JP5080694B2 - 二段湾曲内視鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡の挿入部に第一湾曲部及び第二湾曲部を備えて構成された湾曲部を有する二段湾曲内視鏡に関する。
内視鏡は、体内に挿入される細長な挿入部を有している。挿入部は、胃、腸等の管腔内に挿入される。管腔は、立体的に複雑に屈曲した形状であるため、挿入部を立体的に屈曲した管腔内深部まで挿入する際には、この挿入部を管腔形状に沿わせて立体的に屈曲させる必要がある。
日本国特開2003−220022号公報(以下、特許文献と記載する)には、第二湾曲部付内視鏡(以下、二段湾曲内視鏡と記載)が示されている。二段湾曲内視鏡は、挿入部の先端部側に先端から順に第1湾曲部と第2湾曲部とを連設している。二段湾曲内視鏡においては、挿入部の基端側に設けられた操作部に第1湾曲部を湾曲操作するための第1湾曲ノブ、および第2湾曲部を湾曲操作するための第2湾曲ノブが配設されている。
この二段湾曲内視鏡によれば、第1湾曲部を第1湾曲ノブの操作で湾曲させる一方、第2湾曲部を第2湾曲ノブの操作で湾曲させることにより、挿入部を複雑に屈曲した管腔内へスムーズに挿入することが可能になる。
ここで、二段湾曲内視鏡を用いて、挿入部を例えば十二指腸から胆道内に挿入する手技を説明する。
術者は、図1に示すように挿入部100を構成する第1湾曲部101を湾曲させて先端部103の図示しない観察光学系を胆道110の開口部に対峙させる。すると、胆道110近傍の画像が、画面(不図示)に表示される。
次に、術者は、画面を観察しつつ、図示しない第1湾曲ノブ、第2湾曲ノブを適宜操作する。そして、第1湾曲部101、第2湾曲部102を湾曲動作させて、図2の矢印Y2に示すように挿入部100を胆道110の深部に向けて挿入していく。
なお、符号104は可撓管部であり、符号111は十二指腸である。
しかしながら、特許文献に示した二段湾曲内視鏡において、第1湾曲部は、第1湾曲ノブの操作によって独立して湾曲動作し、第2湾曲部は第2湾曲ノブの操作によって独立して湾曲動作する構成である。このため、術者が、図1の実線で示すように第1湾曲部101が湾曲されている状態で、第2湾曲部102を湾曲させた場合、この第2湾曲部102の湾曲に伴って第1湾曲部101及び先端部103が破線に示すように移動する。先端部103が破線に示すように移動すると、例えば画面の中央に表示されていた胆道110の画像は、第2湾曲部102の湾曲に伴って画面から徐々に外れていく。この結果、挿入部の胆道内への挿入が困難になる虞れがある。
術者は、第2湾曲部102の湾曲に伴って、画面の中央から胆道110の画像が外れることを防止するため、熟練した技術を有する術者は、以下に示すように2つの湾曲部を湾曲動作させている。即ち、熟練した技術者は、画面上に常に胆道110の画像を表示させるために、第2湾曲部102を所望の方向に所望の量、湾曲させる第2の操作と、第1湾曲部101を第2湾曲部102の湾曲方向とは逆方向に所望の量湾曲させる第1の操作とを繰り返し行っていた。しかし、第2の操作と第1の操作とを繰り返し行う手元操作は、経験の浅い医師にとって煩雑である。そして、目的部位へのアプローチを正確、且つ容易に行えるようになるまでには多くの経験が必要になる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、経験の浅い医師によって、挿入部に設けられた第一湾曲部及び第二湾曲部を湾曲動作させて、目的部位へのアプローチを正確、且つ容易に行える二段湾曲内視鏡を提供することを目的にしている。
本発明の一態様にかかる二段湾曲内視鏡は、二段湾曲内視鏡の挿入部を構成する湾曲部の一方側を構成する第一湾曲部と、前記第一湾曲部に連設され、前記湾曲部の他方側を構成する第二湾曲部と、挿入部の基端に連設された操作部に設けられ、前記第1湾曲部を湾曲動作させる第1操作装置及び前記第2湾曲部を湾曲動作させる第2操作装置を備える湾曲部操作装置と、を具備する第二湾曲部付き二段湾曲内視鏡であって、前記湾曲部操作装置は、少なくとも、前記第1操作装置による前記第1湾曲部の湾曲動作と、前記第2操作装置による前記第二湾曲部及び前記第一湾曲部の連動動作とを可能にする選択的動力伝達機構部を備え、前記選択的動力伝達機構部は、独立/供回り回転機構部であって、前記独立/供回り回転機構部は、前記第1操作装置を構成する軸に一体に固定される断面形状が正多角形の第1回転体、前記第2操作装置を構成するリング形状部材に一体に固定される、前記第1回転体が回動自在に配置される断面形状が正多角形の第1回転体配置用凹部と、前記軸が通過する孔とを備える第2回転体、前記第1回転体配置凹部の内側面と前記第1回転体の外側面とで形成される隙間に配置される予め定められた直径の球部、前記球部が一体に固定される小径部と、摺動部を構成する太径部とを備える複数の段付柱状部材、及び前記軸が通過する貫通孔、前記貫通孔の中心軸方向に細長で前記段付柱状部材の小径部が摺動自在な長孔及び前記段付柱状部材の太径部が摺動自在に配置される空間部を有するケース体、を備えて構成される回転力伝達切替部を具備している。
本発明の他の態様にかかる二段湾曲内視鏡は、二段湾曲内視鏡の挿入部に設けられた湾曲部の一方側を構成する第1湾曲部と、前記第1湾曲部に連設され、前記湾曲部の他方側を構成する第2湾曲部と、牽引されることにより、前記第1湾曲部を湾曲する第1湾曲部用牽引ワイヤーと、牽引されることにより、前記第2湾曲部を湾曲する第2湾曲部用牽引ワイヤーと、前記挿入部の基端に連設された操作部に設けられ、前記第1湾曲部用牽引ワイヤーを牽引することにより前記第1湾曲部を湾曲動作させる第1操作装置と、前記操作部に設けられ、前記第1湾曲部用牽引ワイヤー及び前記第2湾曲部用牽引ワイヤーの両方を同時に牽引することにより、前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部を同時に湾曲動作させる第2操作装置と、前記第1操作装置を操作した際にはその湾曲動作を前記第1湾曲部牽引ワイヤーのみに伝達し、且つ前記第2操作装置を操作した際にその湾曲動作を前記第1湾曲部牽引ワイヤー及び第2湾曲部用牽引ワイヤーの両方に伝達することの可能な独立/供回回転機構部と、を備える。
第一湾曲部及び第二湾曲部を備える挿入部を十二指腸に挿入し、第一湾曲部を湾曲させて先端部の観察光学系を胆道開口部に対峙させた状態、およびその状態において第二湾曲部を湾曲させることによって観察光学系が胆道開口から位置ずれした状態を説明する図 第一湾曲部及び第二湾曲部を備える挿入部を胆道内に挿入している状態を説明する図 図3−図17Dは選択的動力伝達機構部を備える湾曲部操作装置の一実施形態に係り、図3は挿入部に第一湾曲部及び第二湾曲部を備えて構成された湾曲部を有する二段湾曲内視鏡を説明する図 湾曲部を構成する第一湾曲部の第一湾曲部用上方向牽引ワイヤーと、第二湾曲部の第二湾曲部用上方向牽引ワイヤーとの位置関係を説明する図 図4Aの矢印Y4B−Y4B線断面図 図4Aの矢印Y4C−Y4C線断面図 第一湾曲部の上方向の位置と第二湾曲部の上方向の位置とが周方向に対して位置ずれした構成の湾曲部を備えた挿入部の先端部を観察対象に正対させた状態を示す模式図 観察対象を撮像する撮像素子の上下方向を第一湾曲部の上下方向に一致させた内視鏡で撮像した内視鏡画像を示す図 観察対象を撮像する撮像素子の上下方向を第二湾曲部の上下方向に一致させた内視鏡で撮像した内視鏡画像を示す図 第1操作装置、第2操作装置及び選択的動力伝達機構部を備える湾曲部操作装置を説明する図 図6の矢印Y7−Y7線断面図を含む、矢印Y7方向から湾曲部操作装置を見た説明図 独立/供回り回転機構部の構成を説明するノブ軸長手方向断面図 図8の矢印Y9−Y9線断面図 独立/供回り回転機構部の第1回転体を回転させたとき、回転する第1回転体の外側面が球部に当接した状態を説明する図 さらに第1回転体が回転させたときの状態を説明する図 独立/供回り回転機構部の第2回転体を回転させたとき、回転する第2回転体の内側面が球部に当接した状態を説明する図 第2回転体の回転に伴って第1回転体が回転している供回り回転状態を説明する図 内視鏡の挿入部の先端部を十二指腸乳頭近傍まで挿入した状態を説明する図 内視鏡が備える湾曲部操作装置の第1操作装置を操作して湾曲部の第一湾曲部を湾曲させて、胆道開口部を観察する手順を説明する図 内視鏡が備える湾曲部操作装置の第2操作装置を操作して湾曲部の第二湾曲部及び第一湾曲部を供回り湾曲させて、挿入部を胆道内に挿入する手順を説明する図 図17A及び図17Bは湾曲部が有する第一湾曲部及び第二湾曲部の他の構成を説明する図であって、図17Aは上下左右の四方向に湾曲する構成の第一湾曲部を示す図 上下の二方向に湾曲する構成の第二湾曲部を示す図 図17C及び図17Dは湾曲部が有する第一湾曲部及び第二湾曲部の別の構成を説明する図であって、図17Cは上下の二方向に湾曲する構成の第一湾曲部を示す図 上下の二方向に湾曲する構成の第二湾曲部を示す図 湾曲操作装置に選択的動力伝達機構部として逆入力遮断クラッチを備える内視鏡の構成例を説明する図 湾曲操作装置に選択的動力伝達機構部として双方向クラッチを備える内視鏡の構成例を説明する図 図20及び図21は湾曲操作装置に選択的動力伝達機構部として動作状態選択的切替部を備える内視鏡の構成を説明する図であって、図20は動作状態選択的切替部を説明するノブ軸長手方向断面図 図20の矢印Y21−Y21線断面図 オーバーチューブを介して内視鏡の挿入部の先端部を十二指腸乳頭近傍に挿入した状態を説明する図 内視鏡の挿入部が備える湾曲部を湾曲させて、胆道を観察する手順を説明する図 オーバーチューブが備える湾曲部と、内視鏡の挿入部が備える湾曲部とをそれぞれ湾曲させて挿入部を胆道内に挿入する手順を説明する図 湾曲部付オーバーチューブの構成を説明する図 図24−図26は湾曲部付オーバーチューブの別の構成例に係り、図24はオーバーチューブが備える把持部の構成を説明する図 図24の矢印Y25−Y25線断面図 オーバーチューブの作用を説明する図 湾曲部の基端側と可撓管部の先端側を連結する硬質部材で構成された連結管を備える挿入部であって、その挿入部の先端部を胆道内に挿入した状態を説明する図 図27で示したように胆道内に挿入部の先端部を配置した状態で、挿入部を押し込む操作を行った際に発生し得る不具合を説明する図 図27で示したように胆道内に挿入部の先端部を配置した状態で、挿入部を押し込む操作を行った際に期待される挿入部の胆道内への挿入状態を示す図 処置具チャンネルを備える内視鏡と、その処置具チャンネルに挿通される内視鏡挿入補助具とを備える内視鏡システムを説明する図 図31−図34は内視鏡の挿入部を胆道内へ挿入する手順を説明する図に係り、図31は挿入部の先端部を胆道内に挿入した状態を説明する図 内視鏡の処置具導出孔からカテーテル本体を胆道内に導出し、胆道深部に収縮状態のバルーンを配置した状態を説明する図 バルーン内に送気を行って膨張させたバルーンを胆道深部に留置した状態を説明する図 チャンネル孔の当接面にプッシャーチューブの先端面を当接させた状態にして挿入部の押し込み操作を行い、挿入部を留置したバルーン近傍に移動させた状態を説明する図 外装チューブの先端面を当接面から離間させた状態における処置具の不具合を説明する図 外装チューブの先端面を当接面に当接させることによって処置具導出孔からスムーズに導出される処置具を説明する図 図36−図41は内視鏡挿入補助具の他の構成例を説明する図に係り、図36は他の構成の内視鏡挿入補助具を説明する図 バルーンシースの先端部の構成を説明する斜視図 図36の矢印Y38−Y38線断面図 図36の矢印Y39−Y39線断面図 胆道深部に導出させたバルーン内に送気を行ってバルーンを胆道深部に留置した状態を説明する図 チャンネル孔の当接面にプッシャー部の押圧リングを当接させた状態にして押し込み操作を行い、挿入部を留置したバルーン近傍に移動させた状態を説明する図 図42−図45Dは、直視内視鏡用高周波切開具の構成及び作用説明する図に係り、図42は高周波切開具部及びバルーンカテーテル部を備え、ナイフ部が外層シース内に収納されている直視内視鏡用高周波切開具を説明する図 