JP5074804B2 - タイロッドおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用ステアリング装置の一部を構成するタイロッド及びその製造方法に係り、特に、安定して操舵感を向上させることができるタイロッド及びその製造方法に関する。
タイロッドは、自動車のステアリング装置において、ステアリングハンドル側とフロントホイール(前輪)側との連結に用いられる部品である。具体的には、タイロッドは、軸部と、該軸部の一端にボールジョイント用取付け部と、該軸部の他端にねじ締結用の取付け部とを有している。前記タイロッドは、炭素鋼や低合金鋼などからなる鋼材を熱間鍛造により成形した後に、ボールジョイントの取付け部とねじ締結部とを鋼材の両端を切削加工することにより、製作されることが一般的である。
ところで、前記タイロッドが取付けられた自動車のステアリング装置を操作する場合、まず、ドライバのステアリングハンドルの操作により発生する回転運動は、ステアリングシャフトを介して、ステアリングギアに伝達される。該ステアリングギアが、ラックアンドピニオンの機構を利用している場合には、ステアリングギアのピニオンに伝達された回転運動は、ラックを介して直線運動に変換される。そして、ラックの直線運動は、タイロッド、ナックアーム等を介して、車輪に伝達され、車輪は操向される。このとき、タイロッドの剛性が低い場合には、操舵時にタイロッドがしなることにより、ハンドル操作を滑らかにフロントホイールに伝達することができる。この結果、ドライバの操舵感を向上させることができると考えられている。
このような操舵性を向上させるべく、例えば、タイロッドにヤング率が従来のものに比べて小さい材料を用いることも考えられる。しかし、前記操舵性の向上を充分発揮させるためには、タイロッドの材質を鋼とは異種の金属を選定する必要があり、材料コストが増加することになる。
また、タイロッドの軸部の軸方向の断面積(断面係数)を、中央に進むに従って減少させることも考えられる。しかし、断面積の減少に伴いタイロッドの機械的強度が低下してしまう。特に、タイロッドは、ドライバのハンドル操作に合わせて繰返し応力が作用するため、高い疲労強度が必要であるが、単に軸部の断面積の減少させた場合には、タイロッドの疲労強度が必然的に低下してしまう。
このような点を鑑みて、非調質鋼線からなる素材を冷間鍛造により所望の形に形成後、スエージング加工あるいはロール転造加工により、軸方向に垂直方向の軸部の断面積を減少させた(絞りを加えた)タイロッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平6−55237号公報
このように、特許文献1に記載のタイロッドは、スエージング加工又はロール転造加工により軸部の軸方向の断面積を減少させているので、軸部の絞り箇所においても金属組織が緻密となるため、該絞り箇所におけるタイロッドの機械的強度の低下は抑制できたのように思われる。
しかし、前記スエージング加工及び転造加工をした箇所は部分的に強度が向上しているが、前記加工を行った場合には、タイロッドのうち前記加工を施した箇所と、前記加工を施していない箇所との境界に、残留応力が発生する。該残留応力により、前記境界において亀裂が発生し、タイロッドが損傷するおそれがあった。よって、このような方法でタイロッドを製作した場合には、タイロッドの剛性を下げるに従って、前記残留応力を起因としてタイロッドの疲労強度が低下するので、軸部の断面積をそれほど減少させることができなかった。この結果、前記タイロッドを使用したとしても、ドライバの操舵感を充分に向上させることができるものではなかった。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ドライバのハンドル操作をホイールに滑らかに伝達し、ドライバの操舵感を向上させることができるタイロッドおよびその製造方法を提供することにある。
発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、たとえタイロッドの剛性を低下させた場合であっても、所定の熱処理を行えばタイロッドの疲労強度の低下を抑制することができるとの知見を得え、該知見に基づいて、これまでに無い所定絞り条件でタイロッドの剛性を低下させた場合には、ドライバの操舵感を画期的に向上させることができるとの新たな知見を得た。
