JP5077633B2 - 固体酸化物形燃料電池用電極及び固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池用電極及び固体酸化物形燃料電池 Download PDF

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Description

本発明は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)に係わり、電子伝導性を有する電子伝導材と酸素イオン伝導性を有するイオン伝導材をパターン化し、電極中に電子伝導パスとイオン伝導パスを確実に形成することができ、電池の発電性能を向上させることができ、特に燃料極として好適に用いることができる固体酸化物形燃料電池用電極と、このような電極を用いた固体酸化物形燃料電池に関するものである。
例えば、サーメット材料から成る燃料極の場合、電極中の電子伝導パスは、例えばニッケル(Ni)や銅(Cu)などの金属材料から形成され、酸素イオン伝導パスは、例えばジルコニア系、セリア系、ランタンガレート系などの酸化物から形成される。
電極自身のオーミック抵抗、反応抵抗の大きさは、電極中に形成されている電子伝導パス及びイオン伝導パスの状態に大きく影響される。
このような観点から、電極活性を有する粒径数nm〜数十nmの金属又はその酸化物、例えばNiの微粒子を表面に保持させた酸素イオン導電性を有する粒径0.2〜1μmの酸化物粉末、例えばYSZ(イットリア安定化ジルコニア)と、0.1〜3μmの粒径を有する上記金属又はその酸化物の粒子とを混合、分散させ、もって電極の出力特性を向上させることが提案されている(特許文献1参照)。
また、低温域においても反応場面積と導電特性を確保して十分な電極性能を発揮させるために、金属粒子としてのNi粒子同士が互いに接触し合うと共に、このNi粒子の表面に付着された混合伝導性複合酸化物粒子としてのSDC(サマリウムドープトセリア)粒子同士が互いに接触し合うようにし、SDC粒子によるNi粒子の表面被覆率を75〜95%とし、常温における比抵抗を1×10−4Ω・cm以下にすることが提案されている。
特開平11−219710号公報 特開2004−164864号公報
しかしながら、上記した特許文献1及び2に記載の技術においては、電子伝導パス、イオン伝導パスの形成状態が金属粉、酸化物粉の混ぜ方(分散方法)、粒子の大きさ、粒子の形態、粒子の表面状態などによって大きく影響されることから、電子伝導パス及びイオン伝導パスが電極構造の全体に均等に行き渡って、これら伝導パスを確実に形成するのが非常に困難であるため、電極中に、電子これらのパスがつながっていないデッドスペースが生じやすく、電極材料を最大限に利用することができない。
また、電極のオーミック抵抗を下げるには、例えばNiのような電子伝導材の量が電極の体積の50%以上を占めるような割合が必要となるため、電子伝導材の量が多くなってしまい、コストが高くなるという問題があった。
本発明は、従来の固体酸化物形燃料電池用電極における上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的とするところは、電極構造の全体に連続した電子伝導パス及びイオン伝導パスを確実に形成することができ、発電性能の向上が可能な固体酸化物形燃料電池用電極と、このような電極を用いた固体酸化物形燃料電池を提供することを目的としている。
本発明者らは、固体酸化物形燃料電池用電極における上記課題を解決すべく、電極材料やその形成方法等について鋭意検討を重ねた結果、電極層内に電子伝導材から成る電子伝導パスを、例えば直線状、曲線状、交差状、網目状などのパターンに連続的に形成し、このような電子伝導パスの間に酸素イオン伝導性を有するイオン伝導材を形成することによって、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに到った。
本発明は上記知見に基づくものであって、本発明の固体酸化物形燃料電池用電極は、電子伝導性を有する電子伝導材と、酸素イオン伝導性を有するイオン伝導材を有し、イオン伝導材中に、電子伝導材が電気的に連続したパターンを有する電子伝導パスを形成していると共に、これら電子伝導材及びイオン伝導材とは異なる熱膨張係数を備えた材料から成る熱応力緩和部を備えていることを特徴としている。
