JP5083038B2 - 静電型スピーカ - Google Patents
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Description
そこで、振動体と平面電極との接触を避ける構成を備えた静電型スピーカとして、非特許文献1に開示された静電型スピーカがある。この静電型スピーカは、振動体を周縁部を拘束しないエッジレス構造とし、ポリエステルを不織布状にしたエステルウールで振動体を挟んで平面電極の間に支持している。この構成によれば、振動体は平面電極の間において一定の位置に支持されて平面電極と接触することがない。
さらに、エステルウールの面内において弾性にばらつきがあると、音響信号が入力されていない状態においては振動体を電極間の中心位置に保持することができないため音響特性に歪みが増えることとなり、また、振動体と平面電極との間隔を狭くして振動体の感度を良くするためにエステルウールを薄くすると、振動体を同じ量だけ変位させるのに要する力がエステルウールが厚い場合と比較して大きくなり、振動体がリニアに変位しなくなってしまう。
また、本発明においては、前記第1方向に沿って配列されたフィラメントの数と、前記第2方向に沿って配列されたフィラメントの数が異なっていてもよい。
また、本発明においては、前記第1クッション材と前記第2クッション材においては、波形の波の方向が前記第1方向と同じであり、前記第1方向に沿ったフィラメントの数が、前記第2方向に沿ったフィラメントの数より少なくてもよい。
また、本発明においては、前記第1クッション材と前記第2クッション材は、表面から裏面に貫通するスリットを複数有していてもよい。
また、本発明においては、前記第1クッション材と前記第2クッション材とで波形の波の方向が異なっていてもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係る静電型スピーカ1の外観を模式的に示した図、図2は静電型スピーカ1の断面図、図3は、静電型スピーカ1の分解斜視図である。
図に示したように、この静電型スピーカ1は振動体10、電極20U,20L、スペーサ30U,30L、クッション材40U,40Lとを有している。なお、本実施形態においては、電極20U,20Lの構成は同じであるため、両者を区別する必要が特に無い場合は「L」および「U」の記載を省略する。また、スペーサ30Uとスペーサ30Lの構成は同じであり、クッション材40Uとクッション材40Lの構成も同じであるため、これらの部材についても両者を区別する必要が特に無い場合は「L」および「U」の記載を省略する。また、図中の振動体、電極等の各構成要素の寸法は、構成要素の形状を容易に理解できるように実際の寸法とは異ならせてあり、図中で「○」の中に「・」が記載されたものは図面の裏から表に向かう矢印を意味するものとする。
まず、静電型スピーカ1を構成する各部について説明する。振動体10は、例えば、PET(polyethylene terephthalate、ポリエチレンテレフタレート)、PP(polypropylene、ポリプロピレン)などのフィルムに、金属膜を蒸着あるいは導電性塗料を塗布したものであり、その厚さは、数μm〜数十μm程度の厚さとなっている。
クッション材40においては、波形の波の方向(凹凸が繰り返される方向)は一方向(図3のクッション材40UにおいてはX方向、図3のクッション材40LにおいてはY方向)となっており、Z方向に圧縮されると波形が広がるように変形し、Z方向への圧縮力が取り除かれると波形が元の形状に戻る。つまり、クッション材40は弾性を有しており、外からの力に応じて変形する。
次に静電型スピーカ1の構造について説明する。静電型スピーカ1においては、振動体10の周縁部がスペーサ30Uとスペーサ30Lとの間に張力が掛からない、所謂テンションレスの状態で挟まれている。また、静電型スピーカ1においては、電極20Uはスペーサ30Uに固定され、電極20Lはスペーサ30Lに固定されている。
そして、枠形のスペーサ30Lの内側にはクッション材40Lが配置されており、クッション材40Lの波形の頂点部分が振動体10と電極20Lとに接触している。また、枠形のスペーサ30Uの内側にはクッション材40Uが配置されており、クッション材40Uの波形の頂点部分が振動体10と電極20Uとに接触している。
ここで、図3に示したようにクッション材40Lは、波形の波の方向がY方向になるように配置され、一方、クッション材40Uは、波形の波の方向がX方向になるように配置されており、振動体10の上下に配置されたクッション材40Uとクッション材40Lとでは、波形の波の方向が異なっている。
