JP5082267B2 - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

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本発明は電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、特に高速操舵(急転舵、高速転舵)時のハンドルの追従性能を改善すると共に、通常操舵状態(通常操舵時)の操舵性能、操舵音を維持したまま操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置の制御装置に関する。
車両のステアリング装置をモータの回転力で補助力(操舵補助力)を付与する電動パワーステアリング装置は、モータの駆動力を減速機を介してギア又はベルト等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に補助力を付与するようになっている。このような電動パワーステアリング装置の簡単な構成を、図15を参照して説明する。操向ハンドル1のコラム軸2は減速ギア3、ユニバーサルジョイント4A及び4B、ピニオンラック機構5を経て操向車輪のタイロッド6に連結されている。コラム軸2には、操向ハンドル1の操舵トルクTを検出するトルクセンサ10が設けられており、操向ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が、減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。
また、モータ20はコントロールユニット30からの電流Iによって制御され、コントロールユニット30にはバッテリ14から電力が供給されると共に、イグニションキー11からイグニションキー信号が入力される。更に、コントロールユニット30には、車速センサ12から車速Vが入力されている。
このように構成された電動パワーステアリング装置の制御について、図16を参照して説明する。
先ず、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTと車速センサ12で検出された車速Vとが電流指令値決定部310内のアシストマップ311に入力され、アシストマップ311は操舵トルクT及び車速Vに基づいて操舵補助指令値Irを算出して加算部312に入力する。電流指令値決定部310内には補償値演算部313が設けられており、補償値演算部313では収れん性演算部313A、慣性演算部313B及びSAT(セルフアライニングトルク)313Cで算出された収れん性、慣性及びSATの補償値を加算部314、315で加算し、その加算結果を加算部312で操舵補助指令値Irに加算してトルク指令値Trefを決定する。トルク指令値Trefは電流指令値演算部316に入力され、電流指令値演算部316で電流指令値Irefが演算されて減算部301に入力される。
なお、モータ20がブラシレスモータの場合には、トルク指令値Trefの他にロータの回転角度も電流指令値演算部316に入力して電流指令値Irefが演算される。
一方、モータ20へ供給されるモータ電流Imは電流検出器304で検出され、電流指令値決定部310からの電流指令値Irefと共に減算部301へ入力され、減算部301でその偏差ΔI(=Iref−Im)が算出される。偏差ΔIは電流制御部320内の比例積分制御部に入力される。本例では、比例ゲインKpである比例項321と積分ゲインKiである積分項322とに入力される。比例項321の出力と積分項322の出力は加算部323で加算され、電圧指令値Vrefとして出力される。
PWM制御部302は電圧指令値Vrefを入力し、インバータ303へのPWM信号を出力することにより、電圧指令値Vrefに基づいたPWM信号がインバータ303へ入力される。インバータ303はそのPWM信号に基づいたモータ電流Imをモータ20へ供給し、モータ20を駆動する。
上述は電流制御部320にPI制御を用いた場合の説明であるが、比例積分に関するゲインGiを式で表すと、下記数1のように示される。
Figure 0005082267