外層シースの外側に突出されたナイフ部を有する直視内視鏡用高周波切開具を説明する図 ナイフ部の構成を説明する図 図44Aの矢印Y44B−Y44B線断面図 図45A−図45Dは直視内視鏡用高周波切開具の作用を説明する図に係り、図45Aは、内視鏡挿入部の湾曲部を湾曲させて、先端部を胆道開口部に対向させて、胆道内にバルーンシースを挿入した後、胆道内に留置されたバルーンを説明する図 胆道内にバルーンを留置した状態で行うESTを説明する図 EST終了後、バルーンシースを胆道深部に挿入し、胆道深部に留置されるバルーンを説明する図 胆道深部にバルーンを留置した状態でバルーンシースをガイドにして挿入される内視鏡挿入部を説明する図 図46−図49Bは直視内視鏡用高周波切開具の他の構成例及び作用を説明する図に係り、図46は他の構成の直視内視鏡用高周波切開具を説明する図 ナイフ部の構成を説明する図 ナイフ部を外層シース内に収納した状態を説明する図 図49A及び図49Bは直視内視鏡用高周波ナイフの作用を説明する図に係り、図49Aは胆道内にバルーンを留置させたときのバルーンと外層シースとの位置関係を説明する図 胆道内にバルーンを留置した状態で行うESTを説明する図 図50−図52Bは切開方向の設定を容易に行える直視用高周波ナイフの構成例及びその作用を説明する図に係り、図50は外層シースの先端に回転方向規制部材を設けた直視用高周波ナイフを説明する図 図50の矢印Y51−Y51線断面図 図52A及び図52Bは直視内視鏡用高周波ナイフの作用を説明する図に係り、図52Aは表示装置の画面上に表示される胆道開口部とマーカーとの最良の位置関係を説明する図 表示装置の画面上に表示された胆道開口部と所望する方向に突出したナイフ部とを説明する図 切開方向の設定を容易に行える直視用高周波ナイフの他の構成を説明する図 摺動リングと薄板部材との配置関係を説明する図 第2絶縁チューブに位置決め部を有する直視用高周波ナイフを説明する図 第2絶縁チューブに設けた位置決め部の作用を説明する図
以下、図3−図16を参照して本発明の実施形態を説明する。
図3に示す内視鏡1は、二段湾曲内視鏡である。内視鏡1は、細長の挿入部2と、操作部3と、可撓性を有するユニバーサルコード4とを備えて構成されている。挿入部2は、可撓性を有する。操作部3は、挿入部2の基端側に設けられている。ユニバーサルコード4は、操作部3の側部から延出している。ユニバーサルコード4の端部には、内視鏡コネクター5が設けられている。内視鏡コネクター5は、外部装置である例えば光源装置(不図示)に着脱自在に接続される
挿入部2は、先端側から順に、先端部6、湾曲部7、可撓性を有する可撓管部8を連設して構成されている。
本実施形態の内視鏡1は、二段湾曲内視鏡であり、湾曲部7には第一湾曲部71と第二湾曲部72とが備えられている。第一湾曲部71は、湾曲部7の一方側である例えば先端側を構成する。第二湾曲部72は、湾曲部7の他方側である例えば基端側を構成する。
本実施形態において、第一湾曲部71及び第二湾曲部72は、それぞれ例えば複数の湾曲駒を連接して少なくとも二方向、例えば上下方向に湾曲可能に構成した湾曲部組を備えている。
なお、本実施形態の内視鏡は、胆道への挿入を目的にしている。胆道の走行方向は、挿入部2を挿入する十二指腸乳頭側から正面視して反時計方向に傾いた位置関係である。
そのため、本実施形態の内視鏡においては、挿入部2の胆道への導入性の向上を図る目的で、図4A−図4Cに示すように第一湾曲部用上方向牽引ワイヤー(以下、第1上方向ワイヤーと略記する)15Uの挿通位置と、第二湾曲部用上方向牽引ワイヤー(以下、第2上方向ワイヤーと略記する)29Uの挿通位置とを矢印Y4に示すように周方向に対して反時計方向の位相差を有している。第1上方向ワイヤー15Uは、第一湾曲部71の二点鎖線に示すワイヤーであり、第2上方向ワイヤー295U、第二湾曲部72の二点鎖線に示すワイヤーである。
具体的に、湾曲部7を構成する第一湾曲部71の湾曲部組71aは、第二湾曲部72の湾曲部組72aに対して、可撓管部8側から反時計方向に角度θだけ傾けて連結されている。角度θは、5度より大きく45度より小さな範囲内である。
図4Bに示すようにワイヤー保持部材72bは、湾曲部組72aの図中上方向に一致する上位置に固定される。ワイヤー保持部材72bには第2上方向ワイヤー29Uが挿通される。
これに対して、ワイヤー保持部材71buは、図4Cに示すように図中上方向に対して角度θ(例えば30度)傾いて配置された湾曲部組71aの上位置に固定される。そして、湾曲部組71aにおいて、ワイヤー保持部材71bdは、中心点を挟んでワイヤー保持部材71buに対向して固定される。ワイヤー保持部材71buには第1上方向ワイヤー15Uが挿通され、ワイヤー保持部材71bdには第1下方向ワイヤー15Dが挿通される。
この構成によれば、挿入部2を胆道に挿入する際、第一湾曲部71を湾曲動作させることにより、第一湾曲部71と胆道の走行方向とを一致させて、良好な挿入性を得ることが可能になる。また、第一湾曲部71と第二湾曲部72とを備える湾曲部7内に挿通されるワイヤーの数量を必要最小限にして挿入部2の細径化を実現することができる。
本実施形態の二段湾曲内視鏡1では、湾曲部7を構成する第一湾曲部71が第二湾曲部72に対して可撓管部8側から見て反時計方向に予め定めた角度、位置ずれして連結されている。このため、図示しない撮像素子は、第一湾曲部71の上下方向を基準に配置すること、或いは、第二湾曲部の上下方向を基準にして配置することが可能となる。
撮像素子の画素配列の垂直方向と、図5Aに示す第一湾曲部71の上下方向(U1D1)とを一致させた構成の内視鏡では、図5Bの表示画面107に表示される内視鏡画像の上下方向と第一湾曲部71の上下方向とが一致する。そのため、例えば図5Aに示すように第二湾曲部72の上下方向(図中U2D2方向)に一致するように直立した観察対象105を、先端部6の先端面に設けられている観察窓(不図示)を通して観察した場合、観察対象105の内視鏡画像106は、表示画面107上で時計方向に傾いて表示される。
この構成によれば、内視鏡1の第1湾曲部71は、通常観察時、第2湾曲部72に比べて頻繁に操作されるため、通常観察時において良好な観察性を得ることが可能になる。
一方、撮像素子の画素配列の垂直方向と、図5Aに示す第二湾曲部の上下方向(U2D2)とを一致させた構成の内視鏡では、図5Cの表示画面107に表示される内視鏡画像の上下方向と、第二湾曲部72の上下方向とが一致する。そのため、前記図5Aで示したように観察対象105を観察する場合、観察対象105の内視鏡画像106は、表示画面107上で傾くことなく表示される。
この構成によれば、経験の浅い、術者にとって最も困難な手元操作である胆道挿入手技において、良好な観察性能を得ることが可能になる。
図3に示すように操作部3には、前記湾曲部7を湾曲操作するための湾曲部操作装置9が設けられている。湾曲部操作装置9は、第1操作装置10と、第2操作装置20とを備えて構成されている。第1操作装置10は、例えばリング形状の湾曲ノブ11を備えている。第2操作装置20は、例えば棒状の湾曲レバー21を備えている。
符号11sは、湾曲ノブ固定レバーであり、湾曲ノブ11を所望の回転位置に固定保持する。
ここで、図6及び図7を参照して、第1操作装置10及び第2操作装置20と、第一湾曲部71及び第二湾曲部72との関係を説明する。
図6、図7に示すように第1操作装置10は、湾曲ノブ11と、ノブ軸12と、スプロケット13とを備えて構成されている。一方、第2操作装置20は、湾曲レバー21と、レバー本体22と、直動リンク機構23とを備えて構成されている。符号30は、後述する選択的動力伝達機構部を構成する独立/供回り回転機構部である。
まず、第1操作装置10の構成を説明する。
湾曲ノブ11は、第一湾曲部71を上下方向に湾曲させるためのノブである。第一湾曲部71を上方向に湾曲動作させる際、図7に示す湾曲ノブ11は、反時計方向に回転操作される。
ノブ軸12は、湾曲ノブ11の一平面に立設している。ノブ軸12の長手軸は、湾曲ノブ11の中心に一致している。ノブ軸12と湾曲ノブ11とは、ネジ部材による螺合、接着、溶接等によって一体固定されている。
スプロケット13は、ノブ軸12の予め定められた位置に軸着されている。スプロケット13には、チェーン14が噛合して配置される。チェーン14の一端部には、第一上方向ワイヤー15Uの基端部が固定されている。一方、チェーン14の他端部には、第一湾曲部用下方向牽引ワイヤー(以下、第1下方向ワイヤーと略記する)15Dの基端部が固定されている。
第1上方向ワイヤー15Uの先端部及び第1下方向ワイヤー15Dの先端部は、それぞれ、第一湾曲部71の湾曲部組71aを構成する図示しない第一湾曲部先端湾曲駒の予め定められた位置に固設されている。
上述のように構成した第1操作装置10によれば、術者が湾曲ノブ11を例えば反時計方向に湾曲操作すると、まず、該ノブ11の回転に伴ってノブ軸12及びスプロケット13が反時計方向に回転する。次に、スプロケット13の回転に伴ってチェーン14及び第1上方向ワイヤー15Uが図7の矢印Y7a方向に移動される。この結果、第一湾曲部71が上方向に湾曲動作する。
一方、術者によって湾曲ノブ11が例えば時計方向に湾曲操作されると、該ノブ11の回転に伴ってノブ軸12及びスプロケット13が時計方向に回転する。すると、スプロケット13の回転に伴ってチェーン14及び第1下方向ワイヤー15Dが図7の矢印Y7b方向に移動される。この結果、第一湾曲部71が下方向に湾曲動作する。
次に、第2操作装置20の構成を説明する。
湾曲レバー21は、第二湾曲部72を上下方向に湾曲させるためのレバーである。湾曲レバー21は、第二湾曲部72を上方向に湾曲動作させる際、図7の矢印Y7cに示すように破線の位置から実線の位置方向に回転される。
レバー本体22は、貫通孔24を有するリング形状部材である。レバー本体22の外周面からは、湾曲レバー21が突設している。図6、図7に示すようにレバー本体22の貫通孔24は、凹部24aと、連通孔24bとを有して構成されている。凹部24aは、独立/供回り回転機構部30が配設される。連通孔24bは、凹部24aと外部とを連通する。
なお、レバー本体22と湾曲レバー21とは一体構造であっても、別体構造であってもよい。レバー本体22と湾曲レバー21とが別体の場合、レバー本体22と湾曲レバー21とはネジ部材による螺合、接着、溶接等で一体に構成される。
レバー本体22には直動リンク機構23を構成する突起部22Lが設けられている。突起部22Lは、湾曲レバー21に対して予め対応した位置に一体に設けられている。
なお、レバー本体22と突起部22Lとは一体構造であっても、別体構造であってもよい。レバー本体22と突起部22Lとが別体の場合、上述したレバー本体22と湾曲レバー21と同様に、ネジ部材による螺合、接着、溶接等で一体に構成される。
直動リンク機構23は、突起部22Lと、駆動力伝達棒25と、摺動部材26と、連結ピン27とを備えて主に構成されている。突起部22Lには取付部22aが設けられている。取付部22aには、連結ピン27が突設されている。連結ピン27には、駆動力伝達棒25の一端部が回動自在に連結されている。
摺動部材26は、操作部3内に設けられた摺動溝28内に摺動自在に配置されている。摺動部材26の一面側には連結ピン27が突設している。連結ピン27には、駆動力伝達棒25の他端部が回動自在に連結されている。
摺動部材26の先端側端部には第2上方向ワイヤー29Uの基端部が固定されている。第2上方向ワイヤー29Uの他端部は、第二湾曲部72の湾曲部組72aを構成する、図示しない第二湾曲部用先端湾曲駒の予め定められた位置に固設されている。
本実施形態において、第2湾曲部72は、湾曲レバー21を図7中の実線の位置に配置することによって、上方向に対して最大の湾曲状態になる。このとき、直動リンク機構23を構成する摺動部材26は、湾曲部操作装置9側に移動されている。
なお、湾曲レバー21は、図示しない固定摘みによって、所望の回転位置に固定可能に構成されている。また、本実施形態の第二湾曲部72は、湾曲レバー21の操作によって上方向の一方向にのみ湾曲する構成である。