本発明は前記新たな知見に基づくものであり、本発明に係るタイロッドは、軸部と該軸部の両端に取付け部とを備えたタイロッドであって、前記軸部は、前記軸部の両端部の各断面積よりも小さい断面積となる小断面積部を有し、該両端部の各断面積に対する前記小断面積部の断面積の比が0.8以下であることを特徴としている。
本発明によれば、軸部の両端部の各断面積に対する小断面積部の断面積の比が0.8以下の関係を満たすように、軸部の端部に比べて剛性の低い小断面積部を軸部の両端部の間に設けたので、ドライバのハンドル操作をホイールに滑らかに伝達し、ドライバの操舵感を画期的に向上させることができる。また、タイロッドの重量を軽量化することができる。すなわち、前記断面積の比が80%よりも大きい場合には、ドライバの操舵感を向上させることができない。また、前記比は、さらに40%以上であることがより好ましい。前記断面積の比が40%よりも小さい場合には、鋼を選定して後述するような熱処理を行った場合、また、鋼材よりも強度が高い材料を選定した場合であっても、充分に強度を確保することが難しい。
また、本発明にいう「軸部の両端部の断面積」とは、タイロッドの軸部と取付け部との境界部における断面であり、タイロッドの軸方向に対して垂直な平面により切断される断面の面積をいう。また、本発明にいう「小断面積部」とは、軸部の軸方向に対して垂直な平面により切断される断面が、前記両端部の双方の断面よりも小さい面積を有した部分であり、いわゆる、タイロッドの軸部に絞りがある部分がこれに相当する。なお、タイロッドの軸方向とは、タイロッドの取付け部の中心間を結ぶ軸線に沿った方向に相当し、タイロッドに引張圧縮荷重が作用する方向のことをいう。
しかし、前記のように構成されたタイロッドは、従来のものに比べて剛性を低下させたため、該剛性の低下に伴いタイロッドとしての強度が不足するおそれが高い。このため、本発明に係るタイロッドは、前記両端部の各端部の硬さに対する前記小断面積部の硬さの比が、前記小断面積部の断面積に対する前記端部の各断面積の比以上であることがより好ましい。
本発明によれば、端部の硬さに対する前記小断面積部の硬さの比が、前記小断面積部の断面積に対する端部の各断面積の比以上となるようにしたので、端部に比べて断面係数が小さい小断面積部の強度を向上させて、小断面積部及びその近傍における疲労破壊を抑制することができる。また、端部の硬さに対する小断面積部の硬さの比が、前記小断面積部の断面積に対する端部の各断面積の比よりも小さい場合には、端部に対して相対的に小断面積部の機械的強度が低いため、小断面積部及びその近傍から疲労破壊するおそれがある。
本発明に係るタイロッドは、鉄系材料からなり、小断面積部の少なくとも表面組織は、マルテンサイト組織分率が90%以上であることがより好ましい。本発明によれば、小断面積分をマルテンサイト組織分率が90%以上の鋼組織とすることにより、小断面積部の疲労強度を含む強度を向上させることができる。すなわち、マルテンサイト組織分率が90%よりも小さい場合には、疲労強度が低下するためタイロッドとして使用することが難しい。
本発明に係るタイロッドは、前記軸部が、前記小断面積部を含む部分を熱処理により硬化させた熱処理硬化部を少なくとも備え、該熱処理硬化部と、前記熱処理硬化部以外の部分との境界には、前記タイロッドの軸方向に沿って連続的に硬さが変化する硬度変化部が形成されており、前記硬度変化部の前記軸方向に沿った長さは10mm以上であることがより好ましい。
本発明によれば、熱処理硬化部と前記熱処理硬化部以外の部分(熱処理非効果部)との間に、前記範囲を満たすように、硬さが連続的に変化する硬さ分布を有した硬度変化部を設けることにより、熱処理による残留応力を緩和することができる。この結果、タイロッドの疲労強度を向上させることができる。また、前記長さが10mm未満のタイロッドを製造しようとした場合には、焼割れ、置割れが発生するおそれがある。
本発明に係るタイロッドが鉄系材料である場合には、前記熱処理硬化部は、タイロッドを少なくとも800℃以上に加熱し、該加熱後に小断面積部を含む軸部の少なくとも一部を冷却し、冷却後の軸部に対して前記加熱により加熱された前記取付け部の復熱により、焼戻し処理を行った部分であることがより好ましい。このようにして処理されたタイロッドは、前記に示した硬度変化部を形成することができる。
