JP5076928B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池システムおよび燃料電池システムの制御方法に関する。
従来より、燃料極に燃料ガス(例えば、水素)が供給されるとともに、酸化剤極に酸化剤ガス(例えば、空気)が供給されることにより、これらのガスを電気化学的に反応させて発電を行う燃料電池を備えた燃料電池システムが知られている。この類の燃料電池システムでは、負荷に対する電力供給において、高負荷時や負荷変動時において燃料電池による電力の不足を補うべく、二次電池などの蓄電手段を備えていることがある。
例えば、特許文献1には、燃料電池に接続される第1電源ラインと蓄電手段に接続される第2電源ラインとの間で双方向に電圧変換を行うDC/DCコンバータを有する燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムでは、インバータ、走行モータおよび第1電気補機(エアーコンプレッサ)は、第1電源ラインから電力供給を受け、第2電気補機としての電動エアコンモータ、ワイパモータおよびパワーウィンドモータ等は第2電源ラインから電力供給を受ける。
特開2006−286320号公報
しかしながら、第2の電源ラインから電力供給を受ける電気補機へ、燃料電池から電力を供給する場合、または、第1の電源ラインから電力供給を受ける電気補機へ、蓄電手段から電力を供給する場合には、電力がDC/DCコンバータを通過するので、電力ロスが発生する事態が生じる虞がある。また、通過電力が増えることで、DC/DCコンバータのサイズが大きくなってしまう可能性がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、DC/DCコンバータの効率の向上ともに、DC/DCコンバータの小型化を図ることである。
かかる課題を解決するために、本発明は、変換手段と、第1のスイッチ手段と、第2のスイッチ手段と、制御手段とを主体に構成されている。変換手段は、燃料電池または蓄電手段からの電流を電圧変換して出力する双方向性の変換手段である。第1のスイッチ手段は、蓄電手段と接続する第1の電源ラインから分岐する第1の電力供給ラインに設けられて、第2のスイッチ手段は、燃料電池と接続する第2の電源ラインにおいて負荷系ラインの分岐点と変換手段との間から分岐する第2の電力供給ラインに設けられる。制御手段は、変換手段の両側の電力、もしくは電流の大小の比較に基づいて、第1のスイッチ手段および第2のスイッチ手段を制御することにより、変換手段を通過する電力が小さくなるように、第1の電力供給ラインと第2の電力供給ラインの選択を行う。
本発明によれば、変換手段を通過する電力が小さくなるように、第1の電力供給ラインと第2の電力供給ラインとの間でラインの選択が行われる。これによりお、DC/DCコンバータの通過電力を低減させることができるので、効率の向上ともに、DC/DCコンバータの小型化を図ることができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。燃料電池システムは、例えば、移動体である車両に搭載されており、この車両は燃料電池システムから供給される電力によって駆動する。
燃料電池システムは、固体高分子電解質膜を挟んで燃料極と酸化剤極とを対設した燃料電池構造体をセパレータで挟持して、これを複数積層して構成される燃料電池スタック(燃料電池)1を備える。この燃料電池スタック1は、燃料極に燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより、これらの反応ガスを電気化学的に反応させて電力を発生する。本実施形態では、燃料ガスとして水素を、酸化剤ガスとして空気を用いるケースについて説明する。燃料電池システムには、燃料電池スタック1に水素を供給するための水素系(図示せず)とが備えられている。
燃料電池スタック1には、車両を駆動する駆動モータ2がインバータ3を介して接続されており、燃料電池スタック1からの電流は、インバータ3を介して駆動モータ2へ供給される。インバータ3は、後述する第2の電源ライン21から分岐した負荷系ライン24を介して燃料電池スタック1と電気的に接続されている。
燃料電池スタック1には、DC/DCコンバータ(変換手段)4が接続されるとともに、このDC/DCコンバータ4を介してバッテリ(蓄電手段)5が接続される。DC/DCコンバータ4とバッテリ5とは、第1の電源ライン20によって電気的に接続されており、DC/DCコンバータ4と燃料電池スタック1とは、第2の電源ライン21によって電気的に接続されている。
燃料電池スタック1からの電力は、DC/DCコンバータ4を介してバッテリ5に供給されるとともに、燃料電池スタック1において発電を行うために動作させる種々の電気補機6(例えば、水素系における水素循環ポンプや空気系におけるコンプレッサなど)に供給される。電気補機6に電力を供給するライン(電力供給ライン)は、第1の電源ライン20から分岐した第1の電力供給ライン22、または、第2の電源ライン21において負荷系ライン24の分岐点とDC/DCコンバータ4との間から分岐する第2の電力供給ライン23がある。
第1の電力供給ライン22には、オンとオフとが切替可能な第1のスイッチ(第1のスイッチ手段)7が設けられ、一方、第2の電力供給ライン23には、オンとオフとが切替可能な第2のスイッチ(第2のスイッチ手段)8が設けられる。これらのスイッチ7,8により、第1の電力供給ライン22および第2の電力供給ライン23のうちの一方の電力供給ラインが選択されるようになっている。
DC/DCコンバータ4は、燃料電池スタック1からの電流、すなわち、第2の電源ライン21からの入力する電流を電圧変換して第1の電源ライン20に出力する。本実施形態において、DC/DCコンバータ4は、電流を双方向に流す双方向性のコンバータであり、バッテリ5からの電流、すなわち、第1の電源ライン20からの電流を電圧変換して第2の電源ライン21に出力することもできる。
バッテリ5は、電力を充電可能であるとともに、この充電した電力を放電可能な蓄電手段であり、次に示すような機能を担っている。まず、バッテリ5は、燃料電池スタック1とともに、電気補機6に対してそれを駆動するために必要な電力を供給する。また、システムに要求される電力(要求電力)に対して、燃料電池スタック1における発電電力が不足する場合、不足分の電力を駆動モータ2および電気補機6に供給する。さらに、燃料電池スタック1の発電電力が要求電力に対して余剰となった場合、余剰分の電力を蓄電し、また、駆動モータ2の回生電力を蓄電する。
制御部(制御手段)9は、システム全体を統合的に制御する機能を担っており、制御プログラムに従って動作することにより、システムの運転状態を制御する。制御部9としては、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェースを主体に構成されたマイクロコンピュータを用いることができる。この制御部9は、システムの状態に基づいて、各種の演算を行い、この演算結果を制御信号として各種のアクチュエータ(図示せず)に出力する。
本実施形態との関係において、制御部9は、第1のスイッチ7および第2のスイッチ8を制御することにより、第1の電力供給ライン22と第2の電力供給ライン23との間で電力供給ラインの選択を行う。具体的には、制御部9は、DC/DCコンバータ4を通過する電力が小さくなるように、第1の電力供給ライン22と第2の電力供給ライン23との切り替えを行う。また、制御部9は、DC/DCコンバータ4と通信することにより、DC/DCコンバータ4からの出力電圧を制御することができるとともに、バッテリ5と通信することにより、バッテリ5の電圧を特定することができる。
制御部9には、システムの状態を検出するために、各種センサ等からのセンサ信号が入力されている。第1の電力センサ(第1の電力検出手段)10は、第1の電源ライン20において第1の電力供給ライン22の分岐点とバッテリ5との間の電力を第1の電力として検出する。第2の電力センサ(第2の電力検出手段)11は、第2の電源ライン21において第2の電力供給ライン23の分岐点と負荷系ライン24の分岐点との間の電力を第2の電力として検出する。また、スタック電圧センサ(図示せず)は、燃料電池スタック1の電圧を検出する。
