JP5077614B2 - 電源システム及び電源システムの制御方法 - Google Patents
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Description
前記化学反応部と前記第1の発電手段との間に設けられた前記第2の発電手段に、前記発電用ガスが供給されて、前記第2の発電手段が電力を発電するステップと、
前記第2の発電手段に供給された発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップと、
前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて、前記発電用ガス中の前記有害成分の濃度にしたがって前記第2の発電手段による発電電力の規定値からの低下が検知された場合に、前記第2の発電手段を介して前記発電用ガスを前記第1の発電手段に供給する燃料供給路から、前記発電用ガスを燃焼器に迂回させる迂回路へ切り替えるステップと、
前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて、前記発電電力の規定値からの低下が検知された場合に、前記化学反応部の温度が適正であれば、当該化学反応部において前記有害成分の除去に用いる空気の供給量を増量するステップと、
前記化学反応部における空気の供給量を増量するステップにて、前記化学反応部に供給する空気量を増量させた後に、前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップと、
前記化学反応部に供給する空気量を増量させた後に、発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて、前記発電電力の規定値からの低下を検知した場合、前記化学反応部における空気の供給量を増量するステップにおいて増量した空気の供給量を元に戻す一方、前記化学反応部に供給する前記発電用燃料の量を減量するステップと、
前記化学反応部に供給する前記発電用燃料の量を減量するステップにて前記化学反応部に供給する前記発電用燃料を減量させた後に、前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップと、 を具備することを特徴とする。
さらに、発電用ガス中の有害成分の濃度の上昇を検知した場合に、化学反応部の温度が適正であれば、当該化学反応部の一酸化炭素除去に用いる空気の供給量を増量する。そして、化学反応部に供給する空気量を増量させた後に、化学反応部から発電部に供給される発電用ガス中の有害成分の濃度の異常の有無を検知し、一酸化炭素濃度の異常を検知すると、増量した空気の供給量を元に戻す一方、化学反応部に供給する燃料の量を減量する。続いて、化学反応部に供給する燃料を減量させた後に、化学反応部から発電部に供給される発電用ガス中の有害成分の濃度の異常の有無を検知する。したがって、化学反応部への燃料供給量を計測する流量計や空気供給量を計測する流量計の一部を省略することが出来、これにより、システムの小型化や低コスト化を図ることができる。
A.第1実施形態
(1)構成
図1は本発明に係る電源システムの第1実施形態の構成を示すブロック図である。図2は第1実施形態においてバイパス路側に経路設定した状態を示す図である。なお、図7に図示した従来例と共通する構成要素には同一の番号を付し、その説明については省略する。
図1に図示する電源システムが図7に図示した従来例と相違する点は、CO除去器104(化学反応部)と発電セル105(第1の発電手段)との間に、ダミー発電セル200(第2の発電手段)および切替えバルブ201(第1の切替え弁),202(第2の切替え弁)、切替えバルブ201,202の間に接続されたパイパス路(迂回路)300を設けると共に、空気ポンプP3から送出される空気をダミー発電セル200に導入するためのバルブV6、流量計F6を備える構成とし、さらにダミー発電セル200の出力電圧に応じて、制御部100(制御手段)が後述のシステム制御を実行することにある。以下、本実施形態の、図7に図示した従来例と相違する部分の構成について説明する。
ここで、通常、発電セル105の燃料極には、比較的高い一酸化炭素(有害成分)の濃度(例えば20〜50ppm)でもある程度の発電性能を維持できる耐CO被毒性に富んだ触媒(例えばPt−Ru/C等)が用いられる。しかし、ダミー発電セル200の燃料極には、意図的に低い一酸化炭素濃度(例えば10ppm程度)でも発電性能の低下を招く触媒が用いられて、低性能の発電セルとされ、例えば耐CO被毒性に乏しいPt/C触媒、あるいはPt担持量を減らしてCO被毒性を低下させた触媒が用いられる。つまり、被毒しやすい低性能のダミー発電セル200を、一酸化炭素濃度を検知するセンサとして用い、これを発電セル105の前段に設けている。