つまり、偏差ΔIが小さい値であってもゲインGiが無限大になるため、ハンドル保舵時やゆっくりした操舵時にも電圧指令値Vrefは大きな値として出力され、以下のような問題が発生する。
つまり、最近の電動パワーステアリング装置は大容量化、即ち大電流化しているが、CPUを中心として構成される制御装置に用いられるAD変換器などは、例えば分解能が10bitのままなので、大電流化においてその分解能が相対的に粗くなってきている。そして、この分解能の粗さによって発生するノイズのような演算誤差が、保舵時やゆっくりした操舵時の偏差ΔIが小さい時のゲインが無限大となるフィードバックゲインによって増幅され、ハンドルの振動や騒音となって、運転者に不快な感じを与える問題がある。
ところで、電動パワーステアリング装置の電流制御においては、積分制御(I制御)、比例積分制御(PI制御)や比例積分微分制御(PID制御)が一般的に用いられる。しかし、積分項を含む電流制御は、そのゲインが定常状態において無限大となるために、電動パワーステアリング装置の定常状態である保舵状態やゆっくりした操舵の場合に、ハンドルを介して振動や騒音を感じて、ハンドル操舵に不快感を覚える問題がある。
そこで、特開2000−108916号公報(特許文献1)では、かかる問題を解決すべく、フィードバック制御において、電流指令値Irefと実際のモータ電流Imとの偏差ΔI=Iref−Imを積分項を含む電流制御系に入力する前に調整ゲインを設け、偏差ΔIが小さい場合は調整ゲインを小さくし、偏差ΔIが大きい場合は調整ゲインを大きくするような工夫を施している。
特開2000−108916号公報
しかし、上記従来の電動パワーステアリング装置では、電流フィードバックの偏差に応じて変化する調整ゲインを決定する設計(しきい値)が難しかったり、また、積分項のゲインが無限大であるため、調整ゲインをいくら小さくしても、トータルのゲインは大きくなってしまい、ハンドル保舵時やゆっくりした操舵時に発生する振動や騒音を感じる問題は解決されていない。また、電動パワーステアリング装置の制御装置としてCPUを利用する場合の、実装の問題である離散時間や固定小数点演算なども考慮されていない問題がある。
更に、従来の電流制御部応答性は通常操舵時の転舵音、保舵音、外乱によるノイズを考慮して応答性を設計しており、このため急転舵や高速転舵時のモータ追従性能が不十分であった。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、高速操舵時のハンドルの追従性能を改善すると共に、通常操舵時や中低速操舵時においても操舵性能、操舵音を維持したまま操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置の制御装置を提供することにある。
本発明は、車両の操舵系に操舵補助力を付与するモータと、ハンドルに作用する操舵力を検出するトルクセンサと、前記トルクセンサからの操舵トルク値に基づいて電流指令値を決定する電流指令値決定手段と、モータ電流を検出する電流検出手段と、前記電流指令値及びモータ電流に基づいて電圧指令値を出力する電流制御手段とを具備した電動パワーステアリング装置の制御装置に関し、本発明の上記目的は、前記操舵トルク値、前記電流指令値、車速、前記モータのモータ角度、モータ回転速度の少なくとも1つを用いて前記操舵系の操舵状態を検出する操舵状態検出部と、前記操舵トルク値、前記電流指令値、前記車速、前記モータ回転速度に基づいて高速操舵を判定する高速操舵判定部とを備え、前記電流制御手段がゲインを緩やかに変更する徐変ゲイン部及び進み遅れ関数で成る電流制御器で構成され、前記高速操舵判定部で前記高速操舵が判定された場合、前記徐変ゲイン部のゲインを大きく、前記電流制御器の進角要素のゲインを小さくすると共に、前記操舵状態検出部で保舵が判定された場合、前記徐変ゲイン部のゲインを小さく、前記電流制御器の進角要素のゲインを大きくすることにより達成される。