上述のように構成した第2操作装置20によれば、術者によって湾曲レバー21が図7の破線に示す位置から矢印Y7c方向に湾曲操作されると、湾曲レバー21と一体なレバー本体22が図中時計方向に回転する。
レバー本体22の回転に伴って、レバー本体22に一体な突起部22Lが破線に示す位置から時計方向に回転する。すると、レバー本体22の突起部22Lの取付部22aに連結ピン27を介して連結されている駆動力伝達棒25が移動される。駆動力伝達棒25は、移動に伴って、摺動部材26を摺動溝28内で破線に示す位置から矢印Y7d方向に移動させる。この結果、摺動部材26に固定された第2上方向ワイヤー29Uが牽引されて第二湾曲部72が上方向に湾曲動作する。
最後に、独立/供回り回転機構部30について説明する。
図8、図9に示すように独立/供回り回転機構部30は、第1回転体31と、回転力伝達切替部32とを備えて構成されている。
第1回転体31は、断面形状が正四角形の直方体である。第1回転体31は、中央貫通孔31aを備えている。中央貫通孔31a内にはノブ軸12が挿通される。第1回転体31は、ノブ軸12の長手軸所定位置に、例えばネジ部材によりノブ軸12に一体的に固定される。したがって、第1回転体31は、ノブ軸12の回転に伴って一体に回転する。
回転力伝達切替部32は、第2回転体33と、ケース体34と、移動部材35と、球部36とを備え構成されている。
第2回転体33は、円柱部材である。第2回転体33は、レバー本体22の貫通孔24を構成する凹部24aにネジ部材による螺合、接着、溶接等によって一体に固定される。したがって、第2回転体33は、レバー本体22の回転に伴って一体に回転する。
第2回転体33には、第1回転体配置用凹部(以下、配置凹部と略記する)33aと、連通孔33bと、が形成されている。配置凹部33aは、断面形状が例えば正四角形である。連通孔33bは、配置凹部33aと外部とを連通する。
第1回転体31は、配置凹部33a内に回転自在に配置される。連通孔33b内にはノブ軸12が回動自在に配置される。
ケース体34は、例えば凹部を有するケース本体34aと、蓋体34bとの例えば二体構造である。ケース本体34aは、第2回転体33にネジ部材による螺合、接着、溶接等によって一体に固定される。一方、蓋体34bは、ケース本体34aにネジ部材による螺合、接着、溶接等によって一体に固定される。
ケース本体34aにはノブ軸12が回動自在に挿通される貫通孔34cが形成されている。蓋体34bにもノブ軸12が回動自在に挿通される貫通孔34dが形成されている。ケース本体34aには、ケース本体外側から貫通孔34cの中心軸方向に向かって細長な複数の貫通孔である長孔34eが形成されている。複数の長孔34eは、配置凹部33aの断面形状に合わせて、4つ形成されている。つまり、本実施形態において、複数の長孔34eは、貫通孔34cの中心軸を中心に周方向に90度間隔で形成されている。
移動部材35は、断面形状が略T字形状な段付柱状部材である。移動部材35は、例えば太径部35aと小径部35bとを備えて構成されている。太径部35aは、摺動部であって、空間部34f内に摺動自在に配置される。空間部34fは、ケース本体34aと蓋体34bとで構成される。小径部35bは、長孔34eを通過して配置凹部33a内に配置される。太径部35aは、空間部34f内で摺動自在で、且つ、小径部35bは長孔34eに対して摺動自在である。つまり、移動部材35は、長孔34eに沿って移動可能である。
球部36は、移動部材35の小径部35bの先端部に固設される。球部36は、直径寸法を予め定められた寸法に設定されている。具体的に、球部36の直径は、対向して配置される配置凹部33aの内側面33cと第1回転体31の外側面31cとの隙間を基に設定されている。
図10中の矢印に示すように、第1回転体31が、例えば図中時計回りに回転されると、外側面31cが球部36に当接する。その後、球部36は、第1回転体31の回転に伴って図10の矢印Y10に示すように長孔34eに沿って移動されていく。
その後、第1回転体31がさらに回転することによって、球部36は、図11の矢印Y11に示すように配置凹部33aの隅部まで移動される。この結果、第1回転体31は、球部36によって回転を妨げられることなく、単独で時計回りに回転する。
なお、第1回転体31が反時計方向に回転されたときには、第1回転体31は単独で反時計回りに回転する。図10、11に示す破線の円は、第1回転体31の4つの角の移動軌跡である。また、上述した実施形態においては、ケース本体34aに空間部34fを構成する凹部を設ける構成としている。しかし、蓋体34bに空間部34fを構成する凹部を設けるようにしてもよい。
一方、図12の矢印に示すように第2回転体33が、例えば図中時計回りに回転されると、内側面33cが球部36に当接する。その後、球部36は、第2回転体33の回転に伴って図12の矢印Y12に示すように長孔34eに沿って移動されて外側面31cに当接する。
その後、第2回転体33がさらに回転することによって、球部36は、図13に示すように内側面33cと外側面31cとによって挟持された状態で保持される。つまり、第2回転体33と第1回転体31とによって球部36を挟まれて一体になる。
この結果、第2回転体33の回転駆動力が球部36を介して第1回転体31に伝達される。すると、第2回転体33の矢印Y13aに示す時計回りの回転に伴って、第1回転体31も矢印Y13bに示すように時計回りに回転する。つまり、第1回転体31は、第2回転体33の回転に伴って回転される。
上述したように独立/供回り回転機構部30の第1回転体31は、第1操作装置のノブ軸12に一体的に固定され、該機構部30の第2回転体33は第2操作装置の凹部24aに固定されている。
この結果、術者によって湾曲ノブ11が例えば図7中の時計方向に操作されると、該ノブ11の回転に伴って図9に示すノブ軸12及び第1回転体31も時計方向に回転される。すると、上述したように第一湾曲部71が単独で上方向に湾曲動作する。一方、術者によって湾曲ノブ11が例えば図7中の反時計方向に操作されると、該ノブ11の回転に伴って図9に示すノブ軸12及び第1回転体31も反時計方向に回転される。この結果、上述したように第一湾曲部71が単独で下方向に湾曲動作する。
術者によって湾曲レバー21が図7中の破線に示す位置から矢印Y7c方向に操作されると、湾曲レバー21が一体なレバー本体22が時計方向に回転される。このとき、レバー本体22の凹部24aに一体な第2回転体33が時計方向に回転すると共に、レバー本体22に一体な突起部22Lが時計方向に回転する。この結果、上述したように第1回転体31が、第2回転体33の回転に伴って回転して、第二湾曲部72が上方向に湾曲動作する一方、第一湾曲部71が第二湾曲部72の湾曲方向とは逆方向の下方向に湾曲動作する。
このように、本実施形態の独立/供回り回転機構部30によれば、湾曲ノブ11の操作を選択すると、第一湾曲部71だけを湾曲させる操作を行うことができる。一方、湾曲レバー21の操作を選択すると、第2湾曲部72を湾曲させる操作に伴って第1湾曲部71を所定方向に湾曲させる操作を行うことができる。つまり、本実施形態の独立/供回り回転機構部30では、湾曲ノブ11によって第1湾曲部71だけを湾曲させる単独操作と、湾曲レバー21によって第2湾曲部の湾曲動作に伴って第1湾曲部を湾曲させる供回り操作とを選択的に行える。
なお、本実施形態において、第1回転体31の断面形状を正四角形としている。しかし、第1回転体31の断面形状は、正四角形に限定されるものではなく、正三角形、正六角形、正八角形等の正多角形であってもよい。そして、第1回転体31が配置される配置凹部33aの断面形状も正四角形に限定されるものではなく、第1回転体31の形状に一致して構成される。
上述のように構成した二段湾曲内視鏡1の作用を説明する。
術者は、図14に示す胆道110に第二湾曲部付き内視鏡1の挿入部2を、挿通させる手技を行うものとする。その際、術者は、まず、挿入部2の先端部6を予め十二指腸乳頭112近傍の所望の位置に挿入する。
次に、術者は、第二湾曲部付き内視鏡1で胆道110の内視鏡画像を得る。その際、術者は、操作部3に設けられた湾曲部操作装置9を構成する第1操作装置10の湾曲ノブ11を湾曲操作する。すなわち、術者は、先端部6を胆道110に対向させるため、湾曲ノブ11を操作して第一湾曲部71を上方向に湾曲させていく。
すると、第一湾曲部71の上方向への湾曲に伴って、先端部6に設けられている図示しない観察光学系によって胆道110が撮像され、図示しない表示装置の画面に胆道110を含む内視鏡画像が表示される。術者は、図15に示すように先端部6の先端面を胆道開口部に対峙させて所望の内視鏡画像を得た後、挿入部2の胆道110内への挿入手技を開始する。
ここで、術者は、挿入部2の先端部6を胆道110内に挿入するため、操作部3に設けられた湾曲部操作装置9を構成する第2操作装置20の湾曲レバー21を湾曲操作する。すると、術者の湾曲レバー21の操作に伴って、第二湾曲部72が上方向に湾曲動作するとともに、第1湾曲部71が下方向に湾曲動作する。
言い換えれば、術者の湾曲レバー21の操作によって、第二湾曲部72は徐々に上方向に湾曲する一方、上方向に湾曲されていた第1湾曲部71が徐々に直線化される。この結果、術者は、胆道110の画像を常に画面の所望の位置に表示させて、図16に示すように挿入部2を胆道110の深部に向けて挿入することが可能になる。
このように、二段湾曲内視鏡の操作部に、挿入部に設けられた第一湾曲部及び第二湾曲部で構成された湾曲部を湾曲操作する湾曲部操作装置を設ける。この湾曲部操作装置には、第一湾曲部を湾曲操作する第1操作装置と、第二湾曲部を湾曲操作する第2操作装置と、第2操作装置の湾曲操作に連動して第1操作装置を湾曲操作させて第2湾曲部を一方向に湾曲させる一方第1湾曲部を一方向とは逆方向に湾曲させる、選択的動力伝達機構部とを設ける。
この結果、術者は、湾曲部に設けられた第一湾曲部及び第二湾曲部を、操作部に設けられた二種類の操作装置を湾曲操作する煩わしさから解放されて、最も困難な手元操作の1つである胆道挿入手技を容易に行うことができる。
なお、本実施形態の内視鏡1においては、前記図4B、4Cで示したように湾曲部7を構成する第一湾曲部71を上下方向に湾曲する構成にし、第二湾曲部72を上方向に湾曲する構成にしている。しかし、湾曲部7を構成する各湾曲部71、72の構成はこれに限定されるものではなく、図17A及び図17Bに示す構成、或いは図17C及び図17Dに示す構成であってもよい。
図17A及び図17Bに示す湾曲部7は、第一湾曲部71が上下左右の四方向に湾曲する構成で、第二湾曲部72が上下の二方向に湾曲する構成である。一方、図17C及び図17Dに示す湾曲部7は、第一湾曲部71及び第二湾曲部72がそれぞれ上下の二方向に湾曲する構成である。
また、上述した実施形態においては、第1操作装置10と、第2操作装置20とを備える湾曲部操作装置9に、選択的動力伝達機構部として、第1回転体31と、回転力伝達切替部32とを備えた独立/供回り回転機構部30を設ける構成としている。
しかし、湾曲部操作装置9に設ける選択的動力伝達機構部は、上述した構成に限定されるものではなく、図18に示す逆入力遮断クラッチ40、図19に示す双方向クラッチ50、又は図20、21に示す動作状態選択的切替部60であってもよい。
図18に示す本実施形態の湾曲部操作装置9Aは、選択的動力伝達機構部として逆入力遮断クラッチ40を設けている。逆入力遮断クラッチ40は、日本国特開2006−112524号公報に開示された技術であり、入力軸に入力される回転トルクを出力軸に伝達するが、出力軸から入力軸への逆入力を遮断する。
本実施形態においては、逆入力遮断クラッチ40の入力軸41に第一湾曲部71及び第二湾曲部72を連動して湾曲操作するための湾曲レバー43を固設している。そして、逆入力遮断クラッチ40の出力軸42に第一湾曲部71を単独で湾曲操作するための湾曲ノブ44を固設している。したがって、本実施形態においては、湾曲レバー43と湾曲ノブ44とが操作部3の対向する側面にそれぞれ1つずつ配設される。