また、同様に、電子伝導材とイオン伝導材を備え、イオン伝導材から成るイオン伝導パスの間に、同様の電子伝導パスが形成され、さらに上記電子伝導パス間に、空洞部を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、イオン伝導材中に、電子伝導材から成り、電気的に連続したパターンを有する電子伝導パスを形成することとしたため、電極中に電子伝導パスと共にイオン伝導パスを確実に形成することができ、電池の発電性能を向上させることができる。
以下、本発明の固体酸化物形燃料電池用電極について、その構造について、製造方法と共にさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の固体酸化物形燃料電池用電極の基本的な構造例を示すものであって、図に示す固体酸化物形燃料電池用電極1においては、固体酸化物から成る電解質2の表面に、例えばNiやCu、Ag(銀)等の金属材料から成る電子伝導材が連続した所定のパターン(図示例では、格子状パターン)に成形されており、これによって電子伝導パス1aが形成される一方、これら電子伝導パス1aの間、すなわち図示例では格子内に、ジルコニア系やセリア系などの酸化物から成るイオン伝導材が形成され、これによってイオン伝導パス1bが形成されている。
このとき、上記固体酸化物電解質2としては、特に限定されず、公知の電解質材料、例えばYSZ、SSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)、SDC、GDC(ガリウムドープトセリア)、LSGM(ランタンガレート)などを用いることができる。
また、イオン伝導パス1bを構成するイオン伝導材としては、当該電極を燃料極として用いる場合には、例えばYSZ、SDC、SSZ(スカンジウム安定化ジルコニア)、GDC(セリウム−ガリウム複合酸化物)、LSGMなどの酸化物を用いることができる。
なお、本発明の固体酸化物形燃料電池用電極は、燃料極として用いることが効果的であるが、空気極に適用することも可能であって、この場合の電子伝導材としては、耐酸化性に優れたPt(白金)のような貴金属を用いることが必要となる。
一方、空気極として使用する場合のイオン伝導材としては、LSC(La1−XSrCoO)、SSC(Sm1−XSrCoO)などのコバルト系酸化物や、LSM(La1−XSrMnO)などのランタンマンガン系酸化物等を用いることができる。
このような構造の固体酸化物形燃料電池用電極においては、金属粉末と酸化物粉末を機械的に混合し作製されたサーメット電極に較べて、電子伝導パスとイオン伝導パスとが電極中に確実に形成されることから、電極自身のオーミック抵抗や反応抵抗を大幅に低減することができ、当該電極を適用した電池の発電性能が向上することになる。
さらに、NiやAg等、一般に高価な金属材料から成る電子伝導材の使用量を大幅に減らすことができ、電池のコスト低減が可能になる。また、電極材料粉を混合・分散させる従来の製法に較べて、セル製造時の電極形成の歩留りが向上し、再現性よくセルの製造ができるようになる。
電子伝導パス1aのパターンとしては、図1に示した格子状の他に、図2及び図3に示すように、図中の下面側において電解質層2に接触して図中表面まで達し、さらに水平方向に連続している限り、特に制約はなく、例えば図2(a)に示すような格子状(図1と基本的に同じ)、図2(b)に示すような山形状、図2(c)に示すような六角メッシュ状、図2(d)に示すような三角メッシュ状など、さらには、図3(a)〜(f)に示すような種々の形状を採用することができる。なお、図3(c)〜(f)は、厚み方向の図示を省力して、表面形状のみを記載したものである。
上記電子伝導パス1aのサイズとしては、当該電極1の厚さにもよるが、その幅を1〜100μm程度とすることが好ましい。
すなわち、電子伝導パス幅が1μmに満たない場合は、十分な電子伝導性を確保することができず、100μmを超えた場合には、電極中に占める電子伝導材の割合が多くなって、電極性能が劣化する傾向がある。
本発明の固体酸化物形燃料電池用電極においては、図4に示すように、電極中に電子伝導パス1aを形成する電子伝導材や、イオン伝導パス1bを形成するイオン伝導材とは別に、これらの材料とは異なる熱膨張率を有する材料から成る熱応力緩和部1c部分的に設けてあり、これによって電極全体の熱膨張を調整することができ、電解質2との熱膨張差を少なくして、加熱−冷却による割れや剥離を防止することができ、熱応力に強い電極構造とすることができる。
このような熱応力緩和部1cを構成する材料としては、イオン伝導パス1bの伝導性が損なわれないように、イオン伝導材を用いることが望ましく、例えばYSZから成る電解質2の上に、NiとSDCから成る電極を形成する場合には、熱応力緩和部1cの材料としてYSZを用いることができる。