本発明の上記目的は、前記高速操舵の判定が、前記操舵トルク値が操舵トルク所定値よりも大きい場合、又は前記電流指令値が電流指令値所定値よりも大きい場合、又は前記モータの回転速度が回転速度所定値よりも大きい場合であることにより、或いは前記電流制御器が更にデッドタイム補償機能を有し、前記高速操舵の判定時にデッドタイム補償のパラメータを補正し、フィードバックモデルの位相遅れを小さくすることにより、より効果的に達成される。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の制御装置によれば、操舵トルクT、電流指令値Iref、車速V、モータ角度θ、モータの回転角速度ωの少なくとも1つを用いて操舵状態を検出し、検出された操舵状態に応じて電流制御応答性の制御ゲイン(パラメータ)を補正すると共に、高速操舵状態を判定して電流制御応答性のパラメータを補正するようにしている。このため、高速操舵時のハンドルの追従性能を著しく改善できると共に、通常操舵時(中低速時)の操舵性能、操舵音を維持したまま、より良い操舵フィーリングが得られる。
更に、本発明では、高速操舵状態に電流制御部のパラメータと共に、進角補償のパラメータを補正し、デッドタイム補償のパラメータを補正しているので、急転舵若しくは高速転舵時のモータの追従性を確保することができ、操舵フィーリングも維持することができる。
本発明の電動パワーステアリング装置では、操舵トルクT、電流指令値Iref、車速V、モータ角度θ、モータの回転角速度ωの少なくとも1つを用いて操舵状態を検出し、検出された操舵状態に応じて電流制御部のパラメータを補正すると共に、操舵トルクT、電流指令値Iref、車速V、モータの回転角速度ωに基づいて高速操舵状態を判定し、高速操舵状態時に電流制御応答性、進角補償又はデッドタイム補償のパラメータを補正するようにしている。
以下、本発明の好適な実施例について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例を図16に対応させて示しており、本発明では操舵状態を検出する操舵状態検出部330と、高速操舵を判定する高速状態判定部340とを設けており、電流制御部320はゲインを緩やかに変更する徐変ゲイン部324と、進み遅れ関数で構成されている伝達関数(L・s+R)/(T・s+a)の電流制御器325とで成っている。Lはモータ20のインダクタンス値、Rはモータ20の抵抗値、Tは電流制御器325の時定数、a(>0)は定数である。
図1に示されるように、トルクセンサで検出された操舵トルクTと、車速センサで検出された車速Vとが電流指令値決定部310に入力されて電流指令値Irefが決定されると共に、操舵トルクT及び車速Vは操舵状態検出部330及び高速操舵判定部340に入力される。電流指令値決定部310で決定された電流指令値Irefは減算部301に入力されると共に、操舵状態検出部330及び高速操舵判定部340に入力される。モータ20のモータ電流Imは電流検出器304で検出されて減算器301にフィードバックされ、電流指令値Irefとの偏差ΔI(=Iref−Im)が算出される。また、モータ20にはロータ位置検出センサとしてレゾルバ(若しくはホールセンサ)21が取り付けられており、モータ角度θ及びモータの回転角速度ωが検出されて操舵状態検出部330に入力され、回転角速度ωは高速操舵判定部340に入力される。
操舵状態検出部330で保舵状態が検出されると、保舵信号SSが出力されて電流制御部320内の徐変ゲイン部324及び電流制御器325に入力され、高速操舵判定部340で高速操舵が判定されると、高速操舵信号HSが出力されて電流制御部320内の徐変ゲイン部324及び電流制御器325に入力される。
操舵状態検出部330は、操舵トルクT、電流指令値Iref、車速V、モータ角度θ、モータの回転角速度ωの少なくとも1つを用いて操舵状態(開放、切増し切戻しや保舵)を検出し、保舵状態が検出された場合に保舵信号SSを出力し、通常操舵状態では保舵信号SSを出力しないようにしている。保舵状態の検出については後述する。