出力軸42の予め定められた位置にはチェーン14が噛合配置されるスプロケット13が軸着されている。チェーン14には、第1上方向ワイヤー15Uの基端部及び第1下方向ワイヤー15Dの基端部がそれぞれ固設されている。一方、入力軸41の予め定められた位置には、第2上方向ワイヤー29Uを牽引する直動リンク機構23を備えたレバー本体22が固設されている。
この構成によれば、湾曲レバー43、湾曲ノブ44を湾曲操作することによって上述した実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
図19に示す本実施形態の湾曲部操作装置9Bは、選択的動力伝達機構部として双方向クラッチ50を設けている。双方向クラッチ50は、文献(Origin Technical Journal No.70(2007)に掲載の双方向クラッチロックタイプの開発(渡邉俊一))に示された技術であり、入力軸に動力を与えるとその動力は出力軸へ伝達し、出力軸に動力を与えてもロック機能が働いて、動力を入力軸へ伝達しない。
本実施形態においては、双方向クラッチ50の入力軸51に第一湾曲部71及び第二湾曲部72を連動して湾曲操作するための湾曲レバー53を固設している。そして、双方向クラッチ50の出力軸52に第一湾曲部71を単独で湾曲操作するための湾曲ノブ54を固設している。したがって、本実施形態においても、上述の湾曲部操作装置9Aと同様に、湾曲レバー53と湾曲ノブ54とが操作部3の対向する側面にそれぞれ1つずつ配設される。
出力軸52の予め定められた位置にはたチェーン14が噛合配置されるスプロケット13を軸着されている。チェーンには、第1上方向ワイヤー15Uの基端部及び第1下方向ワイヤー15Dの基端部がそれぞれ固設されている。一方、入力軸51の予め定められた位置には、第2上方向ワイヤー29Uを牽引する直動リンク機構23を備えたレバー本体22が固設されている。
この構成によれば、湾曲レバー53、湾曲ノブ54を湾曲操作することによって上述した実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
図20、21に示すように本実施形態の湾曲部操作装置9Cは、第1操作装置10Cと、第2操作装置20Cと、選択的動力伝達機構部である動作状態選択的切替部60と、を備えて構成されている。
動作状態選択的切替部60は、切替ピン61と、溝62とを備えて構成されている。切替ピン61は、第2操作装置動作切替部を構成する係入部材である。切替ピン61は、レバー本体22Cから突出する湾曲レバー21に押し込み操作可能に設けられる。溝62は、係入部であり、ノブ軸12Cの周方向に等間隔で複数設けられている。
具体的に、第1操作装置10Cは、湾曲ノブ11と、ノブ軸12Cと、スプロケット13とを備えて構成されている。ノブ軸12Cには、レバー本体22Cが回動自在に取り付けられる取付部63が備えられている。取付部63は、所定位置に複数の溝62を規則的に配列している。
一方、第2操作装置20Cは、湾曲レバー21と、レバー本体22Cと、切替ピン61とを備えて構成されている。レバー本体22Cは、貫通孔65を有するリング形状部材である。レバー本体22Cの外周面から突設する湾曲レバー21には、貫通孔65と外部とを連通する連通孔66が形成されている。連通孔66を有する貫通孔65側の開口は、レバー本体22Cの貫通孔内周面をノブ軸12Cの取付部63に配置させた状態において、溝62に対向する。
湾曲レバー21の連通孔66内には、切替ピン61の軸部64が摺動自在に配置される。切替ピン61は、図に示すように押し込み操作したとき、軸先端64aが溝62に配置されて、レバー本体22Cとノブ軸12Cとを一体にする。
符号67は、付勢部材であり、例えば押しバネである。押しバネ67は、切替ピン61の頭部をレバー本体22Cの外周側に付勢している。切替ピン61の軸先端64aは、押しバネ67の付勢力によって、通常、溝62より外側に配置される。
なお、切替ピン61は、図示しない保持摘みによって、軸先端64aを溝62内に配置させた状態、或いは溝62より外側に配置された状態で保持可能に構成されている。
その他の構成は上述した湾曲部操作装置9と同様の構成であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
上述のように構成した第1操作装置10Cによれば、術者によって湾曲ノブ11が例えば時計方向に湾曲操作されると、該ノブ11の回転に伴ってノブ軸12C及びスプロケット13が時計方向に回転する。この結果、上述したように第一湾曲部71が上方向に湾曲動作する。
そして、術者によって湾曲ノブ11が例えば反時計方向に湾曲操作されると、該ノブ11の回転に伴ってノブ軸12C及びスプロケット13が反時計方向に回転する。この結果、上述したように第一湾曲部71が下方向に湾曲動作する。
一方、上述のように構成した第2操作装置20Cでは、湾曲レバーは、切替ピン61の軸先端64aを溝62の外側に配置させた状態、或いは、軸先端64aを溝62内に配置させた状態で操作される。軸先端64aが溝62の外側に配置されているとき、術者によって湾曲レバー21が図中の矢印21a方向に湾曲操作されると、湾曲レバー21と一体なレバー本体22Cがノブ軸12Cに対して反時計方向に回転される。すると、レバー本体22Cに一体な突起部22Lが矢印Y21b方向に回転して、上述したように第二湾曲部72が上方向に湾曲動作する。
一方、術者が、切替ピン61を押しバネ67の付勢力に抗して移動させて、軸先端64aを溝62内に配置させると、レバー本体22Cとノブ軸12Cとが一体になる。このとき、術者によって湾曲レバー21が図中の矢印Y21a方向に湾曲操作されると、湾曲レバー21の回転操作に伴って、レバー本体22Cとノブ軸12Cとが反時計方向に回転する。すなわち、上述した実施形態と同様に、第二湾曲部72が上方向に湾曲動作する一方、第一湾曲部71が下方向に湾曲動作する。
つまり、本実施形態の動作状態選択的切替部60によれば、湾曲レバー21に切替ピン61を設けている。この結果、湾曲レバー21の操作を選択して第二湾曲部72だけを湾曲操作する単独操作と、第2湾曲部72の湾曲操作に伴って第1湾曲部71を所定方向に湾曲操作する供回り操作と、を選択に行うことができると共に、湾曲ノブ11の操作を選択して第一湾曲部71だけを湾曲操作する単独操作をも選択的に行うことができる。
このように、本実施形態においては、内視鏡1の操作部3に切替ピン61を備える湾曲部操作装置9Cを設けている。この結果、術者は、湾曲レバー21を回転操作するとき、選択的に切替ピン61の軸先端64aの位置を、溝62内、或いは溝62の外側に切り替えることにより、第2操作装置20Cを湾曲操作した際に第二湾曲部72と第一湾曲部71とを連動させて湾曲動作させること、或いは第二湾曲部72と第一湾曲部71とをそれぞれ独立して湾曲動作させることができる。
ところで、内視鏡の挿入部を胆道に挿入する手技において、湾曲部付オーバーチューブ (以下、オーバーチューブと略記する)120と、挿入部131に湾曲部132を備える内視鏡130とを組み合わせて行うことが考えられる。符号121は、オーバーチューブ120の湾曲部である。
この場合、術者は、オーバーチューブ120の手元操作、及び内視鏡130の手元操作を適宜行う。具体的に、術者は、まず、図22Aに示すようにオーバーチューブ120の先端を十二指腸乳頭112近傍に配置させるとともに、オーバーチューブ120の先端から内視鏡130の挿入部131を突出させる。このとき、湾曲部132全体をオーバーチューブ120の先端から露出させる。
次に、術者は、図22Bに示すように内視鏡130の湾曲部132を湾曲させて胆道110の内視鏡画像を表示装置の画面上に表示させる。その後、術者は、図22Cに示すように挿入部2の胆道110内への挿入を開始する。このとき、術者は、オーバーチューブ120の湾曲部121を上方向に湾曲させる操作、及び、内視鏡130の湾曲部132を直線化する操作を行い、挿入部131を胆道110の深部に押し進めていく。
上述した手技を行うに当たって、術者は、例えば左手で湾曲操作ノブを有する内視鏡130の操作部を把持する。そして、右手で湾曲操作レバーを有するオーバーチューブ120の把持部を把持していた。
しかしながら、オーバーチューブ120の体内に挿入される挿入長は、患者の管腔長、管腔形状等によって異なる。そのため、オーバーチューブ120の把持部を、常に患者の口元近傍に配置した状態にして、湾曲操作レバーを操作することができなくなる場合がある。
そして、検査中等においては、オーバーチューブ120の把持部が患者の口元から離れてしまった場合、口元と把持部との間に位置するオーバーチューブ120が、チューブの自重及びオーバーチューブ120内に挿通されている挿入部131の自重により垂れ下がることが考えられる。
オーバーチューブ120が上述のように垂れ下がると、体内に挿入されたオーバーチューブの先端位置或いは挿入部の先端位置が変化してしまう。このため、オーバーチューブの把持部を、挿入長に関わらず、常に患者の口元近傍に配置することが可能なオーバーチューブが望まれていた。
図23は湾曲部付オーバーチューブの構成を説明する図である。
図23に示すように湾曲部付オーバーチューブ140は、チューブ体142と、湾曲操作レバー付把持部(以下、把持部と略記する)143とで主に構成されている。チューブ体142は、先端側に湾曲部141を備えている。把持部143は、チューブ体142の基端に配置される。
チューブ体142は、例えば可撓性を有するマルチルーメンチューブである。チューブ体142は、内視鏡130の挿入部131が挿通される大径な貫通孔と、湾曲部141を湾曲操作するための湾曲ワイヤー144が挿通される小径な貫通孔とを備えている。湾曲ワイヤー144の先端部は、湾曲部141の所定位置に固定されている。
チューブ体142の基端部には周状凸部142a、いわゆるフランジが設けられている。周状凸部142aは、把持部143がチューブ体142の基端側から脱落することを防止する。
把持部143は、例えば樹脂部材で硬質なパイプ形状に形成されている。把持部143の貫通孔内にはチューブ体142が軸方向に進退自在に挿通される。つまり、把持部143は、チューブ体142の長手方向に対して進退自在で、かつ周方向に回動自在である。
把持部143には、ピン145を介して湾曲操作レバー146が回動自在に取り付けられている。湾曲操作レバー146の一端部には湾曲ワイヤー144の基端部が固定されている。湾曲ワイヤー144の基端側は、チューブ体142の貫通孔から延出されている。符号147はワイヤーシースである。ワイヤーシース147の内部に湾曲ワイヤー144が挿通される。ワイヤーシース147の先端部は、チューブ体142の小径な貫通孔に一体的に固設されている。該シース147の基端部は、把持部143の所定位置に一体的に固定されている。
湾曲操作レバー146は、把持部143のチューブ体142の長手軸方向の位置に関わらず、湾曲ワイヤー144の牽引量が一定に構成されている。そして、湾曲部141は、図中の実線に示す位置に湾曲操作レバー146を回動操作することによって、図に示す最大湾曲状態になる。なお、湾曲部141は、湾曲操作レバー146が二点鎖線に示す位置のとき直線状態になる。
把持部143は、外表面の所定位置に形成された切り欠き148及び連通孔149を備える。連通孔149は、把持部143の内面と外面とを連通する。したがって、チューブ体142の外表面は、把持部143の切り欠き148及び連通孔149を介して外部に露出される。
したがって、術者は、切り欠き148及び連通孔149を介して露出されたチューブ体142を、把持部143と共に把持できる。この把持状態において、把持部143は、チューブ体142に対して一体に配置される。
上述のように構成したオーバーチューブ140によれば、体内へ挿入されたチューブ体142の挿入長に合わせてオーバーチューブ140の把持部143の位置をチューブ体142に対して移動することができる。また、移動可能な把持部143をチューブ体142に対して一体に配置することができる。