本発明に係るタイロッドは、鉄系材料からなるタイロッドであって、C:0.20〜0.60質量%、Si:0.1〜1.0質量%、Mn:0.50〜2.0質量%、P:0.05質量%以下、S:0.005〜0.1質量%、を含むことがより好ましい。
すなわち、0.20〜0.60質量%の範囲となる炭素(C)を含有させることにより、鉄組織の強度を向上させることができる。前記炭素の含有量が0.20質量%未満である場合には、タイロッドとして必要な材料強度を得ることができない。また、炭素の含有量が、0.60質量%を越えた場合には、熱処理における焼入れ歪みが大きくなり、タイロッドを加熱後の冷却時に、タイロッドの焼き割れが発生するおそれがある。
また、前記0.1〜1.0質量%の範囲となる珪素(Si)を含有させることにより、タイロッドの焼戻し時に、焼戻し軟化抵抗を増大させることができ、タイロッド(鋼材)の材料強度を高めることができる。すなわち、珪素の含有量が0.1質量%未満である場合には、前記材料強度を高めることができない。また、珪素の含有量が1.0質量%を越えた場合には、素材である材料を圧延する際に、熱間延性が低下するため、圧延による疵が発生するおそれがある。
また、前記0.50〜2.0質量%の範囲となるマンガン(Mn)を含有させることにより、タイロッド(鋼材)の焼入れ性を向上させることができる。すなわち、マンガンの含有量が、0.50質量%未満である場合には、軸部の小断面積部を均一なマルテンサイト組織にすることができない。また、2.0質量%を越えた場合には、タイロッドの取付け部の被削性を低下させてしまう。
また、リン(P)は、不純物として鋼に含有するものであり、0.05質量%以下とすることにより、タイロッドの衝撃特性を維持することができる。すなわち、0.05質量%を超えた場合には、タイロッドの衝撃特性が劣化してしまう。
前記範囲のマンガン(Mn)と、0.005〜0.1質量%の範囲となる硫黄(S)を含有させることにより、MnS化合物を鋼組織内に形成されるので、タイロッドの被削性を向上させることができる。すなわち、硫黄(S)の含有量が、0.005質量%未満である場合には、MnS化合物の含有する割合が少なく、タイロッドの被削性を向上させることは難しい。さらに、0.1質量%を越えて添加すると、MnSが粗大となり、タイロッドの衝撃特性が劣化してしまう。
なお、本発明では、さらに以下の元素を添加することが好ましい。具体的には、Al:0.05質量%以下、Ti:0.05質量%以下の量の元素を鋼の脱酸目的として添加してもよい。また、Mo:0.1〜0.5質量%、Cr:0.1〜1.0質量%、Ni:0.1〜1.0質量%の量の元素を、焼入れ性向上のために添加してもよい。さらに、Ca:0.001〜0.005%、Pb:0.1〜0.3質量%の量の元素を、被削性を向上のために添加してもよい。
さらに、本発明として前記タイロッドを製造するに好適な製造方法をも開示する。本発明に係るタイロッドの製造方法は、軸部と該軸部の両端に取付け部とを少なくとも備えたタイロッドの製造方法であって、該製造方法は、前記軸部が前記軸部の両端部の各断面積よりも小さい断面積となる小断面積部を有し、該両端部の各断面積に対する前記小断面積部の断面積の比が0.8以下となるようにタイロッドを加工する工程を少なくとも含むことを特徴としている。前記方法により製造されたタイロッドは、ドライバのハンドル操作をホイールに滑らかに伝達し、ドライバの操舵感を画期的に向上させることができる。
さらに、本発明に係るタイロッドの製造方法は、前記タイロッドに鉄系材料を用い、前記加工工程において、前記タイロッドに焼準処理を行い、前記加工工程後において、前記製造方法は、前記焼準処理後直ちにタイロッドの前記軸部の前記小断面積部を含む部分のみを冷却する工程と、焼準処理により加熱された両端の取付け部の復熱により、前記小断面部を含む部分を焼戻す工程と、をさらに含むことがより好ましい。