また、高速操舵判定部340は操舵トルクT、電流指令値Iref、車速V、モータの回転角速度ωに基づいて高速操舵を判定し、高速操舵が検出されたときに高速操舵信号HSを出力する。高速操舵判定部340は、モータの回転角速度ωに基づくモータ回転数が所定値(スレッショルド)以上のときを高速操舵と判定し、高速操舵信号HSを出力して電流制御部320内の電流制御器325のパラメータを補正する。高速操舵の判定にはモータ回転数を使用するが、パワーステアリングの状態に基づいてという観点から、操舵トルクTや電流指令値Irefも考慮する。例えば通常アスファルト走行(停車を含む)で高速操舵をした場合、モータ回転数、操舵トルクT、電流指令値Irefは大きく、追従性能が必要なためパラメータの補正を行う。また、低摩擦路の場合、モータ回転数は大きいが、操舵トルクTや電流指令値Irefは小さくなるので、追従性能より操舵音、操舵性能を重視し、高速回転と判定せずにパラメータの補正を行わない。例えば、車速条件は所定車速値(スレッショルド)以上の車速Vで緊急回避など追従性能を要求する場合、高速転舵と判定してパラメータの補正を行う。また、車速Vが所定車速値(スレッショルド)以下の低車速や停車のときは、操舵性能、操舵音重視のためにパラメータを通常制御ゲインとする。つまり、車両の状態に基づいてという観点から、車速Vに基づいたパラメータ補正を行う。同様に、操舵トルクTや電流指令値Irefを考慮することも可能である。
減算部301からの偏差ΔI、操舵状態検出部330からの保舵信号SS及び高速操舵判定部340からの高速操舵信号HSは、電流制御部320内の徐変ゲイン部324に入力され、保舵信号SS及び高速操舵信号HSは電流制御器325に入力され、徐変ゲイン部324でゲイン補正された偏差ΔIaが進み遅れ関数の電流制御器325に入力され、電流制御器325から電圧指令値Vrefが出力される。電圧指令値Vref以降の動作は、図16の場合と同様である。即ち、PWM制御部302は電流制御部320からの電圧指令値Vrefを入力し、インバータ303へPWM信号を出力することにより、インバータ303はそのPWM信号に基づいてモータ20へモータ電流Imを供給して駆動する。
図2は操舵状態の時間変化を示しており、操舵状態検出部330からの保舵信号SSが徐変ゲイン部324に入力された場合、つまりハンドルが保舵状態であると判定された場合(図2の時点t5)、ゲインGを徐々に下げて電流制御器325の時定数Tを大きくすることによって、電流制御応答性を保舵状態の電流制御応答性まで下げる(図2の時点t5〜t6)。換言すれば、電流制御部320のゲイン(以下、単に「制御ゲイン」とも称する)を通常操舵状態ゲインG1から保舵状態ゲインG2まで下げる。また、操舵状態検出部330から保舵信号SSが出力されていない場合、つまりハンドルが通常操舵状態であると判定された場合、ゲインを徐々に上げて電流制御器325の時定数Tを小さくすることによって、図2の時点t7〜t8のように電流制御応答性を通常操舵状態の電流制御応答性に戻す。換言すれば、電流制御部320の制御ゲインGを保舵状態ゲインG2から通常操舵状態ゲインG1に上げる。
このように通常操舵状態と保舵状態を検出して制御ゲインGを変化させると、その電流制御応答性の周波数特性は図3に示すようになり、通常操舵状態では操舵性能を確保でき、保舵状態では保舵音性能を確保することができる。
一方、高速操舵判定部340からの高速操舵信号HSが徐変ゲイン部324及び電流制御器325に入力された場合、つまりハンドル操作が高速状態であると判定された場合(図2の時点t1)、電流制御部320の制御ゲインGを上げて電流制御器325の時定数Tを小さくすることによって、電流制御応答性を高速操舵状態の電流制御応答性まで上げる。換言すれば、電流制御部320の制御ゲインGを通常操舵状態ゲインG1から高速状態ゲインG3まで上げる(時点t1〜t2)。また、高速操舵判定部340から高速操舵信号HSが出力されていない場合、つまりハンドルが通常操舵状態であると判定された場合(時点t3)、電流制御部320の制御ゲインを小さくすることによって、電流制御応答性を通常操舵状態の電流制御応答性に戻す。換言すれば、電流制御部320の制御ゲインGを高速状態ゲインG3から通常操舵状態ゲインG1に下げる(時点t3〜t4)。