したがって、術者は、常に、把持部143を患者の口元115近傍の所望する位置に配置させて、内視鏡130及びオーバーチューブ140の手元操作を行うことができる。そして、この操作状態おいては、オーバーチューブ140の垂れ下がりが防止される。
なお、オーバーチューブ140の構成は、把持部143に上述した切り欠き148及び連通孔149を設ける構成に限定されるものではなく、図24−図26に示す構成のオーバーチューブ150であってもよい。
図24−図26は湾曲部付オーバーチューブの別の構成例に係り、図24はオーバーチューブが備える把持部の構成を説明する図、図25は図24の矢印Y25−Y25線断面図、図26はオーバーチューブの作用を説明する図である。
図24に示すように本実施形態のオーバーチューブ150の把持部143Aは、第1把持部143fと、第2把持部143rとを備えて構成されている。第1把持部143fは、把持部143Aの先端側を構成し、第2把持部143rは基端側を構成する。
第1把持部143fには、図25に示すように対向する位置関係でチューブ体142の外表面を露出させる一対の連通孔151が形成されている。第2把持部143rは、パイプ形状部材である。その他の構成は、図23に示したオーバーチューブと同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
上述のように構成したオーバーチューブ150によれば、図26に示すように把持部143Aを把持することによって、湾曲操作レバー146を握る動作と、内視鏡130の挿入部131を体内に挿入する手元操作と、オーバーチューブ150を把持する動作とを同時に行うことができる。
その他の作用及び効果は上述した図23のオーバーチューブと同様である。
ところで、図27に示すように内視鏡160の挿入部161においては、湾曲部163の基端側と可撓管部164の先端側とが硬質部材で構成された連結管165によって連結されている。
挿入部161を胆道110に挿入する手技において、術者は、湾曲部163を湾曲させて先端部162を十二指腸乳頭112近傍から胆道110内に挿入する。その後、術者は、挿入部161を胆道110の深部に押し進める。その際、術者は、挿入部161を図28の矢印Y28aに示すように押し込み操作する。
このとき、図28に示すように硬質部である連結管165に、矢印Y28bに示すような力が作用した場合、挿入部161は、小腸113側に押し進められてしまう。この結果、胆道110内に挿入されていた先端部162が、胆道110内から脱落するおそれがある。そして、先端部162が胆道110内から脱落した場合、術者は、挿入部161の胆道110内への挿入手技を初めから行わなければならない。
このため、図29に示すように湾曲部163と可撓管部164とを連結する硬質部材で構成した連結管165を挿入部161に備える内視鏡160において、挿入部161の胆道110内への導入を容易に行うことを可能にする内視鏡が望まれている。
図30は処置具チャンネルを備える内視鏡と、その処置具チャンネルに挿通される内視鏡挿入補助具とを備える内視鏡システムを説明する図、図31−図34は内視鏡の挿入部を胆道内へ挿入する手順を説明する図に係り、図31は挿入部の先端部を胆道内に挿入した状態を説明する図、図32は内視鏡の処置具導出孔からカテーテル本体を胆道内に導出し、胆道深部に収縮状態のバルーンを配置した状態を説明する図、図33はバルーン内に送気を行って膨張させたバルーンを胆道深部に留置した状態を説明する図、図34はチャンネル孔の当接面にプッシャーチューブの先端面を当接させた状態にして挿入部の押し込み操作を行い、挿入部を留置したバルーン近傍に移動させた状態を説明する図、図35Aは外装チューブの先端面を当接面から離間させた状態における処置具の不具合を説明する図、図35Bは外装チューブの先端面を当接面に当接させることによって処置具導出孔からスムーズに導出される処置具を説明する図である。
図30に示すように本実施形態の内視鏡システムは、内視鏡170と、内視鏡挿入補助具であるプッシャー付バルーンカテーテル(以下、プッシャー付カテーテルと略記する)180とを備えて構成されている。内視鏡170は、処置具チャンネル171を備えている。プッシャー付カテーテル180は、処置具チャンネル171内に挿通される。
内視鏡170は、挿入部先端を構成する先端部172に処置具チャンネル171を構成するチャンネル孔173を有している。本実施形態のチャンネル孔173は、処置具挿通孔174と、処置具導出孔175とを備えている。
処置具導出孔175は、処置具挿通孔174と外部とを連通する貫通孔である。処置具導出孔175の内径は、処置具挿通孔174の内径に比べて細径である。したがって、処置具導出孔175の周囲には、平面で構成された当接面176が設けられる。当接面176にはプッシャー付カテーテル180を構成する後述するプッシャーチューブ181の先端面182が当接して配置される。
符号177は、処置具チャンネルチューブであり、処置具チャンネル171を構成する。処置具チャンネルチューブ177の先端部は、先端部172に設けられた連結部179に固設されている。処置具チャンネルチューブ177の基端部は、操作部166に固設されている。符号163は、湾曲部である。
プッシャー付カテーテル180は、プッシャーチューブ181と、バルーンカテーテル183とを備えて構成されている。
プッシャーチューブ181は、軸方向の貫通孔を有する外装チューブ184と、チューブ側把持部185とを備えて構成される。
外装チューブ184は、弾発性を有する。外装チューブ184は、処置具チャンネル171内に挿通可能に構成されている。チューブ側把持部185は、硬質部材で構成されたリング状部材であって、両端部にフランジを有する。チューブ側把持部185は、中央部に長手方向の貫通孔186を備える。外装チューブ184の端部は、貫通孔186の一方側開口に連通して固定されている。
バルーンカテーテル183は、カテーテル本体187と、膨縮自在なバルーン188と、送気ポート189を備えるカテーテル側把持部190とを備えて構成されている。カテーテル本体187は、軸方向貫通孔を有する。カテーテル本体187の先端側部にはバルーン188が設けられ、基端側部にはカテーテル側把持部190が設けられている。送気ポート189には、二点鎖線に示すように送気チューブ191が連結される。
カテーテル本体187は、チューブ側把持部185の貫通孔186、外装チューブ184の貫通孔、及び処置具導出孔175を通過して、先端部172の先端面から予め定めた長さ突出する構成になっている。
また、バルーン188は、送気チューブ191を介して例えば流体としての空気が送り込まれることによって膨張する。送気チューブ191を介して送られる空気は、送気ポート189、カテーテル本体187の貫通孔、及びカテーテル本体187に形成された送気孔192を介してバルーン188内に送り込まれる。
なお、本実施形態において、外装チューブ184が有する貫通孔の内径寸法は、処置具導出孔175の内径寸法より、予め、所定寸法、小さく設定してある。
上述のように構成した内視鏡システムの作用を説明する。
内視鏡170の挿入部178においては、湾曲部163の基端側と可撓管部164の先端側とが硬質部材で構成された連結管165によって連結されている。この挿入部178を胆道110に挿入する手技において、術者は、まず、図31に示すように湾曲部163を湾曲させて先端部172を十二指腸乳頭112近傍から胆道110内に挿入する。
次に、術者は、カテーテル側把持部190を内視鏡操作部166に対して押し込む。すると、図32に示すように挿入部178の処置具チャンネル171内に挿通されているプッシャー付カテーテル180のカテーテル本体187が処置具導出孔175を介して胆道110内に導出されていく。その後、術者が、カテーテル側把持部190をチューブ側把持部185に当接するまで移動させる。この結果、図に示すように収縮状態のバルーン188が胆道110の深部に配置される。
次いで、術者は、送気チューブ191を介してバルーン188内への送気を行う。すると、バルーン188内に空気が送り込まれ、バルーン188が徐々に膨張していく。そして、図33に示すように膨張したバルーン188が胆道110深部に留置される。
次に、術者は、例えば助手に、プッシャーチューブ181を前進させる操作を指示する。前進されたプッシャーチューブ181は、図34に示すようにその先端面182が当接面176に当接する。この当接状態で、プッシャーチューブ181がさらに前進されると、挿入部178を矢印Y34方向に移動させる推進力が働く。
ここで、助手がプッシャーチューブ181を前進させる操作を行いつつ、術者が挿入部178を前進させる手元操作を行う。すると、挿入部178は、留置されたバルーン188に向かって前進していく。そして、先端部172の先端面がバルーン188近傍に到達することによって、硬質部である連結管165が胆道110内に配置される。
この後、術者は、挿入部178を前進させる手元操作等を行って、先端部172を目的部位に到達させる。そして、術者は、送気チューブ191を介してバルーン188内の吸気を行う。すると、膨張していたバルーン188内の空気が抜かれて、バルーン188が収縮した状態になる。
バルーン188が所定の収縮状態に変化したなら、術者は、バルーンカテーテル183を外装チューブ184の貫通孔から抜去する。この後、術者は、必要に応じて、把持鉗子等の処置具をチューブ側把持部185の貫通孔186、外装チューブ184の貫通孔、及び処置具導出孔175を介して挿入部178の先端面から胆道110内に導出させて処置等を行う。
なお、処置具を胆道110内に導出させるとき、外装チューブ184の先端面182を当接面176に当接させておく。このことによって、図35Aに示すように把持鉗子195の把持部196等が当接面176に当接して胆道110内への導出を妨げられることが防止され、図35Bに示すようにスムーズにチャンネル外へ導出されていく。
このように、処置具チャンネル171を構成する先端部172のチャンネル孔173に当接面176を有する内視鏡と、この処置具チャンネル171内に挿通されるプッシャーチューブ181とバルーンカテーテル183とを備えるプッシャー付カテーテル180とで内視鏡システムを構成する。この構成によれば、バルーンカテーテル183のカテーテル本体187を体内に導出させ、バルーン188を膨張させて体内に留置し、その後、プッシャーチューブ181の先端面182を当接面176に当接した状態で押し込み操作を行って、挿入部178に該挿入部178を先端方向に移動させる推進力を付与することができる。この結果、挿入部178の胆道110等への挿入を容易に行える。
なお、内視鏡挿入補助具の構成は上述した構成に限定されるものではなく、図36−図41に示す構成であってもよい。
図36−図41は内視鏡挿入補助具の他の構成例を説明する図に係り、図36は他の構成の内視鏡挿入補助具を説明する図、図37はバルーンシースの先端部の構成を説明する斜視図、図38は図36の矢印Y38−Y38線断面図、図39は図36の矢印Y39−Y39線断面図、図40は胆道深部に導出させたバルーン内に送気を行ってバルーンを胆道深部に留置した状態を説明する図、図41はチャンネル孔の当接面にプッシャー部の押圧リングを当接させた状態にして押し込み操作を行い、挿入部を留置したバルーン近傍に移動させた状態を説明する図である。
図36に示すように本実施形態の内視鏡挿入補助具は、プッシャー付カテーテル200である。プッシャー付カテーテル200は、内視鏡170の処置具チャンネル171内に挿入される。プッシャー付カテーテル200は、プッシャー部201と、バルーンカテーテル210とを備えて構成されている。
図36−図39に示すようにプッシャー部201は、操作コイル202と、押圧部203とで構成されている。操作コイル202は、軸方向の貫通孔を有する。押圧部203は、操作コイル202の先端部に固設される。