また、必要に応じて、図5に示すように、電極内に空洞部1dを設けることもでき、これによって、電極1にかかった応力を開放しやすくすることができ、割れや剥離の発生しにくい電極構造とすることができる。
本発明の固体酸化物形燃料電池用電極は、上記のように単層構造として使用することができるが、複数回に分けて成膜することによる積層構造をも採用することができ、これによって、 電極の反応場を増やすことができる。
このとき、例えば、図6に示すように、図示しない電解質の上に形成した格子状をなす電子伝導パス1aを備えた第1層電極1の上に、同じ材料から成り、同様の格子状パターンを有する第2層電極1´を所定の角度だけ回転させて形成するようになすことができ、これによって第1層の電子伝導パス1aと第2層の電子伝導パス1a´とを確実に電気的に接続することができ、電解質表面から連続する電子伝導パス1a−1a´を形成することができる。
また、図7に示すように、電子伝導パス11aを縞状パターンに形成した第1層電極11の上に、同じパターンの第2層電極11´を90°だけ回転させて形成することにより、横方向及び縦方向にそれぞれ断続する第1層の電子伝導パス11aと第2層の電子伝導パス11a´とを連結して、同様に電解質表面から電気的に連続する電子伝導パス11a−11a´とすることができる。
さらに、図8に示すように、格子状の電子伝導パス1aを形成した第1層電極1の上に、同じパターンの第2層電極1´を平行に位置をずらした状態に形成することもできる。
このように、同じパターンを有する電極層を積層するようにすれば、パターンの成形型を変更することなく、多層構造の電極を積層することができる。
積層構造の電極作製に際しては、図9及び図10に示すように、パターンの異なる電極層同士を交互に積層するようになすことも可能である。
すなわち、図9は、電子伝導パス11aを縞状に形成して成る第1層電極11の上に、六角メッシュ状の電子伝導パス12aを備えた第2層電極12を積層したものであって、積層界面において縞状の電子伝導パス11aと六角メッシュ状の電子伝導パス12aが連結されることによって、電解質表面から電気的に連続した電子伝導パス11a−12aが形成されることになる。
また、図10に示すように、格子状の電子伝導パス1aにおける格子点に相当する位置に、スポット状に電子伝導材から成る電子伝導パス13aを形成した第1層電極13と、図6あるいは図8に示したものと同様の格子状電子伝導パス1aを備えた第2層電極1とを交互に積層することによって、4層構造の電極を形成することもでき、この場合にも、第12層のスポット状電子伝導パス13a、第2層の格子状電子伝導パス1a、第3層のスポット状電子伝導パス13a及び第4層の格子状電子伝導パス1aがそれぞれの積層界面において連結されることから、電解質表面から連続する電子伝導パスが形成される。
本発明の固体酸化物形燃料電池用電極においては、上記のように電極を積層して行く際に、上層側の電極層程、電子伝導材の割合を増し、電子伝導パスの占有割合が増加するように成膜することもでき、このような電子伝導材の傾斜構造を採用することによって、電池の昇温、降温によって発生する熱応力が小さなものとなり、電極の剥離や割れを防止して、電池としての耐用寿命を向上させることができる。
さらに、例えば図10に示したような多層構造の電極を形成するに際して、図11に示すような階段状に成膜し、ガス流の上流側に向けて積層数を増し、電極の厚さが大きくなるようにすることができ、これによって、電極の厚さが、例えば燃料の濃度に応じて増大することから、燃料の無駄がなくなり、燃料効率が向上することになる。
本発明の固体酸化物形燃料電池用電極においては、また、図12に示すように、当該電極の側にガス流路を設けることができる。
すなわち、電解質2の上に形成された格子状の電子伝導パス1aを有する電極1の表面に、電極1と同じ電子伝導材及びイオン伝導材から成り、線状の電子伝導パス14aを有する層14、あるいは電子伝導材のみから成り、電子伝導パス14aとして機能する層14を断続的に成膜する。
そして、電極層1の上に断続させて形成した層14のさらに上に、金属製のセパレータ20を載置することによって、当該セパレータ20と電極層1の間にガス流路21が形成されると共に、電子伝導パス14aを介して電極1の電子伝導パス1aと電気的に接触する結果、上記セパレータが集電体として機能する。
このように、ガス流路21を電極1の側に設けることによって、セパレータ20の形状を単純なものとすることができる。
本発明の固体酸化物形燃料電池用電極においては、図13に示すように、集電体22を当該電極1の周縁部に配置することによって、効率のよい集電が可能となる。