このように通常操舵状態と高速操舵状態を検出して制御ゲインGを変化させると、その電流制御応答性の周波数特性は図4に示すようになり、通常操舵状態では操舵性能を確保でき、高速操舵状態では追従性能を確保することができる。また、通常操舵状態と高速操舵状態の振幅と位相の周波数特性(ボード線図)は図5の(A)及び(B)のようになり、通常操舵状態と高速操舵状態の位相特性で位相差があるために、進角制御の切替が必要である。
電流制御器325が進み遅れ関数(L・s+R)/(T・s+a)で構成された場合、図3及び図4に示すように定常時(低周波数)のゲインが下がり、徐変ゲイン部324のゲインを下げると更に下がる現象が起こり、電流が大きい時に電流低下が起こる。これを防ぐため、電流制御応答性を切り替える際に、ハンドルが保舵状態であると判定された場合、徐変ゲイン部324のゲインを小さく徐変するのに合せて定数aを0又は小さい値に徐変する。また、ハンドルが通常操舵状態であると判定された場合には、小さくなったゲインを元の値に徐変するのに合せて定数aの値を元の値に徐変する。逆に、ハンドルが高速操舵状態であると判定された場合、徐変ゲイン部324のゲインを大きく徐変するのに合せて定数aを大きい値に徐変する。また、ハンドルが通常操舵状態であると判定された場合には、大きくなったゲインを元の値に徐変するのに合せて定数aの値を元の値に徐変する。
ここで、操舵状態検出部330において、操舵状態が通常操舵状態から保舵状態に切り替わったことを検出する保舵状態判定について説明する。保舵状態判定には、例えば下記(A1)〜(A7)の条件が挙げられる。
(A1)操舵トルクTの微分値(時間変化量)が所定値以下である。
(A2)操舵トルクTが所定値範囲に属する。つまり、T<T<Tが成立する。
(A3)車速Vが所定値以下、例えばV≦8kphの場合である。
(A4)モータ角度θに変化がない場合で、例えばモータ角度センサとしてホールセン
サを用いた場合に、ホールICパターン継続時間≧0.2秒の場合である。
(A5)モータ角度θの微分値が所定値以下である。
(A6)モータの回転角速度ωが所定値以下である。
(A7)電流指令値Irefが所定値範囲で、Iref<Iref<Irefが成
立し、例えば2A<Iref<93Aの場合である。
上記条件(A1)〜(A7)のうち、いくつかの条件を組み合わせて論理積(AND条件)をとり、結果が「TRUE」となったときに操舵状態が通常操舵状態から保舵状態に切り替わったと判断し、保舵信号SSを出力する。
上記条件(A1)〜(A7)以外の場合、或いは前記論理積が「FALSE」の場合、保舵状態から通常操舵状態に戻ったと判断する。例えば、車速Vが大きい時は走行時の操舵性能を確保するため、電流制御応答性を常に通常操舵状態の電流制御応答性とする。また、電流指令値Irefが小さい時は、ハンドル中立位置付近の操舵性能を確保するため、電流制御応答性を保舵状態の電流制御応答性から通常操舵状態の電流制御応答性に戻す。更に電流指令値Irefが大きい時は、電流制御器325の定数aにいくらかの値が入っているとき、電流制御応答性を下げると制御ゲインGも下がり、電流の大きい領域での出力ダウンが大きいため、電流制御応答性を保舵状態の電流制御応答性から通常操舵状態の電流制御応答性に戻す。
一方、高速操舵判定部340は、操舵状態が通常操舵状態から高速操舵状態に切り替わったことを次のように判定する。高速操舵判定部340は、モータの回転角速度ωに基づくモータ回転数が所定値(スレッショルド)以上になったときに高速操舵と判定し、高速操舵信号HSを出力して電流制御部320内の電流制御器325のパラメータを補正する。高速操舵の判定にはモータ回転数を使用するが、パワーステアリングの状態に基づいてという観点から、操舵トルクTや電流指令値Irefをも考慮して判定する。
以上のように、本発明の電動パワーステアリング装置の制御装置では、ハンドルの操舵状態及び高速操舵に応じて、電流制御部の制御ゲイン(時定数T)を補正することで電流制御応答性を変えるようにしている。つまり、ハンドルが保舵状態又は通常操舵状態であると判断された時には、図3に示すように電流制御部320の制御ゲインが小さい値を有する状態に切り替えられるので、保舵音性能(保舵音が発生しない性能)を向上することができる。また、ハンドルが高速操舵状態又は通常操舵状態であると判断された時には、電流制御部320の制御ゲインが大きい値を有する状態に切り替えられるので、追従性能を向上することができる。
