JP5076329B2 - 酸化オレフィンの製造法 - Google Patents

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Description

本発明は、酸化オレフィンの製造法に関する。
酸化プロピレンに代表される酸化オレフィンは、工業薬品、合成樹脂、ゴム等の中間原料として工業的に重要である。かかる酸化オレフィンの製造法としては、非特許文献1、95頁記載の図1には、カリウムを促進剤として含有する、炭酸カルシウムに銀を担持させた触媒の存在下に、オレフィンと酸素を反応させる反応に関して、触媒中に含まれる2%前後のカリウム促進剤がプロピレンオキサイドの選択率を高めるのに重要であり、カリウム促進剤の量が減ると選択率が著しく低下することが示されている。特許文献1には、カリウム促進剤を含有する触媒を用いるプロピレンの酸化反応が開示されている。この他、珪酸ソーダを原料として用い、珪酸化合物に銀塩を担持した触媒や銀をアルミナに担持した銀触媒も知られている(特許文献2および3)。また反応ガス中に水を添加する酸化オレフィンの製造方法が開示されている(特許文献4)が、その反応選択性は必ずしも満足できるものではなく、工業的にはさらなる改良が望まれていた。
特表2002−510306号公報 特開平1−231942号公報 英国特許公報第1368922号 特開2004−307485号公報 キャタリシス・レターズ(Catalysis Letters)2002年6月、80巻, 3-4号,93-98頁
本発明は、選択性よく酸化オレフィンを製造する方法を提供する。
すなわち本発明は、水及びハロゲン化合物の存在下、オレフィンと酸素を、金属銀もしくは銀化合物もしくは両者の混合物をアルカリ土類金属炭酸塩と接触させて得られる銀触媒であってアルカリ金属含有量が銀触媒の総重量に対して1500ppm以下である銀触媒(以下、本発明銀触媒と称する。)と接触させることを特徴とする酸化オレフィンの製造法を提供するものである。
本発明によれば、選択性よく酸化オレフィンを製造することができるため、工業的に有利である。
本発明銀触媒について以下説明する。
本発明銀触媒は、金属銀もしくは銀化合物もしくは両者の混合物をアルカリ土類金属の炭酸塩と接触させ、銀含有組成物として調製するか、あるいは、得られた当該銀含有組成物に、さらに、酸および含窒素化合物からなる群から選ばれる少なくともひとつを接触させて調製してもよい。本発明銀触媒は、これらの銀含有組成物または当該組成物にさらに酸および含窒素化合物からなる群から選ばれる少なくともひとつを接触させて得られる組成物を焼成して得られる銀含有焼成物も含むものである。本発明銀触媒としては、銀の含有量が、銀触媒の総重量に対して、通常、0.1重量%以上であり、0.5重量%以上のものが好ましい。
また本発明の効果を十分に発揮させるためには、本発明銀触媒に含まれるリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属の含有量の合計は、当該銀触媒の全重量に対して1500ppm以下、好ましくは900ppm以下である。
銀化合物としては、例えば酸化銀、炭酸銀、硝酸銀、硫酸銀、シアン化銀、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀、酢酸銀、安息香酸銀、アセチルアセトナート銀および乳酸銀等が挙げられる。
金属銀としては、銀化合物と還元剤を気相又は液相で接触させて得られる金属銀を用いてもよい。銀化合物を還元処理する場合、還元剤としては、水素等の還元性ガス、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、アミノエタノール、ジメチルアミノエタノール等のアルコール類、グルコース、フルクトース、ガラクトース等の糖類、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、フェニルアルデヒド等のアルデヒド類、ヒドラジン、メチルヒドラジン、エチルヒドラジン、プロピルヒドラジン、ブチルヒドラジン、フェニルヒドラジン等のヒドラジン類、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム、水素化マグネシウム等の金属水素化物類、水素化ホウ素、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、ジメチルアミンボラン等のホウ素化合物、亜燐酸水素ナトリウム、亜燐酸水素カリウム等の亜燐酸類等が挙げられる。銀化合物の還元条件は気相条件がよく、スチームを同伴させることもできる。還元剤の使用量は被還元銀化合物1モルに対し、通常、0.1〜20モル程度である。還元温度は通常、-30℃〜300℃であり、好ましくは0℃〜200℃である。