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定の周期で呼び出され、制御部9によって実行される。
まず、ステップ1(S1)において、電力供給ラインの切替判断が行われる。具体的には、制御部9は、第1の電力センサ10から第1の電力Pbaを読み込むとともに、第2の電力センサ11から第2の電力Pfcを読み込む。制御部9は、第1の電力Pbaが第2の電力Pfcよりも大きい場合には(Pfc<Pba)、第1の電力供給ライン22を介して電気補機6へ電力を供給することを決定し、一方、第1の電力Pbaが第2の電力Pfc以下の場合には(Pfc≧Pba)、第2の電力供給ライン23を介して電気補機6へ電力を供給することを決定する。
ステップ2(S2)において、電力供給ラインを切り替えるか否かが判断される。制御部9は、ステップ1において決定された電力供給ラインと、第1および第2のスイッチ7,8によって設定される現在の電力供給ラインとを比較し、両者が対応しない場合には、電力供給ラインを切り替えると判断し、一方、両者が対応する場合には、電力供給ラインを切り替えないと判断する。電力供給ラインを切り替える場合には、ステップ2において肯定判定されるため、ステップ3(S3)に進み、電力供給ラインを切り替えない場合には、ステップ2において否定判定されるため、ステップ4(S4)に進む。
ステップ3において、ステップ1において決定された電力供給ラインに応じて、第1のスイッチ7および第2のスイッチ8が制御され、現在の電力供給ライン22,23から他方の電力供給ライン22,23へと切り替えが行われる。これに対して、ステップ4において、第1のスイッチ7および第2のスイッチ8の制御は行われず、電力供給ラインが維持される。
このように本実施形態によれば、第1の電力Pbaと第2の電力Pfcとに基づいて、具体的には、第1の電力Pbaと第2の電力Pfcとの大小関係に応じて、電力供給ラインが選択される。これにより、DC/DCコンバータ4の通過電力を低減させることができるので、効率の向上ともに、DC/DCコンバータ4の小型化を図ることができる。また、燃料電池スタック1の電圧が低いケースでは、DC/DCコンバータを別途設けて電気補機を駆動することも考えられるが、本実施形態によればこのような追加的な構成を必要としないで済むというメリットがある。
なお、本実施形態では、DC/DCコンバータ4の通過電力の大小関係に基づいて、電力供給ラインの切り替えを判断しているが、これに加え、駆動モータ2およびインバータ3や電気補機6の電力消費状況や効率を加味して、切り替えの判断を行ってもより。
また、第1および第2のスイッチは、ダイオードで構成してもよい。この場合、燃料電池スタック1の電圧がバッテリ5の電圧よりも高い場合、通常発電時は常に第2の電力供給ライン23より電気補機6に電力が供給される。また、燃料電池スタック1の起動または停止時において燃料電池スタック1の電圧が低下した場合には、電力供給ラインを第1の電力供給ライン22に切り替え、電気補機6に電力を供給することができる。これにより、電力センサ10,11を設ける必要もなく、また、複雑な制御ロジックを構築することなく、電力供給ラインの選択を行うことができる。
(第2の実施形態)
図3は、本発明の第2の実施形態にかかる燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。第2の実施形態にかかる燃料電池システムが、第1の実施形態のそれと相違する点は、電力供給ラインの切り替えを第1および第2の電源ライン20,21における電流に基づいて行う点にある。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行うこととし、重複する説明については省略する。
本実施形態では、第1の実施形態に示す第1および第2の電力センサ10,11は設けておらず、それらに代えて第1および第2の電流センサ(第1および第2の電流検出手段)12,13が設けられている。第1の電流センサ12は、第1の電源ラインに20おいて第1の電力供給ライン22の分岐点とバッテリ5との間の電流を第1の電流として検出する。第2の電流センサ13は、第2の電源ライン21において第2の電力供給ライン23の分岐点と負荷系ライン24の分岐点との間の電流を第2の電流として検出する。第1および第2の電流センサ12,13からのセンサ信号は、制御部9に対して入力される。
また、本実施形態において、第1および第2のスイッチ7,8は、オンとオフとで制御可能であることと、さらに、電気補機6から燃料電池スタック1またはバッテリ5へ流れる電流を抑制する逆流抑制機能を備えている。このようなスイッチとしては、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ:Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)等の半導体スイッチングデバイスと直列にダイオードを挿入して構成したり、逆流を抑制するダイオード内蔵の半導体スイッチで構成することができる。また、機械式リレーと直列にダイオードを挿入して構成してもよいし、サイリスタで構成してもよい。
図4は、本発明の第2の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定の周期で呼び出され、制御部9によって実行される。
まず、ステップ10(S10)において、電力供給ラインの切替確認として、電力供給ラインの切り替えを行っている最中であるかが確認される。具体的な処理としては、制御部9は、切替フラグFcを読み込む。この切替フラグFcについては後述するが、切替フラグFcは、電力供給ラインが切替中である場合には「1」にセットされており、電力供給ラインが切替中でない場合には「0」にセットされている。
ステップ11(S11)において、切替フラグFcが「1」であるか否かが判断される。このステップ11において肯定判定された場合、すなわち、切替フラグFcが「1」にセットされている場合には(Fc=1)、ステップ15(S15)に進む。一方、ステップ11において否定判定された場合、すなわち、切替フラグFcが「1」にセットされていない場合には(Fc≠1(Fc=0))、ステップ12(S12)に進む。
ステップ12において、電力供給ラインを切り替えるか否が判断される(電力供給ラインの切替判断)。ここで、図5は、ステップ12の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、制御部9は、第1の電流センサ12から第1の電流Ibaを読み込むとともに、第2の電流センサ13から第2の電流Ifcを読み込んだ上で、ステップ120において、第1の電流Ibaが第2の電流Ifcよりも大きいか否かを判断する。このステップ120において肯定判定された場合、すなわち、第1の電流Ibaが第2の電流Ifcよりも大きい場合には(Ifc<Iba)、ステップ121(S121)に進む。一方、ステップ120において否定判定された場合、すなわち、第1の電流Ibaが第2の電流Ifcよりも大きくない場合には(Ifc≧Iba)、ステップ122(S122)に進む。
ステップ121において、現在の電流値に関する比較結果を表す第1の電流比較フラグFaが「0」にセットされる。一方、ステップ122において、第1の電流比較フラグFaが「1」にセットされる。
ステップ123(S123)において、従前のサイクルにおいて読み込んだ第1の電流Ibazと第2の電流Ifczとが比較され、第1の電流Ibazが第2の電流Ifczよりも大きいか否かが判断される。このステップ123において肯定判定された場合、すなわち、第1の電流Ibazが第2の電流Ifczよりも大きい場合には(Ifcz<Ibaz)、ステップ124(S124)に進む。一方、ステップ123において否定判定された場合、すなわち、第1の電流Ibazが第2の電流Ifczよりも大きくない場合には(Ifcz≧Ibaz)、ステップ125(S125)に進む。
