JP5077967B2 - 資材溝埋設機及び資材溝埋設施工方法 - Google Patents
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Description
一般的には、理化学性が不良で地力が劣る作物生産力の低い土壌を、高生産性な土壌に改善するため、表面に各種の資材を散布してロータリやプラウなどを用いて混和する土壌改良が行われている。
また、粘質な物理性に劣る土壌の下層土に対しては、モミガラなどの透水性の高い材料を方形の縦溝に投入する機械(特許文献1)がある。同じように重粘土の畑の下層土に対して、疎水剤などの材料を方形の縦溝に投入する心土改良法(特許文献2)がある。
請求項1に係る発明は、作業車で牽引して対象土壌の表面と下層を進行させることにより、土壌を耕耘し過度に攪乱することなく、予め、土壌表面に所定厚さ又は所定量敷設した配置資材を寄せ集めて、配置資材を所定範囲内に設定した一定の間隔で土壌中に埋設して、土壌中に配置資材が投入されたL字形状縦溝を形成する資材溝埋設機であって、
(a)前記作業車の後方に装着する作業機取付フレームと、前記作業機取付フレームに取り付けられ、牽引されて対象土壌を逆台形状断面の土壌ブロックに切断し、切断した土壌ブロックを持ち上げる土壌ブロック持上げ部と、前記土壌ブロック持上げ部の側方に配設され、土壌表面の配置資材を収集して投入する資材収集投入機とを備え、
(b)前記土壌ブロック持上げ部は、前記土壌ブロックの一方の側面側を切断する、刃の付いた平板支柱である土壌切断刃支柱と、前記土壌切断刃支柱と対に配設され、前記土壌ブロックの他方の側面側を切断すると共に、切断された土壌ブロックを支える土壌切断刃付き側方空間保持板と、前記土壌切断刃支柱と前記土壌切断刃付き側方空間保持板の下端に夫々両端が接続され、前記土壌ブロックの底面側を切断すると共に、切断した土壌ブロックを支えて持ち上げる土壌ブロック持上げスライド板とを有し、
(c)前記土壌ブロック持上げスライド板は、進行方向後方に向かって前記土壌切断刃支柱の延長線上に沿って漸次高くなり、所定高さになった位置から所定長さ水平に配置されてなり、
(d)前記土壌ブロック持上げ部は、対象土壌中を進行しつつ、前記土壌切断刃支柱と、前記土壌切断刃付き側方空間保持板と、前記土壌ブロック持上げスライド板の夫々前方に付加された土壌切刃により対象土壌を逆台形状断面の土壌ブロックに切断し、
(e)切断された土壌ブロックを前記土壌ブロック持上げスライド板と前記土壌切断刃付き側方空間保持板によって支えながら、前記土壌ブロック持上げスライド板により前記土壌切断刃付き側方空間保持板に沿って斜め上方に持上げることにより、前記土壌切断刃付き側方空間保持板の裏側に側方空洞を作り、土壌ブロック持上げスライド板の下方に底部空洞を作って、前記側方空洞と、底部空洞とにより土壌表面から続くL字状の空洞を構築し、
(f)前記資材収集投入機により、予め、土壌表面に敷設された配置資材を片側に寄せ集めて、前記L字状の空洞に投入落下させ、
(g)前記土壌ブロック持上げスライド板で持上げた土壌ブロックを前記L字状の空洞上に落とし土壌を埋戻すことにより、土壌中に配置資材が投入されたL字形状縦溝を形成するように構成したことを特徴とする資材溝埋設機を提供するものである。
(a)土壌を逆台形状断面の土壌ブロックに切断し、切断した土壌ブロックを逆台形の片側面に沿って斜め上方に持上げ、土壌ブロックの他方の片側面の横に側方空洞を作り、土壌ブロックの下方に底部空洞を作ることにより、地表面から下層に続く空洞を構築し、前記側方空洞及び底部空洞の形状を所定時間保持する第一工程と、