アルカリ土類金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等が挙げられ、好ましくは炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムである。かかるアルカリ土類金属炭酸塩としては、比表面積が、BET法により窒素吸着によって測定した比表面積が10〜70m/gであるものが好ましくは使用される。また銀触媒中へのアルカリ金属の必要以上の混入を防ぎ、アルカリ金属量を前記のとおりの所定の量にするために、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムまたはセシウム等のアルカリ金属の含有量が1500ppm以下のアルカリ土類金属の炭酸塩が好ましいものとして使用される。水、有機酸もしくは無機酸もしくはそれらの混合物で洗浄して、アルカリ金属含有量を減少させたアルカリ土類金属炭酸塩も使用できる。また炭酸スカンジウム、炭酸イットリウム、炭酸セリウム、炭酸イッテルビウム等の希土類金属炭酸塩をアルカリ土類金属に添加することができ、アルカリ土類金属炭酸塩を単独で使用した場合のその使用量およびアルカリ土類金属の炭酸塩に希土類金属炭酸塩を添加した場合のアルカリ土類金属の炭酸塩および希土類金属炭酸塩の合計使用量は、金属銀もしくは銀化合物中もしくは両者の混合物中の銀1重量部当り、通常、0.1〜120重量部である。
本発明銀触媒を調製するのに使用してもよい酸としては、無機酸、有機酸のいずれでもよいが、好ましくは有機酸が用いられる。無機酸としては、例えば塩酸、硝酸、亜硝酸、硫酸、過塩素酸等が挙げられる。有機酸としては、例えば酢酸、シュウ酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸等の脂肪族カルボン酸、例えば安息香酸、ジカルボキシベンゼン、トリカルボキシベンゼン、ジカルボキシナフタレン、ジカルボキシアントラセン等の芳香族カルボン酸が挙げられ、脂肪族カルボン酸が好ましく、なかでもシュウ酸、クエン酸が好ましい。
かかる酸の使用量は、金属銀もしくは銀化合物もしくは両者の混合物中の銀1モルに対して、通常、0.1〜10モルである。
本発明銀触媒を調製するのに使用してもよい含窒素化合物としては、例えばアミン化合物、イミン化合物、アミド化合物、ヒドラジン化合物、ニトリル化合物、ニトロ化合物、ニトロソ化合物等の含窒素有機化合物、例えばアンモニア、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン、ヒドロキシアミン塩酸塩等の含窒素無機化合物、第四級アンモニウム塩等が挙げられ、なかでもアミン化合物が好ましい。かかる含窒素化合物の中には、例えばアミン塩酸塩、アミン酢酸塩等の酸付加塩が存在するものがあるが、かかる酸付加塩を用いてもよい。かかる含窒素化合物の使用量は、金属銀もしくは銀化合物あるいは両者の混合物中の銀1モルに対して、通常、0.1〜20モルである。
アミン化合物としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、アニリン、ベンジルアミン、フェニレンジアミン等の炭素数1〜20の脂肪族もしくは芳香族アミン、この他に、例えば、グリシン等のアミノ酸等が挙げられる。
イミン化合物としては、例えばエチレンイミン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン等が挙げられる。
アミド化合物としては、例えばアセトアミド、ベンズアミド等が挙げられる。
ヒドラジン化合物としては、例えばヒドラジン、メチルヒドラジン、フェニルヒドラジン等が挙げられる。
ニトリル化合物としては、例えばベンゾニトリル、ブチロニトリル等が挙げられる。
ニトロ化合物としては、例えばニトロベンゼン、ニトロピリジン等が挙げられる。
ニトロソ化合物としては、例えばニトロソジメチルアニリン、ニトロソナフトール等が挙げられる。
第四級アンモニウム塩としては、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム等の第四級アンモニウム水酸化物、例えば塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム等の第四級アンモニウムハロゲン化物等が挙げられる。
金属銀もしくは銀化合物もしくは両者の混合物とアルカリ土類金属炭酸塩、さらに任意に使用される、酸および含窒素化合物からなる群から選ばれる少なくとも一種とを、水、メタノール、エタノール、プロパノール、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン等の溶媒もしくはそれらの混合溶媒中、例えば、0〜200℃で接触、混合させた後、必要により濾過し、濃縮処理することにより、銀触媒となる組成物を得ることができる。また、金属銀は金属化合物と還元剤を気相又は水もしくはメタノール等の溶媒中、通常、0〜300℃で接触させて調製することもできる。
