以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報管理装置、情報管理方法、情報管理プログラム、および記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(情報管理システムのシステム構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる情報管理システム100のシステム構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかる情報管理システム100のシステム構成図である。図1において、情報管理システム100は、情報管理サーバ110と、複数の遊技場としてのホールH−1〜H−n(以下「ホールH」という)とを備えている。情報管理サーバ110は、本発明の情報管理装置に相当し、遊技者が保有する記録媒体の識別情報や、全てのホールHにおける遊技情報を用いて、遊技者を所定の分類に分類して各種情報を格納する。
なお、所定の分類は、詳細については図9および図10を用いて後述するが、遊技者の累積時間や使用金額を用いて予め設定されたものであり、遊技に対する執着度合いを示した遊技層の分類を示したものである。ホールHには、ホールH内の各コンピュータ装置を管理するホストコンピュータ120が配置される。情報管理サーバ110と、複数のホストコンピュータ120とは、それぞれインターネット、LANおよびWANなどのネットワークを介して接続されている。
なお、本実施の形態においては、情報管理サーバ110によって本発明の情報管理装置を実現した場合について説明するが、ホストコンピュータ120によって本発明の情報管理装置を実現することも可能である。この場合、他のホールHに関する遊技情報については管理せず、当該ホストコンピュータ120が設置されるホールHにおける遊技情報のみを管理する。
(遊技システムのシステム構成)
つぎに、図2を用いて、ホールHにおける遊技システム200のシステム構成について説明する。図2は、ホールHにおける遊技システム200のシステム構成図である。図2において、遊技システム200は、ホストコンピュータ120と、複数の遊技機210−1〜210−n(以下「遊技機210」という)と、複数の遊技媒体貸出装置220−1〜220−n(以下「遊技媒体貸出装置220」という)とを備え、それぞれをインターネット、LANおよびWANなどのネットワークを介して接続したものである。
遊技機210は、ホールHに設置されるパチンコ遊技機である。なお、遊技機210は、回胴式遊技機(いわゆるスロット遊技機)であってもよい。また、遊技機210は、遊技の進行にともなって発生する遊技情報を遊技媒体貸出装置220に送信する機能を有している。遊技情報は、図柄の変動開始、リーチ演出の発生、大当りの発生、確率変動状態の発生、スタート回数などを示す情報などのほか、発射された遊技媒体の数(アウト玉数)や、遊技機210が払い出した遊技媒体の数(セーフ玉数)などを示す情報である。
遊技媒体貸出装置220は、それぞれ隣接する遊技機210と一対一で設置/接続されており、遊技機210の遊技に使用される遊技球や遊技メダルなどの遊技媒体を貸し出すコンピュータ装置である。なお、遊技媒体貸出装置220は、遊技制御装置に相当する。遊技媒体貸出装置220は、遊技中の入金額、遊技媒体の貸出額、再プレイ玉数、遊技時間などの遊技情報をホストコンピュータ120に送信する機能を有している。
また、遊技媒体貸出装置220は、隣接する遊技機210の種別を特定するための機種情報を遊技機210から取得するとともに、当該機種情報を遊技情報に付加させて、ホストコンピュータ120に送信する機能を有している。なお、本実施の形態においては、遊技媒体貸出装置220によってホストコンピュータ120への遊技情報の送信をおこなうようにしているが、遊技機210ごとに設置される台コンピュータによってその機能を実現することも可能である。
さらに、遊技媒体貸出装置220は、遊技者が保有する記録媒体としての遊技資格カードから、たとえば、当該カード固有のカードID(媒体識別情報)を読み込んだ上で遊技機210を遊技可能に制御する。この遊技資格カードとしては、たとえば、Edy(登録商標)など、匿名性があり、かつ、カードごとに設定される固有のカードIDを有するものが用いられる。
本実施の形態においては、遊技媒体貸出装置220にて予め遊技可能なカードIDを登録しておき、読み込んだカードIDが予め登録しているカードIDである場合に、遊技機210を遊技可能に制御するものとする。この場合、遊技資格カードとしては、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行され、18歳以上の人のみが保有することのできるカードが用いられる。また、この遊技資格カードは、年齢の情報など個人情報が直接記録されていない、全ホール共通の遊技専用のカードなどである。なお、本実施の形態においては、遊技資格カードに年齢の情報が記録されていないが、18歳以上の人のみが保有することのできる遊技資格カードのカードIDを識別するようにしているため、18歳以上の人しか遊技できないようになっている。
なお、このように予め登録されているカードIDを識別した場合に遊技機210を遊技可能にするには、遊技媒体貸出装置220にカードIDを登録することに限らず、ホストコンピュータ120にカードID登録することも可能である。この場合、ホストコンピュータ120は、遊技媒体貸出装置220によって読み込まれたカードIDが予め登録されるものか否かを判断し、当該判断結果を遊技媒体貸出装置220に送信するようにすればよい。
また、遊技媒体貸出装置220は、遊技資格カードに年齢の情報が記録されている場合には、当該年齢の情報を読み込み、当該年齢が所定の年齢以上であると判断した場合に、遊技機210を遊技可能に制御してもよい。この場合、遊技資格カードとしては、年齢の情報として生年月日の情報が記録されたものが用いられる。具体的には、遊技資格カードは、ICチップを搭載した携帯電話、ホールHごとに発行される会員カード、自動販売機にてタバコを購入するに際して必要となるタスポ(登録商標)、記名式のSuica(登録商標)、ICOCA(登録商標)、pasmo(登録商標)などが用いられる。
また、記録媒体には、年齢の情報として、生年月日の情報以外にも、カード発行時の年齢とカード発行日とが記録されたものを用いることも可能である。このようなカードを用い、カード発行時の年齢とカード発行日とを読み込むことにより、仮に、カード発行日に18歳未満であったとしても、カード発行日から現在日時までの経過期日を算出することにより、現在日時において18歳以上か否かを判断することが可能である。
また、本実施の形態において、遊技資格カードは、電子マネーの機能を有した非接触型ICカードが用いられる。なお、非接触型ICカードのほかにも、磁気記録部を有する接触型の磁気カードや、非接触型ICチップを搭載した携帯電話などを用いることも可能である。