(b)土壌表面に敷設した配置資材を前記側方空洞に向けて寄せ集めて収集し、前記側方空洞及び底部空洞内に配置資材を投入落下させ、配置資材を前記側方空洞及び底部空洞内にL字形状に溜める第二工程と、
(c)配置資材をL字形状に溜めた前記側方空洞及び底部空洞内に持上げた前記土壌ブロックを落とすことで土壌を埋戻し、配置資材が投入されたL字形状縦溝を形成する第三工程と、
を行うことを特徴とする資材溝埋設施工方法を提供するものである。
地表面に開いた一定幅の側方空洞に、予め、既存の営農や工事の作業機により土壌表面に散布・敷設した資材を、資材収集投入機によりある範囲内の任意の幅で寄せ集めて収集し、土壌表面に開いた側方空洞から底部空洞に投入する。空洞内に資材を投入して充填した直後に、持上げていた逆台形の土壌ブロックを空洞内に落として埋戻すことで、対象土壌中に資材溝埋設部を構築する。
従って、これまでの下層土への資材投入による土壌改良と異なり、(a)施工機械に資材を積載することなく、(b)溝の間隔や深さがある範囲内で任意に設定でき、(c)圃場全面が攪乱されることなく溝部のみの切断ですみ、(d)かつ、縦溝部をつくるため持上げた土塊ブロックが崩れて攪乱しないため、下層土が表面にでることなく、(e)使用できる資材の種類が豊富で、(f)機械走行だけで施工できる、ことから、従来の下層土に対する土壌改良より適用性が広範である。
図1に示す如く、本発明の資材溝埋設機1は、資材溝埋設機1の前部に設けられる作業機取付フレーム10が、牽引車(図示省略)の後方に連結されて牽引されることにより、資材溝埋設機1の後部に設けられる土壌ブロック持上げ部20の土壌切断刃支柱20Bと土壌切断刃付き側方空間保持板20Cと土壌ブロック持上げスライド板20Dとが、図9及び図10に示す如く、対象土壌26を逆台形の土壌ブロック27に切断整形すると共に、切断整形された土壌ブロック27を土壌ブロック持上げスライド板20Dと土壌切断刃付き側方空間保持板20Cの面で支えながら、土壌ブロック持上げスライド板20Dにより土壌切断刃支柱20Bの切断面に沿って持上げ、土壌切断刃付き側方空間保持板20Cの裏側と土壌ブロック持上げスライド板20Dの下方の土壌中に側方空洞29Aと底部空洞29Bからなる土壌表面から続くL字状の空洞29Cを構築するものである。
以上の説明において「溝」と称する場合は、本発明により下層土中に構築される資材が投入された資材溝埋設部30を意味する。すなわち、資材溝埋設部30であるこの溝は、掘削溝形状内に資材が充填した溝であり、周辺土壌に比べて物理性及び/或いは化学性が良好な通水・保水・通気溝として機能する。
土壌ブロック持上げ部フレーム20Aの進行方向前方から見て左側には、資材収集投入機取付部22、及び、図2に示す資材収集投入機上部取付部22Aが接続され、それらに資材収集投入機21が取り付けられる。
資材収集投入機21の第一形態であるオーガ式資材収集投入機21Aは、資材収集投入機取付部22の資材収集投入機上部取付部22Aに接続しているオーガ式資材収集投入機高さ調節スプリング23Bによってつり下げられ、資材収集投入機高さ調整式取付部22Bと接続している資材収集投入機可動連結部22Cに接続されている。
資材収集投入機21のオーガ式資材収集投入機21Aは資材収集投入機可動連結部22Cに設置する資材収集投入機接地高さ調節用ソリ23Aで地表面の資材を寄せ集め収集する資材掘削深を一定に確保するとともに、資材収集投入機上部取付部22Aと接続するオーガ式資材収集投入機高さ調節スプリング23Bの作用によって柔軟に地表面の凹凸に追従できる。
資材収集投入機21の第二形態であるチェーン式資材収集投入機24Aは、第一形態と同様に、資材収集投入機取付部22の資材収集投入機上部取付部22Aから接続しているチェーン式資材収集投入機高さ調節スプリング24Cによって吊り下げられ、資材収集投入機高さ調整式取付部22Bと接続する資材収集投入機可動連結部22Cに接続される。