また、本発明銀触媒は、上記の組成物を焼成して銀含有焼成物として調製することもできる。焼成は、例えば、上記で得られた組成物を、水素、窒素、空気、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン等の単独又は混合気流中、20〜700℃で加熱処理することにより実施することができ、当該気流にスチームを同伴させることが好ましい。気流中のスチームの量は随時決定すればよいが、スチーム量は、5〜70%(気流全体積中のスチームの体積として)が好ましく、スチームを同伴させた場合、焼成温度は70〜250℃が好ましい。上記組成物は成型後、焼成処理してもよいし、銀含有焼成物を成型してもよい。
次に,水およびハロゲン化合物の存在下に、オレフィンと酸素からなる反応ガスをかかる銀触媒と接触させる酸化オレフィンの製造法(以下、本反応と記す。)について説明する。
本反応は、回分式、連続式のいずれで行ってもよいが、工業的な観点から、連続式で行うことが好ましい。
本発明銀触媒の使用量としては、触媒としての有効量以上であればよく、銀金属換算で、オレフィン1モルに対して、通常、0.00005モル以上である。上限は特に限定されないが、経済性を考慮して適宜決めればよい。
本反応において使用する水の量は、オレフィン1モルに対して、通常0.1〜20モル、好ましくは0.2〜10モル、より好ましくは0.3〜8モルである。かかる水は、水蒸気であってもよい。
ハロゲン化合物としては、好ましくは、反応系中における温度、圧力の条件において気体で存在しうる飽和又は不飽和有機ハロゲン化合物が例示される。より詳しくは、かかる飽和又は不飽和有機ハロゲン化合物としては、例えば、有機フッ素化合物、有機塩素化合物、有機臭素化合物、有機ヨウ素化合物等が例示される。より好ましくは有機塩素化合物が用いられ、例えば、エチルクロライド、1,2-エチレンジクロライド、メチルクロライド、またはビニルクロライド等が例示される。
供給されるハロゲン化合物の使用量は、オレフィンの濃度、酸素の濃度、銀触媒の量、使用される水の量等の要因によって最適値が変化するが、水を除く全反応ガス中の濃度は、通常、1〜1000ppm、好ましくは1〜500ppmである
オレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン等の炭素数2〜6のオレフィンが挙げられ、プロピレンが好ましい。
かかるオレフィンは、そのまま用いてもよいし、例えば窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等の反応に不活性な気体との混合気体を用いてもよい。反応に不活性な気体の使用量があまり多すぎると、反応系内のオレフィンや酸素の濃度が低くなりすぎて、反応が遅くなりやすいため、反応に不活性な気体の実用的な使用量は、オレフィン1モルに対して、通常、50モル以下である。
酸素としては、酸素単独を用いてもよいし、例えば空気等の前記反応に不活性な気体との混合気体を用いてもよい。酸素の使用量は、反応様式、触媒種、反応温度等によって異なるが、オレフィン1モルに対して、通常、0.01〜100モル、好ましくは0.03〜30モルである。
反応温度は、通常、100〜400℃であり、好ましくは120〜300℃である。
本反応は、反応圧力が、減圧〜加圧条件下で実施される。かかる反応圧力条件下で、水及びハロゲン化合物を共存させて反応を実施することにより、酸化オレフィンの生産性及び選択性を高めることができる。ここで、減圧とは、反応圧力が、大気圧よりも減圧された状態であり、加圧とは、大気圧よりも加圧された状態を意味する。かかる減圧〜加圧条件下としては、絶対圧力で、通常0.01〜3MPaの範囲、好ましくは0.02〜2MPaの範囲が挙げられる。
本反応は、銀触媒と水とオレフィンと酸素とハロゲン化合物とを、反応圧力が減圧〜加圧条件下で混合、接触させればよい。
反応終了後、反応液もしくは反応ガスを捕集し、蒸留等の通常の分離手段により、目的とする酸化オレフィンを取り出すことができる。
かくして得られる酸化オレフィンとしては、例えば、使用するエチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン等のオレフィンに対応する酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化ブテン、酸化ペンテン等が挙げられる。
実施例