なお、遊技資格カードを、ポイントが付与される会員カードとすれば、会員登録時に記録される遊技者の個人情報(住所、氏名、年齢等)を利用することにより、以後の当該遊技者に対するホールHからのサービスの提供などに役立てることが可能となる。また、会員カードの登録にあたり、遊技者からの申告および提示により、遊技者が遊技にて使用している遊技資格カードを保有している場合には、情報管理サーバ110は、当該遊技資格カードのカードIDと、新規に発行する会員用記録媒体としての会員カードに記録される会員用カードIDとを取得して、双方のカードIDを紐付ける。これにより、双方のカードIDに対応する遊技情報を合わせ込むことが可能になる。
ホストコンピュータ120は、遊技媒体貸出装置220から送信される遊技情報を管理するとともに、当該遊技情報を情報管理サーバ110へ送信する。遊技情報を情報管理サーバ110へ送信するタイミングは、たとえば、ある台における遊技者の遊技終了ごとであるが、ホールHの閉店後に一括して送信するようにしてもよい。
ホストコンピュータ120は、遊技媒体貸出装置220に登録されるカードIDを更新させる。具体的には、ホストコンピュータ120は、遊技資格カードを発行する発行センタなどにネットワークにより接続することによって取得した更新情報を遊技媒体貸出装置220に送信する。そして、遊技媒体貸出装置220は、この送信された情報を用いて、登録するカードIDを更新することが可能になっている。
(遊技媒体貸出装置の外観)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる遊技媒体貸出装置220の外観について説明する。図3は、遊技媒体貸出装置220の一例を示す外観図である。図3において、遊技媒体貸出装置220は、紙幣投入口301と、ディスプレイ302と、操作ボタン303と、遊技資格カード投入口304と、精算コイン投入口305と、精算コイン返却口306と、第1のアンテナ307と、第2のアンテナ308とを備えている。
紙幣投入口301は、遊技媒体の借り入れに使用される紙幣の投入を受け付ける。ディスプレイ302は、紙幣投入口301に投入された紙幣の投入金額やポイント情報などを表示するほか、遊技資格カードの識別結果(遊技可能または遊技不可能の旨)なども表示する。操作ボタン303は、機能設定に関する各種の入力や遊技者による暗証番号入力などを受け付ける。
遊技資格カード投入口304は、遊技資格カードの挿入を受け付け、また、挿入された遊技資格カードの返却をおこなう。なお、たとえば、遊技媒体貸出装置220の正面にICカードリーダを設けるようにし、遊技者が当該ICカードリーダに遊技資格カードをかざすことにより、遊技資格カードの識別をおこなうことも可能であるが、ここでは、遊技資格カードに電子マネー(プリペイドカード)の機能を具備させ、遊技中に当該電子マネーによる玉貸しなどをおこなうため、遊技資格カード投入口304に遊技資格カードを挿入するタイプのものとする。
精算コイン投入口305は、たとえば、会員以外の遊技者、いわゆるビジターである遊技者が使用する精算コインの投入を受け付ける。この精算コインには、ICチップが内蔵され、電子マネーとしての金額の情報などが記録されている。精算コイン返却口306は、遊技終了時などに、残額のある精算コインを返却する。
第1のアンテナ307は、遊技資格カード投入口304と精算コイン投入口305との間の装置内部に配設されており、カードIDを読み取るICカードリーダに接続される。この第1のアンテナ307は、遊技資格カード投入口304に挿入された会員カード、および精算コイン投入口305に投入された精算コインから電波を受信する機能を有している。
第2のアンテナ308は、装置本体に配線されており、ICカードリーダに接続されている。この第2のアンテナ308は、遊技機内部の部品に貼付された非接触型ICタグの近傍に取り付けられ、非接触型ICタグからの電波により遊技機210の機種を示す機種情報を受信する機能を有している。
(コンピュータ装置のハードウェア構成)
つぎに、図1に示したコンピュータ装置(情報管理サーバ110、遊技媒体貸出装置220およびホストコンピュータ120)のハードウェア構成について説明する。図4は、コンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図4において、コンピュータ装置は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、磁気ディスクドライブ404と、磁気ディスク405と、光ディスクドライブ406と、光ディスク407と、音声I/F(インタフェース)408と、スピーカ409と、入力デバイス410と、映像I/F411と、ディスプレイ412と、通信I/F413とを備えている。また、各構成部401〜413はバス420によってそれぞれ接続されている。
CPU401は、コンピュータ装置全体の制御を司る。ROM402は、ブートプログラム、通信プログラムなどのプログラムを記録している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。
ここで、情報管理サーバ110のROM402に記録されているプログラムについて説明しておく。情報管理サーバ110は、ROM402に、情報管理プログラム、情報紐付プログラム、および情報特定プログラムを記録している。情報管理プログラムは、遊技媒体貸出装置220およびホストコンピュータ120を介して遊技資格カードのカードIDおよび遊技情報を受信し、この情報を用いて、カードIDに対応する遊技者を、遊技に対する執着度合いを示す所定の分類に分類し、各種情報を磁気ディスク405に記録するプログラムである。
情報紐付プログラムは、会員登録時における個人情報の登録に際し、遊技者が使用している遊技資格カードのカードIDと、新規の会員カードのカードIDとを紐付け、各カードIDのそれぞれの遊技情報を合わせ込んで遊技者を分類するプログラムである。また、情報特定プログラムは、カードIDを用いて、磁気ディスク405に記録されている情報の中から、当該カードIDに対応する分類を特定するプログラムである。特定された分類は、通信I/F413を介して、ホストコンピュータ120に送信される。
磁気ディスクドライブ404は、CPU401の制御にしたがって、磁気ディスク405に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク405は、磁気ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク405としては、たとえば、HD(ハードディスク)や、FD(フレキシブルディスク)を用いることができる。情報管理サーバ110の磁気ディスク405には、カードIDごとの遊技情報や、当該カードIDに対応する分類が記録される。