上述の実施例の電流制御部320では、電流制御器325の前段に徐変ゲイン部324を設けているが、図6に示すように電流制御器325の後段に設けても良い。図6に示す実施例では、電流制御部320は電流制御器325と徐変ゲイン部326とで構成され、徐変ゲイン部326には電流制御器325からの偏差ΔIbが入力されると共に、保舵信号SS及び高速操舵信号HSが入力される。
図7は電流制御器325の具体例を示す回路図であり、この回路を用いて電流制御器325の時定数Tを変更することができる。図7の回路を適用した電流制御器325では、電流制御応答性変更の前後で出力が一定となるように、積分の中間変数Wn−1を計算すれば、電流制御応答性を急に変えても出力が急変しない。中間変数Wn−1リセットの具体例を数式で表わすと、以下のようになる。
Figure 0005082267
Figure 0005082267
よって、数3において、今回の出力yに前回出力yn−1を代入すれば、今回の出力yが前回出力yn−1に等しくなる。
図8は本発明における電流制御応答性の変更原理を説明するための図であり、例えば図8に示すような電流波形で電流指令値Irefが10Aで、かつ電流検出値Imが図示の電流波形で10Aの場合、電流指令値Irefと電流検出値Imとの偏差ΔIは0Aの電流波形となる。偏差ΔIは電流制御器325に入力され、操舵状態検出部330からの保舵信号SS又は高速操舵判定部340からの高速操舵信号HSが徐変ゲイン部326に入力され、徐変ゲイン部326からは制御ゲインを上下した電圧指令値Vrefが出力される。即ち、保舵信号SSが操舵状態検出部330から徐変ゲイン部326に入力された場合、或いは高速操舵信号HSが高速操舵判定部340から徐変ゲイン部326に入力された場合に電流制御部320の応答性を上げ、追従性能が改善される。また保舵信号SSが入力された場合は応答性を下げ、振動が小さくなり、保舵音が改善される。
ところで、図5(B)に示すように、通常操舵状態と高速操舵状態の周波数応答では位相差があるために進角制御の切替が必要である。進角制御は、ベクトル制御におけるモータ電流の遅れを進角で補償して性能を向上させる機能であり、図1及び図6では進角制御部分を省略している。即ち、ベクトル制御では理論的にトルクリップルをなくす電流指令値を生成する必要があり、トルクリップルをなくすためにはモータ電流に遅れがないことが条件であるが、サンプリング周期や電流制御の遅れにより、モータ電流は電流指令値より遅れることになり、かかる遅れを補償するために進角制御が実施されている(例えば特開2003−189658、特開2005−199735)。本発明では通常操舵状態と高速操舵状態の判定に応じて、進角制御部のパラメータを補正するようにしており、その構成を図1に対応させて図9に示して説明する。
図9に示すように、レゾルバ21からのモータ角度θ及びモータの回転角速度ωは進角制御部350に入力され、高速操舵判定部340からの高速操舵信号HSも進角制御部350に入力され、進角制御部350で進角されたモータ角度θeaがベクトル制御の所定部(例えば2相/3相変換部(図示せず)や3相/2相変換部(図示せず))に入力される。
進角制御部350は図10に示すような構成となっており、レゾルバ21からのモータ回転角速度ωは進角要素351で進角制御され、進角制御された回転角速度ωaが加算部352でモータ角度θと加算され、制限部353で0〜360度内に限定されて出力される。進角制御されたモータ角度θeaがベクトル演算に使用される。進角要素351の構成は図11に示すように、オフセットOsにゲインGAを加算(又は減算)することにより得られる一次関数で出力するものである。なお、図11は正領域のみを示しているが、負領域の場合は点対称の特性であり、進角要素351は下記数4の演算を行う。
(数4)
ωa=ω・GA+sign(ω)・Os