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[参考例1]
20〜25℃で、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積が6.7m/g、アルカリ金属の含有量が20ppm以下の炭酸ストロンチウム(堺化学社製、商品名SW-K)23.5gを含むスラリー液245.0gに、硝酸銀10gを含む硝酸銀水溶液100gを滴下し、3時間攪拌、保持した。固体を濾取し、イオン交換水200mLで4回洗浄し、炭酸銀/炭酸ストロンチウム混合物193gを得た。得られた炭酸銀/炭酸ストロンチウム混合物をガラス製焼成管に充填し、100mL/分で空気を流しながら、350℃で、3時間焼成処理し、銀触媒を調製した。
[実施例1]
参考例1で得た銀触媒1mLを1/2インチのステンレス製反応管に充填し、加圧条件下(絶対圧力で0.4MPa相当)、反応温度200℃で、プロピレン供給量450mL/Hr、空気供給量900mL/Hr、窒素ガス供給量990mL/Hr、水1.2mL/Hr、エチルクロライド140ppmを反応管に供給し反応させた。プロピレン転化率0.7%、酸化プロピレン選択率40%であった。
[比較例1]
参考例1において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、アルカリ金属を2800ppm含む炭酸カルシウム(丸尾カルシウム製、商品名CUBE-50KA)を使用した以外は参考例1と同様に実施した触媒を調整したところ、調製した銀触媒は元素分析の結果1900ppmのアルカリ金属を含んでいた。得られた触媒を実施例1と同様に反応を実施したところ、プロピレン転化率0.6%、酸化プロピレン選択率4%であった。
[参考例2]
20〜25℃で、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積が0.4m/g、アルカリ金属の含有量が20ppm以下の炭酸カルシウム(ナカライ試薬)115.3gを含むスラリー液1200.0gに、硝酸銀52gを含む硝酸銀水溶液200gを滴下し、3時間攪拌、保持した。固体を濾取し、イオン交換水200mLで4回洗浄し、炭酸銀/炭酸カルシウム混合物193gを得た。得られた炭酸銀/炭酸カルシウム混合物48.3g及びイオン交換水25gをフラスコに仕込み、20〜25℃で、エチレンジアミン5.2g、シュウ酸5.4g及びモノエタノールアミン1.8gを加え、1時間攪拌、保持した。減圧下70℃で乾燥し、得られた粉末をガラス製焼成管に充填し、100mL/分で空気を流しながら、350℃で、3時間焼成処理し、銀触媒を調製した。
[実施例2]
参考例2で得た銀触媒1mLを1/2インチのステンレス製反応管に充填し、加圧条件下(絶対圧力で0.4MPa相当)、反応温度200℃で、プロピレン供給量450mL/Hr、空気供給量900mL/Hr、窒素ガス供給量990mL/Hr、水及び水を除く供給原料中のエチルクロライドの濃度を表1に示す供給量で反応管に供給し反応させた。結果を表1に示した。
Figure 0005076329
[比較例2]
実施例2において、エチルクロライドを供給しない以外は実施例2と同様に実施した。結果を表1に示した。
[比較例3]
実施例2において、水を供給しない以外は実施例2と同様に実施した。結果を表1に示した。
[比較例4]
実施例2において、エチルクロライド及び水を供給しない以外は実施例2と同様に実施した。結果を表1に示した。
[実施例3〜6]
実施例2において、水を表2に示す供給量で流した以外は実施例2と同様に実施した。結果を表2に示した。
Figure 0005076329
[実施例7]
実施例2において、エチルクロライドの濃度を280ppmとした以外は実施例2と同様に実施して、反応を行った。プロピレン転化率0.4%、酸化プロピレン選択率38%であった。
[実施例8]
参考例2で得た銀触媒2mLを内径10mmのガラス製反応管に充填し、大気圧条件下(絶対圧力で0.1MPa相当)、反応温度200℃で、プロピレン供給量360mL/Hr、空気供給量360mL/Hr、水及びエチルクロライドを表3に示す供給量で反応管に供給し反応させた。結果を表3に示した。
Figure 0005076329
[比較例5]
実施例8において、エチルクロライドを供給しない以外は実施例8と同様に実施した。結果を表3に示した。
[比較例6]
実施例8において、水を供給せず、エチルクロライドの供給量を70ppmとした以外は実施例8と同様に実施した。結果を表3に示した。
[比較例7]
実施例8において、エチルクロライド及び水を供給しない以外は実施例8と同様に実施した。結果を表3に示した。
[実施例9]