光ディスクドライブ406は、CPU401の制御にしたがって、光ディスク407に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク407は、光ディスクドライブ406の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク407は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク407のほかに、MO、メモリカードなどであってもよい。
音声I/F408は、音声出力用のスピーカ409に接続される。スピーカ409は、音声を出力する。入力デバイス410は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
映像I/F411は、ディスプレイ412と接続される。映像I/F411は、具体的には、たとえば、ディスプレイ412全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ412を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ412には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、または文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ412は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
通信I/F413は、ネットワークに接続され、CPU401とのインタフェースとして機能する。情報管理サーバ110とホストコンピュータ120とは通信I/F413によって情報の送受信が可能になっている。また、ホストコンピュータ120と遊技媒体貸出装置220とは、通信I/F413によって情報の送受信が可能になっている。
(情報管理サーバ110の機能的構成)
つぎに、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110の機能的構成について説明する。図5は、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110の機能的構成を示すブロック図である。図5において、情報管理サーバ110は、媒体情報取得部501と、遊技情報取得部502と、分類部503と、格納部504と、特定部505と、出力部506と、入力部507と、紐付部508とを備えて構成される。
媒体情報取得部501は、遊技資格カードのカードIDを取得する。具体的には、媒体情報取得部501は、遊技媒体貸出装置220のICカードリーダが読み込んだカードIDを、ホストコンピュータ120を介して受信することにより、カードIDを取得する。媒体情報取得部501は、図4に示した通信I/F413によって実現される。
遊技情報取得部502は、遊技者が遊技することによって発生する遊技情報を取得する。遊技情報は、上述したように、図柄の変動開始、リーチ演出の発生、大当りの発生、確率変動状態の発生、スタート回数などを示す情報などのほか、発射された遊技媒体の数(アウト玉数)や、遊技機210が払い出した遊技媒体の数(セーフ玉数)などを示す情報、遊技した時間に関する情報、金額に関する情報のほか、遊技機210の機種情報や、遊技者が遊技するホール情報などを含む。
なお、遊技情報は、ホストコンピュータ120によって取得されるホール情報を除き、遊技機210から取得される情報である。遊技情報取得部502は、ホストコンピュータ120から遊技情報を受信することにより、遊技情報を取得する。遊技情報取得部502は、具体的には、図4に示した通信I/F413によって実現される。
分類部503は、媒体情報取得部501によって取得されたカードID、および遊技情報取得部502によって取得された遊技情報を用い、カードIDごとに、それぞれ対応する遊技情報のリストを作成するとともに、作成したリストを基に、遊技者を所定の分類に分類する。具体的には、分類部503は、媒体情報取得部501および遊技情報取得部502によって順次取得される情報を用い、カードIDごとに、各ホールHにおけるリストや、各機種のリストのほか、遊技した時間のリスト、遊技の回数のリスト、差球のリスト、金額のリストなどを作成し、当該リストを基に、遊技者の遊技に対する執着度合いを示す分類に分類する。なお、差球は、遊技者がホールから借りた玉数と獲得した玉数との差である。分類部503は、図4に示したCPU401によって実現される。すなわち、CPU401が情報管理プログラムを実行することにより、分類部503の機能を実現する。
格納部504は、分類部503によって分類された各情報を格納する。格納部504は、磁気ディスク405によって実現される。特定部505は、媒体情報取得部501によって取得されたカードIDを用いて、格納部504に格納されている情報の中から、当該カードIDに対応する分類を特定する。特定部505は、CPU401によって実現される。すなわち、CPU401が情報特定プログラムを実行することにより特定部505の機能を実現する。出力部506は、特定部505によって特定された分類を出力する。出力部506は、通信I/F413によって実現される。
入力部507は、会員登録時における個人情報の登録に際し、遊技者が使用している遊技資格カードのカードIDを入力する。このカードIDは、たとえば、ホストコンピュータ120に併設されるICカードリーダを用いて、店員が当該遊技資格カードをICカードリーダにかざすことによって、読み込まれる。なお、読み込まれたカードIDは、ホストコンピュータ120から送信されることにより、入力部507に入力される。入力部507は、通信I/F413によって実現される。
また、紐付部508は、入力部507に入力されたカードIDと、新規の会員カードのカードIDとを紐付ける。なお、新規の会員カードのカードIDは、たとえば、カードを発行する発行センタから受信する情報である。この場合、分類部503は、紐付部508によって紐付けられた各カードIDの遊技情報を合わせ込み、リストを作成し、作成したリストを基に、遊技者を所定の分類に分類する。なお、紐付部508は、CPU401によって実現される。すなわち、CPU401が情報紐付プログラムを実行することにより紐付部508の機能を実現する。
(情報管理システムがおこなう情報管理処理手順の一例)