本発明によれば、前記焼準処理後直ちにタイロッドの前記軸部の前記小断面積部を含む部分のみを冷却するので、小断面積部を含む部分がマルテンサイト組織を形成することができ、タイロッドの強度を向上させることができる。また、焼準処理により加熱された両端の取付け部は、前記冷却された小断面積部を含む部分よりも温度が高いため、軸部両端の取付け部の復熱を利用して、前記冷却された小断面積部を含む部分の焼戻し処理を行うことができる。この結果、前記冷却された小断面積部を含む部分に相当する熱処理による硬化部(熱処理硬化部)と、軸の両端側にある熱処理により硬化していない熱処理非硬化部との間には、前記熱処理硬化部から前記熱処理非硬化部まで連続的に硬度が変化する硬度変化部を有することになる。また、硬度変化部を、前記軸方向に沿った長さが少なくとも10mm以上にすることもできる。このようにして、熱処理による残留応力を緩和させることにより、部分的に高周波焼入れを行う場合や、部分的にロール加工等を行う場合にくらべて、タイロッドの強度を向上させることが可能となる。
本発明にいう、「加工工程において、前記タイロッドに焼準処理を行う」とは、加工工程において前記タイロッドに焼きならし処理を行うことであり、たとえば、前記タイロッドの加工を熱間鍛造により行い、熱間鍛造時の加熱を利用して焼準処理を行なってもよく、一旦冷却してから、タイロッドを再度加熱して、焼準処理を行ってもよい。
本発明にいう、「タイロッドの前記軸部の前記小断面積部を含む部分のみを冷却する」とは、軸部の小断面積部を含む部分を直接的に冷却媒体(たとえば水)により冷却し、軸部の両端部の取付け部は直接的には冷却しない冷却をいう。
また、本発明に係るタイロッドの製造方法は、前記加工を、熱間鍛造により行うことがより好ましく、熱間鍛造開始時の温度が1100℃以上であることが好ましく、熱間鍛造終了時の温度は800℃以上であることがより好ましい。
本発明によれば、熱間鍛造を行うことにより、タイロッドの加工及び加熱を同時に行うことができ、さらには鍛造によりタイロッドの強度を向上させることができる。熱間鍛造終了後の温度は、800℃以上であるので、その後の冷却工程において、確実に、小断面積部を含む部分(熱処理硬化部)の金属組織をマルテンサイト組織にすることができる。また、前記冷却の開始温度条件を750℃以上、冷却終了温度を300℃以下で行うことにより、90%以上のマルテンサイト組織分率を有した熱処理部を得ることができる。
さらに、焼準処理により加熱された取付け部の復熱により、前記小断面部を含む部分を最高温度で300℃以上まで加熱することがより好ましい。このように復熱を利用することにより、軸部の衝撃特性を向上させることができる。
本発明によれば、実機車両に搭載可能な強度を維持しつつ、ドライバのハンドル操作をホイールに滑らかに伝達し、ドライバの操舵感を向上させることができる。
以下に、図面を参照して、本発明に係るタイロッド及びその製造方法を実施形態に基づいて説明する。図1は、本実施形態に係るタイロッドを説明するための図であり、(a)は、タイロッドの上面図、(b)は、(a)のB−B矢視線における軸部の端部の断面図、(c)は、(a)のC−C矢視線における軸部の端部の断面図、(d)は、(a)のD−D矢視線における軸部の小断面積部の断面図である。図2は、図1に示す硬度変化部及びその近傍の硬さ分布を説明するための図である。
図1(a)に示すように、タイロッド1は鉄系材料からなるタイロッドであって、軸部10と軸部10の両端に取り付け部として、ボールジョイントの取付け部20と、ねじ締結用の取り付け部30と、を少なくとも備えている。図1(a)に示すように、軸部10は、アーチ状の形状をしており、図1(b)〜(d)に示すように、軸部10の軸方向y中央近傍には、軸部10の両端部11,12の各断面積D1,D2よりも小さい断面積Dminを有した小断面積部13を有している。なお、断面積D1,D2,Dminは、タイロッド1の軸線Yに沿った軸方向yに対して垂直な平面で切断したときの各部分11〜13における断面積である。さらに、両端部11,12の各断面積D1,D2に対する前記小断面積部の断面積Dminの比(Dmin/D1及びDmin/D2)が、0.8以下となっている。