ステップ124において、従前の電流値に関する比較結果を表す第2の電流比較フラグFbが「0」にセットされる。一方、ステップ125において、第2の電流比較フラグFbが「1」にセットされる。
ステップ126(S126)において、第1の電流比較フラグFaと第2の電流比較フラグFbとが対応するか否かが判断される。すなわち、ステップ126では、第1の電流Ibazと第2の電流Ifczとの大小関係が、従前のサイクルと今回のサイクルとで変化しているか否かが判断される。このステップ126において肯定判定された場合、すなわち、第1の電流比較フラグFaと第2の電流比較フラグFbとが対応する場合には(Fa=0かつFb=0、または、Fa=1かつFb=1)、ステップ127(S127)に進む。一方、ステップ126において否定判定された場合、すなわち、第1の電流比較フラグFaと第2の電流比較フラグFbとが対応しない場合には(Fa=0かつFb=1、または、Fa=1かつFb=0)、ステップ128(S128)に進む。
ステップ127において、電力供給ラインを維持すべく、切替フラグFcが「0」にセットされる。一方、ステップ128において、電力供給ラインの切り替えるべく、切替フラグFcが「1」にセットされる。
再び図4を参照するに、ステップ13(S13)において、切替フラグFcが「1」であるか否かが判断される。このステップ13において肯定判定された場合、すなわち、切替フラグFcが「1」にセットされている場合には(Fc=1)、ステップ15(S15)に進む。一方、ステップ13において否定判定された場合、すなわち、切替フラグFcが「1」にセットされていない場合には(Fc≠1(Fc=0))、ステップ14(S14)に進む。
ステップ14において、第1および第2のスイッチ7,8によって設定される現在の電力供給ラインが維持される。ここで、図6は、ステップ14の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップ140(S140)において、第1および第2の電流比較フラグFa,Fbが読み込まれる。
ステップ141(S141)において、第1の電流比較フラグFaが「0」であり、かつ、第2の電流比較フラグFbが「0」であるか否かが判断される。このステップ141において肯定判定された場合、すなわち、第1の電流比較フラグFaが「0」で、かつ、第2の電流比較フラグFbが「0」である場合には、ステップ142(S142)に進む。一方、ステップ141において否定判定された場合、すなわち、第1の電流比較フラグFaが「1」で、かつ、第2の電流比較フラグFbが「1」である場合には、ステップ143(S143)に進む。
ステップ142において、第1のスイッチ7がオンに、第2のスイッチ8がオフにそれぞれ制御される。これにより、第1の電力供給ライン22が維持される。これに対して、ステップ143において、第1のスイッチ7がオフに、第2のスイッチ8がオンにそれぞれ制御される。これにより、第2の電力供給ライン23が維持される。
再び図4を参照するに、ステップ15において、第1のスイッチ7および第2のスイッチ8が制御され、第1および第2のスイッチ7,8によって設定される現在の電力供給ラインから他方の電力供給ラインへと切り替えが行われる。ここで、図7は、ステップ15の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップ150(S150)において、第1および第2の電流比較フラグFa,Fbが読み込まれる。
ステップ151(S151)において、第1の電流比較フラグFaが「0」であり、かつ、第2の電流比較フラグFbが「1」であるか否かが判断される。このステップ151において肯定判定された場合、すなわち、第1の電流比較フラグFaが「0」で、かつ、第2の電流比較フラグFbが「1」である場合には、ステップ152(S152)に進む。一方、ステップ151において否定判定された場合、すなわち、第1の電流比較フラグFaが「1」で、かつ、第2の電流比較フラグFbが「0」である場合には、後述するステップ160(S160)に進む。
ステップ152において、DC/DCコンバータ4の電圧の指令値がバッテリ5の電圧Vbaに設定される。
ステップ153(S153)において、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaと対応するか否かが判断される。このステップ153において肯定判定された場合、すなわち、DC/DCコンバータ4の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaと対応する場合には(Vfc=Vba)、ステップ154(S154)に進む。一方、ステップ153において否定判定された場合、すなわち、DC/DCコンバータ4の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaと対応しない場合には(Vfc≠Vba)、本ルーチンを抜ける。
ステップ154において、第1のスイッチ7がオンに制御される。そして、ステップ155(S155)において、第1のスイッチ7がオンされたタイミングを基準として、予め設定された待ち時間(所定時間)だけ経過したか否かが判断される。このステップ155において否定判定された場合には、ステップ156(S156)に進む。一方、ステップ155において肯定判定された場合には、ステップ157(S157)に進む。
ステップ156において、第2のスイッチ8がオンに制御され、その後本ルーチンを抜ける。一方、ステップ157において、第2のスイッチ8がオフに制御される。そして、ステップ158(S158)において、第1の電流比較フラグFaが「0」にセットされ、続くステップ159(S159)において、切替フラグFcが「0」にセットされると、本ルーチンを抜ける。
ステップ160において、DC/DCコンバータ4の電圧の指令値がバッテリ5の電圧Vbaに設定される。
ステップ161(S161)において、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaと対応するか否かが判断される。このステップ161において肯定判定された場合、すなわち、DC/DCコンバータ4の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaと対応する場合には(Vfc=Vba)、ステップ162(S162)に進む。一方、ステップ161において否定判定された場合、すなわち、DC/DCコンバータ4の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaと対応しない場合には(Vfc≠Vba)、本ルーチンを抜ける。
ステップ162において、第2のスイッチ8がオンに制御される。そして、ステップ163(S163)において、第2のスイッチ8がオンされたタイミングを基準として、予め設定された待ち時間(所定時間)だけ経過したか否かが判断される。このステップ163において否定判定された場合には、ステップ164(S164)に進む。一方、ステップ163において肯定判定された場合には、ステップ165(S165)に進む。
ステップ164において、第1のスイッチ7がオンに制御され、その後本ルーチンを抜ける。一方、ステップ165において、第1のスイッチ7がオフに制御される。そして、ステップ166(S166)において、第1の電流比較フラグFaが「1」にセットされ、続くステップ167(S167)において、切替フラグFcが「0」にセットされると、本ルーチンを抜ける。
図8は、本実施形態における第1および第2の電流比較フラグFa,Fbおよび切替フラグFcと、電力供給ラインとの関係を示す説明図である。また、図9,10は、第1および第2の電流Iba,Ifc、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図である。この図9,10において、(a)は、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaよりも小さいシーンの説明図であり、(b)は、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaよりも大きいシーンの説明図である。