つぎに、図6を用いて、本実施の形態にかかる情報管理システム100がおこなう情報管理処理手順の一例について説明する。図6は、本実施の形態にかかる情報管理システム100がおこなう情報管理処理手順の一例を示すシーケンス図である。図6において、遊技媒体貸出装置220は、遊技者による遊技資格カード投入口304への遊技資格カードの挿入により、遊技資格カードのカードIDを読み込んだか否かを判断する(ステップS601)。遊技資格カードのカードIDを読み込むまで待機状態にあり(ステップS601:Noのループ)、遊技資格カードのカードIDを読み込むと(ステップS601:Yes)、遊技可能か否かを判断する(ステップS602)。
ステップS602における遊技可能か否かの判断は、カードIDが予め登録されるものか否かの判断や、遊技資格カードに年齢の情報が記録されている場合には当該年齢が所定の年齢以上か否かの判断である。ステップS602において、遊技不可能と判断した場合には(ステップS602:No)、たとえば、遊技機210の発射部から遊技媒体の発射を不可能にする制御をおこない、すなわち、遊技をおこなわせないようにし、一連の処理を終了する。一方、ステップS602において、遊技可能と判断した場合には(ステップS602:Yes)、遊技を開始したか否かを判断する(ステップS603)。
ステップS603における遊技の開始の判断は、たとえば、遊技機210からの接点信号(アウト玉数などの遊技情報)を検出したか否かの判断である。ステップS603において、遊技を開始するまで待機状態にあり(ステップS603:Noのループ)、遊技を開始すると(ステップS603:Yes)、遊技情報を取得する(ステップS604)。なお、遊技情報には、遊技機210の機種情報が含まれる。そして、遊技情報およびカードIDをホストコンピュータ120へ送信する(ステップS605)。
ホストコンピュータ120は、遊技媒体貸出装置220から、遊技情報およびカードIDを受信するまで待機状態にあり(ステップS606:Noのループ)、遊技情報およびカードIDを受信すると(ステップS606:Yes)、ホストコンピュータ120の受信した情報を記録する(ステップS607)。
また、遊技媒体貸出装置220は、ステップS605における送信をおこなったあと、遊技終了か否かを判断する(ステップS608)。遊技終了の判断は、たとえば、遊技資格カード投入口304から遊技資格カードが返却されたか否かの判断であるが、このほかにも、所定時間以上、遊技機210の発射部から遊技媒体が発射されないか否かの判断としてもよい。なお、遊技情報に含まれる遊技時間は、遊技資格カード投入口304に遊技資格カードを投入している時間である。
ステップS608において、遊技終了と判断しない場合(ステップS608:No)、ステップS604における遊技情報の取得以降の処理をおこなう。ステップS608において、遊技終了と判断した場合(ステップS608:Yes)、ホストコンピュータ120へ遊技終了を示す情報を送信し(ステップS609)、一連の処理を終了する。
ホストコンピュータ120は、ステップS607における受信した情報の記録をおこなったあと、遊技終了を示す情報を受信したか否かを判断する(ステップS610)。遊技終了を示す情報を受信していないと判断した場合(ステップS610:No)、ステップS607における受信した情報の記録をおこなう。ステップS610において、遊技終了を示す情報を受信したと判断した場合(ステップS610:Yes)、遊技情報にホール情報を付加する(ステップS611)。そして、情報管理サーバ110へ、ホール情報を含む遊技情報およびカードIDを送信し(ステップS612)、一連の処理を終了する。
情報管理サーバ110は、ホール情報を含む遊技情報およびカードIDを受信するまで待機状態にあり(ステップS613:Noのループ)、当該情報を受信すると(ステップS613:Yes)、カードIDごとに遊技情報のリストを作成する(ステップS614)。そして、リストを基に、遊技層別に遊技者(カードID)を分類する(ステップS615)。なお、リストおよび分類の詳細については、図7および図8を用いて後述する。そして、分類した各情報を格納し(ステップS616)、一連の処理を終了する。
なお、本発明の情報管理装置をホストコンピュータ120によって実現する場合には、ホストコンピュータ120にてリストの作成、遊技者の分類、および各情報の格納をおこなえばよい。この場合、他のホールの遊技情報については管理しないので、ステップS611における遊技情報にホール情報を付加させる処理を省略すればよい。
(情報管理サーバが作成するリスト、および分類する遊技層の一例)
つぎに、図7および図8を用いて、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110が作成するリスト、および分類する遊技層の一例について説明する。図7は、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110が作成するリスト、および分類する遊技層の一例を示す説明図である。
図7において、符号710は、リスト作成前の情報、すなわち、図6に示したステップS613にて受信したカードIDおよび遊技情報を示している。一方、符号720は、作成したリストを示している。リスト720は、カードIDごとに、それぞれ遊技情報を対応させている。符号730は、リスト720を基に、分類した遊技層を示している。なお、分類に際しては、予め設定される分類表が用いられる。この分類表については、図9および図10を用いて後述する。
このようにリスト720を作成し、カードIDを遊技層に分類することにより、カードIDおよび遊技情報の羅列を、カードIDごとの一覧として記録しておくことが可能になる。なお、リスト720および分類の具体例については、図8を用いて以下に説明する。
図8は、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110が作成するリスト、および分類する遊技層の一例を示す説明図である。図8において、リスト810には、カードIDごとの遊技情報が示されている。遊技情報は、たとえば、遊技したホール、遊技した日時、遊技した機種、差球、使用金額である。このリスト810を用いて集計した累積遊技時間821および累積使用金額822を基に、分類820を決定する。リスト810では、ホールごとに、遊技した日時、機種、差球を示しているが、機種ごとや日にちごとに、遊技時間や差球などを表すことも可能であり、後述する図14〜図17を用いて補足する。
また、遊技情報としては、リスト810に記載する情報以外にも、遊技時間、遊技回数、打ち込み数、スタート回数、大当り回数、継続回数、最大ハマリ回数などを示すことも可能であり、後述する図18を用いて補足する。なお、遊技時間は、遊技資格カード投入口304に遊技資格カードを挿入している時間である。遊技回数は、遊技資格カード投入口304にカードを挿入した回数である。打ち込み数は、アウト玉数である。スタート回数は、図柄変動回数である。継続回数は、確率変動等の、いわゆる連チャン回数である。最大ハマリ回数は、前回の大当りから今回の大当りまでのスタート回数である。
(遊技者を分類する際に用いる分類表の一例)