次に、上記構成による電源システムにおける制御部100の動作を、図3を参照して説明する。図3は制御部100が実行するシステム制御処理の動作を示すフローチャートである。
まず、システムが起動されと、制御部100は、図3に示すステップSA1に処理を進め、ダミー発電セル200の出力電圧をモニターし、このダミー発電セル200の出力電圧に基づき、CO除去器104からダミー発電セル200に供給される改質ガス中の一酸化炭素濃度上昇の有無を判断する。
すなわち、改質ユニット各部のいずれかの温度が正常範囲以上となっていた場合には燃焼器106に供給する燃料および空気を減少又はカットするようにバルブV2及びバルブV3を調整し、一方、正常範囲以下の場合には燃焼器106に供給する燃料および空気を増量させるようにバルブV2及びバルブV3を調整する。そして、この後、上述のステップSA1に処理を戻す。
一方、蒸発器102に供給する燃料流量が正常であれば、判断結果が「YES」となり、ステップSA10に進む。ステップSA10では、各部の温度や空気供給量、燃料供給量に異常が無いにも関わらずCO除去器104からダミー発電セル200に供給される改質ガス中の一酸化炭素濃度が上昇したことから、電源システムの何れかの部分の故障あるいはシステムエラーと見做して、システム全体を停止させるシステムシャットダウンを行うと同時にアラームを発生して本処理を終える。
上述した第1実施形態において、ダミー発電セル200が被毒した場合には、前述したように、切替えバルブ201および切替えバルブ202の双方をバイパス路300側にそれぞれ経路設定(図2参照)して、発電セル105への改質ガス供給を遮断する一方、ダミー発電セル200の発電性能を回復させる。ダミー発電セル200を復旧させるには、バルブV6を開放して空気ポンプP3から送出される空気をダミー発電セル200に充填させ、触媒上に付着した一酸化炭素を除去する回復処理を行う。この回復処理にはある程度の時間を必要とし、その間、発電セル105には改質ガスが供給されないままになるので、安定した発電動作が阻害される虞も生じる。
(1)構成
図5は本発明に係る電源システムの第2実施形態の構成を示すブロック図である。この図に示す電源システムにおいて、図1に図示した第1実施形態と共通する構成要素には同一の番号を付し、その説明については省略する。図5に図示する電源システムが図1に図示した第1実施形態と相違する点は、蒸発器102への燃料供給量を計測する流量計F1と、CO除去器104への空気供給量を計測する流量計F4とを省略したことにある。
図6は、第2実施形態におけるシステム制御処理の動作を示すフローチャートである。まず、システムが起動されると、制御部100は、図6に示すステップSB1に処理を進め、ダミー発電セル200の出力電圧に基づき、CO除去器104からダミー発電セル200に供給される改質ガス中の一酸化炭素濃度上昇の有無を判断する。
すなわち、改質ユニット各部のいずれかの温度が正常範囲以上となっていた場合には燃焼器106に供給する燃料および空気を減少又はカットするようにバルブV2及びバルブV3を調整し、一方、正常範囲以下の場合には燃焼器106に供給する燃料および空気を増量させるようにバルブV2及びバルブV3を調整する。そして、この後、上述のステップSB1に処理を戻す。
一方、一酸化炭素濃度が正常でないと、判断結果が「NO」となり、ステップSB8に進み、CO除去器104への空気供給量を元に戻すようバルブV4を調整する。そして、ステップSB9では、蒸発器102への燃料供給量を減らすようにバルブV1を調整する。
一方、一酸化炭素濃度が正常でないと、判断結果が「NO」となり、ステップSB11に進み、蒸発器102への燃料供給量を元に戻すようバルブV1を調整する。そして、ステップSB12では、CO除去器104への空気供給量および蒸発器102への燃料供給量を調節してもCO除去器104からダミー発電セル200に供給される改質ガス中の一酸化炭素濃度が上昇したことから、電源システムの何れかの部分の故障あるいはシステムエラーと見做して、システム全体を停止させるシステムシャットダウンを行うと同時にアラームを発生して本処理を終える。
101 燃料タンク
102 蒸発器
103 改質器
104 CO除去器