押圧部203は、固定リング状部材204と、押圧リング205とを備えて構成されている。固定リング状部材204は、金属製である。固定リング状部材204は、コイル固定リング206と、例えば4つ支持柱207とを備えている。支持柱207は、該リング206から放射状に立設し、周方向に90度間隔で配列されている。
コイル固定リング206は、操作コイル202の先端部外周面に配置され、接着、或いは溶接等によって一体に固定される。押圧リング205は、金属製である。押圧リング205は、各支持柱207の先端面に配置され、接着、或いは溶接等によって一体に固定される。
一方、バルーンカテーテル210は、シース211と、先端キャップ212と、バルーン213と、送気チューブ214とを備えて構成されている。シース211は、処置具チャンネル171内に挿通される。
シース211は、可撓性を有する樹脂性チューブ体である。シース211の先端部には、軸方向に細長なスリット215が設けられている。スリット215には、支持柱207が進退移動可能に配置される。スリット215の長さ寸法は、挿入部178の先端部172の移動量を考慮して設定される。すなわち、プッシャー部201を構成する操作コイル202をバルーンカテーテル210のシース211に対して前進させる。すると、押圧部203の支持柱207がスリット215内を移動して、押圧リング205が前進する。
先端キャップ212は、シース211の先端開口を閉塞する。先端キャップ212は、円柱状である。先端キャップ212の一面側には、シース固定凸部216及び送気チューブ固定凸部217が設けられている。また、先端キャップ212には、流路となる軸方向穴218と、直交孔219とが形成されている。
軸方向穴218は、送気チューブ固定凸部217の長手軸を中心に所定深さ寸法で形成されている。一方、直交孔219は、軸方向穴218に直角に交叉して、軸方向穴218と先端キャップ外周面側の外部とを連通する。
バルーン213は、膨縮自在なチューブ体である。バルーン213は、先端側が先端キャップ212の外周面に一体に固定され、基端側がシース211の先端側外周面に一体に固定される。
送気チューブ214は、流体路となる長手方向の貫通孔を有するチューブ体である。送気チューブ214の先端部は、送気チューブ固定凸部217の外周面に配置されて、例えば接着によって一体に固定される。送気チューブ214の基端側は、操作コイル202の貫通孔を通過して送気ポート189に連結されている。
なお、シース211の先端部は、シース固定凸部216の外周面に配置されて、例えば接着によって一体に固定される。
上述のように構成したプッシャー付カテーテル200を備える内視鏡システムの作用を説明する。
内視鏡170の挿入部178を胆道110に挿入する手技において、術者は、前記図31で示したように湾曲部163を湾曲させて先端部172を十二指腸乳頭112近傍から胆道110内に挿入する。
次に、術者は、図40に示すように挿入部178の処置具チャンネル171内に挿通されているプッシャー付カテーテル200のバルーンカテーテル210を、処置具導出孔175を介して胆道110内に導出させていく。そして、術者は、収縮状態のバルーン213を胆道110の深部に配置する。
次いで、術者は、送気チューブ214を介してバルーン213内への送気を行う。すると、バルーン213内に空気が送り込まれることによって、バルーン213は徐々に膨張し、胆道深部に留置される。
次に、術者は、例えば助手にプッシャー部201を前進される操作を指示する。前進されたプッシャー部201を構成する押圧リング205が処置具導出孔175の周囲の当接面176に当接する。この当接状態で、プッシャー部201がさらに前進されると、図41に示すように挿入部178を矢印Y41方向に移動させる推進力が働く。
ここで、助手がプッシャー部201を前進させる操作を行いつつ、術者が挿入部178を前進させる手元操作を行う。すると、挿入部178は、留置されたバルーン213に向かって前進していく。そして、先端部172の先端面がバルーン213の近傍に到達することによって、硬質部である連結管165が胆道110内に配置される。
この後、術者は、上述したように挿入部178の先端部172を目的部位に到達させる。そして、術者は、バルーン213を収縮状態に変化させ、処置具チャンネル171からプッシャー付カテーテル200を抜去する。この後、術者は、必要に応じて、処置具を、処置具チャンネル171を介して胆道110内に導出させて処置等を行う。
このように、処置具チャンネル171を構成する先端部172のチャンネル孔173に当接面176を有する内視鏡と、この処置具チャンネル171内に挿通されるプッシャー部201とバルーンカテーテル210とを備えるプッシャー付カテーテル200とで内視鏡システムを構成する。この構成によれば、バルーンカテーテル210を体内に導出させ、バルーン213を膨張させて体内に留置し、その後、プッシャー部201の押圧リング205を当接面176に当接させた状態で押し込み操作を行って、挿入部178に該挿入部178を先端方向に移動させる推進力を付与することができる。この結果、挿入部178の胆道110等への挿入を容易に行える。
ところで、近年、細径の直視内視鏡を、バルーンカテーテルをガイドにして胆道内に挿入する手技が提案されている。この手技において、直視内視鏡を胆道内に挿入する場合、まず、内視鏡用高周波切開具を用いて、十二指腸乳頭括約筋を切開するいわゆるESTを行う。次に、バルーンカテーテルを胆道内に挿入して、バルーンを胆道深部に留置する。次いで、バルーンカテーテルをガイドに直視内視鏡の挿入部をバルーンが留置された胆道深部に押し進める。
しかしながら、内視鏡用高周波切開具は、一般に、起上台を有する側視内視鏡を用いて使用することを前提に設計されている。そのため、直視内視鏡の処置具チャンネルに内視鏡用高周波切開具を挿入してESTを行う場合、術者の思い通りにESTを行うことが困難になるおそれがある。そのため、直視内視鏡での使用に最適な直視内視鏡用高周波切開具が求められている。
図42−図45Dは、直視内視鏡用高周波切開具の構成及び作用説明する図に係り、図42は高周波切開具部及びバルーンカテーテル部を備え、ナイフ部が外層シース内に収納されている直視内視鏡用高周波切開具を説明する図、図43は外層シースの外側に突出されたナイフ部を有する直視内視鏡用高周波切開具を説明する図、図44Aはナイフ部の構成を説明する図、図44Bは図44Aの矢印Y44B−Y44B線断面図、図45A−図45Dは直視内視鏡用高周波切開具の作用を説明する図に係り、図45Aは、内視鏡挿入部の湾曲部を湾曲させて、先端部を胆道開口部に対向させて、胆道内にバルーンシースを挿入した後、胆道内に留置されたバルーンを説明する図、図45Bは胆道内にバルーンを留置した状態で行うESTを説明する図、図45CはEST終了後、バルーンシースを胆道深部に挿入し、胆道深部に留置されるバルーンを説明する図、図45Dは胆道深部にバルーンを留置した状態でバルーンシースをガイドにして挿入される内視鏡挿入部を説明する図である。
図42、43に示すように直視内視鏡用高周波切開具(以下、直視用高周波ナイフと略記する)220は、高周波切開部221と、バルーンカテーテル部230とを備える。
高周波切開部221は、外層シース222と、操作ワイヤー223と、摺動リング224と、スライダー225と、を主に備えて構成されている。操作ワイヤー223は、ナイフ部を兼ねている。
一方、バルーンカテーテル部230は、バルーンシース231と、バルーン232と、操作部本体233と、を主に備えて構成されている。操作部本体233は、例えば二体構造である。操作部本体233は、バルーン構成部(以下、第1構成部と記載する)234と、ナイフ構成部(以下、第2構成部と記載する)235とを備えて構成されている。
バルーンシース231は、可撓性を有するチューブ体である。バルーンシース231は、外層シース222が有する貫通孔内に挿通される。バルーンシース231の先端部には、バルーン232が膨縮自在に固設されている。一方、バルーンシース231の基端部は、第1構成部234に形成されているバルーンシース口金236に一体に取り付けられている。バルーンシース231は、スライダー225に形成されているバルーンシース挿通孔226内を通過して第1構成部234に至っている。
第1構成部234には、バルーンシース口金236の他に操作用孔237、送気ポート238、流体路239、及び係合凸部240が形成されている。
操作用孔237は、例えば術者の親指が配置される、指掛け孔である。送気ポート238は、送気装置(不図示)から延出された送気チューブが接続される、接続口である。
流体路239は、送気ポート238とバルーンシース口金236とを連通する管路である。送気装置から送気チューブを介して送られる空気は、流体路239を介してバルーンシース231に供給される。
係合凸部240は、第2構成部235との係合部である。係合凸部240は、第2構成部235の後述する係合凹部内に配置される。
高周波切開部221の外層シース222は、電気絶縁性を有する可撓性シースである。高周波切開部221は、内視鏡の処置具チャンネルを介して体内に導入される。外層シース222の長さ寸法は、バルーンシース231の長さより予め定めた寸法、短く形成してある。この結果、バルーン232を設けたバルーンシース231の先端側部が、外層シース222の先端面から予め定められた距離、突出する。
外層シース222の基端部は、外層シース口金241に一体に取り付けられている。外層シース口金241は、第2構成部234に形成されている。
第2構成部235には、外層シース口金241の他に、バルーンシース挿通孔242、スライダー用スリット243、及び係合凹部244が形成されている。
バルーンシース挿通孔242は、バルーンシース231が挿通配置される、貫通孔である。スライダー用スリット243は、長手軸方向に細長なスライダー摺動用空間を形成する。スライダー用スリット243には、スライダー225が長手軸方向に摺動自在に配置される。
係合凹部244は、第1構成部234の係合凸部240が係入される、第1構成部234との係合部である。
なお、第1構成部234と第2構成部235とは、係合凸部240を係合凹部244に係入した状態で、一体に固定されて、操作部本体233を構成する。また、第1構成部234及び第2構成部235は、例えば絶縁性を有する樹脂製である。
操作ワイヤー223は、導電部材であって、所定の弾発性を有している。操作ワイヤー223の基端部は、スライダー225に設けられている電気的接続部227に電気的に接続されている。電気的接続部227には、高周波電源装置(不図示)から延出する高周波電源ケーブル(不図示)が接続される。高周波電源装置から供給される高周波電流は、高周波電源ケーブル、電気的接続部227を介して操作ワイヤー223に通電される。
操作ワイヤー223の先端部は、外層シース222の内面とバルーンシース231の外面との隙間に摺動自在に配置されて、先端側に導出されている。操作ワイヤー223の先端部は、ナイフ部228を形成するために折り返されて摺動リング224に固定されている。
摺動リング224は、環状部材であって、外層シース222の貫通孔に摺動自在に配置される。
図44A、図44Bに示すように摺動リング224は、バルーンシース挿通孔251と、操作ワイヤー固定孔252、253とを備えている。孔251、252、253の中心及び摺動リング224の中心は、一直線上に配置されている。第2操作ワイヤー固定孔253は、摺動リング224の最も外周面側に形成されている。
バルーンシース挿通孔251は、バルーンシース231を挿通するための貫通孔である。バルーンシース挿通孔251の内径は、バルーンシース231の外径よりも予め定められた寸法大径である。すなわち、摺動リング224は、バルーンシース231に対しても摺動自在である。
操作ワイヤー固定孔252、253内には、操作ワイヤー223を覆い包む絶縁チューブ255、256が固設される。具体的に、第1操作ワイヤー固定孔252には、第1絶縁チューブ255及び該チューブ255で被覆された操作ワイヤー223の先端部が固定される。
一方、第2操作ワイヤー固定孔253には、第2絶縁チューブ256及び該チューブ256で被覆された操作ワイヤー223の中途部が固定される。