つぎに、図9および図10を用いて、遊技者を分類する際に用いる分類表の一例について説明する。図9および図10は、遊技者を分類する際に用いる分類表の一例を示す説明図である。図9に示す分類表900は、累積遊技時間と遊技層とを対応させたものである。すなわち、累積遊技時間を所定の間隔で区切り、遊技者の遊技情報を当てはめることにより、それに対応する遊技者を、ライト(C)、ミドル(B)、ヘビー(A)、コア(S)として遊技層別に分類する際に用いられる。
一方、図10に示す分類表1000は、累積遊技時間と累積使用金額に、遊技層を対応させたものである。すなわち、累積遊技時間と累積使用金額とをそれぞれ所定の間隔で区切り、遊技者の遊技情報を当てはめることにより、それに対応する遊技者を、ライト、ミドル、ヘビー、コアとして、遊技層別に分類する際に用いられる。なお、このような分類表900,1000は、一例に過ぎず、累積遊技時間や累積使用時間を週単位、月単位、年単位とすることも可能である。また、機種ごとや日にちごとに、遊技時間や使用金額などを表したリストを作成する場合には、それに対応して、機種ごとや日にちごとに遊技層を分類することができる分類表を用いることも可能である。
(情報管理サーバがおこなう情報紐付処理手順の一例)
つぎに、図11を用いて、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110がおこなう情報紐付処理手順の一例について説明する。図11は、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110がおこなう情報紐付処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図11に示す処理は、あるホールにて遊技者が会員登録をおこなう際に、それまでに使用している遊技資格カード、およびそれに対応する遊技情報を無駄にすることなく、会員カードを利用可能にした処理である。
図11において、情報管理サーバ110は、ホストコンピュータ120から会員登録をおこなう旨の情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1101:Noのループ)、当該情報を受信すると(ステップS1101:Yes)、ホストコンピュータ120に対し、遊技者が使用している遊技資格カードのカードIDを要求する旨の情報を送信する(ステップS1102)。
そして、遊技者が使用している遊技資格カードのカードIDを受信するまで待機し(ステップS1103:Noのループ)、当該情報を受信すると(ステップS1103:Yes)、受信したカードIDと、新規に発行する会員カードの会員用カードIDとを紐付ける(ステップS1104)。なお、会員用カードIDは、カードを発行する発行センタから受信することにより取得したものである。
そして、各カードIDの遊技情報を合わせ込んでリストを作成する(ステップS1105)。さらに、リストを基に、遊技者(カードID)を分類する(ステップS1106)。分類した各情報を格納し(ステップS1107)、一連の処理を終了する。なお、リストおよび分類の詳細については、図12を用いて、以下に説明する。
(紐付けたカードIDを基に作成するリスト、および分類する遊技層の一例)
つぎに、図12を用いて、紐付けたカードIDを基に作成するリスト、および分類する遊技層の一例について説明する。図12は、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110が作成するリスト、および分類する遊技層の一例を示す説明図である。
図12において、符号1201は、遊技者が使用している遊技資格カードのカードID、当該カードIDに対応する遊技情報、および遊技情報を基に分類した分類(遊技層)を示している。すなわち、これまでに遊技した遊技情報が蓄積されている。また、符号1202は、新規に発行する会員カードの会員用カードID、遊技情報、および分類を示している。なお、会員カード新規発行のため、このカードIDに対応する遊技情報および分類は、まだ記録されていない。
そして、符号1210は、各カードIDを紐付けるとともに、各カードIDに対応する遊技情報および分類を示している。なお、遊技者が使用している遊技資格カードが複数枚存在する場合には、複数のカードIDを全て紐付ければよい。
このような分類をおこなうことにより、たとえば、会員カードを用いて遊技をおこなった場合であっても、または今まで使用している遊技資格カードを用いて遊技した場合であっても、同一の遊技者であることが判明しているので、同一の遊技者の遊技情報として蓄積することができ、遊技者の遊技層を正確に分類することができる。
また、逆に、会員カードを所持している場合に、これまでに使用したことのない遊技資格カードを用いた場合であっても、当該遊技資格カードに対応する遊技情報と、会員カードに対応する遊技情報とを合わせ込むことも可能である。この場合、遊技者からの提示により、新たに使用した遊技資格カードのカードIDを取得することによって、当該カードIDと会員用カードIDとを紐付ける。
(情報管理システムがおこなう情報特定処理手順の一例)
つぎに、図13を用いて、本実施の形態にかかる情報管理システム100がおこなう情報特定処理手順の一例について説明する。図13は、本実施の形態にかかる情報管理システム100がおこなう情報特定処理手順の一例を示すシーケンス図である。なお、図13において、遊技媒体貸出装置220と情報管理サーバ110との情報の送受信にあたっては、ホストコンピュータ120が介在しているが、ここではホストコンピュータ120は伝達のみの役割をおこなうため、図示していない。
図13において、遊技媒体貸出装置220は、遊技者による遊技資格カード投入口304への遊技資格カードの挿入により、遊技資格カードのカードIDを読み込んだか否かを判断する(ステップS1301)。遊技資格カードのカードIDを読み込むまで待機状態にあり(ステップS1301:Noのループ)、遊技資格カードのカードIDを読み込むと(ステップS1301:Yes)、読み込んだカードIDに対応する分類を要求する旨の情報を、ホストコンピュータ120を介して情報管理サーバ110へ送信する(ステップS1302)。
一方、情報管理サーバ110は、分類を要求する旨の情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1303:Noのループ)、当該情報を受信すると(ステップS1303:Yes)、磁気ディスク405に記録されている分類の中から、カードIDに対応する分類を特定する(ステップS1304)。そして、特定した分類およびリスト(以下「分類に関する情報」という)を、ホストコンピュータ120を介して遊技媒体貸出装置220へ送信し(ステップS1305)、一連の処理を終了する。