本発明では、進角要素531のゲインGAを通常操舵時と高速操舵時とで切り替える。即ち、進角要素351に高速操舵信号HSが入力されていない場合には、図11に示す実線のゲインGAを使用し、進角要素351に高速操舵信号HSが入力された場合には、図11に示す破線のゲインGB(<GA)を使用する。このように回転角速度ωを操舵状態に応じて進角制御して角度θに加算し、その加算結果を電流指令値の生成時に使用することにより、モータ電流の遅れ量を操舵状態に適合して補償することができ、全領域においてトルクリップルや動作ノイズを減少することができる。
一方、PWM制御部302及びインバータ303は2相モータ20の場合は図12に示すように、スイッチング駆動素子であるFET1〜FET4から成るインバータ部と、FET1〜FET4の各ゲートを制御するゲート制御部とから構成されている。インバータ部はFET1及びFET3による上下アームと、FET2及びFET4による上下アームとで構成されてHブリッジを構成している。ゲート制御部にはPWM制御部302からの電流制御値Vrefが変換部3031に入力され、各FET1〜FET4を駆動するタイミング信号D1〜D4が生成され、ゲート駆動回路3032a,3032b、3033a、3033bへ入力されてFET1〜FET4のゲート駆動が可能なゲート信号が生成される。しかし、タイミング信号3及びD4は直接ゲート駆動回路3033a及び3033bに入力されず、それぞれデッドタイム回路3034及び3035に入力されている。この理由は、次の通りである。
インバータ部を構成する各上下アーム、例えばFET1及びFET3は交互にオン/オフされ、同様にFET2及びFET4も交互にオン/オフされる。しかし、FETは理想スイッチではなく、ゲート信号の指示通りに瞬時にオン/オフせず、ターンオンタイムやターンオフタイムを要する。このため、FET1へのオンの指示とFET3へのオフの指示が同時になされると、FET1及びFET3が同時にオンになって上下アームが短絡する。そこで、FET1及びFET3が同時にオンすることのないように、ゲート駆動回路3032aへオフ信号を与えた場合、ゲート駆動回路3033aに直ちにオン信号を与えず、デッドタイム回路3034でデッドタイムΔtの間をおいてオン信号をゲート駆動回路3033aに与えることにより、FET1及びFET3の上下の短絡を防止している。FET2及びFET4についても同様である。かかるデッドタイムの補償により、電動パワーステアリング装置の制御におけるトルク不足やトルクリップルの問題を解消するが、従来のデッドタイム補償では操舵状態を考慮していない。つまり、デッドタイム補償制御系が通常操舵パラメータに設計してあるため、高速操舵時、電流制御器時定数が変わるとデッドタイム補償タイミングが遅れ、操舵フィーリングが悪化する恐れがある。このため、本発明では高速操舵時、デッドタイム補償制御系を高速操舵用に切り替える。
デッドタイム制御系の構成例を図13に示して説明すると、電流指令値決定部310からの電流指令値Irefは高速操舵判定部340に入力されると共に、デッドバンド特性部(演算部)343に入力される。デッドバンド特性部(演算部)343からのデッドバンド特性はゲイン部345に入力される。デッドバンド特性部(演算部)343は、電流指令値Irefに対して図14に示すような特性のデッドバンド特性を有するデッドタイム補正値DBを出力する。また、モータの検出電流又は電流指令値Irefに基づいてモデル電流IMを生成する電流モデル部341が設けられ、極性判定部342はヒステリシス付き特性でモデル電流の極性を判定するものであり、極性判定部342には電流モデル部341からモデル電流IMが入力され、高速操舵判定部340からの高速操舵信号HSに基づき電流モデル部341が変更される。モデル電流IMは、電流指令値Irefを下記数5の伝達関数で変換することにより得られる(例えば特願2003−310131)。
(数5)
MR(s)=1/(1+Tc・s)
ここで、Tc=1/(2π・fc)であり、fcは電流制御ループのカットオフ周波
数である。

上記数5の1次遅れ関数は、モータを示す伝達関数1/(R+s・L)を電流制御部320、PWM制御部302、インバータ303、電流検出器304を基に導いた電流制御ループのモデル関数である。