次に、静電型スピーカ1の電気的構成について説明する。図2に示したように、静電型スピーカ1は変圧器50、外部から音響信号が入力される入力部60、振動体10に対して直流バイアスを与えるバイアス電源70とを備えている。そしてバイアス電源70は、振動体10と、変圧器50の出力側の中点と接続されており、2つの電極20はそれぞれ変圧器50の出力側の一端および他端に接続されている。この構成においては、入力部60に音響信号が入力されると入力された音響信号に応じた電圧が電極20および振動体10にそれぞれ印加される。
次に、静電型スピーカ1の動作について説明する。
入力部60に入力された音響信号が変圧器50に供給され、変圧器50から印加される電圧によって対向する電極20Uと電極20Lとの間に電位差が生じると、振動体10を図中のZ方向側またはZ方向と反対の方向(−Z方向)側へ引き寄せる静電力が振動体10に働く。
クッション材40Lは弾性を有しており、クッション材40Lの波形は規則的に並んでいるため、波形が元の形状に戻ろうとする力は、クッション材40Lの面内でばらつきがなく均等となる。このようにクッション材40Lの弾性がクッション材40Lの面内で均等であると、振動体10が静電力で変位した時においては、エステルウールで振動体10を支持したときのように振動体10の変位のばらつきが生じないため、音響信号を入力した時に音響信号が正しく再生されることとなる。
クッション材40Uも弾性を有しており、クッション材40Uの波形も規則的に並んでいるため、波形が元の形状に戻ろうとする力は、クッション材40Uの面内でばらつきがなく均等となる。このようにクッション材40Uの弾性もクッション材40Uの面内で均等であるため、振動体10が静電力で変位した時においては、エステルウールで振動体10を支持したときのように振動体10の変位のばらつきが生じず、音響信号を入力した時に音響信号が正しく再生されることとなる。
また、電極20と振動体10との距離を短くした場合、シート状のエステルウールでは、薄くすると振動体を同じ量だけ変位させるのに要する力がエステルウールが厚い場合と比較して大きくなり、振動体10の変位量が小さくなるが、本発明においては、クッション材40そのもののを薄くすることが可能であり、薄くしても波形が変形して振動体10の変位量が確保され、振動体10がリニアに変位する。
なお、波形の大きさは、振動体をリニアに変位させるような範囲で音響特性に合わせて適宜設定すればよく、例えば、静電型スピーカを薄型のものにする場合には、波形の波のピッチを2〜4mm、高さを0.3mmとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。
例えば、図9に示したクッション材40のように波の方向をX方向にした場合、X方向に沿ったフィラメントの数をY方向に沿ったフィラメントの数より少なくする。このように、波の方向と同じ方向に延びるフィラメントの数を変えると、クッション材40の弾性も変わることとなり、ひいては振動体10の感度も変わることとなる。これにより、フィラメントが縦方向と横方向とで同じ場合と比較して振動体10の変位に要する力を小さくすることができ、最低共振周波数を下げてスピーカの再生帯域を低域へ広げることができる。
Claims (6)
- 導電性を有する第1電極と、
導電性を有し前記第1電極に対向して離間配置された第2電極と、
導電性を有し、前記第1電極と前記第2電極との間において前記第1電極および前記第2電極と離間して配置された振動体と、
波形で弾性を有し、前記振動体と前記第1電極との間に配置された第1クッション材と、
波形で弾性を有し、前記振動体と前記第2電極との間に配置された第2クッション材と
を有する静電型スピーカ。 - 前記1クッション材と前記第2クッション材は、第1方向に沿って配列された複数のフィラメントと、前記第1方向とは異なる第2方向に沿って配列された複数のフィラメントとを加熱して接着した不織布を波形に成形して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の静電型スピーカ。
- 前記第1方向に沿って配列されたフィラメントの数と、前記第2方向に沿って配列されたフィラメントの数が異なることを特徴とする請求項2に記載の静電型スピーカ。
- 前記第1クッション材と前記第2クッション材においては、波形の波の方向が前記第1方向と同じであり、前記第1方向に沿ったフィラメントの数が、前記第2方向に沿ったフィラメントの数より少ないことを特徴とする請求項3に記載の静電型スピーカ。
- 前記第1クッション材と前記第2クッション材は、表面から裏面に貫通するスリットを複数有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の静電型スピーカ。
- 前記第1クッション材と前記第2クッション材とで波形の波の方向が異なることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の静電型スピーカ。
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