されるとともに、この誤認識判別装置についてはGPS受信機1と同じブイに搭載されている。勿論、GPS受信機1以外の構成部分については、陸上の施設に設置してもよく、この場合、GPS受信機1にて得られた測位データ、測位精度データなどは無線などを介して陸上の施設に送られることになる。
まず、RTK方式を用いたGPS受信機1からの測位データは測位データ蓄積部2に蓄積されるとともに、同じくGPS受信機1から出力された測位精度データは第1測位精度判断部11に入力されてフィックス解であるか否かが判断される。
一方、誤認識判別部17で誤認識データでないと判別された場合には、誤認識フラグ保持部13にフラグをオフにする指令が出力されて、フラグのリセットが行われる。勿論、この場合でも、データ抽出部3には、誤認識データでない旨が出力されており、当該判別に係る測位データはそのままフィルター処理が施され、所定のデータとして、例えばフィルターが津波成分を検出し得るものであれば、津波成分を含んだデータすなわち観測データが抽出される。
ここで、上述した誤認識判別方法をステップ形式にて概略的に表わすと、以下のようになる。
リアルタイム・キネマティック方式を用いたGPS受信機にて得られた測位精度データを順次入力してフィックス解よりも精度が低いか否かを判断する測位精度判断ステップと、
この測位精度判断ステップにてフィックス解よりも精度が低いと判断された場合に、誤認識データである可能性を示す誤認識フラグを立てる警告ステップと、
上記測位精度判断ステップにおいて引き続き入力される測位精度データがフィックス解であると判断された場合で且つ誤認識フラグが立っている場合に、当該誤認識フラグが立つ以前におけるフィックス解状態の測位データを用いて、現在の測位データが誤認識データであるか否かの判別を行う誤認識判別ステップとを具備した方法である。
すなわち、この誤認識判別方法は、リアルタイム・キネマティック方式により得られたGPS測位データが誤認識データであるか否かを判別する方法であって、
リアルタイム・キネマティック方式を用いたGPS受信機にて得られた測位精度データを順次入力してフィックス解(整数値バイアスの確定状態)よりも精度が低いか否かを判断する測位精度判断ステップと、
この測位精度判断ステップにてフィックス解よりも精度が低いと判断された場合に、誤認識データである可能性を示す誤認識フラグを立てる誤認識フラグ保持ステップと、
上記測位精度判断ステップにてフィックス解よりも精度が低いと判断された場合に、当該誤認識フラグが立つ以前におけるフィックス解状態で且つ所定時間範囲での測位データの平均値および標準偏差を求める基準データ演算ステップと、
上記測位精度判断ステップにて引き続き入力される測位精度データがフィックス解であると判断された場合に、上記誤認識フラグ保持ステップにおいて誤認識フラグが立っているか否かを判定する誤認識フラグ判定ステップと、
この誤認識フラグ判定ステップにて誤認識フラグが立っていると判定された場合に、上記基準データ演算ステップにて求められた測位データの平均値と現在の測位データとの差分値を求める差分値演算ステップと、
この差分値演算ステップにて求められた差分値と所定の閾値とを比較して誤認識データであるか否かを判別する誤認識判別ステップとを具備し、
且つ上記閾値として、基準データ演算ステップからの測位データの標準偏差に、測位データの変動周期に基づく係数を掛けた値を用いる方法である。
2 測位データ蓄積部
3 データ抽出部
11 第1測位精度判断部
12 第2測位精度判断部
13 誤認識フラグ保持部
14 基準データ演算部
15 誤認識フラグ判定部
16 差分値演算部
17 誤認識判別部
Claims (2)
- リアルタイム・キネマティック方式により得られたGPS測位データが誤認識データであるか否かを判別する方法であって、
リアルタイム・キネマティック方式を用いたGPS受信機にて得られた測位精度データを順次入力して整数値バイアスの確定状態(以下、整数値確定状態という)よりも精度が低いか否かを判断する測位精度判断ステップと、
この測位精度判断ステップにて整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、誤認識データである可能性を示す誤認識フラグを立てる誤認識フラグ保持ステップと、
上記測位精度判断ステップにて整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、当該誤認識フラグが立つ以前における整数値確定状態で且つ所定時間範囲での測位データの平均値を求める基準データ演算ステップと、
上記測位精度判断ステップにて引き続き入力される測位精度データが整数値確定状態であると判断された場合に、上記誤認識フラグ保持ステップにおいて誤認識フラグが立っているか否かを判定する誤認識フラグ判定ステップと、
この誤認識フラグ判定ステップにて誤認識フラグが立っていると判定された場合に、上記基準データ演算ステップにて求められた測位データの平均値と現在の測位データとの差分値を求める差分値演算ステップと、
この差分値演算ステップにて求められた差分値と所定の閾値とを比較して誤認識データであるか否かを判別する誤認識判別ステップと
を具備したことを特徴とするGPS測位データの誤認識判別方法。 - リアルタイム・キネマティック方式により得られたGPS測位データが誤認識データであるか否かを判別する装置であって、
リアルタイム・キネマティック方式を用いたGPS受信機にて得られた測位精度データを入力して整数値バイアスの確定状態(以下、整数値確定状態という)よりも精度が低いか否かを判断する測位精度判断部と、
この測位精度判断部で整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、誤認識データである可能性を示す誤認識フラグを立てる誤認識フラグ保持部と、
上記測位精度判断部で整数値確定状態よりも精度が低いと判断された場合に、当該誤認識フラグが立つ以前における整数値確定状態で且つ所定時間範囲での測位データの平均値を求める基準データ演算部と、
上記測位精度判断部で引き続き入力される測位精度データが整数値確定状態であると判断された場合に、上記誤認識フラグ保持部において誤認識フラグが立っているか否かを判定する誤認識フラグ判定部と、
この誤認識フラグ判定部で誤認識フラグが立っていると判定された場合に、上記基準データ演算部で求められた測位データの平均値と現在の測位データとの差分値を求める差分値演算部と、
この差分値演算部で求められた差分値と所定の閾値とを比較して誤認識データであるか否かを判別する誤認識判別部と
を具備したことを特徴とするGPS測位データの誤認識判別装置。
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