105 発電セル
106 燃焼器
P1〜P3 ポンプ
V1〜V6 バルブ
F1〜F6 流量計
Claims (17)
- 発電用燃料を改質反応にて改質して得た改質ガスから有害成分を除去して発電用ガスを発生する化学反応部と、
前記発電用ガスが供給されて電力を発電する第1の発電手段と、
前記化学反応部と前記第1の発電手段との間に設けられ、前記発電用ガスが供給されて電力を発電する第2の発電手段と、
燃焼器と、
前記第2の発電手段を介して前記発電用ガスを前記第1の発電手段に供給する燃料供給路と、
前記発電用ガスを前記燃焼器に迂回させる迂回路と、
前記発電用ガス中の前記有害成分の濃度にしたがって前記第2の発電手段による発電電力が規定値から低下した場合に、前記発電用ガスの供給を前記燃料供給路から前記迂回路へ切り替える制御手段と、
を具備することを特徴とする電源システム。 - 前記有害成分は一酸化炭素であり、前記第2の発電手段による発電電力の規定値からの低下を検知することにより、前記発電用ガス中の一酸化炭素濃度の上昇を検知することを特徴とする請求項1記載の電源システム。
- 前記第1の発電手段および第2の発電手段は、少なくとも、電解質膜の一方の面に形成された燃料極と他方の面に形成された空気極とを備え、前記燃料極に前記発電用ガスが供給されることを特徴とする請求項1又は2記載の電源システム。
- 前記第2の発電手段は前記第1の発電手段より小さい寸法に形成されていることを特徴とする請求項3記載の電源システム。
- 前記有害成分は一酸化炭素であり、前記第1の発電手段および第2の発電手段は、各々、前記電解質膜の一方の面に形成された第1の燃料極および第2の燃料極を備え、前記第2の燃料極は、前記発電用ガス中の一酸化炭素濃度に対して、前記第1の燃料極より発電性能の低下が大きい触媒を備えることを特徴とする請求項3又は4記載の電源システム。
- 前記第2の燃料極は、Pt/C触媒を備えることを特徴とする請求項5記載の電源システム。
- 前記第2の燃料極における触媒は、前記第1の燃料極における触媒に対しPt担持量が少ないことを特徴とする請求項6記載の電源システム。
- 前記電源システムは、前記発電用ガス中の一酸化炭素濃度の上昇によって前記第2の燃料極が被毒した場合に、前記第2の発電手段に空気を供給する空気供給手段を具備することを特徴とする請求項5乃至7の何れか一項に記載の電源システム。
- 前記制御手段は、前記第2の発電手段を介して前記発電用ガスを前記第1の発電手段に供給する燃料供給路に設けられた第1の切替え弁と、前記第1の発電手段からのオフガスを排出する排出路に設けられた第2の切替え弁と、前記第1の切替え弁と前記第2の切替え弁の間に設けられた迂回路と、を備え、
前記迂回路と前記排出路とは前記第2の切替え弁を介して接続され、前記燃焼器は前記排出路と接続されており、
前記制御手段は、前記第2の発電手段による発電電力の規定値からの低下が検知されない場合には、前記第1の切替え弁を前記燃料供給路側に、前記第2の切替え弁を前記排出路にそれぞれ経路設定し、一方、前記第2の発電手段による発電電力の規定値からの低下が検知された場合には、前記第1の切替え弁を前記迂回路側に経路設定して前記第1の発電手段への前記発電用ガスの供給を遮断することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項記載の電源システム。 - 前記電源システムは、前記第2の発電手段が複数並列に配置され、何れか一つの前記第2の発電手段に前記発電用ガスが供給され、当該第2の発電手段により前記発電用ガスに応じた発電電力の規定値からの低下が検知された場合、他の前記第2の発電手段に前記発電用ガスが供給されるように切り替える切替手段を具備することを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項記載の電源システム。
- 発電用燃料を改質して得た改質ガスから有害成分を除去して発電用ガスを発生する化学反応部と、前記発電用ガスにより電力を発電する第1の発電手段及び第2の発電手段と、を有する電源システムの制御方法において、
前記化学反応部と前記第1の発電手段との間に設けられた前記第2の発電手段に前記発電用ガスが供給されて、前記第2の発電手段が電力を発電するステップと、
前記第2の発電手段に供給された発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップと、