資材収集投入機21のチェーン式資材収集投入機24Aは資材収集投入機可動連結部22Cに設置されている資材収集投入機接地高さ調節用ソリ23Aで地表面の資材を寄せ集め収集する資材掘削深を一定に確保するとともに、資材収集投入機上部取付部22Aと接続するチェーン式資材収集投入機高さ調節スプリング24Cの作用によって柔軟に地表面の凹凸に追従できる。
土壌ブロック持上げ部20は、土壌ブロック持上げ部フレーム20Aを挟むように進行方向後方に向かって右に平板支柱状に形成された土壌切断支柱20Bが斜め左下方に向かって斜設され、左に進行方向後方に向かって所定長さを有する土壌切断刃付き側方空間保持板20Cが斜め右下方に向かって斜設され、土壌切断支柱20Bと土壌切断刃付き側方空間保持板20Cとは、互いに対となるように配設され、且つ、互いに上部間隔が幅広く下方に向かって徐々に間隔を狭く配置され、土壌切断支柱20Bと土壌切断刃付き側方空間保持板20Cの下端に、夫々両端を接続されて土壌ブロック持上げスライド板20Dが配置され、土壌面に対して切断刃のある前面は逆台形の形状に形成されている。下部の土壌ブロック持上げスライド板20Dは一定の幅の板で、土壌切断支柱20Bとの接続部が水平に、それより後方では土壌切断刃支柱20Bの斜面延長にあわせて徐々に高くして、土壌切断刃付き側方空間保持板20Cを反対に沿わせて接続している。土壌ブロック持上げスライド板20Dは後部の所定の高さのところで所定の長さで水平になるよう配置されている。
図5(c)に示す正面から見るとお互いに接続してある土壌切断支柱20Bと右に土壌切断刃付き側方空間保持板20C、土壌ブロック持上げスライド板20Dの前面に施された切断刃部分が、逆台形の形状に形成されている。土壌ブロック持上げスライド板20Dは土壌切断支柱20Bに沿って徐々に高くなり、反対側に土壌切断刃付き側方空間保持板20Cに沿って接続され、所定の高さのところで水平にしてある。それぞれの接続がわかるように、土壌ブロック持上げ部20を、平面図{図5(a)}、左側面図{図5(b)}、右側面図{図5(d)}、底面図{図5(e)}、後面図{図5(f)}で示している。
土壌切断支柱20Bと土壌切断刃付き側方空間保持板20C、土壌ブロック持上げスライド板20Dの切断刃により土壌が逆台形に切断され土壌ブロック(図9に於いて27)となり、土壌ブロックは、土壌ブロック持上げスライド板20Dの上を所定の高さまで持上げられ、それ以後土壌ブロックが土壌ブロック持上げ部20から後方に落とされる。
資材収集投入機21は、資材収集投入機取付部22に資材収集投入機21の進行方向に対して斜め或いは横に取付ける。併せて資材収集投入機高さ調節用ソリ23Aを前方に取付ける。
資材収集投入機21には、後述する如く2種類の方式があり、土壌や資材などの条件に応じて選択して付け替えることが可能である。
オーガ式資材収集投入機21Aは、オーガ式資材収集投入機高さ調節スプリング23Bにより吊り下げ、資材収集投入機可動調節取付部29に資材収集投入機可動連結部(図2に於いて22C)を接続して固定する。
オーガ式資材収集投入機21Aの駆動は、PTOトルクをPTOトルク伝達部21Bが受け、横軸を介してPTOトルクオーガ軸伝達部21Cに回転を伝え資材収集投入用オーガ21Dを駆動させる。資材収集投入用オーガ21Dの駆動により地表面に配置した資材を土壌切断刃付き側方空間保持板(図2に於いて20C)側に寄せ集める。
チェーン式資材収集投入機24Aは、資材収集投入機高さ調節スプリング23Bによって吊り下げ、資材収集投入機可動調節取付部29に資材収集投入機可動連結部(図3に於いて22C)を接続して固定する。