従前の処理サイクルおよび現在の処理サイクルにおいて第1の電流Ibaが第2の電流Ifcよりも大きいケースでは、第1および第2の電流比較フラグFa,Fbおよび切替フラグFcがそれぞれ「0」にセットされている。このケースでは、第1の電力供給ライン22が維持される。つぎに、現在の処理サイクルにおいて第1の電流Ibaが第2の電流Ifc以下となるケースでは、第1の電流比較フラグFaが「1」に、第2の電流比較フラグFbが「0」にセットされるため、切替フラグFcが「1」セットされる。このケースでは、第1の電力供給ライン22から第2の電力供給ライン23へと電力供給ラインが切り替えられる。
また、従前の処理サイクルおよび現在の処理サイクルにおいて第1の電流Ibaが第2の電流Ifc以下のケースでは、第1および第2の電流比較フラグFa,Fbが「1」に、切替フラグFcが「0」にセットされている。このケースでは、第2の電力供給ライン23が維持される。そして、現在の処理サイクルにおいて第1の電流Ibaが第2の電流Ifcよりも大きいケースでは、第1の電流比較フラグFaが「0」に、第2の電流比較フラグFbが「1」にセットされるため、切替フラグFcが「1」セットされる。このケースでは、第2の電力供給ライン23から第1の電力供給ライン22へと電力供給ラインが切り替えられる。
このように本実施形態によれば、第1の電流Ifcと第2の電流Ibaとに基づいて、具体的には、第1の電流Ifcと第2の電流Ibaとの大小関係に応じて、電力供給ラインが選択される。これにより、簡単な構成で、DC/DCコンバータ4の通過電力を低減させることができるので、効率の向上ともに、DC/DCコンバータ4の小型化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、第1および第2のスイッチ7,8が、逆流抑制機能を備えている。そのため、電力供給ラインの切り替えを簡単に実現することができ、かつ、燃料電池スタック1とバッテリ5との電源短絡を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、電力供給ラインを切り替える場合、DC/DCコンバータ4の電圧の指令値がバッテリ5の電圧Vbaに設定されることにより(ステップ152,160)、第1の電源ライン20と第2の電源ライン21との電圧が対応させられる。これにより、電気補機6の入力電圧の急変動を抑制することができ、突入電流による素子の破壊や劣化を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、電力供給ラインの切り替えが完了するまでの期間は、第1の電源ライン20と第2の電源ライン21との電圧が対応させられている。これにより、電気補機6の入力電圧の急激な変動を抑制することができる。
なお、第1の電源ライン20と第2の電源ライン21との電圧を対応させる場合には、両者の値を厳密に一致させる必要なく、誤差等の影響を考慮して、両者の値が概ね一致していれば足りる。また、電圧を対応させる時間は、電力供給ラインの切り替えが完了するまでの時間である。したがって、電力供給ラインの切り替えが完了した場合には、通常通りの電圧の指令値に戻される。
また、本実施形態によれば、電力供給ラインを切り替えの際に、一方のスイッチ7,8をオンすることにより、第1のスイッチ7と第2のスイッチ8との双方をタイミング的にオーバーラップさせてオンした後に、他方のスイッチ7,8をオフする。すなわち、ステップ156,164に示すように、待ち時間の間だけ双方のスイッチ7,8がそれぞれオンされる。これにより、電気補機6の入力電圧が瞬断するのを抑制することができ、電気補機6を安定的に運転させることができる。特に、本実施形態によれば、第1および第2のスイッチ7,8が同時オンしていても、逆流抑制機能を備えているので、燃料電池スタック1とバッテリ5との電源短絡は抑制される。
また、本実施形態によれば、第1および第2のスイッチ7,8が同時にオンする期間を得るように、すなわち、オン指令を受けたスイッチ7,8がオンするのに必要な時間だけ待ち時間が設定されている(ステップ155,163)。これにより、電気補機6の入力電圧の瞬断を有効に抑制することができる。本実施形態によれば、初めにオフとなっているスイッチ7,8がオンされ、待ち時間が経過したのち、もう一方のスイッチ7,8がオフされる。
さらに、本実施形態によれば、電力供給ラインの切り替えを行っている最中は、電流の検出が行われない(ステップ11)。これにより、電力供給ラインの切り替えによるハンチング等を抑制することができる。
なお、本実施形態によれば、第1の電流Ibaと第2の電流Ifcとの比較により切り替えを行っているが、電力供給ラインが頻繁に切り替わってしまうという事態を軽減するために、両者の比較の際にヒステリシスを設けるなどしてもよい。
(第3の実施形態)
図11は、本発明の第3の実施形態にかかる燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図である。第3の実施形態にかかる燃料電池システムが、第2の実施形態のそれと相違する点は、電力供給ラインの切り替えを行う際の電流の検出ポイントである。以下、第2の実施形態との相違点を中心に説明を行うこととし、重複する説明については省略する。
本実施形態では、第2の実施形態に示す第1および第2の電流センサ12,13が設けられておらず、これらとは異なる第3から第5の電流センサ(第3から第5の電流検出手段)14〜16が設けられている。第3の電流センサ14は、第1の電源ライン20において第1の電力供給ライン22の分岐点とDC/DCコンバータ4との間の電流を第3の電流として検出しており、DC/DCコンバータ4からバッテリ5への向きを正の電流として検出する。第4の電流センサ15は、第2の電源ライン21において第2の電力供給ライン23の分岐点とDC/DCコンバータ4との間の電流を第4の電流として検出しており、DC/DCコンバータ4から燃料電池スタック1への向きを正の電流として検出する。第5の電流センサ16は、電気補機6に入力する電流を第5の電流として検出する。第3から第5の電流センサ14〜16からのセンサ信号は、制御部9に対して入力される。また、本実施形態において、第1および第2のスイッチ7,8は、第2の実施形態と同様に、オンとオフとで制御可能であることと、さらに、電気補機6から燃料電池スタック1またはバッテリ5へ流れる電流を抑制する逆流抑制機能を備えている。
図12は、本発明の第3の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示す処理は、所定の周期で呼び出され、制御部9によって実行される。
まず、ステップ20(S20)において、電力供給ラインの切替確認として、電力供給ラインの切り替えを行っている最中であるかが確認が行われる。具体的な処理としては、制御部9は、切替フラグFhを読み込む。この切替フラグFhについては後述するが、切替フラグFhは、電力供給ラインが切替中である場合には「1」にセットされており、電力供給ラインが切替中でない場合には「0」にセットされている。
ステップ21(S21)において、切替フラグFhが「1」であるか否かが判断される。このステップ21において肯定判定された場合、すなわち、切替フラグFhが「1」にセットされている場合には(Fh=1)、ステップ25(S25)に進む。一方、ステップ21において否定判定された場合、すなわち、切替フラグFhが「1」にセットされていない場合には(Fh≠1(Fh=0))、ステップ22(S22)に進む。
ステップ22において、電力供給ラインを切り替えるか否が判断される(電力供給ラインの切替判断)。ここで、図13は、ステップ22の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップ220(S220)において、電力供給ラインの状態確認が行われる。具体的には、制御部9は、ライン状態フラグFgを読み込む。ライン状態フラグFgについては後述するが、このライン状態フラグFgは、電力供給ラインとして第2の電力供給ライン23が選択されている場合には「1」にセットされており、電力供給ラインとして第1の電力供給ライン22が選択されている場合には「0」にセットされている。