前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて前記発電用ガス中の前記有害成分の濃度にしたがって前記第2の発電手段による発電電力の規定値からの低下が検知された場合に、前記第2の発電手段を介して前記発電用ガスを前記第1の発電手段に供給する燃料供給路から、前記発電用ガスを燃焼器に迂回させる迂回路へ切り替えるステップと、
を具備することを特徴とする電源システムの制御方法。 - 前記有害成分は一酸化炭素であり、発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップは、前記発電電力の規定値からの低下を検知することにより前記発電用ガス中の一酸化炭素濃度の上昇を検知することを特徴とする請求項11記載の電源システムの制御方法。
- 前記電源システムの制御方法は、前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて前記発電電力の規定値からの低下が検知された場合に、前記発電用ガス中の有害成分を低下させるように前記化学反応部における反応を制御するステップを具備することを特徴とする請求項11に記載の電源システムの制御方法。
- 前記化学反応部における反応を制御するステップは、
前記化学反応部の温度を制御するステップと、
前記化学反応部に供給する前記発電用燃料の量および空気量を制御するステップと、
を具備することを特徴とする請求項12又は13記載の電源システムの制御方法。 - 前記電源システムの制御方法は、前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて前記発電電力の規定値からの低下が検知された場合に、前記発電電力の変化を検知する能力を回復させるステップを具備することを特徴とする請求項11乃至14の何れか一項に記載の電源システムの制御方法。
- 発電用燃料を改質して得た改質ガスから有害成分を除去して発電用ガスを発生する化学反応部と、前記発電用ガスにより電力を発電する第1の発電手段及び第2の発電手段と、を有する電源システムの制御方法において、
前記化学反応部と前記第1の発電手段との間に設けられた前記第2の発電手段に、前記発電用ガスが供給されて、前記第2の発電手段が電力を発電するステップと、
前記第2の発電手段に供給された発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップと、
前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて、前記発電用ガス中の前記有害成分の濃度にしたがって前記第2の発電手段による発電電力の規定値からの低下が検知された場合に、前記第2の発電手段を介して前記発電用ガスを前記第1の発電手段に供給する燃料供給路から、前記発電用ガスを燃焼器に迂回させる迂回路へ切り替えるステップと、
前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて、前記発電電力の規定値からの低下が検知された場合に、前記化学反応部の温度が適正であれば、当該化学反応部において前記有害成分の除去に用いる空気の供給量を増量するステップと、
前記化学反応部における空気の供給量を増量するステップにて、前記化学反応部に供給する空気量を増量させた後に、前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップと、
前記化学反応部に供給する空気量を増量させた後に、発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップにて、前記発電電力の規定値からの低下を検知した場合、前記化学反応部における空気の供給量を増量するステップにおいて増量した空気の供給量を元に戻す一方、前記化学反応部に供給する前記発電用燃料の量を減量するステップと、
前記化学反応部に供給する前記発電用燃料の量を減量するステップにて前記化学反応部に供給する前記発電用燃料を減量させた後に、前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップと、
を具備することを特徴とする電源システムの制御方法。 - 前記有害成分は一酸化炭素であり、前記発電用ガスに応じた発電電力の変化を検知するステップは、前記発電電力の規定値からの低下を検知することにより前記発電用ガス中の一酸化炭素濃度の上昇を検知することを特徴とする請求項16記載の電源システムの制御方法。
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