チェーン式資材収集投入機24Aの駆動は、PTOトルクをPTOトルク伝達部24Bが受け、PTOトルクチェーン伝達部24Cに回転を伝え資材収集投入用チェーン24Dを駆動させて行う。資材収集等入用チェーン24Dに取付た資材収集投入用チェーンカップ24Eの移動により地表面に配置した資材を土壌切断刃付き側方空間保持板(図3に於いて20C)側に寄せ集める。
土壌ブロック持上げ部20の土壌切断刃支柱20Bと土壌切断刃付き側方空間保持板20Cと土壌ブロック持上げスライド板20Dとにより対象土壌26を逆台形の土壌ブロック27に切断して、土壌切断刃付き側方空間保持板20Cと土壌ブロック持上げスライド板20Dの面で支えて、土壌ブロック27を土壌切断刃支柱20Bの切断面に沿わせて持上げ、土壌切断刃付き側方空間保持板20Cの裏側に側方空洞29Aを作り、土壌ブロック持上げスライド板20Dの下部に下方空洞29Bを作り、土壌中にこれらが連続したL字形状空洞29Cを構築する。
本発明の資材溝埋設機1の土壌ブロック持上げ部20による施工は、逆台形に接続された土壌切断刃支柱20Bと土壌切断刃付き側方空間保持板20C、土壌ブロック持上げスライド板20Dにより対象土壌26を逆台形の土壌ブロック27に切断整形して、土壌切断刃付き側方空間保持板20Cと土壌ブロック持上げスライド板20Dの面で支えて土壌ブロック27を土壌切断刃支柱20Bの切断面に沿わせて持上げ、土壌切断刃付き側方空間保持板20Cの裏側に側方空洞29Aを構築する。
表面散布資材或いは配置資材28の収集範囲は、資材収集投入機幅Lと資材収集投入機接続角θで決まる資材収集幅L・COSθとなり、資材収集投入機幅Lの異なる機械の接続と、資材収集投入機接続角θを資材収集投入機21の資材収集投入機可動連結部22Cの変更と資材収集投入機可動調節取付部29の接続の調節で任意の幅に調整できる。この資材収集幅L・COSθが、図11に示す資材溝埋設部30の資材溝埋設間隔W1や資材溝埋設間隔W2となる。
資材溝埋設部30の施工深さは、資材溝埋設作業機1の地表面からの高さの調節で調整できる。そのためには、図1に示した作業機取付フレーム10の下部にある作業機取付フレーム高さ調整車輪10Cの取付位置を作業機取付フレーム高さ調節車輪設置高調整支柱10Dで調節することにより調整できる。そのときには、図2に示した資材収集投入機21を接続する資材収集投入機取付部(図6に於いて22)の資材収集投入機上部取付部22Aから接続しているオーガ式資材収集投入機高さ調節スプリング23Bの長さ調整と、資材収集投入機高さ調整式取付部22Bと接続している資材収集投入機可動連結部22Cの接続位置の変更を行なうことで、図11に示す如く資材埋設部深さを60cm以内の任意の資材溝埋設深さh1や資材溝埋設深さh2に調整できる。
試験場所:北海道網走市26区の畑圃場
土壌条件:灰色台地土
使用資材:バーク堆肥 10t/10a
試験場所:北海道北見市の北海道農業開発公社北見機械工場内の試験圃場
土壌条件:灰色低地土
使用資材:堆肥 5t/10a
図13には、本発明の資材溝埋設機のオーガ式資材収集投入機21A並びにチェーン式資材収集投入機24Aによる試験施工時の資材溝埋設部の土壌断面を示す。
試験場所:北海道北見市の北海道農業開発公社北見機械工場内の試験圃場
土壌条件:灰色低地土
使用資材と使用した施工機:
(a)バーク堆肥10t/10a・チェーン式資材収集投入機24A
(b)バーク堆肥 5t/10a・オーガ式資材収集投入機21A
(c)ホタテ貝殻祖粉砕物約1cm・チェーン式資材収集投入機24A
(d)火山灰(砂質)約2cm・チェーン式資材収集投入機24A