また、両端部11,12の各端部の硬さH1,H2に対する小断面積部13の表面硬さHmの比(Hm/H1及びHm/H2)が、小断面積部の断面積Dminに対する両端部の各断面積の比(D1/Dmin及びD2/Dmin)以上となっている。さらに、軸部10は、小断面積部13を含む部分を熱処理により硬化させた熱処理硬化部16を少なくとも備えており、小断面積部の表面組織のうちマルテンサイト組織が占める割合、すなわち、マルテンサイト組織分率が90%以上となっている。さらに、図2に示すように、軸部10は、タイロッド1の軸方向yに沿って連続的に変化する硬度変化部18が形成されており、硬度変化部18の軸方向yに沿った長さLは、10mm以上となっている。なお、前記硬度変化部18の長さLは、熱処理硬化部の硬さの最小値と硬度変化部の硬さとが交わる点Pと、熱処理により硬化していない熱処理非硬化部の硬さの最大値と硬度変化部の硬さとが交わる点Qを、結んだ距離としている。
このようなタイロッド1は、前記形状にすることにより、ドライバのハンドル操作をホイールに滑らかに伝達し、ドライバの操舵感を画期的に向上させることができる。また、タイロッド1は、小断面積部13に熱処理硬化部16が設け、境界に硬度変化部18を設け、その長さを10mm以上にすることにより残留応力を緩和させ、疲労強度を含めた強度を向上させることができる。
そして、前記タイロッドは図3に示すステップで、以下に示すようにして製造される。まず、ステップ301で、鋼材から熱間鍛造加工により、タイロッドに加工する。具体的には、鋼材を1100℃以上に加熱して、該両端部の各断面積に対する前記小断面積部の断面積の比が0.8以下となるようにタイロッドを加工する。次に、ステップ302で、タイロッドを800℃以上に加熱して焼準処理を行う。
そして、ステップ303に進み、焼準処理後直ちに(タイロッドの温度を少なくとも750℃に保持した状態で)、少なくとも両端にある取付け部を冷却範囲から外し、タイロッドの軸部の小断面積部を含む部分のみを軸線まわりから300℃以下となるように冷却する。この結果、マルテンサイト組織分率が90%以上となる熱処理硬化部が形成される。
さらにステップ304に進み、ステップ302で焼準処理により加熱された両端の取付け部の復熱により、前記小断面部を含む部分を焼戻す。なお、復熱により加熱される軸部の最高温度が300℃以上となるように、前記ステップ302,303を行わなければならない。このようにして、熱処理硬化部と、該軸部のうち前記熱処理硬化部以外の部分(熱処理非硬化部)との境界には、前記タイロッドの軸方向に沿って連続的に変化する硬度変化部を得ることができる。
以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
(実施例1−1)
表1に示す鋼材(JISG4051に規定されるS48C)を熱間鍛造により、直径22mm、長さ30mmのねじ締結用の取り付け部と、外周径36mmのボールジョイントの取り付け部と、これらを連結する軸部とからなるタイロッドを熱間鍛造により製作した。具体的には、軸部の端部の断面積が415mm、軸部の小断面積部のうち最小となる断面積が329mmとなるように、(具体的には、両端部の各断面積に対する前記小断面積部の断面積の比が79.3%となるように)タイロッドを熱間鍛造により製作した。そして、タイロッドを900℃に加熱した後、両端の取付け部を除く軸部を全周から強制冷却した。尚、該強制冷却の条件は、冷却箇所が、冷却開始温度900℃、冷却終了温度50℃〜100℃の範囲となり、両端の取り付け部からの復熱による軸の最高温度が400℃〜450℃の範囲となるように、両端の取り付け端部の復熱により、軸部の焼戻しを行った。
Figure 0005074804
(評価試験)
実施例1−1に係るタイロッドを、実機車両のステアリング装置に組込み、従来のもの(タイロッドの断面積に変化がないもの)と比較することにより、操舵性の向上があったかを評価すべく、操舵性の官能評価試験を行った。具体的には、7名のテストドライバのうち、5名以上のテストドライバが、操舵感覚が向上したと判断した場合には、操舵性向上の効果があり(○)とし、それ以外の場合には、操舵性向上の効果なし(×)とした。この結果を、表2に示す。
Figure 0005074804
(実施例1−2〜1−5)
実施例1−1と同じように、タイロッドを製作した。実施例1−1と相違する点は、小断面積部の断面積を表2に示すように、それぞれ両端部の各断面積に対する小断面積部の断面積の比(断面積比)が0.8以下となるように順次小さくした点である。そして、実施例1−2〜1−5のタイロッドに対して、実施例1−1と同様の評価試験を行った。この結果を、表2に示す。