ステップ221(S221)において、ライン状態フラグFgが「0」であるか否かが判断される。このステップ221において肯定判定された場合、すなわち、ライン状態フラグFgが「0」である場合には、ステップ222(S222)に進む。一方、ステップ221において否定判定された場合、すなわち、ライン状態フラグFgが「0」でない場合には、ステップ225(S225)に進む。
ステップ222において、以下に示す関係式が成立するか否かが判断される。
(数式1)
Iau/2>Iba’
ここで、Iauは、第5の電流センサ16において検出される第5の電流であり、Iba’は、第3の電流センサ14において検出される第3の電流である。
数式1によれば、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第3の電流Iba’が小さいか否かが判断される。すなわち、数式1に示す関係を満たしていれば、電気補機6への電力供給は、バッテリ5が支配的であるので、電力供給ラインは適正であると判断することができる。このステップ222において肯定判定された場合、すなわち、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第3の電流Iba’が小さい場合には(Iau/2>Iba’)、ステップ223(S223)に進む。一方、ステップ222において否定判定された場合、すなわち、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第3の電流Iba’が小さくない場合には(Iau/2≦Iba’)、ステップ224(S224)に進む。
ステップ223において、電力供給ラインを維持すべく、切替フラグFhが「0」にセットされ、その後、本ルーチンを抜ける。一方、ステップ224において、電力供給ラインを切り替えるべく、切替フラグFhが「1」にセットされ、その後、本ルーチンを抜ける。
ステップ225において、以下に示す関係式が成立するか否かが判断される。
(数式2)
Iau/2>Ifc’
ここで、Ifc’は、第4の電流センサ15において検出される第4の電流である。
数式2によれば、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第4の電流Ifc’が小さいか否かが判断される。すなわち、数式2に示す関係を満たしていれば、電気補機6への電力供給は、燃料電池スタック1が支配的であるので、電力供給ラインは適正であると判断することができる。このステップ225において肯定判定された場合、すなわち、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第4の電流Ifc’が小さい場合には(Iau/2>Ifc’)、ステップ226(S226)に進む。一方、ステップ225において否定判定された場合、すなわち、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第4の電流Ifc’が小さくない場合には(Iau/2≦Ifc’)、ステップ227(S227)に進む。
ステップ226において、電力供給ラインを維持すべく、切替フラグFhが「0」にセットされ、その後、本ルーチンを抜ける。一方、ステップ227において、電力供給ラインを切り替えるべく、切替フラグFhが「1」にセットされ、その後、本ルーチンを抜ける。
再び図12を参照するに、ステップ23(S23)において、ステップ22において設定される切替フラグFhが「1」であるか否かが判断される。このステップ23において肯定判定された場合、すなわち、切替フラグFhが「1」にセットされている場合には(Fh=1)、ステップ25(S25)に進む。一方、ステップ23において否定判定された場合、すなわち、切替フラグFhが「1」にセットされていない場合には(Fh≠1)、ステップ24(S24)に進む。
ステップ24において、第1および第2のスイッチ7,8によって設定される現在の電力供給ラインが維持される。ここで、図14は、ステップ24の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップ240(S240)において、電力供給ラインの状態確認が行われる。具体的には、制御部9は、ライン状態フラグFgを読み込む。
ステップ241(S241)において、ライン状態フラグFgが「0」であるか否かが判断される。このステップ241において肯定判定された場合、すなわち、ライン状態フラグFgが「0」である場合には、ステップ242(S242)に進む。一方、ステップ241において否定判定された場合、すなわち、ライン状態フラグFgが「0」でない場合には、ステップ244(S244)に進む。
ステップ242において、第1のスイッチ7がオンに制御され、ステップ243(S243)において、第2のスイッチ8がオフに制御される。これにより、第1の電力供給ライン22が維持される。これに対して、ステップ244において、第1のスイッチ7がオフに制御され、ステップ245(S245)において、第2のスイッチ8がオンに制御される。これにより、第2の電力供給ライン23が維持される。
再び図12を参照するに、ステップ25において、第1のスイッチ7および第2のスイッチ8が制御され、第1および第2のスイッチ7,8によって設定される現在の電力供給ラインから他方の電力供給ラインへと切り替えが行われる。ここで、図15は、ステップ25の処理の詳細を示すフローチャートである。
ステップ250(S250)において、電力供給ラインの状態確認が行われる。具体的には、制御部9は、ライン状態フラグFgを読み込む。ステップ251(S251)において、ライン状態フラグFgが「0」であるか否かが判断される。このステップ251において肯定判定された場合、すなわち、ライン状態フラグFgが「0」である場合には、ステップ252(S252)に進む。一方、ステップ251において否定判定された場合、すなわち、ライン状態フラグFgが「0」でない場合には、ステップ260(S260)に進む。
ステップ252(S252)からステップ257(S257)の処理は、第2の実施形態に示すステップ152からステップ157の処理と同様であるため、その詳細な説明については省略する。そして、ステップ258(S258)において、ライン状態フラグFgが「1」にセットされる。ステップ259(S259)において、切替フラグFhが「0」にセットされ、本ルーチンを抜ける。
また、ステップ260(S260)からステップ265(S265)の処理は、第2の実施形態に示すステップ160からステップ165の処理と同様であるため、その詳細な説明については省略する。そして、ステップ266(S266)において、ライン状態フラグFgが「0」にセットされる。そして、ステップ267(S267)において、切替フラグFhが「0」にセットされ、本ルーチンを抜ける。
図16および図17は、第3から第5の電流Iba’,Ifc’,Iau、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図である。この図16,17において、(a)は、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaよりも小さいシーンの説明図であり、(b)は、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaよりも大きいシーンの説明図である。また、一点鎖線で示す電流値は、第5の電流Iauの半分の電流値を示す。
従前の処理サイクルおよび現在の処理サイクルにおいて、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第3の電流Iba’が小さいケースでは、第1の電力供給ライン22が維持される。つぎに、現在の処理サイクルにおいて、第3の電流Iba’が第5の電流Iauの半分の電流値以上のケースでは、第1の電力供給ライン22から第2の電力供給ライン23へと電力供給ラインが切り替えられる。