いずれの施工試験の処理区でもおおむねL字形の縦溝状にそれぞれの資材がまとまって投入され縦溝形状を形成していた。このことから、いずれの資材収集投入機は適切に機能しており、多様な資材に対応できる。
表1及び表2に示した試験圃場でのオーガ式資材収集投入機21A並びにチェーン式資材収集投入機24Aの試験施工における施工効率は、いずれも1時間当たり平均1.92〜2.13kmと、これまでの効果と耐久性のない心土破砕や弾丸暗渠と同等の施工効率であった。また、通常の有材の吸水渠を施工するときに細溝を掘削するバックホー掘削やトレンチャ掘削の掘削だけの施工効率と比較しても10倍の施工効率を有していた。
表3は、本発明の資材溝埋設機1による縦溝部の試験施工圃場の未施工の土壌条件を示す。
試験場所:北海道網走市26区の畑圃場
土壌条件:灰色台地土
表4は、本発明の資材溝埋設機1による縦溝部の試験施工圃場の未施工の土壌条件を示す。
試験場所:北海道北見市の北海道農業開発公社北見機械工場内の試験圃場
土壌条件:灰色低地土
「施工効率」
通常の土層改良方法で施工するときに細溝に資材を埋設する時の施工効率は、バックホー掘削が1時間当たり140m、トレンチャ掘削が1時間当たり240mと本発明の施工機の施工効率より1/10以下と極めて低い施工効率である。これに比べても、本発明の施工機の施工効率は高く、緊急的な土壌改良が必要になった時にも対応が可能である。
10C 作業機取付フレーム高さ調整車輪
20 土壌ブロック持上げ部
20A 土壌ブロック持上げ部フレーム
20B 土壌切断刃支柱
20C 土壌切断刃付き側方空間保持板
20D 土壌ブロック持上げスライド板
21 資材収集投入機
21A オーガ式資材収集投入機
23A 資材収集投入機接地高さ調節用ソリ
23B 資材収集投入機高さ調節スプリング
24A チェーン式資材収集投入機
26 対象土壌
27 土壌ブロック
28 配置資材
29A 側方空洞
29B 底部空洞
29C L字形状空洞
Claims (7)
- 作業車で牽引して対象土壌の表面と下層を進行させることにより、土壌を耕耘し過度に攪乱することなく、予め、土壌表面に所定厚さ又は所定量敷設した配置資材を寄せ集めて、配置資材を所定範囲内に設定した一定の間隔で土壌中に埋設して、土壌中に配置資材が投入されたL字形状縦溝を形成する資材溝埋設機であって、
(a)前記作業車の後方に装着する作業機取付フレームと、前記作業機取付フレームに取り付けられ、牽引されて対象土壌を逆台形状断面の土壌ブロックに切断し、切断した土壌ブロックを持ち上げる土壌ブロック持上げ部と、前記土壌ブロック持上げ部の側方に配設され、土壌表面の配置資材を収集して投入する資材収集投入機とを備え、
(b)前記土壌ブロック持上げ部は、前記土壌ブロックの一方の側面側を切断する、刃の付いた平板支柱である土壌切断刃支柱と、前記土壌切断刃支柱と対に配設され、前記土壌ブロックの他方の側面側を切断すると共に、切断された土壌ブロックを支える土壌切断刃付き側方空間保持板と、前記土壌切断刃支柱と前記土壌切断刃付き側方空間保持板の下端に夫々両端が接続され、前記土壌ブロックの底面側を切断すると共に、切断した土壌ブロックを支えて持ち上げる土壌ブロック持上げスライド板とを有し、
(c)前記土壌ブロック持上げスライド板は、進行方向後方に向かって前記土壌切断刃支柱の延長線上に沿って漸次高くなり、所定高さになった位置から所定長さ水平に配置されてなり、
(d)前記土壌ブロック持上げ部は、対象土壌中を進行しつつ、前記土壌切断刃支柱と、前記土壌切断刃付き側方空間保持板と、前記土壌ブロック持上げスライド板の夫々前方に付加された土壌切刃により対象土壌を逆台形状断面の土壌ブロックに切断し、