一方、遊技媒体貸出装置220は、分類に関する情報を受信するまで待機状態にあり(ステップS1306:Noのループ)、分類に関する情報を受信すると(ステップS1306:Yes)、受信した分類およびリストを表示し(ステップS1307)、一連の処理を終了する。なお、分類およびリストを表示するに際しては、遊技媒体貸出装置220のディスプレイ302から出力してもよいし、遊技機210ごとに設置/接続され、テレビなどの画面を出力するディスプレイから出力してもよい。また、表示されるリストの詳細については、図14〜18を用いて後述する。
なお、上述した説明では、遊技媒体貸出装置220によって分類に関する情報の要求および出力をおこなうようにしたが、ホール内に設けられ、遊技者が自由に使用でき、優秀台などを検索するためのコンピュータ装置によっておこなうことも可能である。この場合、当該コンピュータ装置には、カードIDを読み取るICカードリーダが搭載されることを要する。また、遊技者の個人情報を開示する会員登録などの所定の登録をおこなった場合には、所定のIDおよびパスワードを用いてWebサイトに接続することにより、自宅のPCや携帯電話端末などからも、分類に関する情報の要求および出力をおこなうことが可能である。
(ディスプレイに表示される分類およびリストの一例)
つぎに、図14〜図17を用いて、ディスプレイに表示される分類およびリストの一例について説明する。図14〜図17は、ディスプレイに表示される分類およびリストの一例を示した説明図である。なお、ここでいうディスプレイは、上述したように、遊技媒体貸出装置220のディスプレイ、ホール内に設置され、遊技者が自由に使用できるコンピュータ装置のディスプレイ、会員登録などをおこなった場合における自宅のPCや携帯電話端末などのディスプレイ、店員が使用するホストコンピュータ120のディスプレイなどである。なお、図14〜図17に示す分類およびリストを全てまとめた一覧表として表示することが可能である。また、図14〜図17は、主に、遊技者が閲覧する際に表示される分類およびリストを示す。
図14には、カードID「012345」に対応する遊技者の分類1401と、日時ごとの差球リスト1402とを示している。このような差球リスト1402により、遊技者は、自らの遊技の度合いや、いつ、どの程度の差球があったかを簡単に把握することが可能になる。また、ホール側のホストコンピュータ120にてこのような差球リスト1402を表示させることにより、ホール側では、遊技者ごとに、遊技の度合いや、どの程度の差球があるのかを簡単に把握することができる。なお、差球リスト1402では、日時を日単位としているが、時間単位、週単位、月単位、年単位として表示することも可能である。このような差球リスト1402において、符号1410に示す2月1日の詳細画面を表示させたとすると、図15に示す画面に移行する。
図15には、カードID「012345」に対応する遊技者の分類1401と、ホール情報を表示させたリスト(以下「ホールリスト」という)1501と、詳細分類1502とを示している。ホールリスト1501は、2月1日の各ホールにおける、遊技した時間および差球を示している。詳細分類1502は、分類1401をさらにホールごとに詳細に示したものである。つまり、詳細分類1502は、ホールごとの累積遊技時間や累積使用金額によって遊技者を分類したものである。なお、この場合、ホールごとの累積遊技時間や累積使用金額を基に、図9および図10に示した分類表を用いて詳細分類1502を得ることができる。
このようなホールリスト1501により、遊技者は、ホールごとの遊技の度合いや、各ホールにてどの程度の差球があったかを簡単に把握することが可能になる。また、ホール側のホストコンピュータ120にてこのようなホールリスト1501を表示させることにより、ホール側では、遊技者がホールごとに、どの程度の差球があるのかを簡単に把握することができる。
このようなホールリスト1501において、符号1510に示す、2月1日におけるX店の詳細画面を表示させたとすると、図16に示す画面に移行する。なお、本発明にかかる情報管理装置をホストコンピュータ120によって実現した場合には、各ホールのホストコンピュータ120ごとにリストを格納するが、この場合、他のホールの遊技情報を取得しないため、ホールリスト1501のうち、ホール情報が表示されない。
図16には、カードID「012345」に対応する遊技者の分類1401と、機種リスト1601と、詳細分類1602とを示している。機種リスト1601は、2月1日のX店における機種ごとの、遊技した時間および差球を示している。詳細分類1602は、分類1401をさらに機種ごとに詳細に示したものである。つまり、詳細分類1602は、ホールXにおける機種ごとの分類を示している。この詳細分類1602は、ホールごとの機種に対する累積遊技時間や累積使用金額を基に、図9および図10に示した分類表を用いて得たものである。なお、ホールごとの分類とせずに、全てのホールにおける同機種に対する累積遊技時間や累積使用金額を基に、機種ごとに分類することも可能である。
このような機種リスト1601により、遊技者は、機種ごとの遊技の度合いや、機種ごとにどの程度の差球があったかを簡単に把握することが可能になる。また、ホール側のホストコンピュータ120にてこのような機種リスト1601を表示させることにより、ホール側では、遊技者が機種ごとに、どの程度の差球があるのかを簡単に把握することができる。このような機種リスト1601において、符号1610に示す、X店における機種aの詳細画面を表示させたとすると、図17に示す画面に移行する。
図17には、カードID「012345」に対応する遊技者の分類1401と、詳細機種リスト1701とを示している。詳細機種リスト1701は、2月1日のX店における機種aの遊技情報を示している。このような詳細機種リスト1701により、遊技者は、自らの遊技の度合いや、機種aを遊技した際の詳細な情報を簡単に把握することが可能になる。また、ホール側のホストコンピュータ120にてこのような詳細機種リスト1701を表示させることにより、ホール側では、遊技者の機種ごとの詳細な情報を簡単に把握することができる。なお、詳細機種リスト1701では、2月1日のX店における機種aの遊技情報のみを表示しているが、過去に遊技した機種aに対する全ての遊技情報を表示させたり、各値の累積値や平均値を表示させたりすることも可能である。
(客層分析に用いる分析用リストの一例)
つぎに、図18を用いて、客層分析に用いる分析用リストの一例について説明する。図18は、客層分析に用いる分析用リストの一例を示す説明図である。なお、図18は、主に、ホール側の人が閲覧する際に表示される分析用リストを示している。図18において、分析用リスト1800は、機種aについてのリストを示している。分析用リスト1800は、各カードIDの各ホールにおける、遊技した日時、差球、台番号、大当り確率、スタート回数、大当り回数、継続回数、セーフ玉数、アウト玉数を示している。