参考例1において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積46.5m/g、アルカリ金属の含有量が20ppm以下の炭酸カルシウム(堺化学社製、商品名CWS-50) とした以外は参考例1と同様に実施した触媒を調整し、実施例1と同様に反応を実施した。結果を表4に示した。
[実施例10]
参考例1において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積20.5m/g、アルカリ金属の含有量が20ppm以下の炭酸カルシウム(堺化学社製、商品名CWS-20) とした以外は参考例1と同様に実施した触媒を調整し、実施例1と同様に反応を実施した。結果を表4に示した。
Figure 0005076329
[実施例11]
参考例1において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積が19.0m/g、アルカリ金属の含有量が20ppm以下の炭酸ストロンチウム(堺化学社製、商品名SW‐K20) とした以外は参考例1と同様に実施した触媒を調整し、実施例1と同様に反応を実施した。結果を表5に示した。
[実施例12]
参考例2において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積が19.0m/g、アルカリ金属の含有量が20ppm以下の炭酸ストロンチウム(堺化学社製、商品名SW‐K20) とした以外は参考例2と同様に実施した触媒を調整し、実施例1と同様に反応を実施した。結果を表5に示した。
[実施例13]
参考例2において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積が41.3m/g、アルカリ金属の含有量が20ppm以下の炭酸ストロンチウム(堺化学社製、商品名SW‐K40) とした以外は参考例2と同様に実施した触媒を調整し、実施例1と同様に反応を実施した。結果を表5に示した。
Figure 0005076329
[実施例14]
参考例1において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積が28.9m/g、アルカリ金属の含有量が30ppm以下の炭酸バリウム(堺化学社製、商品名BW‐KH30) とした以外は参考例1と同様に実施した触媒を調整し、実施例1と同様に反応を実施した。結果を表6に示した。
[実施例15]
参考例2において、アルカリ土類金属の炭酸塩として、表面積が28.9m/g、アルカリ金属の含有量が30ppm以下の炭酸バリウム(堺化学社製、商品名BW‐KH30) とした以外は参考例2と同様に実施した触媒を調整し、実施例1と同様に反応を実施した。結果を表6に示した。
Figure 0005076329

Claims (10)

  1. 水及びハロゲン化合物の存在下、オレフィンと酸素を、金属銀もしくは銀化合物もしくは両者の混合物をアルカリ土類金属炭酸塩と接触させて得られる銀触媒であってアルカリ金属含有量が銀触媒総重量に対して1500ppm以下である銀触媒と接触させ、水の使用量がオレフィン1モルに対して、0.2〜10モルであることを特徴とする酸化オレフィンの製造法。
  2. アルカリ金属含有量が銀触媒総重量に対して900ppm以下であることを特徴とする請求項1記載の酸化オレフィンの製造法。
  3. ハロゲン化合物が有機ハロゲン化合物であり、その使用量がオレフィン1モルに対して1〜1000ppmである請求項1また2に記載の酸化オレフィンの製造法。
  4. 銀触媒中の銀含量が、0.1重量%以上である請求項1から3の何れかに記載の酸化オレフィンの製造法。
  5. 銀触媒中の銀含量が、0.5重量%以上である請求項1から3の何れかに記載の酸化オレフィンの製造法。
  6. 銀触媒が、金属銀もしくは銀化合物もしくは両者の混合物をアルカリ土類金属炭酸塩と接触させて得られる銀含有組成物を焼成して得られる銀含有焼成物である請求項1から5の何れかに記載の酸化オレフィンの製造法。
  7. 焼成が、5〜70%のスチームを含む気流下、70℃以上250℃以下で行なわれる請求項6に記載の酸化オレフィンの製造法。
  8. 金属銀が、銀化合物と還元剤とを接触させて得られる金属銀である請求項1から7の何れかに記載の酸化オレフィンの製造法。
  9. アルカリ土類金属炭酸塩が、BET法による窒素吸着測定で10〜70m/gの比表面積を持つアルカリ土類金属炭酸塩である請求項1から8の何れかに記載の酸化オレフィンの製造法。
  10. オレフィンが、プロピレンであり、酸化オレフィンが酸化プロピレンである請求項1から9の何れかに記載の酸化オレフィンの製造法。
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