(e)切断された土壌ブロックを前記土壌ブロック持上げスライド板と前記土壌切断刃付き側方空間保持板によって支えながら、前記土壌ブロック持上げスライド板により前記土壌切断刃付き側方空間保持板に沿って斜め上方に持上げることにより、前記土壌切断刃付き側方空間保持板の裏側に側方空洞を作り、土壌ブロック持上げスライド板の下方に底部空洞を作って、前記側方空洞と、底部空洞とにより土壌表面から続くL字状の空洞を構築し、
(f)前記資材収集投入機により、予め、土壌表面に敷設された配置資材を片側に寄せ集めて、前記L字状の空洞に投入落下させ、
(g)前記土壌ブロック持上げスライド板で持上げた土壌ブロックを前記L字状の空洞上に落とし土壌を埋戻すことにより、土壌中に配置資材が投入されたL字形状縦溝を形成するように構成したことを特徴とする資材溝埋設機。 - 前記資材収集投入機は、幅の異なる資材収集投入機を選択して接続することにより、又は、資材収集投入機の接続角を調節することにより、配置資材収集幅又は配置資材の埋設間隔を調整するように構成したことを特徴とする請求項1記載の資材溝埋設機。
- 前記資材収集投入機として、円形オーガが配置されたオーガ式資材収集投入機、又は、チェーンに複数のカップが配設されたチェーン式資材収集投入機のいずれかが選択自在に取り付けられることを特徴とする請求項1又は2記載の資材溝埋設機。
- 前記資材収集投入機は、作業機の進行方向に対して斜め横向き或いは横向きに配置されることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一に記載の資材溝埋設機。
- 前記作業機取付フレームに前記作業機取付フレームの高さを調節する作業機取付フレーム高さ調整車輪を設け、前記作業機取付フレーム高さ調整車輪によって前記作業機取付フレームの高さを調節することにより、土壌ブロックの切断深さを調整自在に構成したことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一に記載の資材溝埋設機。
- 前記資材収集投入機に前記資材収集投入機の高さを調節する資材収集投入機設置高さ調節用ソリを設け、前記資材収集投入機設置高さ調節用ソリを介して前記資材収集投入機の高さを調節することにより、配置資材収集の厚さを調整自在に構成すると共に、前記資材収集投入機に資材投入機高さ調節スプリングを設け、前記資材投入機高さ調節スプリングを介して前記資材収集投入機を土壌表面の凹凸等に追従させて自由に上下させるように構成したことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一に記載の資材溝埋設機。
- 対象土壌を耕耘して過度に攪乱することなく、予め、土壌表面に敷設した配置資材を寄せ集めて、所定範囲内に設定した一定の間隔で、土壌中に配置資材を埋設して、土壌中に配置資材が投入されたL字形状縦溝を形成する資材溝埋設施工方法であって、
(a)土壌を逆台形状断面の土壌ブロックに切断し、切断した土壌ブロックを逆台形の片側面に沿って斜め上方に持上げ、土壌ブロックの他方の片側面の横に側方空洞を作り、土壌ブロックの下方に底部空洞を作ることにより、地表面から下層に続く空洞を構築し、前記側方空洞及び底部空洞の形状を所定時間保持する第一工程と、
(b)土壌表面に敷設した配置資材を前記側方空洞に向けて寄せ集めて収集し、前記側方空洞及び底部空洞内に配置資材を投入落下させ、配置資材を前記側方空洞及び底部空洞内にL字形状に溜める第二工程と、
(c)配置資材をL字形状に溜めた前記側方空洞及び底部空洞内に持上げた前記土壌ブロックを落とすことで土壌を埋戻し、配置資材が投入されたL字形状縦溝を形成する第三工程と、
を行うことを特徴とする資材溝埋設施工方法。
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