第1絶縁チューブ255及び第2絶縁チューブ256は、操作ワイヤー223の先端側にナイフ部228を形作らせるナイフ形成部材である。第1絶縁チューブ255及び第2絶縁チューブ256は、所定の弾発性を有する絶縁部材で予め定められた長さ寸法に設定されている。
第1絶縁チューブ255の長さは、第2絶縁チューブ256の長さより長く設定されている。各チューブ255、256には、予め定めた形状の折れ癖を付与した折曲部257、258が設けられている。
摺動リング224は、操作ワイヤー223の所定位置に固定される。
摺動リング224は、図42に示すようにスライダー225がスリット243の基端側に位置しているとき、外層シース222の先端面より予め定められた距離、内側に配置される。この配置位置のとき、第1絶縁チューブ255及び第2絶縁チューブ256は、共に外層シース222内に収納される。そのため、ナイフ部228は、外層シース222内に折り畳まれて収納される。
一方、スライダー225をスリット243の先端側に移動させると、摺動リング224も先端方向に移動される。そして、図43に示すように例えば外層シース222の先端面と摺動リング224の先端面とが面一致したとき、第1絶縁チューブ255及び第2絶縁チューブ256が共に外層シース222の先端面から外部に露出される。
すると、絶縁チューブ255、256の折曲部257、258が、それぞれ予め定められた形状に変形する。この結果、折り畳まれていた操作ワイヤー223は、拡径されて先端側にナイフ部228を形作る。このとき、ナイフ部228の先端が、膨張したバルーン232の手元側に対して所定の間隔を空けて配置されるように、折曲部257、258の形状及びナイフ部228の大きさが設定されている。
なお、符号229は指掛け孔である。指掛け孔229には、術者の例えば人指し指、中指、或いは薬指、小指が配置される。
図45A−図45Dを参照して上述のように構成した直視用高周波ナイフ220の作用を説明する。
直視内視鏡260の挿入部261は、先端側から順に先端部262、湾曲部263、可撓管部264を連接して構成されている。
挿入部261を胆道110に挿入する手技において、術者は、まず、図45Aに示すように湾曲部263を湾曲させて先端部262の先端面を胆道開口部に対向させる。その後、術者は、表示装置の画面上に表示される内視鏡画像を観察しつつ、直視用高周波ナイフ220を処置具チャンネルの先端開口から胆道110内に挿入していく。
そして、術者は、内視鏡観察画像によって直視用高周波ナイフ220の外層シース222の先端面が胆道開口部に対して所望の位置に配置されたことを確認したなら胆道110内への挿入を停止する。そして、図示しない送気チューブを介してバルーン232内へ送気を行い、バルーン232を膨張させて、バルーン232を胆道110内に留置する。
次に、術者は、ESTを行うため、スライダー225をスリット243の先端側に移動する。すると、図45Bに示すように外層シース222の先端面前方にナイフ部228が形成される。このとき、高周波電源装置から操作ワイヤー223に高周波電流が通電されていることにより、術者は、ESTを行える。このとき、膨張したバルーン232が胆道110内に留置されているので、ESTを安定して行えるので、良好な切開が可能となる。
EST終了後、術者は、スライダー225をスリット243の基端側に移動して、ナイフ部228を外層シース222内に収納するとともに、一度、バルーン232を収縮する。その後、術者は、直視用高周波ナイフ220を胆道110の深部に向けて挿入する。
深部への挿入完了後、術者は、図45Cに示すように再び、バルーン232を膨張させてバルーンを胆道深部に留置する。
次いで、術者は、図45Dに示すようにバルーンシース231をガイドにして、直視内視鏡260の挿入部261をバルーン232が留置された胆道深部に押し進めていく。
このように、高周波切開部221と、バルーンカテーテル部230とを備えた直視用高周波ナイフ220を構成する。この構成によれば、処置具チャンネルに挿通した直視用高周波ナイフ220の交換作業を行うことなく、ESTと、直視内視鏡260の挿入部261の胆道深部への導入を行うことができる。
なお、直視用高周波ナイフの構成は上述した構成に限定されるものではなく、図46−図48に示す構成であってもよい。
図46−図49Bは直視内視鏡用高周波切開具の他の構成例及び作用を説明する図に係り、図46は他の構成の直視内視鏡用高周波切開具を説明する図、図47はナイフ部の構成を説明する図、図48はナイフ部を外層シース内に収納した状態を説明する図、図49A及び図49Bは直視内視鏡用高周波ナイフの作用を説明する図に係り、図49Aは胆道内にバルーンを留置させたときのバルーンと外層シースとの位置関係を説明する図、図49Bは胆道内にバルーンを留置した状態で行うESTを説明する図である。
図46に示すように直視用高周波ナイフ220Aは、高周波切開部221Aと、バルーンカテーテル部230Aとを備える。
高周波切開部221Aは、外層シース222と、操作ワイヤー223と、摺動リング224Aと、固定リング271と、スライダー272と、を主に備えて構成されている。操作ワイヤー223は、ナイフ部を兼ねる。一方、バルーンカテーテル部230Aは、バルーンシース231と、バルーン232と、操作部本体281と、を主に備えて構成されている。
本実施形態のスライダー272は、軸部273と、リング部274とを備えて構成されている。リング部274には操作用孔237が形成されている。軸部273にはシース配置穴275と、ワイヤー挿通孔(不図示)が形成されている。ワイヤー挿通孔には操作ワイヤー223が挿通される。シース配置穴275にはバルーンシース231が挿通配置される。シース配置穴275は、有底の穴である。シース配置穴275の底面には、バルーンシース231の基端部が固設されるバルーンシース口金236が設けられている。
軸部273の側面には、電気的接続部227が設けられる第1突起276と、第2突起である送気ポート238とが設けられている。ワイヤー挿通孔内に挿通された操作ワイヤー223は、第1突起276に配設される電気的接続部227に電気的に接続される。
操作部本体281は、絶縁部材で構成されたリング状部材である。操作部本体281の両端部には、一対のフランジが設けられている。操作部本体281のフランジとフランジとの間の溝282は、術者の人指し指、中指等が配置される、指掛け部である。
操作部本体281には、長手軸方向に貫通する軸挿通孔283が形成されている。軸挿通孔283には軸部273が摺動自在に配置される。操作部本体281には、外層口金(不図示)が設けられている。外層口金には、外層シース222の基端部が固設されている。
電気的接続部227に基端部が固定された操作ワイヤー223の先端部は、外層シース222の内面とバルーンシース231の外面との隙間に摺動自在に配置されて、先端側に導出されている。
図47に示すように本実施形態の操作ワイヤー223の先端部は、固定リング271に設けられたワイヤー固定穴278内に固定されている。操作ワイヤー223は、摺動リング224Aの操作ワイヤー固定孔277を通過してワイヤー固定穴278内に至っている。
本実施形態の摺動リング224Aは、バルーンシース挿通孔251と、操作ワイヤー固定孔277とを備えている。孔241、277の中心と摺動リング224Aの中心とは、一直線上に配置されている。
操作ワイヤー固定孔277内には、第2絶縁チューブ279及び操作ワイヤー223の中途部が固設される。第2絶縁チューブ279は、操作ワイヤー223を覆い包み、操作ワイヤー223は該チューブ279で被覆されている。ワイヤー固定穴278には、第1絶縁チューブ280及び該チューブ280で被覆された操作ワイヤー223の先端部が固定される。
第1絶縁チューブ280及び第2絶縁チューブ279は、操作ワイヤー223の先端側にナイフ部228Aを形作らせるナイフ形成部材である。第1絶縁チューブ280及び第2絶縁チューブ279は、所定の弾発性を有する絶縁部材で予め定められた寸法に設定されている。各チューブ279、280には予め定めた形状の折れ癖を付与した折曲部285、286が設けられている。
摺動リング224Aは、操作ワイヤー223の所定位置に固定される。
本実施形態において、図46の実線に示すようにスライダー272と操作部本体281とが当接しているとき、外層シース222の先端面と摺動リング224Aの先端面とが面一致する。
このとき、固定リング271、第1絶縁チューブ280及び第2絶縁チューブ279が共に外層シース222の先端面から外部に露出する。この結果、絶縁チューブ280、279の折曲部285、286が、それぞれ予め定められた形状に変形して、ワイヤー先端側に拡径したナイフ部228が形作られる。
一方、図46の破線に示す位置に操作部本体281が配置されて、操作部本体281とスライダー272とが離間した初期状態では、図48に示すように摺動リング224Aは、外層シース222の先端面より予め定められた距離、内側に配置される。
このとき、摺動リング224A、第1絶縁チューブ280及び第2絶縁チューブ279が共に外層シース222内に収納されると共に、固定リング271の基端部が外層シース222の先端部内に配置される。この結果、ナイフ部228Aは、外層シース222内に折り畳まれることなく、直線状に収納される。
図49A、図49Bを参照して上述のように構成した直視用高周波ナイフ220Aの作用を説明する。
直視内視鏡260の挿入部261を胆道110に挿入する手技において、術者は、湾曲部263を湾曲させて先端部262の先端面を胆道開口部に対向させる。次に、術者は、表示装置の画面上に表示される内視鏡画像を観察しつつ、操作部本体281とスライダー272とが初期状態である直視用高周波ナイフ220Aを胆道110内に挿入する。その後、術者は、図示しない送気チューブを介してバルーン232内へ送気を行い、図49Aに示すように膨張したバルーン232を胆道110内に留置する。
次に、術者は、ESTを行うために、操作部本体281をスライダー272に向けて移動する。すると、操作部本体281の移動に伴って外層シース222が後退する。そして、例えば、図49Bに示すように固定リング271及び第1絶縁チューブ280が胆道110内に配置される一方、第2絶縁チューブ279が胆道110の開口部近傍に配置されて、外層シース222の先端面前方に拡径したナイフ部228が形成される。
ここで、術者は、高周波電源装置から操作ワイヤー223に高周波電流を通電させることによりESTを行える。このとき、膨張したバルーン232が胆道110内に留置されているので、バルーン232に対してナイフ部228の位置が変化することなく安定した切開が可能となる。
なお、EST終了後、術者は、ナイフ部228を外層シース222内に収納する手元操作を行った後、上述した実施形態と同様に、一度、バルーン232を収縮する。その後、術者は、直視用高周波ナイフ220Aを胆道110の深部に向けて挿入する。そして、深部への挿入完了後、術者は、バルーン232を胆道の深部に留置し、バルーンシース231をガイドにして、直視内視鏡260の挿入部261を胆道深部に押し進めていく。
このように、高周波切開部221Aと、バルーンカテーテル部230Aとを備える直視用高周波ナイフ220Aを構成する。この構成によれば、ナイフ部228を折り畳むことなく外層シース222内に直線状に収納することができる。
また、固定リング271を設けたことによりナイフ部228の先端側とバルーン232の基端側との位置関係を一定の間隔に設定することができる。この結果、安定した切開を行うことが可能になる。その他の作用及び効果は図42−図45Dで示した実施形態と同様である。
ところで、十二指腸乳頭及び胆道の開口部を切開して広げる際、十二指腸乳頭を胆道の延びている方向に切開しなければならない。また、切開時の出血を抑えるために、適切に切開方向及び切開長さを設定しなければならない。適切な切開方向と切開長さとは、解剖学的な胆道の方向とその周囲の血管の位置から一般的なものが決まっている。