(比較例1−1〜1−3)
実施例1−1と同じように、タイロッドを製作した。実施例1−1が比較例1−1〜1−3と相違する点は、小断面積部の断面積を表2に示すように、順次、402mm(断面積比96.9%),377mm(断面積比90.8%),124mm(断面積比29.9%)とした点である。そして、比較例1−1〜1−3のタイロッドに対して、実施例1−1と同様の評価試験を行った。この結果を、表2に示す。
(結果1及び考察1)
実施例1−1〜1−5のタイロッドは、従来のタイロッド(断面積比100%)に比べて、操舵性が向上した。一方、比較例1−1〜1−2は、従来のタイロッドに比べて、操舵性の向上は認められなかった。また、比較例1−3は、明らかな強度不足が認められ、実機車両に搭載できるものではなかった。
この結果から、操舵性を向上させるには、タイロッドの剛性を低下させるべく、両端部の各断面積に対する小断面積部の断面積の比を小さくすることが望ましく、実施例1−1〜1−5に示すように、断面積比が少なくとも80%以下である場合には、操舵性が向上すると考えられる。しかし、断面積比が、40%未満である場合には、タイロッドの強度不足により、タイロッドが剛性不足のため破損するおそれがあると考えられる。
(実施例2−1,2−2)
実施例1−1と同じように、タイロッドを製作した。実施例2−1が、実施例1−1と相違する点は、表3に示すような小断面積部の面積となるような形状(形状区分A)とした点が相違しており(実施例1−2に相当)、実施例2−2がさらに大きく相違する点は、前記相違点に加え、表4に示すように冷却終了温度を220℃にした点である。
Figure 0005074804
Figure 0005074804
<硬さ及び硬さ比の測定>
タイロッドの小断面積部と両端部との表面硬さを測定し、両端部の硬さに対する小断面積部の硬さの比を算出した。また、軸方向に沿って、荷重10kgfにおけるビッカース硬さをビッカース硬度計により測定し、軸方向に沿った硬度変化部の長さLの測定を行った。これらの結果を、表5に示す。
<マルテンサイト組織分率>
顕微鏡による金属観察により、小断面積部の金属組織を観察し、マルテンサイト組織分率を測定した。この結果を表5に示す。
Figure 0005074804
<座屈強度及び剛性>
実施例2−1,2−2のタイロッドを圧縮試験機に配置し、タイロッドの座屈時の荷重(座屈強度)及びそのときのタイロッド変位を測定した。また、タイロッドの変位と座屈強度とを変位−荷重線図に表し、該線図における勾配をタイロッドの剛性として算出した。この結果を表6に示す。なお、座屈荷重と硬度変化部の長さの関係を図4に示した。
<疲労強度>
熱処理硬化部と硬度変化部を含むように、引張り試験片を製作し、試験片の軸方向に引張圧縮の繰返し荷重を10回加えることにより耐久した最大荷重を疲労限度(疲労強度)として測定した。この結果を、表6に示す。
<衝撃値>
タイロッドの軸部からハーフサイズのUノッチシャルピー試験片を採取し、−40℃の雰囲気でシャルピ試験を行い、衝撃値を測定した。この結果を表6に示す。
Figure 0005074804
(比較例2−1,2−2)
比較例2−1として、表3に示す条件を満たす形状のタイロッドを熱間鍛造により製作し、その後、表4に示すように、900℃で焼準処理を行い、大気中で放冷した。比較例2−2として、比較例2−1と同じ形状のタイロッドを表4に示す条件に従って、製作した。そして、実施例2−1と同様の評価試験を行った。この結果を表5及び表6に示す。
(比較例3−1〜3−4)
実施例2−1と同じようにして比較例3−1〜比較例3−4のタイロッドを製作した。比較例3−1が実施例2−1と大きく相違する点は、冷却開始温度が700℃(800℃未満)と低い点である。比較例3−2が実施例2−1と大きく相違する点は、主に復熱後の軸部の最高温度を250℃(300℃未満)とした点である。比較例3−3が実施例2−1と大きく相違する点は、軸部の一方向から冷却した点である。比較例3−4が実施例2−1と相違する点は、軸部の小断面積部を含む部分を900℃で高周波焼入れし、さらに、400℃で焼戻しをした点である。そして、比較例3−1〜3−4についても、実施例2−1と同様の評価試験を行った。この結果を表5及び表6に示す。