すなわち、従来構造の電極の場合には、集電体によって電極の全面を覆うようにしないと集電効率が劣化するが、本発明の燃料電池用電極1においては、電極内に連続的パターンに形成された電子伝導パス1aによって、電極面方向の集電が可能となることから、集電体22を電極1の周縁部において電子伝導パス1aに接触させるだけで十分な集電を行うことができ、セル体積を小さくして、体積出力密度が向上することができる。
そして、本発明の固体酸化物形燃料電池用電極を製造するに際しては、上記したような電子伝導材及びイオン伝導材をパターニングしてそれぞれ電子伝導パス及びイオン伝導パスを固体酸化物から成る電解質上に成形するには、インクジェット法、スクリーン印刷法、スパッタ法、スプレー法又は真空蒸着法を適用することができる。また、これらの方法を適宜組み合わせて成膜することも可能である。
なお、パターニングに際して、製法によっては、例えばインクジェット法などのように、電子伝導パスとイオン伝導パスとを同時に形成する場合と、マスキングして、一方を形成してから、他方を形成するようにする場合もある。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されないことは言うまでもない。
(実施例1)
電解質基板2として、厚さ500μmのYSZを用い、この表面に、スクリーン印刷法によって、電子伝導材としてのNiをパターン成形し、図1に示したような格子状をなす電子伝導パス1aを形成した。
なお、格子状をなす上記電子伝導パス1aの幅は50μm、隣接する各電子伝導パス間の距離を100μmとした。
次に、上記格子状電子伝導パス1aをマスキングした後、イオン伝導材としてのYSZを上記電子伝導パス1aの間の位置に成膜したのち、1300℃で焼成し、厚さ15μの燃料極1を形成した。なお、当該燃料極1におけるNiの含有量は質量比で35%であった。
そして、上記電解質基板2の裏面側に、同じくスクリーン印刷法によりLSMを塗布し、1000℃で焼成することによって、厚さ15μmの空気極を形成した。
空気極の焼成後、電子伝導材の前駆体としての濃度0.01Mの硝酸ニッケル溶液を数回に分けて徐々に燃料極1の表面に滴下し、2時間かけて当該前駆体溶液を燃料極中に含浸させた。そして、700℃で熱処理することによって、電子伝導相Niとイオン伝導相YSZ相(イオン伝導パス1b)の間に、Niから成る補助電子伝導パス1eを50μmの幅に形成して、本例の固体電解質形燃料電池を作製した。
(比較例)
上記実施例1と同様に、電解質基板2として、厚さ500μmのYSZを用い、Ni及びYSZ粉末を70:30の質量比で混合した燃料極スラリーをスクリーン印刷法によって、上記電解質基板2の上に塗布し、1300℃で燒結することにより、Ni−YSZサーメットから成る燃料極を15μmの厚さに形成した。
次いで、上記電解質基板2の裏面側に、上記実施例1の場合と同様に、LSMから成る空気極を15μmの厚さに形成して、当該比較例に係わる固体電解質形燃料電池を作製した。
(発電試験)
上記で得られた実施例1及び比較例の電池を用いて、燃料極と空気極に、それぞれ5%加湿水素と空気とを供給し、発電性能を調査した(発電温度:600℃、セル外径:30mm)。
その結果、上記実施例1による電池における燃料極の抵抗(オーミック抵抗+反応抵抗)は、インピーダンスアナライザを用い、参照極をつけることによって、空気極と燃料極の抵抗分離を行った。その結果として、比較例による電池に較べて約50%低減していることが確認された。
(実施例2)
電解質基板2として、厚さ500μmの8YSZ(8モル%イットリウム安定化ジルコニア)を用い、この表面に、スパッタリング法によって、上記実施例1と同様の材料から成り、同様のパターンを有する第1層電極1を4μmの厚さに形成した後、さらにこの上に、図6に示したように同様のパターンの第2層電極1´を時計回り方向に30℃回転させた状態に4μmの厚さに形成し、都合8μmの燃料極を形成した。
そして、上記電解質基板2の裏面側に、同じくスパッタリング法によってLSMから成る空気極を6μmの厚さに形成した。
(発電試験)
上記で得られた実施例2の電池について、上記同様の発電試験を行い、上記比較例の電池と比較した。
その結果、上記実施例2による電池における燃料極の抵抗(オーミック抵抗+反応抵抗)は、比較例による電池に較べて約60%低減していることが確認された。