また、従前の処理サイクルおよび現在の処理サイクルにおいて、第5の電流Iauの半分の電流値よりも第4の電流Ifc’が小さいケースでは、第2の電力供給ライン23が維持される。そして、現在の処理サイクルにおいて、第4の電流Ifc’が第5の電流Iauの半分の電流値以上のケースでは、第2の電力供給ライン23から第1の電力供給ライン22へと電力供給ラインが切り替えられる。
このように本実施形態によれば、第3から第5の電流Iba’,Ifc’,Iauに基づいて、電力供給ラインが選択される。これにより、簡単な構成で、DC/DCコンバータ4の通過電力を低減させることができるので、効率の向上ともに、DC/DCコンバータ4の小型化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、電力供給ラインの切り替えを行っている最中は、電流の検出が行われない(ステップ21)。これにより、電力供給ラインの切り替えによるハンチング等を抑制することができる。
なお、本実施形態によれば、第2の実施形態と対応する構成・システム処理については、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
(第4の実施形態)
図18は、本発明の第4の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャートである。第4の実施形態にかかる燃料電池システムが、第1の実施形態のそれと相違する点は、電力供給ラインの切り替えを行う際の処理内容である。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明を行うこととし、重複する説明については省略する。
なお、本実施形態では、第2または第3の実施形態と同様に、第1および第2のスイッチ7,8は、オンとオフとで制御可能であることと、さらに、電気補機6から燃料電池スタック1またはバッテリ5へ流れる電流を抑制する逆流抑制機能を備えている。
まず、ステップ30(S30)において、電力供給ラインの切替確認として、電力供給ラインの切り替えを行っている最中であるかが確認される。具体的な処理としては、制御部9は、切替フラグFfを読み込む。この切替フラグFfについては後述するが、切替フラグFfは、電力供給ラインが切替中である場合には「1」にセットされており、電力供給ラインが切替中でない場合には「0」にセットされている。
ステップ31(S31)において、切替フラグFhが「1」であるか否かが判断される。このステップ31において肯定判定された場合、すなわち、切替フラグFfが「1」にセットされている場合には(Ff=1)、ステップ35(S35)に進む。一方、ステップ31において否定判定された場合、すなわち、切替フラグFfが「1」にセットされていない場合には(Fh≠1(Fh=0))、ステップ32(S32)に進む。
ステップ32において、電力供給ラインを切り替えるか否が判断される(電力供給ラインの切替判断)。ここで、図19は、ステップ32の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップ320(S320)において、第1の電力センサ10から第1の電力Pbaが読み込まれるとともに、第2の電力センサ11から第2の電力Pfcが読み込まれる。
ステップ321(S321)において、第1の電力Pbaが第2の電力Pfcよりも大きいか否かが判断される。このステップ321において肯定判定された場合、すなわち、第1の電力Pbaが第2の電力Pfcよりも大きい場合には(Pfc<Pba)、ステップ322(S322)に進む。一方、ステップ322において否定判定された場合、すなわち、第1の電力Pbaが第2の電力Pfcよりも大きくない場合には(Pfc≧Pba)、ステップ322(S322)に進む。
ステップ322において、現在の電力値に関する比較結果を表す第1の電力比較フラグFdが「0」にセットされる。一方、ステップ323において、第1の電力比較フラグFdが「1」にセットされる。
ステップ324(S324)において、従前のサイクルにおいて読み込んだ第1の電力Pbazと第2の電力Pfczとが比較され、第1の電力Pbazが第2の電力Pfczよりも大きいか否かが判断される。このステップ324において肯定判定された場合、すなわち、第1の電力Pbazが第2の電力Pfczよりも大きい場合には(Pfcz<Pbaz)、ステップ325(S325)に進む。一方、ステップ324において否定判定された場合、すなわち、第1の電力Pbazが第2の電力Pfczよりも大きくない場合には(Pfcz≧Pbaz)、ステップ326(S326)に進む。
ステップ325において、従前の電力値に関する比較結果を表す第2の電力比較フラグFeが「0」にセットされる。一方、ステップ326において、第2の電力比較フラグFeが「1」にセットされる。
ステップ327において、第1の電力比較フラグFdと第2の電力比較フラグFeとが対応するか否かが判断される。このステップ327において肯定判定された場合、すなわち、第1の電力比較フラグFdと第2の電力比較フラグFeとが対応する場合には(Fd=0かつFe=0、または、Fd=1かつFe=1)、ステップ328(S328)に進む。一方、ステップ327において否定判定された場合、すなわち、第1の電力比較フラグFdと第2の電力比較フラグFeとが対応しない場合には(Fd=0かつFe=1、または、Fd=1かつFe=0)、ステップ329(S329)に進む。
ステップ328において、電力供給ラインを維持すべく、切替フラグFfが「0」にセットされる。一方、ステップ329において、電力供給ラインの切り替えるべく、切替フラグFfが「1」にセットされる。
再び図18を参照するに、ステップ33(S33)において、切替フラグFfが「1」であるか否かが判断される。このステップ33において肯定判定された場合、すなわち、切替フラグFfが「1」にセットされている場合には(Ff=1)、ステップ35(S35)に進む。一方、ステップ33において否定判定された場合、すなわち、切替フラグFfが「1」にセットされていない場合には(Fc≠1)、ステップ34(S34)に進む。
ステップ34において、第1および第2のスイッチ7,8によって設定される現在の電力供給ラインが維持される。ここで、図20は、ステップ34の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップ340(S340)において、電力比較フラグFd,Feが読み込まれる。
ステップ341(S341)において、第1の電力比較フラグFdが「0」であり、かつ、第1の電力比較フラグFdが「0」であるか否かが判断される。このステップ341において肯定判定された場合、すなわち、第1の電力比較フラグFdが「0」で、かつ、第2の電力比較フラグFeが「0」である場合には、ステップ342(S342)に進む。一方、ステップ341において否定判定された場合、すなわち、第1の電力比較フラグFdが「1」で、かつ、第2の電力比較フラグFeが「1」である場合には、ステップ343(S343)に進む。
ステップ342において、第1のスイッチ7がオンに、第2のスイッチ8がオフにそれぞれ制御される。これにより、第1の電力供給ライン22が維持される。これに対して、ステップ343において、第1のスイッチ7がオフに、第2のスイッチ8がオンにそれぞれ制御される。これにより、第2の電力供給ライン23が維持される。
再び図18を参照するに、ステップ35において、第1のスイッチ7および第2のスイッチ8が制御され、第1および第2のスイッチ7,8によって設定される現在の電力供給ラインから他方の電力供給ラインへと切り替えが行われる。ここで、図21は、ステップ35の処理の詳細を示すフローチャートである。まず、ステップ350(S350)において、電力比較フラグFd,Feが読み込まれる。