(結果2及び考察2)
実施例2−1,2−2に比べて、比較例2−1,2−2は、該両端部の各断面積に対する前記小断面積部の断面積の比が0.8を越えていたため(表3参照)、実施例2−1,2−2よりも剛性が高かった(表6参照)。この結果及び前記結果1より、実施例2−1,2−2のように剛性が低い方が、操舵時にタイロッドがしなり、操舵感覚が向上するものと考えられる。
比較例3−1の座屈強度が、実施例2−1,2−2に比べてとりわけ小さかった。これは、比較例3−1は、冷却開始温度が800℃未満であったので、マルテンサイト組織分率90%を満たさず、さらには、両端部の各端部の表面硬さに対する小断面積部の表面硬さの比が、小断面積部の断面積に対する両端部の各断面積の比未満となり、小断面積部の強度不足となったため、座屈強度が小さかったと考えられる。
比較例3−2の衝撃値が、実施例2−1,2−2に比べてとりわけ小さかった。これは、比較例3−2は、復熱後の最高温度が、実施例2−1,2−2に比べて250℃(300℃未満)と低かったことによること考えられる。
比較例3−3のタイロッドは軸部に、焼き割れが発生した。これは、軸部冷却を一方向から行ったため、局所的な金属組織の硬化により残留応力が発生したからであると考えられる。
比較例3−4の座屈強度が実施例2−1,2−2に比べて低かった(表6,図4参照)。これは、比較例3−4は高周波焼入れを行ったため、小断面積部を含む部分は、マルテンサイトが100%になったにもかかわらず、硬度変化部が10mm未満であり(該強度変化部の長さが短く)、この硬度変化部近傍の残留応力が大きかったことによると考えられる。
本実施形態に係るタイロッドを説明するための図であり、(a)は、タイロッドの上面図、(b)は、(a)のB−B矢視線における軸部の端部の断面図、(c)は、(a)のC−C矢視線における軸部の端部の断面図、(d)は、(a)のD−D矢視線における軸部の小断面積部の断面図。 図1に示す硬度変化部及びその近傍の硬さ分布を説明するための図。 本実施形態に係るタイロッドの製造方法を説明するための図。 硬度変化部の長さと圧縮荷重との関係を説明するための図。
符号の説明
1:タイロッド、10:軸部、11,12:軸部の端部、13:小断面積部、16:熱処理硬化部、18:硬度変化部、20,30:取付け部、L:硬度変化部の長さ、Y:軸線、y:軸方向

Claims (4)

  1. 軸部と該軸部の両端に取付け部とを少なくとも備えたタイロッドであって、
    前記軸部は、前記軸部の両端部の各断面積よりも小さい断面積となる小断面積部を有し、前記両端部の各断面積に対する前記小断面積部の断面積の比が0.8以下であり、前記両端部の各端部の硬さに対する前記小断面積部の硬さの比が、前記小断面積部の断面積に対する前記両端部の各断面積の比以上であることを特徴とするタイロッド。
  2. 前記タイロッドは鉄系材料からなり、前記小断面積部の少なくとも表面組織は、マルテンサイト組織分率が90%以上であることを特徴とする請求項に記載のタイロッド。
  3. 前記軸部は、前記小断面積部を含む部分を熱処理により硬化させた熱処理硬化部を少なくとも備え、該熱処理硬化部と、前記熱処理硬化部以外の部分との境界には、前記タイロッドの軸方向に沿って連続的に硬さが変化する硬度変化部が形成されており、前記硬度変化部の前記軸方向に沿った長さは10mm以上であることを特徴とする請求項に記載のタイロッド。
  4. 軸部と該軸部の両端に取付け部とを少なくとも備えたタイロッドの製造方法であって、
    該製造方法は、前記タイロッドに鉄系材料を用い、前記軸部が前記軸部の両端部の各断面積よりも小さい断面積となる小断面積部を有し、該両端部の各断面積に対する前記小断面積部の断面積の比が0.8以下となるようにタイロッドを加工する工程を含み、かつ、前記加工工程において、前記タイロッドに焼準処理を行い、さらに、前記加工工程後において、前記焼準処理後直ちにタイロッドの前記軸部の前記小断面積部を含む部分のみを冷却する工程と、焼準処理により加熱された両端の取付け部の復熱により、前記小断面部を含む部分を焼戻す工程と、を含むことを特徴とするタイロッドの製造方法。
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