実際のモータ電流はノイズを多く含んでおり、これが零電流付近での極性判定を困難なものにしているが、電流モデル部341によりノイズの無い電流指令値Irefを基に1次遅れ回路を介してモータのモデル電流IMを生成し、モデル電流IMに基づいて極性を判定しているので精度が高い。高速操舵判定部340が高速操舵を判定した場合には高速操舵信号HSが電流モデル部341及びゲイン部345に入力され、高速操舵用の特性に切り替えられる。極性判定部342で決定された極性sign(Pi)は乗算部344に入力され、ゲイン部345からのゲイン調整されたDBaと乗算され、デッドタイム補正値Δtとして出力される。
本発明の実施例を示すブロック構成図である。 本発明の動作例を示すタイムチャートである。 本発明の動作例(通常操舵と保舵状態)を示す周波数特性図である。 本発明の動作例(通常操舵と高速操舵状態)を示す周波数特性図である。 通常操舵状態と高速操舵状態の振幅と位相の周波数特性(ボード線図)である。 本発明の他の実施例を示すブロック構成図である。 電流制御器の構成例を示すブロク構成図である。 電流制御応答性の変更原理を説明するための図である。 進角制御部を有する本発明の実施例を示すブロック構成図である。 進角制御部の構成例を示すブロック図である。 進角制御部の動作例を示す特性図である。 PWM制御部及びインバータの構成例を示す結線図である。 本発明によるデッドタイム補償の制御系を示すブロック図である。 デッドバンド特性部の一例を示す特性図である。 従来の電動パワーステアリング装置の一般的な構成図である。 従来の電動パワーステアリング装置の制御装置の一例を示すブロック構成図である。
符号の説明
10 トルクセンサ
12 車速センサ
20 モータ
21 レゾルバ(ホールセンサ)
30 コントロールユニット
302 PWM制御部
303 インバータ
310 電流指令値決定部
311 アシストマップ
313 補償値演算部
316 電流指令値演算部
320 電流制御部
324 徐変ゲイン部
325 電流制御器
330 操舵状態検出部
340 高速操舵判定部
350 進角制御部

Claims (3)

  1. 車両の操舵系に操舵補助力を付与するモータと、ハンドルに作用する操舵力を検出するトルクセンサと、前記トルクセンサからの操舵トルク値に基づいて電流指令値を決定する電流指令値決定手段と、モータ電流を検出する電流検出手段と、前記電流指令値及びモータ電流に基づいて電圧指令値を出力する電流制御手段とを具備した電動パワーステアリング装置の制御装置において、
    前記操舵トルク値、前記電流指令値、車速、前記モータのモータ角度、モータ回転速度の少なくとも1つを用いて前記操舵系の操舵状態を検出する操舵状態検出部と、前記操舵トルク値、前記電流指令値、前記車速、前記モータ回転速度に基づいて高速操舵を判定する高速操舵判定部とを備え、
    前記電流制御手段がゲインを緩やかに変更する徐変ゲイン部及び進み遅れ関数で成る電流制御器で構成され、
    前記高速操舵判定部で前記高速操舵が判定された場合、前記徐変ゲイン部のゲインを大きく、前記電流制御器の進角要素のゲインを小さくすると共に、前記操舵状態検出部で保舵が判定された場合、前記徐変ゲイン部のゲインを小さく、前記電流制御器の進角要素のゲインを大きくすることを特徴とする電動パワーステアリング装置の制御装置。
  2. 前記高速操舵の判定が、前記操舵トルク値が操舵トルク所定値よりも大きい場合、又は前記電流指令値が電流指令値所定値よりも大きい場合、又は前記モータの回転速度が回転速度所定値よりも大きい場合である請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  3. 前記電流制御器が更にデッドタイム補償機能を有し、前記高速操舵の判定時にデッドタイム補償のパラメータを補正し、フィードバックモデルの位相遅れを小さくする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
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