なお、分析用リスト1800に、各遊技者の1回の遊技における平均遊技金額、平均大当り回数、リーチの出現率、遊技回数(遊技資格カード挿入回数)などを含ませてもよい。また、分析用リスト1800を、さらに細分化し、ホールごと、台ごと、時間帯や日時ごとに表示させることも可能である。また、他のホールに対して、開示させない遊技情報を予め設定することも可能である。
(分類した遊技層の情報や作成したリストの情報を、ホール側にて活用した場合の一例)
つぎに、図19を用いて、分類した遊技層の情報や作成したリストの情報を、ホール側にて活用した場合の一例について説明する。図19は、分類した遊技層の情報や作成したリストの情報を、ホール側にて活用した場合の一例を示す説明図である。
図19は、たとえば、名古屋に存在する、あるホールのホストコンピュータ120のディスプレイに表示される表示画面1900を示している。表示画面1900には、ホール内の、ある列(シマ)の状況が示されている。図19において、100〜125の番号は、遊技台番号を示している。各遊技台番号の横には、遊技者の分類として、C(ライト)、B(ミドル)、A(ヘビー)、S(コア)が表示されている。このアルファベットの記号を囲む丸は、会員を示している。「空」は、空き台である。また、「履歴なし」は、遊技履歴が全くない、いわゆる初打ちの遊技者を示している。また、符号1901に示す、「東京」、「大阪」は、名古屋以外の地域で主に遊技している遊技客を示している。
この表示画面1900を用いて、たとえば、朝から全く大当りのない遊技者の表示を点滅させたりすることにより、遊技者を特定してサービスを提供するといったことが可能である。また、たとえば、ホールに貢献してくれているコア(符号S)の会員遊技者の表示やヘビー(符号A)の会員遊技者の表示のみ、点滅させたりすることにより、当該遊技者に対してのみサービスを提供するといったことも可能である。さらに、会員ではない遊技者に対して、会員登録を促す通知をおこなうことも可能である。
また、符号1901に示す、名古屋以外の地域で主に遊技している遊技客は、一見客である可能性が高い。したがって、常連客に対するサービスを優遇することにより、サービスの差別化をおこなうことも可能である。また、この表示画面1900では、符号1902に示すように、初打ちの遊技者が3人並んで遊技している旨が表示されている。なお、複数の初打ちの遊技者が同時に来場することや並んで遊技することは、通常ではあまりない。したがって、ホール側では、何らかの不正行為がおこなわれるおそれがあるものとして、当該遊技者の動向を注視するなど、当該遊技者らに対して、警戒することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、遊技者がホールなどに個人情報を公開したくない場合であっても、カードIDのみにより遊技者ごとの遊技情報を取得することができ、遊技機メーカやホールでは、遊技客の遊技層(分類)を把握することができるとともに、その分類に即したサービスの提供をおこなうことが可能である。また、サービスの提供は、たとえば、遊技資格カードの発行元からのサービスを受けることになるが、これに限らず、個人情報を開示した場合には、ホールからのサービスや、遊技機メーカからのサービスを受けることも可能である。
また、本実施の形態によれば、ホール側では、遊技者の実数、遊技者ごとの遊技時間、遊技回数、差球を把握することができる。また、特定の遊技者に対して、一定期間における来店回数、遊技時間、遊技回数、遊技機種、差球等の遊技情報を取得することができ、来店時において、遊技者ごとに分類に応じた固有のサービスを提供することにより、他店との差別化を図ることが可能になる。
また、従来の遊技客一律のサービスとは異なり、遊技者が好む機種に特化したサービスの提供も可能となる。したがって、遊技者が満足できることにより、固定客が増加し、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。また、自店の客層分析をおこなうことにより、稼働率の高い機種や、長期間一定の稼働率を有する機種の情報を基に、今後導入すべき機種や、残しておくべき機種の選定をおこなうことができる。また、仮に稼働率が低い機種であっても、少数のコア遊技者が高額を費やしている機種、換言すれば、店の利益に貢献している機種、を把握することもでき、単に稼働率のみに頼らずに、機種の選定をおこなうことも可能になる。
さらに、サービスの一例としては、ポイントの付与などが挙げられる。この場合、全ての遊技者に対してポイントを付与することが可能になる。また、来店や遊技につき、1ポイント付与するところを、会員に対しては2ポイント付与することにより、会員を優遇することも可能である。また、ポイントの還元には、本会員への登録を条件とすることにより、遊技者固有のサービスの提供をおこなうことができるとともに、本会員への誘導を容易にすることができる。
また、サービスの一例としては、遊技者が好む機種に関するWeb上のコミュニティサイトへの参加資格が与えられ、同じ嗜好の遊技者との交流に参加することができるといったものが挙げられる。さらに、このほかのサービスとしては、遊技機メーカが当該機種の後継機種を発表する際の、新機種展示会などへの参加権を付与するといったことをおこなうことも可能である。
また、遊技者がリストを閲覧することにより、他の遊技者と比べて自分がどの遊技層に当てはまるのか、どれくらい幸運なのか、または運が悪いのかを知ることができ、興趣性のあるサービスを提供することができる。さらに、コミュニティサイトにより、各記録(たとえばスタート回数など)の順位の発表や、上位者または下位者のランキングの発表をおこなうようにすれば、実際の遊技における勝敗以外でも楽しめるサービスを提供することができる。
さらに、遊技者が所望するデータに応じた、グラフや表のカスタマイズをおこなうことにより、自分が遊技した直後や直前のデータを閲覧することも可能になる。また、遊技者ごとの各データを取得できることにより以下のようなことを把握することが可能になる。(1)ある機種を好んで遊技する遊技者が他にどのような機種を好むのか。(2)ある機種を遊技した直後にどの機種を遊技する傾向にあるのか。(3)長時間遊技した機種の直前にどのような機種を遊技していたのか。(4)ある期間だけ特に遊技した特定の機種があるか、換言すれば、短期的に人気のある機種があるか。(5)新台が導入されてからどれくらいの期間や頻度で遊技したか。このような解析が可能となり、特に後継機の作成に役立てることができる。
さらに、同じ機種を遊技し続ける遊技者を解析することにより、当該遊技者が他の遊技者に比べて大当りが高確率で発生しているから遊技しているのか、または、他の遊技者に比べて大当りが低確率(または同等)で発生しているにもかかわらず遊技しているのかといった遊技理由を把握することも可能になる。また、特定の機種について、一定期間に一定頻度以上で遊技した遊技者に対してのみ、アンケートを実施することが可能になる。したがって、アンケートの実施にあたり、実際にはあまり遊技していない遊技者を除外することができ、遊技者が真に求める要望等を効率よく得ることができる。