本発明の固体酸化物形燃料電池用電極における第1の構造例を示す斜視図である。 (a)〜(e)は本発明の固体酸化物形燃料電池用電極における電子伝導パスのパターン例を示す斜視図である。 (a)〜(f)は本発明の固体酸化物形燃料電池用電極における電子伝導パスの他のパターン例を示す斜視図である。 電極構造中に他のイオン伝導材から成る熱応力緩和部を備えた構造例を示す斜視図である。 電極構造中に空洞を有する構造例を示す斜視図である。 同一格子状パターンの第1及び第2電極層から成る積層構造を備えた電極構造例を示す斜視図である。 同一縞状パターンの第1及び第2電極層から成る積層構造を備えた電極構造例を示す斜視図である。 同一格子状パターンの第1及び第2電極層を平行に積層した構造を備えた電極構造例を示す斜視図である。 互いに異なるパターンを有する第1及び第2電極層から成る積層構造を備えた電極構造例を示す斜視図である。 互いに異なるパターンを有する1組の電極層から成る4層電極構造例を示す斜視図である。 ガス流の上流側ほど積層厚さを増加させた電極の構造例を示す斜視図である。 ガス流路を備えた電極の構造例を示す斜視図である。 本発明の固体酸化物形燃料電池用電極における集電体の配設例を示す斜視図である。
符号の説明
1 固体酸化物形燃料電池用電極
1a、1a´、11a、11a´、12a、13a 電子伝導パス(電子伝導材)
1b、1b´、11b、11b´、12b、13b イオン伝導パス(イオン伝導材)
1c 熱応力緩和部
1d 空洞
2 電解質
21 ガス流路
22 集電体

Claims (13)

  1. 電子伝導性を有する電子伝導材と、酸素イオン伝導性を有するイオン伝導材を備え、上記イオン伝導材から成るイオン伝導パスの間に、上記電子伝導材が電気的に連続したパターンを有する電子伝導パスを形成していると共に、これら電子伝導材及びイオン伝導材とは異なる熱膨張係数を備えた材料から成る熱応力緩和部を備えていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用電極。
  2. 電子伝導性を有する電子伝導材と、酸素イオン伝導性を有するイオン伝導材を備え、上記イオン伝導材から成るイオン伝導パスの間に、上記電子伝導材が電気的に連続したパターンを有する電子伝導パスを形成していると共に、上記電子伝導パス間に、空洞部を備えていることを特徴とする固体酸化物形燃料電池用電極。
  3. 上記電子伝導パスの幅が1〜100μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  4. 積層構造を有することを特徴とする請求項1〜のいずれか1つの項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  5. 各層の電子伝導パスが同じパターンを有し、同じパターンが層毎にずれていることを特徴とする請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  6. 同じパターンの各層が回転方向にずれていることを特徴とする請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  7. 同じパターンの各層が平行方向にずれていることを特徴とする請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  8. 隣接する層同士のパターンが異なることを特徴とする請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  9. 電解質から離間するにしたがって各層における電子伝導材の含有量が増加していることを特徴とする請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  10. ガス流の上流側に向けて積層厚さが増加していることを特徴とする請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  11. ガス流路を備えていることを特徴とする請求項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  12. 上記電子伝導パスが周縁部において集電体と電気的に接触していることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つの項に記載の固体酸化物形燃料電池用電極。
  13. 請求項1〜12のいずれか1つの項に記載の電極を備えたことを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
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