具体的に、切開方向については、十二指腸乳頭を正面からみて十二指腸の口側を12時方向、肛門側を6時方向とすると、十二指腸乳頭の開口を中心にして11時から12時の方向になる。
従来の高周波ナイフでは、高周波電流の入力中、つまり切開をしている最中に内視鏡を微妙に操作して切開する方向や長さを調整しなくてはならなかった。このため、十二指腸乳頭及び胆道の開口部を切開する手技は、熟練を要するという課題があった。
このため、経験の浅い術者にとって困難な切開方向の設定を、容易に行える直視用高周波ナイフが望まれている。
図50−図52Bは切開方向の設定を容易に行える直視用高周波ナイフの構成例及びその作用を説明する図に係り、図50は外層シースの先端に回転方向規制部材を設けた直視用高周波ナイフを説明する図、図51は図50の矢印Y51−Y51線断面図、図52A及び図52Bは直視内視鏡用高周波ナイフの作用を説明する図に係り、図52Aは表示装置の画面上に表示される胆道開口部とマーカーとの最良の位置関係を説明する図、図52Bは表示装置の画面上に表示された胆道開口部と所望する方向に突出したナイフ部とを説明する図である。
図50に示す直視用高周波ナイフ220Bは、高周波切開部221Bと、バルーンカテーテル部230とを備えている。高周波切開部221Bは、外層シース222と、回転方向規制部材291と、操作ワイヤー223と、摺動リング224と、図示しないスライダーと、を備えて構成されている。なお、符号231は、バルーンカテーテル部230を構成するバルーンシース231である。
図50及び図51に示すように回転方向規制部材291は、環状部材であって、内孔292内にナイフ位置規制凹部293を備えている。ナイフ位置規制凹部293は、凹頂部294と、案内面295とを備えて構成される。図50に示すように回転方向規制部材291において、ナイフ位置規制凹部293が形成された部位の肉厚は、基端側から先端側に向かうにしたがって徐々に薄肉になるように形成されている。
凹頂部294は、図中12時に対応する位置に設けられる。案内面295は、凹頂部294の両側部に形成された斜面である。この構成によれば、スライダーの移動に伴って操作ワイヤー223が拡径するとき、該ワイヤー223から発生する弾発力によって、拡径する操作ワイヤー223が案内面295を移動して凹頂部294に収められる。
符号296はマーカーである。マーカー296は、回転方向規制部材291の外表面に設けられている。マーカー296は、ナイフ位置規制凹部293の位置を告知する。
上述のように構成した直視用高周波ナイフ220Bによれば、十二指腸乳頭及び胆道開口部を切開して広げる手技を行う際、図52Aに示すように表示装置の画面297上に胆道開口部画像298を表示させるとともに、その胆道開口部画像298に対してマーカー画像299を図に示すように表示させる。その後、術者は、スライダーを移動してナイフ部228を突出させる。このことにより、図52Bに示すように拡径されたナイフ部の切開方向が破線に示す所望する切開方向になる。
このように、外層シース222の先端部に、ナイフ位置規制凹部293を有する回転方向規制部材291を設けると共に、回転方向規制部材291の外表面にナイフ位置規制凹部293の位置を告知するマーカー296を設ける。そして、画面297上に表示される胆道開口部画像298に対してマーカー画像299を予め定められた位置になるように配置する。この結果、経験の浅い術者にとって困難であった切開方向の設定を容易に行うことができる。
なお、切開方向の設定を容易行える直視用高周波ナイフの構成は、外層シース222の先端に回転方向規制部材291を配設する構成に限定されるものではなく、図53及び図54に示す直視用高周波ナイフであってもよい。
図53に示す直視用高周波ナイフ220Cは、高周波切開部221Cと、バルーンカテーテル部230とを備えている。高周波切開部221Cは、外層シース222と、操作ワイヤー223と、摺動リング224と、薄板部材301と、図示しないスライダーとを備えて構成されている。なお、符号231はバルーンシース231である。
図54に示すように薄板部材301は、所定の弾発性を有し、摺動リング224に固設される。薄板部材301の摺動リング224に対する固定位置は、所定の位置関係に設定されている。本実施形態においては、バルーンシース挿通孔251の中心、第1操作ワイヤー固定孔252の中心、及び第2操作ワイヤー固定孔253の中心を通過する仮想線L1と、薄板部材301の法線L2とが所定の角度θで交叉するように設定されている。なお、角度θは、15度から30度の範囲である。
この構成によれば、薄板部材301が固定された摺動リング224を備える直視用高周波ナイフ220Cが、例えば上方向に湾曲されている湾曲部を通過する際、薄板部材301が回転されて該部材301の法線方向を上方向に一致させる。このことによって、挿入部の上下位置関係と直視用高周波ナイフ220Cの上下位置関係とが一致した状態になる。
そのため、この状態で外層シース222から突出されるナイフ部228は、所定の傾きで突出される。
薄板部材301を摺動リング224に所定の位置関係で固定した直視用高周波ナイフ220Cによれば、湾曲状態の湾曲部を通過させることによって、経験の浅い、術者にとって困難な切開方向の設定を容易に行うことができる。
ところで、上述した構成のナイフ部228においては、絶縁チューブの長さ、及び絶縁チューブに設けられている折曲部の形状によってナイフ部228の形状が設定される。言い換えれば、外層シース222内に収納されていた絶縁チューブを外層シース222の外部に露出させることによって操作ワイヤー223が拡径して所定形状のナイフ部228が形作られる。
このため、ナイフ部228の形状を乳頭の形状等に合わせて変化させることが可能な直視用高周波ナイフが望まれている。
図55に示す直視用高周波ナイフ220Dでは、折曲部311を備える第2絶縁チューブ312の折曲部311より先端側に位置決め部313を設けている。位置決め部313は、複数の凸部314を例えば規則的に配列して構成される。
この構成によれば、図56に示すように一対の凸部314の間の溝315内に外層シース222の先端が引っかかることによって、ナイフ部228の角度調節を行うことができる。
このように、外層シース222の先端に引っかかる溝315の位置を適宜変化させることによって、乳頭の形状に最適なナイフ部を得て、安定した切開手技を行うことができる。
なお、第2絶縁チューブ312に位置決め部313を設ける代わりに、操作ワイヤー223にのこぎり刃形状の凹凸を設けるようにしてもよい。
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
本出願は、2010年5月21日に日本国に出願された特願2010−117636号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。

Claims (9)

  1. 二段湾曲内視鏡の挿入部を構成する湾曲部の一方側を構成する第1湾曲部と、前記第1湾曲部に連設され、前記湾曲部の他方側を構成する第2湾曲部と、挿入部の基端に連設された操作部に設けられ、前記第1湾曲部を湾曲動作させる第1操作装置及び前記第2湾曲部を湾曲動作させる第2操作装置を備える湾曲部操作装置と、を具備する二段湾曲内視鏡において、
    前記湾曲部操作装置は、少なくとも、前記第1操作装置による前記第1湾曲部の湾曲動作と、前記第2操作装置による前記第2湾曲部及び前記第1湾曲部の連動動作とを可能にする選択的動力伝達機構部を備え、
    前記選択的動力伝達機構部は、独立/供回り回転機構部であって、
    前記独立/供回り回転機構部は、前記第1操作装置を構成する軸に一体に固定される断面形状が正多角形の第1回転体、
    前記第2操作装置を構成するリング形状部材に一体に固定される、前記第1回転体が回動自在に配置される断面形状が正多角形の第1回転体配置用凹部と、前記軸が通過する孔とを備える第2回転体、
    前記第1回転体配置凹部の内側面と前記第1回転体の外側面とで形成される隙間に配置される予め定められた直径の球部、前記球部が一体に固定される小径部と、摺動部を構成する太径部とを備える複数の段付柱状部材、及び
    前記軸が通過する貫通孔、前記貫通孔の中心軸方向に細長で前記段付柱状部材の小径部が摺動自在な長孔、及び前記段付柱状部材の太径部が摺動自在に配置される空間部を有するケース体、を備えて構成される回転力伝達切替部、
    を具備することを特徴とする二段湾曲内視鏡
  2. 二段湾曲内視鏡の挿入部に設けられた湾曲部の一方側を構成する第1湾曲部と、
    前記第1湾曲部に連設され、前記湾曲部の他方側を構成する第2湾曲部と、
    牽引されることにより、前記第1湾曲部を湾曲する第1湾曲部用牽引ワイヤーと、
    牽引されることにより、前記第2湾曲部を湾曲する第2湾曲部用牽引ワイヤーと、
    前記挿入部の基端に連設された操作部に設けられ、前記第1湾曲部用牽引ワイヤーを牽引することにより前記第1湾曲部を湾曲動作させる第1操作装置と、
    前記操作部に設けられ、前記第1湾曲部用牽引ワイヤー及び前記第2湾曲部用牽引ワイヤーの両方を同時に牽引することにより、前記第1湾曲部及び前記第2湾曲部を同時に湾曲動作させる第2操作装置と、
    前記第1操作装置を操作した際にはその湾曲動作を前記第1湾曲部牽引ワイヤーのみに伝達し、且つ前記第2操作装置を操作した際にその湾曲動作を前記第1湾曲部牽引ワイヤー及び第2湾曲部用牽引ワイヤーの両方に伝達することの可能な独立/供回回転機構部と、
    を備えることを特徴とする二段湾曲内視鏡
  3. 前記独立/供回り回転機構部は、前記第1操作装置を構成する軸に一体に固定される断面形状が正多角形の第1回転体、
    前記第2操作装置を構成するリング形状部材に一体に固定される、前記第1回転体が回動自在に配置される断面形状が正多角形の第1回転体配置用凹部と、前記軸が通過する孔とを備える第2回転体、
    前記第1回転体配置凹部の内側面と前記第1回転体の外側面とで形成される隙間に配置される予め定められた直径の球部、前記球部が一体に固定される小径部と、摺動部を構成する太径部とを備える複数の段付柱状部材、及び
    前記軸が通過する貫通孔、前記貫通孔の中心軸方向に細長で前記段付柱状部材の小径部が摺動自在な長孔、及び前記段付柱状部材の太径部が摺動自在に配置される空間部を有するケース体、を備えて構成される回転力伝達切替部、
    を具備することを特徴とする請求項2に記載の二段湾曲内視鏡
  4. 前記選択的動力伝達機構部は、さらに
    前記第1操作装置の軸の外周面所定位置に形成される係入部と、
    前記第2操作装置のリング形状部材から突出するレバー部に摺動自在で前記係入部に係入される係入部材と、を具備する第2操作装置動作切替部を備えることを特徴とする請求項3に記載の二段湾曲内視鏡
  5. 前記第2操作装置動作切替部は、
    前記係入部材を係入部に配置した構成においては、前記第2操作装置の湾曲操作に伴って発生する駆動力を前記第2湾曲部に伝達するとともに前記第1湾曲部に伝達し、
    前記係入部材を係入部の外側に配置した構成においては、前記第2操作装置の湾曲操作に伴って発生する駆動力を前記第2湾曲部に伝達することを特徴とする請求項4に記載の二段湾曲内視鏡
  6. 前記第1湾曲部が湾曲部の先端側を構成し、前記第2湾曲部が湾曲部の基端側を構成するとき、前記操作部側から前記湾曲部を見たとき、第1湾曲部は第2湾曲部に対して周方向反時計方向に位相差を有することを特徴とする請求項2に記載の二段湾曲内視鏡
  7. 前記位相差は、5度から45度の範囲であることを特徴とする請求項6に記載の二段湾曲内視鏡
  8. 前記第1湾曲部は、少なくとも二方向以上に湾曲し、前記第2湾曲部は少なくとも一方向以上に湾曲することを特徴とする請求項2又は請求項5に記載の二段湾曲内視鏡
  9. 前記第2操作装置を構成する前記リング形状部材の回転を、直動リンク機構を介して前記第2湾曲部用牽引ワイヤーに伝達する請求項3記載の二段湾曲内視鏡
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