反対に、新台の導入後に短時間しか遊技をおこなわなかった遊技者へのアンケートをおこなうことにより、新台に対して、気に入らなかった点や問題点などを調査することができる。このように遊技者を絞り込んで意見を受け付けることにより、遊技客、ホール、遊技機メーカにとって、質の高い意見交換等をおこなうことが可能になる。
以上のように、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110によれば、遊技に際してカードIDが記録された遊技資格カードを要し、当該遊技資格カードのカードIDに対応する遊技者を所定の分類に分類して、格納するようにしたので、遊技情報の蓄積に応じて各遊技者を所定の遊技層に位置づけることができる。したがって、個人情報を開示する必要なく、会員登録が未登録の遊技者を含む全ての遊技者の遊技情報を用いて、全ての遊技者の客層分析をおこなうことが可能になる。
また、遊技者は、遊技資格カードさえ所有していれば、本情報管理システムを導入している如何なるホールにおいても遊技情報を蓄積することができる。したがって、遠方地や普段あまり遊技しない遊技場においても、会員カードを所有しないことによる遊技に対する抵抗感をなくし、さらに、遠方地などでわざわざ会員カードを作成することなく、遊技をおこなうことができる。これにより、遊技人口を増やし、業界全体の底上げを図ることが可能になる。
また、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110によれば、ホール情報を含む遊技情報を取得し、当該ホール情報を用い、全てのホールにおける遊技情報に応じて、遊技者を分類するようにしたので、遊技者が遊技した遊技場の店名、地名、位置などを示すホール情報を用い、各遊技場または全ての遊技場において各遊技者を所定の遊技層に位置づけることができる。したがって、ホール側では他のホールにおける遊技情報を得ることにより客層分析をおこなうことが可能になる。また、遊技者は全てのホールにおける遊技情報や、自らが属する遊技層を参照することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110によれば、遊技時間に関する情報を含む遊技情報を取得し、全遊技場または各遊技場にて費やした遊技時間に応じて、遊技者を分類するようにしたので、遊技者が費やした遊技時間に応じて遊技者を所定の遊技層に位置づけることができる。
また、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110によれば、金額に関する情報を含む遊技情報を取得し、全遊技場または各遊技場にて使用した金額に応じて、遊技者を分類するようにしたので、使用金額に応じて遊技者がどのような遊技層に属するかを特定することができる。
また、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110によれば、機種情報を含む遊技情報を取得し、機種ごとに、遊技者を分類するようにしたので、遊技機メーカでは遊技情報を用いて客層分析をおこなうことが可能になる。また、遊技者は機種ごとの遊技情報や、機種ごとの自らの属する遊技層を参照することが可能になる。
また、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110によれば、カードIDを用いて、磁気ディスク405に記録されている情報の中から、当該カードIDに対応する分類を特定して、出力するようにしたので、識別情報に応じて分類を特定し、店員や遊技者等に当該遊技者の分類を提示することができる。
また、本実施の形態にかかる情報管理サーバ110によれば、遊技資格カードは、遊技者の年齢の情報が示された公的証明書を基に発行されたものを用いたので、公的証明書を基に発行された任意のカードを記録媒体として用いることができる。また、記録媒体を所有するにあたり年齢の制約を設けたので、法的に遊技が認められる18歳以上の遊技者に対してのみの遊技を認めることができる。
また、本実施の形態において、遊技資格カードは、ホールごとに作成され、遊技者個人を識別するための遊技者識別情報が記録された会員用のカードを用いるようにすれば、たとえば、会員登録時に記録される遊技者の個人情報(住所、氏名、年齢等)を利用することにより、遊技者に対するポイントの付与など、以後の当該遊技者に対するホールからのサービスの提供に役立てることが可能となる。また、従来から会員となっている遊技者にとっては、所有している会員カードをそのまま使用することができる。
また、本実施の形態において、遊技資格カードは、非接触型ICカードからなる記録媒体を用いたので、迅速に情報を読み込むことができるだけでなく、記録面が接触することがないため摩耗などの損傷が生じにくく、長期間使用することが可能である。
また、本実施の形態において、新規に会員登録する際に、使用している遊技資格カードに記録されるカードIDと、会員カードの会員用カードIDとを紐付けるようにしたので、双方のカードの使用を可能にしながら、これまで遊技した遊技情報を加味して遊技者を分類することができる。
なお、上述した実施の形態では、遊技資格カードを用いて、遊技媒体貸出装置220による遊技者に対する遊技の制限については説明したが、入場口においても同様に、遊技者に対する入場の制限をおこなうことも可能である。この場合、ICカードリーダを入場口に設け、遊技者から提示される遊技資格カードを入場資格カードとして用いる。そして、遊技媒体貸出装置220が遊技機210に対しておこなう処理と同様の処理を、ドア制御装置が入場口のドアの開閉に対しておこなうことにより、入場者に対する入場制限をおこなう。
具体的には、自動ドアなどの入場口に、ICカードリーダを配置し、このICカードリーダが予め登録される遊技資格カードを読み込んだ際に、または、遊技資格カードに年齢の情報が記録されている場合には当該年齢が所定の年齢以上であることを判断した際に、自動ドアを開放させる。このように入場制限をおこなうようにすれば、遊技が認められていない人をホール内に入場させないようにすることができ、当該入場者に遊技をおこなわせないようにすることができる。
以上説明したように、本発明にかかる情報管理装置、情報管理方法、情報管理プログラム、および記録媒体によれば、会員登録が未登録の遊技者を含む全ての遊技者の遊技情報を得ることにより、全ての遊技者の客層分析をおこなうことが可能になる。
なお、本実施の形態で説明した情報管理方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。