ステップ351(S351)において、第1の電力比較フラグFdが「0」であり、かつ、第2の電力比較フラグFeが「1」であるか否かが判断される。このステップ351において肯定判定された場合、すなわち、第1の電力比較フラグFdが「0」で、かつ、第2の電力比較フラグFeが「1」である場合には、ステップ352(S352)に進む。一方、ステップ351において否定判定された場合、すなわち、第1の電力比較フラグFdが「1」で、かつ、第2の電力比較フラグFeが「0」である場合には、後述するステップ360(S360)に進む。
ステップ352(S352)からステップ357(S357)の処理は、第2の実施形態に示すステップ152からステップ157の処理と同様であるため、その詳細な説明については省略する。そして、ステップ358(S358)において、電力比較フラグFdが「0」にセットされる。ステップ359(S359)において、切替フラグFfが「0」にセットされ、本ルーチンを抜ける。
一方、ステップ360(S360)からステップ365(S365)の処理は、第2の実施形態に示すステップ160からステップ165の処理と同様であるため、その詳細な説明については省略する。そして、ステップ366(S366)において、電力比較フラグFdが「0」にセットされる。ステップ367(S367)において、切替フラグFfが「0」にセットされ、本ルーチンを抜ける。
図22は、本実施形態における第1および第2の電力比較フラグFd,Feおよび切替フラグFfと、電力供給ラインとの関係を示す説明図である。また、図23,24は、第1および第2の電力Pba,Pfc、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図である。この図23,24において、(a)は、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaよりも小さいシーンの説明図であり、(b)は、燃料電池スタック1の電圧Vfcがバッテリ5の電圧Vbaよりも大きいシーンの説明図である。
従前の処理サイクルおよび現在の処理サイクルにおいて第1の電力Pbaが第2の電力Pfcよりも大きいケースでは、第1および第2の電力比較フラグFd,Feおよび切替フラグFfがそれぞれ「0」にセットされている。このケースでは、第1の電力供給ライン22が維持される。つぎに、現在の処理サイクルにおいて第1の電力Pbaが第2の電力Pfc以下となるケースでは、第1の電力比較フラグFdが「1」に、第2の電流比較フラグFbが「0」にセットされるため、切替フラグFfが「1」セットされる。このケースでは、第1の電力供給ライン22から第2の電力供給ライン23へと電力供給ラインが切り替えられる。
また、従前の処理サイクルおよび現在の処理サイクルにおいて第1の電力Pbaが第2の電力Pfc以下のケースでは、第1および第2の電力比較フラグFd,Feが「1」に、切替フラグFcが「0」にセットされている。このケースでは、第2の電力供給ライン23が維持される。そして、現在の処理サイクルにおいて第1の電流Pbaが第2の電力Pfcよりも大きいケースでは、第1の電力比較フラグFdが「0」に、第2の電流比較フラグFeが「1」にセットされるため、切替フラグFcが「1」セットされる。このケースでは、第2の電力供給ライン23から第1の電力供給ライン22へと電力供給ラインが切り替えられる。
このように本実施形態によれば、第1の電流Ifcと第2の電流Ibaとに基づいて、具体的には、第1の電流Ifcと第2の電流Ibaとの大小関係に応じて、電力供給ラインが選択される。これにより、DC/DCコンバータ4の通過電力を低減させることができるので、効率の向上ともに、DC/DCコンバータ4の小型化を図ることができる。
また、本実施形態によれば、電力供給ラインの切り替えを行っている最中は、電力の検出が行われない(ステップ31)。これにより、電力供給ラインの切り替えによるハンチング等を抑制することができる。
なお、本実施形態によれば、第2の実施形態と対応する構成・システム処理については、第1の実施形態と同様の効果を奏する。また、電力の検出については、電流と電圧とを検出することにより、両者の積算値として電力を特定してもよい。
以上、本発明の実施形態にかかる燃料電池システムおよびその制御方法について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、その発明の範囲内において種々の変形が可能である。
第1の実施形態にかかる燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図 第1の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャート 第2の実施形態にかかる燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図 第2の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャート ステップ12の処理の詳細を示すフローチャート ステップ14の処理の詳細を示すフローチャート ステップ15の処理の詳細を示すフローチャート 第1および第2の電流比較フラグFa,Fbおよび切替フラグFcと、電力供給ラインとの関係を示す説明図 第1および第2の電流Iba,Ifc、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図 第1および第2の電流Iba,Ifc、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図 第3の実施形態にかかる燃料電池システムの構成を模式的に示すブロック図 第3の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャート ステップ22の処理の詳細を示すフローチャート ステップ24の処理の詳細を示すフローチャート ステップ25の処理の詳細を示すフローチャート 第3から第5の電流Iba’,Ifc’,Iau、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図 第3から第5の電流Iba’,Ifc’,Iau、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図 第4の実施形態にかかる電力供給ラインの選択処理の手順を示すフローチャート ステップ32の処理の詳細を示すフローチャート ステップ34の処理の詳細を示すフローチャート ステップ35の処理の詳細を示すフローチャート 第1および第2の電力比較フラグFd,Feおよび切替フラグFfと、電力供給ラインとの関係を示す説明図 第1および第2の電力Pba,Pfc、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図 第1および第2の電力Pba,Pfc、燃料電池スタック1の電圧Vfc、バッテリ5の電圧Vba、第1および第2のスイッチ7,8(SW1,SW2)のオン・オフ状態、および、選択される電力供給ラインの経時的な推移を示す説明図
符号の説明
1 燃料電池スタック
2 駆動モータ
3 インバータ
4 DC/DCコンバータ
5 バッテリ
6 電気補機
7 第1のスイッチ
8 第2のスイッチ
9 制御部
10 第1の電力センサ
11 第2の電力センサ
12 第1の電流センサ
13 第2の電流センサ
14 第3の電流センサ
15 第4の電流センサ
16 第5の電流センサ
20 第1の電源ライン
21 第2の電源ライン
22 第1の電力供給ライン
23 第2の電力供給ライン

Claims (14)

  1. 燃料極に燃料ガスが供給されるともに酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより、燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて発電を行う燃料電池と、
    電力を充電可能であるとともに、当該充電した電力を放電可能な蓄電手段と、
    第1の電源ラインを介して前記蓄電手段と電気的に接続するとともに第2の電源ラインを介して前記燃料電池と電気的に接続しており、前記燃料電池または前記蓄電手段からの電流を電圧変換して出力する双方向性の変換手段と、
    前記第2の電源ラインから分岐しており、負荷に電力を供給するための負荷系ラインと、
    前記第1の電源ラインから分岐しており、システムに必要な電気補機に電力を供給するための第1の電力供給ラインと、
    前記第1の電力供給ラインに設けられて、オンとオフとが切替可能な第1のスイッチ手段と、
    前記第2の電源ラインにおいて前記負荷系ラインの分岐点と前記変換手段との間から分岐しており、前記電気補機に電力を供給するための第2の電力供給ラインと、
    前記第2の電力供給ラインに設けられて、オンとオフとが切替可能な第2のスイッチ手段と、
    前記双方向性の変換手段の両側の電力、もしくは電流の大小の比較に基づいて、前記第1のスイッチ手段および前記第2のスイッチ手段を制御することにより、前記変換手段を通過する電力が小さくなるように、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインの選択を行う制御手段と
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記第1の電源ラインにおいて前記第1の電力供給ラインの分岐点と前記蓄電手段との間の電力を第1の電力として検出する第1の電力検出手段と、
    前記第2の電源ラインにおいて前記第2の電力供給ラインの分岐点と前記負荷系ラインの分岐点との間の電力を第2の電力として検出する第2の電力検出手段とをさらに有し、
    前記制御手段は、前記第1の電力および前記第2の電力に基づいて、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの選択を行うことを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  3. 前記第1の電源ラインにおいて前記第1の電力供給ラインの分岐点と前記蓄電手段との間の電流を第1の電流として検出する第1の電流検出手段と、
    前記第2の電源ラインにおいて前記第2の電力供給ラインの分岐点と前記負荷系ラインの分岐点との間の電流を第2の電流として検出する第2の電流検出手段とをさらに有し、
    前記制御手段は、前記第1の電流および前記第2の電流に基づいて、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの選択を行うことを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  4. 前記第1の電源ラインにおいて前記第1の電力供給ラインの分岐点と前記変換手段との間の電流を第3の電流として検出する第3の電流検出手段と、
    前記第2の電源ラインにおいて前記第2の電力供給ラインの分岐点と前記変換手段との間の電流を第4の電流として検出する第4の電流検出手段と、
    前記電気補機に入力する電流を第5の電流として検出する第5の電流検出手段とをさらに有し、
    前記制御手段は、前記第3の電流、前記第4の電流および前記第5の電流に基づいて、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの選択を行うことを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  5. 前記第1のスイッチ手段は、前記蓄電手段側への電流の流れ抑制する逆流抑制機能を備えるとともに、
    前記第2のスイッチ手段は、前記燃料電池側への電流の流れを抑制する逆流抑制機能を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載された燃料電池システム。
  6. 前記制御手段は、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの切り替えを行う場合、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとにおける電圧が対応するように前記変換手段を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載された燃料電池システム。
  7. 前記制御手段は、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの切り替えが完了するまでの期間、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとにおける電圧が対応するように、前記変換手段を制御することを特徴とする請求項6に記載された燃料電池システム。
  8. 前記制御手段は、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの切り替えを行う場合、一方のスイッチ手段をオンすることにより、第1のスイッチ手段と第2のスイッチ手段との双方をタイミング的にオーバーラップさせてオンした後に、他方のスイッチ手段をオフすることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載された燃料電池システム。
  9. 前記制御手段は、第1または第2のスイッチ手段がオンするのに必要な時間だけオーバーラップさせて、第1のスイッチ手段と第2のスイッチ手段との双方をオンすることを特徴とする請求項8に記載された燃料電池システム。
  10. 前記第1の電力検出手段および前記第2の電力検出手段は、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの切り替えを行っている場合、電力の検出を行わないことを特徴とする請求項2に記載された燃料電池システム。
  11. 前記第1の電流検出手段および前記第2の電流検出手段は、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの切り替えを行っている場合、電流の検出を行わないことを特徴とする請求項3に記載された燃料電池システム。
  12. 前記第3の電流検出手段、前記第4の電流検出手段および第5の電流検出手段は、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインとの間でラインの切り替えを行っている場合、電流の検出を行わないことを特徴とする請求項4に記載された燃料電池システム。
  13. 前記第1のスイッチ手段および前記第2のスイッチ手段は、ダイオードで構成されることを特徴とする請求項1に記載された燃料電池システム。
  14. 燃料極に燃料ガスが供給されるともに酸化剤極に酸化剤ガスが供給されることにより、燃料ガスと酸化剤ガスとを電気化学的に反応させて発電を行う燃料電池を備える燃料電池システムの制御方法において、
    第1の電源ラインを介して蓄電手段と電気的に接続するとともに第2の電源ラインを介して前記燃料電池と電気的に接続しており前記燃料電池または前記蓄電手段からの電流を電圧変換して出力する双方向性の変換手段の両側の電力、もしくは電流の大小の比較に基づいて、前記変換手段を通過する電力が小さくなるように、前記第1の電力供給ラインと前記第2の電力供給ラインのラインの選択を行う第1のステップと、
    前記第1のステップの選択結果に基づいて、前記第1の電源ラインから分岐してシステムに必要な電気補機に電力を供給するための第1の電力供給ラインであって、当該第1の電力供給ラインに設けられる第1のスイッチ手段のオンとオフとを切り替える第2のステップと、
    前記第1のステップの選択結果に基づいて、第2の電源ラインにおいて、負荷に電力を供給するための負荷系ラインの分岐点と変換手段との間から分岐して前記電気補機に電力を供給するための第2の電力供給ラインであって、当該第2の電力供給ラインに設けられる第2のスイッチ手段のオンとオフとを切り替える第3のステップと
    を有することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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